JP2011066300A - レーザ共振器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、凹面ミラーを用いたレーザ共振器に関する。
従来から、レーザ媒質の両側に反射ミラーと出力ミラーを配置し、レーザ媒質を励起して前記ミラー間で繰り返し反射させることにより増幅させるレーザ共振器が知られている。例えば図6〜図9は、固体レーザ装置において一般的に用いられる共振器の構造を示している。図6は2枚のミラー61,62を向かい合うように配置した、最も基本的な共振器構造である。図6に示す共振器として共焦点共振器が挙げられる。図7は3枚のミラー71,72,73から成る折り返し共振器を、図8は4枚のミラー81,82,83,84から成る折り返し共振器を示している。また、図9は4枚のミラー91,92,93,94から成る進行波型共振器を示している。
これらレーザ共振器では、ミラーのうちの一部又は全部を、レーザを反射すると同時に平行光化したり集光したりする凹面ミラーとすることにより、集光効率の向上を図っている。特に反射面が球面である凹面球面ミラー(以下、「球面ミラー」ともいう)は製造や加工が容易であることから、広く用いられている。
このようにミラー間でレーザが反射を繰り返すレーザ発振器では、各ミラーの光軸のずれやミラーでの損失がレーザ発振の妨げになる。そこで、レーザ発振器を設計する際に、そのレーザ発振器に安定なモードが存在するか否か、言い換えるとレーザ共振器として使用可能であるか否かを判断する必要がある。安定なモードが存在するか否かを判断するために広く用いられている手法の一つに、光線行列(ABCD行列)を使用した自己無撞着法と呼ばれる解析法がある。
自己無撞着法は、安定な共振器であれば、ある面を基準にしてモードが共振器を1周巡回した場合、その一周したモードは元のモードに回帰する、という条件から安定なモードが存在するか否かを判断する手法である。この条件は式で表すと次のようになる。
例えば図10に示す2枚の凹面球面ミラー(以下、球面ミラーという)101,102から成る共振器の場合、基準面からのABCD行列は、下記の式3となる。
ここで、L11:ミラー間隔、R11:球面ミラー101の曲率半径、R12:球面ミラー102の曲率半径を示す。式3の右辺の行列式のうち、1番目及び3番目の行列はミラー間隔L11によって決まる。また、2番目の行列及び4番目の行列は、それぞれ球面ミラー101の曲率半径R11及び球面ミラー102の曲率半径R12によって決まる。
式2より、共振器が安定であるための条件は、
となる。
式2より、共振器が安定であるための条件は、
図10に示すように全ての球面ミラーが一直線上に配置された共振器では、各球面ミラーに直入射するレーザを考えるだけで良い。従って、比較的簡単な行列でABCD行列を表現することができる。
ところが、レーザの方向を変えるために球面ミラーを傾けて配置して成る共振器の場合は、レーザの入射方向に分けて行列を考える必要がある(非特許文献2参照)。
例えば、図11に示すように、球面ミラー111に任意の角度θでレーザが入射する場合は、レーザを球面ミラー111の光軸と平行方向の成分、垂直方向の成分に分けて考える。このときの球面ミラー111の曲率半径によって決まる行列はそれぞれ次のように表される。なお、ここでは、球面ミラーの曲率半径をRとする。
ところが、レーザの方向を変えるために球面ミラーを傾けて配置して成る共振器の場合は、レーザの入射方向に分けて行列を考える必要がある(非特許文献2参照)。
例えば、図11に示すように、球面ミラー111に任意の角度θでレーザが入射する場合は、レーザを球面ミラー111の光軸と平行方向の成分、垂直方向の成分に分けて考える。このときの球面ミラー111の曲率半径によって決まる行列はそれぞれ次のように表される。なお、ここでは、球面ミラーの曲率半径をRとする。
