JP2011078494A - 物品提供装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】飲食物品が適温とされる温度範囲内にある状態で遊技者まで搬送することが可能な物品提供装置を提供する。
【解決手段】遊技場に設けられる物品提供装置100において、遊技島10の長手方向に複数設けられ、遊技者からの飲食物品の注文を受け付ける注文受付部20と、注文受付部毎に設けられ、注文した飲食物品を遊技者が取り出すための取出口53を有する物品供給部50と、飲食物品を貯蔵して温度管理を行うとともに、注文を受け付けた飲食物品を払い出す物品貯蔵部30と、払い出された飲食物品を注文を受け付けた注文受付部20に対応する物品供給部50まで搬送する物品搬送部40と、物品搬送部40の搬送経路周辺の大気温度を検出する温度検出部45と、検出された温度に基づいて搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定した場合に、注文受付部20からの飲食物品の注文を制限する注文制限部200と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊技場に設けられる物品提供装置に関する。
遊技場には複数の遊技機(パチンコ機)を長手方向に並べた状態で配置する遊技島が設けられており、遊技者は、遊技島に設置された遊技機で遊技を行ったり、必要に応じて現金や遊技により獲得した遊技媒体(遊技球)を用いて遊技場内に設置された自動販売機等でジュース等の飲食物品を購入したりする。近年では獲得した遊技媒体を貯留価値として遊技場に預け入れることが可能な遊技システムが普及しており、遊技者は貯留価値と飲食物品とを交換することもできる。
しかしながら、遊技者が、自動販売機等で飲食物品を購入したり、貯留価値と飲食物品とを交換したりする場合には、遊技機から一旦離れることになり、遊技機の稼働率が低下してしまう。
そこで、飲食物品を注文するためのオーダー端末装置を遊技機に対応させて配設し、このオーダー端末装置により注文された飲食物品を発注者である遊技者のところまで搬送することで、遊技者が遊技機から離れなくても飲食物品を購入することが可能な物品提供装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10−33800号公報
しかしながら、特許文献1に記載の物品提供装置では、注文された飲食物品が物品ストッカーから払い出され、その後遊技者のところまで搬送される間にある程度の時間がかかり、遊技場内(搬送経路)の温度の影響を受けて飲食物品の温度が変化してしまう。そのため、物品ストッカーにおいて飲食物品を適温に保っていたとしても、遊技者の手元に届く頃には適温ではなくなる可能性があり、購入した飲食物品に対して遊技者が不満を抱くおそれがある。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、飲食物品が適温とされる温度範囲内にある状態でオーダー元の遊技者まで搬送することが可能な物品提供装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、遊技機が複数配列された遊技島を有する遊技場に設けられ、遊技者の注文に基づいて遊技者に飲食物品を提供する物品提供装置において、前記遊技島の長手方向に沿って複数設けられ、遊技者からの飲食物品の注文を受け付ける注文受付部と、前記注文受付部毎に設けられ、注文した飲食物品を遊技者が取り出すための取出口を有する物品供給部と、飲食物品を貯蔵して温度管理を行うとともに、前記注文受付部によって注文を受け付けた飲食物品を払い出す物品貯蔵部と、前記物品貯蔵部により払い出された飲食物品を、注文を受け付けた前記注文受付部に対応する前記物品供給部まで搬送する物品搬送部と、前記物品搬送部の搬送経路周辺の大気温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定した場合に、前記注文受付部からの飲食物品の注文を制限する注文制限部と、を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記注文制限部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送中における飲食物品の温度変化が予め設定された許容値の範囲内となる搬送範囲を設定し、当該搬送範囲に含まれない位置における前記注文受付部からの飲食物品の注文を制限することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記注文制限部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送時間が長い前記注文受付部から順に飲食物品の注文を制限するように搬送範囲を設定することを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、前記注文制限部は、飲食物品の種類に応じて前記搬送範囲を設定することを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記注文制限部は、飲食物品が室温よりも低い温度で保管される冷飲食物品である場合には前記温度検出部により検出された温度が高くなるほど前記搬送範囲を狭く設定し、飲食物品が室温よりも高い温度で保管される温飲食物品である場合には前記温度検出部により検出された温度が低くなるほど前記搬送範囲を狭く設定することを特徴とする。
第6の発明は、第2〜第5の発明において、前記物品貯蔵部は、第1物品貯蔵部と第2物品貯蔵部とを備え、前記物品搬送部は、前記第1物品貯蔵部から払い出された飲食物品を前記遊技島の長手方向一側の第1搬送エリア内の前記物品供給部まで搬送する第1物品搬送部と、前記第2物品貯蔵部から払い出された飲食物品を前記遊技島の長手方向他側の第2搬送エリア内の前記物品供給部まで搬送する第2物品搬送部とを備え、前記温度検出部は、前記第1搬送エリアにおける大気温度を検出する第1温度検出部と、前記第2搬送エリアにおける大気温度を検出する第2温度検出部とを備え、前記注文制限部は、前記第1温度検出部及び前記第2温度検出部により検出された温度に基づいて前記第1搬送エリア及び前記第2搬送エリアにおける搬送範囲をそれぞれ設定するとともに、前記第1搬送エリア及び前記第2搬送エリアのうちの一方の搬送エリアの温度が搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定し、他方の搬送エリアが搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度でないと判定した場合には、一方の搬送エリアにおける搬送範囲を狭く設定し、他方の搬送エリアにおける搬送範囲を、一方の搬送エリアにおいて搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補うように広く設定することを特徴とする。
第1の発明によれば、温度検出部により検出された温度に基づいて搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定した場合に、注文受付部からの飲食物品の注文を制限するので、飲食物品が適温とされる温度範囲内にある状態でオーダー元の遊技者まで搬送すること(搬送中における飲食物品の温度を極力変化させない状態で提供すること)が可能となる。
第2の発明によれば、温度検出部により検出された温度に基づいて搬送中における飲食物品の温度変化が予め設定された許容値の範囲内となる搬送範囲を設定し、搬送範囲に含まれない位置における注文受付部からの飲食物品の注文を制限するので、搬送中における飲料の温度変化を抑制することが可能となる。
第3の発明によれば、温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送時間が長くなる位置における注文受付部から順に飲食物品の注文を制限するように搬送範囲を設定するので、搬送中における飲料の温度変化の抑制効果を高めることが可能となる。
第4の発明によれば、飲食物品の種類に応じて搬送範囲を設定するので、飲食物品毎に搬送時の温度変化を抑制することが可能となる。
