JP2002003571A - ポリカルボン酸樹脂及びそれを用いた光硬化型樹脂組成物並びにその硬化物 - Google Patents

ポリカルボン酸樹脂及びそれを用いた光硬化型樹脂組成物並びにその硬化物

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JP2002003571A
JP2002003571A JP2000182375A JP2000182375A JP2002003571A JP 2002003571 A JP2002003571 A JP 2002003571A JP 2000182375 A JP2000182375 A JP 2000182375A JP 2000182375 A JP2000182375 A JP 2000182375A JP 2002003571 A JP2002003571 A JP 2002003571A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現像性、感光性、表面硬化性に優れ、その硬化
物は、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性等に優れた、ポリカル
ボン酸樹脂及びそれを用いた光硬化型樹脂組成物及びそ
の硬化物を提供すること。 【解決手段】分子中に2個のカルボキシ基を有するイミ
ド化合物(a)と分子中に2個のエポキシ基を有するエ
ポキシ化合物(b)との反応生成物と二塩基酸無水物
(c)との付加生成物であることを特徴とするポリカル
ボン酸樹脂(A)及びそれを用いた光硬化型樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカルボン酸樹
脂及びそれを用いた光硬化型樹脂組成物並びにその硬化
物に関し、特にリジッド及びフレキシブルプリント基
板、あるいはボールグリッドアレイ(以下BGAとい
う)、チップサイズパッケージング(以下CSPとい
う)、テープキャリアパッケージ(以下TCPという)
等の半導体パッケージの製造に使用されるソルダーレジ
スト、あるいは層間絶縁膜として有用なアルカリ水溶液
で現像可能な光硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ソルダーレジストは、プリント基板製造
において使用されているが、近年BGAやCSPとよば
れる新しいパッケージにおいても使用されるようになっ
ている。このレジストは、メッキまたはソルダリング工
程において、ニッケル、金、はんだ等が不必要な部分に
付着するのを防ぐ保護膜として必要不可欠な材料であ
る。従来、熱硬化性インキ又は光硬化性インキを用い、
スクリーン印刷することによりソルダーレジストを形成
する方法が広く用いられてきた。しかしこの方法を用い
た場合、印刷時のブリード、滲み、ダレ等の現象によ
り、得られるレジストパターンの精度が減少し、最近の
プリント基板の微細化、高密度化、高機能化には対応で
きなくなってきている。このような回路配線の高密度化
に伴い、写真法にてパターンを形成するフォトソルダー
レジストが盛んに用いられるようになってきている。こ
の中でも、アルカリ水溶液で現像可能な材料が作業環境
面、地球環境面から特に主流になってきており例えば、
特開昭64−62375号公報、特開平3−25309
3号公報、特公平1−54390号公報には、フェノー
ル性又はo−クレゾール性ノボラック型エポキシ樹脂と
不飽和一塩基酸を反応させ、更に飽和又は不飽和多塩基
酸無水物を反応させて得られた樹脂を用いたレジスト組
成物が開示されている。特開平3−289656号公報
にはグリシジル(メタ)アクリレート等を構成成分とし
て共重合し、前述の樹脂と同様にエポキシ基を変性した
樹脂を用いた組成物が、また特開平2−97513号公
報にはフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香
族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化合物と(メタ)ア
クリル酸との反応物を、多塩基性カルボン酸又はその無
水物と反応させてなるエチレン性不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂を用いた組成物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の材料は、耐薬品性、耐水性、耐熱性がまだ不充分であ
り、特にBGAやCSP等の半導体パッケージ分野にお
いては、耐プレーッシャークッカーテスト(以下耐PC
Tという)に対して、数時間〜十数時間しか持たないの
が現状である。また、はんだリフロー工程や封止工程等
の熱衝撃によって塗膜にクラックが発生したり基板から
レジストが剥離したりする問題があり改良が求められて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の課
題を解決するため鋭意研究の結果、特定のポリカルボン
酸を使用することによって、希アルカリ水溶液での現像
が可能であり、硬化収縮が小さく、その硬化皮膜も密着
性、耐薬品性、耐熱性等に優れたプリント配線基板用レ
ジスト組成物を見出し本発明を完成させた。すなわち本
発明は、(1)分子中に2個のカルボキシ基を有するイ
ミド化合物(a)と分子中に2個のエポキシ基を有する
エポキシ化合物(b)との反応生成物と二塩基酸無水物
(c)との付加生成物であることを特徴とするポリカル
ボン酸樹脂(A)、(2)分子中に2個のカルボキシ基
を有するイミド化合物(a)が、トリメリット酸無水物
と分子中に2個の1級アミノ基を有する化合物(d)か
ら得られたものである(1)に記載のポリカルボン酸樹
脂(A)、(3)分子中に2個の1級アミノ基を有する
化合物(d)が下記式(1)で表される化合物である
(1)または(2)に記載のポリカルボン酸樹脂
(A)、
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ、
水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C1
〜C4のアルコキシ基を表し、Xは、CH2、C(C
32、C(CH32、ケトン、酸素原子、硫黄原子、
SO2を表す。) (4)ポリカルボン酸樹脂(A)を得るための二塩基酸
無水物(c)が、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水