上記式5及び式6から、平行方向及び垂直方向のそれぞれについてABCD行列を求め、共振器の安定性を判断すると、平行方向及び垂直方向のうちの一方については安定であるが、別の方向については不安定であると判断される場合がある。一方向でも不安定な場合は、レーザ共振器として使用することができない。これは、ミラーの球面収差による。このため、球面ミラーで共振器を構成する場合には、当該球面ミラーの曲率半径や配置、傾きを自由に設定することができない。
また、非線形光学素子による波長変換レーザでは、共振器のウエスト部分に光学素子を配置することにより効率よく高調波を取り出すことができるため、非線形光学素子の位置やモード形状を最適にするように、共振器構造が設計される。しかし、球面ミラーの場合は、収差の影響を受けてモード形状が楕円になることがある。モード形状を円形に近づけるためには、共振器の構成の検討やミラーの位置などを考慮する必要があった。
Amnon Yariv ,多田邦夫・神谷武志 監訳,「光エレクトロニクス 基礎編」丸善株式会社,2000年3月
LASERS,Anthony E. Siegman, University Science Books, Mill Valley California, 1986
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、共振器構造の自由度を大きくし、且つ効率的なレーザ共振器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために成された本発明は、レーザ光の反射面を有する反射ミラーと、前記反射ミラーの反射面との間で光共振器を形成する出力ミラーと、前記反射ミラーと前記出力ミラーとの間に介在して前記レーザ光の方向を変える1以上の折り返しミラーとを備えるレーザ共振器において、
前記折り返しミラーの少なくとも1つが凹状のトロイダルミラーであり、
前記反射ミラー、前記出力ミラー、前記折り返しミラーの間で形成される光共振器のABCD行列が以下の式
を満たすように、前記トロイダルミラーの平行方向の曲率半径Rh及び垂直方向の曲率半径Rv(Rh≠Rv)を設定したことを特徴とする。
前記折り返しミラーの少なくとも1つが凹状のトロイダルミラーであり、
前記反射ミラー、前記出力ミラー、前記折り返しミラーの間で形成される光共振器のABCD行列が以下の式
図1は一般的なトロイダルミラーの構造を示す斜視図である。トロイダルミラーM1は、反射面M2の形状が、互いに直交する中心軸(X軸、Y軸)に沿った方向の曲率半径、即ち平行方向(水平方向)の曲率半径、垂直方向の曲率半径が異なるミラーである。反射面M2は、中心軸X,Yに対してそれぞれ鏡像対称である。
ここで平行方向及び垂直方向の曲率半径をそれぞれRh、Rv(Rh≠Rv)とすると、各方向の曲率半径によって決まる行列はそれぞれ次のように表される。
ここで平行方向及び垂直方向の曲率半径をそれぞれRh、Rv(Rh≠Rv)とすると、各方向の曲率半径によって決まる行列はそれぞれ次のように表される。
式7及び式8から、平行方向及び垂直方向のそれぞれのABCD行列を共振器構造に合わせて計算する。このため、各方向の最適な曲率半径Rh,Rvをそれぞれ自由に選択することができる。
本発明のレーザ共振器では、レーザの入射方向に対して光軸が傾くように配置される折り返しミラーをトロイダルミラーとしたため、共振器構造の設計自由度が大幅に向上する。また、ミラーの収差を抑えることができるため、モード形状を円形に近づけることができる。
本発明のレーザ共振器では、レーザの入射方向に対して光軸が傾くように配置される折り返しミラーをトロイダルミラーとしたため、共振器構造の設計自由度が大幅に向上する。また、ミラーの収差を抑えることができるため、モード形状を円形に近づけることができる。
一方、軸外放物面ミラーは、平行光を無収差で焦点に集光させる、あるいは、焦点から出た点光源を無収差で平行光に変換するミラーである。図2に軸外放物面ミラーの一つである軸外パラボラミラーM3を示す。軸外パラボラミラーM3は、次の式9で表される放物線(図2において符号1で示す曲線)を、Y軸を回転軸として回転させてできる面の一部を切出したものである。
