JP2011074190A - 活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、下記一般式(1)で表されるアニオン(a)とオニウムカチオン基(b)から構成されるイオン性液体(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、および重合開始剤(C)を含有し、該アニオン(a)中のQ部分の溶解度パラメーター(SP値)が3.0〜9.0であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物(D)を使用する。
【選択図】 なし
Description
特にブラウン管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)、タッチパネルなどのディスプレイ分野において用いられるハードコーティング剤はパネル前面の表面保護をはじめ、静電気による粉塵の付着防止、高画質を得るための高透明性などを兼ね備えたものが望まれている。
さらにその他の分野、例えば光ディスク、光ファイバ、LCD中の偏光子などにおいても、帯電防止性能、表面保護機能、および高透明性を兼ね備えたハードコーティング剤が望まれている。
無機の導電性フィラーの場合は、コーティング層中の含量が少ないと帯電防止性が発現せず、含有量が多いと塗膜の透明性を損ねる、着色される、コストが非常に高くなる等の問題があった。
また、イオン性液体の場合は、含有量が少ないと十分な帯電防止性を発現せず、含有量が多いと塗膜の硬度を損ねるという問題があった。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるアニオン(a)とオニウムカチオン(b)から構成されるイオン性液体(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)および重合開始剤(C)を含有し、該アニオン(a)中のQ部分の溶解度パラメーター(SP値)が3.0〜9.0であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物;およびこの硬化性組成物を、基材に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させたことを特徴とする帯電防止性硬化物である。
Q−Y− (1)
[式(1)中、有機基Qは、アルキル基、パーフルオロアルキル基、またはポリシロキサン基であって、その一部が水酸基、ポリオキシエチレン基もしくは(メタ)アクリル基で変性されていてもよい。Y−はCOO−、SO3 −またはPO4 −を表す。]
(1)該組成物を硬化させてなる硬化物は、高硬度を発現する。
(2)該組成物を硬化させてなる硬化物は、高帯電防止性を発現する。
(3)該組成物を硬化させてなる硬化物は、高透明性を発現する。
Q−Y− (1)
[式(1)中、Qはアルキル基、パーフルオロアルキル基またはポリシロキサン基、Y−はCOO−、SO3 −またはPO4 −である。]
Qとしては、具体的には、炭素数6〜18の脂肪族飽和アルキル基(Q1)、下記一般式(2)で表されるパーフルオロアルキル基(Q2)、および下記一般式(3)で表されるポリシロキサン基(Q3)が挙げられる。
[式(2)中、kは3〜20、mは0または1〜10、nは0または1〜5の整数を表す。]
これらのうち、表面濃縮性の観点から、好ましいのはデシル基、ドデシル基、およびテトラデシル基である。
mはメチレン基の数を表し、通常0または1〜10、表面濃縮性と相溶性の観点から、好ましくは0または1〜5、さらに好ましくは0または1〜3の整数である。
nはオキシエチレン基の数を表し、通常0または1〜5の整数、相溶性の観点から、好ましくは1〜3の整数、さらに好ましくは1〜2の整数である。
これらのうち、表面濃縮性の観点から、好ましいのはパーフルオロヘキシル基およびパーフルオロドデシル基である。
これらのうち、表面濃縮性の観点から、好ましいのはEO2モル付加パーフルオロオクチル基、およびEO2モル付加パーフルオロドデシル基である。
Xは通常末端を水酸基または(メタ)アクリレート基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、表面濃縮性および相溶性の観点から、好ましくは末端を水酸基または(メタ)アクリレート基で置換された炭素数1〜4のアルキル基、特に好ましくは(メタ)アクリレート基で置換されたアルキル基である。
Yは、炭素数1〜10のアルキル基、または鎖中にオキシエチレン基を含むアルキル基を表す。Yは通常炭素数1〜10のアルキル基、およびオキシエチレン基を含むアルキル基、表面濃縮性および相溶性の観点から、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、およびオキシエチレン基の数が1〜5の炭素数1〜5のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜2のアルキル基、およびオキシエチレン基の数が1〜2の炭素数1〜2のアルキル基、合成や入手の容易さ、および価格の観点から、特に好ましくは炭素数1のアルキル基、およびオキシエチレン基の数が1〜2の炭素数1〜2のアルキル基である。
p、q、rはそれぞれ独立に0または1〜10の整数を表す。但し、pとqとrが同時に0になる場合はなく、p+q+rは1以上である。好ましくはp+q+rは3〜20、さらに好ましくは5〜10である。
SP=(ΔH/V)1/2
但し、式中、ΔHはモル蒸発熱(cal/モル)、Vはモル体積(cm3/モル)を表す。また、ΔHおよびVは、「POLYMERENGINEERING AND SCIENCE,FEBRUARY,1974,Vol.14,No.2,ROBERT F.FEDORS.(151〜153頁)」に記載の原子団のモル蒸発熱(△ei)の合計(ΔH)と、モル体積(△vi)の合計(V)を用いることができる。
このようなアニオン部分(a)としては、カルボン酸アニオン(a1)、スルホン酸アニオン(a2)、リン酸アニオン(a3)などが挙げられる。
さらに好ましいのはテトラデシルカルボン酸アニオン、パーフルオロドデシルカルボン酸アニオン、およびEO2モル付加パーフルオロドデシルカルボン酸アニオンである。
さらに好ましいのはテトラデシルスルホン酸アニオン、パーフルオロドデシルスルホン酸アニオン、およびEO2モル付加パーフルオロドデシルスルホン酸アニオンである。
炭素数(以下Cと略記)5〜15、例えば1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム
C5〜15、例えば1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム
C6〜15、例えば1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム
C6〜20、例えば1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、[これらを1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表記を用いる。]1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ヒドロピリミジニウム。
C8〜15、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム;
C8〜15、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム;
C10〜20、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム;
(B11)ポリオキシアルキレン(アルキレンはC2〜4)[分子量106以上かつ数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]3,000以下]のジ(メタ)アクリレート
ポリエチレングリコール(以下、PEGと略記)(Mn400)、ポリプロピレングリコール(以下、PPGと略記)(Mn200)およびポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)(Mn650)の各ジ(メタ)アクリレート等;
2価フェノール化合物[C6〜18、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等)、縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物(ビスフェノールA、−Fおよび−S等)]のAO付加物[レゾルシノールのエチレンオキサイド4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシナフタレンのプロピレンオキサイド(以下、POと略記する。)4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA、−Fおよび−Sの、EO2モル、およびPO4モル各付加物等]の各ジ(メタ)アクリレート等;
ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略記)および1,6−ヘキサンジオール(以下、1,6−HDと略記)の各ジ(メタ)アクリレート等;
ジメチロールトリシクロデカンのジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのジ(メタ)アクリレートおよび水素化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート等
C3〜40の多価(3価〜6価またはそれ以上)アルコールおよびそのAO付加物のポリ(メタ)アクリレート
トリメチロールプロパン(以下、TMPと略記)トリ(メタ)アクリレート、グリセリン(以下、GRと略記)のトリ(メタ)アクリレート、TMPのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、GRのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(以下、PEと略記)のトリ(メタ)アクリレート、PEのテトラ(メタ)アクリレート、PEのEO4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(以下、DPEと略記)のペンタ(メタ)アクリレート、DPEのヘキサ(メタ)アクリレート等;
多価(2価〜4価)カルボン酸、多価(2価〜8価またはそれ以上)アルコールおよびエステル形成性のアクリロイル基含有化合物のエステル化により得られる複数のエステル結合と5個以上のアクリロイル基を有する分子量150以上かつMn4,000以下のポリエステルアクリレート
ポリ(2官能〜3官能またはそれ以上)イソシアネート、多価(2価〜6価またはそれ以上)ポリオール、水酸基含有(メタ)アクリレートとのウレタン化反応により得られる複数のウレタン結合と2個以上のアクリロイル基を有する分子量400以上かつMn5,000以下のウレタン(メタ)アクリレート
多価(2〜4価)エポキシドと(メタ)アクリル酸の反応により得られる分子量400以上かつMn5,000以下のエポキシ(メタ)アクリレート等;
ポリブタジエンポリ(メタ)アクリレート(Mn500〜500,000)等
ジメチルポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート(Mn300〜20,000)
塗工膜厚は、硬化乾燥後の膜厚として、通常0.5〜300μmである。乾燥性、硬化性の観点から好ましい上限は250μmであり、耐摩耗性、耐溶剤性、耐汚染性の観点から好ましい下限は1μmである。
乾燥温度は、通常10〜200℃、塗膜の平滑性および外観の観点から好ましい上限は150℃、乾燥速度の観点から好ましい下限は30℃である。
紫外線の照射量(mJ/cm2)は、通常10〜10,000、組成物の硬化性および硬化物の可撓性の観点から好ましくは100〜5,000である。
電子線の照射量(Mrad)は、通常0.5〜20、組成物の硬化性、および硬化物の可撓性、硬化膜および基材の損傷を避けるとの観点から好ましくは1〜15である。
特開2001−316372号公報に記載の方法に従い、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩を合成した。
パーフルオロアルキルカルボン酸[商品名「フタージェントA」、ネオス(株)製](a−1)と、上記の1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩を当モルで混合し、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムパーフルオロアルキルカルボキシレート塩(A−1)を得た。
パーフルオロアルキルリン酸[商品名「メガファックF−493」、大日本インキ化学(株)製](a−2)と、上記の1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩を当モルで混合して、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムパーフルオロアルキルリン酸塩(A−2)を得た。
モノ(アクロイルオキシエチル)フタレート[商品名「アロニックス M−5400」、東亞合成(株)製](a’−1)と、上記の1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩を当モルで混合し、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノ(アクロイルオキシエチル)フタレート塩(A’−1)を得た。
