JP2011068143A - インクジェット式記録装置およびインクジェット式記録方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置およびインクジェット式記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体の端縁から外側にはみ出したインクをプラテンに十分に染み込ませることができるインクジェット式記録装置およびインクジェット式記録方法を提供する。
【解決手段】インクジェット式記録装置10は、記録ヘッド11をガイド軸12に沿って移動して、記録ヘッド11からインク14を吐出させることで記録用紙13に縁無し印刷を行う際に、記録用紙13の外側にはみ出したインク14をプラテン15に染み込ませるように構成され、プラテン15に特定の保湿剤と塩基と防腐剤が含浸されている。
【選択図】図1

Description

本発明はインクジェット式記録装置およびインクジェット式記録方法に関し、特に記録ヘッドをガイド軸に沿って移動して、記録ヘッドから顔料インクを吐出させることで記録媒体に縁無し印刷を行うインクジェット式記録装置およびインクジェット式記録方法に関する。
記録媒体における前後左右それぞれの端縁の余白をゼロにして印刷できるインクジェット式記録装置が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。この公報に開示された記録装置によると、キャリッジに搭載された記録ヘッドの走査範囲を、記録媒体における左右の両端縁より外側に外れる位置まで移動するように設定して印刷動作を実行するように構成されている。
このインクジェット式記録装置で印刷を行う際には、図5(A)に示すように、記録媒体としての記録用紙100が矢印Aの副走査方向に搬送され、記録用紙100の前縁100Aが記録ヘッド101の下方に到達したとき、キャリッジが矢印Bの主走査方向に沿って往復動するとともに、記録ヘッド101からインク102を吐出させて記録用紙100への印刷を開始する。
この際、記録用紙100における前縁100Aの余白をゼロにして印刷を行うために、記録用紙100の前縁100Aから外側にインク102をはみ出させる。
この状態から記録用紙100が矢印Aの副走査方向に搬送されることにより、図5(B)の状態になると、記録用紙100における側縁100Bの余白をゼロにして印刷を行うために、矢印Bの主走査方向に沿うキャリッジの往復動距離を適宜調整することにより、記録用紙100の側縁100Bから外側にインク102をはみ出させる。
さらに、この状態から記録用紙100が矢印Aの副走査方向に搬送されることにより、図5(C)の状態になると、記録用紙100における後縁100Cの余白をゼロにして印刷を行うために、記録用紙100の後縁100Cから外側にインク102をはみ出させる。
特開平7−9712号公報 特開平8−169155号公報
ここで、記録用紙100の前縁100A、側縁100Bや後縁100Cから外側にはみ出したインク102は、図6に示すプラテン104に染み込ませる。例えば特許文献1では、プラテン104にインク吸収体として多孔質セラミック等を用いることが示されている。従来は、この構成で縁無し印刷を行う際に顔料インクを用いた場合、特に夏季等で室温が上昇した使用環境下では顕著に、プラテン104上に吐出された顔料インク102中の水分が蒸発して、顔料分が析出していた。
このため、図7に示すように顔料インク102をプラテン104に十分に染み込ませることができない場合があり、図8に示すようにプラテン104の表面にインク(顔料)102が堆積(以下、「山積り105」という)する場合があった。
このように、プラテン104の表面に山積り105が発生すると、次の記録用紙100に印刷する際に、山積り105に記録用紙100の端面が接触して、記録用紙100の端面が汚れてしまうことが考えられる。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録媒体の端縁から外側にはみ出したインクをプラテンに十分に染み込ませることができる顔料インクを用いたインクジェット式記録装置およびインクジェット式記録方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明のインクジェット式記録装置またはインクジェット式記録方法は、請求項1または請求項6に記載したように、着色剤に顔料を用いたインクを用い、記録ヘッドをガイド軸に沿って移動して、記録ヘッドから顔料インクを吐出させることで記録媒体に縁無し印刷を行う際に、記録媒体の外側にはみ出した顔料インクをプラテンに染み込ませるインクジェット式記録装置またはインクジェット式記録方法において、前記プラテンに少なくとも保湿剤と塩基とを含浸させたことを特徴としている。
