JP2011078203A - 圧電アクチュエータとその駆動方法、液体吐出装置、圧電型超音波振動子 - Google Patents

圧電アクチュエータとその駆動方法、液体吐出装置、圧電型超音波振動子 Download PDF

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Abstract

【課題】非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体を用いた圧電アクチュエータを、通常の駆動方法により駆動したときに必要とされる駆動電圧よりも小さい電圧(絶対値)で駆動する。
【解決手段】本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、負電界側の抗電界の絶対値と正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体を備えた圧電アクチュエータを、正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の抗電界を超えない範囲内で、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させるものである。
【選択図】図1B

Description

本発明は、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、負電界側の抗電界の絶対値と正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体を備えた圧電アクチュエータの駆動方法、及び該駆動方法に用いられる圧電アクチュエータ、ならびにこの圧電アクチュエータを用いた液体吐出装置、圧電型超音波振動子に関するものである。
電界印加強度の増減に伴って伸縮する圧電性を有する圧電体と、圧電体に対して電界を印加する電極とを備えた圧電素子が、インクジェット式記録ヘッドに搭載される圧電アクチュエータ等の用途に使用されている。圧電材料としては、ペロブスカイト型酸化物が広く用いられており、中でもチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のペロブスカイト型酸化物は、高い圧電特性(圧電d定数)を有することで知られている。
従来、一般的な圧電体のバイポーラ分極―電界曲線(P−Eヒステリシス)は分極値を示すy軸に対して略対称であり、負電界側の抗電界Ec1と正電界側の抗電界Ec2とは略一致する(|Ec1|≒Ec2)。
これに対し、スパッタリング法等の気相成長により成膜されたPZT系のペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜等のP−Eヒステリシスは正電界側に偏った、すなわちy軸に対して非対称であり、負電界側の抗電界Ec1の絶対値と正電界側の抗電界Ec2とが異なる(|Ec1|≠Ec2)ものとなる(図1Aを参照)。このようなP−Eヒステリシス特性を示す圧電体は、マイナス駆動においてはわずかなマイナス電圧の印加により非常に大きな分極を生じるが、プラス駆動では印加されたマイナス電圧と絶対値が等しいプラス電圧を印加してもわずかな分極しか得られない。
上記のようにP−Eヒステリシスがy軸に対して非対称である圧電体において、非対称性を積極的に利用する、つまり、抗電界値の絶対値が小さい側の極性の電界印加により駆動させることにより、大きな圧電性能を得ることができる。かかる圧電体を備えた圧電アクチュエータは、大きな変位を得ることができるため好ましいが、電界ゼロから抗電界の絶対値が小さい側の極性の電界側で最大変位を示す電界Emaxの範囲内(0≦E≦|Emax|)で駆動する通常の圧電アクチュエータの駆動方法により大きな変位を得るためには、大きな電界(電圧)を印加する必要があるため、圧電体への負荷が大きく駆動耐久性や素子信頼性が低くなるという問題がある。
非対称なP−Eヒステリシス特性を積極的に利用した圧電素子が、特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1では、2つの抗電界点がいずれも同一の電界極性に位置したP−Eヒステリシス特性を有する圧電体を開示している。
上記した通常の圧電アクチュエータの駆動(0≦E≦|Emax|)により、抗電界Ec1とEc2とが逆極性である圧電体をこのように単一の極性のみで駆動する場合は、駆動する極性と反対側の変位は利用されずにロスとなるが、特許文献1の圧電体では、2つの抗電界点が同一極性に存在するため、通常の圧電体でロスとなっていた変位を有効利用することができる。
また、本出願人は、特許文献2において、特許文献1の圧電体に比して変位ロス及び電力ロスが少なく長期使用耐久性に優れた圧電体として、非対称のP−Eヒステリシスを有する圧電体において、駆動電圧と変位の傾きが最大となるヒステリシス特性を有する圧電体及びその材料設計を開示している。
特開2003−243741号公報 特開2008−218547号公報 国際公開第WO2003/022582号パンフレット
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、いずれも高効率に大きな変位が得られるように材料設計を行ってP−Eヒステリシスや電界―歪曲線を改良している。従って、特許文献1及び2は、現状の、PZTをはじめとする非対称なP−Eヒステリシスを有する圧電体を、高効率に駆動させて圧電体への負荷を低減させるものではない。
一方、特許文献3には、圧電体の抗電界を超えた電界強度を示す電圧を印加する高電位期と、高電位期とは電位が逆極性の電圧を印加する逆電位期とを含む駆動波形を印加する液体吐出装置が開示されている。特許文献3には、図9及び図9の説明において(8ページから9ページにかけての第1実施例)、逆電位期を有する駆動波形を印加することにより、電界変化量が同じであっても大きな変位が得られ、また、多数回駆動によるヒステリシスカーブの変化の影響を受けにくく充分な変位を得ることができることが記載されている。しかしながら、特許文献3には非対称なP−Eヒステリシスを有する圧電体を備えた圧電アクチュエータへの適用については記載されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体を用いた圧電アクチュエータを、通常の駆動方法により駆動したときに必要とされる駆動電圧よりも小さい電圧(絶対値)で駆動することが可能な圧電アクチュエータの駆動方法、及び該駆動方法を好適に適用可能な圧電アクチュエータ、及び該圧電アクチュエータを備えた液体吐出装置及び圧電性超音波振動子を提供することを目的とするものである。