第5の発明によれば、飲食物品が冷飲食物品である場合には温度検出部により検出された温度が高くなるほど搬送範囲を狭く設定し、飲食物品が温飲食物品である場合には温度検出部により検出された温度が低くなるほど搬送範囲を狭く設定するので、搬送中における、冷飲食物品の温度上昇及び温飲食物品の温度低下を抑制することが可能となる。
第6の発明によれば、一方の搬送エリアの温度が搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定し、他方の搬送エリアが搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度でないと判定した場合には、一方の搬送エリアにおける搬送範囲を狭く設定し、他方の搬送エリアにおける搬送範囲を、一方の搬送エリアにおいて搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補うように広く設定するので、搬送中における飲料の温度変化を抑制することが可能となるだけでなく、飲料の注文が制限されるオーダー端末装置の数を可能な限り少なくすることが可能となる。
遊技場に設置される物品提供装置の斜視図である。 物品ストッカー近傍における物品提供装置の拡大斜視図である。 遊技島の長手方向中央における物品提供装置の拡大斜視図である。 物品提供装置等を管理する遊技システムのシステム構成を示す図である。 総合管理装置の構成を示すブロック図である。 会員管理装置の構成を示すブロック図である。 搬送制御装置の構成を示すブロック図である。 物品ストッカーの構成を示すブロック図である。 オーダー端末装置の構成を示すブロック図である。 総合管理装置で実行される物品提供装置の通常処理のフローチャートである。 総合管理装置で実行される割込処理のフローチャートである。 物品受注処理に関するシーケンス図である。 物品搬送処理に関するシーケンス図である。 総合管理装置で実行される搬送範囲設定処理のフローチャートである。 飲料種類別に搬送範囲を設定するための設定テーブルである。 各オーダー端末装置で実行されるオーダー受付設定処理のフローチャートである。 物品提供装置のオーダー端末装置における注文受付状態について説明する図である。 第1実施形態の物品提供装置の変形例を示す図である。 第2実施形態の物品提供装置の概略構成図である。 総合管理装置で実行される搬送範囲設定処理のフローチャートである。 冷飲料用設定テーブル及び温飲料用設定テーブルについて説明する図である。 物品提供装置のオーダー端末装置における注文受付状態について説明する図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1〜図3を参照して、第1の実施形態の物品提供装置100について説明する。図1は、遊技場に設置される物品提供装置100の斜視図である。図2は、物品ストッカー30近傍における物品提供装置100の拡大斜視図である。図3は、遊技島10の長手方向中央における物品提供装置100の拡大斜視図である。
図1に示す物品提供装置100は、遊技者が遊技機(パチンコ機)1から離れることなくジュース等の飲料を購入することが可能な装置であって、遊技場内に設置される。第1実施形態の物品提供装置100は飲料を販売するが、アイスクリームやパン等の飲食物品を販売してもよい。
まず、遊技場内に配設される遊技島10について説明し、その後に物品提供装置100について説明する。
遊技場内には、複数の遊技機1を備えた遊技島10が平行状態で複数設けられる。遊技機1は遊技島10の長手方向に沿って配置されるとともに、遊技島10の短手方向には2つの遊技機1がそれぞれ背面を合わせた背向状態で配置される。
遊技島10の長手方向略中央の上部には、遊技媒体としての遊技球を貯留する上部タンク11が設置される。図3に示すように、上部タンク11には、貯留された遊技球を、遊技機1や遊技機1に併設され遊技球を貸し出すための球貸機(図示省略)へと供給する遊技球供給装置12が配設される。
遊技球供給装置12は、上流端が上部タンク11の両側部に設けられた排出口11aに接続され、遊技島10の長手方向端部に向かって下り傾斜する一対の補給樋13を備える。補給樋13には、転動する遊技球を各遊技機1や球貸機へと導く複数の補給シュート(図示省略)が複数配設される。
遊技球供給装置12から遊技機1へと供給された遊技球は、遊技機1から賞球や貸球として遊技者に対して払い出される。払い出された遊技球は、遊技機1における遊技に使用されたり、遊技島10に設置されたジェットカウンター(球計数機)に投入されたりして、遊技島10の下部に配置された下部タンク(図示省略)に回収される。一方、遊技球供給装置12から球貸機へと供給された遊技球は、遊技者が貯玉を使用する際に遊技者に対して払い出される。払い出された遊技球は、基本的に遊技機1における遊技に使用され、遊技機1から排出されて下部タンクに回収される。
下部タンクに回収された遊技球は、上部タンク11の下方に設置された揚送装置14によって上部タンク11へと揚送される。遊技島10の揚送装置14の前面には、揚送装置14の内部点検時や揚送する遊技球を研磨するための研磨布の交換時等に開閉される点検扉15が配設される。
各遊技島10の遊技球供給装置12においては他の遊技島10に貯留される遊技球に過不足が生じないように、隣接する遊技島10の上部タンク11同士をバランス樋16を介して接続する(図1参照)。これにより、貯留している遊技球の量に余裕がある遊技島10から遊技球が不足している遊技島10の上部タンク11に、バランス樋16を介して遊技球を供給することができる。
上記の通り、遊技等で使用される遊技球は、遊技島10内を循環するとともに、複数の遊技島10間を往来する。
次に、図1及び図2を参照して、物品提供装置100の詳細な構成について説明する。
物品提供装置100は、遊技者からの飲料の注文を受け付けるオーダー端末装置(注文受付部)20と、オーダー端末装置20からの注文信号に基づいて貯蔵されている飲料を払い出す物品ストッカー(物品貯蔵部)30と、払い出された飲料を搬送する搬送装置(物品搬送部)40と、搬送された飲料を注文した遊技者に供給する供給通路(物品供給部)50とを備える。
オーダー端末装置20は、遊技島10の上部であって、遊技島10の長手方向に沿って複数設けられる。図2においては遊技島10の長手方向に隣接する2台の遊技機1に対して1つのオーダー端末装置20を配設したが、遊技機1毎にオーダー端末装置20を配設してもよい。オーダー端末装置20は、会員カードに記憶された貯留価値(遊技者が獲得して遊技場に預けている遊技球やメダルの数量)や電子マネー用カードに記憶された電子マネー等を用いて飲料を注文可能に構成されている。なお、オーダー端末装置20は、現金を用いて遊技者からの飲料の注文を受け付けるように構成してもよい。
物品ストッカー30は、遊技場内の事務室等、遊技者から見えにくい位置に設置される。物品ストッカー30は、複数の飲料を貯蔵するとともに、冷飲料(室温よりも低い温度で保管される飲食物品)や温飲料(室温よりも高い温度で保管される飲食物品)を適温に保持して温度管理を行う。物品ストッカー30は、貯蔵している飲料を払い出す払出装置を内蔵しており、オーダー端末装置20からの注文信号に基づいて払出口30aから飲料を払い出す。払い出された飲料は、流下樋30bを流下し、搬送装置40の搬送コンベア41上に移動する。
搬送装置40は、物品ストッカー30から払い出された飲料を、注文を受け付けたオーダー端末装置20に対応して設けられる供給通路50まで搬送する装置である。
搬送装置40は、物品ストッカー30から払い出された飲料を搬送する搬送コンベア41を備える。搬送コンベア41は水平方向に延設されており、搬送コンベア41の端部は揚送装置42の下部に接続する。揚送装置42は、搬送コンベア41によって搬送された飲料を上方に揚送する。搬送コンベア41及び揚送装置42は、遊技者から見えにくい位置であって、遊技場内の事務室等に配設される。
揚送装置42の上部には、メイン搬送路43が接続する。メイン搬送路43は、遊技島10の長手方向の端部において、遊技島10の短手方向に亘って延設される通路である。メイン搬送路43には、飲料を載置した状態で搬送するかご状の載置部46(図17参照)が配設される。メイン搬送路43の載置部46は、メイン搬送路43に設置された無端状のチェーンが周回することによってメイン搬送路43内を移動可能に構成されており、揚送装置42によって揚送された飲料を搬送する。なお、メイン搬送路43の載置部46は、駆動モータを備えた自走式としてもよい。
