JP2011077826A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合アンテナを小型化する。
【解決手段】アンテナ装置1は、カール状の円偏波放射素子2と直線偏波放射素子3とが互いに近接して樹脂フィルム8上に配置され、直線偏波放射素子3のグランドパターン4と、直線偏波放射素子3に直接給電する給電点5と、円偏波放射素子2に直接給電する給電点6と、終端に円偏波放射素子2の第四の辺25に対して所定の間隔をおき、かつ、所定の長さ分だけ対向して配置された電磁結合部71が設けられて円偏波放射素子2と電磁結合をなす給電点7と、を備え、給電点5と給電点6とが互いに近接して配置され、給電点7とグランドパターン4とが互いに近接して配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナ装置に関する。
電波を用いた情報の送受信において用いられる周波数帯や偏波の種類は、用途によって様々である。例えば、GPS(Global Positioning System)を利用するための信号(以下、単に「GPS信号」と記載する)は約1.57GHzの周波数帯を用いる右旋回円偏波である。一方、日本における地上デジタルテレビジョン放送(以下、単に「地上デジタルテレビジョン放送」と記載する)の放送波は470MHzから770MHzの周波数帯を用いる直線偏波である。
このような複数の周波数帯及び偏波の種類に対応するために用途別のアンテナを個々に設置する場合、個々のアンテナがそれぞれ取り付けスペースを必要とする。
自動車等に設置するための車載用アンテナの場合、アンテナを取り付けることが可能なスペースは限られるため、複数の種類のアンテナを取り付けることが困難な場合がある。
そこで、複数の種類のアンテナを同一平面上に形成することで、複数の種類のアンテナの導入及び設置を容易にした複合アンテナが知られている(例えば特許文献1)。
図12は、従来の複合アンテナ100を示す説明図である。
図12に示すように、従来の複合アンテナ100は、二つのループアンテナ101、102を有する。ループアンテナ101は、地上デジタルテレビジョン放送の放送波を受信するためのアンテナであり、ループアンテナ102は、GPS信号を受信するためのアンテナである。複合アンテナ100は所謂パッチアンテナであり、ループアンテナ101及びループアンテナ102は同一基板上に形成されている。
特開2006−186488号公報
しかしながら、従来の複合アンテナは、コストが高くなる問題がある他、取り付けが困難になる場合がある問題があった。
なぜならば、ループアンテナは、受信する電波の周波数帯の波長に対してエレメント長を1波長分設ける必要がある。このため、図12に示すGPS用のループアンテナ102に対して波長の長い周波数帯の電波を受信する地上デジタルテレビジョン用のループアンテナ101のアンテナエレメントの外周長が長くなり、アンテナエレメントを設けるために必要な面積はGPS用のループアンテナ102単体に比して増大する。
アンテナエレメントを設けるために必要な面積の増大は、基板の面積増大をもたらすため、コストが高くなる。加えて、大きな面積を有する複合アンテナを設置するために大きな取り付けスペースを必要とし、取り付けが困難になる。特に、車載用アンテナの場合、アンテナの取り付けスペースの増大は複合アンテナの取り付け難易度を大きく上昇させる要因と成り得る。
本発明の課題は、複合アンテナを小型化することである。
請求項1に記載の発明は、カール状の円偏波放射素子と直線偏波放射素子とが互いに近接して基板上に配置されたアンテナ装置であって、
前記直線偏波放射素子のグランドパターンと、
前記直線偏波放射素子に直接給電する第一の給電部と、
前記円偏波放射素子に直接給電する第二の給電部と、
終端が前記円偏波放射素子の一部に対して所定の間隔をおき、かつ、所定の長さ分だけ対向して配置され、当該円偏波放射素子と電磁結合をなす第三の給電部と、を備え、
前記第一の給電部と前記第二の給電部とが互いに近接して配置され、
前記第三の給電部と前記グランドパターンとが互いに近接して配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナ装置であって、前記円偏波放射素子、前記第二の給電部及び前記第三の給電部は、平衡型のアンテナパターンを構成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、カール状の円偏波放射素子と直線偏波放射素子とが互いに近接して基板上に配置されたアンテナ装置であって、前記直線偏波放射素子のグランドパターンと、前記直線偏波放射素子に直接給電する第一の給電部と、を備え、前記第一の給電部は、前記円偏波放射素子と電磁結合をなすことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置であって、前記円偏波放射素子は、四角形状のアンテナエレメントを有し、前記直線偏波放射素子は、直線状のアンテナエレメントを有し、かつ、前記四角形状のアンテナエレメントの少なくとも一辺に対して平行に設けられ、前記グランドパターンは、前記四角形状のアンテナエレメントのうち前記直線偏波放射素子と平行である辺とは異なる少なくとも一辺に対して平行に設けられることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置であって、前記基板は樹脂フィルムであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のアンテナ装置であって、前記円偏波放射素子は、約1.57GHzの周波数帯を用いるGPS信号を受信するGPS用アンテナとして機能し、前記直線偏波放射素子は、470MHzから770MHzの範囲内の周波数帯を用いる地上デジタルテレビジョン放送の放送波を受信する地上デジタルテレビジョン用アンテナとして機能することを特徴とする。
