JP2011074253A - 感光性樹脂組成物およびプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱硬化性樹脂を含む熱硬化型レジスト組成物よりも硬化時間が短く、デスミア処理に使用される薬液に対し十分な耐性を示し、しかも下地配線層との密着性に優れた感光性樹脂組成物およびプリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤、および光硬化性ポリマーを含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。プリント配線板の製造方法は、フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤および光硬化性ポリマーを含有する感光性樹脂組成物を用いて塗膜を形成する工程、前記塗膜を光照射により硬化させる工程、前記硬化塗膜をレーザー加工して開口部14a、14b、14cを形成する工程、前記レーザー加工により発生したスミアを除去する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤、および光硬化性ポリマーを含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。プリント配線板の製造方法は、フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤および光硬化性ポリマーを含有する感光性樹脂組成物を用いて塗膜を形成する工程、前記塗膜を光照射により硬化させる工程、前記硬化塗膜をレーザー加工して開口部14a、14b、14cを形成する工程、前記レーザー加工により発生したスミアを除去する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、感光性樹脂組成物およびプリント配線板の製造方法に関する。
プリント配線板の製造において、電子部品搭載の為、ソルダーレジストの開口部形成が必須である。開口部の形成方法としては従来パターン印刷法や写真現像法による形成が一般的であった。近年、プリント配線板の軽薄短小化に伴い、開口部の小径化や位置合せ精度の問題から従来技術での形成が困難になり、熱硬化型樹脂を用い、レーザー加工により不必要な部分を除去し、更にデスミア処理を行うことで開口部を形成する工法が提案されている。
デスミア処理は、一般に湿式法で行われている。湿式法によりデスミア処理は、通常、スミアを膨潤させて除去されやすくするためのスミア膨潤工程(前処理)、スミアを除去するデスミア工程、およびデスミア工程で使用されたデスミア液から生じるスラッジを中和する中和工程を含む。膨潤工程は、水酸化ナトリウム等のアルカリ薬液を用いて行うもので、デスミア薬液によるスミア除去を容易にするものである。デスミア工程は、重クロム酸や過マンガン酸等の酸化剤を含む酸性薬液を用いてスミアを除去すると同時に、開口部内壁のレジスト面を粗化するものである。開口部内壁のレジスト面を粗化することにより、導体バンプの密着力が向上する。中和工程は、水酸化ナトリウム等のアルカリ薬液を用いて、デスミア工程で使用した酸化剤を還元、除去するものである。
このように、レジストは、アルカリ薬液および酸性薬液に接触するので、これら薬液に対し十分な耐性を持つものでなければならない。レジストがアルカリ薬液および酸性薬液に浸食されると、レジストが本来覆うことにより導体が付着することを防止すべき硬化レジスト塗膜の表面部分にも導体層が形成されたり、あるいはレジスト自体が下地(配線基板)から剥離してレジストとしての機能が果たせなくなる。
特許文献1は、熱硬化性のエポキシ樹脂を含む熱硬化型ソルダーレジスト組成物を開示する。
しかしながら、熱硬化型レジスト組成物は、硬化に比較的長時間を要し、プリント配線板の生産性を低下させる。
本発明の目的は、熱硬化型組成物よりも硬化時間が短く、デスミア処理に使用される薬液に対し十分な耐性を示し、しかも下地(配線基板等)との密着性に優れた感光性樹脂組成物、並びにかかる感光性樹脂組成物を用いたプリント配線板の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の感光性樹脂組成物およびプリント配線板の製造方法を提供する。
(1)フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤、および光硬化性ポリマーを含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
(2)前記光硬化性ポリマーが、ジアリルフタレートプレポリマーであることを特徴とする上記(1)に記載の感光性樹脂組成物。
(3)前記光硬化性モノマーと前記光硬化性ポリマーとの合計質量に対する前記光硬化性モノマーの割合が、30〜50質量%であることを特徴とする上記(1)に記載の感光性樹脂組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物。
(5)フィラーを含むことを特徴とする上記(1)に記載の感光性樹脂組成物。
(6)フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤および光硬化性ポリマーを含有する感光性樹脂組成物を用いて塗膜を形成する工程、前記塗膜を光照射により硬化させる工程、前記硬化塗膜をレーザー加工して開口部を形成する工程、前記レーザー加工により発生したスミアを除去する工程を含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