マレイン酸または、下記式(2)
【0007】
【化4】
【0008】の中から選択してなる1種または2種以上
の二塩基酸無水物である(1)乃至(3)のいずれか一
項記載のポリカルボン酸樹脂(A)、(5)ポリカルボ
ン酸樹脂(A)の固形分酸価が、30〜150mg・K
OH/gの範囲にある(1)乃至(4)のいずれか一項
記載のポリカルボン酸樹脂(A)、(6)(1)乃至
(5)のいずれか一項記載のポリカルボン酸樹脂
(A)、架橋剤(B)、エポキシ樹脂成分(C)を必須
成分としてなる組成物であることを特徴とする光硬化型
樹脂組成物、(7)(6)に記載の光硬化型樹脂組成物
の硬化物、(8)(7)に記載の硬化物の層を有するプ
リント基板を提供することにある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリカルボン酸樹脂
(A)は、分子中に2個のカルボキシ基を有するイミド
化合物(a)と分子中に2個のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物(b)との反応生成物と2塩基酸無水物
(c)との付加生成物であることを特徴とする。
【0010】本発明のポリカルボン酸樹脂(A)を得る
ための分子中に2個のカルボキシ基を有するイミド化合
物(a)は、トリメリット酸無水物と分子中に2個の1
級アミノ基を有する化合物(d)を反応させて得られる
アミド酸化合物を脱水イミド化して得ることができる。
分子中に2個の1級アミノ基を有する化合物(d)とし
ては例えば、式
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ、
水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C1
〜C4のアルコキシ基を表し、Xは、CH2、C(C
32、C(CH32、ケトン、酸素原子、硫黄原子、
SO2を表す。) (4)ポリカルボン酸樹脂(A)を得るための二塩基酸
無水物(c)が、無水コハク酸、無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水
マレイン酸または、下記式(2)
【0013】で表される化合物が挙げられる。これらの
うち好ましい化合物としては 4,4’−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチ
ルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−
ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジブチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラ
エチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノー3,
3’ジメトキシジフェニルメタン、3,3’ジアミノジ
フェニルメタン、3,3’ジアミノー4,4’ジエチル
ジフェニルメタン、4,4’−ジアミノー3,3’−ジ
メトキシジフェニルメタン、4,4’ージアミノ3,
3’−ジブトキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミ
ノ−3,3’,5,5’−テトラフルオロジフェニルメ
タン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テト
ラクロロジフェニルメタン、4,4’−ジアミノベンゾ
フェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げ
られる。
【0014】本発明のポリカルボン酸樹脂(A)を得る
ためのエポキシ化合物(b)としては、分子中に2個の
エポキシ基を有するものであればすべて用いることがで
きる。分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂
としては、例えば、ハイドロキノンジグリシジルエーテ
ル、レゾルシンジグリシジルエーテル等のエポキシ化合
物、エピコート828、エピコート1001(油化シェ
ルエポキシ製)、UVR−6410(ユニオンカーバイ
ド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社
製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカ
ーバイド社製)、YDF−8170(東都化成社製)等
のビスフェノールF型エポキシ樹脂、YX−4000
(油化シェルエポキシ(株)製)のビキシレノール型エ
ポキシ樹脂やYL−6121(油化シェルエポキシ
(株)製)等のビフェノール型エポキシ樹脂、9,9−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンのジグリシ
ジルエーテル化物、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)フルオレンのジグリシジルエーテル
化物、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフ
ェニル)フルオレンのジグリシジルエーテル化物、9,
9−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フル
オレンのジグリシジルエーテル化物等のフルオレン骨格
エポキシ化合物等があげられる。
【0015】イミド化合物(a)とエポキシ化合物
(b)との反応は、水酸基を有さない溶媒、具体的には
例えば、アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサ
ノンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエー
テル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどの
グリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテ
ート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、ア
ジピン酸ジアルキルなどのエステル類、石油エーテル、