本発明によれば、複合アンテナを小型化することができる。
本発明の第一の実施形態によるアンテナ装置を示す説明図である。 アンテナ装置の主要構成の長さ又は構成間の距離について説明するための符号を示す説明図である。 アンテナ装置の取り付け例を示す説明図である。 直線偏波放射素子と円偏波放射素子との距離Dxと1.45GHz〜1.65GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンのVSWR特性との関係を示すグラフである。 直線偏波放射素子と円偏波放射素子との距離Dxと1.54GHz〜1.66GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比特性との関係を示すグラフである。 グランドパターンと給電点6との距離Dyと1.45GHz〜1.65GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンのVSWR特性との関係を示すグラフである。 グランドパターンと給電点6との距離Dyと1.54GHz〜1.66GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比特性との関係を示すグラフである。 直線偏波放射素子と円偏波放射素子との距離Dxと1.45GHz〜1.65GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンのVSWR特性との関係を示すグラフである。 グランドパターンの長さとGPS信号(1.57GHz)の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比特性との関係を示すグラフである。 グランドパターンの長さが20〜50[mm]である場合について、グランドパターンの長さとGPS信号(1.57GHz)の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比特性との関係を詳細に示すグラフである。 本発明の第二の実施形態によるアンテナ装置を示す説明図である。 従来の複合アンテナ100を示す説明図である。
以下、図を参照して本発明の実施の形態の例を詳細に説明する。
(第一の実施形態)
図1に、本発明の第一の実施形態によるアンテナ装置1を示す。
図1に示すように、アンテナ装置1は、円偏波放射素子2と、直線偏波放射素子3と、グランドパターン4と、給電点5〜7と、樹脂フィルム8と、を備える。
基板としての樹脂フィルム8上において、円偏波放射素子2と直線偏波放射素子3とは互いに近接して配置される。また、給電点5と給電点6とは互いに近接して配置される。また、給電点7とグランドパターン4とは互いに近接して配置される。
アンテナ装置1は、グランドパターン4が外部の導体である自動車のルーフ9の近傍に位置し、かつ、当該導体に対して平行となるよう配置される。
円偏波放射素子2は、カール状の放射素子である。図1に示すように、円偏波放射素子2のカールは四角形状である。円偏波放射素子2は、給電点6側から順に、時計回りに、第一の辺22、第二の辺23、第三の辺24及び第四の辺25を有する。第四の辺25の先端には、摂動素子26が設けられている。摂動素子26は、四角形状を形成する第一の辺22の内側に設けられている。
第一の実施形態の円偏波放射素子2は、約1.57GHzの周波数帯を用いるGPS信号を受信するGPS用アンテナとして機能する外周長を有する。円偏波放射素子2のエレメント長は、受信する電波の波長に基づく。
なお、図1に示す円偏波放射素子2はアンテナエレメントを時計回りに設けることで右旋回円偏波を受信する構成としているが、左旋回円偏波を受信する場合にはアンテナエレメントを反時計回りに設ける。
図2に、アンテナ装置1の主要構成の長さ又は構成間の距離について説明するための符号を示す。
給電点7は、その終端に電磁結合部71が設けられている。設けられた電磁結合部71は、円偏波放射素子2の第四の辺25に対して所定の間隔をおき(例えば図2に示す間隔長71b)、かつ、所定の長さ(例えば図2に示す長さ71a)分だけ対向して配置される。図2のE2で示すように、給電点7は、電磁結合部71が円偏波放射素子2の第四の辺25と電磁結合をなすことにより給電する。
円偏波放射素子2の第四の辺25は、電磁結合部71と平行に延在し、電磁結合部71によって円偏波放射素子2のインピーダンス調整を施される。具体的には、電磁結合部71の長さ71aに基づいて、インピーダンスのインダクタンス成分Lの調整が施される。そして、電磁結合部71と第四の辺25との間隔長71bに基づいて、インピーダンスのキャパシタンス成分Cの調整が施される。
給電点5は、直線偏波放射素子3に直接給電する。