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、前記負電界側の抗電界の絶対値と前記正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体と、該圧電体に電圧を印加する一対の電極とを備える圧電素子と、前記圧電体に電圧が印加された時に該圧電体に生じる歪みを変位として外部に伝える振動板とを備える圧電アクチュエータを駆動する方法であって、前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の抗電界を超えない範囲内で、前記圧電アクチュエータを、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させることを特徴とするものである。
ここで、非対称とは、バイポーラ分極―電界ヒステリシス特性が、分極値を示すy軸に対して非対称であることを意味する。
また、「正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の抗電界を超えない範囲内」とは、正側の抗電界の場合は抗電界以下、負側の抗電界の場合は、抗電界以上の範囲であることを意味する。
本発明の駆動方法では、前記圧電体に、前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の駆動電圧をバイアス電圧として常時印加して駆動させることが好ましい。また、下記式(1)を満足する条件で駆動することが好ましい。
|Vc1|<|Vc2| ・・・(1)
(Vc1は前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性を有する駆動電圧、Vc2は前記正負の抗電界のうち絶対値の小さい側の極性を有する駆動電圧。)
更に、下記式(2)を満足する条件で駆動することがより好ましい。
|Vc1|≦0.7×|V1| ・・・(2)
(V1はVc1と同一符号の抗電界E1と前記圧電体の電圧印加方向の厚みの積である。)
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、前記圧電体が、Pbを含むものであること場合に好ましく適用することができる。
また、本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、前記圧電体への電圧印加方向と、前記圧電体の伸縮方向とが直交するモードで駆動する場合により効果的である。
ここで、「圧電体への電圧印加方向と、圧電体の変位方向とが直交するモード」とは、いわゆる31方向の駆動を意味する。
本発明の圧電アクチュエータは、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、前記負電界側の抗電界の絶対値と前記正電界側の抗電界の絶対値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体と、該圧電体に電圧を印加する一対の電極とを備える圧電アクチュエータであって、該圧電アクチュエータを駆動したときの電圧変位特性において、駆動範囲の電圧変位特性が10%以下のリニアリティを有することを特徴とするものである。
ここで、「電圧変位特性が10%以下のリニアリティを有する」とは、図8に示されるように、実際に得られた電圧―変位曲線を最小自乗法によりフィッティングを行って直線に近似した際に、実際の変位の値と直線近似した歪の値とが最も大きくなる値(図示ノンリニアリティエラー)が、フィッティングを行った電圧―変位曲線の変位範囲(図示フルスケール)の10%以下であることを意味する。
本発明の圧電アクチュエータにおいて、圧電体としては、プラズマを用いるスパッタリング法により基板上に成膜された、下記一般式(P)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜(不可避不純物を含んでいてもよい。)が挙げられ、下記一般式(P−1)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物からなる(不可避不純物を含んでいてもよい。)圧電体膜がより好ましい。かかる圧電体膜は、前記絶対値の小さい抗電界の極性が負であり、P−Eヒステリシスが正電界側に偏った圧電特性を有している。
一般式A・・・(P)
(式中、AはPbを主成分とするAサイト元素、BはBサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,及びNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、Oは酸素。a≧1.0かつb=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
Pb(Zrb1Tib2b3)O・・・(P−1)
(式(P−1)中、XはV族及びVI族の元素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素である。a>0、b1>0、b2>0、b3≧0。a≧1.0であり、かつb1+b2+b3=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
上記一般式(P)又は(P−1)において、a>1.02である場合が好ましい。
本発明の液体吐出装置は、上記本発明の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータと一体的にまたは隣接して設けられた液体吐出部材とを備え、該液体吐出部材は、液体が貯留される液体貯留室と、該液体貯留室から外部に前記液体が吐出される液体吐出口とを有するものである。
また、本発明の圧電型超音波振動子は、上記本発明の圧電アクチュエータと、前記電極に交流電流を印加する交流電源と、前記圧電体の伸縮により振動する振動板とを備えたことを特徴とするものである。
圧電アクチュエータを、高電位期と逆電位期とを含む駆動波形で駆動する、つまり、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させることにより圧電アクチュエータの駆動耐久性が高くなることは特許文献3に記載されており、特許文献3には、非対称なP−Eヒステリシスを有する圧電体を備えた圧電アクチュエータに適用することは記載されていないことを既に述べた。
しかしながら、特許文献3において、逆電位期の電圧印加は、変位を利用するヒステリシスの場所を、より効率よく変位が得られる位置にずらすことを目的としており、駆動耐久性についても、最大変位量は変化しないことを前提として、ヒステリシス劣化の影響を受けない範囲で駆動することにより向上させている。
