JP2011067905A - 板状ワーク研磨装置および板状ワーク研磨方法 - Google Patents

板状ワーク研磨装置および板状ワーク研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】研磨装置の耐久性の低下を抑止した上で、研磨により板状ワークとしてのガラス板の肉厚を均一にすると共に平坦度の改善を図る。
【解決手段】サンギア2とインターナルギア6との間に介設され且つ外周部に形成された歯7aが両ギア2,6に噛合して自転しながら公転するキャリア7と、該キャリア7に形成された円形ホール8に保持される非円形ガラス板9と、この非円形ガラス板9の面を下方より支持する研磨定盤4とを備えた板状ワーク研磨装置1であって、非円形ガラス板9が平面視で回転可能となるように円形ホール8に遊びをもって保持され且つ研磨定盤4上でその片面のみが研磨されるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サンギアと、インターナルギアと、外周部に形成された歯が前記両ギアに噛合して自転しながら公転するキャリアとを有し、該キャリアに形成されたホールに板状ワークを保持して、該板状ワークの面を研磨するようにした研磨装置および研磨方法に関する。
周知のように、CCD或いはCMOS等の固体撮像素子を収納するパッケージ用のガラス板や、電子部品光学レンズ用途のマイクロレンズアレーに適したガラス板などは、その製造工程において研磨処理に附される。この研磨処理に附されるガラス板は、非円形、例えば矩形の薄板であって、その製造過程における加熱冷却時或いは成形時に生じる不可避的な問題に起因して肉厚の偏り度合いや平坦性さらには面性状を最適化できない。そのため、この種のガラス板は、これらの特性を優れたものとするために当該研磨処理に附されるのが通例である。
この種のガラス板を研磨する装置としては、例えば特許文献1に、サンギアとインターナルギアとの間に、これらの両ギアに外周部の歯が噛合して自転しながら公転するキャリア(第2円形キャリア)を介在させると共に、このキャリアに、セラミックス、石英マスク、フェライト磁石、水晶等からなる非円形の薄板状ワークを保持させ、キャリアの公転および自転に伴って薄板状ワークの表裏両面を同時に研磨する構成が開示されている。
同文献のキャリアの構造に関しては、1枚の薄板状ワークを拘束して保持する第1円形キャリア、つまり非円形の薄板状ワークと同形状で同一の大きさとされたワーク保持用のホールを有する第1円形キャリアと、複数の第1円形キャリアをそれぞれ回転自在に保持する円形ホールが形成された第2円形キャリアとを備えている。したがって、同文献に記載された研磨装置によれば、サンギアとインターナルギアとが回転することにより、第2円形キャリアが正方向に自転しながら公転し、これに伴って、第2円形キャリアの複数の円形ホールに保持された第1円形キャリアが逆方向に回転すると共に、第1円形キャリアに拘束して保持された薄板状ワークもこれと一体的に回転することになる。
このような動作を行う研磨装置によれば、薄板状ワークの回転時には、同文献の図2に記載されているように、薄板状ワークAは、下側研磨定盤と上側研磨定盤との間に挟み込まれた状態となり、このような状態の下で、第1円形キャリアと一体的に回転する薄板状ワークAの表裏両面が、下側研磨定盤と上側研磨定盤とによって同時に研磨されることになる。
特開平11−156707号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された研磨装置は、薄板状ワークと第1円形キャリアとが一体となって下側研磨定盤の上を回転するため、薄板状ワークの裏面のみならず第1円形キャリアの裏面も下側研磨定盤に当接して回転することになる。そのため、第1円形キャリアの裏面が磨り減ったり或いは下側研磨定盤が不当に磨耗したり等の事態を招き、当該装置の耐久性の低下を招く。