給電点7を、グランド電位を供給するグランドパターンとすることによって、円偏波放射素子2、給電点6及び給電点7が不平衡型のGPSアンテナパターンを構成するようにしてもよい。または、給電点6と給電点7との間にバランを設け、給電点6と給電点7との間で不平衡給電―平衡給電の変換を行って、これによって給電点6及び給電点7の各々に給電が行われるようにすることで、円偏波放射素子2、給電点6及び給電点7が平衡型のGPSアンテナパターンを構成するようにしてしてもよい。
直線偏波放射素子3は、第一の辺22に対して平行に設けられる直線状の放射素子である。
グランドパターン4は、直線偏波放射素子3の延設方向に対して直角に設けられる直線状の接地パターンである。そして、グランドパターン4は、円偏波放射素子2の第四の辺25に対して平行に設けられている。
グランドパターン4は、グランド電位に保持された外部の導体(例えば自動車のルーフ9)に対して平行に配置されて直線偏波放射素子3の等電位面を構成する。つまり、グランドパターン4は、直線偏波放射素子3がモノポールアンテナとして機能するための接地パターンとして機能する。
給電点6は、円偏波放射素子2に直接給電する。
直線偏波放射素子3、グランドパターン4及び給電点6によるモノポールアンテナパターンの受信周波数の調整は、直線偏波放射素子3のエレメント長の調整によって行われる。モノポールアンテナとして機能する直線偏波放射素子3のエレメント長は、受信する電波の波長の1/4を基準とする。
第一の実施形態の直線偏波放射素子3は、470MHzから770MHzの範囲内の周波数帯を用いる地上デジタルテレビジョン放送の放送波を受信する地上デジタルテレビジョン用アンテナとして機能するエレメント長を有する。
樹脂フィルム8は、樹脂(例えばABS樹脂等)製の薄膜フィルムである。樹脂フィルム8の一面側において、円偏波放射素子2、直線偏波放射素子3、グランドパターン4及び給電点5〜7が同一平面上に形成される。円偏波放射素子2、直線偏波放射素子3、グランドパターン4及び給電点5〜7は導体(例えば銅等)を素材とする配線パターンであり、樹脂フィルム8上に設けられる。
図3に、アンテナ装置1の取り付け例を示す。
図3に示すように、外部の導体は、例えば自動車のルーフ9である。アンテナ装置1は、自動車のルーフ9に対してグランドパターン4が平行に配置されるように、フロントガラス10に対して取り付けられる。
第一の実施形態では、外部の導体として自動車のルーフ9を用いているが、外部の導体は、自動車のルーフ9に限らず、グランドパターン4と外部の導体との協働によって直線偏波放射素子3の等電位面を構成することができればよい。
次に、GPSアンテナパターンとモノポールアンテナパターンとの関係について説明する。
円偏波放射素子2、給電点6及び給電点7によるGPSアンテナパターンと、直線偏波放射素子3、グランドパターン4及び給電点6によるモノポールアンテナパターンとは近接して配置されているため、両者間で電磁結合が生じる。例えば、図2のE1で示すように、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との間に電磁結合が生じる。また、図2のE3で示すように、グランドパターン4と給電点7の間に電磁結合が生じる。そして、図2のE4で示すように、グランドパターン4と円偏波放射素子2の間に電磁結合が生じる。E1〜E4で示す各電磁結合は、GPSアンテナパターンの特性に影響を与える。具体的には、図2に示す直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dx、グランドパターン4と給電点6との距離Dy又はその両方が変化すると、GPSアンテナパターンの特性が変化する。
以下、図4及至図7に基づいて、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)特性及び天頂方向の軸比特性について、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dx及びグランドパターン4と給電点6との距離Dyのそれぞれを変化させた場合の特性のGPSアンテナパターンの変化の一例を示す。
図4に、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxと1.45GHz〜1.65GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンのVSWR特性との関係を示す。
GPSアンテナパターンによるGPS信号の受信において、VSWRは3以下であることが望ましい。図4に示す4〜24[mm]の範囲内において、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxはいずれの距離であってもVSWRは3以下を満たす。
特に、図4に示すように、GPS信号の周波数帯である1.57GHz帯において、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxが20[mm]以下である場合、VSWRは2以下を満たす。