ここで、fは軸上焦点距離である。また、図2中、f'は軸外パラボラミラーM3の表面から軸上焦点2までの距離(軸外焦点距離)である。軸外パラボラミラーM3を切出す位置は、軸外し角θ12(軸外パラボラミラーの法線3から入射光(平行光)4までの角度)により決定する。このように、予め軸外し角θ12を考慮して軸外パラボラミラーM3を設計するため、球面ミラーを傾けた場合に発生するような収差を全く考慮する必要がない。つまり、軸外パラボラミラーM3のABCD行列は、直交する2軸(平行方向と垂直方向)の影響を考える必要がない。
なお、軸外パラボラミラーM3の表面形状は放物面であるが、球面に近似することにより、一般的な焦点距離と曲率半径との関係(曲率半径=2×焦点距離)に従って、ABCD行列を次の一個の式10で表すことができる。なお、ここでは、近似した球面の曲率半径をRpとする。
以上から、折り返しミラーを軸外パラボラミラーとすると、収差の影響を受けない安定な共振器を設計することが可能となる。例えば、レーザ共振器を設計する場合は、軸外パラボラミラーの仕様(軸上焦点距離と軸外し角)を決め、この仕様を満足するように残りのミラーを配置すればよい。このため、レーザ共振器の設計に要する手間や時間を大幅に短縮することができる。
また、レーザ共振器の他のミラーに対する軸外パラボラミラーの配置が決まると軸外焦点距離が求まるため、共振器構造を考える場合、軸上焦点距離を用いるより軸外焦点距離を用いる方が設計が容易である。
さらに、軸外パラボラミラーを用いた共振器では、焦点位置での無収差によりビームウエスト形状が円形となる。従って、例えば非線形光学結晶を用いた高調波レーザを考える場合、非常に高効率な波長変換が可能となる。
さらに、軸外パラボラミラーを用いた共振器では、焦点位置での無収差によりビームウエスト形状が円形となる。従って、例えば非線形光学結晶を用いた高調波レーザを考える場合、非常に高効率な波長変換が可能となる。
以下、本発明のいくつかの実施例について図面を参照して説明する。
図3は本発明の第1実施例に係るレーザ共振器の概略構成を示している。このレーザ共振器10は、2枚の凹面ミラー5,6と1枚の平面ミラー7から構成されている。凹面ミラー5と平面ミラー7との間にはレーザ媒質8が配置されている。レーザ媒質8は、図示しない励起光源からの励起光Eにより励起されてレーザを発生する。凹面ミラー6は出力ミラーである。凹面ミラー5は、レーザ光を凹面ミラー6の方向に変える折り返しミラーであり、レーザ光路に対して角度θ1傾けて配置されている。
平面ミラー7と凹面ミラー5は間隔L1をあけて配置され、凹面ミラー5と凹面ミラー6は間隔L2をあけて配置されている。
平面ミラー7と凹面ミラー5は間隔L1をあけて配置され、凹面ミラー5と凹面ミラー6は間隔L2をあけて配置されている。
ここで、凹面ミラー5,6が、曲率半径がそれぞれR1、R2の球面ミラーである場合を考える。このとき、レーザ共振器10のABCD行列は、平行方向(p:parallel)、垂直方向(s:senkrecht)に分けて以下の式11,式12で表すことができる。なお、下記の式11及び式12では、便宜上、球面ミラー5の平行方向、垂直方向の曲率半径をそれぞれR1p,R1sと表すが、R1p=R1s=R1である。
いま、各パラメータに以下の具体的な数値を設定してABCD行列を計算し、共振器10が安定であるか否かを判別した。
L1:100mm,L2:100mm、R1:200mm、R2:200mm、θ1:15度
判別には、以下の判別式を用いた。
その結果、平行方向のABCD行列の判別式の値は約0.962となり、安定条件を満たすが、垂直方向の判別式の値は約1.032となり、安定条件を満たさなかった。つまり、上記の条件では、共振器10はレーザ発振しない。
L1:100mm,L2:100mm、R1:200mm、R2:200mm、θ1:15度
判別には、以下の判別式を用いた。
次に、凹面ミラー5がトロイダルミラー5、凹面ミラー6が球面ミラー6である場合を考える。ここでは、トロイダルミラー5の各平行方向の曲率半径をR1h、垂直方向の曲率半径をR1v(R1h≠R1v)とし、球面ミラー6の曲率半径をR2とする。
