JP2011069476A - 湯水混合装置 - Google Patents

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英之 松井
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Abstract

【課題】寿命低下のおそれなく感温ばねの荷重を変えて設定温度変更を行なうことのできる湯水混合装置を提供する。
【解決手段】水流入口、湯流入口、及び混合湯水流出口が軸線方向に形成され本体ケーシングと、この本体ケーシング内の軸線方向に摺動自在に組み込まれ、前記湯流入口及び水流入口の開度を調整可能とした弁体と、温度設定操作部の操作に連動して前記本体ケーシン内部を軸線方向に移動する連動部と、前記連動部に連接して当該連動部の移動により縮むことで前記弁体を湯流入口を閉じる方向に移動させる付勢力を発生し、この付勢力が前記混合湯水の温度に応じて変化する感温付勢部と、前記感温付勢部とは逆方向に前記弁体を摺動させる付勢力を発生する付勢部と、設定温度を下げる側へ前記温度設定操作部が操作され、前記連動部が前記感温付勢部を縮める一側方向へ移動したときに、当該感温付勢部の縮み量を規制する収縮量規制部とを備える構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、供給された湯及び水を混合し、適温に調温された混合湯水を水栓に供給可能とした湯水混合装置に関する。
従来、形状記憶合金(SMA;Shape Memory Alloy)により形成されたコイルばね(所謂「感温ばね」)とバイアスばねとを用いた湯水混合装置があり、風呂場や洗面所などに備えられた水栓などに適用されている。
かかる湯水混合装置は、感温ばねとバイアスばねの釣り合いで弁体を動かして自動温調を行う構成となっており、設定温度を変更する場合は、感温ばねの効率を考慮して、バイアスばねの荷重を変えて行なうのが一般的であるが、中には、感温ばねの荷重を変えて設定温度変更を行なうようにしたタイプの湯水混合装置もある(例えば、特許文献1を参照。)。
実開平6−43456号公報
水栓に入る湯、水の各配管の左右位置や湯水混合装置が水栓本体に組み込まれた時の温調ハンドルの位置などを考慮すると、上述したようなタイプのように、感温ばねの荷重を変えて設定温度の変更を行なうようにした方が好ましい場合がある。
しかし、感温ばねは、歪(せん断歪)が高くなると、アクチュエータとしての寿命が低下する性質がある。したがって、積極的に感温ばねの長さを変更することになる上述のタイプを採用するに当たっては、この寿命低下を防止することが解決すべき大きな課題となっている。
本発明は、上記課題を解決して、感温ばねを使用しながらも、寿命低下のおそれなく当該感温ばねの荷重を変えて設定温度変更を行なうことのできる湯水混合装置を提供することを目的としている。
(1)本発明では、水側弁座が形成された水流入口、湯側弁座が形成された湯流入口、及び混合湯水を流出する混合湯水流出口が軸線方向に間隔をおいて形成され、前記水流入口と前記混合湯水流出口との間に湯水混合流路が形成された本体ケーシングと、この本体ケーシング内の軸線方向に摺動自在に組み込まれ、前記湯側弁座及び水側弁座に接離して前記湯流入口及び水流入口の開度を調整可能とした弁体と、混合湯水の温度を目標値に設定するための温度設定操作部と、この温度設定操作部の操作に連動して前記本体ケーシン内部を軸線方向に移動する連動部と、前記混合水流路中に組み込まれるとともに、前記連動部に連接して当該連動部の移動により縮むことで前記弁体を前記湯流入口を閉じる方向に移動させる付勢力を発生し、この付勢力が前記混合湯水の温度に応じて変化する感温付勢部と、前記本体ケーシング内部に配置され、前記感温付勢部とは逆方向に前記弁体を摺動させる付勢力を発生する付勢部と、設定温度を下げる側へ前記温度設定操作部が操作され、前記連動部が前記感温付勢部を縮める一側方向へ移動したときに、当該感温付勢部の縮み量を規制する収縮量規制部と、を備え、前記収縮量規制部により、前記感温付勢部が一定量まで縮んだ後、さらに設定温度を下げる側へ前記温度設定操作部による操作が可能である湯水混合装置とした。
