JP2011065626A - プラントの建設計画支援装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的な建設計画を作成可能なプラントの建設計画支援装置及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】建設エリアに施工される複数の構成要素からなるプラントの建設計画を支援する建設計画支援装置において、前記プラントの建設作業のうち同一種の繰り返し作業が夫々括り出されて複数の作業群が設定され、前記作業群ごとに夫々設けられた作業群データベースであって、前記建設エリアが施工予定の構成要素ごとに小エリアに区分され、前記作業群の繰り返し作業が実施される前記小エリアに関するエリア情報と、前記作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む制約条件情報とが夫々格納された作業群データベースと、前記建設計画に関して変動可能な設定パラメータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記設定パラメータに基づいて、前記作業群データベースを用いて前記制約条件情報を満たす建設計画を作成する計画作成手段と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プラントの建設計画を支援する建設計画支援装置及び方法に関する。
従来、プラント建設工事においては、施工前に立案された建設計画を基にガントチャート等により表される工程管理表を出力し、この工程管理表に沿って工事を行なっていた。プラントは、複数の機器、装置、又は設備(以下、これらを構成要素と称する)が集合して付加価値を生み出す機能を発揮する施設であり、例えば、火力発電プラント、原子力発電プラント、石油化学プラント、石油精製プラント、ごみ処理プラントなど様々なプラントが存在する。これらのプラントの建設工事においては、通常、全体の建設計画を立案し、建設計画に基づいて資材を調達し、施工を行なうようになっている。
建設計画は、一般にコンストラクションプランナーと呼ばれる専門家が、各構成要素において予測される作業日数、作業工程順、必要とされる重機及び作業員数、全体の工期等を総合的に勘案して作成していた。
しかしながら、実際には、各々の構成要素に対する非常に多くの作業を、限られた工期の中で且つ限られた作業員及び重機で行なうためには極めて高度な設計技術が必要とされ、プランナーには高度な熟練度が必要とされていた。
そこで近年、これらの建設計画の作成をコンピュータによって支援する技術が提案、実用化されつつある。
建設計画を支援する技術として、特許文献1(特許第3756417号公報)には、構造物を構成する最小単位部材及び組合せ部材を格納する部品テーブルと、これらの部材の処理工程及び加工量を格納する処理工程テーブルと、各処理工程での加工量を格納するタスクテーブルとを有する生産管理データベースを備えた構造物の生産管理装置が開示されている。この装置では、タスクテーブルに各処理工程で処理する加工量がまとめて格納されるため、これを用いて工数計算や工程管理を行なうことができる。
また、特許文献2(特開2004−94511号公報)には、建設工事を階層状に区分して最下位層の区分を作業単位とし、作業単位毎に完了又は投入した物量、工数を入力して、工事の進捗率を算出するようにした建設工事進捗管理システムが開示されている。
特許第3756417号公報 特開2004−94511号公報
しかしながら、プラントは複数の構成要素が広大な建設エリアに集合して形成された集合体であり、特許文献1、2等に開示される従来の技術においては、各構成要素が立地するエリアと作業との紐付けができていなかったため、作業がどこで発生しているか明確でなく、並行作業可能かどうかなどの判断が困難であった。
また、建設工事のうち繰り返し作業の括り出しができていなかったため、作業員や重機の増減に伴う日数増減を予想できなかった。
さらに、各作業群の制約条件が明確でなかったため、目的に応じた最適工程を検討することができなかった。
したがって、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、効率的な建設計画を作成可能なプラントの建設計画支援装置及び方法を提供することを目的とする。
を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るプラントの建設計画支援装置は、建設エリアに施工される複数の構成要素からなるプラントの建設計画を支援する建設計画支援装置において、前記プラントの建設作業のうち同一種の繰り返し作業が夫々括り出されて複数の作業群が設定され、前記作業群ごとに夫々設けられた作業群データベースであって、前記建設エリアが施工予定の構成要素ごとに小エリアに区分され、前記作業群の繰り返し作業が実施される前記小エリアに関するエリア情報と、前記各作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む制約条件情報とが夫々格納された作業群データベースと、前記建設計画に関して変動可能な設定パラメータを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記設定パラメータに基づいて、前記作業群データベースを用いて前記制約条件情報を満たすように前記各作業群の時系列位置が設定された建設計画を作成する計画作成手段とを備えることを特徴とする。
前記プラントとは、付加価値を生み出す機能を発揮するために組み合わされた複数の構成要素からなる複合体である。プラントの例としては、火力発電プラント、原子力発電プラント、石油化学プラント、石油精製プラント、ごみ処理プラント等が挙げられる。前記構成要素は、配管や電気系統、構造物を含み、一つ以上の機能を発揮する機器、装置又は設備である。火力発電プラントを例に挙げると構成要素としては、発電ボイラ、焼却炉、排ガス処理装置等となる。尚、本発明では、構成要素として、クレーン等の重機が配置された資材置き場、作業員の休憩所や事務所等の建造物を含むことが好ましい。
また、前記作業群は、例えば過去の建設工事における工事日報、または予測される建設工事に基づいて同一種の繰り返し作業を抽出し、グループ化したものである。繰り返しの回数には1回を含むものとする。
また、前記作業員及び重機の仕事量は、作業群の実施に必要とされる作業員及び重機の数、又は作業時間、BQ(Bill of Quantity)や溶接長、塗装面積、保温材体積等で表される。重機の仕事量は、重機を使用しない場合を含み、この場合重機の仕事量は0となる。さらに、設定パラメータとは、建設計画において変動可能な設定値であり、例えば、重機の使用台数、作業員の人数、資材入荷日等である。入力手段によりこの設定パラメータを特定するデータが入力されるようになっている。
本発明によれば、プラントの建設工事に含まれる多数の作業を、同一種の繰り返し作業毎に括り出し、これをグループ化した作業群とすることで、各作業群毎に必要とされる作業員、重機を定量化しやすくなり、作業員又は重機の増減に伴う作業日数の増減を容易に予測できるようになる。
また、作業群毎に作業群データベースを備え、該作業群データベースが、構成要素毎に建設エリアを小エリアに区分したエリア情報を格納していることにより、作業がどこで発生しているかが明確となり並行作業可能か否か等の判断が瞬時に行なえ、効率的な建設計画を作成可能となる。さらにまた、作業群データベースは、エリア情報の他に、作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む制約条件情報が格納されているため、これらの制約条件情報を満たす建設計画を作成することで、与えられた条件の中で最適な建設計画を作成することが可能となる。
さらにまた、計画作成手段により複数の前記作業群の時系列位置を算出して作業群の作業工程順を設定することで、建設工事に要する全工期の日数、各時期における作業員の人数又は重機の使用台数等が把握できるようになる。