このとき、レーザ共振器10の平行方向、垂直方向のABCD行列は、それぞれ以下の式11’,式12’で表すことができる。なお、下記の式11’及び式12’では、トロイダルミラー5の平行方向、垂直方向の曲率半径をそれぞれR1hp,R1vsと表す。
このとき、レーザ共振器10の平行方向、垂直方向のABCD行列は、それぞれ以下の式11’,式12’で表すことができる。なお、下記の式11’及び式12’では、トロイダルミラー5の平行方向、垂直方向の曲率半径をそれぞれR1hp,R1vsと表す。
また、各パラメータに以下の具体的な数値を設定してABCD行列を計算し、共振器が安定であるかを判別した。
L1:100mm,L2:100mm、R1h:200mm、R1v:130mm、R2:200mm、θ1:15度
トロイダルミラー5の平行方向の曲率半径は球面ミラー6の曲率と同じであるので、判別式の値も同じ(約0.962)となる。一方、垂直方向の判別式の値は約0.673となり、いずれの軸方向も安定条件を満たすことが分かる。つまり、レーザ共振器として使用可能となる。
このように、折り返しミラーである凹面ミラー5をトロイダルミラーとすることにより、各軸方向についてそれぞれ共振器の安定条件を満たすような曲率半径等のパラメータを自由に設定することができ。
L1:100mm,L2:100mm、R1h:200mm、R1v:130mm、R2:200mm、θ1:15度
トロイダルミラー5の平行方向の曲率半径は球面ミラー6の曲率と同じであるので、判別式の値も同じ(約0.962)となる。一方、垂直方向の判別式の値は約0.673となり、いずれの軸方向も安定条件を満たすことが分かる。つまり、レーザ共振器として使用可能となる。
このように、折り返しミラーである凹面ミラー5をトロイダルミラーとすることにより、各軸方向についてそれぞれ共振器の安定条件を満たすような曲率半径等のパラメータを自由に設定することができ。
図4は本発明の第2実施例に係るレーザ共振器の概略構成を示している。なお、図4ではレーザ媒質の図示を省略している。このレーザ共振器30は2枚の平面ミラー31,32と2枚の凹面ミラー33,34を使った進行波型共振器(リング共振器)である。凹面ミラー33、34は間隔L31をあけて配置され、且つ、凹面ミラー33、34は、光路に対して角度θ3傾けて配置されている。同様に、平面ミラー31、32は間隔L33をあけて配置され、光路に対して角度θ3傾けて配置されている。また、平面ミラー31と凹面ミラー34及び平面ミラー32と凹面ミラー33の距離はいずれもL32である。
ここで、凹面ミラー33,34が、曲率半径がそれぞれR33,R34の球面ミラーである場合を考える。このとき、レーザ共振器20の平行方向、垂直方向のABCD行列は、それぞれ以下の式13,14で表すことができる。なお、下記の式13及び式14では、便宜上、凹面(球面)ミラー33の平行方向、垂直方向の曲率半径をそれぞれR33p,R33sと表すが、R33p=R33s=R33である。
いま、各パラメータを以下の具体的な数値に設定してABCD行列を計算し、共振器30が安定であるか否かを判別した。
L31:50mm,L32:97mm、L33:150mm、R33:350mm、R34:350mm、θ3:15度
その結果、平行方向のABCD行列の判別式の値は約1.026となり、安定条件を満足しなかった。一方、垂直方向の判別式の値は、約0.909となり、安定条件を満足した。つまり、上記の条件では、この共振器30はレーザ発振しない。
L31:50mm,L32:97mm、L33:150mm、R33:350mm、R34:350mm、θ3:15度
その結果、平行方向のABCD行列の判別式の値は約1.026となり、安定条件を満足しなかった。一方、垂直方向の判別式の値は、約0.909となり、安定条件を満足した。つまり、上記の条件では、この共振器30はレーザ発振しない。
次に、凹面ミラー33、34がそれぞれトロイダルミラー35、36である場合を考える。各トロイダルミラー35、36の各軸方向の曲率半径をR35h、R35v、及びR36h、R36vとする。このとき、平行方向、垂直方向のABCD行列は、それぞれ以下の式13’、14’で表すことができる。なお、下記の式13’及び式14’では、便宜上、トロイダルミラー35の平行方向、垂直方向の曲率半径をそれぞれR35hp,R35vsと表す(R35hp≠R35vs)。また、トロイダルミラー36の平行方向、垂直方向の曲率半径をそれぞれR36hp,R36vsと表す(R36hp≠R36vs)。
