JP2011069983A - 酸化物材料、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

酸化物材料、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガリウムと亜鉛と酸素が下記の原子組成比を満たさない酸化物材料に比べ、耐摩耗性及び光透過性が両立される酸化物材料を提供する。
【解決手段】少なくともガリウムと、亜鉛と、酸素とを含み、ガリウムの原子数に対する亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)が0.01以上0.6以下であり、かつ、ガリウムと亜鉛の各原子数の和に対する酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]が1.0以上1.6以下である酸化物材料。この酸化物材料は、特に電子写真感光体の表面層、下引き層、電荷輸送層などに有用である。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化物材料、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
近年、電子写真法は複写機やプリンター技術として大きな広がりを見せている。電子写真法には電子写真感光体(適宜「感光体」と記す。)が使用される。
例えば、特許文献1にはフッ化マグネシウムを主成分とする表面層を有する電子写真感光体が提案されている。
特許文献2では、有機感光層の上に触媒CVD法による非晶質シリコンカーバイドからなる表面保護層を有する電子写真感光体が提案されている。
特許文献3では、非晶質炭素中に微量のガリウム原子を含有させた表面層を有する電子写真感光体が提案されている。
特許文献4では、電子写真感光体に有用な硬質な非晶質窒化炭素膜を形成する方法が提案されている。
特許文献5では、電子写真感光体の電荷発生層等に用いられる非単結晶の水素化窒化物半導体が提案されている。
特許文献6では、酸素と13族元素とを含み、最表面における酸素の含有量が15原子%を超える表面層を備えた電子写真感光体が提案されている。
特開2003−29437号公報 特開2003−316053号公報 特開平2−110470号公報 特開2003−27238号公報 特開平11−186571号公報 特開2006−267507号公報
本発明は、ガリウムと亜鉛と酸素が下記の原子組成比を満たさない酸化物材料に比べ、耐摩耗性及び光透過性が両立される酸化物材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1の発明は、少なくともガリウムと、亜鉛と、酸素とを含み、前記ガリウムに対する前記亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)が0.01以上0.6以下であり、かつ、前記ガリウムと前記亜鉛の各原子数の和に対する前記酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]が1.0以上1.6以下である酸化物材料である。
請求項2の発明は、非晶質である請求項1に記載の酸化物材料である。
請求項3の発明は、前記ガリウムと前記亜鉛と前記酸素の各原子数の和に対して、前記亜鉛が0.4原子%以上25原子%以下である請求項1に記載の酸化物材料である。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の酸化物材料を含む層を有する電子写真感光体である。
請求項5の発明は、無機感光層と、前記無機感光層上に配置され、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の酸化物材料を含む層と、を有する電子写真感光体である。
請求項6の発明は、有機感光層と、前記有機感光層上に配置され、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の酸化物材料を含む層と、を有する電子写真感光体である。
請求項7の発明は、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジである。
請求項8の発明は、請求項4〜請求項6のいずれか1項に電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電する帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記電子写真感光体の表面に形成された潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、ガリウムと亜鉛と酸素の原子組成比が請求項1の原子組成比を満たさない場合に比べ、耐摩耗性及び光透過性が両立される酸化物材料が提供される。
請求項2に係る発明によれば、多結晶である場合に比べ、化学的安定性が高い酸化物材料が提供される。
請求項3に係る発明によれば、亜鉛の含有量が請求項3の比率を満たさない場合に比べ、化学的安定性が高い酸化物材料が提供される。
請求項4に係る発明によれば、請求項1に記載の酸化物材料を含む層を有さない場合に比べ、化学的安定性が高い電子写真感光体が提供される。
請求項5に係る発明によれば、シリコン等を用いた無機感光層上に請求項1に記載の酸化物材料を含む層を有さない場合に比べ、化学的安定性が高い電子写真感光体が提供される。
請求項6に係る発明によれば、有機感光層上に請求項1に記載の酸化物材料を含む層を有さない場合に比べ、耐摩耗性及び光透過性が両立される電子写真感光体が提供される。
請求項7に係る発明によれば、請求項1に記載の酸化物材料を含む層を有する電子写真感光体を備えていない場合に比べ、画像ボケが抑制されるプロセスカートリッジが提供される。
請求項8に係る発明によれば、請求項1に記載の酸化物材料を含む層を有する電子写真感光体を備えていない場合に比べ、画像ボケが抑制される画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の他の例を示す概略図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の層構成の他の例を示す概略図である。 本実施形態に係る酸化物材料の形成に用いる成膜装置の構成の一例を示す概略図である。 図4Aに示す成膜装置のA1−A2の断面を示す概略図である 本実施形態に係る酸化物材料の形成に用いるプラズマ発生装置の他の例を示す概略図である。 本実施形態に係る電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジの構成の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る電子写真感光体を備えた画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。
以下、添付した図面を適宜参照しながら、実施形態について説明する。各図面中、同一の部分又は相当する部分には同一の符号を付することとし、重複する説明は適宜省略する。
電子写真感光体の表面が、例えば硬い非晶質シリコンである場合、放電生成物の付着などで画像ボケや画像流れが特に高湿時に発生することが多い。このため炭素系の膜が表面層として多く使用されている。しかしながら、炭素系の膜、例えば水素化非晶質炭素膜(a−C:H)あるいはフッ素化されたa−C:H,Fなどの膜は硬さを満足させると着色した膜となるため、表面の磨耗につれて光透過が大きくなり、感度が高くなる。また、磨耗が不均一に起こると感度も不均一となり、特に中間調での画像ムラとして影響が表われる。
また、水素化非晶質炭化ケイ素膜(a−SiC:H)が透明性と硬さを満足するものとして電子写真感光体に使用される場合があるが、やはり放電生成物の付着などで画像ボケや画像流れが発生し易い。
シリコン系の硬質素材からなる電子写真感光体以外のものとして、有機感光層を有する有機電子写真感光体の表面層についても同様である。硬さと磨耗量の関係は放電生成物の付着と除去のし難さにもつながるため、表面層を構成する材料として、耐久性を有し、変質が少なく、付着物が付着し難く、かつ、除去し易い材料が望ましい。
例えば、塗布により形成する硬質の表面層として、中でもシロキサン結合を有する高分子化合物を用いたものを表面層に用いた場合、耐磨耗性の点では改善するものの、硬度が低く、傷や磨耗時の付着性が増加し、トナー成分の付着により感光体の寿命が短くなる。