メイン搬送路43には、メイン搬送路43から分岐する複数の分岐搬送路44が配設される。これら分岐搬送路44は各遊技島10の上部に設けられ、遊技島10の長手方向に亘って延設される通路である。分岐搬送路44は、補給樋13と平行に設けられる(図3参照)。つまり、補給樋13は遊技島10の短手方向一側(点検扉設置側)に寄って配設され、分岐搬送路44は遊技島10の短手方向他側に寄って配設される。これにより、遊技島10の上部におけるレイアウトを簡素化でき、分岐搬送路44と補給樋13との干渉を抑制することができる。
分岐搬送路44には、飲料を載置した状態で搬送するかご状の載置部47(図17参照)が配設される。分岐搬送路44の載置部47は、分岐搬送路44に設置された無端状のチェーンが周回することによって分岐搬送路44内を移動可能に構成されており、メイン搬送路43の載置部46から受け渡された飲料を、注文を受け付けたオーダー端末装置20に対応する供給通路50まで搬送する。なお、分岐搬送路44の載置部47は、駆動モータを備えた自走式としてもよい。
図1に示すように、複数の分岐搬送路44のうち遊技場の略中央位置に配設された分岐搬送路44(3つの分岐搬送路44のうち中央の分岐搬送路44)には、搬送路内若しくは搬送路周辺における大気温度を検出するための温度検出装置(温度検出部)45が設けられる。物品提供装置100では、温度検出装置45によって検出された温度情報に基づいて、飲料毎(冷飲料・温飲料)に搬送範囲が設定される。
供給通路50は、搬送装置40によって搬送された飲料を遊技者の手元に導く通路である。供給通路50は、遊技島10の短手方向両側に配設されるとともに、オーダー端末装置20毎に設けられる。
図2及び図3に示すように、供給通路50は、搬送装置40の分岐搬送路44から分岐する分岐供給通路51を備える。分岐供給通路51は下り傾斜して形成された通路であって、下流端は流下通路52の上部に接続する。分岐供給通路51は、分岐搬送路44の載置部47から受け渡される飲料を流下通路52に向かって流下させる。なお、遊技島10の短手方向一側(点検扉設置側)に配設される供給通路50においては、分岐供給通路51は補給樋13の上方を横切るように形成される(図3参照)。
分岐供給通路51が接続する流下通路52は、遊技島10の上下方向に延設された通路であって、分岐供給通路51からの飲料を流下させる。流下通路52の下流端には、遊技者が飲料を取り出すための取出口53が形成される。流下通路52は、通過する飲料の流下速度が減速するように蛇行した通路として形成されるため、取出口53から飲料が飛び出したり飲料が破損したりすることを抑制できる。
取出口53は、隣接する2台の遊技機1に対して1つ設けられ、オーダー端末装置20の上部に配置される。したがって、隣り合って遊技を行う遊技者は、共通の取出口53から飲料を取り出すことになる。
上記のように構成される物品提供装置100では、遊技者がオーダー端末装置20によって飲料を注文すると、注文された飲料が物品ストッカー30から払い出され、払い出された飲料は搬送装置40の搬送コンベア41によって搬送される。搬送コンベア41によって搬送された飲料は、揚送装置42によって揚送され、メイン搬送路43の載置部46に受け渡される。メイン搬送路43の載置部46は、注文を受け付けたオーダー端末装置20が配設されている遊技島10まで移動して、その遊技島10の分岐搬送路44の載置部47に飲料を受け渡す。分岐搬送路44の載置部47は、注文を受け付けたオーダー端末装置20に対応する供給通路50まで飲料を搬送し、供給通路50の分岐供給通路51に飲料を移動させる。分岐供給通路51に移動した飲料は、流下通路52を通過する際に減速されて取出口53に導かれる。このように物品提供装置100によれば、遊技者は、遊技機1から離れることなく所望の飲料を購入することが可能となる。
次に、図4を参照して、物品提供装置100等を管理する遊技システムのシステム構成について説明する。
物品提供装置100は、遊技場内に設置される総合管理装置(注文制限部)200によって統括的に制御される。総合管理装置200には、物品ストッカー30と搬送装置40を制御する搬送制御装置60が接続するとともに、中継装置71を介して各オーダー端末装置20と温度検出装置45が接続する。
オーダー端末装置20は、飲料の注文状況等のオーダー情報を、中継装置71を介して総合管理装置200に出力する。
温度検出装置45は、検出した大気温度等の温度情報を、中継装置71を介して総合管理装置200に出力する。
また、総合管理装置200には、インターフェース装置72を介して会員管理装置300が接続する。
会員管理装置300は、遊技者が所有する会員カードのカードIDと遊技者が獲得して遊技場に預け入れた遊技球やメダルの数量(貯留価値)とを対応付けて管理する。会員管理装置300には、景品POS73と残額精算機74が接続するとともに、中継装置75を介してジェットカウンター76と各遊技用装置77とが接続する。
景品POS73は、遊技者の会員カードに記憶された貯留価値と引き換えに景品を交換するとともに、景品の在庫管理を行う。景品POS73は、遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を備える。
残額精算機74は、遊技者が所持する会員カードやワンデイカードに記憶されている有価価値(残額)を遊技者に払い戻す。
ジェットカウンター76は、所定数の遊技球を計数した場合に計数情報を、中継装置75を介して会員管理装置300に出力する。
遊技用装置77は、遊技機1と、現金等の有価価値や会員カードに記憶された貯留価値と引き換えに遊技球を貸し出す又は貸し出す制御を行う記憶媒体受付端末装置(カードユニット)2とから構成される(図3参照)。遊技用装置77は、記憶媒体受付端末装置2が会員カード等の記憶媒体を受け付けた場合に会員カードに記憶されているカードIDを会員管理装置300に出力し、記憶媒体受付端末装置2において所定数の遊技球が貸し出された場合に貸出情報を会員管理装置300に出力する。また、遊技用装置77は、記憶媒体受付端末装置2に貨幣が投入された場合には、貨幣の金額に応じた入金情報を会員管理装置300に出力する。
図5〜図9を参照して、総合管理装置200、会員管理装置300、搬送制御装置60、物品ストッカー30、及びオーダー端末装置20の構成について説明する。
図5は、総合管理装置200の構成を示すブロック図である。
総合管理装置200は、遊技場内に配置された各種装置を総合的に管理する装置である。総合管理装置200は、CPU201と、プログラム等を予め格納したROM202と、CPU201の動作時にワークエリアとして使用されるRAM203と、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)204とを備える。
これらCPU201、ROM202、RAM203、及びHDD204はバス205にそれぞれ接続している。バス205は、CPU201がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。バス205には、各種装置とデータ通信を行うための外部ネットワーク通信ポート206、内部ネットワーク通信ポート207、及びI/Oポート208が接続している。
総合管理装置200は、外部ネットワーク通信ポート206を介して、外部管理装置209に接続する。外部管理装置209は、電子マネー用カードに記憶された電子マネーにおける入金情報や出金情報等をユーザーIDとともに管理する。
総合管理装置200は、内部ネットワーク通信ポート207を介して、会員管理装置300、搬送制御装置60、物品ストッカー30、オーダー端末装置20、及び温度検出装置45に接続する。
また、総合管理装置200は、I/Oポート208を介して、入力装置210、出力装置211、及びUPS212に接続する。
入力装置210は、管理者等が総合管理装置200にデータを入力するための装置であって、例えばマウス、キーボード等である。出力装置211は、種々の情報を表示する装置であって、例えばディスプレイ等である。UPS212は、停電時に総合管理装置200に電源を供給するバックアップ用電源装置である。
