JP2011064946A - 光学ユニット、携帯端末及び光学ユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接着剤のみを硬化させ、且つ、製造工程で連続的に作業できる光学ユニット。
【解決手段】少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて互いに接合する光学ユニットであって、
加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置したことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて互いに接合する光学ユニットであって、
加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて接合する光学ユニット、携帯端末及び光学ユニットの製造方法に関する。
従来より、小型で薄型のカメラモジュールが携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の小型、薄型の電子機器である携帯端末に搭載されるようになり、これにより遠隔地へ音声情報だけでなく画像情報も相互に伝送することが可能となっている。
これらのカメラモジュールには、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサやCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等の撮像素子が使用されている。
このようなカメラモジュールの一例として、特許公報に開示のカメラモジュール(撮像装置)を説明する(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のカメラモジュールは、図6の断面図に示す如く、撮像レンズ81、フィルタ82、撮像素子83、レンズ枠84、鏡胴85、プリント配線板86及び化粧パネル87から構成されている。なお、図6は特許文献1の図と同一であるが、符号は異なっている。
撮像レンズ81は、被写体光を撮像素子83に結像するレンズである。
フィルタ82は、ガラスから形成された赤外カットフィルタである。
撮像素子83は、被写体光を結像して光電変換し、不図示の画像処理回路に出力する。
撮像レンズ81はレンズ枠84に保持され接着剤Gにより接合され、レンズ枠84は鏡胴85に保持され接着剤Gにより接合されている。
フィルタ82は鏡胴85に保持され接着剤Gにより接合されている。接着剤Gは円周方向の全周にわたって滴下され、間隙が確実に封止されていて、空気が流通することはない。
プリント配線板86には撮像素子83が実装されていて、プリント配線板86は鏡胴85に接着剤Gにより接合されている。この場合も、接着剤Gは円周方向の全周にわたって滴下され、間隙が確実に封止されていて、空気が流通することはない。
化粧パネル87は撮像レンズ81に不要光が入射しないように周辺部を被覆するものであって、鏡胴85に保持され接着剤Gにより接合されている。
このようにして、フィルタ82、鏡胴85及びプリント配線板86によって囲まれた空間K8は外気と流通しない気密空間となり、外部から塵埃が侵入することがない。従って、撮像素子83に塵埃が付着して画像不良となることが生じない。
ここで、使用される接着剤としては加熱硬化型が用いられるが、組み立てたカメラモジュールを高温の恒温槽内で加熱して接着剤Gを硬化させることになる。
この際に、カメラモジュール全体の加熱に伴って気密状態の空間K8の温度が上昇し、空間K8内の空気の体積が膨張する。これにより、フィルタ82が空間K8の内圧を受けて、図7に示す如く接着剤Gが剥がれ、フィルタ82が浮いて傾く虞がある。このようになると画像性能に影響を及ぼす。加えて、外部の塵埃等が空間K8に浸入し易くなり、塵埃等が撮像素子83に付着すれば画像性能が更に悪化する。
このために、特許文献1においては、鏡胴85に空間K8と外気が通ずる通気孔を設け、空間K8の側からゴムシートを貼り付け、通気孔を封止している。これによって、空間K8の空気が膨張したときには、ゴムシートが通気孔の中に膨らんで空気の膨張を吸収するので、フィルタ82が割れたり剥がれたりすることが生じない。また、温度低下して膨張した空間K8の空気が収縮すれば、ゴムシートは元の形状に戻る。
また、カメラモジュールの製造において、熱に弱い電気部品を避け、熱風ノズルから局所的に熱風を送風して半田を溶融させると共に、吸引ノズルから熱風を吸引する半田付け実装構造の製造方法が知られている(特許文献2参照)。
特許文献1に示す如きカメラモジュールの製造工程において、最終的には撮像レンズやフィルタが装着されたレンズユニットと、プリント配線板に撮像素子が実装されたプリント回路板とを加熱硬化型の接着剤で接合した後、恒温槽に入れ、該接着剤を恒温槽内で硬化させることになる。
しかし、このように恒温槽内で接着剤を硬化させてカメラモジュールを完成させる従来の製造方法には下記の如き問題がある。