一方、炭素系の薄膜材料に関しては、ダイヤモンドライクカーボンやダイヤモンド膜が、半導体材料のほか、耐磨耗材料、低摩擦材料、ガスバリア性材料、電子放出材料など様々な特徴を生かした応用を目的に広く研究開発が行われている。
十分な硬さの膜を得るためにはダイヤモンド型のsp3結合性を高める必要があるが、グラファイトのsp2結合の混合が避けられないため黒く着色してしまい、透明な膜が得られない。透明な膜を得ようとすると、有機的な柔らかい膜になってしまう。
また、近年、窒化炭素膜の研究開発も行われているが、ダイヤモンド膜やダイヤモンドライクカーボン膜以上の硬さや特性には至っていない。
さらに硬く緻密な膜を得るためには、例えば1000℃という高温処理や大きな放電電力の投入量が必要であるため、高分子フィルムなどへの応用は制限される。
本発明者らは、電子写真感光体の表面層の硬質化と透明化を達成すべく13族酸化物系半導体材料等について研究を重ねたところ、ガリウムと亜鉛と酸素を含み、特定の原子組成比を有する酸化物材料であれば耐摩耗性と光透過性が両立され、この酸化物材料を用いて電子写真感光体の表面層を構成することで、高湿時や放電生成物による画像劣化が抑制されることを見出した。さらに、本発明者らは、この酸化物材料は、電子写真感光体の表面層のみならず、下引き層、電荷輸送層、あるいは、硬度及び光透過性が高く、かつ、例えば、1×10Ωcm以上1×1013Ωcm以下の導電性が要求される他の電子デバイスを構成する材料としても有用であることを見出した。
<酸化物材料>
本実施形態に係る酸化物材料は、少なくともガリウムと、亜鉛と、酸素とを含み、ガリウムの原子数に対する亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)が0.01以上0.6以下であり、かつ、ガリウムと亜鉛の各原子数の和に対する酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]が1.0以上1.6以下である(以下、ガリウム、亜鉛、及び酸素を含み、上記組成比を有する酸化物材料を適宜「GaZnO材料」と略記する。)。
通常、ガリウム、亜鉛、及び酸素を含む酸化物材料は、亜鉛の含有量が多いほど、着色し易く、光透過性が低くなり、また、水に対する表面エネルギーが高く、化学的安定性が低くなる反面、亜鉛の含有量が少な過ぎると高抵抗化につながる。また、ガリウムは水に対する安定性が高いが、酸素に対して多過ぎると光透過性が低くなる。
一方、本実施形態に係るGaZnO材料は、上記のような原子組成比を有することで、耐摩耗性と光透過性が両立され、さらに化学的安定性も高く、また、例えば、1×10Ωcm以上1×1013Ωcm以下の導電性を有する。本実施形態のGaZnO材料の用途は、上記特性が求められる部材であれば特に限定されないが、例えば、電子写真感光体の表面層として特に有用である。
<電子写真感光体>
図1、図2、図3は、それぞれ本実施形態に係るGaZnO材料が用いられる電子写真感光体の層構成の例を概略的に示している。
図1に示す電子写真感光体は、導電性支持体1上に、支持体1側から電荷発生層2、電荷輸送層3、表面層4が順次配置されている。図2に示す電子写真感光体は、導電性支持体1上に、支持体1側から下引き層(電荷注入阻止層)5、電荷発生層2、電荷輸送層3、中間層6、表面層4が順次配置されている。図3に示す電子写真感光体は、導電性支持体1上に、支持体1側から下引き層5、電荷輸送層と電荷発生層とが一体となった感光層7、表面層4が順次配置されている。
本実施形態に係る酸化物材料は、これらの構成を有する電子写真感光体において電荷発生層2以外の層に適用されるが、以下、代表例として表面層に適用する場合について説明する。
電荷発生層2、電荷輸送層3、及び電荷発生層と電荷輸送層とが一体となっている感光層7は、それぞれ有機高分子で構成されているものでも良いし、無機材料から構成されているものでも良いし、有機高分子と無機材料とから構成されていても良い。
電荷発生層2及び電荷輸送層3を形成する有機高分子化合物は、熱可塑性であっても熱硬化性のものであっても、また複数種の材料を反応させて形成したものでも良い。
有機高分子層の場合、表面層4との間に硬さや膨張率、密着性の向上などの観点から中間層を設けても良い。中間層は、表面層4と電荷輸送層等との中間的な物性を示すものが良い。また、中間層は電荷をトラップする層として機能しても良い。
いずれの構成においても、本実施形態に係るGaZnO材料で形成された表面層4は透明性が高く、緻密で硬度が高いため、この表面層を有することで感光体の表面のキズの発生が抑制される。また、表面の化学的安定性に優れ、低表面エネルギーのため、窒素酸化物などの吸着が起こり難く、また、酸素濃度の高い酸化物であるためオゾンや窒素酸化物による酸化雰囲気に対しても耐性を示す。
本実施形態に係る表面層4は、表面電荷を層の表面にトラップしても良いし、内部にトラップするものでも良い。また、表面電荷を積極的に注入させるものでも良い。表面層4の内部に電荷を注入する場合には感光層との界面に電荷がトラップする構成が必要であり、負帯電で表面層に電子を注入する場合には正孔輸送層の表面が電荷トラップの機能を果たしても良いし、電荷注入阻止とトラップのための層を設けても良い。正帯電性の場合にも同様としてよい。
以下、各構成要素についてより具体的に説明する。
−導電性支持体−
導電性支持体1は表面に形成される感光層等を支持する。なお、本明細書中において導電性支持体の「導電性」とは、体積抵抗率が1013Ω・cm未満である性質を指す。
導電性支持体1としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、亜鉛、ニッケル等の金属ドラム;シート、紙、プラスチック、ガラス等の基材上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着したもの;酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属化合物を上記基材に蒸着したもの;金属箔を上記基材にラミネートしたもの;カーボンブラック、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン粉、金属粉、ヨウ化銅等を結着樹脂に分散し、上記基材に塗布することによって導電処理したもの等が挙げられる。
支持体1の形状は、円筒形であることが望ましい。導電性支持体1として金属製パイプを用いる場合、当該支持体1の表面は素管のままのものであってもよいが、予め表面処理により支持体の表面を粗面化しておいてもよい。かかる粗面化により、露光光源としてレーザービーム等の可干渉光源を用いた場合に、感光体内部で発生し得る干渉光による木目状の濃度ムラが抑制される。表面処理の方法としては、鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニング等が挙げられる。
特に、感光層との密着性向上や成膜性向上の点で、アルミニウム支持体の表面に陽極酸化処理を施したものを導電性支持体1として用いることが望ましい。
−下引き層−
下引き層5を構成する材料としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂;ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などが挙げられる。
これらの化合物は単独であるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いる。これらの中でも、ジルコニウムもしくはシリコンを含有する有機金属化合物は、残留電位が低く、環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないため望ましく使用される。また、有機金属化合物は、これを単独又は2種以上を混合して用いてもよいし、さらに上述の結着樹脂と混合して用いてもよい。
有機シラン化合物(シリコン原子を含有する有機金属化合物)としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらの中でも、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が望ましく使用される。
上記の他、例えば、特開2008−076520号公報の段落0113から段落0136までに記載された下引き層等、公知の下引き層を用いてもよい。
−電荷発生層−
電荷発生層2は、電荷発生材料を真空蒸着法により蒸着させて形成するか、有機溶剤及び結着樹脂を含む溶液を塗布することにより形成される。