本発明の感光性樹脂組成物は、光硬化型である故に硬化時間が熱硬化型のものより短時間で硬化し得、しかもその硬化塗膜はデスミア処理に使用される薬液に対し十分な耐性を示し、また下地との密着性に優れる。従って、本発明の感光性樹脂組成物を用いたプリント配線板の製造方法は、高い精度をもって量産性よくプリント配線板を製造することができる。
以下、本発明をより詳しく説明する。
まず、本発明の感光性樹脂組成物について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤、および光硬化性ポリマーを含有する。
フルオレン構造を有する光硬化性モノマーは、硬化塗膜に、デスミア処理に使用されるアルカリ薬液、酸化剤を含む酸性薬液に対する耐性(これら薬液によって侵食されない性質、以下「デスミア耐性」という。)を付与する。このようなフルオレン構造を有する光硬化性モノマーは、フルオレン構造、特にビスフェニルフルオレン構造を基本構造として有し、これに光硬化性官能基が結合した化合物を含む。光硬化性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を例示することができる。このようなフルオレン構造を有する光硬化性モノマーは、例えば、下記式(1)で示すことができる。
式(1)において、各Rは、水素原子またはメチル基を示し、mおよびnは、それぞれ1〜5の整数を示す。
上記式(1)で示される光硬化性モノマーは、特開2008−96710号公報にも記載されており、例えば、大阪ガスケミカル(株)からオグソールEA−0200(各Rが水素原子で、m+n=2)、EA−0500(各Rが水素原子で、m+n=5)、EA−1000(各Rが水素原子で、m+n=10)、EA−F5003(各Rが水素原子で、低粘度タイプのもの)、EA−F5503(各Rが水素原子で、低粘度タイプのもの)の商品名で市販されている。
光重合開始剤は、フルオレン構造を有する光硬化性モノマーおよび以後詳述する光硬化性ポリマーの光重合を開始させるものであり、それ自体既知の種々の光重合開始剤を用いることができる。光重合開始剤の例を挙げると、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインおよびベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアルキルフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;またはキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のホスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類、チタノセン系開始剤等である。これらは、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤等と併用してもよい。これらの光重合開始剤は単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
光硬化性ポリマーは、光硬化性ポリマーとして既知のいずれのポリマーも用いることができるが、ジアリルフタレート(DAP)プレポリマーを用いると、下地絶縁層との密着性が一層向上するため、より好ましい。DAPプレポリマーには、ジアリルオルソフタレートおよびジアリルイソフタレートが含まれる。このようなDAPプレポリマーは、市販されており、例えば、ダイソー(株)から、ダイソーダップA、S、K、ダイソーイソダップ等の商品名で市販されている。ジアリルフタレートプレポリマーは、複数のジアリルフタレート分子が、それらの一方の−CH=CH2基で重合して主鎖を構成しており、他方の−CH=CH2基も主鎖に結合していることもあるが、重合していない(未反応の)アリル基が残っているプレポリマーである。
本発明の感光性樹脂組成物において、フルオレン構造を有する光硬化性モノマーと光硬化性ポリマーとの合計質量に対し、フルオレン構造を有する光硬化性モノマーが30〜50質量%を占めることが好ましい。フルオレン構造を有する光硬化性モノマーの割合が50質量%を超えると、下地(配線基板等)との密着性が低下する傾向を示す。他方、フルオレン構造を有する光硬化性モノマーの割合が30質量%未満であるとデスミア耐性が低下する傾向を示す。
また、光重合開始剤の配合量は、フルオレン構造を有する光硬化性モノマーと光硬化性ポリマーとの合計100質量部に対して好ましくは1〜30質量部、より好ましくは2〜25質量部である。光重合開始剤の配合量が1質量部未満の場合、光硬化性が低下し、他方、30質量部を超えると、厚膜硬化性が低下し、またコスト高の原因となるので好ましくない。
本発明の感光性樹脂組成物には、その塗膜の物理的強度等を向上させるためにフィラーを配合することができる。具体的には、低熱膨張化、表面硬度の向上はもちろんのこと、レーザー加工開口部周辺の密着性において顕著な向上が見られる。フィラーとしては、シリカ、硫酸バリウム、アルミナ、タルク、マイカ等が挙げられる。さらに、1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物や多官能エポキシ樹脂にナノシリカを分散させたHanse−Chemie社製のNANOCRYL(商品名)XP0396、XP0596、XP0733、XP0746、XP0765、XP0768、XP0953、XP0954、XP1045(何れも製品グレード名)や、Hanse−Chemie社製のNANOPOX(商品名)XP0516、XP0525、XP0314(何れも製品グレード名)等も使用できる。これらを単独でまたは2種以上配合して使用することができる。