ここに挙げている保湿剤を使用することでインクの乾燥防止に効果があり、プラテン上に吐出された顔料インクから水分が蒸発した場合においても固形成分の濃度上昇によるインクの固化を抑制することができ、インクをプラテンに速やかに染みこませることができる。また塩基は顔料をインク中に分散させている分散基に作用して、水分蒸発により顔料分散が不安定化した際、顔料が凝集するのを抑制する。
特に昨今のプリンタは高画質化の為、インクジェットヘッドから吐出されるインク滴が数ピコリットルまで微少化されている。このような場合、プラテン上に吐出されたインク滴は非常に乾燥しやすく、プラテン内に染みこむより前にプラテン上で固化して堆積が生じてしまう。従って、このような乾燥による固化や凝集を抑制する保湿剤と塩基とを予めプラテンに含浸されることにより、昨今のインク滴が微少化されたプリンタにおいてもプラテン上での顔料インクの堆積を防止することができる。
また、このような保湿剤の好ましい態様として、請求項2または請求項7に記載したような、20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下であるポリオールであることが好ましい。20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下のポリオールは非常に蒸発し難く、例えば夏季等で室温が上昇した場合であっても、プラテン上の顔料インクが固化することなくプラテン内に染みこませることができる。
また、上記のような塩基の好ましい態様として、請求項3、4、8、または9に記載したような、アルカノールアミンや無機塩基であることが好ましい。
さらに本発明のインクジェット式記録装置またはインクジェット式記録方法の好ましい態様としては、請求項5または請求項10に記載したように、前記プラテンに少なくとも保湿性成分と塩基性成分と防腐性成分を含浸させることが好ましい。
例えば前記の保湿剤として糖類を使用した場合、この糖類を栄養分としてプラテン内にカビ類や菌類が発生する場合がある。したがってそのようなカビ類や菌類の発生を未然に防止する為に、プラテン内に保湿剤と塩基とに加えて防腐剤を添加することがさらに好ましい。
本発明に係るインクジェット式記録装置を示す概略図である。 本発明に係るインクジェット式記録方法を示す説明図である。 本発明に係るインクジェット式記録方法を示す説明図である。 本発明に係るインクジェット式記録方法を示す説明図である。 従来のインクジェット式記録方法を示す説明図である。 従来のインクジェット式記録方法を示す説明図である。 従来のインクジェット式記録方法を示す説明図である。 従来のインクジェット式記録方法を示す説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、既に図5、7および8において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
図1および図2に示すように、本発明に係る顔料インクを用いたインクジェット式記録装置10は、記録ヘッド11をガイド軸12に沿って矢印Bの主走査方向に移動して、記録ヘッド11からインクを吐出させることで記録用紙(記録媒体)13に縁無し印刷を行う際に、記録用紙13の外側にはみ出したインク14をプラテン15に染み込ませるように構成されている。
記録ヘッド11にはキャリッジ16が設けられ、このキャリッジ16がガイド軸12に移動自在に支持されている。これにより、記録ヘッド11をガイド軸12に沿って矢印Bの主走査方向に走査することができる。インクとしては着色剤に顔料を用いたものが使用される。キャリッジ16にはブラックインクカートリッジ17やカラーインクカートリッジ18が着脱自在に装填されている。ブラックインクカートリッジ17の先端は記録ヘッド11のノズル11Aに連通されている。
また、カラーインクカートリッジ18にはシアンのカートリッジ18A、マゼンタのカートリッジ18Bおよびイエローのカートリッジ18Cが備えられ、それぞれのカートリッジ18A、18B、18Cの先端は記録ヘッド11の各ノズル11B、11C、11Dに連通されている。
ガイド軸12の下方には、プラテン15がガイド軸12に平行に配置されている。プラテン15は、一例として発泡性樹脂が該当するが、布、綿やスポンジ、ウレタンフォームその他の材料を使用することも可能である。
このプラテン15には、一方の端部15Aから他方の端部15Bに渡って全域に保湿剤、塩基、防腐剤等が含浸されている。
保湿剤として好ましい態様のものは、保湿性や吸湿性が高く、蒸発気化し難いものが好ましい。特に好ましい保湿剤として20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下であるポリオールを挙げることができる。
具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、マルチトール等の糖類が好ましい。
塩基として好ましい態様のものとしてはアルカノールアミン類や無機塩基、イミダゾール類等を挙げることができる。