更に、同文献に記載された研磨装置では、第1円形キャリアが一定の規則性をもって回転することになるため、これに倣って薄板状ワークもある程度の規則性をもって回転をすることになり、これに起因して薄板状ワークの一部のみが不当に研磨されたり或いはその他の一部の研磨が不足したり等の事態を招き、当該ワークの肉厚が一定とならず、偏肉特性の悪化を招来するおそれが生じる。
しかも、同文献に記載された研磨装置は、薄板状ワークの表裏両面を同時に研磨する構成であるため、当該ワークが上記例示したガラス板である場合には、研磨後における当該ワークの平坦度が十分でないという不具合を招く。すなわち、この種のガラス板は、製造過程における加熱冷却等に起因して不可避的に曲げ等が生じ、平坦度が適正でないという事態が頻繁に起こり得る。これは、この種のガラス板に、引張り歪みや圧縮歪みが生じていることに由来する。しかしながら、このような歪みを有するガラス板を下側研磨定盤と上側研磨定盤とで挟み込むことにより両面研磨を行っても、研磨後には所謂スプリングバックにより歪みを有する形態に戻ることになり、実質的な歪みの除去ひいては平坦度の改善を実現することが困難となる。
本発明は、上記事情に鑑み、研磨装置の耐久性の低下を抑止した上で、研磨により板状ワークとしてのガラス板の肉厚を均一にすると共に平坦度の改善を図ることを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る装置は、サンギアと、インターナルギアと、これらの両ギア間に介設され且つ外周部に形成された歯が前記両ギアに噛合して自転しながら公転するキャリアと、該キャリアに形成されたホールに保持される板状ワークと、該板状ワークの面を支持する研磨定盤とを備えた板状ワーク研磨装置において、前記板状ワークが非円形ガラス板であって、前記キャリアに形成されたホールが平面視で円形であり、該キャリアの下方に前記研磨定盤が配置されると共に、前記非円形ガラス板が平面視で回転可能となるように前記円形のホールに遊びをもって保持され且つ前記研磨定盤上でその片面のみが研磨されるように構成されていることことに特徴づけられる。ここで、ガラス板の片面研磨に際しては、研磨定盤の上面とガラス板の下面との間に、研磨材を溶媒に混濁させてなる研磨スラリーを供給して、この研磨スラリーによりガラス板の下面について片面研磨を行うように構成するのが一般的であるが、研磨定盤の上面を砥面とし且つその砥面によりガラス板の下面について片面研磨を行うことを排除するわけではない。
このような構成によれば、サンギアとインターナルギアとに噛合して自転しながら公転するキャリアに円形のホールを形成し、板状ワークとしての非円形ガラス板が平面視で回転可能となるように円形のホールに遊びをもって保持されているから、従来装置(特許文献1に開示の研磨装置)とは異なり円形のホール内にさらに他のキャリアが保持されていないことになり、下方の研磨定盤と他のキャリアとの当接摺動に起因する当該装置の耐久性の低下が抑止される。更に、非円形ガラス板は、キャリアの円形のホール内でランダムに回転できることになるため、一定の回転移動軌跡ないしは規則性をもった回転移動軌跡を有しないことになり、研磨作業に偏りが生じ難くなって、非円形ガラス板の肉厚の均一化が図られる。しかも、非円形ガラス板の研磨に際しては、ガラス板の下面のみが片面研磨される構成であるから、その面の歪みを適切に除去する上で有利になることに加えて、非円形ガラス板を上下から研磨定盤で挟み込んで両面研磨を行う場合のように研磨後に所謂スプリングバックが生じる等の不具合が回避され、非円形ガラス板の平坦度が改善される。なお、この研磨装置では、非円形ガラス板の一方の面の研磨を行った後は、非円形ガラス板を裏返して他方の面の研磨を行うことが好ましい。
この場合、前記非円形ガラス板を、矩形ガラス板にすると共に、該矩形ガラス板を、前記円形のホール内にて平面視で自由に回転するように構成することができる。