製造例1で合成した1−エチル−3−メチルイミダゾリウムパーフルオロアルキルカルボキシレート塩(A−1)を1重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[商品名「ネオマー DA−600」、三洋化成工業(株)製](B−1)99重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」、チバスペシャリティケミカルズ(株)製](C−1)10重量部、メタノール60部、メチルエチルケトン40部を一括で配合し、ディスパーサーで均一に混合攪拌し、本発明のコーティング用組成物(D−1)210部(不揮発分50%)を得た。
後述の方法で、この組成物をフィルムに塗布して、コーティング膜を作成した。
実施例1において、(A−1)の代わりに製造例2で合成した1−エチル−3−メチルイミダゾリウムパーフルオロアルキルリン酸塩(A−2)0.5部とし、(B−1)の部数を95.5部とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明のコーティング用組成物(D−2)210重量部を得た。
実施例1において、イオン性液体(A)成分として(A−1)0.5部と(A−2)0.5部とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、本発明のコーティング用組成物(D−3)210重量部を得た。
実施例1において、(A−1)の代わりに、比較製造例1で合成した1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノ(アクロイルオキシエチル)フタレート塩(A’−1)5重量部とし、多官能(メタ)アクリレート(B)成分として(B−1)95重量部とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、コーティング用組成物(D’−1)210重量部を得た。
実施例1において、(A−1)の代わりに、(A’−1)20重量部とし、多官能(メタ)アクリレート(B)成分として(B−1)80重量部とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、コーティング用組成物(D’−2)210重量部を得た。
実施例1において、(A−1)の代わりに、ポリシロキサン/リチウム化合物[商品名「PC−3600」、丸菱油化工業(株)製]5重量部とし、多官能(メタ)アクリレート(B)成分として(B−1)95重量部とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、コーティング用組成物(D’−3)210重量部を得た。
実施例1において、(A−1)の代わりに、アンチモン酸亜鉛[商品名「セルナックスCX−S204」、日産化学工業(株)製]40重量部とし、多官能(メタ)アクリレート(B)成分として(B−1)60部とした以外は、実施例1と同様な操作を行い、コーティング用組成物(D’−4)210重量部を得た。
上記コーティング用組成物を厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]基材の片面にバーコーターを用い、乾燥硬化後の膜厚が8μmになるように塗布した。さらに、70℃で1分間乾燥させた。
最後に紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を150mJ/cm2照射して、硬化させ、コーティング膜を作成した。
このコーティング膜について下記の方法で性能評価を行った。その性能結果を表1に示す。
JIS−K7105に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−garddual」BYK gardner(株)製]を用いて透過率を測定する。単位は%。
JIS−K7105に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−garddual」BYK gardner(株)製]を用いてヘイズを測定する。単位は%。
JIS K−5400に準拠し、鉛筆硬度を測定する。
コーティング膜から切り出した試験片(100×100mm)を23℃、湿度50%RHの条件で24時間静置後、デジタル超絶縁計[DSM−8103、東亜電波工業(株)製、以下同じ。]により同条件の雰囲気下で測定する。単位はΩ/□
一方、本発明のような主鎖のSP値が低いアニオンを有するイオン性液体を使用していない比較例1は、少量で効果が得られないため表面抵抗値が高く満足しない。また、イオン性液体成分比率が高すぎる比較例2は、鉛筆硬度が低く満足しない。同様に、比較例3は、無機塩は少量で効果が得られないため表面抵抗値が高く満足せず、無機フィラーの配合比率が高すぎる比較例4は、透明性を満足しない。
Claims (6)
- 下記一般式(1)で表されるアニオン(a)とオニウムカチオン基(b)から構成されるイオン性液体(A)、多官能(メタ)アクリレート(B)、および重合開始剤(C)を含有し、該アニオン(a)中のQ部分の溶解度パラメーター(SP値)が3.0〜9.0であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物(D)。
Q−Y− (1)
[式(1)中、有機基Qは、アルキル基、パーフルオロアルキル基、またはポリシロキサン基であって、その一部が水酸基、ポリオキシエチレン基もしくは(メタ)アクリル基で変性されていてもよい。Y−はCOO−、SO3 −またはPO4 −を表す。] - 該イオン性液体(A)が、少なくとも1個のイミダゾリウムカチオンを含む請求項1記載の活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物。
- 式(1)中の有機基Qが、下記一般式(2)表される有機基である請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物。
CF3−(CF2)k−(CH2)m−(CH2CH2O)n− (2)
[式(2)中、kは3〜20、mは0〜10、nは0〜5の整数を表す。] - 式(1)中の有機基Qが、下記一般式(3)表される有機基である請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物。
- 該(メタ)アクリレート(B)に対する該イオン性液体(A)の含有量が、0.1〜10重量%である請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化型帯電防止性組成物。
- 請求項1〜5のいずれか記載の硬化性組成物を、基材に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させたことを特徴とする帯電防止性硬化物。
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