電荷発生材料としては、非晶質セレン、結晶性セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他のセレン化合物;セレン合金、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系光導電体;又はこれらを色素増感したもの、無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、銅フタロシアニン、錫フタロシアニン、ガリウムフタロシアニンなどの各種フタロシアニン化合物;スクエアリウム系、アントアントロン系、ペリレン系、アゾ系、アントラキノン系、ピレン系、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の各種有機顔料;又は染料が用いられる。
また、これらの有機顔料は一般に数種の結晶型を有しており、特にフタロシアニン化合物ではα型、β型などをはじめとしてさまざまな結晶型が知られているが、目的にあった感度その他の特性が得られる顔料であるならば、これらのいずれの結晶型で用いてもよい。
なお、上述した電荷発生材料の中でも、フタロシアニン化合物が望ましい。この場合、感光層に光が照射されると、感光層に含まれるフタロシアニン化合物がフォトンを吸収してキャリアを発生させる。このとき、フタロシアニン化合物は、高い量子効率を有するため、吸収したフォトンを効率よく吸収してキャリアを発生させる。
更にフタロシアニン化合物の中でも、下記(1)から(3)までに示すフタロシアニンがより望ましい。
(1)電荷発生材料としてCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)において、少なくとも7.6°,10.0°,25.2°,28.0°の位置に回折ピークを有する結晶型のヒドロキシガリウムフタロシアニン。
(2)電荷発生材料としてCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)において、少なくとも7.3°,16.5°,25.4°,28.1°の位置に回折ピークを有する結晶型のクロルガリウムフタロシアニン。
(3)電荷発生材料としてCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)において、少なくとも9.5°,24.2°,27.3°の位置に回折ピークを有する結晶型のチタニルフタロシアニン。
これらのフタロシアニン化合物は、特に、光感度が高いだけでなく、その光感度の安定性も高いため、これらフタロシアニン化合物を含む感光層を有する感光体は、高速の画像形成及び繰り返し再現性が要求されるカラー画像形成装置の感光体として望ましい。
なお、結晶の形状や測定方法によりこれらのピーク強度や位置が微妙にこれらの値から外れることも有るが、X線回折パターンが基本的に一致しているものであれば同じ結晶型であると判断される。
電荷発生層2に用いられる結着樹脂としては、以下のものが例示される。
即ち、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプなどのポリカーボネート樹脂及びその共重合体、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどである。
これらの結着樹脂は、単独であるいは2種以上混合して用いられる。電荷発生材料と結着樹脂との配合比(電荷発生材料:結着樹脂)は、質量比で、10:1から1:10の範囲が望ましい。また電荷発生層2の厚みは、一般には0.01μm以上5μm以下の範囲内であることが望ましく、0.05μm以上2.0μm以下の範囲内であることがより望ましい。
電荷発生層2は、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有してもよい。電荷発生層2に用いられる電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピークリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などが挙げられる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl,CN,NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に良い。
電荷発生材料を樹脂中に分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、ダイノーミル、サンドミル、コロイドミルなどの方法が用いられる。
電荷発生層2を形成する為の塗布液の溶媒として公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
これらの溶媒は単独あるいは2種以上混合して用いる。2種類以上の溶媒を混合して用いる場合には、例えば、混合溶媒として結着樹脂を溶かす溶媒を使用する。但し、感光層が、導電性支持体側から、電荷輸送層と電荷発生層とをこの順に形成した層構成を有する場合に、浸漬塗布のように下層を溶解しやすい塗布方法を利用して電荷発生層を形成する際には、電荷輸送層等の下層を溶解しない溶媒を用いることが望ましい。また、比較的下層の侵食性の少ないスプレー塗布法やリング塗布法を利用して電荷発生層を形成する場合には溶媒の選択範囲が広がる。
−電荷輸送層−
電荷輸送層3に用いられる電荷輸送材料としては、下記に示すものが例示される。即ち2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、トリ(p−メチル)フェニルアミン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、ジベンジルアニリン、9,9−ジメチル−N,N−ジ(p−トリル)フルオレノン−2−アミンなどの芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、[p−(ジエチルアミノ)フェニル](1−ナフチル)フェニルヒドラゾン、1−ピレンジフェニルヒドラゾン、9−エチル−3−[(2メチル−1−インドリニルイミノ)メチル]カルバゾール、4−(2−メチル−1−インドリニルイミノメチル)トリフェニルアミン、9−メチル−3−カルバゾールジフェニルヒドラゾン、1,1−ジ−(4,4’−メトキシフェニル)アクリルアルデヒドジフェニルヒドラゾン、β,β−ビス(メトキシフェニル)ビニルジフェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質が用いられる。あるいは、上記化合物を含む基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、単独又は2種以上を組み合せて使用する。
電荷輸送層3に用いられる結着樹脂としては特に限定はないが、結着樹脂は、特に電荷輸送材料と相溶性を有し適当な強度を有するものであることが望ましい。
この結着樹脂の例として、ビスフェノールAやビスフェノールZ,ビスフェノールC,ビスフェノールTPなどを含む各種のポリカーボネート樹脂やその共重合体、ポリアリレート樹脂やその共重合体、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、アチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は単独あるいは2種以上の混合物として使用する。
電荷輸送層3に用いられる結着樹脂の分子量は、感光層の層厚や溶剤などの成膜条件によって選択されるが、通常は粘度平均分子量で3000以上30万以下の範囲内が望ましく、2万以上20万以下の範囲内がより望ましい。
電荷輸送層3は、上記電荷輸送材料及び結着樹脂を適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布し乾燥することによって形成される。電荷輸送層形成用塗布液の形成に使用される溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素系、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル、あるいはこれらの混合溶剤などが用いられる。
電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は10:1から1:5の範囲内が望ましい。
電荷輸送層の層厚は一般に5μm以上50μm以下の範囲内であることが望ましく、10μm以上40μm以下の範囲であることがより望ましい。