かかる構成により、感温付勢部の長さは所定長よりも縮むことがないため、温度設定操作部に連動した伸び縮みによって、感温付勢部の寿命が短くなることがない。
(2)また、本発明は、上記(1)の湯水混合装置において、前記感温付勢部と前記付勢部の間に配設された第2の付勢部を備え、この第2の付勢部は、前記収縮量規制部により、前記感温付勢部が一定量まで縮んだ後、さらに前記連動部が前記一側方向へ移動した場合、前記弁体を前記湯弁座側に摺動させることを特徴とする。
すなわち、感温付勢部が一定量まで縮んだ後は、第2の付勢部により弁体を湯側弁体に摺動させるため、温度設定操作部の操作に応じた確実な温調性能が得られる。また、第2の付勢部は、感温付勢部が最小長さとなる一定量まで縮んだ後に付勢力を発生すればよい構造でよいため、第二付勢部を小型化でき、湯水混合装置自体の小型化を図ることもできる。
(3)また、本発明は、上記(2)に記載の湯水混合装置において、前記湯流入口が前閉状態になるまで前記弁体が摺動した後、さらに前記連動部が前記一側方向へ移動した場合、前記第2の付勢部は前記弁体の緩衝部として機能することを特徴とする。
したがって、水を吐出させようとして温度設定操作部を大きく操作したときなどに、弁体に無理に負荷をかけずに済むため、弁体の損傷を防止することができる。
(4)また、本発明は、上記(2)又は(3)に記載の湯水混合装置において、設定温度を上げる側へ前記温度設定操作部が操作され、前記連動部が前記感温付勢部を伸長する他側方向へ移動したときに、当該感温付勢部の最大伸び量を規制する伸長量規制部と、前記伸長量規制部により、前記感温付勢部が最大長になった後、さらに前記連動部が前記他側方向へ移動した場合、前記連動部の緩衝部として機能する第3の付勢部と、をさらに備え、前記伸長量規制部により、前記感温付勢部が最大長になった後、さらに前記連動部が前記他側方向へ移動した場合、前記第3の付勢部が伸縮する一方、前記付勢部は前記弁体を前記水弁座側に摺動させることを特徴とする。
したがって、温度設定操作部の操作により、設定温度を上げていった場合、感温付勢部が最大長になった後は、より勝る付勢部材の付勢力によって弁体を水側弁座の方向へ摺動させるので、所定の温度まで上がるとすぐにお湯だけの吐出に変わるので使い勝手が向上する。また、感温付勢部の最大長さを規制しているので、操作部に連動した伸び縮みによって感温付勢部の寿命が短くなることがない。さらに、第3の付勢部が緩衝部として機能するため、連動部に無用な負荷をかけずに済む。
本発明によれば、感温ばねの荷重を変えて設定温度変更を行なうことができる構造を、当該感温ばねの寿命低下を招くことなく実現することができる。
本実施形態に係る湯水混合装置を備えた水栓の説明図である。 同湯水混合装置の縦断面図である。 同湯水混合装置の分解斜視図である。 他の実施形態に係る湯水混合装置の縦断面図である。
以下、本実施形態に係る湯水混合装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。先ず、本実施形態に係る湯水混合装置が設けられた湯水混合水栓について説明する。
図1に示すように、風呂場などに設けられる湯水混合水栓2の水栓本体3の中に、本実施形態に係る湯水混合装置1は流路切替装置や流量調整装置(共に図示せず)などと共に配設されている。
この湯水混合水栓2は、水栓本体3に給湯器(図示せず)などから湯を供給する湯供給脚4と、水栓本体3に水道水を供給する水供給脚5とを備えるとともに、水栓本体3の右端部に取り付けられた温調ダイヤル6と、左端部に取り付けられた吐止水切替ハンドル7とを備えている。温調ダイヤル6には、その周面に沿って、例えば、40℃を中心としてC(COLD)〜H(HOT)までの目盛り61が記されており、本実施形態では、基準位置から時計回りに回せば漸次温度が低くなって最終的には水(C)の設定となり、反時計回りに回せば漸次温度が高くなって最終的には湯(H)の設定となるようにしている。