圧電特性の高い非対称なP−Eヒステリシスを有する圧電体を備えた圧電アクチュエータを、圧電特性を最大限に活かして駆動しようとすると、圧電体にかかる電圧が非常に大きく、圧電体に大きな負荷を生じるために変位劣化が非常に早くなる。本発明者は、圧電体の耐久性低下を抑制して圧電特性の高い非対称なP−Eヒステリシスを有する圧電体を備えた圧電アクチュエータを駆動することができる駆動方法について検討を重ね、よりよい駆動特性において駆動耐久性が格段に向上することを見いだしている。即ち、本発明は、このような圧電体を駆動させる際に圧電体にかかる負荷を低減させて、圧電アクチュエータの駆動耐久性及び素子信頼性を向上させるものであり、特許文献3とは思想が異なる。
また、高温高湿下で圧電膜中に存在するイオン(例えばPbの正イオン)は、通常の駆動であれば片側によっていくイオンマイグレーションを生じ、絶縁破壊の要因となる。本発明の駆動方法は、正負両方の駆動を行うためイオンの偏りが大きく抑えられ、そのため、駆動耐久性が著しく向上する。特に、圧電体中において、ストイキオメトリから大きく外れた組成の場合は、イオンマイグレーションを生じやすい。従って、かかる組成の圧電体を備えた圧電素子において、本発明による駆動耐久性の向上効果は非常に大きくなる。例えばPbを含む圧電体であれば、Pbの組成がストイキオメトリ組成より多くなる組成の場合に特に有効である(ペロブスカイト型酸化物の場合、酸素に対するPbのモル比が1/3以上の組成)。
以上述べたように、本発明は圧電体の駆動特性(排除体積)の向上と、駆動中に生じる圧電体中のイオンマイグレーションによる材料の偏り防止を両立させたものであり、単に駆動特性を向上させたものとは異なる。
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、負電界側の抗電界の絶対値と正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体を備える圧電アクチュエータを、正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の抗電界を超えない範囲内で、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させる。かかる方法によれば、通常の駆動方法により駆動したときに必要とされる駆動電圧よりも小さい電圧(絶対値)で駆動することができるので、圧電体への負荷を低減して圧電アクチュエータの駆動耐久性、及び、素子信頼性を向上させることができる。
特に、駆動範囲の電圧変位特性が10%以下のリニアリティを有する圧電体を備えたアクチュエータに本発明の駆動方法を適用した場合は、低い駆動電圧(絶対値)にて高効率に大きな変位量を得ることができる。
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法を適用する圧電体のP−Eヒステリシス特性の一例を示す図 本発明の圧電アクチュエータの駆動方法で好適に駆動される圧電体の電圧―変位特性(実施例1の圧電アクチュエータを駆動した時の電圧―変位特性)及び、この圧電体を駆動する際の入力波形と振動板の変位の様子を示す模式図 図1Bの圧電体を通常の駆動方法で駆動した場合の入力波形と振動板の変位の様子を示す模式図 本発明にかかる一実施形態の圧電アクチュエータ及びこれを備えたインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造を示す要部断面図 図2のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置の構成例を示す図 図3のインクジェット式記録装置の部分上面図 本発明に係る一実施形態の圧電型超音波振動子の構造を示す断面図 実施例において作製した圧電素子の概略構成断面図 実施例2の圧電アクチュエータを駆動した時の電圧―変位特性を示す図 本発明におけるリニアリティの評価方法を説明する図
「圧電アクチュエータの駆動方法」
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、負電界側の抗電界Ec1の絶対値|Ec1|と正電界側の抗電界値Ec2とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性(P−Eヒステリシス特性)を有する圧電体、つまり、P−Eヒステリシスが正電界側又は負電界側に偏ったP−Eヒステリシス特性を有する圧電体を備えた圧電アクチュエータの駆動方法である。本実施形態では、正電界側に偏ったP−Eヒステリシスを有する圧電体を備えた圧電アクチュエータを例に説明するが、負電界側に偏ったP−Eヒステリシスを有する圧電体においてもその符号が異なるだけで同様の作用効果を得ることができる。
図面を参照して本発明の圧電アクチュエータの駆動方法の一実施形態について説明する。図1Aは、正電界側に偏ったP−Eヒステリシス負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、分極を示すy軸に対して非対称なP−Eヒステリシス特性(後記実施例1の圧電体膜のP−Eヒステリシス特性)を示したものである。
図1Aにおいて、負電界側の抗電界Ec1と正電界側の抗電界Ec2とは|Ec1|<Ec2の関係がある。このように正電界側に偏った非対称P−Eヒステリシスを有する圧電体膜では、正電界を印加した場合は抗電界Ec2が大きいため分極されにくく、負電界を印加した場合は抗電界Ec1の絶対値が小さいため分極されやすい。
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、20%以上の偏り率を有するP−Eヒステリシスを有する圧電体を備えた圧電アクチュエータに好ましく適用することができ、その偏り率が大きいほど効果的である。図1Aに示されるP−Eヒステリシスの偏り率は76%である。
ここで、「偏り率」とは、以下の式計算される値である。本実施形態では正電界側に偏ったP−Eヒステリシス特性を有しているので下記式で得られる値であるが、逆に負電界側に偏ったP−Eヒステリシス特性を有している圧電体においては、下記式で得られる値の絶対値となる。
(Ec2+Ec1)/(Ec2―Ec1)×100 (%)
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法では、かかるP−Eヒステリシス特性を有する圧電体を備えた圧電アクチュエータを、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させる。ここで、負の駆動電圧は、最大変位を示す電界Emaxまでの範囲で、所望の変位が得られる任意の電圧とすればよいが、正の駆動電圧はEc2を超えない範囲内とする。