このようにすれば、板状ワークとしての非円形ガラス板が矩形ガラス板であるため、CCD或いはCMOS等の固体撮像素子を収納するパッケージ用のガラス板や、電子部品光学レンズ用途のマイクロレンズアレーに適したガラス板などの研磨処理を、上記の利点を得つつ有効に行うことが可能となる。
以上の構成において、前記非円形ガラス板は、その自重により前記研磨定盤上で研磨されるように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、非円形ガラス板は、研磨スラリーの供給を受けるなどして自重により研磨定盤上で研磨されることから、非円形ガラス板に上方からの押し付け力が全く作用しなくなり、より一層ランダムに回転しながら片面研磨が行われると共に、所謂スプリングバックが生じるという不具合も確実に回避され、非円形ガラス板の平坦度を良好に確保する上で極めて有利となる。
以上の構成において、前記円形のホールは、前記キャリアの自転の中心から偏心して形成されていることが好ましい。
このようにすれば、円形のホールに保持されている非円形ガラス板は、その中心部であっても一定の移動軌跡を有しなくなるのは勿論のこと、当該非円形ガラス板の全ての部位が確実にランダムな軌道に沿って回転移動していくことになり、非円形ガラス板の全域に亘って極めて均一な研磨処理が施されることになる。
以上の構成において、非円形ガラス板が矩形ガラス板である場合には、前記円形のホールの直径は、前記矩形ガラス板の対角線長さの1.1倍以上で且つ2倍以下であることが好ましい。
このようにすれば、キャリアの円形のホール内で、矩形ガラス板が完全に自由に回転できるようになると共に、矩形ガラス板のコーナー部が円形のホールの内周面に不当な力で衝突して一部が損傷するという不具合が回避される。すなわち、円形のホールの直径が矩形ガラス板の対角線長さの1.1倍以下であると、矩形ガラス板の完全に自由な回転が阻害されるおそれがある一方、前者の直径が後者の対角線長さの2倍以下であると、円形のホール内での矩形ガラス板の自由な回転移動寸法が不当に長くなって矩形ガラス板が円形のホールの内周面に急速度で衝突し得る状態となる。したがって、この両者の寸法関係が上記の数値範囲内にあれば、このような不具合が生じなくなる。
以上の構成において、前記キャリアの少なくとも円形のホールの周面部が樹脂または硬質ゴムで形成されていることが好ましい。
このようにすれば、キャリアの円形のホールの内周面に非円形ガラス板が衝突しても、樹脂または硬質ゴムが有する衝撃緩和作用によって非円形ガラス板の損傷等が効果的に回避される。なお、この場合は、キャリア自体を樹脂または硬質ゴムで形成してもよく、或いはキャリアの外周部の歯を含む部位を金属等の剛性の高い材質で形成し且つ円形のホールが形成される部位を樹脂または硬質ゴムで形成してもよい。
以上の構成において、前記キャリアの少なくとも円形のホールの周面部の肉厚(高さ方向の厚み)は、前記非円形ガラス板の肉厚よりも厚いことが好ましい。具体的には、ガラス板の肉厚の5倍以上であることが好ましい。なお、上限は特に制限はないが、設備的な制約を考慮すれば25倍程度とすることが好ましい。
このようにすれば、上定盤を使用しないことに起因して、非円形ガラス板がキャリアの円形ホールから飛び出すという事態を回避することができる。また、非円形ガラス板が、キャリアの円形のホールの内周面に衝突しても、非円形ガラス板の外周面(衝突面)の肉厚方向全域が円形のホールの内周面に衝突することになるため、非円形ガラス板の外周面の肉厚方向一部領域のみが円形のホールの内周面に衝突する場合と比較して、衝突時に非円形ガラス板の外周面に作用する応力が小さくなり、その肉厚方向一部領域に損傷等が生じるという不具合を回避することができる。
一方、上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る方法は、サンギアと、インターナルギアと、これらの両ギア間に介設され且つ外周部に形成された歯が前記両ギアに噛合して自転しながら公転するキャリアとを有し、該キャリアに形成されたホールに板状ワークを保持して、研磨定盤により該板状ワークの面を支持する板状ワーク研磨方法において、前記板状ワークが非円形ガラス板であって、前記キャリアに形成されたホールが平面視で円形であり、該キャリアの下方に前記研磨定盤を配置すると共に、前記非円形ガラス板を平面視で回転可能となるように前記円形のホールに遊びをもって保持させ、且つ前記研磨定盤上で前記非円形ガラス板の片面のみを研磨することに特徴づけられる。