カメラモジュールを量産する場合、加熱硬化型の接着剤を硬化させるためにカメラモジュールを恒温槽内に入れる時間はできるだけ短い時間の方が作業効率の点で望ましい。例えば、恒温槽の温度と硬化時間の関係は、80℃のときは60分、110℃のときは5分、150℃のときは10秒となる。従って、恒温槽の温度を高温にして硬化時間を短縮させることが行われる。しかし、恒温槽の温度を高温にすると、鏡胴に装着された撮像レンズやフィルタも高温になる。撮像レンズやフィルタの表面には反射光を減少して透過光を増大させるために弗化マグネシウム等の薄膜がコーティングされているが、この薄膜の耐熱温度は高くない。このため、高温状態に晒されると薄膜はひび割れしたり、皺が発生したりすることがある。薄膜の耐熱温度は90℃程度のものが多く、これを考慮すると硬化時間を約60分とすれば問題ないが、作業効率が非常に悪くなる。
また、恒温槽としてオーブンを用い、レンズユニットとプリント回路板とを加熱硬化型の接着剤で接合したカメラモジュールについて接着剤をオーブンで硬化させることが行われる。一例として、50個のカメラモジュールを1枚のトレイに載せ、5枚のトレイを一度にオーブンに入れる。そして、作業者は3台のオーブンを担当してトレイの出し入れと加熱操作の作業を行う。しかし、オーブンに入れるまでの作業は連続的に行われ、ベルト搬送されるが、オーブンに入れるには5枚のトレイに各々50個のカメラモジュールを載置可能な状態、即ち250個のカメラモジュールが集結してからの作業になる。また、前述の如く薄膜の耐熱温度を考慮すると硬化時間は長くなる。従って、ここの作業でタクトタイムの長い断続的な工程になって、次工程の作業効率が低下する。
また、特許文献2に記載の技術を応用して、部分的に吹き付けた熱風により接着剤を硬化することも考えられ、このようにすれば上述の問題は解消されるように思われる。しかし、熱風ノズルや吸引ノズルを配置して熱風を部分的に吹き付けることができるのは接着する部分が充分に外部に露出している場合のみで、接着する部分が奥まっている場合は熱風を部分的に吹き付けることができず、実用化は困難である。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、少なくとも一つの光学部材を有する光学ユニットに関して所定の複数の部材を加熱硬化型の接着剤を用いて互いに接合する際に、電熱素子を加熱して接着剤のみを硬化させ、且つ、製造工程で連続的に作業できる光学ユニット、携帯端末及び光学ユニットの製造方法を提案することを発明の目的とする。
上記目的は下記に記載した発明により達成される。
1.少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて互いに接合する光学ユニットであって、
加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置したことを特徴とする光学ユニット。
加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置したことを特徴とする光学ユニット。
2.前記電熱素子はサーミスタであることを特徴とする前記1に記載の光学ユニット。
3.前記電熱素子に通電するためのプローブを挿脱可能な孔を前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所の近傍の部材に穿設したことを特徴とする前記1又は前記2に記載の光学ユニット。
4.前記複数の部材における少なくとも一つの部材はプリント配線板であり、該プリント配線板に前記電熱素子を配置すると共に、該プリント配線板に設けた導電性パターンを介して前記電熱素子を通電することを特徴とする前記1又は前記2に記載の光学ユニット。
5.前記1〜4の何れか1項に記載の光学ユニットを備えたことを特徴とする携帯端末。
6.少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて互いに接合する光学ユニットの製造方法であって、
前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置する工程と、
前記加熱硬化型接着剤を滴下して前記複数の部材を互いに接合する工程と、
前記加熱硬化型接着剤が硬化するまで前記電熱素子に通電する工程と、
を有することを特徴とする光学ユニットの製造方法。
前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置する工程と、
前記加熱硬化型接着剤を滴下して前記複数の部材を互いに接合する工程と、
前記加熱硬化型接着剤が硬化するまで前記電熱素子に通電する工程と、
を有することを特徴とする光学ユニットの製造方法。
7.前記電熱素子はサーミスタであることを特徴とする前記6に記載の光学ユニットの製造方法。
8.前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所の近傍の部材に穿設した孔にプローブを挿入する工程と、該プローブを介して前記電熱素子に通電する工程と、前記加熱硬化型接着剤が硬化した後に該プローブを抜脱する工程と、を有することを特徴とする前記6又は前記7に記載の光学ユニットの製造方法。
9.前記複数の部材における少なくとも一つの部材はプリント配線板であり、該プリント配線板に前記電熱素子を配置する工程と、該プリント配線板に設けた導電性パターンを介して前記電熱素子に通電する工程と、を有することを特徴とする前記6又は前記7に記載の光学ユニットの製造方法。