これらフィラーは、フルオレン構造を有する光硬化性モノマーと光硬化性ポリマーとの合計100質量部に対して、好ましくは300質量部以下、より好ましくは0.1〜300質量部、特に好ましくは、0.1〜150質量部で用いられる。フィラーの配合率が300質量部を超えると、樹脂組成物の粘度が高くなり取り扱い性が悪化し、硬化物が脆くなる場合があるので好ましくない。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、着色剤を配合することができる。着色剤としては、赤、青、緑、黄、黒などの慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。一例を挙げると、銅フタロシアニン、カーボンブラック等である。なお、環境負荷低減並びに人体への影響の観点から、着色剤はハロゲンおよびアゾ化合物を含有しないことが好ましい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物には、消泡剤、レベリング剤、よう変剤等の各種添加剤等を配合することができ、溶剤も配合することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、デスミア耐性に優れていることから、該組成物を用いて塗膜を形成し、その塗膜を光照射により硬化させて硬化塗膜を形成すること、前記硬化塗膜をレーザー加工して前記塗膜に開口部を形成すること、前記レーザー加工により発生したスミアを除去することを含む、種々のプリント配線板の製造方法に適用できる。
例えば、本発明の感光性樹脂組成物を用いてプリント配線板を製造するためには、まず、表面に配線層が形成された配線基板上に、本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、その塗膜を光照射により硬化させる。ついで、硬化塗膜内に、レーザー加工により、前記配線層の表面を部分的に露出させる開口部を設ける。レーザー加工により、発生したレジスト残渣(スミア)が形成された開口部内に残留するので、これをデスミア処理により除去する。
より詳しくは、デスミア処理を行うために、まず、水酸化ナトリウム等のアルカリ薬液を用いてスミアを膨潤させる(膨潤工程)。この膨潤処理により、スミアが除去されやすくなる。ついで、開口部内を水洗し、乾燥した後、重クロム酸や過マンガン酸等の酸化剤を含む酸性薬液を用いてスミアを除去する(デスミア工程)。このデスミアにより、スミアが除去されるとともに、開口部内壁のレジスト面が粗化され、後にビアヒール内に形成される導体(金またははんだバンプ等)との密着性が向上する。スミアを除去した後、デスミア工程で使用されたデスミア液から生じるスラッジ(クロム酸、二酸化マンガン等)を中和するために、開口部内を、水酸化ナトリウム等のアルカリ薬液で処理する。このアルカリ処理により、スラッジが還元され、除去される。中和処理後、開口部内を洗浄し、乾燥する。
図1は、本発明によるプリント配線板の製造方法の一例を示す概略断面図である。
プリント配線板を形成するために、まず、図1(A)に示すように、表面に配線層12が形成された配線基板11を準備する。この配線層12を有する基板11は、例えば、銅張り積層板から常法により調製することができる。ついで、配線層12を含んで配線基板11の表面上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、光照射により硬化させて、硬化塗膜13を形成する。
次に、図1(B)に示すように、レーザー加工により、硬化塗膜13内に、配線層12の表面を部分的に露出させる開口部を形成する。図1(B)には、3つの開口部14a〜14cが示されている。これら開口部14a〜14cは、それぞれ、配線層12の表面を部分的に露出させている。
ついで、上に詳述したように、デスミア処理を行う。
なお、図示しないが、デスミア処理を行った後の開口部14a〜14c内には、電子部品を搭載するための導体が形成される。
以下、本発明を実施例により説明する。いうまでもなく、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
実施例1〜3、および比較例1〜3
下記表1に示す成分を表1に示す量(質量部)でディゾルバーにて混合し、均一分散させて、感光性樹脂組成物を調製した。各感光性樹脂組成物を配線基板上に塗布し、熱風循環式乾燥炉中、80℃で30分乾燥後、紫外線照射機(高圧水銀灯:80W、3灯;コンベアスピード:2m/分)により、2J/cm2の条件で紫外線を照射して硬化させて、試験片を調製した。硬化塗膜の厚さは10〜20μmであった。各試験片を以下のデスミア耐性試験、密着性試験および耐熱性試験に供した。
下記表1に示す成分を表1に示す量(質量部)でディゾルバーにて混合し、均一分散させて、感光性樹脂組成物を調製した。各感光性樹脂組成物を配線基板上に塗布し、熱風循環式乾燥炉中、80℃で30分乾燥後、紫外線照射機(高圧水銀灯:80W、3灯;コンベアスピード:2m/分)により、2J/cm2の条件で紫外線を照射して硬化させて、試験片を調製した。硬化塗膜の厚さは10〜20μmであった。各試験片を以下のデスミア耐性試験、密着性試験および耐熱性試験に供した。
<デスミア耐性試験>
試験片を、水酸化ナトリウム/有機溶剤(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製MLBコンディショナー211)に80℃で10分間浸漬した(膨潤処理)後、過マンガン酸ナトリウム/水酸化ナトリウム溶液(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製MLBプロモーター213)に80℃で20分間浸漬し(デスミア)、ついで硫酸/硫酸ヒドロキシルアミン(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製MLBニュートラライザー216−2)に50℃で5分間浸漬した(中和)。中和処理後の硬化塗膜表面の状態を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:耐性あり