また、前記計画作成手段は、前記設定パラメータとして入力された、前記建設計画の全体に与えられる前記重機の総使用台数及び前記作業員の総人数に基づいて、前記作業群ごとの前記重機の使用台数及び前記作業員の人数を決定し、これらを前記作業群データベースに格納することが好ましい。
このように、建設計画の全体に与えられる重機の総使用台数及び作業員の総人数に基づいて、計画作成手段にて制約条件を満たすようにこれらを分配することにより、作業群ごとに最適な重機の使用台数及び作業員の人数を設定することが可能となる。尚、建設計画の全体に与えられる重機の総使用台数は、重機の種類毎に与えてもよく、また作業員の総人数は作業員の業種毎に与えてもよい。
さらに、前記計画作成手段は、前記各作業群で1台の重機が単位時間稼動した時に必要な作業員人数を表す重機要求人数と、前記各作業群で重機の占める仕事量を表す重機実動率とに基づいて、前記各作業群の所要時間を求めて前記各作業群の時系列位置に反映させることが好ましい。
このように、重機及び作業員が作業群の仕事消費に与える影響を重機要求人数及び重機実動率のように定式化し、各作業群における重機の仕事量と作業員の仕事量の消費割合を夫々定義することで、重機と作業員との協働関係が明らかとなり、実現場に近い仕事消費モデルを設定することができる。
さらにまた、前記入力手段により入力される前記設定パラメータの一つが、前記建設作業に必要とされる資材の中で資材入荷日が確定した資材の確定入荷日であり、前記計画作成手段は、前記資材入荷日及び他の前記設定パラメータに基づいて、前記建設計画を作成するとともに前記資材の中で資材入荷日が未確定の資材における入荷希望日を算出することが好ましい。
一般に、プラント建設においては、SCM(supply chain management)等のシステムにより定期的に納期が確認され、予め資材入荷日がわかっているものがある。したがって、建設計画を作成する際に、資材入荷日がわかっているものに関してはこの確定入荷日を設定パラメータとして入力することによって、より確実な建設計画を作成することができる。また、未確定の資材に関しては、建設計画の作成とともに入荷希望日が算出されるようにしたため、早い段階で業者に対して入荷希望日を伝えることができ、建設計画の実施を円滑に行なえるようになる。
また、前記計画作成手段で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパスと同時期に設定された前記作業群のうち並行作業可能な作業群を前記クリティカルパスと重複しない時期に移動させるようにした第1の計画修正手段を備えることが好ましい。
クリティカルパスは、作業群の工程順を計画する上で、どの作業群又は作業群列が律速となるかを判断するための要素であり、このクリティカルパスを検出することで工期短縮のポイントを明確化することができ、工事進捗時においても厳守すべき工事の把握、納期遅れの未然防止に役立つこととなる。
上記したように、クリティカルパスと同時期に設定された作業群のうち並行作業可能な作業群はクリティカルパスと重複しない時期に移動させることで、クリティカルパス上の作業群に対して重機や作業員を重点的に投入することができるため、全体の工期を短縮することが可能となる。尚、作業群を移動させる時には、作業群が前倒しで実施される位置に移動させるとよい。
また、前記計画作成手段で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパス上の前記作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、この作業群に並行した、前記クリティカルパス上にない作業群の前記重機又は前記作業員を優先的に分配する第1の計画修正手段を備えることが好ましい。
上記したボトルネックとなる作業群とは、クリティカルパス上の並行している作業数が少ない作業群で、さらに上流の複数の作業の完了が必要で、且つ後流の複数の作業の開始に必要な作業である。
クリティカルパス上の作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群は、重機または作業員増加に対する時間短縮効果が大きいため、この作業群に重機または作業員を優先的に配分することにより作業時間を短縮でき、また後流の作業群も作業開始を早めることができるため、建設計画全体の工期短縮が可能となる。
さらに、前記設定パラメータの何れかを制御因子とし、前記作業員の業種ごとのスキルと天候の変動とを誤差因子として、前記制御因子に対して相互に異なった水準組合せと前記誤差因子とに基づいて設定された最適条件におけるSN比及び感度を求め、前記誤差因子に対してロバストとなるように前記建設計画を修正する第2の計画修正手段を備えることが好ましい。
このように、誤差因子として作業員の業種毎のスキルと天候の変動を設定し、直交表を用いてロバストな工程を作成して要因効果図により評価することによって、作業員のスキル及び天候の変動に影響され難い建設計画を作成することが可能となる。
また、前記計画作成手段で作成した建設計画における前記作業員の人件費、前記重機のリース費、付帯工事費、及び資材の輸送費の少なくとも何れかのコストの総和が最小となるように前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れかを修正する第3の計画修正手段を備えることが好ましい。
このように、各種コストを設定しておき、コストの総和が最小となるように作業員の人数又は重機の台数等の設定パラメータを修正したり、又は作業群の時系列位置(作業工程順)を修正することにより、建設工事にかかるコストを低減できる。
尚、計画作成手段で作成した建設計画に対して第1の計画修正手段〜第3の計画修正手段により実施される修正については、その処理順は特に限定されない。
また、前記計画作成手段で作成した建設計画に基づいて、前記構成要素の建設に必要とされる資材の搬入計画を作成する資材搬入計画手段を備え、前記資材搬入計画手段は、前記複数の小エリアのうち前記構成要素の施工前で資材設置可能な小エリアを、資材設置可能な時期及び面積と関連付けて記憶させるとともに、前記建設エリアに設けられた資材置き場を区画して形成された単位区画をその面積と関連付けて記憶させ、前記構成要素が施工される小エリアに対して距離が近い順から前記資材設置可能な小エリア又は前記単位区画に優先順位を付与し、該優先順位と前記資材設置可能な時期とに基づき前記資材を搬入する搬入計画を作成することが好ましい。
このように、資材置き場を区画化し、さらに建設エリアのうち資材設置可能な小エリアを含めて施工現場に近い順に資材が設置可能な場所に優先順位を付与することで、資材設置場所から施工現場への横持ち作業を低減でき、作業の短縮化及び効率化が可能となる。また、搬入計画によりどこに資材を搬入するかが明確となるため、重要な資材を手前に置けて取り出し効率が向上する。さらにまた、資材設置場所の必要面積を事前に把握でき、資材設置場所が不足することが無くなる。
さらに、前記建設エリアにて得られた実績データが入力され、該実績データに基づいて前記計画作成手段で作成した建設計画のうち前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れか一方を修正するリスケジュール手段を備えることが好ましい。
このように、建設エリアにて得られた実績データに基づいて、作業群毎に与えられる作業員の人数又は重機の台数等の設定パラメータ、又は前記作業群の時系列位置からなる作業工程順を修正することにより、作業遅れや資材納期遅れが発生した場合などに短時間で詳細に建設計画をリスケジュールすることが可能となる。
さらにまた、前記計画作成手段で作成した建設計画から前記作業員の全体人数、前記作業員の小エリア毎の人数、前記作業員の業種別の人数、前記重機の台数、前記作業員又は前記重機の仕事消化量、前記作業群の時系列位置を表したガントチャートのうち少なくとも何れかについて、計画段階の予定と施工時の実績を比較して出力する出力手段を備えることが好ましい。
このように、計画段階の予定と施工時の実績を比較して出力することにより、工事の進捗状況の管理ができ、実績に応じて建設計画の修正を行なうことも可能となり、施工時においても作業の効率化が可能となる。また、建設計画自体が適正であるか否かを評価することもできる。