また、湯水混合水栓2は、湯や水や温度調節された混合湯水を吐出させる吐出部であるカラン8及びシャワーヘッド9を備えており、湯供給脚4及び水供給脚5から夫々供給された湯及び水を、温調ダイヤル6によって設定された温度になるように湯水混合装置1で混合し、吐止水切替ハンドル7を操作して、カラン8又はシャワーヘッド9から吐出させるように構成されている。符号9aで示すものは水栓本体3とシャワーヘッド9とを連通連結するホースである。
すなわち、水栓本体3に取り付けられた吐止水切替ハンドル7を回転操作することによって、水栓本体3に内蔵された流路切替装置を動作させ、止水状態、カラン8からの吐水状態、シャワーヘッド9からの吐水状態を切替えることができる。吐止水切替ハンドル7をカラン8の側に回転させると、湯水混合装置1によって適温に混合された湯がカラン8から吐水され、吐止水切替ハンドル7をシャワーの側に回転させると適温に混合された湯がシャワーヘッド9から吐水されることになる。
また、温調ダイヤル6は、これを回すことによって水栓本体3に内蔵された湯水混合装置1を操作して当該湯水混合装置1に内蔵された後述する弁体16の位置を変更し、吐出される混合湯水の温度を変化させることができる。
以下、本実施形態に係る湯水混合装置1について、図2及び図3を参照しながら具体的に説明する。
図示するように、湯水混合装置1は、第1本体部材11と、この第1本体部材11に螺合される第2本体部材12と、この第2本体部材12と螺合される第3本体部材13とから本体ケーシング20が形成され、この本体ケーシング20の内部に、図1に示した温調ダイヤル6に連動連結した温度設定操作部としてのスピンドル14と、このスピンドル14に螺合され、スピンドル14が回転されると第2本体部材12と第3本体部材13とにかけて内部で移動する連動部材15とを具備している。
また、図3に示すように、第1本体部材11は、略短筒形状であって、湯を流入させるための湯流入口21が第2本体部材12の先端部との間に円周方向に形成され、略筒状に形成された第2本体部材12には水流入口22が円周方向に形成されている。
また、湯水混合装置1は、第1本体部材11と第2本体部材12とにかけて、その内部に摺動自在に配置されるとともに、中心部に軸体17を貫通させた主弁体16を具備している。さらに、湯水混合装置1は、前記主弁体16を、図3における右方向に付勢する付勢部としてのバイアスばね18と、このバイアスばね18とは反対方向の図3における左方向に主弁体16を付勢する感温付勢部である感温ばね19とを具備している。感温ばね19としては、形状記憶合金(SMA;Shape Memory Alloy)製のコイルばねを使用している。
すなわち、感温ばね19は、連動部材15に連接して当該連動部材15の移動により縮むことで主弁体16を湯流入口21を閉じる方向に移動させる付勢力を発生する。しかも、この付勢力は、混合湯水の温度に応じて変化するのである。
また、湯流入口21の図3における左側の端面は、主弁体16と当接する湯側弁座23として形成され、水流入口22の図3における右側の端面は、主弁体16と当接する水側弁座24として形成されている。
そして、本体ケーシング20内には、水流入口22と、混合湯水流出口25との間に湯水混合流路Rが形成され、湯流入口21から流入してきた湯と水流入口22から流入してきた水がこの湯水混合流路R内で混合されることになる。なお、第1本体部材11の主弁体16が摺動する内周壁には、Oリング(オーリング)26が配設されており、このOリング26により、湯と水とが主弁体16の外で混ざることを防止している。