また、各パラメータに以下の具体的な数値を設定してABCD行列を計算し、共振器が安定であるか否かを判別した。
L21:50mm,L22:97mm、L23:150mm、R25h:400mm、R25v:350mm、R26h:400mm、R26v:350mm、θ2:15度
すると、平行方向のABCD行列の判別式の値は約0.805となり、垂直方向の判別式の値は、約0.909となった。つまり、いずれの方向も安定条件を満足する。
このように、折り返しミラーとしての凹面ミラー33,34をトロイダルミラーにすることで、球面ミラーでは困難であった安定条件を満たすパラメータの選択が容易になる。
L21:50mm,L22:97mm、L23:150mm、R25h:400mm、R25v:350mm、R26h:400mm、R26v:350mm、θ2:15度
すると、平行方向のABCD行列の判別式の値は約0.805となり、垂直方向の判別式の値は、約0.909となった。つまり、いずれの方向も安定条件を満足する。
このように、折り返しミラーとしての凹面ミラー33,34をトロイダルミラーにすることで、球面ミラーでは困難であった安定条件を満たすパラメータの選択が容易になる。
図5は、本発明の第3実施例を示す共振器の概略構成を示している。この共振器50は、第2実施例の共振器30の凹面ミラーを軸外パラボラミラー53,54としたものである。前記軸外パラボラミラー53,54の軸外焦点距離をf5、軸外し角をθ5(θ5=θ3)とする。このとき、軸外焦点距離f5は 以下の式15に示すように、軸外パラボラミラー53(54)から平面ミラー52(51)で折り返し、軸外焦点56までの距離を指す。なお、L32は軸外パラボラミラー53(54)から平面ミラー52(51)までの距離、L33は平面ミラー51,52間の距離を示す。
一般的に、各素子の間隔は、軸外パラボラミラーの仕様(軸上焦点距離と軸外し角)により決定される。共振器の構成を考える場合は、軸上焦点距離よりも軸外焦点距離の方が設計が容易であるため、ここでも軸外焦点距離を用いた。また、理解を容易にするために図5中に光線(55)を示した。
この共振器50のABCD行列は、各軸外パラボラミラー53,54の近似球面での曲率をR533,R54とすると、各軸方向共に次の式16で表される。
ここで、各パラメータを、
L31:50mm,L32:97mm、L33:150mm、R53:343.2mm、R54:343.2mm、θ5:15度
とすると、平行方向及び垂直方向のABCD行列の判別式の値は1となり、安定条件を満足する。つまり、折り返しミラーである凹面ミラーを軸外パラボラミラーにすることにより、安定なレーザ共振器として使用することができる。
L31:50mm,L32:97mm、L33:150mm、R53:343.2mm、R54:343.2mm、θ5:15度
とすると、平行方向及び垂直方向のABCD行列の判別式の値は1となり、安定条件を満足する。つまり、折り返しミラーである凹面ミラーを軸外パラボラミラーにすることにより、安定なレーザ共振器として使用することができる。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本願発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
M1・・・トロイダルミラー
M3・・・軸外パラボラミラー
5,35,36・・・トロイダルミラー
10,30,50・・・レーザ共振器
53,54・・・軸外パラボラミラー
M3・・・軸外パラボラミラー
5,35,36・・・トロイダルミラー
10,30,50・・・レーザ共振器
53,54・・・軸外パラボラミラー
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