さらに、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxを20[mm]よりさらに小さい距離とした場合、VSWR特性をより向上させることが可能である。例えば、図4に示すように、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxが4[mm]〜12[mm]の場合、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxが20[mm]である場合に比してVSWRが小さくなり、VSWR特性が向上する。
図5に、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxと1.54GHz〜1.66GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比(単位:デシベル(dB))特性との関係を示す。
図5に示すように、GPS信号の周波数帯である1.57GHz帯において、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxが4[mm]、8[mm]及び12[mm]以下である場合、軸比は3[dB]以下を満たす。
GPSアンテナパターンによるGPS信号の受信において、軸比は3[dB]以下であることが望ましい。このことから、第一の実施形態において、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxは、4[mm]、8[mm]及び12[mm]とすることが望ましい。
図6に、グランドパターン4と給電点6との距離Dyと1.45GHz〜1.65GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンのVSWR特性との関係を示す。
図6に示すように、グランドパターン4と給電点6との距離Dyが図6に示す最低値(2[mm])から大きくなるにしたがって、GPS信号の周波数帯である1.57GHz帯におけるVSWR特性が低下する。これは、グランドパターン4とGPSアンテナパターンとの距離によってGPSアンテナパターンのインピーダンスが変化するためである。グランドパターン4と給電点6との距離Dyが大きくなるにしたがってVSWR特性が下がるということは、GPSアンテナパターンのインピーダンス調整の結果が劣悪化していることを示す。
図7に、グランドパターン4と給電点6との距離Dyと1.54GHz〜1.66GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比特性との関係を示す。 図7に示す例のうち、3[dB]以下の軸比を満たすグランドパターン4と給電点6との距離Dyは図7に示す最低値(2[mm])のみである。このことから、第一の実施形態において、グランドパターン4と給電点6との距離Dyは2[mm]以下とすることが望ましい。
なお、距離Dyの変化に伴い、グランドパターン4と円偏波放射素子2の間の距離4Bも変化し、グランドパターン4と円偏波放射素子2の間に生ずる電磁結合に影響を与える。図4及至図7に示す各種測定結果は、距離4Bの変化による影響も含まれた結果である。
図4及至図7に示すように、GPSアンテナパターンとモノポールアンテナパターンとの電磁結合によるGPSアンテナパターンの特性への影響は、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxに比してグランドパターン4と給電点6との距離Dyによる影響の方が大きい。これは、GPSアンテナパターンとモノポールアンテナパターンとの電磁結合が、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との間よりもグランドパターン4と給電点6との間で強く生じていることを示す。
このことから、グランドパターン4は、GPSアンテナパターンのインピーダンス調整及び天頂方向の軸比調整を行っており、GPSアンテナパターンを構成する一部として機能しているといえる。
つまり、グランドパターン4は、直線偏波放射素子3がモノポールアンテナパターンとして機能するための接地パターンであると同時に、円偏波放射素子2によるGPSアンテナパターンを構成する一部として機能する。言い換えれば、アンテナ装置1は、直線偏波放射素子3とグランドパターン4とによってモノポールアンテナパターンとして機能すると共に、円偏波放射素子2とグランドパターン4とによってGPSアンテナパターンとして機能する。
グランドパターン4は、GPSアンテナパターンを構成する一部として機能しているため、図2に示すグランドパターン4の長さ4AによってもGPSアンテナパターンの特性が変化する。以下、図8及び図9に基づいて、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)特性及び天頂方向の軸比特性について、グランドパターン4の長さ4Aに応じたGPSアンテナパターンの特性の変化の一例を示す。
図8に、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との距離Dxと1.45GHz〜1.65GHz内の周波数帯におけるGPSアンテナパターンのVSWR特性との関係を示す。
GPSアンテナパターンによるGPS信号の受信において、VSWRは3以下であることが望ましい。図4に示す30〜80[mm]の範囲内において、グランドパターン4の長さ4Aはいずれの長さであってもVSWRは3以下を満たす。