このような方法についての作用効果を含む説明事項は、上述の本発明に係る装置について冒頭で説明した事項と実質的に同一である。
以上のように本発明によれば、従来装置とは異なり研磨定盤と必須以外の他のキャリアとの当接摺動が生じなくなるため、当該装置の耐久性の低下が抑止されると共に、非円形ガラス板がキャリアの円形のホール内でランダムに回転できることになるため、一定の回転移動軌跡ないしは規則性をもった回転移動軌跡を有しないことになり、研磨作業に偏りが生じ難くなって、非円形ガラス板の肉厚の均一化が図られる。しかも、非円形ガラス板の研磨に際しては、ガラス板の下面のみが片面研磨される構成であるから、その面の歪みを適切に除去する上で有利になることに加えて、非円形ガラス板を上下から研磨定盤で挟み込んで両面研磨を行う場合のように研磨後に所謂スプリングバックが生じる等の不具合が回避され、非円形ガラス板の平坦度が改善される。
本発明の実施形態に係る板状ワーク研磨装置の概略構成を示す平面図である。 図1のA−A線に従って切断した拡大縦断側面図である。 本発明の実施形態に係る板状ワーク研磨装置の要部を示す拡大平面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態においては、CCD或いはCMOS等の固体撮像素子を収納するパッケージ用のガラス板や、電子部品光学レンズ用途のマイクロレンズアレーに適したガラス板を対象とする。
図1に示すように、この実施形態に係る板状ワーク研磨装置(以下、単に研磨装置という)1は、中央部に配設され且つ軸心廻りに回転するサンギア2と、該サンギア2の外周側に第1周溝3を介して配設され且つ軸心廻りに回転する円形の研磨定盤4と、該研磨定盤4の外周側に第2周溝5を介して配設され且つ軸心廻りに回転するリング状のインターナルギア6とを有する。そして、サンギア2とインターナルギア6との間には、外周部に形成された歯7aがそれらの両ギア2、6に噛合して自転しながら公転する複数(図例では5個)のキャリア7が介設されている。これらのキャリア7は、研磨定盤4上に接触もしくは略接触するように高さ設定がなされている(図2参照)。
上記各キャリア7には、それらの自転中心xから等距離だけ偏心した位置に複数(図例では5個)の円形ホール8がそれぞれ形成されると共に、これらの円形ホール8内には、非円形ガラス板としての矩形ガラス板9が平面視で回転可能となるように遊びをもって1枚ずつ保持されている。この場合、各キャリア7の肉厚は、矩形ガラス板9の肉厚よりも厚くなるように、換言すれば、矩形ガラス板9が各キャリア7の円形ホール8の内周面に衝突した場合には、矩形ガラス板9が円形ホール8の上下に食み出すことなく衝突するように構成されている(図2参照)。そして、この研磨装置1は、研磨定盤4と全ての矩形ガラス板9との間に、酸化セリウム等からなる研磨材を溶媒に混濁させてなる研磨スラリーが供給されるように構成されている。なお、この実施形態では、各キャリア7は、ポリエチレン樹脂で形成されると共に、矩形ガラス板9は、板厚が1〜5mmであって且つ互いに直角な一辺および他辺が100〜500mmの正方形または長方形を呈している。
上記各キャリア7は、研磨定盤4の内周端から第1周溝3の上方に食み出していると共に、研磨定盤4の外周端から第2周溝5の上方に食み出している。第1周溝3および第2周溝5には、それらの底部から上方に突出する第1受ペレット10および第2受ペレット11が周方向に間欠的にそれぞれ突設され、これらの第1受ペレット10および第2受ペレット11の上面は、研磨定盤4の上面と同一高さまたは略同一高さとされている(図2参照)。更に、各キャリア7が自転した場合には、各円形ホール8も、研磨定盤4の内周端から第1周溝3の上方に食み出すと共に、研磨定盤4の外周端から第2周溝5の上方に食み出すように設定されている。