電荷輸送層3及び/又は電荷発生層2は、画像形成装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤などの添加剤を含んでもよい。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン又はそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。
電荷輸送層3は、例えば、上記に示した電荷輸送材料及び結着樹脂を適当な溶媒に溶解させた溶液を塗布し、乾燥させることによって形成する。電荷輸送層形成用塗布液の調整に用いられる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素系、アセトン、2ーブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル等、あるいはこれらの混合溶媒を用いる。
また電荷輸送層形成用塗布液には、塗布形成される塗膜の平滑性向上のためのレベリング剤としてシリコーンオイルを添加してもよい。
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5であることが望ましい。
電荷輸送層3の層厚は一般には5μm以上50μm以下の範囲内とすることが望ましく、10μm以上30μm以下の範囲内がより望ましい。
電荷輸送層形成用塗布液の塗布は、感光体の形状や用途に応じて、浸漬塗布法、リング塗布法、スプレー塗布法、ビード塗布法、ブレード塗布法、ローラー塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法などの塗布法を用いて行う。乾燥は、室温(例えば、20℃以上30℃以下)での指触乾燥の後に加熱乾燥することが望ましい。加熱乾燥は、30℃以上200℃以下の温度域で5分以上2時間以下の範囲の時間で行うことが望ましい。
電荷輸送層3としては、例えば、特開2008−076520号公報の段落0137から段落0150までに記載された電荷輸送層等、公知の電荷輸送層を用いてもよい。
−表面層−
表面層4は、ガリウムと、亜鉛と、酸素とを含み、ガリウムの原子数に対する亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)が0.01以上0.6以下であり、かつ、ガリウムと亜鉛の各原子数の和に対する酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]が1.0以上1.6以下である材料から形成されている。このような組成比を有する酸化物材料であれば、硬度及び光透過性が高く、体積抵抗率が10Ωcm以上1013Ωcm以下であり、しかも、親水性が低く、化学的安定性に優れた層となる。
なお、ガリウムの原子数に対する亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)は、化学的安定性と光透過性の観点から、0.01以上0.5以下が望ましい。
また、ガリウムと亜鉛の各原子数の和に対する酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]は、化学的安定性と光透過性の観点から、1.1以上1.5以下が望ましい。
本実施形態において、GaZnO材料の組成や、原子数比は、層厚方向の分布も含め、例えば、ラザフォードバックスキャタリング(RBS)により求められる。
RBSは、例えば、加速器としてNEC社 3SDH Pelletron、エンドステーションとしてCE&A社 RBS−400、システムとして3S−R10を用いる。解析にはCE&A社のHYPRAプログラム等を用いる。
なお、RBSの測定条件は、He++イオンビームエネルギーは2.275eV、検出角度160°、入射ビームに対してGrazing Angleは109°である。
RBS測定は、具体的には以下のようにして行う。
まず、He++イオンビームを試料に対して垂直に入射し、検出器をイオンビームに対して、160°にセットし、後方散乱されたHeのシグナルを測定する。検出したHeのエネルギーと強度から組成比と膜厚を決定する。組成比及び膜厚を求める精度を向上させるために二つの検出角度でスペクトルを測定してもよい。深さ方向分解能や後方散乱力学の異なる二つの検出角度で測定しクロスチェックすることにより精度が向上する。
ターゲット原子によって後方散乱されるHe原子の数は、1)ターゲット原子の原子番号、2)散乱前のHe原子のエネルギー、3)散乱角度の3つの要素により決まる。
測定された組成から密度を計算によって仮定して、これを用いて層厚を算出する。密度の誤差は20%以内である。
また、表面層全体中における各元素の含有量については、例えば、二次電子質量分析法やXPS(X線光電子分光法)で測定する。
亜鉛は表面層4の厚さ方向に略均一に分布してもよいし、不均一に分布してもよい。例えば、最表面側では亜鉛濃度が低く、最表面近傍では酸素とガリウム、さらにガリウム以外の13族元素(Al、Inなど)とから構成されていてもよい。あるいは、最表面側で亜鉛濃度を高くしても良い。
また、光透過性の低下の抑制、高抵抗化の抑制、親水性の抑制などの観点から、ガリウムと亜鉛と酸素の各原子数の和に対して、亜鉛の割合が0.4原子%以上25原子%以下であることが望ましく、0.4原子%以上20原子%以下であることが特に望ましい。
本実施形態に係るGaZnO材料からなる膜(適宜、「GaZnO膜」と記す。)は微結晶、多結晶、非晶質などの非単結晶材料であっても良い。これらの中で非晶質膜は表面の平滑性の点で特に望ましく、微結晶膜は硬度の点で望ましい。
GaZnO膜中には、導電型の制御のため、すなわち、n型のためにはSi、Ge、及びSnから選ばれる一つ以上の元素が含まれ、p型のためにはBe、Mg、Ca、及びSrから選ばれる一つ以上の元素が含まれる。
また、GaZnO膜中に、水素、あるいはさらにハロゲン原子を含んでも良い。水素の含有量は、膜の化学的安定性を向上させる観点から、ガリウムと亜鉛と酸素と水素の各原子数の和に対して5原子%以上25%原子以下であることが望ましい。
微結晶、多結晶、又は非晶質の場合には、単結晶に比べ、結合欠陥、転位欠陥、結晶粒界の欠陥などが多いため、GaZnO膜中の水素やハロゲン原子による結合欠陥等の不活性化に有効である。すなわち、水素やハロゲン原子は結晶内の結合欠陥や結晶粒界の欠陥などに取り込まれて電気的な補償を行う。このため、光キャリアの発生、キャリアの拡散や移動に関係するトラップが無くなり、反応活性点が無くなってより安定な表面層となる。
なお、水素の含有量についてはハイドロジェンフォワードスキャタリング(HFS)により絶対値を測定することにより求める。赤外吸収スペクトルによって推定してもよい。
HFSは、加速器としてNEC社の3SDH Pelletronを用い、エンドステーションとしてCE&A社のRBS−400を用い、システムとしてCE&A社の3S−R10を用いる。
解析にはCE&A社のHYPRAプログラムを用いる。
HFSの測定条件は、以下の通りである。
He++イオンビームエネルギー:2.275eV
検出角度160°入射ビームに対してGrazing Angle30°である。
HFS測定は、He++イオンビームに対して検出器が30°に、試料が法線から75°になるようにセットすることにより、試料の前方に散乱する水素のシグナルを拾う。この時検出器をアルミ箔で覆い、水素とともに散乱するHe原子を取り除くことがよい。定量は参照用試料と被測定試料との水素のカウントを阻止能で規格化した後に比較することによっておこなう。参照用試料としてSi中にHをイオン注入した試料と白雲母を使用する。
白雲母は水素濃度が6.5原子%であることが知られている。
最表面に吸着しているHは、例えば、清浄なSi表面に吸着しているH量を差し引くことによって補正を行う。
表面層の成長断面は柱状構造をとっていても良いが、滑り性の観点からは平坦性が高い構造が望ましく、非晶質が望ましい。
感光層との密着性を高め、かつ、表面の滑りを良くするためには、表面層の下層側が微結晶性であり、最表面側が非晶質であってもよい。
本実施形態に係るGaZnO膜の表面層が適用される感光体としては、例えば、シリコン原子を主体とする非晶質シリコン感光体と、有機高分子を用いて機能分離型の構成を採用した有機感光体が挙げられる。
シリコン原子を主体とする非晶質シリコン感光体は、正帯電でも負帯電用の感光体でも良く、中間層として設けた電荷注入阻止層の上に本実施形態に係るGaZnO材料を含む表面層を設けても良いし、第1の表面層の上に表面改質層として本実施形態に係るGaZnO材料を含む第2の表面層をさらに設けても良い。