図6は、会員管理装置300の構成を示すブロック図である。
会員管理装置300は、会員カードのカードIDと獲得した遊技球の数量(貯留価値)とを対応させて管理する装置である。会員管理装置300は、CPU301と、プログラム等を予め格納したROM302と、CPU301の動作時にワークエリアとして使用されるRAM303と、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)304とを備える。
これらCPU301、ROM302、RAM303及びHDD304はバス305にそれぞれ接続している。バス305は、CPU301がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。バス305には、各種装置とデータ通信を行うためのネットワーク通信ポート306及びI/Oポート307が接続している。
会員管理装置300は、ネットワーク通信ポート306を介して総合管理装置200、景品POS73、残額精算機74、及び記憶媒体受付端末装置2に接続するとともに、I/Oポート307を介して入力装置308、出力装置309、及びUPS310に接続する。
入力装置308は、管理者等が会員管理装置300にデータを入力するための装置であって、例えばマウス、キーボード等である。出力装置309は、種々の情報を表示する装置であって、例えばディスプレイ等である。UPS310は、停電時に会員管理装置300に電源を供給するバックアップ用電源装置である。
図7は、搬送制御装置60の構成を示すブロック図である。
搬送制御装置60は、搬送装置40を制御する装置であって、CPU61と、プログラム等を予め格納したROM62と、CPU61の動作時にワークエリアとして使用されるRAM63とを備える。
これらCPU61、ROM62、及びRAM63はバス64にそれぞれ接続している。バス64は、CPU61がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。バス64には、各種装置とデータ通信を行うためのネットワーク通信ポート65及びI/Oポート66が接続している。
搬送制御装置60は、ネットワーク通信ポート65を介して総合管理装置200に接続するとともに、I/Oポート66を介して搬送装置40、位置検出センサ671〜67N、物品検出センサ681〜68N、及び報知機69に接続する。
位置検出センサ671〜67Nは、メイン搬送路43及び分岐搬送路44に沿って複数設けられ、メイン搬送路43の載置部46及び分岐搬送路44の載置部47の位置を検出する。
物品検出センサ681〜68Nは、メイン搬送路43及び分岐搬送路44に沿って複数設けられ、メイン搬送路43の載置部46及び分岐搬送路44の載置部47に、注文された飲料が載置されているかを検出する。
報知機69は、メイン搬送路43や分岐搬送路44の所定位置に設けられ、搬送装置40において異常があった場合にブザー音等を出力する。
図8は、物品ストッカー30の構成を示すブロック図である。
物品ストッカー30は、複数の飲料を貯蔵するとともに注文された飲料を払い出す装置であって、CPU31と、プログラム等を予め格納したROM32と、CPU31の動作時にワークエリアとして使用されるRAM33とを備える。
これらCPU31、ROM32、及びRAM33はバス34にそれぞれ接続している。バス34は、CPU31がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。バス34には、各種装置とデータ通信を行うためのネットワーク通信ポート65及びI/Oポート66が接続している。
物品ストッカー30は、ネットワーク通信ポート35を介して総合管理装置200に接続するとともに、I/Oポート36を介して払出装置37、残数検出センサ381〜38N、及び報知機39に接続する。
払出装置37は、物品ストッカー30の内部に配設されており、物品ストッカー30に貯蔵されている飲料を払出口30a(図3参照)から払い出す。
残数検出センサ381〜38Nは、飲料種別ごとに設けられ、物品ストッカー30に貯蔵されている飲料の残数を検出する。
報知機39は、物品ストッカー30に設けられ、飲料の在庫切れや払出異常等があった場合にブザー音等を出力する。
図9は、オーダー端末装置20の構成を示すブロック図である。
オーダー端末装置20は、遊技者からの飲料の注文を受け付ける装置であって、CPU21と、プログラム等を予め格納したROM22と、CPU21の動作時にワークエリアとして使用されるRAM23とを備える。
これらCPU21、ROM22、及びRAM23はバス24にそれぞれ接続している。バス24は、CPU21がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成される。バス24には、各種装置とデータ通信を行うためのネットワーク通信ポート25及びI/Oポート26が接続している。
オーダー端末装置20は、ネットワーク通信ポート25を介して総合管理装置200に接続するとともに、I/Oポート26を介してタッチパネルディスプレイ27、カードリーダ28、及び音声報知機29に接続する。
タッチパネルディスプレイ27は、オーダー端末装置20に設けられており、遊技者がディスプレイ表面に触れることで、所望の飲料を注文できるように構成されている。
カードリーダ28は、オーダー端末装置20に設けられており、会員カードに記憶されている貯留価値や電子マネー用カードに記憶されている電子マネーを読み込む。
音声報知機29は、オーダー端末装置20に設けられており、飲料の注文を受け付けた場合や注文された飲料が遊技者のところまで届いた場合等に、その旨を音声で報知する。
次に、図10〜図13を参照して、物品提供装置100によって飲料を購入する場合の総合管理装置200等での処理について説明する。
図10は、総合管理装置200で実行される物品提供装置100の通常処理のフローチャートである。図11は、総合管理装置200で実行される割込処理のフローチャートである。図12は、物品受注処理に関するシーケンス図である。図13は、物品搬送処理に関するシーケンス図である。
図10に示す通常処理は、物品提供装置100での飲料購入時に総合管理装置200で実行される総合的な処理である。
ステップ11では、総合管理装置200は、物品ストッカー30における各種飲料の在庫を確認してオーダー端末装置20で注文可能な飲料を表示させる等、遊技者からの注文を受け付けるための準備処理を実行する。
ステップ12では、総合管理装置200は、遊技者からの飲料の注文を受け付ける物品受注処理を実行する。
図12を参照して、物品受注処理の詳細について説明する。
遊技者がオーダー端末装置20を操作して飲料を注文すると、オーダー端末装置20から総合管理装置200にオーダー情報が送信される(ステップ201)。オーダー情報は、会員カードや電子マネー用カード等のカードID、注文された飲料を特定する物品情報、及び貯留価値(遊技球の球数)や電子マネー等の対象価値である。
総合管理装置200は、オーダー端末装置20からのオーダー情報を受けて、遊技者が有している貯留価値や電子マネーの金額の残数を確認するため、カードIDと対象価値を残数要求情報として会員管理装置300又は外部管理装置209に送信する(ステップ202)。
対象価値が会員カードの貯留価値である場合には、会員管理装置300から総合管理装置200にカードIDと対象価値の残数が残数情報として送信される(ステップ203)。対象価値が電子マネー用カードの電子マネーである場合には、外部管理装置209から総合管理装置200にカードIDと対象価値の残数が残数情報として送信される(ステップ203)。
総合管理装置200は、対象価値残数情報を受けて、対象価値残数が注文に相当する価値分以上あれば遊技者からの注文をオーダーリストに登録し(ステップ204)、カードIDと注文された飲料の価格に応じた対象価値の減算数を減算要求情報として会員管理装置300又は外部管理装置209に送信する(ステップ205)。
対象価値が会員カードの貯留価値である場合には、会員管理装置300が減算要求情報に基づいて貯留価値を減算し(ステップ206)、減算完了情報を総合管理装置200に送信する(ステップ207)。対象価値が電子マネー用カードの電子マネーである場合には、外部管理装置209が減算要求情報に基づいて電子マネーを減算し(ステップ206)、減算完了情報を総合管理装置200に送信する(ステップ207)。