本発明の光学ユニット、携帯端末及び光学ユニットの製造方法によれば、少なくとも一つの光学部材を有する光学ユニットに関して所定の複数の部材を加熱硬化型の接着剤を用いて互いに接合する際に、電熱素子を加熱して接着剤のみを短時間に硬化させるので、フィルタやレンズ等の光学部材に温度による悪影響を及ぼすことがない。また、従来の如く多数の光学ユニットが集結してから該光学ユニットをまとめて恒温槽に入れて硬化させるのと異なり、連続的な作業になるので、次工程の作業効率が低下することがない。
本発明の光学ユニットの実施形態を図を参照して説明する。
なお、本発明における光学ユニットとは、レンズやフィルタ等の少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて接合したユニットを意味する。光学ユニットの一例として携帯電話等の携帯端末に内蔵されるカメラモジュールがあるが、光学ユニットとしては撮像素子を有さずにレンズとレンズを保持する鏡胴から成るレンズユニットであってもよいし、更にその中の一部のユニットであってもよい。
本実施の形態においてはカメラモジュールについて説明する。
先ず、携帯端末としての携帯電話機の一例を図1の外観図に基づいて説明する。なお、図1(A)は折り畳んだ携帯電話機を開いて内側から見た図であり、図1(B)は折り畳んだ携帯電話機を開いて外側から見た図である。
図1において、携帯電話機Tは、表示画面D1,D2を備えたケースとしての上筐体71と、操作ボタンBを備えた下筐体72とがヒンジ73を介して連結されている。カメラモジュールは、上筐体71内の表示画面D2の下方に内蔵されていて、上筐体71の外表面に撮像レンズ11が露出している。
なお、このカメラモジュールの位置は上筐体71内の表示画面D2の上方や側面に配置してもよい。また、携帯電話機Tは折り畳み式に限定されるものではない。
次に、上記の携帯電話等に内蔵されるカメラモジュールについて図2及び図3を参照して説明する。図2はカメラモジュールの断面図、図3はカメラモジュールの分解斜視図である。
図2において、本カメラモジュールは、撮像レンズ11、フィルタ12、撮像素子13、レンズ枠14、鏡胴15、プリント配線板16及び化粧パネル17等から構成されている。
撮像レンズ11は、被写体光を撮像素子13に結像するレンズである。撮像レンズ11はレンズ枠14に保持され、レンズ枠14は鏡胴15に保持されている。
フィルタ12は、ガラスから形成され、約780nm以上の波長の光をカットする赤外カットフィルタである。フィルタ12は鏡胴15に保持されている。なお、フィルタ12はプラスチックから形成されていてもよい。
撮像素子13は、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等から成り、結像した被写体光を光電変換して不図示の画像処理回路に出力する。
そして、光学系は被写体側から撮像レンズ11、フィルタ12、撮像素子13の順で配置されている。
リジッド基板であるプリント配線板16には撮像素子13が不図示のDA剤(ダイ・アタッチ用接着剤)によって接合され、ワイヤーボンディングにより電気的に接続されている。また、プリント配線板16は鏡胴15に接合されている。
化粧パネル17は撮像レンズ11に不要光が入射しないように周辺部を被覆するものであって、鏡胴15に保持されている。
次に、本カメラモジュールの組み立て手順を説明する。
先ず、フィルタ12を鏡胴15に装着し、接着剤G2により接合する。この場合、接着剤G2を周方向の全周にわたって滴下し、空気が流通しないように間隙を確実に封止する。
次に、撮像レンズ11をレンズ枠14に装着して接着剤G1により接合した後、レンズ枠14を鏡胴15に装着し、接着剤G1により接合する。この場合、接着剤G1を円周方向の3〜4カ所に部分的に滴下する。従って、撮像レンズ11とレンズ枠14との円周方向の一部、及びレンズ枠14と鏡胴15との円周方向の一部に間隙があってもよく、そこを空気が流通してもよい。
続いて、化粧パネル17を鏡胴15に装着し、接着剤G1により接合する。この場合も接着剤G1を円周方向の3〜4カ所に部分的に滴下する。
これにより、撮像レンズ11やフィルタ12が鏡胴15に保持されたレンズユニット1が完成する。
一方、プリント配線板16に撮像素子13を実装し、プリント回路板2を完成する。なお、プリント配線板16には撮像素子13に加えて、例えば抵抗やコンデンサ等を実装してもよい。
このようにして形成したレンズユニット1にプリント回路板2を接着剤G2で接合するが、接合に先立って図3に示す如くプリント配線板16における接着剤G2を滴下する位置に複数のサーミスタS(電熱素子)を配置する。この際に、サーミスタSが鏡胴15に当接することがないように所定の治具を用いることが望ましい。
ここで用いるサーミスタとしては、PTC(Positive Temperature Coefficient)と呼ばれ、温度と抵抗値が正比例するサーミスタを用いる。
また、接着剤G1は所定の部材を確実に接合すればよいので、格別に接着剤の種類を限定する必要はない。しかし、外部から塵埃が侵入しないように間隙を確実に封止するために使用される接着剤G2としては、ヒケやヤセが少ない加熱硬化型の接着剤を用いる。