また、本実施形態に係る表面層を形成するための、正帯電あるいは負帯電用の非晶質シリコン感光体の表面層を除く最上層としては、p型非晶質シリコン層、n型非晶質シリコン層、Si1−x:H層、Si1−x:H層、Si1−x:H層、非晶質カーボン層、などである。
なお、シリコン原子を主体とする非晶質シリコン感光体では、一般的に化学的安定が低く、通常は感光体の内部にヒータを備える必要があるが、本実施形態に係るGaZnO材料からなる膜を非晶質シリコン感光層上の電荷輸送層として用いれば化学的安定性が高く、内部のヒータが不要となる。
一方、有機感光体の場合には、電荷発生層と電荷輸送層とが一体となった機能一体型の感光層でも良いし、電荷発生層と電荷輸送層に分かれた機能分離型の感光層でも良い。
機能分離型の場合には表面側に電荷発生層を設けたものでも良いし、表面側に電荷輸送層を設けたものでも良い。本実施形態に係るGaZnO材料から構成される表面層は、これらの感光層の上に直接設けても良いし、表面層と感光層との間に、硬度、膨張係数、弾力性などの調整のための中間層を設けても良い。例えば、感光層の上に、感光層の硬度と本実施形態に係るGaZnO材料の表面層の硬度との中間になる硬度を有する中間層(硬質層)を設けても良いし、弾性のひずみを小さくするための電荷輸送層と、表面層より柔らかい(硬度が低い)層を設けても良い。
電子写真感光体は、表面層を形成する間に熱以外の短波長電磁波の照射により感光層が分解したりすることを防ぐため、紫外線などの短波長光を吸収する吸収層を設けたものであっても良い。
また、短波長光が有機感光層に照射されないように、表面層の形成時に、バンドギャップの小さい膜を初期に形成してもよい。例えばInを含んだGaIn1−xN膜(0≦x≦0.99)が使用される。
また、紫外線吸収剤や酸化防止剤を高分子樹脂に分散させた層を塗布などによって形成しても良いし、電荷輸送層の上に紫外線吸収剤を混合した層を設けても良い。
上記のような紫外線などの短波長光を吸収する層を表面層を形成する前に設けることで、表面層を形成するときの紫外線の影響が抑制されるだけでなく、画像形成装置の中でのプリント時のコロナ放電や各種の光源からの紫外線などの短波長光からの影響が抑制される。
GaZnO材料の表面層は、導電型の制御のためにn型の元素又はp型の元素を含んでも良い。これらのn型又はp型の元素を含む表面層は電荷注入阻止層としても良いが、電荷注入層としても良い。電荷注入層とした場合には、中間層や感光層の表面で電荷がトラップされる。負帯電の場合にはn型層は電荷注入層として機能し、p型層は電荷注入阻止層として機能する。正帯電の場合にはn型層は電荷注入阻止層として機能し、p型層は電荷注入層として機能する。
表面層4の層厚は、耐摩耗性、化学的安定性、及び光透過性の観点から、0.1μm以上10μm以下の範囲内とすることが望ましい。
<表面層の形成方法>
次に、本実施形態に係る表面層の形成方法について説明する。本実施形態に係るGaZnO材料の表面層を形成する方法として、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、有機金属気相成長法、分子線エキタピシー法、蒸着、スパッタリング等の公知の気相成膜法等が利用されるが、高い密着性を得る観点から、リモートプラズマ有機金属化学堆積法を用いることが望ましい。
図4Aは、本実施形態に係るGaZnO材料の形成に用いるリモートプラズマ有機金属化学堆積法による成膜装置の構成の一例を示し、図4Bは、図4Aに示す成膜装置30のA1−A2間における断面を概略的に示している。10は成膜室、11は排気口、12は基材回転部、13は基材支持部材、14は被処理体である基材、15はガス導入管、16はガス導入管15から導入したガスを噴射する開口を有するシャワーノズル、17はプラズマ拡散部、18は高周波電力供給部、19は平板電極、20はガス導入管、21は高周波放電管部をそれぞれ示している。
図4A及び図4Bに示す成膜装置30において、成膜室10の一端には、不図示の真空排気装置に接続された排気口11が設けられており、成膜室10の排気口11が設けられた側と反対側にプラズマ発生装置が設けられている。
このプラズマ発生装置は、高周波放電管部21と、高周波放電管部21内に配置され、放電面が排気口11側に設けられた平板電極19と、高周波放電管部21外に配置され、平板電極19の放電面と反対側の面に接続された高周波電力供給部18とから構成されている。なお、高周波放電管部21には、高周波放電管部21内にガスを供給するためのガス導入管20が接続されており、このガス導入管20のもう一方の端は、不図示の第1のガス供給源に接続されている。
なお、図4Bに示す成膜装置30に設けられたプラズマ発生装置の代わりに、例えば図5に示すプラズマ発生装置を用いてもよい。このプラズマ発生装置は、石英管23と、石英管23の外周面沿って設けられた高周波コイル22とからなり、石英管23の一方の端は成膜室10(図5では不図示)と接続されている。また、石英管23のもう一方の端には、図5に示す装置と同様、石英管23内にガスを導入するためのガス導入管20が接続されている。高周波コイル22に13.56MHzの高周波を供給することで、石英管23内に放電を発生させる。
図4Bにおいて、平板電極19の放電面側には、放電面と略平行な棒状のシャワーノズル16が接続されている。シャワーノズル16の一端は、ガス導入管15と接続されており、このガス導入管15は成膜室10外に設けられた不図示の第2のガス供給源と接続されている。
膜中に酸素を導入するためには、Ga、Znの各原料ガスと共に、成膜中に酸素ガスやNOやHOなどの酸素を含有するガスを混合することよって酸素とガリウム原子や亜鉛原子を含む膜が成膜される。また成膜後に酸素による酸化を行う場合には、真空中で行ってもよいし、大気中で行ってもよい。真空中で行う場合には、例えば希ガスなどで希釈した酸素ガスを用いて高周波放電を行い、膜中に酸素を取り入れてもよい。また、酸素に限らず、元素を膜中に取り込ませる方法として、熱拡散法、イオン注入法等の公知の方法を採用してもよい。
この装置においては、例えば、Nを用いガス導入管20から高周波放電管21に導入する。高周波電力供給部18とマッチング回路に13.56MHzのラジオ波が供給され、電極19とプラズマ拡散部17に放電を発生させる。
成膜室10内には、基材回転部12が設けられており、円筒状の基材(被処理体)14が、シャワーノズルの長手方向と基材(被処理体)14の軸方向とが略平行に対面するように基材支持部材13を介して基材回転部12に取りつけられるようになっている。成膜に際しては、基材回転部12が回転することによって、基材14が周方向に回転する。基材14としては、例えば、予め感光層まで積層された感光体が用いられる。
この成膜装置30を用いて基材14の表面(外周面)に本実施形態に係るGaZnO材料を含む表面層を形成する場合、例えば、以下のように実施する。
まず、酸素(O)ガス(又は、ヘリウム(He)希釈酸素ガス)、ヘリウム(He)ガス、及び必要に応じ水素(H)ガスを、ガス導入管20から高周波放電管部21内に導入すると共に、高周波電力供給部18から平板電極19に、13.56MHzのラジオ波を供給する。この際、平板電極19の放電面側から排気口11側へと放射状に広がるようにプラズマ拡散部17が形成される。ここで、ガス導入管20から導入されたガスは成膜室10を平板電極19側から排気口11側へと流れる。平板電極19は電極の周りをアースシールドで囲んだものでもよい。
次に、原料ガスとして、例えば、トリメチルガリウムガスと有機亜鉛(例えば、ジメチル亜鉛又はジエチル亜鉛)ガスをガス導入管15より導入し、活性化手段である平板電極19の下流側に位置するシャワーノズル16を介して成膜室10に導入し、また、別の導入管20より酸素を混合した水素や希ガスを導入してグロー放電を生起することによって、基材14の表面に水素、ガリウム、亜鉛、酸素を含む非単結晶膜を成膜する。
成膜する際、トリメチルガリウムと有機亜鉛は別々の容器から気体としてガス導入管15に導入するが、ガリウムの原子数に対する亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)が0.01以上0.6以下であり、かつ、ガリウムと亜鉛の各原子数の和に対する酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]が1.0以上1.6以下となるように各原料ガスの濃度を調整する。