第2本体部材12は、これも略円筒形状に形成されており、その内周壁には軸線方向に複数の条部12aが形成され、外周面に複数の溝部15aが軸線方向に形成された連動部材15とスプライン嵌合している。すなわち、連動部材15は、スピンドル14の回転により、回転することなく直線的に移動することになる。
また、第3本体部材13の周面には、本体ケーシング20内で混合された混合水を流出させる混合湯水流出口25が円周方向に形成されている。
また、この第3本体部材13の内部に、パッキン27を介してスピンドル14が回転自在に収納配設されている。スピンドル14の一側半部に形成され、第3本体部材13の一側壁から突出した軸部14aには、温調ダイヤル6と連結するためのスプライン部14bが形成される一方、他側半部は有底筒状に形成され、その内周面に連動部材15の外周面に形成された送り雄ねじ部15bと螺合する送り雌雄ねじ部14cが形成されている。なお、軸部14aと第3本体部材13の一側壁外面との間にはワッシャ28が介設されている。
第2本体部材12に対してスプライン嵌合している連動部材15は、略円筒形に形成されており、第2本体部材12と第3本体部材13とにかけて摺動可能に配設されている。そして、この連動部材15の内部に、図3に示すように、仕切り壁31cを挟んで形成される第1筒部31aと第2筒部31bとにより断面視略H字状となる軸体受部31を形成するとともに、この軸体受部31を囲繞するように感温ばね19を配設している。
すなわち、連動部材15は、スピンドル14側の壁面15cの中央に開口部15gを形成し、この開口部15gの周縁から筒状の軸体受部31を内部に向けて突設し、この軸体受部31と通水口15dを設けた周壁15eとの間に、湯水混合流路Rの一部をなす感温ばね収納空間15fを形成して感温ばね19を配設するとともに、第1筒部31aに、クリップ29を介して一端部17aを主弁体16に係合した軸体17の他端部17bを収納した状態で保持している。そして、感温ばね19の一端は、連動部材15の壁面15cに当接する一方、他端は、軸体17の適宜位置に連結したばね座33に当接している。図中、符号34で示すものは、ばね座33を軸体17に連結するためのクリップである。
主弁体16は、略円筒状に形成されており、図3における左側の端縁に湯側弁部16aが形成され、その反対側をなす端縁に水側弁部16bが形成されている。また、主弁体16の水側弁部16b寄りには、軸体17を貫通する貫通孔16cと、所定間隔をあけて環状に複数配置した通水孔16d(図2参照)を形成した仕切壁部16eが形成されている。
そして、この仕切壁部16eとばね座33との間に位置するように、軸体17に第2の付勢部である安全ばね40を装着している。
また、本体ケーシング20の外側には、第1パッキン35と第2パッキン36が配設されており、第1パッキン35を挟むようにして、湯流入口21及び水流入口22を覆うように円筒状に形成されたストレーナ37,37を配設している。このストレーナ37により、湯又は水に混入したゴミなどが本体ケーシング20内に流入するのを防止している。
以上のように、本実施形態に係る湯水混合装置1は、水側弁座24が形成された水流入口22、湯側弁座23が形成された湯流入口21、及び混合湯水を流出する混合湯水流出口25が軸線方向に間隔をおいて形成され、水流入口22と混合湯水流出口25との間に湯水混合流路Rが形成された本体ケーシング20と、この本体ケーシング20内の軸線方向に摺動自在に組み込まれ、湯側弁座23及び水側弁座24に接離して湯流入口21及び水流入口22の開度を調整可能とした主弁体16と、混合湯水の温度を目標値に設定するための温調ダイヤル6と、この温調ダイヤル6の操作に連動して本体ケーシン20の内部を軸線方向に移動する連動部材15と、湯水混合流路R中に組み込まれるとともに、連動部材15に連接して当該連動部材15の移動により縮むことで主弁体16を、湯流入口21を閉じる方向に移動させる付勢力を発生し、この付勢力が混合湯水の温度に応じて変化する感温ばね19と、本体ケーシング20内部に配置され、感温ばね19とは逆方向に主弁体16を摺動させる付勢力を発生するバイアスばね18とを備えた構成となっている。