図1Bに、実際に図1AのP−Eヒステリシス特性を有する圧電体膜を備えた圧電アクチュエータを駆動した場合のバイポーラ電界―変位ヒステリシス特性を示す。図1Bでは、後記する実施例1において実際に作製した圧電アクチュエータを駆動して得られた電界―変位ヒステリシスを示してあり、負電界側において殆ど履歴がなく、且つ、リニアリティの高いものとなっている(1%以下)。本発明の圧電駆動方法は、このように駆動範囲においてリニアリティが高い駆動特性を有する圧電アクチュエータの駆動に最も有効であるが、駆動範囲におけるヒステリシスの有無やリニアリティについてはこれに限られるものではない。
図1Bに示されるように、本実施形態では、圧電アクチュエータを−26V(Emaxを与える電圧)〜5Vの範囲内で駆動する。電圧の印加方法は特に制限されず、例えば、圧電アクチュエータに正側の電圧をあらかじめバイアス印加しておき、所望の負の電圧まで矩形波を入力して駆動することができる。
図1Bには、入力する矩形波の波形の例、及び正負の電圧における圧電アクチュエータの変位の様子を表す模式図も併せて示してある。
本実施形態では、正の電圧がバイアス印加されているので、正の電圧は常時印加されていることになる。従って待機状態(図中Waiting)において、圧電アクチュエータの振動面(振動板)の変位は下に凸の状態となっている。これに対して負の電圧をD3方向に印加すると、D3方向と直交する方向D1方向に圧電体が伸縮して上に凸の状態となり(図中Pull)、−26Vの印加時に最大変位となる(31方向モード)。そして電圧を印加を解除すると、待機状態と同様の下に凸の状態となる(図中Push)。
図1Cは、通常の駆動方法、すなわち、0≦E≦Emax(−26V)となる範囲で駆動させた場合の波形及びアクチュエータの振動面の変位を示したものである。図1Cでは最大変位を示す−26Vの印加では、26V分の振幅しか得られないが、本発明の駆動方法により駆動した図1Bでは、−26Vの印加により31Vの振幅が得られることが示されている。このように、圧電体への電圧印加方向と、圧電体の伸縮方向とが直交する、いわゆる31方向のモードで駆動する場合、大きな排除体積を得ることができるため、本発明の駆動方法は特に効果的である。
従って、本発明の駆動方法によれば、所望の変位を、通常の駆動方法よりも圧電体への負荷の少ない電圧で得ることができ、また、最大変位が得られるEmaxの印加により、圧電体膜の圧電特性から見積もられる最大変位を超える変位を得ることも可能となる。
本発明の駆動方法では、下記式(1)を満足する条件で駆動することが好ましい。また、分極の反転する抗電界の近傍においては変位量が少なくなるため、正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性を有する駆動電圧(本実施形態では正の駆動電圧)Vc1はEc1の70%以下の電界を与える駆動電圧とすることが好ましい。
|Vc1|<|Vc2| ・・・(1)
(Vc1は前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性を有する駆動電圧、Vc2は前記正負の抗電界のうち絶対値の小さい側の極性を有する駆動電圧。)
|Vc1|≦0.7×|V1| ・・・(2)
(V1はVc1と同一符号の抗電界E1と前記圧電体の電圧印加方向の厚みの積である。)
また、圧電アクチュエータの圧電体として、高い圧電特性を有するPbを含むペロブスカイト型酸化物からなる(不可避不純物を含んでもよい)圧電体を用いる場合は、アクチュエータの駆動時に、圧電膜中に存在するPbイオンは、通常の駆動であれば片側によっていくイオンマイグレーションを生じるため、特に高温高湿下での使用において絶縁破壊を生じやすく、素子特性が劣化しやすい。
本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界と正電界との間で駆動するため、イオンの偏り、即ちイオンマイグレーションが大きく抑えられ、そのため、駆動耐久性が著しく向上する。特に、圧電体中において、ストイキオメトリから大きく外れた組成の場合は、イオンマイグレーションを生じやすい。従って、かかる組成の圧電体を備えた圧電素子において、本発明による駆動耐久性の向上効果は非常に大きくなる。
従って、Pbを含む圧電体を備えたアクチュエータに本発明の駆動方法を適用した場合は、圧電体への負荷による劣化に加えて、Pbマイグレーションによる劣化をも低減することができるため、より効果的にアクチュエータの駆動耐久性及び素子信頼性を向上させることができる。本発明の圧電アクチュエータの駆動方法に好適な圧電体については後記する。
以上述べたように、本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、負電界側の抗電界の絶対値と正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体を備える圧電アクチュエータを、正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の抗電界を超えない範囲内で、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させる。かかる方法によれば、通常の駆動方法より駆動したときに必要とされる駆動電圧よりも小さい電圧(絶対値)で駆動することができるので、圧電体への負荷を低減して圧電アクチュエータの駆動耐久性、及び、素子信頼性を向上させることができる。
特に、駆動範囲の電圧変位特性が10%以下のリニアリティを有する圧電体を備えたアクチュエータに本発明の駆動方法を適用した場合は、低い駆動電圧(絶対値)にて高効率に大きな変位量を得ることができる。
「圧電アクチュエータ及びインクジェット式記録ヘッド」
図2を参照して、本発明に係る一実施形態の圧電アクチュエータ及びこれを備えたインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造について説明する。図2はインクジェット式記録ヘッドの要部断面図(圧電素子の膜厚方向の断面図)である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本実施形態の圧電アクチュエータ2は、基板10上に、下部電極20と圧電体膜30と上部電極40とが順次積層された圧電素子1の基板10の裏面に、圧電体膜30の伸縮により振動する振動板50が取り付けられたものである。圧電素子1では、圧電体膜30に対して下部電極20と上部電極40とにより膜厚方向に電界が印加されるようになっており、圧電アクチュエータ2には、圧電素子1の駆動を制御する駆動回路等の制御手段(図示略)も備えられている。
下部電極20は基板10の略全面に形成されており、この上にライン状の凸部31がストライプ状に配列したパターンの圧電体膜30が形成され、各凸部31の上に上部電極40が形成されている。