したがって、第1受ペレット10および第2受ペレット11は、各キャリア7の食み出し部の重量を受けると同時に、矩形ガラス板9の食み出し部の重量をも受ける役割を果たすように構成されている。第1受ペレット10および第2受ペレット11は、円柱状に形成され、それらの直径は、第1周溝3および第2周溝5のそれぞれの幅よりも短尺とされている。この実施形態では、研磨定盤4の下部が内周側および外周側にせり出しており、これらの内周側せり出し部および外周側せり出し部の上面に、第1受ペレット10および第2受ペレット11がそれぞれ取り付けられている(図2参照)。したがって、第1受ペレット11および第2受ペレット11は、研磨定盤4と同一軸心廻りに一体的に回転するようになっている。なお、第1受ペレット10および第2受ペレット11の形状は、三角柱状、四角形状、または多角柱状等でもよく、さらにはそれらの構造等も特に限定されるものではないが、研磨スラリーの流通路(流出路)を第1周溝3および第2周溝5に確保できる事および研磨スラリーの堰き止めを生じさせない事が条件とされる。
この研磨装置1は、サンギア2が矢印a方向に、インターナルギア6が矢印b方向に、研磨定盤4が矢印c方向に回転すると共に、キャリア7は、矢印d方向(時計回り又は反時計回り)に自転しながら矢印e方向に公転するように構成されている。そして、このような各構成要素の回転に伴って、円形ホール8内の矩形ガラス板9は、研磨定盤4上で研磨スラリーによって片面研磨されるようになっている。なお、この実施形態では、研磨定盤4のc方向への回転速度は、キャリア7のe方向への回転速度(公転速度)の3倍に設定されている。
ここで、図3を参酌して、キャリア7に形成された円形ホール8と矩形ガラス板9との大きさを比較すると、円形ホール8の直径Dは、矩形ガラス板9の対角線長さLの1.1倍〜2倍となるように設定されている。したがって、矩形ガラス板9は、円形ホール8内において平面視で自由に回転できることになるが、その回転時には、同図に鎖線で示すように矩形ガラス板9の角部(対角部)9aが円形ホール8の内周面に衝突することが起こり得る。そのような場合、矩形ガラス板9の角部9aが衝突する円形ホール8の内周面は、樹脂(ポリエチレン樹脂)で形成されていることになる。また、同図に鎖線で示すように、矩形ガラス板9の一部が、研磨定盤4の外周端から外方に食み出した状態にある場合には、その食み出し部は、第2受ペレット11によって受けられる。したがって、矩形ガラス板9が薄肉であっても、その食み出し部の垂れ下がりが阻止されるように構成されている。
以上のような構成を備えた研磨装置1によれば、図1に示すように、サンギア2およびインターナルギア6がそれぞれ矢印a、b方向に回転することにより、キャリア7が矢印d方向に自転しながら矢印e方向に公転すると共に、研磨定盤4は、矢印c方向に回転する。これにより、全ての矩形ガラス板9は、各キャリア7の円形ホール8内で自由に回転しながら、研磨定盤4上で研磨スラリーの供給を受けつつ片面が研磨される。この場合、各キャリア7の円形ホール8内には、さらに他のキャリアが保持されていないため、研磨定盤4と他のキャリアとの当接摺動に起因する研磨装置1の耐久性低下が抑止される。更に、矩形ガラス板9は、各キャリア7の円形ホール8内でランダムに回転できることになるため、一定の回転移動軌跡ないしは規則性をもった回転移動軌跡を有しないことになり、研磨作業に偏りが生じ難くなって、矩形ガラス板9が肉厚均一に研磨される。しかも、矩形ガラス板9は、自重によってその下面のみが片面研磨されることになるため、その面の歪みを適切に除去できることに加えて、矩形ガラス板9を上下から研磨定盤で挟み込んで両面研磨を行う場合のように研磨後に所謂スプリングバックが生じる等の不具合が回避され、矩形ガラス板9の平坦度が適正になる。そして、矩形ガラス板9の一方の面の研磨を行った後は、矩形ガラス板9を裏返して各キャリア7の円形ホール8内に再度載置することにより、他方の面の研磨が同様にして行われる。因みに、本発明者等が実験を行った結果、このようにして研磨された矩形ガラス板9は、肉厚が十分に均一であり且つ平坦度も優れており、極めて高品位なものとなっていた。