したがって、本実施形態に係る湯水混合装置1では、使用者が温調ダイヤル6を操作すると、スピンドル14を介して連動部材15が本体ケーシング20内を移動し、それに伴って感温ばね19が伸縮し、その長さにおける付勢力と、バイアスばね18の付勢力とのバランスによって湯流入口21及び水流入口22の開度が調整され、温調ダイヤル6で指定された所定の温度の混合湯水が図1に示したカラン8又はシャワーヘッド9から吐出されることになる。
すなわち、主弁体16は、本体ケーシング20内において弁移動方向の両側から付勢された状態で支持されており、湯流入口21を閉塞する方向へは感温ばね19により付勢され、水流入口22を閉塞する方向へはバイアスばね18により付勢されている。したがって、感温ばね19及びバイアスばね18によって主弁体16に作用する付勢力(押圧力)は、互いに対向しており、混合湯水の温度に対応した感温ばね19の付勢力とバイアスばね18の付勢力とが釣り合う位置に主弁体16が移動することになり、結果的に所定の温度の湯水が混合湯水流出口25から流出するのである。
なお、感温ばね19は、前述したように形状記憶合金により形成されたコイルバネであり、温度の変化によって主弁体16に作用させる付勢力を変化させ、主弁体16を駆動させる。このように、感温ばね19は、湯水混合装置1において、湯水の温度によって変化する付勢力を作用させることで湯水混合装置1が有する主弁体16を駆動させるのである。本実施形態では、感温ばね19による主弁体16に対する付勢力は、温度が高くなることによって増大し、温度が低くなることによって減少する。
上述してきた構成において、本実施形態に係る湯水混合装置1は、設定温度を下げる側(時計回り)に温調ダイヤル6が操作され、連動部材15が感温ばね19を縮める方向、すなわち、図3における左側へ移動したときに、当該感温ばね19の縮み量を規制する収縮量規制部を設けたことに特徴がある。
実質的に、収縮量規制部は、上述した軸体受部31の第1筒部31aと軸体17とに連結したばね座33とからの構成されている。すなわち、湯又は混合湯水が吐出される状態では、連動部材15は図3における右側に位置しており、感温ばね19は伸長している状態にある。
このとき、主弁体16は、湯側弁部16aが少なくとも湯側弁座23から離れた状態の位置にあり、軸体17の他端部17bと、軸体受部31における第1筒部31aの仕切り壁31cとの間には間隙が形成されている。
そのような状態から、例えば水を吐出させようとして温調ダイヤル6を時計回りに操作すると、連動部材15は図3において左側へ移動し、安全ばね40を介して主弁体16が湯流入口21を閉塞する方向へ摺動するとともに、感温ばね19は縮んでいく。
さらに連動部材15が移動していくと、軸体17の他端部17bは、軸体受部31の仕切り壁31cにいずれ当接する。すなわち、感温ばね19は所定長に近づいていき、所定長さになったときには軸体17の他端部17bは仕切り壁31cに当接することになる(図3)。かかる状態では、連動部材15がさらに移動しても、連動部材15のスピンドル14側の壁面15cとばね座33との距離は変わらないため、感温ばね19もこれ以上縮むことがない。
したがって、温調ダイヤル6を操作して感温ばね19を伸び縮みさせても、所定長さ以上に縮むことがないため、寿命低下を招くおそれがない。
また、本実施形態では、安全ばね40がバイアスばね18と感温ばね19との間、すなわち、主弁体16の仕切壁部16eとばね座33との間に設けられている。そのため、使用者が水を吐出させようとして連動部材15を図3において左側へ移動させた状態では、安全ばね40が縮んで付勢力が発生し、この付勢力によって主弁体16をより湯流入口21を閉塞する方向へと押圧する。つまり、湯側弁部16aが湯側弁座23に完全に押し当てられることになり、湯流入口21からの湯の流入が完全に遮断されるので、湯が水に混ざることがなく、確実に水のみを吐出させることが可能となる。