アルカノールアミン類の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、あるいはモノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン等を挙げることができる。例えば、トリエタノールアミンは20℃における蒸気圧が0.01mmHgである為、本発明による保湿剤と塩基との両特性を備えている。
無機塩基の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。
イミダゾール類の具体例としては、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ヒドロキシイミダゾール、4−ヒドロキシイミダゾール、5−ヒドロキシイミダゾール等を挙げることができる。
防腐剤の具体例としては、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、3,4−イソチアゾリン−3−オン、もしくは4,4−ジメチルオキサゾリジン、アルキルイソチアゾロン、クロルアルキルイソチアゾロン、ベンズイソチアゾロン、ブロモニトロアルコール、クロルキシレノール等を挙げることができる。
以上述べた保湿剤、塩基、防腐剤の使用形態は単体でも混合液状態で用いてもよい。その混合比率はプラテン15への含浸作業性・用いる顔料インク種類等に応じて適宜決定されてよく、目的とする効果を確保できれば特に限定さることはない。例えば、塩基の添加量は、少なくとも混合液全体のpHが7以上であるように添加する必要があるが、それ以外は用いる顔料インク種類等に応じて適宜決定される。防腐剤の添加量についても防腐効果が十分得られる量であれば問題無い。
この顔料インクを用いたインクジェット式記録装置10によれば、キャリッジ16をガイド軸12に沿って矢印Bの主走査方向に移動させることにより、記録ヘッド11をガイド軸12に沿って走査し、併せて記録用紙13を記録ヘッド11の走査方向に直交する副走査方向(矢印A)へ紙送りする際に、それぞれのカートリッジ17、18A〜18Cから各ノズル11A〜11Dを介してインクを吐出することにより記録用紙13に印刷を行うことができる。
次に、顔料インクを用いたインクジェット式記録装置10のインクジェット式記録方法を図2〜図4に基づいて説明する。顔料インクを用いたインクジェット式記録装置10で印刷を行う際には、図2(A)に示すように、矢印Aの副走査方向に搬送されて記録用紙13の先端13Aが記録ヘッド11の下方に到達したとき、キャリッジが矢印Bの主走査方向に沿って往復動するとともに、記録ヘッド11から顔料インク14を吐出させて記録用紙13への印刷を開始する。この際、記録用紙13における前縁13Aの余白をゼロにして印刷を行うために、記録用紙13の前縁13Aから外側に顔料インク14をはみ出させる。この状態から記録用紙13が矢印Aの副走査方向に搬送されることにより、図2(B)の状態になると、記録用紙13における側縁13Bの余白をゼロにして印刷を行うために、矢印Bの主走査方向に沿うキャリッジの往復動距離を適宜調整することにより、記録用紙13の側縁13Bから外側14に顔料インクをはみ出させる。
さらに、この状態から記録用紙13が矢印Aの副走査方向に搬送されることにより、図2(C)の状態になると、記録用紙13における後縁13Cの余白をゼロにして印刷を行うために、記録用紙13の後縁13Cから外側に顔料インク14をはみ出させる(図3参照)。
ここで、記録用紙13の前縁13A、側縁13Bや後縁13Cから外側にはみ出した顔料インク14は、図3に示すプラテン15に染み込ませる。プラテン15には、一方の端部15Aから他方の端部15Bに渡って全域に、前述した保湿剤と塩基、および/または防腐剤に加えてさらに、浸透性成分として、エーテル類、アセテート類、セロソルブ類、カルビトール類、アセチレングリコール類、アセチレンアルコール類からなる群から選ばれる少なくとも一種類を含浸させることもできる。
このため、図4に示すように、記録用紙13の前縁13A、側縁13Bや後縁13Cから外側にはみ出した顔料インク14をプラテン15に効率よく染み込ませることができる。よって、顔料インクを用いたインクジェット式記録装置10の使用環境が、特に夏季等で室温が上昇した場合に、プラテン上に吐出された顔料インクから水分が蒸発して顔料濃度が上昇しても、顔料分の析出を抑制して顔料インク14をプラテン15に十分に染み込ませることができる。
従って、従来技術のように、プラテン15の表面にインク(顔料)が山積りになることを防止できる。これにより、次の記録用紙13に印刷する際に、山積りに記録用紙13の端面が接触して、記録用紙13の端面が汚れてしまうことを防止できる。
また、プラテン15には、一方の端部15Aから他方の端部15Bに渡って全域に浸透性成分を含浸させている。このため、記録用紙13の前縁13A、側縁13Bや後縁13Cからプラテン15に染み込んだインクを、プラテン15の一方の端部15Aから他方の端部15Bの全域に染み込ませることができる。従って、プラテン15に多量の顔料インクを染み込ませることができるので、プラテン15を交換するサイクルを延ばすことができる。