そして、接着剤G2でサーミスタSを被覆した状態でレンズユニット1にプリント回路板2を接合する。なお、サーミスタSは接着剤G2により完全に被覆されていてもよいし、部分的に被覆されていてもよい。また、接着部の構成によりサーミスタSを接着剤G2に接触させることが困難な場合は、サーミスタSをできるだけ接着剤G2の近傍に配置すれば必ずしもサーミスタSが接着剤G2に接触していなくてもよい。
続いて、プリント配線板16に予め穿設された貫通孔16aからプローブPを挿入し、その先端をサーミスタSに接触させる。
その後、不図示の電源よりプローブPを介してサーミスタSに通電する。すると、サーミスタSは自己発熱し、短時間で高温の状態になる。この結果、サーミスタSに接触する接着剤G2は硬化する。硬化後はプローブPを引き抜く。
一例として、サーミスタSは通電後に約5秒で約150℃の温度に上昇する。一方、加熱硬化型の接着剤G2は150℃では10秒で硬化する。従って、サーミスタSに15秒間通電すれば、サーミスタSに接触している接着剤G2は確実に硬化する。
以上の如く、サーミスタSの発熱時間は極く短時間であるので、サーミスタSは接触している接着剤G2若しくはその近傍のみの部材にしか加熱せず、サーミスタSから離れて位置するフィルタ12や撮像レンズ11の光学部材に悪影響を及ぼすことは全くない。
また、サーミスタSの数は限定されるものではないが、その数が少なければ充分に硬化しない接着剤G2が生じ、その数が多ければサーミスタSが無駄になる。従って、サーミスタSの数はその接着部毎に予め実験を行って求めることが望ましい。
また、接着剤G2はプリント配線板16と鏡胴15との接合部の周方向の全周にわたって滴下され、間隙が確実に封止されていて、空気が流通することはない。このため、フィルタ12、鏡胴15及びプリント回路板2によって囲まれた空間Kは外気と流通しない気密空間となり、外部から塵埃が侵入することがない。従って、撮像素子13の撮像面に塵埃が付着して画像不良となることが生じない。この際に、サーミスタSによって大凡接着剤G2のみを短時間加熱するので、従来技術の如くカメラモジュール全体を恒温槽に長時間入れて加熱するのとは異なり、空間Kが加熱されて空気が膨張しフィルタ12に不具合を及ぼすことは生じない。
また、長時間恒温槽に入れるのと異なり、連続的な工程になり、次工程の作業効率に悪影響を及ぼすことがない。
次に、上記の如く形成したカメラモジュールのプリント配線板16にフレキシブルプリント基板であるプリント配線板19を接続する工程を図4の斜視図に基づいて説明する。プリント配線板16にプリント配線板19を接続する目的は、撮像素子13に結像した被写体光を光電変換して画像信号にし、外部の画像処理回路に出力するためや、撮像素子13に電源を供給するため等である。
先ず、予めサーミスタSをプリント配線板19に設けた不図示の導電性パターンに接続させて実装しておく。次に、図4(A)に示す如く、プリント配線板16にプリント配線板19をハンダやACF(Anisotropic Conductive Film)を用いて電気的に接続する。但し、このままではプリント配線板19に外力が加わったときに、プリント配線板19とプリント配線板16とが不導通になる虞があるので、加熱硬化型の接着剤G2を用いて補強する。即ち、図4(B)に示す如く、プリント配線板16の端部とプリント配線板19の上面に接着剤G2を滴下すると共に、接着剤G2でサーミスタSを被覆する。この際に、接着剤G2よりサーミスタSの一部が露出していてもよい。続いて、図4(C)に示す如く、プリント配線板19の端子19aにコネクタ21を接続し、不図示の電源からコネクタ21及びプリント配線板19の導電性パターンを介してサーミスタSに通電すれば、接着剤G2は硬化する。前述と同様に短時間の通電であり、部分的な加熱であるので、フィルタ12等の他の部材に悪影響を及ぼすことはない。
以上の如く説明したカメラモジュールの撮像レンズ11は固定焦点形式であるが、被写体距離に応じて撮像レンズが移動して撮像素子に適切なピントで合焦するカメラモジュールの例を図5の断面図を参照して説明する。
本カメラモジュールは、撮像レンズ31、フィルタ32、撮像素子33、レンズ枠34、鏡胴35、プリント配線板36、化粧パネル37、AFユニット38、プリント配線板39等から構成されている。ここで、AFユニット38を除いた部材は前述の部材と機能は略同一であるので、説明を省略する。また、鏡胴35へのリジッド基板であるプリント配線板36の接合、及びプリント配線板36とフレキシブルプリント基板であるプリント配線板39の電気的接続に対する補強に際し、サーミスタSを配置して加熱硬化型の接着剤G2を硬化する方法も前述と同一である。
AFユニット38は、電気機械変換素子を用いたリニアアクチュエータであり、電圧の印加によって伸縮する圧電素子や、ソレノイド等から成る。そして、レンズ枠34を駆動し、不図示のAF回路により検出した撮影距離に応じて撮像レンズ31を光軸方向に移動させる。