表面層の成膜時における基材14の表面温度は、有機感光層を有する有機感光体を用いる場合には、150℃以下が望ましく、100℃以下がより望ましく、30℃以上100℃以下が特に望ましい。なお、基材14表面の温度が成膜開始当初は150℃以下であっても、プラズマの影響で150℃より高くなる場合には有機感光層が熱で損傷を受ける場合があるため、この影響を考慮して基材14の表面温度を制御すればよい。
一方、非晶質シリコン感光体を用いる場合には、表面層の成膜時の基材14の表面温度は、例えば、50℃以上350℃以下とされる。
基材14の表面温度は、加熱及び/又は冷却手段(不図示)によって制御してもよいし、放電時の自然な温度の上昇に任せてもよい。基材14を加熱する場合にはヒータを基材14の外側又は内側に設置してもよい。基材14を冷却する場合には基材14の内側に冷却用の気体又は液体を循環させてもよい。また、例えばHの代わりにHeなどの希ガスを単独で使用しても、Hガスと混合してガス導入管20に流してグロー放電を行っても良い。
放電による基材14の表面温度の上昇を避けたい場合には、基材14の表面に当たる高エネルギーの気体流を調節することが効果的である。この場合、ガス流量、放電出力、圧力などの条件を目標温度となるように調整する。
表面層には、その導電型を制御するためにドーパントを添加してもよい。成膜時におけるドーパントのドーピングの方法としては、n型用としてはSiH、SnHなどを、p型用としては、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ジメチルカルシウム、ジメチルストロンチウムなどをガス状態で使用する。また、ドーパント元素を表面層中にドーピングするには、熱拡散法、イオン注入法等の公知の方法を採用してもよい。
具体的には、例えば、少なくとも一つ以上のドーパント元素を含むガスをガス導入管15、シャワーノズル16を介して成膜室10内に導入することによって、n型、p型等の導電型の表面層が得られる。
図4A、図4B及び図5を用いて説明した成膜装置では、放電エネルギーにより形成される活性窒素又は活性水素を、活性装置を複数設けて独立に制御してもよいし、NHなど、窒素原子と水素原子を含むガスを用いてもよい。さらにHを加えてもよい。また、有機金属化合物から活性水素が遊離生成する条件を用いてもよい。このようにすることで、基材14表面上には、活性化された、炭素原子、ガリウム原子、窒素原子、水素原子、等が制御された状態で存在する。そして、活性化された水素原子が、有機金属化合物を構成するメチル基やエチル基等の炭化水素基の水素を分子として脱離させる効果を有する。このため、三次元的な結合を構成する硬質膜(表面層)が形成される。
図4A、図4B及び図5に示す成膜装置のプラズマ発生手段は、高周波発振装置を用いたものであるが、これに限定されない。例えば、マイクロ波発振装置を用いたり、エレクトロサイクロトロン共鳴方式やヘリコンプラズマ方式の装置を用いてもよい。また、高周波発振装置の場合は、誘導型でも容量型でもよい。さらに、これらの装置を2種類以上組み合わせて用いてもよく、あるいは、同種の装置を2つ以上用いてもよい。プラズマの照射によって基材14の表面温度の上昇を抑制するためには高周波発振装置が望ましいが、熱の照射を防止する装置を設けてもよい。
2種類以上の異なるプラズマ発生装置(プラズマ発生手段)を用いる場合には、同等の圧力で同時に放電が生起されるようにすることが望ましい。また、放電する領域と、成膜する領域(基材が設置された部分)とに圧力差を設けてもよい。これらの装置は、成膜装置内をガスが導入される部分から排出される部分へと形成されるガス流に対して直列に配置してもよいし、いずれの装置も基材の成膜面に対向するように配置してもよい。
例えば、2種類のプラズマ発生手段をガス流に対して直列に設置する場合、図4Aに示す成膜装置30を例にあげれば、シャワーノズル16を電極として成膜室10内に放電を起こさせる第2のプラズマ発生装置として利用される。この場合、例えば、ガス導入管15を介して、シャワーノズル16に高周波電圧を印加して、シャワーノズル16を電極として成膜室10内に放電を起こさせる。あるいは、シャワーノズル16を電極として利用する代わりに、成膜室10内の基材14と平板電極19との間に円筒状の電極を設けて、この円筒状電極を利用して、成膜室10内に放電を起こさせる。
また、異なる2種類のプラズマ発生装置を同一の圧力下で利用する場合、例えば、マイクロ波発振装置と高周波発振装置とを用いる場合、励起種の励起エネルギーを大きく変えられ、膜質の制御に有効である。また、放電は大気圧近傍(70000Pa以上110000Pa以下)で行ってもよい。大気圧近傍で放電を行う場合にはキャリアガスとしてHeを使用することが望ましい。
なお、表面層等の形成に際しては、上述した方法以外にも、通常の有機金属気相成長法や分子線エピタキシー法が使用されるが、これらの方法による成膜に際しても、活性窒素及び/又は活性水素、活性酸素を使用することは低温化に有効である。この場合、窒素原料としてはN、NH、NF、N、メチルヒドラジンなどの気体、又は、液体を気化したもの、あるいは、キャリアガスでバブリングしたものが利用される。酸素原料としては酸素、HO、CO、CO、NO、NOなどが使用される。
また、成膜条件としては、例えば高周波放電により放電する場合、低温で成膜を行うには、周波数として10kHz以上50MHz以下の範囲とすることが望ましい。また、出力は基材の大きさに依存するが、基材の表面積に対して0.01W/cm以上0.2W/cm以下の範囲とすることが望ましい。基材の回転速度は0.1rpm以上500rpm以下の範囲が望ましい。
次に、本実施形態に係る電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置について説明する。
<プロセスカートリッジ及び画像形成装置>
本実施形態の電子写真感光体を用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置について説明する。
本実施形態のプロセスカートリッジは、本実施形態の電子写真感光体を備えたものであれば特に限定されないが、具体的には、本実施形態の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段から選択された少なくとも1つとを一体として有するものであり、画像形成装置の本体に脱着自在である構成を有する。
また、本実施形態の画像形成装置は、本実施形態の電子写真感光体を備えたものであれば特に限定されないが、具体的には、本実施形態の電子写真感光体と、この電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電手段により帯電される電子写真感光体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段(静電潜像形成手段)と、静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体に転写する転写手段とを備えた構成を有する。なお、本実施形態の画像形成装置は、各色のトナーに対応した感光体を複数有するいわゆるタンデム機であってもよく、この場合、全ての感光体が本実施形態の電子写真感光体であることが望ましい。また、トナー像の転写は、中間転写体を利用した中間転写方式であってもよい。
本実施形態のプロセスカートリッジや画像形成装置は、感度の低下が抑制された本実施形態の電子写真感光体を備えるため、長期に渡る使用においても、感光体表面の傷の発生や磨耗が抑制され、画像ムラの発生も抑制される。
図6は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの基本構成の一例を概略的に示している。図6に示すプロセスカートリッジ100は、電子写真感光体107とともに、帯電手段108、現像手段111、クリーニング手段113、露光のための開口部105、及び除電器114を備え、ケース101及び取り付けレール103を用いて組み合せて一体化されたものである。そして、このプロセスカートリッジ100は、転写手段112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とを含む画像形成装置の本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置の本体とともに画像形成装置を構成する。