総合管理装置200は、減算完了情報を受けて、遊技者からの飲料の注文受付を完了したことを示す受付完了情報をオーダー端末装置20に送信する(ステップ208)。この受付完了情報に基づいて、オーダー端末装置20は音声報知機29(図9参照)を介して、飲料の注文を受け付けた旨を遊技者に報知する(ステップ209)。
上記のような物品受注処理の後、図10のステップ13において、総合管理装置200は、注文された飲料を物品ストッカー30から払い出して搬送装置40によって遊技者のところまで搬送する物品搬送処理を実行する。
図13を参照して、物品搬送処理の詳細について説明する。
総合管理装置200は、注文された飲料を払い出すように物品払出要求情報を物品ストッカー30に送信する(ステップ301)。
物品ストッカー30は、物品払出要求情報に基づいて注文された飲料を払い出し(ステップ302)、払い出した飲料の物品情報と残数情報を払出完了情報として総合管理装置200に送信する(ステップ303)。
総合管理装置200は、払出完了情報を受けて、物品ストッカー30から払い出された飲料を搬送装置40によって搬送するように搬送要求情報を搬送制御装置60に送信する(ステップ304)。
搬送制御装置60は、搬送コンベア41、揚送装置42、メイン搬送路43の載置部46、及び分岐搬送路44の載置部47を制御して飲料を搬送し(ステップ305)、注文を受け付けたオーダー端末装置20に対応する供給通路50まで飲料が搬送された時に搬送完了情報を総合管理装置200に送信する(ステップ306)。飲料が注文を受け付けたオーダー端末装置20に対応する供給通路50まで搬送されたか否かは、位置検出センサ671〜67N(図7参照)及び物品検出センサ681〜68N(図7参照)の検出信号に基づいて判定する。
総合管理装置200は、搬送完了情報を受信した時に、遊技者からの注文を処理済みとしてオーダーリストを更新し(ステップ307)、飲料が供給通路50の取出口53(図3参照)まで到達したことを報知するために報知要求情報をオーダー端末装置20に送信する(ステップ308)。この報知要求情報に基づいて、オーダー端末装置20は音声報知機29(図9参照)を介して、飲料が取出口53に到達した旨を遊技者に報知する(ステップ309)。
図10に戻り、ステップ14では、総合管理装置200は、飲料搬送中にトラブルが発生した場合等に異常を報知する異常報知処理を実行する。異常報知処理は、例えば、位置検出センサ671〜67N(図7参照)や物品検出センサ681〜68N(図7参照)の検出情報に基づいて搬送トラブルが発生したか否かを判定し、搬送トラブルがあった場合に報知機39(図7参照)によって報知する。
ステップ15では、総合管理装置200は、異常状態からの復帰作業や各種データの変更等、管理者による手動操作があった場合に、それら手動操作の処理を実行する。
ステップ16では、総合管理装置200は、温度検出装置45によって検出された温度情報に基づいて、搬送中における飲料の温度変化を抑制可能な搬送範囲を設定する搬送範囲設定処理を実行する。ステップ16で搬送範囲設定処理を実行した後は、ステップ12の処理に戻る。搬送範囲設定処理の詳細については、図14及び図15を参照して後述する。
図11に示す割込処理は、管理者等が入力装置210(図5参照)によって入力操作を行った時に総合管理装置200で優先的に実行される処理である。
ステップ21では、総合管理装置200は、入力装置210からの入力操作に基づいて入力信号を処理する入力処理を実行する。
ステップ22では、総合管理装置200は、入力装置210からの入力操作情報やオーダー端末装置20等の各種装置の状態を出力装置211(図5参照)で表示する出力処理を実行する。
ステップ23では、総合管理装置200は、入力装置210からの入力信号をオーダー端末装置20等の各種装置に送信する送信処理を実行する。
次に、図14及び図15を参照して、総合管理装置200が実行する搬送範囲設定処理の詳細について説明する。
図14は、総合管理装置200で実行される搬送範囲設定処理のフローチャートである。図15は、飲料種類別(冷飲料・温飲料)に搬送範囲を設定するための設定テーブルである。
図14に示す搬送範囲設定処理は、一定時間毎に繰り返し実行される処理であって、搬送中における飲料の温度変化が予め設定された許容値(例えば、適温から±3℃等)の範囲内となる搬送範囲を飲料毎に設定する処理である。
ステップ61では、総合管理装置200は、飲料の搬送範囲を設定中であることを示す設定中フラグが立っているか否かを判定する。総合管理装置200は、設定中フラグが立っていない場合にはステップ62の処理を実行し、それ以外の場合にはステップ65の処理を実行する。
ステップ62では、総合管理装置200は、飲料の搬送範囲を設定する設定タイミングであるか否かを判定する。総合管理装置200は、前回の搬送範囲設定時から所定時間(例えば、30分等)経過した時に設定タイミングであると判定する。総合管理装置200は、設定タイミングである場合にはステップ63の処理を実行し、それ以外の場合には搬送範囲設定処理を一旦終了する。
ステップ63では、総合管理装置200は、飲料の搬送範囲を設定中であることを示す設定中フラグをセットする。
ステップ64では、総合管理装置200は、温度検出装置45(図1参照)に検出した温度情報を送信するよう要求する。
総合管理装置200からの要求を受けてから温度検出装置45が温度情報を送信するまでには若干のタイムラグが生じる。そのため、ステップ65では、総合管理装置200は、温度検出装置45から温度情報を受信したか否かを判定する。総合管理装置200は、温度情報を受信済みである場合にはステップ66の処理を実行し、温度情報を受信していない場合には搬送範囲設定処理を一旦終了する。
ステップ66では、総合管理装置200は、図15に示す設定テーブルを参照し、温度検出装置45によって検出された温度情報に基づいて飲料毎(冷飲料・温飲料)の搬送範囲を取得する。
図15を参照して、設定テーブルの詳細について説明する。
設定テーブルは、冷飲料及び温飲料のそれぞれについて店内温度(温度情報)に対応する搬送範囲を定めるテーブルである。搬送範囲は、各オーダー端末装置20の端末番号によって特定される。
オーダー端末装置20の端末番号は、例えば図17に示すように決定されており、各遊技島10において短手方向に対応して配置される2つのオーダー端末装置20にはそれぞれ同番号が付されている。物品ストッカー30に最も近い遊技島10のオーダー端末装置20はメイン搬送路43に近い位置から順に1〜12であり、中央の遊技島10のオーダー端末装置20はメイン搬送路43に近い位置から順に13〜24であり、物品ストッカー30から最も離れた遊技島10のオーダー端末装置20はメイン搬送路43に近い位置から順に25〜36である。
図15に示すように、冷飲料の搬送範囲は、温度検出装置45によって検出された店内温度が20〜25℃と判定された場合には、全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅するよう(通常搬送範囲)に設定される。店内温度が26〜28℃(搬送中の冷飲料の温度上昇が生じやすい(大きくなる)温度)であると判定された場合には、冷飲料の搬送範囲は、搬送中の冷飲料の温度上昇を抑制するために、店内温度が高くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定される。
一方、温飲料の搬送範囲は、店内温度が23〜28℃であると判定された場合には、全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅するよう(通常搬送範囲)に設定される。店内温度が20〜22℃(搬送中に温飲料の温度低下が生じやすい(大きくなる)温度)であると判定された場合には、温飲料の搬送範囲は、搬送中の温飲料の温度低下を抑制するために、店内温度が低くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定される。
図14に戻り、ステップ67では、総合管理装置200は、飲料毎に取得した搬送範囲を搬送範囲情報として設定する。
ステップ68では、設定された搬送範囲情報を各オーダー端末装置20に送信して、搬送範囲設定処理を終了する。