石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの
石油系溶剤等の単独または混合有機溶媒中で反応させ
る。反応時には、反応を促進させるために触媒を使用す
ることが好ましく、該触媒の使用量は、反応原料混合物
に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度
は通常60〜150℃であり、また反応時間は、好まし
くは5〜60時間である。この反応で使用する触媒とし
ては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリ
メチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルア
ンモニウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、
トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、
オクタン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げら
れる。
【0016】ポリカルボン酸樹脂(A)を合成する際に
使用される二塩基酸無水物(c)としては例えば、無水
コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸または前記
式(2)で示される化合物の中から選択してなる1種ま
たは2種以上の二塩基酸無水物が挙げられる。これらの
二塩基酸無水物(c)は一種または二種以上混合して使
用することができる。二塩基酸無水物(c)は、イミド
化合物(a)とエポキシ化合物(b)と反応により生成
された水酸基に付加することにより半エステル化され、
カルボン酸を生成する。この生成したカルボン酸は、ア
ルカリ水溶液現像性を持たせるため必要不可欠なもので
あり、ポリカルボン酸樹脂(A)の固形分酸価が、30
〜150mg・KOH/gとなるようにすることが好ま
しい。固形分酸価が30mg・KOH/g未満の場合
は、後述する樹脂組成物のアルカリ水溶液現像性が著し
く低下し、最悪の場合現像できなくなるので好ましくな
い。一方固形分酸価が150mg・KOH/gを超える
場合、アルカリ水溶液現像性が高すぎ、現像密着性が低
下したり、最悪の場合パターンが得られなくなる恐れが
ある。
【0017】イミド化合物(a)とエポキシ化合物
(b)との反応生成物と二塩基酸無水物(c)との反応
は、反応後の固形分酸価が前述の範囲で示される量とな
るような計算量を反応させることによって得られる。そ
の際の反応温度は60〜150℃が好ましく、反応時間
は1〜10時間である。
【0018】本発明の光硬化型樹脂組成物は、前述のポ
リカルボン酸樹脂(A)、架橋剤(B)、エポキシ樹脂
成分(C)を必須成分としてなる組成物である。ポリカ
ルボン酸樹脂(A)の量は、組成物の固形分を100重
量部としたとき、30〜90重量部が好ましく、特に好
ましくは、40〜80重量部である。本発明の光硬化型
樹脂組成物に使用される架橋剤(B)としては、例え
ば、4,4’−ジアジドジフェニルスルホン、3,3’
−ジアジドジフェニルスルホン、4,4’−ジアジドジ
フェニルスルフィド、3,3’−ジアジドジフェニルス
ルフィド、4,4’−ジアジドジフェニルメタン、3,
3’−ジアジドジフェニルメタン、4,4’−ジアジド
−3,3’−ジクロロジフェニルメタン、4,4’−ジ
アジド−ジフェニルエーテル、4,4’−ジアジド−
3,3’−ジメトキシビフェニル、4,4’−ジアジド
カルコン、4,4’−ジアジドスチルベン、4,4’−
ジアジドスチルベン−2,2’−スルホンアミド、2,
6−ビス(4−アジドベンザル)−シクロヘキサノン、
2,6−ビス(4−アジドベンザル)−4−メチル−シ
クロヘキサノン、2,6−ビス(4−アジドベンザル)
−4−第三ブチル−シクロヘキサノン、2,6−ビス
(4−アジドベンジリデン)−シクロヘキサノン、2,
6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチル−シ
クロヘキサノン、2,6−ビス(4−アジドベンジリデ
ン)−4−第三ブチル−シクロヘキサノン、4−アジド
カルコン、4−アジド安息香酸、4−アジドベンズアル
デヒド等のアジド化合物、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、アクリロイルモノホリン、イソボルニル(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロ
パンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールポリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレー
ト類等を挙げることができる。これら、架橋剤(B)の
量は、組成物の固形分を100重量部としたとき、5〜
50重量部が好ましく、特に好ましくは、10〜40重
量部である。架橋剤(B)に(メタ)アクリレート類を
用いた場合、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピ
オフェノン、ジクロロアセトフェノン、2−メチル−1
−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−
プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1等
のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、p−クロロベン
ゾフェノン、p,p−ビスジメチルアミノベンゾフェノ
ン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−
ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド等
のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等の
ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール等の
ケタール類、チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピ
ルチオキサントン等のチオキサントン類、アントラキノ
ン、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホ
スフィンオキサイド等の光重合開始剤を用いることが好
ましい。これらの光重合開始剤は、単独でまた2種以上
を組み合わせて使用することができ、その使用量は、架
橋剤(B)に対して10〜200重量%用いることが好
ましい。また更に、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エ
チルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソア
ミルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ペンチ
ルエステル等の三級アミノ化合物のような増感剤を組み
合わせて用いることができる。
【0019】本発明の光硬化型樹脂組成物に使用される
エポキシ樹脂成分(C)としては、例えば、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキ
シ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹
脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨
格含有エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げら
れる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、
例えばエピクロンN−770(大日本インキ化学工業
(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社
製)、エピコート154(油化シェルエポキシ(株)
製)、RE−306(日本化薬(株)製)等があげられ
る。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例
えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業
(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103
S、EOCN−104S(日本化薬(株)製)、UVR
−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−1
95(住友化学工業(株)製)等があげられる。トリス
ヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例
えばTACTICX−742(ダウ・ケミカル社製)、
エピコートE1032H60(油化シェルエポキシ
(株)製)等があげられる。ジシクロペンタジエンフェ
ノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンEX
A−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、TA
CTIX−556(ダウ・ケミカル社製)等があげられ
る。
【0020】ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、
例えばエピコート828、エピコート1001(油化シ
ェルエポキシ製)、UVR−6410(ユニオンカーバ
イド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社
製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオンカ
ーバイド社製)、YDF−8170(東都化成社製)等
のビスフェノールF型エポキシ樹脂等があげられる。
【0021】ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例
えばYX−4000(油化シェルエポキシ(株)製)の
ビキシレノール型エポキシ樹脂やYL−6121(油化
シェルエポキシ(株)製)等があげられる。ビスフェノ
ールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピ
クロンN−880(大日本インキ化学工業(株)製)、
エピコートE157S75(油化シェルエポキシ(株)
製)等があげられる。
【0022】ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂として
は、例えばNC−7000(日本化薬社製)、EXA−
4750(大日本インキ化学工業(株)製)等があげら
れる。脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE−
3150(ダイセル化学工業(株)製)等があげられ
る。複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPI
C,TEPIC−L,TEPIC−H、TEPIC−S
(いずれも日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0023】本発明の光硬化型樹脂組成物には、更に、
塗布適性、耐熱性、密着性、硬度等の特性を向上する目
的で、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素
粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレ
ー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニ
ウム、水酸化アルミニウム、雲母粉、テフロン(登録商
標)粉、ポリアルキレンビーズ等の充填剤が使用でき
る。その使用量は、本発明の組成物の固形分を100重
量部としたとき、60重量部以下が好ましく、特に好ま
しくは5〜40重量部である。
【0024】更に、必要に応じて、フタロシアニン・ブ
ルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリー
ン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化
チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの
着色剤、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロ
ナイト等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系
等の消泡剤および/または、レベリング剤のような添加
剤類を適量加えることができる。
【0025】本発明の樹脂組成物は、(A)、(B)及
び(C)成分、また必要に応じて前述した充填剤もしく
は添加剤等を、好ましくは前記の割合で配合し、ロール
ミル等で均一に混合、溶解、分散等することにより得る
ことができる。また、主に粘度調整のため、所望により
溶剤を併用しても良い。この溶剤は配合成分製造時の溶
剤でも良い。溶剤としては、例えばアセトン、エチルメ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの
芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルジエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸
エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エ
チルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテー
ト、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、
コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキルなどのエス
テル類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、
ソルベントナフサなどの石油系溶剤、γ−ブチロラクト
ン等の有機溶剤類が挙げられる。
【0026】本発明の光硬化型樹脂組成物は、プリント
基板用の液状レジストインキとして有用である他、ポリ
エチレンテレフタレートのような支持フィルム上に上記
の塗布方法を用いて本発明の組成物を塗布、乾燥させ塗
膜を得、ポリエチレンフィルムのような保護フィルムを
施したドライフィルムレジスト、塗料、コーティング
剤、接着剤等としても使用できる。
【0027】本発明の硬化物は、可視光線、紫外線、X
線、電子線等のエネルギー線照射により上記の本発明の
樹脂組成物を硬化させたものである。可視光線、紫外
線、X線、電子線等のエネルギー線照射による硬化は常
法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場
合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン
灯、紫外線発光レーザー(例えばエキシマーレーザー)
等の紫外線発生機を用いればよい。本発明の樹脂組成物
の硬化物は、柔軟性を有しており、例えば永久レジスト
としてスルホールを有するプリント基板のような電気・
電子部品に利用される。
【0028】本発明のプリント基板は、上記の樹脂組成
物の硬化物層を有する。この硬化物層の膜厚は通常5〜
160μm程度で、10〜100μm程度が好ましい。
プリント基板は、例えば次のようにして得ることができ
る。液状の樹脂組成物を使用する場合、プリント配線用
基板に、直接スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコ
ート法、静電塗装法、カーテンコート法等の方法により
5〜160μmの膜厚で本発明の組成物を塗布し、60
〜110℃で乾燥させ、塗膜を得る。その後、ネガフィ
ルムを通して可視光線、紫外線、X線、電子線等のエネ
ルギー線を照射し、必要に応じて露光後ベークを行った
後、未露光部分を後述する希アルカリ水溶液を用いて、
例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビ
ング等により除去後、必要に応じてエネルギー線を照射
し、次いで100〜200℃で加熱処理をすることによ
り諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント基板が
得られる。
【0029】現像液としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム,炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム,メタケイ酸ナ
トリウム,メタケイ酸カリウムのような無機塩の水溶液
や、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノメタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ンのような有機アミン水溶液,テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイ
ドロオキサイドのようなアンモニウムハイドロオキサイ
ド等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み
合わせて用いることができる。また、その温度は、15
〜45℃の間で任意に調節することができる。この現像
液中に界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよ
い。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例により更に具体的に説
明するが、これらに限定されるものではない。
【0031】実施例1(ポリカルボン酸樹脂(A)の合
成) 1LフラスコにN−メチルピロリドン208.5g、ト
リメリット酸無水物76.9g(0.40モル)を仕込
み攪拌を開始した。次いで、分子中に2個の1級アミノ
基を有する化合物(d)としてカヤボンド C−300
S(日本化薬製アミノ化合物:4,4’−ジアミノ−
3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン)
62.1g(0.20モル)を徐々に添加した。添加終
了後室温にて12時間そのまま攪拌を続けた。次にこの
反応液に、無水酢酸42.9g(0.42モル)、ピリ
ジン33.2g(0.42モル)を冷却しながら加えた
後、室温にて24時間反応を続けた。反応終了後この反
応液を、10%塩酸182.5g(HClとして 0.