なお、前記実施形態では、記録媒体として記録用紙13を例に説明したが、これに限らないで、その他の記録媒体に適用することも可能である。さらに、本発明は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能であり、前述した実施形態において例示した記録ヘッド,ガイド軸およびプラテン等の材質,形状,寸法,形態,数,配置個所,厚さ寸法等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
次に、実施例1〜8と比較例1〜2について説明する。
実施例1〜8および比較例1〜2のプラテン15として、ウレタンフォームを使用した。
また、実施例1〜8および比較例1〜2の顔料インクとして、ブラックインクカートリッジ17にブラック顔料インク、シアンのカートリッジ18Aにシアン顔料インク、マゼンタのカートリッジ18Bにマゼンタ顔料インク、イエローのカートリッジ18Cにイエロー顔料インクをそれぞれ充填した。
ブラック顔料インクは、カーボンブラックを6重量%、グリセリンを15重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを5重量%、オルフィンE1010(商品名、アセチレングリコール系界面活性剤、日信化学工業株式会社製)を1重量%、トリエタノールアミンを1重量%、残りを純水とすることで100重量%としたものを使用した。
また、マゼンタ顔料インクは、C.I.ピグメントレッド122を5重量%、グリセリンを15重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを5重量%、オルフィンE1010(商品名、アセチレングリコール系界面活性剤、日信化学工業株式会社製)を1重量%、トリエタノールアミンを1重量%、残りを純水とすることで100重量%としたものを使用した。
さらに、シアン顔料インクは、C.I.ピグメントブルー15:3を5重量%、グリセリンを15重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを5重量%、オルフィンE1010(商品名、アセチレングリコール系界面活性剤、日信化学工業株式会社製)を1重量%、トリエタノールアミンを1重量%、残りを純水とすることで100重量%としたものを使用した。
また、イエロー顔料インクは、C.I.ピグメントイエロー74を5重量%、グリセリンを15重量%、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを5重量%、オルフィンE1010(商品名、アセチレングリコール系界面活性剤、日信化学工業株式会社製)を1重量%、トリエタノールアミンを1重量%、残りを純水とすることで100重量%としたものを使用した。
一方、実施例1〜8には以下に示す本発明の成分を含浸させたプラテン15を使用し、比較例1には浸透性成分を含浸させないプラテン15を、比較例2には純水を含浸させたプラテン15を使用した。
(実施例1)
保湿剤としてトリエチレングリコールを99%、塩基としてジエタノールアミンを1%とした混合液をプラテンに含浸させて使用した。
(実施例2)
保湿剤としてテトラエチレングリコールを79.9%、塩基として水酸化ナトリウムを0.1%、水を20%とした混合液をプラテンに含浸させて使用した。
(実施例3)
保湿剤、および塩基としてトリエタノールアミンをプラテンに含浸させて使用した。
(実施例4)
保湿剤として1,2,6−ヘキサントリオールを99%、塩基としてN−メチルイミダゾールを1%の混合液をプラテンに含浸させて使用した。
(実施例5)
保湿剤としてマルチトールを含有するマビット(商品名:林原商事社製)を49.8%、塩基として水酸化リチウムを0.1%、防腐剤としてベンズイソチアゾロンを含有するデニサイドBIT(商品名:ナガセケムテックス社製)を0.1%、水を50%とした混合液をプラテンに含浸させて使用した。
(実施例6)
保湿剤としてグリセリンを98.7%、塩基としてトリエタノールアミンを1%、防腐剤として1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを含有するプロキセルXL2(製品名:アビシア社製)を0.3%とした混合液をプラテンに含浸させて
使用した。
(実施例7)
保湿剤としてポリエチレングリコール#400を79.4%、塩基としてトリプロパノールアミンを0.5%、防腐剤として1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを含有するプロキセルGXL(製品名:アビシア社製)を0.1%、水を20%とした混合液をプラテンに含浸させて使用した。
(実施例8)
保湿剤としてポリエチレングリコール#200を79.8%、塩基として水酸化ナトリウム0.1%、防腐剤として4,4−ジメチルオキサゾリジンを含有するデニサイドCSA(製品名:ナガセケムテックス社製)を0.1%、水を20%とした混合液をプラテンに含浸させて使用した。