図9及び図10に、グランドパターン4の長さ4AとGPS信号(1.57GHz)の周波数帯におけるGPSアンテナパターンの天頂方向の軸比特性との関係を示す。図10は特に、グランドパターン4の長さが20〜50[mm]である場合について、グランドパターン4の長さとGPS信号(1.57GHz)の周波数帯におけるGPSアンテナパターン4の天頂方向の軸比特性との関係を詳細に示す。
図9,10に示すように、グランドパターン4の長さ4Aに応じて天頂方向の軸比が3[db]以下から25[db]程度の範囲で大きく変化する。また、グランドパターンの長さ4Aについて、70[mm]毎に軸比の起伏変化パターンの周期が生じる傾向が見られる。
本実施形態では、グランドパターン4の長さ4Aを30[mm]としている。
第一の実施形態によれば、基板としての樹脂フィルム8上において、円偏波放射素子2と直線偏波放射素子3とは互いに近接して配置される。また、給電点5と給電点6とは互いに近接して配置される。また、給電点7とグランドパターン4とは互いに近接して配置される。そして、直線偏波放射素子3は受信する電波の波長の1/4を基準とするエレメント長のモノポールアンテナであるので、図12に示すループアンテナ102のような従来のループアンテナに比してアンテナパターンを設けるための面積を大幅に小さくすることができる。これによって、複合アンテナを小型化することができるので、より低コストで複合アンテナを作成でき、複合アンテナをより簡便に取り付けることができる。
また、円偏波放射素子2によるGPSアンテナパターンに対する直線偏波放射素子3、グランドパターン4の配接位置によって、GPSアンテナパターンの特性を調整することができるので、GPSアンテナパターンの特性向上のための構成を別途設けることなく複号アンテナとしてのアンテナ装置1を実現することができ、アンテナ装置1をより小型化することができる。
さらに、アンテナ装置1は、円偏波放射素子2、給電点6及び給電点7によって平衡型のGPS平衡型のGPSアンテナパターンを構成する。これによって、円偏波放射素子2のアンテナパターンと対向するグランドパターンを不要とすることができるので、GPS平衡型のGPSアンテナパターンを樹脂フィルム8上の構成のみで実現することができ、薄型の複合アンテナを作成することができる。
さらに、円偏波放射素子2は、四角形状のアンテナエレメントを有し、直線偏波放射素子3は、直線状のアンテナエレメントを有し、かつ、円偏波放射素子2の第一の辺22に対して平行に設けられ、グランドパターン4は、円偏波放射素子2の第四の辺25に対して平行に設けられる。これにより、アンテナパターン全体のサイズを小さくすることができアンテナ装置1をより小型化することができる。
さらに、円偏波放射素子2、直線偏波放射素子3、グランドパターン4及び給電点5〜7は樹脂フィルム8上に形成されるので、樹脂フィルム8をアンテナの取り付け位置に貼り付けるだけでアンテナ装置1の取り付けを行うことができ、複合アンテナをより簡便に取り付けることができる。
さらに、円偏波放射素子2を用いたGPS平衡型のGPSアンテナパターンは、約1.57GHzの周波数帯を用いるGPS信号を受信するGPS用アンテナとして機能し、直線偏波放射素子3を用いたモノポールアンテナパターンは、470MHzから770MHzの範囲内の周波数帯を用いる地上デジタルテレビジョン放送の放送波を受信する地上デジタルテレビジョン用アンテナとして機能する。これによって、GPSを利用するためのアンテナと地上デジタルテレビジョン放送を視聴するためのアンテナの両方を同一平面上に形成された複合アンテナによって提供することができる。
なお、本発明の実施の形態は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(第二の実施形態)
図11に、本発明の第二の実施形態によるアンテナ装置11を示す。
図11及び以下の記載において、第一の実施形態と同様の構成については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
第二の実施形態によるアンテナ装置11は、第一の実施形態に示すアンテナ装置1における給電点6及び給電点7を有しない。第二の実施形態のアンテナ装置11における給電点5は、図11のE5で示すように、直線偏波放射素子3を介して円偏波放射素子2に対して電磁結合により給電する。
直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2との電磁結合は、給電点5側からの直線偏波放射素子3の長さPについて、円偏波放射素子2の受信する電波の波長の1/4の位置(例えば図11に示す位置Q)において最も好適に行われる。第二の実施形態では、給電点5側からの直線偏波放射素子3の長さPをGPS信号の周波数帯の波長の1/4とするよう設けている。
第二の実施形態における円偏波放射素子2は、グランドパターン4によるインピーダンス調整を施される。グランドパターン4は、直線偏波放射素子3の接地パターンとして機能するとともに、その長さ及び配置について円偏波放射素子2のインピーダンスが最適となるよう設けられる。グランドパターン4は、直線偏波放射素子3の接地パターンとして機能するとともに、図11のE6に示すグランドパターン4と円偏波放射素子2との電磁結合により、円偏波放射素子2の接地パターンとしても機能する。