圧電体膜30のパターンは図示するものに限定されず、適宜設計される。また、圧電体膜30は連続膜でも構わない。但し、圧電体膜30は、連続膜ではなく、互いに分離した複数の凸部31からなるパターンで形成することで、個々の凸部31の伸縮がスムーズに起こるので、より大きな変位量が得られ、好ましい。
基板10としては特に制限なく、シリコン,酸化シリコン,ステンレス(SUS),イットリウム安定化ジルコニア(YSZ),アルミナ,サファイヤ,SiC,及びSrTiO等の基板が挙げられる。基材10としては、シリコン基板上にSiO膜とSi活性層とが順次積層されたSOI基板等の積層基板を用いてもよい。
下部電極20の組成は特に制限なく、Au,Pt,Ir,IrO,RuO,LaNiO,及びSrRuO等の金属又は金属酸化物、及びこれらの組合せが挙げられる。上部電極40の組成は特に制限なく、下部電極20で例示した材料,Al,Ta,Cr,Cu等の一般的に半導体プロセスで用いられている電極材料、及びこれらの組合せが挙げられる。下部電極20と上部電極40の厚みは特に制限なく、50〜500nmであることが好ましい。
圧電体膜30は、図1Aに示されるような、負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、負電界側の抗電界の絶対値と正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有するものである。このような圧電体膜30であれば、圧電体膜30は特に制限されない。圧電体膜30としては、プラズマを用いるスパッタリング法により基板10上に成膜された、下記一般式(P)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜(不可避不純物を含んでいてもよい。)が挙げられる。かかる圧電体膜は、絶対値の小さい抗電界の極性が負であり、正電界側にP−Eヒステリシスが偏った圧電特性を有している。
一般式A・・・(P)
(式中、AはPbを主成分とするAサイト元素、BはBサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,及びNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、Oは酸素。a≧1.0かつb=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
上記一般式(P)で表されるペロブスカイト型酸化物としては、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコニウム酸鉛、ニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等が挙げられる。圧電体膜は、これら上記一般式(P)で表されるペロブスカイト型酸化物の混晶系であってもよい。
本発明は、特に、下記一般式(P−1)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物からなる(不可避不純物を含んでいてもよい。)圧電体膜がより好ましい。
Pb(Zrb1Tib2b3)O・・・(P−1)
(式(P−1)中、XはV族及びVI族の元素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素である。a>0、b1>0、b2>0、b3≧0。a≧1.0であり、かつb1+b2+b3=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
上記一般式(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物は、b3=0のときチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)であり、b3>0のとき、PZTのBサイトの一部をV族及びVI族の元素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素であるXで置換した酸化物である。
Xは、VA族、VB族、VIA族、及びVIB族のいずれの金属元素でもよく、V,Nb,Ta,Cr,Mo,及びWからなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(P−1)で表される、ドーパントを含むPZT系酸化物からなる圧電体膜は、P−Eヒステリシス特性の正電界側への偏り率が大きいものとなるため、上記本発明の圧電アクチュエータの駆動方法を用いることにより得られる効果を良好に得ることができる。
また、上記一般式(P)及び(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜30の偏り率は、Pbが多いほど大きくなる。一般式(P)及び(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物において、Pbの組成aが1.02<a≦1.3の範囲内である場合に、偏り率を20%以上となることから、上記本発明の圧電アクチュエータの駆動方法を用いることにより得られる効果を良好に得ることができる。
従って、一般式(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜30において、Pb組成の大きいものほど、上記本発明の圧電アクチュエータの駆動方法を用いることにより得られる効果が大きいものとなる。
後記実施例に示されるように、上記一般式(P)及び(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜30は、高い圧電歪定数(d31定数)を有するため、かかる圧電体膜30を備えた圧電アクチュエータ2は、変位特性の優れたものとなる。
また、同じく実施例に示されるように、一般式(P)及び(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜30を備えた圧電アクチュエータは、駆動電圧範囲において、リニアリティの優れた電圧―変位特性を有している。既に述べたように、実施例の図1Bに示される電圧―変位特性では、1%程度であり、非常に高いリニアリティを有しており、上記本発明の圧電アクチュエータの駆動方法により、駆動耐久性及び素子信頼性を効果的に向上することができる。
また、一般式(P)及び(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜30はPbを含むため、アクチュエータの駆動時にPbマイグレーションを生じるため、特に高温高湿下での使用において素子特性が劣化しやすい。上記本発明の圧電アクチュエータの駆動方法は、負電界と正電界との間で駆動するため、Pbイオンのマイグレーションが抑制されるという効果があることは既に述べた。従って、一般式(P)及び(P−1)で表されるペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜30を備えた圧電アクチュエータは、上記本発明の圧電アクチュエータの駆動方法により、圧電体への負荷による劣化に加えて、Pbマイグレーションによる劣化をも低減することができるため、より効果的にアクチュエータの駆動耐久性及び素子信頼性を向上させることができる。
インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)3は、概略、圧電アクチュエータ2の裏面に、インクが貯留されるインク室(液体貯留室)61及びインク室61から外部にインクが吐出されるインク吐出口(液体吐出口)62を有するインクノズル(液体貯留吐出部材)60が取り付けられたものである。インク室61は、圧電体膜30の凸部31の数及びパターンに対応して、複数設けられている。インクジェット式記録ヘッド3では、圧電素子1に印加する電界強度を増減させて圧電素子1を伸縮させ、これによってインク室61からのインクの吐出や吐出量の制御が行われる。
基板10とは独立した部材の振動板50及びインクノズル60を取り付ける代わりに、基板10の一部を振動板50及びインクノズル60に加工してもよい。例えば、基板10がSOI基板等の積層基板からなる場合には、基板10を裏面側からエッチングしてインク室61を形成し、基板自体の加工により振動板50とインクノズル60とを形成することができる。
本実施形態の圧電アクチュエータ2及びインクジェット式記録ヘッド3は、以上のように構成されている。
「インクジェット式記録装置」
図3及び図4を参照して、上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3を備えたインクジェット式記録装置の構成例について説明する。図3は装置全体図であり、図4は部分上面図である。
図示するインクジェット式記録装置100は、インクの色ごとに設けられた複数のインクジェット式記録ヘッド(以下、単に「ヘッド」という)3K,3C,3M,3Yを有する印字部102と、各ヘッド3K,3C,3M,3Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、印字部102のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送する吸着ベルト搬送部122と、印字部102による印字結果を読み取る印字検出部124と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とから概略構成されている。
印字部102をなすヘッド3K,3C,3M,3Yが、各々上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3である。
デカール処理部120では、巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130により記録紙116に熱が与えられて、デカール処理が実施される。
ロール紙を使用する装置では、図3のように、デカール処理部120の後段に裁断用のカッター128が設けられ、このカッターによってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置される。カット紙を使用する装置では、カッター128は不要である。
デカール処理され、カットされた記録紙116は、吸着ベルト搬送部122へと送られる。吸着ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)となるよう構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示略)が形成されている。ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによってベルト133上の記録紙116が吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図示略)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図3上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図3の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部102の上流側に、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後に乾きやすくなる。
印字部102は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図4を参照)。各印字ヘッド3K,3C,3M,3Yは、インクジェット式記録装置100が対象とする最大サイズの記録紙116の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙116の送り方向に沿って上流側から、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド3K,3C,3M,3Yが配置されている。記録紙116を搬送しつつ各ヘッド3K,3C,3M,3Yからそれぞれ色インクを吐出することにより、記録紙116上にカラー画像が記録される。
印字検出部124は、印字部102の打滴結果を撮像するラインセンサ等からなり、ラインセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まり等の吐出不良を検出する。
印字検出部124の後段には、印字された画像面を乾燥させる加熱ファン等からなる後乾燥部142が設けられている。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けた方が好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
後乾燥部142の後段には、画像表面の光沢度を制御するために、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144では、画像面を加熱しながら、所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で画像面を加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして得られたプリント物は、排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット式記録装置100では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り替える選別手段(図示略)が設けられている。