5モル)を溶かした水3000mlにあけ、析出物を濾
取した。乾燥後重クロロホルムによる1H−NMR分析
したところ、1.15ppm(12H)、2.45pp
m(8H)、4.05ppm(2H)、7.10ppm
(4H)、8.10ppm(2H)、8.60ppm
(2H)、8.70ppm(2H)であった。また、酸
価から計算したカルボキシ当量は、347.1g/当量
であった。
【0032】200mlフラスコに上記の反応によって
得られたカルボキシ基を有するイミド化合物31.2
g、分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物
(b)としてZX−1059(東都化成製エポキシ化合
物:ビスフェノール型エポキシ、エポキシ当量165.
3g/当量)18.2g、溶媒としてγ−ブチロラクト
ン26.6g、及び反応触媒としてトリフェニルフォス
フィン0.23を加え、98℃の温度で24時間反応さ
せた。次いで、この反応溶液に二塩基酸無水物(c)と
してリカシッドTH(新日本理化製二塩基酸無水物:テ
トラヒドロ無水フタル酸)を13.6g及びγ−ブチロ
ラクトン7.3g加え98℃の温度で6時間反応させ本
発明のポリカルボン酸樹脂溶液(濃度65%)を得た。
この樹脂溶液をA−1とする。樹脂溶液の酸価を測定し
たところ37mg・KOH/g(固形分酸価:57mg
・KOH/g)であった。
【0033】実施例2 分子中に2個の1級アミノ基を有する化合物(d)とし
て、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを用いた以
外は実施例1と同様の操作をしてポリカルボン酸樹脂溶
液(濃度65%)を得た。この樹脂溶液をA−2とす
る。樹脂溶液の酸価を測定したところ43mg・KOH
/g(固形分酸価:66mg・KOH/g)であった。
【0034】実施例3 分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物
(b)としてレゾルシンジグリシジルエーテルを用いた
以外は実施例1と同様の操作をしてポリカルボン酸樹脂
溶液(濃度65%)を得た。この樹脂溶液をA−3とす
る。樹脂溶液の酸価を測定したところ57mg・KOH
/g(固形分酸価:88mg・KOH/g)であった。
【0035】実施例4〜6(光硬化型樹脂組成物) 表1示す配合組成(数値は重量部である)に従って各成
分を配合し、3本ロールミルで混練し、本発明の感光性
樹脂組成物を調製した。これをスクリーン印刷法によ
り、100メッシュのスクリーンを用いて20μmの厚
さになるようにパターン形成されている銅張ガラスエポ
キシ基板(厚さ約0.8mm)に全面塗布し、塗膜を8
0℃の熱風乾燥器で30分乾燥させた。次いで、レジス
トパターンを有するネガフイルムを塗膜に密着させ紫外
線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−680
GW)を用いて、紫外線を照射した(露光量500mJ
/cm2)。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液で90秒
間、2.0kg/cm2 のスプレー圧で現像し、未露光
部分を溶解除去した。得られたものについて、後述のと
おり現像性、解像性、光感度、表面光沢の評価を行っ
た。その後、150℃の熱風乾燥器で60分加熱硬化を
行ない、得られた硬化膜を有する試験片について、後述
のとおり基板そり、密着性、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐酸
性、耐熱性、耐金メッキ性、耐PCT性、耐熱衝撃性の
試験を行なった。それらの結果を表2に示す。なお、試
験方法及び評価方法は次のとおりである。
【0036】(現像性)下記の評価基準を使用した。 ○・・・・現像時、完全にインキが除去され、現像でき
た。 ×・・・・現像時、現像されない部分がある。
【0037】(解像性)乾燥後の塗膜に、50μmのネ
ガパターンを密着させ積算光量200mJ/cm2の紫
外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液
で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像
し、転写パターンを顕微鏡にて観察する。下記の基準を
使用した。 ○・・・・パターンエッジが直線で、解像されている。 ×・・・・剥離もしくはパターンエッジがぎざぎざであ
る。
【0038】(光感度)乾燥後の塗膜に、ステップタブ
レット21段(コダック社製)を密着させ積算光量50
0mJ/cm2 の紫外線を照射露光する。次に1%の炭
酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2
スプレー圧で現像し、現像されずに残った塗膜の段数を
確認する。
【0039】(表面光沢)乾燥後の塗膜に、500mJ