また、本発明のプラントの建設計画支援方法は、建設エリアに施工される複数の構成要素からなるプラントの建設計画を支援する建設計画支援方法において、前記プラントの建設作業のうち同一種の繰り返し作業が夫々括り出されて複数の作業群が設定され、前記作業群ごとに夫々設けられた作業群データベースであって、前記建設エリアが施工予定の構成要素ごとに小エリアに区分され、前記作業群の繰り返し作業が実施される前記小エリアに関するエリア情報と、前記各作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む制約条件情報とが夫々格納された作業群データベースと、前記作業群データベースに基づいて演算処理を行なう処理装置とを備え、前記建設計画における変動可能な設定パラメータが前記処理装置に入力されるパラメータ入力工程と、前記処理装置にて、前記設定パラメータに基づいて、前記作業群データベースを用いて前記制約条件情報を満たすように前記各作業群の時系列位置が設定された建設計画を作成する計画作成工程とを備えることを特徴とする。
また、前記パラメータ入力工程にて、前記設定パラメータとして、前記建設計画の全体に与えられる前記重機の総使用台数及び前記作業員の総人数が入力され、前記計画作成工程にて、前記入力工程で入力された前記重機の総使用台数及び前記作業員の総人数に基づいて、前記作業群ごとの前記重機の使用台数及び前記作業員の人数を決定することが好ましい。
さらに、前記計画作成工程では、前記各作業群で1台の重機が単位時間稼動した時に必要な作業員人数を表す重機要求人数と、前記各作業群で重機の占める仕事量を表す重機実動率とに基づいて、前記各作業群の所要時間を求めて前記各作業群の時系列位置に反映させることが好ましい。
また、前記設定パラメータの一つが、前記建設作業に必要とされる資材の中で資材入荷日が確定した資材の確定入荷日であり、前記計画作成工程では、前記資材入荷日及び他の前記設定パラメータに基づいて、前記建設計画を作成するとともに前記資材の中で資材入荷日が未確定の資材における入荷希望日を算出することが好ましい。
また、前記処理装置にて、前記計画作成工程で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパスと同時期に設定された前記作業群のうち並行作業可能な作業群を前記クリティカルパスと重複しない時期に移動させる第1の計画修正工程を備えることが好ましい。
さらに、前記処理装置にて、前記計画作成工程で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパス上の前記作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、この作業群に並行した、前記クリティカルパス上にない作業群の前記重機又は前記作業員を優先的に分配する第1の計画修正工程を備えることが好ましい。
また、前記処理装置にて、前記設定パラメータの何れかを制御因子とし、前記作業員の業種ごとのスキルと天候の変動とを誤差因子として設定し、前記制御因子に対して相互に異なった水準組合せと前記誤差因子とに基づいて設定された最適条件におけるSN比及び感度を求め、前記誤差因子に対してロバストとなるように前記建設計画を修正する第2の計画修正工程を備えることが好ましい。
さらに、前記処理装置にて、前記計画作成工程で作成した建設計画における前記作業員の人件費、前記重機のリース費、付帯工事費、及び資材の輸送費の少なくとも何れかのコストの総和が最小となるように前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れかを修正する第3の計画修正工程を備えることが好ましい。
さらにまた、前記建設エリアにて得られた実績データが前記処理装置に入力され、該実績データに基づいて前記計画作成工程で作成された建設計画のうち前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れか一方を修正するリスケジュール工程を備えることが好ましい。
以上記載のごとく本発明の建設計画支援装置及び方法によれば、効率的な建設計画を作成可能なプラントの建設計画支援装置を提供することが可能となる。
即ち、プラントの建設工事に含まれる多数の作業を、同一種の繰り返し作業毎に括り出した作業群とすることで、各作業群毎に必要とされる作業員、重機を定量化しやすくなり、作業員又は重機の増減に伴う作業日数の増減を容易に予測できるようになる。
また、作業群毎に設けられた作業群データベースが、構成要素毎に建設エリアを小エリアに区分したエリア情報を格納していることにより、作業がどこで発生しているかが明確となり並行作業可能か否か等の判断が瞬時に行なえ、効率的な建設計画を作成可能となる。さらにまた、作業群データベースは、エリア情報の他に制約条件情報が格納されているため、与えられた条件の中で最適な建設計画を作成することが可能となる。
また、計画作成手段により複数の前記作業群の時系列位置を算出して作業群の作業工程順を設定することで、建設工事に要する全工期の日数、各時期における作業員の人数又は重機の台数等が把握できるようになる。
また、計画作成手段により建設計画の全体に与えられる重機の使用台数及び作業員の人数に基づいて、制約条件を満たすようにこれらを分配することにより、作業群ごとに最適な重機の使用台数及び作業員の人数を設定することが可能となる。
本発明の実施形態に係る装置のブロック構成図である。 作業群データベースの具体例を示す図である。 建設エリアをエリア分けした模式図である。 建設計画の一例を示す図である。 クリティカルパスを含むガントチャート(工程管理表)である。 誤差因子の水準を示す表である。 L36直交表である。 (a)SN比の要因効果図、(b)感度の要因効果図である。 標準偏差を示すグラフである。 資材設置場所の優先順位を示す図である。 小エリアにおける資材設置可能な面積の推移を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る方法を説明するフローチャートである。 第1の修正手段の処理手順を示すフローチャートである。 第1の計画修正手段の変形例を説明する図である。 資材搬入計画手段の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
本発明に係るプラントの建設計画支援装置は、プラントの建設工事における建設計画を支援する装置である。プラントとは、付加価値を生み出す機能を発揮するために組み合わされた複数の構成要素からなる複合体であり、建設エリアに設置される。プラントの例としては、火力発電プラント、原子力発電プラント、石油化学プラント、石油精製プラント、ごみ処理プラント等が挙げられる。構成要素とは、配管や電気系統、構造物を含み、一つ以上の機能を発揮する機器、装置又は設備である。火力発電プラントを例に挙げると構成要素としては、発電ボイラ、焼却炉、排ガス処理装置等となる。尚、本発明では、構成要素として、クレーン等の重機が配置された資材置き場、作業員の休憩所や事務所等の建造物を含むものとする。建設エリアは、各構成要素が設置されるエリアであり、これらを通る道路も含むものとする。
(装置の全体構成)
図1は本発明の実施形態に係る装置のブロック構成図である。
建設計画支援装置100は、入力手段1と、後述する作業群データベース21が格納されたデータベース装置2と、後述する計画作成手段31を有する処理装置3と、出力手段4とを備えたコンピュータで構成される。尚、各種データベースは、異なるコンピュータであってもよく、この場合は公衆回線又は専用回線で且つ有線通信又は無線通信を介して接続されるようにする。
入力手段1は、設定パラメータを処理装置3に入力する装置である。設定パラメータとは、建設計画において変動可能な設定値であり、例えば、重機の使用台数、作業員の人数、資材入荷日等である。
データベース装置2は、複数のデータベースを有しており、少なくとも作業群データベース21(21a、21b、21c、・・・)を有している。この他に、標準工程データベース22、コストデータベース23、仕事量データベース24、エリア情報データベース25を有していてもよい。
