JP2011063956A - 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法 - Google Patents

定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011063956A
JP2011063956A JP2009213886A JP2009213886A JP2011063956A JP 2011063956 A JP2011063956 A JP 2011063956A JP 2009213886 A JP2009213886 A JP 2009213886A JP 2009213886 A JP2009213886 A JP 2009213886A JP 2011063956 A JP2011063956 A JP 2011063956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slope
ground anchor
fixing hardware
hole
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009213886A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4815520B2 (ja
Inventor
Kazunobu Tanigaki
和伸 谷垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TANIGAKI KENKO KK
Original Assignee
TANIGAKI KENKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TANIGAKI KENKO KK filed Critical TANIGAKI KENKO KK
Priority to JP2009213886A priority Critical patent/JP4815520B2/ja
Publication of JP2011063956A publication Critical patent/JP2011063956A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4815520B2 publication Critical patent/JP4815520B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】法枠などの法面反力体からの突起物を極力低く設定して、法枠の外観低下を防止するとともに、他物との接触による破損を防止し得る定着金物及び法面安定化構造並びに法面安定化工法を提供する。
【解決手段】法面1に施工したグランドアンカー10の端部に固定され、ジャッキを介してグランドアンカー10に引張力を作用させた状態で、該グランドアンカー10の端部に締結されて、法面反力体としての法枠2を法面1上に定着させる定着金物20であって、法枠2に形成した挿入孔4内において、グランドアンカー10の端部に設けた雄ネジ部13の長さ方向の途中部に位置調整可能に螺合する螺合部23と、法枠2を上側から押える押え部22と、螺合部23と押え部22とを連結する連結部24とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、グランドアンカーで法面に対して法枠を定着させるのに好適に使用可能な定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法に関する。
傾斜地における法面の安定化を図るため、法面に法面反力体として法枠を施工したり、傾斜地に金属ネットを張設固定したりする傾斜地の安定化工法が広く実施されており、例えば傾斜地に法枠を形成する場合には、法枠の交差部に挿通孔を形成し、この挿通孔に連通させて法面に削孔を形成し、削孔にグラウトを充填施工して挿通孔と削孔とにわたってグランドアンカーを埋設施工し、グラウトの硬化後、グランドアンカーに対してジャッキで引張力を作用させながら、定着金物としてのナット部材を締め付けて、グランドアンカーの端部にナット部材を固定し、その後、ジャッキを除去してから、ナット部材及びグランドアンカーの端部を保護キャップで覆って、法枠を法面に定着させる法面安定化工法が広く採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−345560号公報
ところが、前記特許文献1記載の法面安定化工法では、グランドアンカーの端部を覆う保護キャップが、法枠の表面外へ大きく突出してしまい、保護キャップにより法枠の外観が低下するという問題がある。また、全面緑化の法面に対して、適用した場合には、人工的な異物としての保護キャップの先端部が植生から突出して、法面の外観が低下するという問題がある。更に、保護キャップが外方へ大きく突出していると、道路際において自動車や歩行者が保護キャップと接触して、自動車が損傷したり、歩行者が怪我をしたりすることも懸念され、また既存の保護キャップはアルミニウムの鋳物で製作されているので、前記接触により保護キャップ自体が破損することも考えられる。更に、護岸用に施工される法面反力体においては、増水などで法面反力体が浸かったときに、漂流物が保護キャップに当って、保護キャップが破損するという問題も発生する。