大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列にプリントする場合には、カッター148を設けて、テスト印字の部分を切り離す構成とすればよい。
インクジェット記記録装置100は、以上のように構成されている。
「圧電型超音波振動子(超音波トランスデューサ)」
図5を参照して、本発明に係る一実施形態の圧電型超音波振動子の構造について説明する。図5は圧電型超音波振動子の要部断面図である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本実施形態の圧電型超音波振動子5は、裏面側からリアクティブイオンエッチング(RIE)加工されて、空洞部81と振動板82と振動板82を支える支持部83とが一体形成されたオープンプール構造のSOI基板80と、この基板上に形成された圧電素子4と、圧電素子4の電極71、73に高周波交流電流を印加するRf電源(高周波交流電源)90とから概略構成されている。圧電素子4は、基板80側から下部電極71と圧電体膜72と上部電極73との積層構造を有している。
下部電極71及び上部電極73の組成や厚みは、図1の圧電素子1の下部電極20及び上部電極40と同様である。圧電体膜72は、本発明の柱状構造膜により構成されている。
圧電素子4の電極71、73に超音波領域の電気交流信号が印加されると、印加された電気交流信号と同じ周波数で圧電素子4に撓み振動が生じ、振動板82は圧電素子4と一体となって撓み振動する。このとき、振動板82は支持部83により周縁部が支持された状態で振動することにより、振動板82の圧電素子4と反対側から、印加された電気交流信号と同じ周波数の超音波が放射される。
本実施形態の圧電型超音波振動子5は、以上のように構成されている。本実施形態によれば、耐電圧に優れ駆動耐久性に優れた圧電型超音波振動子5を提供することができる。
本実施形態の圧電型超音波振動子5は、超音波モータ等に使用できる。
本実施形態の圧電型超音波振動子5はまた、特定周波数の超音波を発生し、対象物より反響して戻ってきた超音波を検知するセンサ等として使用でき、超音波探触子等に使用できる。対象物より反響して戻ってきた超音波を受けて振動板82が振動すれば、その応力に応じて圧電体膜72が変位し、圧電素子4にはその変位量に応じた電圧が生じる。これを検出することで、対象物の形状等を検出することができる。
(設計変更)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能である。
本発明に係る実施例について説明する。
(実施例1)
ダイアフラム構造が形成されているSOI基板上に、スパッタ法にて、Ti密着層を介して150nm厚のIr下部電極が順次積層された電極付き基板を用意した。次いでターゲットとしてPb1.3Zr0.43Ti0.44Nb0.13焼結体のターゲットを用いて、真空度0.5Pa、Ar/O混合雰囲気(O体積分率1.0%)、成膜温度525℃、投入電力500W、基板ターゲット間距離60mmの条件下で、NbドープPZT膜(Nb−PZT膜)4ミクロンの厚みで成膜を実施した。
このとき、基板を浮遊状態にして、ターゲットと基板との間ではない基板から離れたところにアースを配して成膜した。得られた膜の組成をXRFにより分析したところ、Pb1.03Zr0.43Ti0.44Nb0.13であった。
次いで、上記Nb−PZT膜上にPt上部電極を、Ti密着層を介してスパッタリング法にて形成し、リフトオフによりパターニングして圧電アクチュエータを作製した(図6、各層の厚みは図中に記載。)。
得られた圧電アクチュエータのバイポーラ分極―電界特性(P−Eヒステリシス特性)を測定した結果を図1Aに示す。図示されるように、得られたP−Eヒステリシス特性は、正電界側に偏った、分極を示すy軸に対して非対称なものであり、その偏り率は76%であった。なお、このときの抗電界はプラス方向は41.6kV/cm 、マイナス方向で5.8kV/cm であった。
次いで、得られた圧電アクチュエータのバイポーラ電界―変位特性を測定したところ、図1Bに示されるヒステリシスが得られた。図1Bに示されるように、上記Nb−PZT膜は、負電界側に高いリニアリティを有することが確認され、更に、正側の抗電界よりも低い電圧においても高いリニアリティを有することも確認された。
次いで、圧電アクチュエータに+5Vのバイアス電圧を印加し、−26Vまで矩形波を入力して駆動した。図1Bには、そのとき入力した矩形波の形状及び、アクチュエータの振動板の変位の様子を併せて示してある(詳細は上記実施形態中に記載)。
図示されるように、−26Vの駆動電圧により、31V分の変位を得ることができた。また、駆動電圧範囲において1%程度の高いリニアリティで駆動することができたことから、高効率に高い変位量をえられることが確認された。
更に、40℃、80%RHにおいて、圧電アクチュエータを100kHzにて20チャンネルを連続駆動して駆動耐久性の評価を行った。駆動評価中の圧電アクチュエータの振動面の誘電正接(tanδ)が増加した点を劣化点として10チャンネルが劣化する駆動サイクルを測定したところ、1000億ドット以上と非常に高い駆動耐久性を示した。
また、バイアス電圧を+10Vとし、−20Vまで矩形波を入力して同様に駆動耐久性の評価を行ったところ、10チャンネルが劣化する駆動サイクル1000億ドット以上であった。
(実施例2)
ターゲット組成をPb1.3Zr0.52Ti0.48とした以外は実施例1と同様にして圧電アクチュエータを作製した。得られた膜の組成をXRFにより分析したところ、Pb1.01Zr0.52Ti0.48であった。得られた圧電アクチュエータのP−Eヒステリシス特性を測定したところ、偏り率は13%であった(図示略)。
また、この圧電アクチュエータのバイポーラ電界―変位特性を測定したところ、図7に示されるヒステリシスが得られた。図7に示されるように、正電界側の変位が非常に少なく、またPb組成が実施例1に比して少ないことから、かかる電界−変位特性を有する圧電アクチュエータでは、若干の効果は得られるものの、本発明の圧電アクチュエータの駆動方法を適用することによる効果はごく僅かであることが確認された。
(比較例1)
実施例1で作製した圧電アクチュエータを、バイアス印加せずに−26Vの矩形波を入力して同様に駆動させた(図1Cを参照)。その結果、得られる変位量は実施例1の80%程度であることが確認された。
次いで、実施例1と同様にして、駆動耐久性の評価を行った。その結果、10チャンネルが劣化する駆動サイクル200億ドットであった。
(比較例2)
実施例1で作製した圧電アクチュエータに+12Vの抗電界付近のバイアス電圧を印加して同様に駆動させた。その結果、実施例2で得られた範囲よりも小さい変位しかえられず、駆動特性が良好でなくなった。