尚、本実施形態における各手段、データベースは、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していてもよい。また、データベースの代わりにデータファイルであってもよいことは言うまでもなく、データベースとの記載にはデータファイルをも含んでいる。
作業群データベース21は作業群毎に設けられて複数存在する。図2に示されるように、各作業群データベース21には、少なくともエリア情報と制約条件情報とが夫々格納されている。
作業群は、プラントの建設作業のうち同一種の繰り返し作業が夫々括り出されてグループ化されたものであり、複数存在する。繰り返しの回数には1回を含むものとする。作業群は、例えば過去の建設工事における工事日報、または予測される建設工事に基づいて設定される。火力発電ボイラを例に挙げると、作業群としては資材搬入、鉄骨塗装、鉄骨建方、鉄骨溶接等がある。
エリア情報は、図3に示されるように建設エリアが施工予定の構成要素ごとに小エリアA、B、C、・・・に区分された中で、作業群の繰り返し作業が実施される小エリアに関する情報である。関連する複数の装置は一つの構成要素とし、一つの小エリアが割り当てられる。小エリアは、資材置き場G、事務所Hを含むものとする。また、資材搬入、重機配置の設定のため道路位置も考慮してエリア分けする。
制約条件情報は、作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む情報であり、作業群の作業を実施するに当たり制約となる条件の情報である。尚、作業群同士の前後相関は、例えば図2に示されるように作業群の開始条件等により設定される。作業員及び重機の仕事量は、作業群の実施に必要とされる作業員及び重機の数又は仕事量、BQ(Bill of Quantity)や溶接長、塗装面積、保温材体積等の何れで表してもよい。重機の仕事量は、重機を使用しない場合を含み、この場合は重機の仕事量は0となる。
さらに、図2に示されるように作業群データベース21には、作業群の業種、重機の最大使用台数、重機の実働率、重機の要求人数、予め設定された作業群の優先順位、必要な資材等の情報が格納されていてもよい。
図1に示されるように標準工程データベース22は、過去の建設工事における工事日報等を参照して作成された標準的な作業群の工程を格納したデータベースである。
コストデータベース23は、作業員の業種毎の人件費単価、クレーンの所定期間毎のリース費用等の情報を格納したデータベースである。
仕事量データベース24は、各作業に対する重機及び作業員の平均的な仕事量を格納したデータベースである。
エリア情報データベース25は、図3に示されるように建設エリアと、該建設エリアを構成要素毎に区分した小エリアが設定されたデータベースである。
出力手段4は、計画作成手段31で作成した建設計画から作業員の全体人数、作業員の小エリア毎の人数、作業員の業種別の人数、重機の台数、作業員又は重機の仕事消化量、作業群の時系列位置を表したガントチャートのうち少なくとも何れかについて、計画段階の予定と施工時の実績を比較して出力する手段である。
本実施形態では、プラントの建設工事に含まれる多数の作業を、同一種の繰り返し作業毎に括り出し、これをグループ化した作業群とすることで、各作業群毎に必要とされる作業員、重機を定量化しやすくなり、作業員又は重機の増減に伴う作業日数の増減を容易に予測できるようになる。
また、上記したように作業群毎に作業群データベース21を備え、該作業群データベース21が、構成要素毎に建設エリアを小エリアに区分したエリア情報を格納していることにより、作業がどこで発生しているかが明確となり並行作業可能か否か等の判断が瞬時に行なえ、効率的な建設計画を作成可能となる。
処理装置3の基本動作として、データベース装置2内に格納された各データベース21〜25に接続可能で、これらのデータベース装置2に格納される情報を引き出したり、更新したりする操作を行うことができる。また、入力手段1から入力された情報又はデータベース装置2から引き出した情報をもとに演算処理した結果を出力装置4に出力するようになっている。
処理装置3は、計画作成手段31と、第1の計画修正手段32と、第2の計画修正手段33と、第3の計画修正手段34と、資材搬入計画手段35と、リスケジュール手段36とを備えている。第1の計画修正手段32〜第3の計画修正手段34は、計画作成手段31により建設計画を作成した後に起動されて、この建設計画を修正するものである。第1の計画修正手段32〜第3の計画修正手段34の処理順は特に限定されない。また、第1の計画修正手段32〜第3の計画修正手段34は選択的に実行してもよい。資材搬入計画手段35は、計画作成手段31で作成した建設計画に基づいて、構成要素の建設に必要とされる資材の搬入計画を作成する手段である。リスケジュール手段36は、建設計画を作成、修正した後、プラントの施工中に実績データに基づいて建設計画を修正する手段である。
尚、処理装置3は、CPUからなる演算部と、これらの手段を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記憶媒体(図示略)とを備え、必要に応じて演算部が記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによって各手段が実現されることは当然である。
(計画作成手段)
計画作成手段31は、入力手段1により入力された設定パラメータに基づいて、作業群データベース21を用いて、制約条件情報を満たすように各作業群の時系列位置が設定された建設計画を作成する手段である。
計画作成手段31では、入力された設定パラメータに基づきプログラムを実行して計画作成シミュレーションを行い、建設工程や資材入荷予定日等を算出する。このとき、計画作成手段31では、入力された設定パラメータのうち建設計画の全体に与えられる重機の使用台数及び作業員の人数に基づいて、重機の使用台数及び作業員の人数を作業群ごとに分配した建設計画を作成することが好ましい。
計画作成手段31は、標準工程データベース22等に基づいて予め作業群データベース21に夫々優先順位を設定しておき、作業群同士の前後相関に基づいて並行作業可能な作業群を抽出し、該並行作業可能な作業群は前記優先順位にしたがって前記設定パラメータを設定してもよい。この前後相関に基づいて作成された建設計画は、例えば図4のように表される。これは、エリア毎に作業群の時系列位置が決定され、これらの作業工程順を表したものである。夫々の作業群が時系列的に配置されるとともに、作業群同士の前後相関が必要なものに対しては実線によりその前後相関が示されている。
このように計画作成手段31では、エリア情報と制約条件情報が格納された作業群データベースを用いて、入力された設定パラメータに基づき制約条件情報を満たすように各作業群の時系列位置が設定された建設計画を作成することにより、与えられた条件の中で最適な建設計画を作成することが可能となる。
また好適には、計画作成手段31は、作業群に割り当てられる重機及び作業員が作業群の仕事消費に与える影響を定式化して建設計画を作成する機能を備える。具体的には以下の機能を備える。尚、ここでは一例として重機にクレーンを使用した場合を示す。
まず第1に、任意の作業群において、該作業群に割り当てられるクレーン及び作業員の仕事量を下記式のように表し、仕事量を分類する。
作業員仕事量=人数×時間(人・H)
クレーン仕事量=重機台数×時間(台・H)
第2に、クレーンが単位時間に生み出す仕事量に対して過不足なく作業員を投入するように演算を行なう。下記式のように各作業群においてクレーン要求人数を定義する。ここでクレーン要求人数とは、各作業群におけるクレーン仕事量と作業員仕事量が同じ割合で消費される際に、クレーン1台が単位時間稼動した時に必要な作業員人数である。
クレーン要求人数=(全作業員人数)/(全重機仕事時間)
第3に、ある作業群で重機の占める仕事量を示す重機実働率を定義する。
クレーン実働率=(クレーン稼動時間)/(作業群全時間)
実績データから決定する場合には、クレーンは日によって投入台数が変化し、業者の人数も日によって変化している場合があるため、各作業群で平均化した値として定義することが好ましい。