本発明の目的は、法枠などの法面反力体からの突起物を極力低く設定して、法枠の外観低下を防止するとともに、他物との接触による破損を防止し得る定着金物及び法面安定化構造並びに法面安定化工法を提供することである。
本発明に係る定着金物は、法面に施工したグランドアンカーの端部に固定され、ジャッキを介してグランドアンカーに引張力を作用させた状態で、該グランドアンカーの端部に締結されて、法面反力体を法面上に定着させる定着金物であって、前記法面反力体に形成した挿入孔内において、グランドアンカーの端部に設けた雄ネジ部の長さ方向の途中部に位置調整可能に螺合する螺合部と、前記法面反力体を上側から押える押え部と、前記螺合部と押え部とを連結する連結部とを備えたものである。尚、本明細書において、法面反力体とは、法面を安定化させるために法面に施工した、吹付法枠、現場打コンクリート法枠、プレキャストコンクリート受圧板、鉄製受圧板、アルミ合金・強化プラスチック受圧板、モルタル吹付・コンクリート吹付などを意味する。また、グランドアンカーとは、削孔の奥部に固定される固定部と、定着金物を介して法面に引張力を作用させる引張部とを有する周知の構成のものである。
この定着金物では、定着金物の螺合部をグランドアンカーの雄ネジ部に螺合させてから、グランドアンカーに対してジャッキで引張力を作用させながら、定着金物を回転操作して螺合部を雄ネジ部に締め付けて、定着金物の押え部を法面反力体に圧接させ、定着金物で法面反力体を法面上に定着させることになる。この定着金物では、法面反力体に形成した挿入孔内において、定着金物の螺合部をグランドアンカーの雄ネジ部に締結することで、法面反力体を法面に定着でき、グランドアンカーの端部が法面反力体の外面外へ突出することを防止して、法面反力体からの定着金物の突出量を少なくできるので、定着金物を道路際に施工した場合でも、定着金物が自動車や歩行者に接触することを防止でき、また護岸用の法面反力体に用いた場合でも、増水時における漂流物との接触を防止できる。
ここで、前記押え部に回転操作用の凹部又は凸部からなる操作部を形成することができる。この場合には、定着金物の押え部に設けた、凹部又は凸部からなる簡単な構成の操作部を利用して、定着金物を回転操作することで、グランドアンカーに対して定着金物を容易に締結固定できる。
前記雄ネジ部にグランドアンカーのワイヤーが挿通する貫通孔を形成し、前記貫通孔にワイヤーを挿通させた状態で、該貫通孔の端部に楔部材を挿入して、前記雄ネジ部にワイヤーを長さ調整可能に係合することもできる。グランドアンカーの長さ方向に対する定着金物の位置調整は、定着金物を回転操作して雄ネジ部に対する螺合部の螺進位置を調整することで調整できるが、調整量が大きくなると、定着金物の回転操作量が増えて、調整作業が煩雑になる。そこで、本発明のように、ワイヤーに対する雄ネジ部の係合位置を楔部材で調整するように構成すると、雄ネジ部に対するワイヤーの係合位置を楔部材で大きく調整できる。また、調整量が不足した場合には、雄ネジ部に対する螺合部の螺進位置を微調整することで、定着金物をグランドアンカーの長さ方向に容易に位置調整することができる。
前記押え部と法面反力体間に押え板を介装することもできる。この場合には、定着金物に作用するグランドアンカーからの引張力を、接触面積の大きな押え板を介して法面反力体に伝達できるので、応力集中による法面反力体の破損を効果的に防止できる。
前記押え部と押え板間に部分球面状の受け座とそれに当接する当接部を形成することも好ましい実施例である。この場合には、法面反力体とグランドアンカーとのなす角度が直角でない場合でも、受け座と当接部間において定着金物の角度を調整できるので、押え板を法面反力体に、また押え部を押え板にそれぞれ密接させて、挿入孔を確実に閉鎖することが可能となり、法面反力体に対して確実にグランドアンカーの引張力を作用させることができるとともに、挿入孔への雨水等の浸入を効果的に防止できる。
本発明に係る法面安定化構造は、法面とその上側に施工した法面反力体とに削孔と挿通孔を連通状に設け、前記挿通孔と削孔にわたってグランドアンカーを埋設状に設け、前記請求項1〜5のいずれか1項記載の定着金物をグランドアンカーと法面反力体とにわたって組み付けて、定着金物を介して法面反力体を法面に定着させたものである。この法面安定化構造では、前記定着金具を用いて法面反力体を法面に定着させているので、前記と同様の作用効果が得られる。
本発明に係る法面安定化工法は、法面反力体に挿通孔を形成するとともに挿通孔に連通させて法面に削孔を形成し、前記挿通孔と削孔とにわたってグランドアンカーを埋設施工し、前記請求項1〜5のいずれか1項記載の定着金物を前記グランドアンカーの端部近傍に螺合させるとともに、前記グランドアンカーの端部にジャッキを連結して、該ジャッキによりグランドアンカーを引っ張りながら、定着金物をグランドアンカーに締結し、その後ジャッキを取り外して定着金物を介して法面反力体を法面に定着させるものである。この法面安定化工法では、前記定着金具を用いて法面反力体を法面に定着させているので、前記と同様の作用効果が得られる。