図7は、本実施形態の画像形成装置の基本構成の一例を概略的に示している。図7に示す画像形成装置200は、電子写真感光体207と、電子写真感光体207を接触方式により帯電させる帯電手段208と、帯電手段208に接続された電源209と、帯電手段208により帯電される電子写真感光体207を露光する露光手段210と、露光手段210により露光された部分を現像する現像手段211と、現像手段211により電子写真感光体207に現像された像を転写する転写手段212と、転写後の電子写真感光体207の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置213と、電子写真感光体の表面の残留電荷を除去する除電器214と、記録媒体に転写されたトナー画像を定着させる定着装置215とを備える。
本実施形態のプロセスカートリッジ及び画像形成装置におけるクリーニング手段213は特に限定されるものではないが、クリーニングブレードを含むことが望ましい。クリーニングブレードは、ブラシ等の他のクリーニング手段と比べると感光体表面を傷つけ、また、磨耗を促進しやすいものである。しかし、本実施形態のプロセスカートリッジや、画像形成装置においては、本実施形態の電子写真感光体を用いているため、長期に渡る使用においても、感光体表面の傷の発生や磨耗が抑制される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
アルミニウム製の支持体(外径:84mm)上に下引き層(電荷注入阻止層)と電荷発生層と電荷輸送層を以下の工程に従って順次形成した有機感光体を作製した。
電荷注入阻止層となる下引き層は、ジルコニウム化合物(商品名:オルガノチックスZC540、マツモト製薬社製)20質量部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社製)2.5質量部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−S、積水化学社製)10質量部、及びブタノール45質量部を攪拌混合し、この混合物を支持体表面に塗布して150℃で10分間加熱乾燥することにより、厚さ1.0μmの下引き層とした。
次に、電荷発生材料としてクロロガリウムフタロシアニン1質量部を、ポリビニルブチラール(商品名:積水化学社製エスレックBM−S)1質量部及び酢酸n−ブチル100質量部と混合し、その混合物をガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間分散し、電荷発生層形成用分散液を得た。この分散液を浸漬法により下引き層の上に塗布し100℃10分乾燥して、厚さ0.15μmの電荷発生層を得た。
次に、下記構造式(1)で表される化合物を2質量部、下記構造式(2)で表される高分子化合物(粘度平均分子量 39000)3質量部をクロロベンゼン20質量部に溶解させて電荷輸送層形成用塗布液を得た。
Figure 2011069983
Figure 2011069983
この塗布液を浸漬法で上記電荷発生層上に塗布し、110℃で40分間加熱して厚さ20μmの電荷輸送層を得た。
上記のようにして得た感光体を、図4Aに示す装置内の基材支持部材13に取り付け、排気口11を介して室10内を真空排気した。
He希釈酸素ガスを20sccmとHeガスを100sccmそれぞれガス導入管20より直径50mmの電極部19に導入し、高周波電源18とマッチング回路を介して13.56MHzのラジオ波を出力50Wにセットし、チューナでマッチングを取り放電を行った。このときの反射波は0Wであった。
水素をキャリアとしたトリメチルガリウム0.2sccmを含む混合ガスと、ジメチル亜鉛0.07sccmのガスを混合してノズル16からリモートプラズマ中に導入した。トリメチルガリウムとジメチル亜鉛は、このときバラトロン真空計で測定した反応圧力は40Paであった。
基材(感光体)の加熱は行わなかった。有機感光体の表面には表面温度を測定するため温度測定用ステッカー(Wahl社製、テンプ・プレート P/N101)を貼り付けた。
この状態で60分間成膜して、有機感光体の上に、厚さ0.4μm、水素、ガリウム、亜鉛、酸素を含む非晶質膜を形成した。温度測定用ステッカーによる温度測定結果は45℃であった。
Si基板に同時に成膜した膜のRBSとHFSによる元素分析から、GaとZnが1:0.38(原子数比)であり、GaとZnの各原子数の和に対して酸素の原子数比は1.24であった。また、水素は、膜中のGaとZnとOとHの総原子数に対して18原子%含まれていた。
純水との接触角は80°であった。
この膜は透明であり、ステンレス鋼で擦っても、膜の表面は傷が付かなかった。
RHEED(反射高速電子線回折)での回折像には点や線が全く見られず非晶質であることがわかった。
膜の抵抗を測定するため、直径2mmのAu蒸着電極と基材のAl部分に銀ペーストによって銅線を接着してリード線とした。電場10(V/cm)での電圧電流値から体積抵抗を求めた。抵抗は8×1010Ωcmであり、帯電性は5V/μmであった。なお、体積抵抗は、Agilent 4155C 半導体パラメータアナライザーによって測定した値であり、帯電性は、トレック社の表面電位計Model 334と、Model555P−1プローブによって測定した値である。
触針段差測定によって求めた。試料基板は5×10mmにカットされた厚さ400μmのSiウェハーを用いた。感光体表面に固定用のポリイミド製粘着テープによって形成された非着膜部と着膜部の段差を東京精密社製サーフコム550Aにより測定した。
さらに上記感光体を富士ゼロックス社製「DocuCentre Colar 500」に搭載して高温高湿環境(温度:28℃、湿度:80%RH)で画質評価を以下の条件で行った。
(白筋)
画像上の白筋欠陥をハーフトーン画像(画像密度30%)2万枚プリント終了後の画像について評価した。評価基準は以下の通りである。
−評価基準−
A:白筋状の画像欠陥は全く見られない。
B:感光体の傷に起因すると考えられる白筋状の画像欠陥がわずかに見られるものの、実用上許容範囲内である。
C:感光体の傷に起因すると考えられる白筋状の画像欠陥が見られる多数見られ、実用上の許容範囲を超えていた。
(画像濃度)
1000枚プリント後に、エリアカバレッジ100%のベタ画像を100枚連続で印画し、得られた画像について、下記評価基準に従って画像濃度を評価した。
−評価基準−
A:100枚印画後も画像濃度低下が全くみられない。
B:90枚を超えて100枚未満において、印画後に画像濃度低下がわずかに見られるものの、実用上許容範囲内である。
C:70枚を超えて90枚以下において、印画後に画像濃度低下がわずかに見られるものの、実用上許容範囲内である。
D:70枚以下において、一見して画像濃度低下が起こっており、実用上許容範囲を超えていた。
(画像ボケ)
画像ボケは、画質評価における2万枚プリント後に、水溶性である放電生成物を除去するため感光体表面の一部分のみを水拭きした。
その後、ハーフトーン画像(画像密度30%)をプリントし、ハーフトーン画像中に感光体表面の水拭きした箇所と水拭きしていない箇所とに対応するような濃度差の有無を目視で確認し、下記評価基準に従って評価した。
−評価基準−
A:濃度差の有無が全くみられない。
B:濃度差の有無がわずかに見られるものの、実用上許容範囲内である。
C:一見して濃度差が確認でき、実用上の許容範囲を超えていた。
(傷)
上記画質評価における2万枚プリントテスト後の感光体表面を目視により観察し、表面の傷の有無を調べた。
評価基準は以下のとおりである。
−評価基準−
A:表面の傷が全くみられない。
B:表面の傷がわずかに見られるものの、実用上許容範囲内である。
C:一見して表面の傷が確認でき、実用上の許容範囲を超えていた。
<繰り返し使用時の残留電位の増加>
まず、上記画質評価における2万枚のプリントテスト前に、保護層付き電子写真感光体について、波長780nmにおける残留電位Aを測定した。
次に、上記画質評価における2万枚のプリントテスト後に、保護層付き電子写真感光体について、波長780nmにおける残留電位Aを測定した。
これらの結果に基づき、繰り返し使用時の残留電位の増加(変化電位V)を、下記評価基準に従って評価した。
総合画質評価として
A:白筋、画像濃度、画像ボケの全項目A
B:1−2項目でB
C:3項目でB
D:1項目でC
実施例1の上記のプリント評価では、Aとなった。
また、プリント評価後の感光体の表面には傷の発生は無く、初期のすべりを維持していた。
<実施例2>
実施例1と同様の手順で電荷輸送層まで作製した有機感光体を用い、実施例1と同様にして厚さ0.5μm、水素と亜鉛を含んだ酸化ガリウム膜の表面層を形成した。水素をキャリアとしてトリメチルガリウム0.15sccmとジメチル亜鉛0.14sccmとの混合ガスをガス導入管15を通じてリモートプラズマ中に導入した。プラズマはスリット状の拡散部17を通して整えられる。このときバラトロン真空計で測定した反応圧力は40Paであった。