図16は、搬送範囲情報に基づいて各オーダー端末装置20で実行されるオーダー受付設定処理のフローチャートである。
オーダー受付設定処理は、一定時間毎に繰り返し実行される処理であって、総合管理装置200からの搬送範囲情報に基づいてオーダー端末装置20での注文受付状態を制御する処理である。
ステップ31では、オーダー端末装置20は、総合管理装置200から飲料毎(冷飲料・温飲料)の搬送範囲情報を受信したか否かを判定する。オーダー端末装置20は、搬送範囲情報を受信している場合にはステップ32の処理を実行し、搬送範囲情報を受信していない場合にはオーダー受付設定処理を一旦終了する。
ステップ32では、オーダー端末装置20は、自身に割り振られている端末番号が冷飲料の搬送範囲情報に含まれているか否かを判定する。オーダー端末装置20は、自身の端末番号が搬送範囲情報に含まれていない場合にはステップ33の処理を実行し、自身の端末番号が搬送範囲情報に含まれている場合にはステップ34の処理を実行する。
ステップ33では、オーダー端末装置20は、オーダー端末装置20の注文受付状態を冷飲料注文受付規制に設定する。冷飲料注文受付規制では、オーダー端末装置20のタッチパネルディスプレイ27上で冷飲料を非表示にする等して、遊技者からの冷飲料の注文の受付を制限する。このように冷飲料の搬送範囲情報に含まれていないオーダー端末装置20では冷飲料の注文を制限するので、搬送中における冷飲料の温度上昇を抑制することができる。
ステップ34では、オーダー端末装置20は、遊技者からの注文を受け付けるようにタッチパネルディスプレイ27に冷飲料を表示して、冷飲料注文受付規制を解除する。
ステップ35では、オーダー端末装置20は、自身に割り振られている端末番号が温飲料の搬送範囲情報に含まれているか否かを判定する。オーダー端末装置20は、自身の端末番号が搬送範囲情報に含まれていない場合にはステップ36の処理を実行し、自身の端末番号が搬送範囲情報に含まれている場合にはステップ37の処理を実行する。
ステップ36では、オーダー端末装置20は、オーダー端末装置20の注文受付状態を温飲料注文受付規制に設定する。温飲料注文受付規制では、オーダー端末装置20のタッチパネルディスプレイ27上で温飲料を非表示にする等して、遊技者からの温飲料の注文の受付を制限する。このように温飲料の搬送範囲情報に含まれていないオーダー端末装置20では温飲料の注文を制限するので、搬送中における温飲料の温度低下を抑制することができる。
ステップ37では、オーダー端末装置20は、遊技者からの注文を受け付けるようにタッチパネルディスプレイ27に温飲料を表示して、温飲料注文受付規制を解除する。
図17を参照して、物品提供装置100のオーダー端末装置20における注文受付状態について説明する。図17は温度検出装置45によって検出された温度(店内温度)が27℃である場合を例示したものである。
中央の遊技島10に設置された温度検出装置45によって検出された温度が27℃である場合には、図15の設定テーブルに示すように、冷飲料の搬送範囲はオーダー端末装置20の端末番号で1〜11、13〜22、25〜33の範囲となり、温飲料の搬送範囲は全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅する範囲となる。
したがって、冷飲料の注文は、図17の一点鎖線に示すように、搬送時間が長くなるオーダー端末装置20(端末番号12、23、24、34〜36)において制限されることになる。このように物品提供装置100では、店内温度がある程度高い場合に搬送時間が長くなる範囲からの冷飲料の注文を規制するので、搬送中における冷飲料の温度上昇を抑制することができる。
なお、温飲料の注文は、図17の破線に示すように、全てのオーダー端末装置20において制限されることがない。これは、店内温度がある程度高い場合には、搬送中に温飲料の温度がほとんど低下しないからである。
物品提供装置100では、温度検出装置45により検出された温度に基づいて搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であるかを判定し、その判定結果に基づいて搬送中の飲料の温度変化が予め設定された許容値の範囲内となる搬送範囲情報を設定し、搬送範囲情報に含まれないオーダー端末装置20からの飲料の注文を制限する。したがって、物品提供装置100によれば、飲食物品が適温とされる温度範囲内にある状態でオーダー元の遊技者まで搬送すること(搬送中における飲料の温度変化を抑制すること)が可能となる。
飲料が冷飲料の場合には、温度検出装置45により検出された温度が高くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように搬送範囲を狭く設定し、搬送範囲外となったオーダー端末装置20からの冷飲料の注文を制限するので、冷飲料が適温とされる温度範囲内にある状態でオーダー元の遊技者まで搬送すること(搬送中における冷飲料の温度上昇を抑制すること)が可能となる。
飲料が温飲料の場合には、温度検出装置45により検出された温度が低くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように搬送範囲を狭く設定し、搬送範囲外となったオーダー端末装置20からの温飲料の注文を制限するので、温冷飲料が適温とされる温度範囲内にある状態でオーダー元の遊技者まで搬送すること(搬送中における温飲料の温度低下を抑制すること)が可能となる。
(第1実施形態の変形例)
図18を参照して、第1実施形態の物品提供装置100の変形例について説明する。
第1実施形態の物品提供装置100では、物品搬送処理において総合管理装置200が物品ストッカー30に飲料の払出要求を行うが、変形例における物品提供装置100では、搬送制御装置60が物品ストッカー30に飲料の払出要求を行う。
図18に示すように、総合管理装置200は、物品受注処理後に、注文された飲料を搬送するように搬送要求情報を搬送制御装置60に送信する(ステップ311)。
搬送制御装置60は、搬送要求情報を受けて、注文された飲料を払い出すように物品ストッカー30に物品払出要求情報を送信する(ステップ312)。
物品ストッカー30は、物品払出要求情報に基づいて注文された飲料を払い出し(ステップ313)、払い出した飲料の物品情報と残数情報を払出完了情報として搬送制御装置60に送信する(ステップ314)。
搬送制御装置60は、搬送コンベア41、揚送装置42、メイン搬送路43の載置部46、及び分岐搬送路44の載置部47を制御して飲料を搬送し(ステップ315)、注文を受け付けたオーダー端末装置20に対応する供給通路50まで飲料が搬送された時に搬送完了情報を総合管理装置200に送信する(ステップ316)。
総合管理装置200は、搬送完了情報を受信した時に、遊技者からの注文を処理済みとしてオーダーリストを更新し(ステップ317)、飲料が供給通路50の取出口53(図3参照)まで到達したことを報知するために報知要求情報をオーダー端末装置20に送信する(ステップ318)。この報知要求情報に基づいて、オーダー端末装置20は音声報知機29(図9参照)を介して、飲料が取出口53に到達した旨を遊技者に報知する(ステップ319)。
上記のように物品提供装置100を構成しても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態)
図19は、第2実施形態における物品提供装置100の概略構成図である。
第2実施形態の物品提供装置100は、第1実施形態とほぼ同様の構成であるが、2つの物品ストッカー30(第1物品ストッカー30A、第2物品ストッカー30B)と、2つの搬送装置40(第1搬送装置40A、第2搬送装置40B)とを備える点において相違する。以下、相違点を中心に説明する。
第1物品ストッカー30Aは遊技島10の長手方向の一端近傍に配設され、第2物品ストッカー30Bは遊技島10の長手方向の他端近傍に配設される。
第1搬送装置40Aは、第1物品ストッカー30Aから払い出された飲料を、第1搬送コンベア41A、第1揚送装置42A、第1メイン搬送路43A、及び分岐搬送路44を介して第1搬送エリア内の遊技者のところまで搬送する。第1搬送エリアは、遊技島10の長手方向の一側に設定された範囲であって、オーダー端末装置20の端末番号1〜6、13〜18、25〜30を含む範囲である。