本発明に係る定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法によれば、法面反力体に形成した挿入孔内において、定着金物の螺合部をグランドアンカーの雄ネジ部に締結することで、法面反力体を法面に定着でき、グランドアンカーの端部が法面反力体の外面外へ突出することを防止して、法面反力体からの定着金物の突出量を少なくできるので、定着金物を道路際に施工した場合でも、定着金物が自動車や歩行者に接触することを防止でき、また護岸用の法面反力体に用いた場合でも、増水時における漂流物との接触を防止できる。
法面安定化構造の断面図 法面安定化構造の要部拡大断面図 定着金物の分解斜視図 (a)(b)は法面安定化構造の施工方法の説明図 (a)(b)は法面安定化構造の施工方法の説明図 法面安定化構造の施工方法の説明図 他の構成の定着金物を用いた法面安定化構造の要部拡大断面図 他の構成の定着金物を用いた法面安定化構造の要部拡大断面図 他の構成の定着金物を用いた法面安定化構造の要部拡大断面図 他の構成の定着金物を用いた法面安定化構造の要部拡大断面図
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、法面安定化構造は、法面1に施工した法面反力体としての法枠2と、法面1と法枠2とに連通状に設けた削孔3及び挿通孔4と、挿通孔4と削孔3とにわたって埋設施工したグランドアンカー10と、グランドアンカー10に対してジャッキにて引張力を作用させた状態で、グランドアンカー10の端部に締結した定着金物20とを備え、定着金物20を介して法枠2を法面1に定着させ、法枠2により法面1を安定化させるように構成したものである。
法枠2は周知の施工法により施工されている。例えば、傾斜地などからなる法面1を整地してから、図示外の金属ネットを敷設するとともにその上に格子状に図示外の配筋を施し、その後、配筋に沿ってモルタルを吹き付けて施工することになる。本実施の形態では、法面1に対してグランドアンカー10を施工するため、法枠2の縦枠2aと横枠2bの交差部2cに対応する位置に、予め円筒状の型枠5を設置した状態でモルタルを吹き付けて、型枠5により交差部2cに挿通孔4を形成している。また、法枠2を法面1に定着させるため、法枠2の施工後に、先ず、図4(a)に示すように、法面1に対して図示外のボーリングマシンにより、挿通孔4に連通する削孔3を形成し、次に、図4(b)に示すように、挿通孔4と削孔3とにわたってグランドアンカー10を装填した状態で、削孔3にグラウト6を充填し、上端部を残してグラウト6にグランドアンカー10を埋設施工し、グラウト6の硬化後に定着金物20を組み付けて法枠2を法面1に定着させることになる。
グランドアンカー10は、PC鋼線、PC鋼より線、多重PC鋼より線、PC鋼棒、炭素繊維より線などからなる引張材を被覆材で被覆し、先端部に地盤への定着部11を設け、途中部に引張部12を設け、上端部に雄ネジ部13を設け、ジャッキの接続具7を雄ネジ部13に螺合させて、引張部12に対して引張力を作用可能となした周知の構成のものである。グランドアンカー10は、雄ネジ部13の上端部が法枠2の上面よりもやや低い位置に配置されるように、削孔3内に埋設施工されている。
図1〜図3に示すように、定着金物20は、法面1に施工したグランドアンカー10の端部に取り付けられて、法面反力体としての法枠2を法面1上に定着させるもので、グランドアンカー10の雄ネジ部13に締結される定着金物本体21と、定着金物本体21の押え部22と法枠2間に配置される押え板30と、定着金物本体21に着脱自在に取付けられる蓋部材35とを備えている。
押え板30は、円形や方形状の金属板で構成され、押え板30の直径又は一辺の長さは、挿通孔4の直径よりも大きく、法枠2の幅よりも小さく設定され、押え板30により挿通孔4の開口部が閉鎖されるとともに、押え板30に作用する法面1側への引張力を法枠2に伝達できるように構成されている。押え板30の中央部には貫通孔32が形成され、貫通孔32の上面側には部分凹球面状の受け座31が形成されている。ただし、受け座31として、貫通孔32の口縁に上側へ行くにしたがって拡径するテーパ面状の受け座を設けることも可能である。
定着金物本体21は、法枠2に形成した挿通孔4内において、グランドアンカー10の雄ネジ部13に位置調整可能に螺合する螺合部23と、法枠2を上側から押える押え部22と、螺合部23と押え部22とを連結する連結部24とを備えている。連結部24は円筒状に形成され、押え部22は連結部24の上端部から外方へ延びる環状に形成され、螺合部23は連結部24の下端部から内側へ延びる鍔部の内周部に形成され、定着金物本体21は有底鍔付きの金属製の筒状部材から一体的に構成されている。