本発明の圧電体膜の成膜方法は、インクジェット式記録ヘッド、磁気記録再生ヘッド、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)デバイス、マイクロポンプ、超音波探触子、及び超音波モータ等に搭載される圧電素子/圧電型超音波振動子/圧電型発電素子等、あるいは強誘電体メモリ等の強誘電体素子に用いられる圧電体膜の成膜に好ましく適用することができる。
1 圧電素子
2 圧電アクチュエータ
3、3K,3C,3M,3Y インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)
10 基板
20、40 電極
30 圧電体膜(柱状構造膜)
60 インクノズル(液体貯留吐出部材)
61 インク室(液体貯留室)
62 インク吐出口(液体吐出口)
100 インクジェット式記録装置
4 圧電素子
5 圧電型超音波振動子(超音波トランスデューサ)
71、73 電極
72 圧電体膜(柱状構造膜)
82 振動板
90 Rf電源(高周波交流電源)
D1 電界印加方向
D3 圧電体の伸縮方向

Claims (13)

  1. 負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、前記負電界側の抗電界の絶対値と前記正電界側の抗電界値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体と、該圧電体に電圧を印加する一対の電極とを備える圧電素子と、前記圧電体に電圧が印加された時に該圧電体に生じる歪みを変位として外部に伝える振動板とを備える圧電アクチュエータを駆動する方法であって、
    前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の抗電界を超えない範囲内で、前記圧電アクチュエータを、正の駆動電圧と負の駆動電圧との間で駆動させることを特徴とする圧電アクチュエータの駆動方法。
  2. 前記圧電体に、前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性の駆動電圧をバイアス電圧として常時印加して駆動させることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの駆動方法。
  3. 下記式(1)を満足する条件で駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電アクチュエータの駆動方法。
    |Vc1|<|Vc2| ・・・(1)
    (Vc1は前記正負の抗電界のうち絶対値の大きい側の極性を有する駆動電圧、Vc2は前記正負の抗電界のうち絶対値の小さい側の極性を有する駆動電圧。)
  4. 下記式(2)を満足する条件で駆動することを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエータの駆動方法。
    |Vc1|≦0.7×|V1| ・・・(2)
    (V1はVc1と同一符号の抗電界E1と前記圧電体の電圧印加方向の厚みの積である。)
  5. 前記圧電体が、Pbを含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動方法。
  6. 前記圧電体への電圧印加方向と、前記圧電体の伸縮方向とが直交するモードで駆動することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の圧電アクチュエータの駆動方法。
  7. 負電界側と正電界側とにそれぞれ抗電界点を有し、前記負電界側の抗電界の絶対値と前記正電界側の抗電界の絶対値とが異なる非対称なバイポーラ分極-電界ヒステリシス特性を有する圧電体と、該圧電体に電圧を印加する一対の電極とを備える圧電素子と、
    前記圧電体に電圧が印加された時に該圧電体に生じる歪みを変位として外部に伝える振動板と、
    前記圧電素子を駆動する駆動手段とを備える圧電アクチュエータであって、
    該圧電アクチュエータを駆動したときの電圧変位特性において、駆動範囲の電圧変位特性が10%以下のリニアリティを有することを特徴とする圧電アクチュエータ。
  8. 前記絶対値の小さい抗電界の極性が負であることを特徴とする請求項7に記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記圧電体が、
    プラズマを用いるスパッタリング法により基板上に成膜された、下記一般式(P)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物からなる圧電体膜(不可避不純物を含んでいてもよい。)であることを特徴とする請求項8に記載の圧電アクチュエータ。
    一般式A・・・(P)
    (式中、AはPbを主成分とするAサイト元素、BはBサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,及びNiからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、Oは酸素。a≧1.0かつb=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
  10. 前記圧電体が、
    下記一般式(P−1)で表される1種又は複数種のペロブスカイト型酸化物からなる(不可避不純物を含んでいてもよい。)ことを特徴とする請求項9に記載の圧電アクチュエータ。
    Pb(Zrb1Tib2b3)O・・・(P−1)
    (式(P−1)中、XはV族及びVI族の元素群より選ばれた少なくとも1種の金属元素である。a>0、b1>0、b2>0、b3≧0。a≧1.0であり、かつb1+b2+b3=1.0である場合が標準であるが、これらの数値はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
  11. a>1.02であることを特徴とする請求項10に記載の圧電アクチュエータ。
  12. 請求項7〜11のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
    該圧電アクチュエータと一体的にまたは隣接して設けられた液体吐出部材とを備え、
    該液体吐出部材は、液体が貯留される液体貯留室と、該液体貯留室から外部に前記液体が吐出される液体吐出口とを有するものであることを特徴とする液体吐出装置。
  13. 請求項7〜11のいずれかに記載の圧電アクチュエータと、
    前記電極に交流電流を印加する交流電源と、
    前記圧電体の伸縮により振動する振動板とを備えたことを特徴とする圧電型超音波振動子。
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