上記したように、重機が作業群の仕事消費に与える影響を定式化することにより、重機と作業員との協働関係が明らかとなり、実現場に近い仕事消費モデルを設定することができる。また、重機が作業群の仕事消費に与える影響を定式化することにより重機が作業群に与える影響を評価でき、重機の使用台数が増減した場合の工程を容易に作成可能となる。さらに、上記したクレーン要求人数及びクレーン実動率に基づいて、各作業群の所要時間を求めて、この所要時間を各作業群の時系列位置が設定された建設計画に反映させることが好ましい。
PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)などに示されている従来の計画作成手法では、ある作業を行う際の重機の使用台数や作業員の人数は固定で計画し、その後山崩しを行って平準化する。山崩しする際も時期をずらすだけで、重機の使用台数や作業員の人数は固定である。
本発明の実施形態では、重機の使用台数又は作業員の人数の上限値を予め設定しておき、その限られた重機の使用台数又は作業員の人数を各作業群が奪い合い、分配された作業群のみ仕事を消化するモデルとした。そうすることで、各作業群では重機の使用台数又は作業員の人数を分配された分だけ仕事を消化することができる、つまり、各作業群では日々、重機の使用台数又は作業員の人数が変化することが可能となり、実際の建設現場をより良く模擬することができる。
例えば、据付業者(作業員)10人とクレーン(重機)1台が来た場合に、クレーンはある作業群の鉄骨を上げ、その鉄骨を据付業者7人が組立てている間に他の作業群の手摺を持上げ、据付作業員3人が手摺を組立て、その間にクレーンは別の作業群のグレーチングを持上げ、今度は作業を終えた据付業者10人全員で取り付けるといった具合に、クレーンと業者はその日にできる作業を見つけてこなしていく。そのため、各作業群の一日の重機の使用台数又は作業員の人数は一定ではなく、これは従来の計画作成手法では表現できなかった。
また、建設計画作成手段31に、設定パラメータの一つとして、建設作業に必要とされる資材の中で資材入荷日が確定した資材の確定入荷日が入力され、この資材入荷日及び他の設定パラメータに基づいて資材の中で資材入荷日が未確定の資材における入荷希望日を算出する機能を有することが好ましい。
これは、建設計画を作成する際に、資材入荷日がわかっているものに関してはこの確定入荷日を設定パラメータとして入力することによって、より確実な建設計画を作成することができる。また、未確定の資材に関しては、建設計画の作成とともに入荷希望日が算出されるようにしたため、早い段階で業者に対して入荷希望日を伝えることができ、建設計画の実施を円滑に行なえるようになる。
さらに、建設計画作成手段31で算出した資材の入荷希望日までに資材が入荷できるか否かによって建設計画を再検討する機能を備えるとよい。これは、業者とのやり取りの結果が入力手段1により処理装置3に入力され、入荷希望日までに資材が入荷できると入力された場合には、作成された建設計画をそのまま用いる。入荷希望日までに資材が入荷できないと入力された場合には、再度、設定パラメータを変更して建設計画を作成し直す。
(第1の計画修正手段)
第1の計画修正手段32は、計画作成手段31で作成された建設計画を、クリティカルパスに基づいて修正する手段である。クリティカルパスは、図5に示すように、計画作成手段31で作成した建設計画のうち複数の作業群が直列的に連結されて作業全体に対して律速となる作業工程である。図5においては、矢印で連結した一連の作業工程がクリティカルパスとなる。
一般的に用いられる従来のクリティカルパスとは、作業工程の開始から終了まで最も長い時間を要する経路で、フロート(時間余裕)ゼロの経路をいい、クリティカルパス上にあるどれかが遅れると全体の作業終了の遅れに繋がるものである。
これに対し、本実施形態で用いるクリティカルパスは、重機の使用台数又は作業員の人数を考慮しているため、重機の使用台数又は作業員の人数が不足してクリティカルパス上にもフロートが発生する場合があるため、従来のクリティカルパスの考え方を適用できない。
そこで以下に示す挽回余裕率を新たに定義し、挽回余裕率が最も小さく挽回しにくいものをクリティカルパスと考えた。挽回余裕率は、重機又は作業員を最大数投入した場合に、作業工程の全期間の中に占める割合が最も高いもので、すなわち作業時間の挽回しやすさを数値で表わしたものである。挽回余裕率は、例えば以下の数式で求められる。
(挽回余裕率)=1−Σ{各作業群の仕事量/(各作業群の一日当りの最大仕事量)}/(全工程日数)
第1の計画修正手段32は、建設計画からクリティカルパスを検出し、クリティカルパスと同時期に設定された前記作業群のうち並行作業可能な作業群を前記クリティカルパスと重複しない時期に移動させる。
このように、建設計画からクリティカルパスを検出することで、工期短縮のポイントを明確化することができ、工事進捗時においても厳守すべき工事の把握、納期遅れの未然防止に役立つこととなる。
また、第1の計画修正手段32の変形例として、以下に示す構成を用いてもよい。
この変形例において、第1の計画修正手段32は、建設計画からクリティカルパスを検出し、このクリティカルパス上の作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、この作業群に並行した、クリティカルパス上にない作業群の重機又は作業員を優先的に分配する。
なお、上記したボトルネックとなる作業群とは、クリティカルパス上の並行している作業数が少ない作業群で、さらに上流の複数の作業の完了が必要で、且つ後流の複数の作業の開始に必要な作業である。
図14を参照して、第1の計画修正手段32の機能を具体的に説明する。図14は、建設計画のガントチャート(工程管理表)から、クリティカルパスと、これに並行したクリティカルパスではないパスを抜き出したものを模式的に表わしている。クリティカルパスは、作業群A→作業群B、C(並行作業)→作業群D、E、F(並行作業)→作業群G→作業群H、Iである。ここでは一例として、作業群D、E、Fの作業群データベースが有する制約条件として、作業群B、Cがともに終了した後に開始するという制約条件を設定しているため、作業群Bより工期が短い作業群Cの終了時間から作業群D、E、Fの開始時間まではフロート(余裕期間)となる。
クリティカルパスではないパスは、作業群J→作業群K→作業群Lである。
同図において、各作業群の帯の上に記載した数値はそれぞれの挽回余裕率である。
上記したクリティカルパスにおいて、ボトルネックとなるのは作業群Gである。作業群Gには、クリティカルパスではないパス上に、作業群Gと同時期に設定された並行な作業群Lが存在する。したがって、第1の計画修正手段32により、作業群Lの重機または作業員を作業群Gに優先的に配分することにより、作業群Gの挽回余裕率は50%→20%に低下するが、作業時間は大幅に短縮できる。これにより、後流の作業群H、Lも作業開始を早めることができ、建設計画全体の工期短縮が可能となる。
なお、作業群Lは、作業群Gに優先的に重機又は作業員を分配したため、作業時間は長くなるが、この作業群Lはクリティカルパスではないため、建設計画全体に与える影響は小さい。
また、同図ではボトルネックとなるのが作業群Gだけであったため省略したが、ボトルネックとなる作業群が複数存在する場合には、挽回余裕率が高い作業群に優先的に重機又は作業員を分配することが好ましい。挽回余裕率が高い作業群は、重機または作業員増加に対する時間短縮効果が大きいためである。
(第2の計画修正手段)
第2の計画修正手段33は、設定パラメータの何れかを制御因子とし、作業員の業種ごとのスキルと天候の変動とを誤差因子として、制御因子に対して相互に異なった水準組合せと誤差因子とに基づいて設定された最適条件におけるSN比及び感度を求め、前記誤差因子に対してロバストとなるように計画作成手段31で作成された建設計画、又は第1の計画修正手段32で修正された建設計画を修正する。
一例として以下のようにロバストな工程を求めた。