なお、以上の実施形態では、非円形ガラス板を矩形ガラス板9としたが、この非円形ガラス板は、楕円形や多角形などのガラス板であってもよい。また、本発明の研磨装置は、両面研磨機としても使用可能なように、上定盤を備えていてもよい。この場合、本発明方法の実施中は、上定盤を上げたままの状態で研磨を行うことになる。
1 板状ワーク研磨装置
2 サンギア
4 研磨定盤
6 インターナルギア
7 キャリア
8 円形のホール(円形ホール)
9 矩形ガラス板
D 円形のホールの直径
L 矩形ガラス板の対角線長さ
x キャリアの自転の中心

Claims (8)

  1. サンギアと、インターナルギアと、これらの両ギア間に介設され且つ外周部に形成された歯が前記両ギアに噛合して自転しながら公転するキャリアと、該キャリアに形成されたホールに保持される板状ワークと、該板状ワークの面を支持する研磨定盤とを備えた板状ワーク研磨装置において、
    前記板状ワークが非円形ガラス板であって、前記キャリアに形成されたホールが平面視で円形であり、該キャリアの下方に前記研磨定盤が配置されると共に、前記非円形ガラス板が平面視で回転可能となるように前記円形のホールに遊びをもって保持され且つ前記研磨定盤上でその片面のみが研磨されるように構成されていることを特徴とする板状ワーク研磨装置。
  2. 前記非円形ガラス板が、矩形ガラス板であると共に、該矩形ガラス板が、前記円形のホール内にて平面視で自由に回転するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の板状ワーク研磨装置。
  3. 前記非円形ガラス板が、その自重により前記研磨定盤上で研磨されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の板状ワーク研磨装置。
  4. 前記円形のホールが、前記キャリアの自転の中心から偏心して形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の板状ワーク研磨装置。
  5. 前記円形のホールの直径が、前記矩形ガラス板の対角線長さの1.1倍以上で且つ2倍以下であることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の板状ワーク研磨装置。
  6. 前記キャリアの少なくとも円形のホールの周面部が樹脂または硬質ゴムで形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の板状ワーク研磨装置。
  7. 前記キャリアの少なくとも円形のホールの周面部の肉厚が、前記非円形ガラス板の肉厚よりも厚いことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の板状ワーク研磨装置。
  8. サンギアと、インターナルギアと、これらの両ギア間に介設され且つ外周部に形成された歯が前記両ギアに噛合して自転しながら公転するキャリアとを有し、該キャリアに形成されたホールに板状ワークを保持して、研磨定盤により該板状ワークの面を支持する板状ワーク研磨方法において、
    前記板状ワークが非円形ガラス板であって、前記キャリアに形成されたホールが平面視で円形であり、該キャリアの下方に前記研磨定盤を配置すると共に、前記非円形ガラス板を平面視で回転可能となるように前記円形のホールに遊びをもって保持させ、且つ前記研磨定盤上で前記非円形ガラス板の片面のみを研磨することを特徴とする板状ワーク研磨方法。
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