また、安全ばね40は、感温ばね19が最小長さとなった後に付勢力を発生すればよいので、安全ばね40は小型の短いタイプでもよいことになる。したがって、湯水混合装置1自体の小型化を図ることができ、ひいては湯水混合水栓2の小型化にも寄与できる。
また、例えば図3に示した状態から、湯水混合水栓2(図1参照)の使用者が、温調ダイヤル6をさらに時計回りに回して主弁体16を湯側弁座23側に押しつけるような操作をする場合が考えられる。また、例えば、使用者が湯を混ぜない水のみの吐出を望んだときに、温調ダイヤル6を目盛り61の水(C)方向に乱暴に回すことも考えられる。
そのような場合でも、安全ばね40が設けられているため、この安全ばね40が緩衝部として機能することになる。すなわち、図3の状態から、たとえ連動部材15がさらに左に移動しても、安全ばね40が縮むため、主弁体16に無理に負荷をかけずに済み、主弁体16の損傷を防止することができる。
このように、本実施形態における湯水混合装置1は、湯の配管が左、水の配管が右にあり、温調ダイヤル6が水栓本体3の右側についている場合などには好適に採用することができ、しかも、従来、感温ばね19の荷重を変えて設定温度の変更を行なうようにする場合は、感温ばね19の寿命低下が問題となっていたが、感温ばね19の縮み量を規制する収縮量規制部を設けたことにより、かかる問題を解消することができ、湯水混合水栓2の設計自由度を著しく向上させることが可能となった。
ところで、本実施形態における主弁体16は、水側弁座24と当接する水側弁部16bが形成される部分の周壁を、湯側弁部16aが形成される部分の周壁に比べ、外方へ膨出させて、凸状面160を形成している。すなわち、主弁体16における周壁の中で、水流入口22の上流側に位置する部分を凸状面160としている。
これは、吐水温度の低下防止を目的としたものであり、通常、水圧は主弁体16の端面にかかっており、これは、水流入口22を開く方向(感温ばね19にかかる力を小さくする方向)にかかっているため、水圧が高くなると本体ケーシング20内に流れ込む水量が増加して吐水温度低下が大きくなる傾向にある。そこで、主弁体16の端面にかかる水圧の力と釣り合うように、水流入口22を閉める方向の力がかかるように凸状面160を形成しているのである。したがって、水流入口22から流れ込む水量が適正化されるため、吐水の温度低下を可及的に軽減することができる。
次に、図4を参照して、他の実施形態に係る湯水混合装置1について説明する。なお、上述してきた実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態に係る湯水混合装置1は、設定温度を上げる側へ温調ダイヤル6が操作され、連動部材15が感温ばね19を伸長する他側方向へ移動したときに、当該感温ばね19の最大伸び量を規制する伸長量規制部と、この伸長量規制部により、感温ばね19が最大長になった後、さらに連動部材15が前記他側方向へ移動した場合、連動部材15の緩衝部として機能する第3の付勢部をさらに備えた点に特徴がある。
そのために、本実施形態においては、先の実施形態に対して、連動部材15の構成と軸体17の構成とが異なるとともに、新たな部材が設けられている。
すなわち、図4に示すように、伸長量規制部として、規制ピン300が新たに設けられるとともに、この規制ピン300の先端部を軸体17の他端部17bに形成したピン受け凹部17cに挿通している。また、スピンドル14側の壁面15cの中央に設けた開口部15gの周縁から、先端面153にピン挿通孔152を設けた筒状のピン受部151を連動部材15の内部に向けて突設している。