/cm2 の紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナト
リウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレ
ー圧で現像し、乾燥後の硬化膜を観察する。下記の基準
を使用した。 ○・・・・曇りが全く見られない ×・・・・若干の曇りが見られる
【0040】(基板そり)下記の基準を使用した。 ○・・・・基板にそりは見られない ×・・・・基板のそりが見られる
【0041】(密着性)JIS K5400に準じて、
試験片に1mmのごばん目を100個作りセロテープ
(登録商標)によりピーリング試験を行った。ごばん目
の剥離状態を観察し、次の基準で評価した。 〇・・・・剥れのないもの ×・・・・剥離するもの
【0042】(鉛筆硬度)JIS K5400に準じて
評価を行った。
【0043】(耐溶剤性)試験片をイソプロピルアルコ
ールに室温で30分間浸漬する。外観に異常がないか確
認した後、セロテープによるピーリング試験を行い、次
の基準で評価した。 ○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
【0044】(耐酸性)試験片を10%塩酸水溶液に室
温で30分浸漬する。外観に異常がないか確認した後、
セロテープによるピーリング試験を行い、次の基準で評
価した。 ○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離があるもの
【0045】(耐熱性)試験片にロジン系プラックスを
塗布し260℃の半田槽に5秒間浸漬した。これを1サ
イクルとし、3サイクル繰り返した。室温まで放冷した
後、セロテープによるピーリング試験を行い、次の基準
で評価した。 〇・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
【0046】(耐金メッキ性)試験基板を、30℃の酸
性脱脂液(日本マクダーミット製、Metex L−5
Bの20vol%水溶液)に3分間浸漬した後、水洗
し、次いで、14.4wt%過硫酸アンモン水溶液に室
温で3分間浸漬した後、水洗し、更に10vol%硫酸
水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後水洗した。
次に、この基板を30℃の触媒液(メルテックス製、メ
タルプレートアクチベーター350の10vol%水溶
液)に7分間浸漬し、水洗し、85℃のニッケルメッキ
液(メルテックス製、メルプレートNi−865Mの2
0vol%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬し、ニ
ッケルメッキを行った後、10vol%硫酸水溶液に室
温で1分間浸漬し、水洗した。次いで、試験基板を95
℃の金メッキ液(メルテックス製、オウロレクトロレス
UP15vol%とシアン化金カリウム3vol%の水
溶液、pH6)に10分間浸漬し、無電解金メッキを行
った後、水洗し、更に60℃の温水で3分間浸漬し、水
洗し、乾燥した。得られた無電解金メッキ評価基板にセ
ロハン粘着テープを付着し、剥離したときの状態を観察
した。 ○:全く異常が無いもの。 ×:若干剥がれが観られたもの。
【0047】(耐PCT性)試験基板を121℃、2気
圧の水中で96時間放置後、外観に異常がないか確認し
た後、セロテープによるピーリング試験を行い、次の基
準で評価した。 ○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離があるもの
【0048】(耐熱衝撃性)試験片を、−55℃/30
分、125℃/30分を1サイクルとして熱履歴を加
え、1000サイクル経過後、試験片を顕微鏡観察し、
次の基準で評価した。 ○・・・・塗膜にクラックの発生のないもの ×・・・・塗膜にクラックが発生したもの
【0049】 表1 実施例 注 4 5 6 ポリカルボン酸樹脂(A) 樹脂溶液(A−1) 50.3 樹脂溶液(A−2) 50.3 樹脂溶液(A−3) 50.3 架橋剤(B) カヤラッドDPCA60 *1 8.2 8.2 8.2 エポキシ樹脂成分(C) YX−4000 *2 9.8 12.3 NC−3000P *3 9.8 光重合開始剤 イルガキュアー907 *4 6.7 7.0 5.0 カヤキュアーDETX−S *5 0.7 0.7 0.5 熱硬化促進剤 メラミン 1.1 1.1 1.1 フィラー成分 球状シリカ 13.7 13.7 13.7 着色剤 ピグメントグリーン 0.5 0.5 0.5 レベリング剤 BYK−354 *6 0.8 0.8 0.8 消泡剤 BYK−057 *7 0.8 0.8 0.8 溶剤 カルビトールアセテート 2.7 2.7 2.7 ソルベントナフサ 4.7 4.7 4.7
【0050】注 *1 日本化薬製 カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールポリアクレ
ート樹脂 *2 油化シェルエポキシ性 ビフェノール型エポキシ樹脂 *3 日本化薬製 ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂 *4 チバスペシャリティーケミカルズ製 2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルホリノ−プ ロパン−1−オン *5 日本化薬製 2,4−ジエチルチオキサントン *6 ビックケミー製:レベリング剤 *7 ビックケミー製:消泡剤
【0051】 表2 実施例 4 5 6 評価項目 現像性 ○ ○ ○ 解像性 ○ ○ ○ 光感度 8 8 9 表面光沢 ○ ○ ○ 基板そり ○ ○ ○ 密着性 ○ ○ ○ 鉛筆硬度 5H 5H 6H 耐溶剤性 ○ ○ ○ 耐酸性 ○ ○ ○ 耐熱性 ○ ○ ○ 耐金メッキ性 ○ ○ ○ 耐PCT性 ○ ○ ○ 耐熱衝撃性 ○ ○ ○
【0052】これらの評価から明らかなように、本発明
の光硬化型樹脂組成物及びその硬化物は、現像性、感光
性、表面硬化性に優れ、その硬化物は、耐溶剤性、耐酸
性、耐熱性等に優れている。
【0053】
【発明の効果】本発明のポリカルボン酸樹脂及びそれを
用いた光硬化型樹脂組成物は、パターンを形成したフィ
ルムを通して可視光線、紫外線、X線、電子線等のエネ
ルギー線を照射後未露光部分を現像する際のアルカリ水
溶液現像性、感光性、表面硬化性が良好で、得られた硬
化物は、耐屈曲性、耐折性、密着性、耐溶剤性、耐酸
性、耐熱性等も十分に満足するものであり、特に、プリ
ント配線板用液状ソルダーレジストインキ組成物に適し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AB01 AB05 AB07 AC02 AC05 AC08 AD07 AD08 AF06 AF08 CA19 CA20 CA28 CB15 CB22 CB26 CC02 CD11 CD14 DD04 DD05 DD07 FB11 FB14 HA02 JA08 KA01 5E314 AA27 AA31 AA32 AA41 GG08 GG14 5E346 CC08 CC09 HH18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に2個のカルボキシ基を有するイミ
    ド化合物(a)と分子中に2個のエポキシ基を有するエ
    ポキシ化合物(b)との反応生成物と二塩基酸無水物
    (c)との付加生成物であることを特徴とするポリカル
    ボン酸樹脂(A)。
  2. 【請求項2】分子中に2個のカルボキシ基を有するイミ
    ド化合物(a)が、トリメリット酸無水物と分子中に2
    個の1級アミノ基を有する化合物(d)から得られたも
    のである請求項1に記載のポリカルボン酸樹脂(A)。
  3. 【請求項3】分子中に2個の1級アミノ基を有する化合
    物(d)が下記式(1)で表される化合物である請求項
    1または請求項2に記載のポリカルボン酸樹脂(A)。 【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ、水素原子、ハ
    ロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、C1〜C4のアルコ
    キシ基を表し、Xは、CH2、C(CF32、C(C
    32、ケトン、酸素原子、硫黄原子、SO2を表
    す。)
  4. 【請求項4】ポリカルボン酸樹脂(A)を得るための二
    塩基酸無水物(c)が、無水コハク酸、無水フタル酸、
    テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
    酸、無水マレイン酸または、下記式(2) 【化2】 の中から選択してなる1種または2種以上の二塩基酸無
    水物である請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載の
    ポリカルボン酸樹脂(A)。
  5. 【請求項5】ポリカルボン酸樹脂(A)の固形分酸価
    が、30〜150mg・KOH/gの範囲にある請求項
    1乃至請求項4のいずれか一項記載のポリカルボン酸樹
    脂(A)。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれか一項記載
    のポリカルボン酸樹脂(A)、架橋剤(B)、エポキシ
    樹脂成分(C)を必須成分としてなる組成物であること
    を特徴とする光硬化型樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の光硬化型樹脂組成物の硬
    化物。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の硬化物の層を有するプリ
    ント基板。
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