第二の実施形態によれば、第一の実施形態の効果に加えて、給電点5が直線偏波放射素子3を介して円偏波放射素子2に対して電磁結合により給電するので、円偏波放射素子2に直接給電するための給電点を必要としない。これによって、直線偏波放射素子3に直接給電するための給電点を省略することができ、配線パターンを簡素化することができ、より低コストでアンテナ装置を作成することができる。
また、グランドパターン4と円偏波放射素子2とを電磁結合させることによって、グランドパターン4を円偏波放射素子2の接地パターンとしても機能させているため、直線偏波放射素子3と円偏波放射素子2とグランドパターン4を近接配置することを可能にし、アンテナ装置1を小型化することができる。
さらに、複数の種類のアンテナパターンに対する給電点が一つとなることにより、各アンテナパターンに対して個別に給電点を設ける場合に比して給電点と接続するケーブル(例えば同軸ケーブル等)を減らすことができる。これによって、各アンテナパターンに対して個別に給電点を設ける場合に比してケーブルの配置及び取り回しが容易となり、アンテナ装置の取り付けの容易性が大幅に向上する。
アンテナパターンが形成される同一平面は樹脂フィルム上に限らない。例えばガラス基板上に円偏波放射素子、直線偏波放射素子、グランドパターン、及び給電点等の配線パターンを設けてもよい。ガラス内に配線パターンを埋め込んでもよい。
円偏波放射素子は、四角形に限らず、円偏波を受信することが可能な形状であればその形状を問わない。例えば、四角形以外の多角形でもよいし、円形や楕円形でもよい。円偏波放射素子が多角形状である場合に、該多角形を構成する少なくとも一辺がグランドパターンと平行であってもよいし、平行でなくてもよい。
円偏波放射素子を用いたアンテナパターンはその用途をGPS信号の受信に限ることなく、円偏波を用いる送受信であれば応用可能であり、その外周長の調整によって様々な波長に対応することができる。
直線偏波放射素子は、直線状に限らず、直線偏波を受信することが可能な形状であればその形状を問わない。例えば、先端側を給電点側に対して所定の角度(例えば90度等)折り曲げた形状としてもよいし、メアンダ構造を描くように配置してもよい。
直線偏波放射素子を用いたアンテナパターンはその用途を日本の地上デジタルテレビジョン放送の放送波の受信に限ることなく、直線偏波を用いる送受信であれば応用可能であり、そのエレメント長の調整によって様々な波長に対応することができる。
2 円偏波放射素子
3 直線偏波放射素子
4 グランドパターン
5〜7 給電点
8 樹脂フィルム

Claims (6)

  1. カール状の円偏波放射素子と直線偏波放射素子とが互いに近接して基板上に配置されたアンテナ装置であって、
    前記直線偏波放射素子のグランドパターンと、
    前記直線偏波放射素子に直接給電する第一の給電部と、
    前記円偏波放射素子に直接給電する第二の給電部と、
    終端が前記円偏波放射素子の一部に対して所定の間隔をおき、かつ、所定の長さ分だけ対向して配置され、当該円偏波放射素子と電磁結合をなす第三の給電部と、を備え、
    前記第一の給電部と前記第二の給電部とが互いに近接して配置され、
    前記第三の給電部と前記グランドパターンとが互いに近接して配置されることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記円偏波放射素子、前記第二の給電部及び前記第三の給電部は、平衡型のアンテナパターンを構成することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. カール状の円偏波放射素子と直線偏波放射素子とが互いに近接して基板上に配置されたアンテナ装置であって、
    前記直線偏波放射素子のグランドパターンと、
    前記直線偏波放射素子に直接給電する第一の給電部と、を備え、
    前記第一の給電部は、前記円偏波放射素子と電磁結合をなすことを特徴とするアンテナ装置。
  4. 前記円偏波放射素子は、四角形状のアンテナエレメントを有し、
    前記直線偏波放射素子は、直線状のアンテナエレメントを有し、かつ、前記四角形状のアンテナエレメントの少なくとも一辺に対して平行に設けられ、
    前記グランドパターンは、前記四角形状のアンテナエレメントのうち前記直線偏波放射素子と平行である辺とは異なる少なくとも一辺に対して平行に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記基板は樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記円偏波放射素子は、約1.57GHzの周波数帯を用いるGPS信号を受信するGPS用アンテナとして機能し、
    前記直線偏波放射素子は、470MHzから770MHzの範囲内の周波数帯を用いる地上デジタルテレビジョン放送の放送波を受信する地上デジタルテレビジョン用アンテナとして機能することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
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