そして、ピン受部151を抱持するような筒状の規制筒310を、連動部材15の内部に配設している。この規制筒310は、断面視略H字状に形成されており、ピン挿通部312が形成された仕切り壁311を略中央位置に備えるとともに、この仕切り壁311の図4における左側(主弁体16側)に第1凹状体320を、図4における右側(スピンドル14側)に第2凹状体330を設けている。また、この第2凹状体330の一端縁には、連動部材15の壁面15cに当接するとともに、感温ばね19のばね受座を兼用する鍔部340が形成されている。
そして、ピン受部151のピン挿通孔152と、規制筒310のピン挿通部312を貫通して規制ピン300を嵌装するとともに、この規制ピン300の先端部を、軸体17のピン受け凹部17cに挿通している。規制ピン300の基端部には、ばね受座部301が形成されており、このばね受座部301とピン受部151の先端面153との間に第3の付勢部としての第2安全ばね400を配設している。また、規制ピン300の中途には、C字状のストッパ金具350が取付つけられ、ピン受部151のピン挿通孔152の周縁部と係合可能としている。
かかる構成において、規制筒310と連動部材15の周壁15eとの間に形成された湯水混合流路Rの一部をなす感温ばね収納空間15f内に、感温ばね19を、規制筒310を囲繞するようにして配設している。
かかる構成により、例えば、図4に示した状態から、設定温度を上げる方向へ温調ダイヤル6が操作されて連動部材15が図4における右側へ移動した場合、すなわち、感温ばね19は伸長していくが、規制筒310の仕切り壁311がストッパ金具350に当接してしまえば、連動部材15がさらに移動しても、感温ばね19のばね受座となる規制筒310の鍔部340と、ばね座33との距離は変わらないため、感温ばね19もこれ以上伸びることがない。
なお、このとき、規制ピン300の先端は、感温ばね19が伸長した分だけ軸体17のピン受け凹部17cの底部から離隔することになる。
感温ばね19が規制された最大長になると、付勢力としては感温ばね19よりもバイアスばね18が大きくなるため、バイアスばね18の付勢力により、主弁体16は水流入口22を閉塞する方向へと摺動し、感温ばね19とバイアスばね18との付勢力がバランスしたところで停止し、設定された比較的高温の混合湯水がカラン8又はシャワーヘッド9から吐出されることになる。
また、さらに温調ダイヤル6を反時計回りに回して主弁体16を水側弁座24側に押しつけるような操作をする場合が考えられるが、そのような場合でも、第2安全ばね400が設けられているため、この第2安全ばね400が緩衝部として機能し、図4の状態から、たとえ連動部材15がさらに右に移動しても、第2安全ばね400が縮むため、連動部材15に無用な負荷をかけずに済む。しかも、最大長となった感温ばね19は主弁体16を付勢することがないため、バイアスばね19がこれまでよりも大きな付勢力で主弁体16を水側弁座24に押し付けることになる。したがって、所定の温度まで上がるとすぐにお湯だけの吐出に変わるので使い勝手が向上する。
他方、本実施形態における構成でも、例えば、図4の状態から水を吐出させようとして温調ダイヤル6を時計回りに操作すると、連動部材15は図4において左側へ移動し、安全ばね40を介して主弁体16が湯流入口21を閉塞する方向へ摺動するとともに、感温ばね19は縮んでいくが、軸体17のピン受け凹部17cの底部に規制ピン300の先端が当接する。
この状態では、連動部材15がさらに図4における左側移動しても、規制筒310の鍔部340と、ばね座33との距離は変わらないため、先の実施形態と同様に感温ばね19はこれ以上縮むことがない。
以上、説明してきたように、本実施形態の構成によれば、温調ダイヤル6の操作により、設定温度を上げていった場合、感温ばね19が最大長になった後は、それ以上伸びることがない。すなわち、感温ばね19の最小長さ、最大長さのいずれもが所定長さで規定されることになり、ばねを収縮させて長さ変更を積極的に行っても感温ばね19の寿命が短くしてしまう虞がない。