基材上に形成した膜は、Si基板に同時に成膜した膜のRBSとHFS元素分析から、GaとZnが1:0.45(原子数比)であり、GaとZnの各原子数の和に対して酸素の原子数比は1.20であった。
また、水素は、膜中のGaとZnとOとHの総原子数に対して19原子%含まれていた。
純水との接触角は80°であった。
この膜は透明であり、ステンレス鋼で擦っても、膜の表面は傷が付かなかった。
RHEEDでの回折像には点や線が全く見られず非晶質であることがわかった。
膜の抵抗を測定するため、直径2mmのAu蒸着電極と基材のAl部分に銀ペーストによって銅線を接着してリード線とした。電場10(V/cm)での電圧電流値から体積抵抗を求めた。抵抗は5×1011Ωcmであり、帯電性は20Vであった。
この膜は透明であり、膜の表面はステンレス鋼で傷が付かなかった。またRHEEDでの回折像には点や線が全く見られず非晶質であることがわかった。
帯電特性に変化が少なく、光照射後の残留電位は20V以下の変化であり、感度への影響は赤外領域から可視領域全体にわたってほとんど無かった。
さらに膜の接着性に関しては、粘着テープによっても剥離せず、表面性も元の有機感光体よりも平滑でかつすべりが良かった。
さらに富士ゼロックス社製「DocuCenter Colar 500」に搭載して実施例1と同様に高温高湿環境でプリント評価を行ったところ鮮明な画像が得られた。また、高温高湿環境でのプリントテスト後の感光体表面には傷の発生は無く、また初期のすべりを維持していた。
<実施例3>
アルミニウム支持体上に3μm厚のn型のSiの電荷注入阻止層と、20μm厚のi型の非晶質シリコン光導電層と、0.5μm厚のp型のSiの電荷注入阻止表面層を形成した負帯電型の非晶質シリコン感光体を用い、図4Aの装置を用いて、実施例1と同じ条件で酸化亜鉛ガリウム膜の表面層を形成した。
この膜はほぼ透明であり、膜の表面はステンレス鋼で傷が付かなかった。
またRHEEDでの回折像には点や線が全く見られず非晶質であることがわかった。
帯電特性に変化は無く、光照射後の残留電位は30V以下の変化であり、感度への影響は赤外領域から可視領域全体にわたって無かった。
さらに接着性に関しては粘着テープによっても剥離せず、表面性も元の非晶質シリコン感光体よりも平滑でかつすべりが良かった。
さらに富士ゼロックス社製「DocuCenter Colar 500」に条件を変更して搭載して高温高湿環境でプリント評価を行ったところ鮮明な画像が得られた。また、高温高湿環境でのプリントテスト後の感光体表面には傷の発生は無く、また初期のすべりを維持していた。
<実施例4>
実施例1と同様の手順で電荷輸送層まで作製した有機感光体を用い、実施例1と同様にして厚さ0.5μm、水素と亜鉛を含んだ酸化ガリウム膜の表面層を形成した。
その際、実施例1と同じ図4Aに示す装置を用い、水素をキャリアとしてトリメチルガリウム0.2sccmとジメチル亜鉛0.02sccmとの混合ガスをガス導入管15を通じてリモートプラズマ中に導入したこと以外は実施例1と同じ条件で作製した。プラズマはスリット状の拡散部17を通して整えられる。このときバラトロン真空計で測定した反応圧力は40Paであった。
<実施例5>
実施例1と同様の手順で電荷輸送層まで作製した有機感光体を用い、実施例1と同様にして厚さ0.5μm、水素と亜鉛を含んだ酸化ガリウム膜の表面層を形成した。
その際、実施例1と同じ図4Aに示す装置を用い、水素をキャリアとしてトリメチルガリウム0.15sccmとジメチル亜鉛0.2sccmとの混合ガスをガス導入管15を通じてリモートプラズマ中に導入したこと以外は実施例1と同じ条件で作製した。プラズマはスリット状の拡散部17を通して整えられる。このときバラトロン真空計で測定した反応圧力は40Paであった。
<比較例1>
実施例1と同様の手順で電荷輸送層まで作製した有機感光体を用い、実施例1と同様にして厚さ0.5μm、水素を含んだ酸化ガリウム膜の表面層を形成した。その際、実施例1と同じ図4Aに示す装置を用い、水素をキャリアとしてトリメチルガリウム0.3sccmとの混合ガスをガス導入管15を通じてリモートプラズマ中に導入したこと以外は実施例1と同じ条件で作製した。プラズマはスリット状の拡散部17を通して整えられる。このときバラトロン真空計で測定した反応圧力は40Paであった。
<比較例2>
実施例1と同様の手順で電荷輸送層まで作製した有機感光体を用い、実施例1と同様にして厚さ0.5μm、水素と亜鉛を含んだ酸化ガリウム膜の表面層を形成した。その際、実施例1と同じ図4Aに示す装置を用い、水素をキャリアとしてトリメチルガリウム0.05sccmとジメチル亜鉛0.4sccmの混合ガスをガス導入管15を通じてリモートプラズマ中に導入したこと以外は実施例1と同じ条件で作製した。プラズマはスリット状の拡散部17を通して整えられる。このときバラトロン真空計で測定した反応圧力は40Paであった。
実施例及び比較例において形成した酸化物材料の組成比と評価結果を下記表1に示す。
Figure 2011069983
以上、本実施形態の酸化物材料を電子写真感光体の表面層として用いる場合について説明したが、本実施形態の酸化物材料は、電子写真感光体の表面層だけでなく、下引層、電荷輸送層等の他の層に用いてもよい。また、本実施形態の酸化物材料は、電子写真感光体を構成する層に限らず、例えば、表示装置のディスプレイの帯電防止膜、有機電界発光素子の電荷輸送層、除電性ガスバリアフィルム、太陽電池の保護フィルムなど、電子写真感光体以外の電子デバイスにも広く利用されることが考えられる。
1 導電性支持体、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 表面層、5 下引き層、6 中間層、7 感光層、10 成膜室(真空槽)、11 排気口、12 基材回転部、13 基材支持部材、14 基材(被処理体)、15 ガス導入管、16 シャワーノズル、17 プラズマ拡散部、18 高周波電力供給部、19 石英管、19 平板電極、20 ガス導入管、21 高周波放電管、22 高周波コイル、23 石英管、30 成膜装置、100 プロセスカートリッジ、105 開口部、107 電子写真感光体、108 帯電手段、111 現像手段、112 転写手段、113 クリーニング手段、114 除電器、115 定着装置、200 画像形成装置、207 電子写真感光体、208 帯電手段、209 電源、210 露光手段、211 現像手段、212 転写手段、213 クリーニング手段、214 除電器、215 定着装置

Claims (8)

  1. 少なくともガリウムと、亜鉛と、酸素とを含み、
    前記ガリウムに対する前記亜鉛の原子数比(亜鉛の原子数/ガリウムの原子数)が0.01以上0.6以下であり、かつ、
    前記ガリウムと前記亜鉛の各原子数の和に対する前記酸素の原子数比[酸素の原子数/(ガリウムの原子数+亜鉛の原子数)]が1.0以上1.6以下である酸化物材料。
  2. 非晶質である請求項1に記載の酸化物材料。
  3. 前記ガリウムと前記亜鉛と前記酸素の各原子数の和に対して、前記亜鉛が0.4原子%以上25原子%以下である請求項1に記載の酸化物材料。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の酸化物材料を含む層を有する電子写真感光体。
  5. 無機感光層と、
    前記無機感光層上に配置され、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の酸化物材料を含む層と、
    を有する電子写真感光体。
  6. 有機感光層と、
    前記有機感光層上に配置され、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の酸化物材料を含む層と、
    を有する電子写真感光体。
  7. 請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ。
  8. 請求項4〜請求項6のいずれか1項に電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記電子写真感光体の表面に形成された潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    を備えた画像形成装置。
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