各作業群における業種ごとの人数を制御因子とし、さらに第1の計画修正手段32で求めたクリティカルパス上の作業群の業種ごとの残業時間を制御因子として追加する。図6に示すように誤差因子は業者スキルと天候を2水準に調合し、図7に示されるようなL36直交表を用いて評価する。図8(a)はS/N比の要因効果図であり、(b)は感度の要因効果図である。これらの要因効果図より、各々の制御因子の水準を選定する。この選定した水準をもとに確認計算を実行し、図9に示すように、平均工程170日、標準偏差(σ)9日との結果を得た。標準偏差を工程バッファとして捉え、ロバスト工程は各々の制御因子を設定することで179日と見積もられた。
このように、制御因子を設定パラメータより設定し、誤差因子を業種のスキル及び天候に設定し、誤差因子に対してロバストな工程を作成することで、作業員又は重機を集中投入すべきクリティカルパス上の作業群を明確とすることができる。
(第3の計画修正手段)
第3の計画修正手段34は、計画作成手段31で作成した建設計画に対して作業員の人件費、前記重機のリース費用、付帯工事費、及び資材の輸送費の少なくとも何れかを含むコストを設定し、該コストの総和が最小となるように設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れかを修正する手段である。作業員の人件費、前記重機のリース費用、付帯工事費、及び資材の輸送費を含むコストは、コストデータベース23に予め格納しておくことが好ましく、第3の計画修正手段34によりコストデータベース23より適宜引き出すようにするとよい。
例えば、クレーンを用いて据付作業を行なう作業群の場合、クレーンの台数及び据付業者人数をパラメータとしてコストの総和を求める計算を行い、計画作成手段31で作成した建設計画の据付業者人数及びクレーン台数に対して夫々どのくらい増減を行なうか、及び増減することによりどのくらいコスト削減できるかを算出する。
本構成によれば、詳細工程とそれに関わるコストを計算して計画するため、抜けが生じたり、工程変更が無くなり、追加工事を低減できる。また、コストミニマムとなる工程を検討することができる。
(資材搬入計画手段)
資材搬入計画手段35は、資材搬入計画に基づいて計画作成手段31で作成された建設計画、あるいは第1の計画修正手段32又は第2の計画修正手段33で修正された建設計画を修正する手段である。資材搬入計画手段35には、建設エリアの複数の小エリアのうち構成要素の施工前で資材設置可能な小エリアが、資材設置可能な時期及び面積と関連付けて記憶されるとともに、建設エリアに位置する資材置き場が区画された資材置き場単位区画をその面積と関連付けて記憶される。図10を参照して、Aエリア、Bエリア、・・・は建設エリアが区分けされた小エリアを示す。a区画、b区画、・・・が資材置き場を区画された単位区画を示す。資材置き場以外の小エリアには、施工前までは資材を設置することが可能である。したがって、この小エリアを有効に使用するようにしている。図11に示すように、Aエリアでは20日目から構成要素の施工を開始するようになっており、したがって20日目までは資材設置場所として使用できる。Bエリアでは、100日目から施工を開始するようになっており、100日目までは資材設置場所として使用できる。尚、図中、段差状の直線は資材を設置可能な面積の推移を表し、凹凸のある線は搬入資材による占有面積を示している。
構成要素が施工される小エリアに対して距離が近い順から資材設置場所の優先順位を付与する。一例として、資材が使用される小エリアがBエリアである場合、Bエリアに対して距離が近い順からAエリア、a区画、b区画、・・・の順に高い方から優先順位が付与される。そして、優先順位が高く且つ資材設置可能な時期であるAエリアに優先的に資材を搬入するように資材搬入計画を立てる。
本構成では、資材を設置するために設けられた資材置き場の他に、構成要素の施工前である小エリアにも資材を設置するようにしているため、資材設置場所から施工現場までの距離を最短とすることができ、資材の横持ちを最小限に抑え、効率よく資材を搬入することができるようになる。
また、搬入計画によりどこに資材を搬入するかが明確となるため、重要な資材を手前に置けて取り出し効率が向上する。さらにまた、資材設置場所の必要面積を事前に把握でき、資材設置場所が不足することが無くなる。
(リスケジュール手段)
リスケジュール手段36は、計画作成手段31、第1の計画修正手段32〜第3の計画修正手段34で作成、修正された建設計画に基づいて建設工事に着工した後、施工中に建設エリアから得られた実績データが入力され、該実績データに基づいて前記建設計画のうち設定パラメータ又は作業群の時系列位置の少なくとも何れか一方を修正する手段である。
これは、建設現場で管理可能なスケジューラに変換して現場と共有し、現場では建設工程や資材搬入情報を入力する。現場でトラブルによる作業遅れ、資材の納入遅れが発生した場合には、その進捗データを入力し、リスケジュール手段36にて建設計画のリスケジュールを行なう。尚、現場でリスケジュールを行なうことも可能である。リスケジュールの際には、クリティカルパスに作業員又は重機を集中して投入するなどの手法を適用するとよい。リスケジュールで作成された建設計画は、再度現場と共有される。
このように、建設エリアにて得られた実績データに基づいて、作業群毎に与えられる作業員の人数又は重機の台数等の設定パラメータ、又は前記作業群の時系列位置からなる作業工程順を修正することにより、作業遅れや資材納期遅れが発生した場合などに短時間で詳細に建設計画をリスケジュールすることが可能となる。
(方法の処理手順)
次いで、図12を参照して、建設計画支援装置100の処理手順の一例を説明する。
最初に、予めデータベース装置2のエリア情報データベース25に、各構成要素の配置を設定しておく(S1)。さらに、クレーン(重機)が配置される場合には、エリア情報データベース25にクレーンの配置も設定しておく(S2)。
パラメータ入力工程にて、入力手段1により設定パラメータとしてクレーン台数、作業員人数を計画作成手段31に入力する(S3)。さらに、予め確定している資材入荷日も入力して設定しておく(S4)。
計画作成工程では、入力されたクレーン台数、作業員人数、及び確定資材入荷日に基づいて計画作成手段31により建設シミュレーションを行い、作業群の時系列位置が設定された建設計画が作成される(S5)。同時に、資材入荷日が未定の資材に対する入荷希望日が算出される。入荷希望日に入荷可能か否かを判断し(S6)、入荷が不可能であれば資材入荷日の設定(S4)まで戻り、再度建設シミュレーションを行なう。入荷が可能であれば、必要に応じて以下の計画修正工程を行なう。
修正工程では、まず、第1の計画修正工程にて、クリティカルパスに基づく修正を行なう(S7)。図13を参照して、第1の計画修正手段32にて、計画作成手段31で作成された作業工程順に対して、まず最終の作業群から上流へ遡り建設開始までのパスを検出する(S21)。このパスが複数検出されたか否かを判断し(S22)、一つしか検出されない場合には、これを優先的なクリティカルパスとする。一方、複数検出された場合には、各パスにおける挽回余裕率を算出する(S23)。挽回余裕率は下記式により算出される。
挽回余裕率=1−Σ{各作業群の仕事量(h)/(各作業群の最大人数(人/日)×8(h/人))}/(全工程日数)
算出された挽回余裕率の小さいものからクリティカルパスの順位付けを行なう。そして、作業員の人数及び重機の台数を重点配分すべき作業群をクリティカルパスから選定し(S24)、作業員の人数及びクレーンの台数を再検討する(S25)。
作業員及び重機を重点配分すべき作業群を選定する方法は、具体的に以下の2つの例が挙げられる。
一つの例として、優先順位の高いクリティカルパスと同時期に設定された作業群のうち並行作業可能な作業群をクリティカルパスと重複しない時期に移動させ、優先順位の高いクリティカルパスにクレーンの台数及び作業員の人数を重点的に投入する。このように、クリティカルパスと同時期に設定された作業群のうち並行作業可能な作業群はクリティカルパスと重複しない時期に移動させることで、クリティカルパス上の作業群に対して重機や作業員を重点的に投入することができるため、全体の工期を短縮することが可能となる。尚、作業群を移動させる時には、作業群が前倒しで実施される位置に移動させるとよい。