以上のプラテン15を用いて、該プラテン15に対して塗布量200g/m2で均一に塗布した。インクジェット式記録装置として、EM−930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)の金属製プラテンの代わりに上記の含浸済みウレタンフォームを通紙とのギャップ2mmの位置に装着して、A4サイズ(210mm×297mm)の記録媒体に対して230mm×297mmの画像データを送り、40℃/20%RH環境下において、100万パス縁無し印刷を行った。その結果、実施例1〜8ではインク(顔料)の山積りの発生がなく、印刷物を汚すことを防止できた。一方、比較例1および2ではインク(顔料)の山積りが発生し、印刷物が汚れてしまった。
このことから、インク(顔料)の山積りの発生をなくすためには、プラテン15に本発明で挙げるような浸透性成分を含浸させると効果があることが判った。
さらに、実施例6〜8においては、パス数を150万パスまで延長して縁無しし印刷を行っても、インク(顔料)の山積りの発生がなく、印刷物を汚すことを防止できたという格別な効果があった。
このことから、本発明で挙げるように保湿剤である20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下であるポリオール類と、塩基であるアルカノールアミンか無機塩基と、防腐剤とをプラテン15に含浸させると、さらにインク(顔料)の山積りの発生をなくすための効果があることが判った。
(発明の効果)
以上、説明したように、本発明によれば、プラテンに浸透性成分を含浸させているので、プラテンを顔料インクがさらに染み込み易い性質に変換することができる。よって、特に夏季等で室温が上昇した場合に、プラテン上に吐出された顔料インクから水分が蒸発してインク中の顔料濃度が上昇しても、顔料の析出を抑制してプラテンに十分に効率よく染み込ませることができる。
従って、従来技術のように、プラテンの表面にインク(顔料)が山積りになることを防止できる。これにより、次の記録媒体に印刷する際に、山積りに記録媒体の端面が接触して、記録媒体の端面が汚れてしまうことを防止できる。
10 インクジェット式記録装置、11 記録ヘッド、12 ガイド軸、13 記録用紙(記録媒体)、14 インク、15 プラテン。

Claims (10)

  1. 着色剤に顔料を用いたインクを用い、記録ヘッドをガイド軸に沿って移動して、記録ヘッドから顔料インクを吐出させることで記録媒体に縁無し印刷を行う際に、記録媒体の外側にはみ出した顔料インクをプラテンに染み込ませるインクジェット式記録装置において、
    前記プラテンに少なくとも保湿剤と塩基とを含浸させたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記保湿剤が、20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下であるポリオールであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記塩基が、アルカノールアミンであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 前記塩基が、無機塩基であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 前記プラテンに少なくとも保湿剤と塩基と防腐剤とを含浸させたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 着色剤に顔料を用いたインクを用い、記録ヘッドをガイド軸に沿って移動して、記録ヘッドから顔料インクを吐出させることで記録媒体に縁無し印刷を行う際に、記録媒体の外側にはみ出した顔料インクをプラテンに染み込ませるインクジェット式記録方法において、
    前記プラテンに少なくとも保湿剤と塩基とを含浸させたことを特徴とするインクジェット式記録方法。
  7. 前記保湿剤が、20℃における蒸気圧が0.01mmHg以下であるポリオールであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット式記録方法。
  8. 前記塩基が、アルカノールアミンであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット式記録方法。
  9. 前記塩基が、無機塩基であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット式記録方法。
  10. 前記プラテンに少なくとも保湿剤と塩基と防腐剤とを含浸させたことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット式記録方法。
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