第2搬送装置40Bは、第2物品ストッカー30Bから払い出された飲料を、第2搬送コンベア41B、第2揚送装置42B、第2メイン搬送路43B、及び分岐搬送路44を介して第2搬送エリア内の遊技者のところまで搬送する。第2搬送エリアは、遊技島10の長手方向の他側に設定された範囲であって、オーダー端末装置20の端末番号7〜12、19〜24、31〜36を含む範囲である。
第1搬送装置40A及び第2搬送装置40Bは、1つの分岐搬送路44を共用している。分岐搬送路44は、第1搬送エリア側の端部が第1メイン搬送路43Aに接続し、第2搬送エリア側の端部が第2メイン搬送路43Bに接続する。第1メイン搬送路43A及び第2メイン搬送路43Bには、それぞれ載置部46A、46Bが配設される。分岐搬送路44には、第1搬送エリア内を移動する載置部47Aと第2搬送エリア内を移動する載置部47Bがそれぞれ配設される。
中央の遊技島10に配設される分岐搬送路44には、第1搬送エリアの搬送路内における大気温度を検出するための第1温度検出装置45Aが設けられ、第2搬送エリアの搬送路内における大気温度を検出するための第2温度検出装置45Bが設けられる。
第2実施形態の物品提供装置100では、第1温度検出装置45Aによって検出された温度情報に基づいて第1エリアにおける飲料の搬送範囲を設定するとともに、第2温度検出装置45Bによって検出された温度情報に基づいて第2エリアにおける飲料の搬送範囲を設定する。
図20を参照して、第2実施形態における総合管理装置200が実行する搬送範囲設定処理について説明する。図20の搬送範囲設定処理は、図14の搬送範囲設定処理とほぼ同じであるが、ステップ66の処理において異なる。なお、ステップ61〜S65の処理については説明を省略する。
ステップ66では、総合管理装置200は、図21(A)の冷飲料用設定テーブルと図21(B)の温飲料用設定テーブルの2つの設定テーブルを参照し、第1温度検出装置45A及び第2温度検出装置45Bによって検出された温度情報に基づいて第1搬送エリア及び第2搬送エリアにおける飲料毎の搬送範囲を取得する。
図21(A)は冷飲料用設定テーブルを示す図であり、図21(B)は温飲料用設定テーブルを示す図である。図21(A)の冷飲料用設定テーブル及び図21(B)の温飲料用設定テーブルは、店内温度が20〜28℃である場合を例示したものである。
まず、図21(A)を参照して、冷飲料用設定テーブルについて説明する。
図21(A)に示すように、第1温度検出装置45Aによって検出される第1搬送エリアの温度が20〜26℃であり、第2温度検出装置45Bによって検出される第2搬送エリアの温度が20〜26℃である場合には、第1搬送装置40Aによる冷飲料の搬送範囲は第1搬送エリア内の全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅するよう(通常搬送範囲)に設定され、第2搬送装置40Bによる冷飲料の搬送範囲は第2搬送エリア内の全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅するよう(通常搬送範囲)に設定される。
第1搬送エリア及び第2搬送エリアの両方の温度が27℃(搬送中に冷飲料の温度上昇を生じやすい温度)を上回った場合(第1・第2搬送エリアNGの場合)には、第1搬送装置40Aによる冷飲料の搬送範囲は、第1搬送エリアの温度が高くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定され、第2搬送装置40Bによる冷飲料の搬送範囲は、第2搬送エリアの温度が高くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定される。
第1搬送エリアの温度が26℃以下であって、第2搬送エリアの温度が27℃を上回った場合(第2搬送エリアNGの場合)には、第2搬送装置40Bによる冷飲料の搬送範囲は、第2搬送エリアの温度に応じて搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号が搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定され、第1搬送装置40Aによる冷飲料の搬送範囲は、第1搬送エリアの温度に応じて第2搬送装置40Bで搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補足するように通常搬送範囲よりも広く設定される。
また、第2搬送エリアの温度が26℃以下であって、第1搬送エリアの温度が27℃を上回った場合(第1搬送エリアNGの場合)には、第1搬送装置40Aによる冷飲料の搬送範囲は、第1搬送エリアの温度に応じて搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号が搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定され、第2搬送装置40Bによる冷飲料の搬送範囲は、第2搬送エリアの温度に応じて第1搬送装置40Aで搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補足するように通常搬送範囲よりも広く設定される。
次に、図21(B)を参照して、温飲料用設定テーブルについて説明する。
図21(B)に示すように、第1搬送エリア及び第2搬送エリアの両方の温度が22〜28℃である場合には、第1搬送装置40Aによる冷飲料の搬送範囲は第1搬送エリア内の全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅するよう(通常搬送範囲)に設定され、第2搬送装置40Bによる冷飲料の搬送範囲は第2搬送エリア内の全てのオーダー端末装置20の端末番号を網羅するよう(通常搬送範囲)に設定される。
第1搬送エリア及び第2搬送エリアの両方の温度が21℃(搬送中に温飲料の温度低下を生じやすい温度)を下回った場合(第1・第2搬送エリアNGの場合)には、第1搬送装置40Aによる温飲料の搬送範囲は、第1搬送エリアの温度が低くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定され、第2搬送装置40Bによる温飲料の搬送範囲は、第2搬送エリアの温度が低くなるほど搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定される。
第1搬送エリアの温度が22℃以上であって、第2搬送エリアの温度が21℃を下回った場合(第2搬送エリアNGの場合)には、第2搬送装置40Bによる温飲料の搬送範囲は、第2搬送エリアの温度に応じて搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号が搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定され、第1搬送装置40Aによる温飲料の搬送範囲は、第1搬送エリアの温度に応じて第2搬送装置40Bで搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補足するように通常搬送範囲よりも広く設定される。
また、第2搬送エリアの温度が22℃以上であって、第1搬送エリアの温度が21℃を下回った場合(第1搬送エリアNGの場合)には、第1搬送装置40Aによる温飲料の搬送範囲は、第1搬送エリアの温度に応じて搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号が搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定され、第2搬送装置40Bによる温飲料の搬送範囲は、第2搬送エリアの温度に応じて第1搬送装置40Aで搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補足するように通常搬送範囲よりも広く設定される。
図20のステップ67において、総合管理装置200は、上記した冷飲料用設定テーブル及び温飲料設定テーブルから取得した搬送範囲を搬送範囲情報として設定する。そして、ステップ68において、設定された搬送範囲情報を各オーダー端末装置20に送信して、搬送範囲設定処理を終了する。なお、搬送範囲情報に基づいて各オーダー端末装置20で実行されるオーダー受付設定処理は第1実施形態と同じである(図16参照)。