もう一つの例として、クリティカルパス上の作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、この作業群に並行した、クリティカルパス上にない作業群の重機又は作業員を優先的に分配する。このように、クリティカルパス上の作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、重機または作業員を優先的に分配することにより作業時間を短縮でき、また後流の作業群も作業開始を早めることができるため、建設計画全体の工期短縮が可能となる。
第1の計画修正工程が終了したら、第2の計画修正工程を行なう。
第2の計画修正手段33にて、設定パラメータの何れかを制御因子に設定し、作業員の業種ごとのスキルと天候の変動とを誤差因子に設定し(S8)、制御因子に対して相互に異なった水準組合せと誤差因子とに基づいて設定された最適条件におけるSN比及び感度を求め、前記誤差因子に対してロバストとなるように建設計画を修正する(S9)。
このように、誤差因子として作業員の業種毎のスキルと天候の変動を設定し、直交表を用いてロバストな工程を作成して要因効果図により評価することによって、作業員のスキル及び天候の変動に影響され難い建設計画を作成することが可能となる。
第2の計画修正工程が終了したら、第3の計画修正工程を行なう。
第3の計画修正手段34にて、建設計画に対して作業員の人件費、前記重機のリース費用、付帯工事費、及び資材の輸送費の少なくとも何れかを含むコスト条件を入力し(S10)、該コストの総和が最小となるように設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れかを修正する(S11)。
このように、第3の計画修正手段34にて各種コストを設定しておき、コストの総和が最小となるように作業員の人数又は重機の台数等の設定パラメータを修正したり、又は作業群の時系列位置(作業工程順)を修正することにより、建設工事にかかるコストを低減できる。
第3の計画修正工程が終了したら、資材の確定納期を入力し(S12)、資材搬入計画工程を行なう(S13)。図15を参照して、最初に、資材置場エリアを区画して複数の単位区画を設定する(S31)。複数の単位区画及び複数の小エリアに関する情報は、エリア情報データベース21に蓄積する。複数の単位区画及び複数の小エリアにおいて、資材設置可能な面積推移を算出する(S32)。
このように、資材置場エリアを区画して設定された複数の単位区画と、建設エリアをエリア分けして設定された複数の小エリアとに資材を搬入するようにしたため、資材設置面積を増大することができ、また資材置場エリア及び建設エリアを夫々小面積に区分けしているため、資材搬入の優先順位を設定しやすくなる。また、単位区画又は小エリアの夫々における資材設置可能な面積推移を算出することにより、確実に資材が設置できる時期と面積を把握することが可能となる。
次いで、資材が使用される小エリアに対して道路又は通路を介した距離が近い順に資材設置場所の優先順位を付与する(S33)。ここでは資材が使用される小エリアに対する距離に基づいて資材設置場所の優先順位を付与することにより、資材設置場所に搬入した資材を最も短時間で資材使用場所に移動させることが可能となり、作業の効率化及び時間の短縮化が可能となる。
同様に、資材情報に関連付けられた作業群の工程順に基づいて資材の優先順位を付与する(S34)。
さらに、搬入場所決定手段35により、単位区画又は小エリアに設定された場所優先順位と、資材に設定された資材優先順位を対応させて資材の搬入場所を決定する(S35)
搬入場所が建設エリアに配置された小エリアか、又は資材置場に配置された単位区画かを判断し(S36)、搬入場所が単位区画である場合には単位区画に資材を搬入し(S38)、据付する(S41)。搬入場所が小エリアである場合には、資材の設置期間と小エリアの着工時期とを比較し(S37)、資材の設置期間と小エリアの着工時期が少しでも重なる場合には、搬入場所を小エリアから単位区画に変更して単位区画に資材を搬入する(S39)。そして、資材の使用時期になったら横持ち作業により資材を機器ユニットが建設される小エリアに移動させ(S40)、小エリアに資材を搬入し(S38)、据付する(S41)。一方、資材の設置期間と小エリアの着工時期が全く重ならない場合には、搬入場所を小エリアとしたまま小エリアに資材を搬入し(S38)、据付する(S41)。このように、資材の設置期間と小エリアの着工時期とが重なる場合には、資材の設置場所を小エリアから単位区画に変更することにより、搬入資材が邪魔になり小エリアの着工時期を遅らせてしまうことを防止できる。
上記フローチャートにおいて、第1の計画修正手段32〜第3の計画修正手段34は選択的に行なわれ、且つその処理順は限定されないが、上記したように第1の計画修正手段32、第2の計画修正手段33、第3の計画修正手段34の順に行なうことが好ましい。この順に修正を行なうことによって、より短時間で適切な建設計画を得ることが可能となる。
本実施形態に係る建設計画支援装置を用いることにより、建設計画の作成を短時間で実施することができ、資材納期と工程調整を十分に行なって目的に応じた最適工程を効率的に作成できる。
1 入力手段
2 データベース装置
21 作業群データベース
22 標準工程データベース
23 コストデータベース
24 仕事量データベース
25 エリア情報データベース
3 処理装置
31 計画作成手段
32 第1の計画修正手段
33 第2の計画修正手段
34 第3の計画修正手段
35 資材搬入計画手段
36 リスケジュール手段
4 出力手段
100 建設計画支援装置

Claims (20)

  1. 建設エリアに施工される複数の構成要素からなるプラントの建設計画を支援する建設計画支援装置において、
    前記プラントの建設作業のうち同一種の繰り返し作業が夫々括り出されて複数の作業群が設定され、前記作業群ごとに夫々設けられた作業群データベースであって、前記建設エリアが施工予定の構成要素ごとに小エリアに区分され、前記作業群の繰り返し作業が実施される前記小エリアに関するエリア情報と、前記各作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む制約条件情報とが夫々格納された作業群データベースと、
    前記建設計画に関して変動可能な設定パラメータを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された前記設定パラメータに基づいて、前記作業群データベースを用いて前記制約条件情報を満たすように前記各作業群の時系列位置が設定された建設計画を作成する計画作成手段とを備えることを特徴とするプラントの建設計画支援装置。
  2. 前記計画作成手段は、前記設定パラメータとして入力された、前記建設計画の全体に与えられる前記重機の総使用台数及び前記作業員の総人数に基づいて、前記作業群ごとの前記重機の使用台数及び前記作業員の人数を決定し、これらを前記作業群データベースに格納することを特徴とする請求項1記載のプラントの建設計画支援装置。
  3. 前記計画作成手段は、前記各作業群で1台の重機が単位時間稼動した時に必要な作業員人数を表す重機要求人数と、前記各作業群で重機の占める仕事量を表す重機実動率とに基づいて、前記各作業群の所要時間を求めて前記各作業群の時系列位置に反映させることを特徴とする請求項1又は2記載のプラントの建設計画支援装置。
  4. 前記入力手段により入力される前記設定パラメータの一つが、前記建設作業に必要とされる資材の中で資材入荷日が確定した資材の確定入荷日であり、