さらに、第2安全ばね400は、感温ばね19が伸長量規制部によって規制された最大長になった後に付勢力を発生すればよい構造としているため、第2安全ばね400は小型のものでよく、湯水混合装置1を大型化することなく、上述した効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述してきた各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 湯水混合装置
14 スピンドル(温度設定操作部)
15 連動部材
16 主弁体(弁体)
17 軸体
18 バイアスばね(付勢部)
19 感温ばね(感温付勢部)
20 本体ケーシング
21 湯流入口
22 水流入口
23 湯側弁座
24 水側弁座
25 混合水流出口
31 軸体受部
40 安全ばね

Claims (4)

  1. 水側弁座が形成された水流入口、湯側弁座が形成された湯流入口、及び混合湯水を流出する混合湯水流出口が軸線方向に間隔をおいて形成され、前記水流入口と前記混合湯水流出口との間に湯水混合流路が形成された本体ケーシングと、
    この本体ケーシング内の軸線方向に摺動自在に組み込まれ、前記湯側弁座及び水側弁座に接離して前記湯流入口及び水流入口の開度を調整可能とした弁体と、
    混合湯水の温度を目標値に設定するための温度設定操作部と、
    この温度設定操作部の操作に連動して前記本体ケーシン内部を軸線方向に移動する連動部と、
    前記混合水流路中に組み込まれるとともに、前記連動部に連接して当該連動部の移動により縮むことで前記弁体を前記湯流入口を閉じる方向に移動させる付勢力を発生し、この付勢力が前記混合湯水の温度に応じて変化する感温付勢部と、
    前記本体ケーシング内部に配置され、前記感温付勢部とは逆方向に前記弁体を摺動させる付勢力を発生する付勢部と、
    設定温度を下げる側へ前記温度設定操作部が操作され、前記連動部が前記感温付勢部を縮める一側方向へ移動したときに、当該感温付勢部の縮み量を規制する収縮量規制部と、
    を備え、
    前記収縮量規制部により、前記感温付勢部が一定量まで縮んだ後、さらに設定温度を下げる側へ前記温度設定操作部による操作が可能であることを特徴とする湯水混合装置。
  2. 前記感温付勢部と前記付勢部の間に配設された第2の付勢部を備え、
    この第2の付勢部は、前記収縮量規制部により、前記感温付勢部が一定量まで縮んだ後、さらに前記連動部が前記一側方向へ移動した場合、前記弁体を前記湯弁座側に摺動させることを特徴とする請求項1記載の湯水混合装置。
  3. 前記湯流入口が前閉状態になるまで前記弁体が摺動した後、さらに前記連動部が前記一側方向へ移動した場合、前記第2の付勢部は前記弁体の緩衝部として機能することを特徴とする請求項2に記載の湯水混合装置。
  4. 設定温度を上げる側へ前記温度設定操作部が操作され、前記連動部が前記感温付勢部を伸長する他側方向へ移動したときに、当該感温付勢部の最大伸び量を規制する伸長量規制部と、
    前記伸長量規制部により、前記感温付勢部が最大長になった後、さらに前記連動部が前記他側方向へ移動した場合、前記連動部の緩衝部として機能する第3の付勢部と、をさらに備え、
    前記伸長量規制部により、前記感温付勢部が最大長になった後、さらに前記連動部が前記他側方向へ移動した場合、前記第3の付勢部が伸縮する一方、前記付勢部は前記弁体を前記水弁座側に摺動させることを特徴とする請求項2又は3に記載の湯水混合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017110808A (ja) * 2015-12-11 2017-06-22 グローエ アクチエンゲゼルシャフトGrohe AG サニタリー水栓に用いられるサーモスタット混合弁

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