△:表面侵食あり
×:塗膜剥離
結果を下記表2に示す。
試験片を、水酸化ナトリウム/有機溶剤(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製MLBコンディショナー211)に80℃で10分間浸漬した(膨潤処理)後、過マンガン酸ナトリウム/水酸化ナトリウム溶液(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製MLBプロモーター213)に80℃で20分間浸漬し(デスミア)、ついで硫酸/硫酸ヒドロキシルアミン(ローム・アンド・ハース電子材料(株)製MLBニュートラライザー216−2)に50℃で5分間浸漬した(中和)。中和処理後の硬化塗膜表面の状態を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:耐性あり
△:表面侵食あり
×:塗膜剥離
結果を下記表2に示す。
<密着性試験>
JIS K5600−5−6:1999に準拠して、試験片の硬化塗膜にクロスカットを入れ、硬化塗膜にセロハンテープ(商標名)を貼り付け、これを引き剥がすというピーリングテストを行った後、硬化塗膜の剥がれの状態を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:剥がれ無し
△:塗膜の一部分に剥がれあり
×:全面剥離
結果を下記表2に示す。
JIS K5600−5−6:1999に準拠して、試験片の硬化塗膜にクロスカットを入れ、硬化塗膜にセロハンテープ(商標名)を貼り付け、これを引き剥がすというピーリングテストを行った後、硬化塗膜の剥がれの状態を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:剥がれ無し
△:塗膜の一部分に剥がれあり
×:全面剥離
結果を下記表2に示す。
<耐熱性試験>
試験片を260℃のはんだ槽に10秒間浮かべ、その後硬化塗膜にセロハンテープ(商標名)を貼り付け、これを引き剥がすというピーリングテストを行った後の硬化塗膜の剥がれの状態を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:剥がれ無し
△:塗膜一部分剥がれあり
×:全面剥離
結果を下記表2に示す。
試験片を260℃のはんだ槽に10秒間浮かべ、その後硬化塗膜にセロハンテープ(商標名)を貼り付け、これを引き剥がすというピーリングテストを行った後の硬化塗膜の剥がれの状態を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:剥がれ無し
△:塗膜一部分剥がれあり
×:全面剥離
結果を下記表2に示す。
表1において、
Irg 651:チバスペシャルティーケミカルズ社製アルキルフェノン系光重合開始剤
EA−F5003:前述した大阪ガスケミカル(株)製フルオレン系アクリレート
DAP−A:ダイソー(株)製ジアリルフタレートプレポリマー
ライトエステル4EG:共栄社化学(株)製PEG#200ジメタクリレート
SMA−1000P:Sartomer社製スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂
B−30:堺化学社製硫酸バリウム
BYK−352:ビックケミー社製レベリング剤(アクリル系表面張力調整剤)
BYK−310:ビックケミー社製レベリング剤(シリコーン系表面張力調整剤)
Irg 651:チバスペシャルティーケミカルズ社製アルキルフェノン系光重合開始剤
EA−F5003:前述した大阪ガスケミカル(株)製フルオレン系アクリレート
DAP−A:ダイソー(株)製ジアリルフタレートプレポリマー
ライトエステル4EG:共栄社化学(株)製PEG#200ジメタクリレート
SMA−1000P:Sartomer社製スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂
B−30:堺化学社製硫酸バリウム
BYK−352:ビックケミー社製レベリング剤(アクリル系表面張力調整剤)
BYK−310:ビックケミー社製レベリング剤(シリコーン系表面張力調整剤)
表2に示す結果からわかるように、本発明の感光性樹脂組成物は、デスミア耐性に優れ、下地との密着性および耐熱性にも優れている。
11…配線基板、12…配線層、13…硬化塗膜、14a〜14c…開口部
Claims (5)
- フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤、および光硬化性ポリマーを含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 前記光硬化性ポリマーが、ジアリルフタレートプレポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記光硬化性モノマーと前記光硬化性ポリマーとの合計質量に対する前記光硬化性モノマーの割合が、30〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させて得た硬化物。
- フルオレン構造を有する光硬化性モノマー、光重合開始剤および光硬化性ポリマーを含有する感光性樹脂組成物を用いて塗膜を形成する工程、
前記塗膜を光照射により硬化させる工程、
前記硬化塗膜をレーザー加工して開口部を形成する工程、
前記レーザー加工により発生したスミアを除去することを含む工程、
を含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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