    前記計画作成手段は、前記資材入荷日及び他の前記設定パラメータに基づいて、前記建設計画を作成するとともに前記資材の中で資材入荷日が未確定の資材における入荷希望日を算出することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  5. 前記計画作成手段で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパスと同時期に設定された前記作業群のうち並行作業可能な作業群を前記クリティカルパスと重複しない時期に移動させるようにした第1の計画修正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  6. 前記計画作成手段で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパス上の前記作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、この作業群に並行した、前記クリティカルパス上にない作業群の前記重機又は前記作業員を優先的に分配する第1の計画修正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  7. 前記設定パラメータの何れかを制御因子とし、前記作業員の業種ごとのスキルと天候の変動とを誤差因子として、前記制御因子に対して相互に異なった水準組合せと前記誤差因子とに基づいて設定された最適条件におけるSN比及び感度を求め、前記誤差因子に対してロバストとなるように前記建設計画を修正する第2の計画修正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  8. 前記計画作成手段で作成した建設計画における前記作業員の人件費、前記重機のリース費、付帯工事費、及び資材の輸送費の少なくとも何れかのコストの総和が最小となるように前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れかを修正する第3の計画修正手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  9. 前記計画作成手段で作成した建設計画に基づいて、前記構成要素の建設に必要とされる資材の搬入計画を作成する資材搬入計画手段を備え、
    前記資材搬入計画手段は、前記複数の小エリアのうち前記構成要素の施工前で資材設置可能な小エリアを、資材設置可能な時期及び面積と関連付けて記憶させるとともに、前記建設エリアに設けられた資材置き場を区画して形成された単位区画をその面積と関連付けて記憶させ、
    前記構成要素が施工される小エリアに対して距離が近い順から前記資材設置可能な小エリア又は前記単位区画に優先順位を付与し、該優先順位と前記資材設置可能な時期とに基づき前記資材を搬入する搬入計画を作成することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  10. 前記建設エリアにて得られた実績データが入力され、該実績データに基づいて前記計画作成手段で作成した建設計画のうち前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れか一方を修正するリスケジュール手段を備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  11. 前記計画作成手段で作成した建設計画から前記作業員の全体人数、前記作業員の小エリア毎の人数、前記作業員の業種別の人数、前記重機の台数、前記作業員又は前記重機の仕事消化量、前記作業群の時系列位置のうち少なくとも何れかについて、計画段階の予定と施工時の実績を比較して出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載のプラントの建設計画支援装置。
  12. 建設エリアに施工される複数の構成要素からなるプラントの建設計画を支援する建設計画支援方法において、
    前記プラントの建設作業のうち同一種の繰り返し作業が夫々括り出されて複数の作業群が設定され、前記作業群ごとに夫々設けられた作業群データベースであって、前記建設エリアが施工予定の構成要素ごとに小エリアに区分され、前記作業群の繰り返し作業が実施される前記小エリアに関するエリア情報と、前記各作業群に必要とされる作業員及び重機の仕事量、前記作業群同士の前後相関を含む制約条件情報とが夫々格納された作業群データベースと、前記作業群データベースに基づいて演算処理を行なう処理装置とを備え、
    前記建設計画における変動可能な設定パラメータが前記処理装置に入力されるパラメータ入力工程と、
    前記処理装置にて、前記設定パラメータに基づいて、前記作業群データベースを用いて前記制約条件情報を満たすように前記各作業群の時系列位置が設定された建設計画を作成する計画作成工程とを備えることを特徴とするプラントの建設計画支援方法。
  13. 前記パラメータ入力工程にて、前記設定パラメータとして、前記建設計画の全体に与えられる前記重機の総使用台数及び前記作業員の総人数が入力され、
    前記計画作成工程にて、前記入力工程で入力された前記重機の総使用台数及び前記作業員の総人数に基づいて、前記作業群ごとの前記重機の使用台数及び前記作業員の人数を決定することを特徴とする請求項12記載のプラントの建設計画支援方法。
  14. 前記計画作成工程では、前記各作業群で1台の重機が単位時間稼動した時に必要な作業員人数を表す重機要求人数と、前記各作業群で重機の占める仕事量を表す重機実動率とに基づいて、前記各作業群の所要時間を求めて前記各作業群の時系列位置に反映させることを特徴とする請求項12又は13記載のプラントの建設計画支援方法。
  15. 前記設定パラメータの一つが、前記建設作業に必要とされる資材の中で資材入荷日が確定した資材の確定入荷日であり、
    前記計画作成工程では、前記資材入荷日及び他の前記設定パラメータに基づいて、前記建設計画を作成するとともに前記資材の中で資材入荷日が未確定の資材における入荷希望日を算出することを特徴とする請求項12乃至14の何れかに記載のプラントの建設計画支援方法。
  16. 前記処理装置にて、前記計画作成工程で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパスと同時期に設定された前記作業群のうち並行作業可能な作業群を前記クリティカルパスと重複しない時期に移動させる第1の計画修正工程を備えることを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載のプラントの建設計画支援方法。
  17. 前記処理装置にて、前記計画作成工程で作成した前記建設計画から、複数の前記作業群が直列的に連結されて建設作業全体に対して律速となるクリティカルパスを検出し、前記クリティカルパス上の前記作業群のうちボトルネックとなり且つ作業時間を挽回しやすい作業群に、この作業群に並行した、前記クリティカルパス上にない作業群の前記重機又は前記作業員を優先的に分配する第1の計画修正工程を備えることを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載のプラントの建設計画支援方法。
  18. 前記処理装置にて、前記設定パラメータの何れかを制御因子とし、前記作業員の業種ごとのスキルと天候の変動とを誤差因子として設定し、前記制御因子に対して相互に異なった水準組合せと前記誤差因子とに基づいて設定された最適条件におけるSN比及び感度を求め、前記誤差因子に対してロバストとなるように前記建設計画を修正する第2の計画修正工程を備えることを特徴とする請求項12乃至17の何れかに記載のプラントの建設計画支援方法。
  19. 前記処理装置にて、前記計画作成工程で作成した建設計画における前記作業員の人件費、前記重機のリース費、付帯工事費、及び資材の輸送費の少なくとも何れかのコストの総和が最小となるように前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れかを修正する第3の計画修正工程を備えることを特徴とする請求項12乃至18の何れかに記載のプラントの建設計画支援方法。
  20. 前記建設エリアにて得られた実績データが前記処理装置に入力され、該実績データに基づいて前記計画作成工程で作成された建設計画のうち前記設定パラメータ又は前記作業群の時系列位置の少なくとも何れか一方を修正するリスケジュール工程を備えることを特徴とする請求項12乃至19の何れかに記載のプラントの建設計画支援方法。
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