図22を参照して、物品提供装置100のオーダー端末装置20における注文受付状態について説明する。図22は、第1温度検出装置45Aによって検出された第1搬送エリアの温度が28℃であり、第2温度検出装置45Bによって検出された第2搬送エリアの温度が25℃である場合を例示したものである。
第1搬送エリアの温度が28℃であり、第2搬送エリアの温度が25℃である場合には、図21(B)の網掛部に示すように、第1搬送装置40Aによる温飲料の搬送範囲は通常搬送範囲(端末番号で1〜6、13〜18、25〜30)に設定され、第2搬送装置40Bによる温飲料の搬送範囲も通常搬送範囲(端末番号で7〜12、19〜24、31〜36)の範囲に設定される。このように全てのオーダー端末装置20において温飲料の注文の受け付けが可能となり、図22の破線で示す第1搬送エリア内においては第1搬送装置40Aを介して飲料が搬送され、図22の一点鎖線で示す第2搬送エリア内においては第2搬送装置40Bを介して飲料が搬送される。
一方、図21(A)の網掛部に示すように、第1搬送装置40Aによる冷飲料の搬送範囲は端末番号で1〜6、13〜18、25〜28の範囲となって通常搬送範囲よりも狭く設定され、第2搬送装置40Bによる冷飲料の搬送範囲は第1搬送装置40Aで搬送範囲外となった範囲(端末番号29、30)を含む7〜12、19〜24、29〜36の範囲となって通常搬送範囲よりも広く設定される。これにより端末番号29、30のオーダー端末装置20で冷飲料の注文が制限されるのを回避でき、全てのオーダー端末装置20において冷飲料の注文の受け付けが可能となる。
第1搬送エリアの温度が28℃の場合には、第1搬送装置40Aによって冷飲料を端末番号29、30の位置まで搬送すると冷飲料の温度上昇を招いてしまうが、第2実施形態では第1搬送エリアよりも低温の第2搬送エリアにおける第2搬送装置40Bによって冷飲料を端末番号29、30の位置まで搬送するので、搬送中の冷飲料の温度上昇が抑制される。
第2実施形態の物品提供装置100では、第1温度検出装置45Aにより検出された温度に基づいて第1搬送エリアにおける飲料の搬送範囲を設定し、第2温度検出装置45Bにより検出された温度に基づいて第2搬送エリアにおける飲料の搬送範囲を設定する。そして、一方の搬送エリアの温度が搬送中に飲料の温度変化が生じやすい温度であって、他方の提供エリアの温度が搬送中に飲料の温度変化が生じにくい温度である場合には、一方の搬送エリアにおける飲料の搬送範囲を搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号が搬送範囲外となるように狭く設定し、他方の搬送エリアにおける飲料の搬送範囲を、一方の搬送エリアにおいて搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補うように広く設定する。したがって、第2実施形態の物品提供装置100によれば、搬送中における飲料の温度変化を抑制できるだけでなく、飲料の注文が制限されるオーダー端末装置20の数を可能な限り少なくすることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
第1実施形態の物品提供装置100の総合管理装置200は、温度検出装置45によって検出された温度に基づいて搬送中における飲料の温度変化を抑制可能な搬送範囲を設定するように構成したが、検出された温度と物品ストッカー30での保管時の飲料温度との温度差に基づいて搬送中における飲料の温度変化を抑制可能な搬送範囲を設定するように構成してもよい。この場合には、温度差が大きくなるほど、搬送時間が長くなるオーダー端末装置20の端末番号から順に搬送範囲外となるように通常搬送範囲よりも狭く設定される。また、第2実施形態の物品提供装置100の総合管理装置200についても同様に構成することができる。
本発明は、複数の遊技機が設置される遊技場に適用することができる。遊技機としては、上記した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、及びスロットマシン等の全ての遊技機が含まれる。
100 物品提供装置
1 遊技機
10 遊技島
13 補給樋
20 オーダー端末装置
30 物品ストッカー
40 搬送装置
41 搬送コンベア
42 揚送装置
43 メイン搬送路
44 分岐搬送路
45 温度検出装置
50 供給通路
51 分岐供給通路
52 流下通路
53 取出口

Claims (6)

  1. 遊技機が複数配列された遊技島を有する遊技場に設けられ、遊技者の注文に基づいて遊技者に飲食物品を提供する物品提供装置において、
    前記遊技島の長手方向に沿って複数設けられ、遊技者からの飲食物品の注文を受け付ける注文受付部と、
    前記注文受付部毎に設けられ、注文した飲食物品を遊技者が取り出すための取出口を有する物品供給部と、
    飲食物品を貯蔵して温度管理を行うとともに、前記注文受付部によって注文を受け付けた飲食物品を払い出す物品貯蔵部と、
    前記物品貯蔵部により払い出された飲食物品を、注文を受け付けた前記注文受付部に対応する前記物品供給部まで搬送する物品搬送部と、
    前記物品搬送部の搬送経路周辺の大気温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定した場合に、前記注文受付部からの飲食物品の注文を制限する注文制限部と、
    を備えることを特徴とする物品提供装置。
  2. 前記注文制限部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送中における飲食物品の温度変化が予め設定された許容値の範囲内となる搬送範囲を設定し、当該搬送範囲に含まれない位置における前記注文受付部からの飲食物品の注文を制限することを特徴とする請求項1に記載の物品提供装置。
  3. 前記注文制限部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、搬送時間が長い前記注文受付部から順に飲食物品の注文を制限するように前記搬送範囲を設定することを特徴とする請求項2に記載の物品提供装置。
  4. 前記注文制限部は、飲食物品の種類に応じて前記搬送範囲を設定することを特徴とする請求項3に記載の物品提供装置。
  5. 前記注文制限部は、飲食物品が室温よりも低い温度で保管される冷飲食物品である場合には前記温度検出部により検出された温度が高くなるほど前記搬送範囲を狭く設定し、飲食物品が室温よりも高い温度で保管される温飲食物品である場合には前記温度検出部により検出された温度が低くなるほど前記搬送範囲を狭く設定することを特徴とする請求項4に記載の物品提供装置。
  6. 前記物品貯蔵部は、第1物品貯蔵部と第2物品貯蔵部とを備え、
    前記物品搬送部は、前記第1物品貯蔵部から払い出された飲食物品を前記遊技島の長手方向一側の第1搬送エリア内の前記物品供給部まで搬送する第1物品搬送部と、前記第2物品貯蔵部から払い出された飲食物品を前記遊技島の長手方向他側の第2搬送エリア内の前記物品供給部まで搬送する第2物品搬送部とを備え、
    前記温度検出部は、前記第1搬送エリアにおける大気温度を検出する第1温度検出部と、前記第2搬送エリアにおける大気温度を検出する第2温度検出部とを備え、
    前記注文制限部は、前記第1温度検出部及び前記第2温度検出部により検出された温度に基づいて前記第1搬送エリア及び前記第2搬送エリアにおける搬送範囲をそれぞれ設定するとともに、前記第1搬送エリア及び前記第2搬送エリアのうちの一方の搬送エリアの温度が搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度であると判定し、他方の搬送エリアが搬送中の飲料の温度変化が生じやすい温度でないと判定した場合には、一方の搬送エリアにおける搬送範囲を狭く設定し、他方の搬送エリアにおける搬送範囲を、一方の搬送エリアにおいて搬送範囲外となった範囲の少なくとも一部を補うように広く設定することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載の物品提供装置。
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