AFユニット38からは駆動電源用端子38aが鏡胴35の外に突出しており、プリント配線板36の電源用の導電性パターンと導電性加熱硬化型の接着剤G3で接続する。この際にも同様にサーミスタSを配置し、プリント配線板36,39に設けた貫通孔からプローブPを挿入し、プローブPの先端をサーミスタSに接触させてサーミスタSに通電し、サーミスタSを加熱する。サーミスタSの熱により接着剤G3が固化したならば、プローブPを引き抜く。なお、接着剤G3の硬化特性は接着剤G2と同様である。この際にも、サーミスタSの熱は略接着剤G3にのみ短時間伝達されるだけなので、撮像レンズ31やフィルタ32に悪影響を及ぼすことがない。
以上の如く、サーミスタを通電し加熱することにより、その近傍に位置する加熱硬化型の接着剤を硬化する実施の形態を説明したが、これらは一例であって、どのような部材をどのように接合してもよい。
また、電熱素子としてサーミスタを挙げて説明したが、必ずしもサーミスタに限定されるものではなく、電気ネルギーを熱エネルギーに変換する部材や物質ならば適宜利用することができる。
1 レンズユニット
2 プリント回路板
11,31,81 撮像レンズ
12,32,82 フィルタ
13,33,83 撮像素子
15,85,35 鏡胴
16,19,36,39,86 プリント配線板
21 コネクタ
38 AFユニット
S サーミスタ
P プローブ
G,G1,G2,G3 接着剤
K,K8 空間
2 プリント回路板
11,31,81 撮像レンズ
12,32,82 フィルタ
13,33,83 撮像素子
15,85,35 鏡胴
16,19,36,39,86 プリント配線板
21 コネクタ
38 AFユニット
S サーミスタ
P プローブ
G,G1,G2,G3 接着剤
K,K8 空間
Claims (9)
- 少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて互いに接合する光学ユニットであって、
加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置したことを特徴とする光学ユニット。 - 前記電熱素子はサーミスタであることを特徴とする請求項1に記載の光学ユニット。
- 前記電熱素子に通電するためのプローブを挿脱可能な孔を前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所の近傍の部材に穿設したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学ユニット。
- 前記複数の部材における少なくとも一つの部材はプリント配線板であり、該プリント配線板に前記電熱素子を配置すると共に、該プリント配線板に設けた導電性パターンを介して前記電熱素子を通電することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学ユニット。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の光学ユニットを備えたことを特徴とする携帯端末。
- 少なくとも一つの光学部材を有し、所定の複数の部材を加熱硬化型接着剤を用いて互いに接合する光学ユニットの製造方法であって、
前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所若しくはその近傍に電熱素子を通電可能な状態に配置する工程と、
前記加熱硬化型接着剤を滴下して前記複数の部材を互いに接合する工程と、
前記加熱硬化型接着剤が硬化するまで前記電熱素子に通電する工程と、
を有することを特徴とする光学ユニットの製造方法。 - 前記電熱素子はサーミスタであることを特徴とする請求項6に記載の光学ユニットの製造方法。
- 前記加熱硬化型接着剤を滴下する部所の近傍の部材に穿設した孔にプローブを挿入する工程と、該プローブを介して前記電熱素子に通電する工程と、前記加熱硬化型接着剤が硬化した後に該プローブを抜脱する工程と、を有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光学ユニットの製造方法。
- 前記複数の部材における少なくとも一つの部材はプリント配線板であり、該プリント配線板に前記電熱素子を配置する工程と、該プリント配線板に設けた導電性パターンを介して前記電熱素子に通電する工程と、を有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光学ユニットの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013211486A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Sharp Corp | 半導体装置、および半導体装置の製造方法 |
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- 2009-09-17 JP JP2009215486A patent/JP2011064946A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013211486A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Sharp Corp | 半導体装置、および半導体装置の製造方法 |
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