押え部22には押え板30に形成した受け座31に適合する部分凸球面状の当接部25が形成され、定着金物本体21をグランドアンカー10に締結することで、当接部25が受け座31に略隙間なく圧接され、押え部22と押え板30間がシールされるように構成されている。ただし、本実施例では、受け座31及び当接部25を法面1側へ突出する部分凸球面状に形成したが、反対側へ突出する部分凸球面状に形成することも可能である。また、グランドアンカー10は法枠2に対して略直角に施工できるので、部分凸球面状の当接部25及び受け座31に代えて、平坦面からなる当接部及び受け座を設けることも可能である。具体的には、図7に示す定着金物20Aのように、定着金物本体21の押え部22の法枠2側の下面に平坦面からなる当接部25Aを形成するとともに、押え板30の中央部に押え部22が収容される収容凹部29を形成して、その底面に平坦面からなる受け座31Aを形成し、受け座31Aで当接部25Aを受け止めるように構成することもできる。
押え部22及び連結部24の中央部には螺合部23から突出したグランドアンカー10の雄ネジ部13を収容するとともに、雄ネジ部13に着脱自在に螺合するジャッキの接続具7(図5(b)参照)を収容可能な収容部26が形成されている。押え部22の上部には周方向に間隔をあけて複数の凹部からなる操作部27が形成され、この操作部27に工具を嵌め込んで、定着金物本体21を回転操作できるように構成されている。ただし、操作部27としては、凹部に代えて凸部を形成することも可能であるし、押え部22の外周部を平面視多角形状に形成したり、収容部26の上端開口部を平面視多角形状に形成したりして、汎用或いは専用の工具で操作できるように構成することも可能である。
連結部24は、押え部22と螺合部23とを一体的に連結できるものであれば、円筒状以外の形状に形成することも可能であるが、挿通孔4内への雨水等の浸入を極力防止するため筒状に形成することが好ましい。
押え部22の上面外周部には嵌合リング部28が突出状に形成され、この嵌合リング部28の内側に円板状の蓋部材35を押え部22の嵌合固定することで、収容部26の上端開口部が閉鎖されるように構成されている。ただし、蓋部材35は、ビス等で定着金物20に固定するように構成することもできるし、押え板30の受け座の上端開口部を閉鎖可能な蓋部材を設けることも可能である。
次に、定着金物20を用いた法面安定化構造の施工方法について説明する。
先ず、図4(a)に示すように、法面1に対して図示外のボーリングマシンにより、挿通孔4に連通する削孔3を形成し、次に、図4(b)に示すように、挿通孔4と削孔3とにわたってグランドアンカー10を装填した状態で、削孔3にグラウト6を充填し、上端部を残してグラウト6にグランドアンカー10を埋設施工する。ただし、グラウト6を削孔3に充填してから、グランドアンカー10をグラウト6内に挿入することも可能である。
次に、図5(a)に示すように、挿通孔4を塞ぐように、押え板30を法枠2の上面に載置した状態で、押え板30の貫通孔32に連結部24を挿通させて定着金物本体21を配置させ、定着金物本体21の螺合部23をグランドアンカー10の雄ネジ部13に螺合させて、定着金物本体21をグランドアンカー10に取付ける。ただし、グランドアンカー10の雄ネジ部13に押え板30を挿通配置させるとともに、螺合部23を雄ネジ部13に螺合させて、定着金物本体21をグランドアンカー10に取付けた状態で、グランドアンカー10を削孔3内に埋設施工することもできる。なお、挿通孔4内は空洞のままでもよいし、充填材などを充填することも可能である。
次に、削孔3内のグラウト6が硬化してから、図5(b)に示すように、雄ネジ部13の端部にジャッキ(図示略)の接続具7を螺合させ、図6に示すように、ジャッキによりグランドアンカー10に引張力を作用させながら、操作部27に工具を嵌合させて、定着金物本体21をグランドアンカー10の雄ネジ部13に締結し、定着金物20を介して法枠2に所定の引張力が常時作用するように定着金物20を組み付けて、法枠2を法面1に定着させることになる。また、定着金物本体21をグランドアンカー10に締結した状態で、ジャッキを取り外して、定着金物本体21に蓋部材35を取付け、定着金物20の施工を完了することになる。
このような構成の定着金物20を用いて法枠2を定着させると、押え板30の厚み分だけが法枠2から外方へ突出するだけとなるので、法枠2からの定着金物20の突出量を少なくして、定着金物20による法枠2の外観低下を防止できるとともに、他物との接触による定着金物20の破損を防止できる。しかも、当接部25が受け座31に略隙間なく圧接され、押え部22と押え板30間がシールされるので、グランドアンカー10の中心線と法面1間の角度が直角でない場合でも、当接部25と受け座31間に隙間が形成されることを防止して、挿通孔4内に雨水等が浸入することによりグランドアンカー10が錆びるという不具合を防止できる。
なお、定着金物本体21と押え板30とは、定着金物20の製作コストを安くするとともに、挿通孔4内への雨水等の浸入を防止する上で、分割構成することが好ましいが、図8に示す定着金物20Bのように、前記実施の形態における定着金物本体21と押え板30とを一体成形品で構成し、連結部24の端部に外方へ延びる鍔状の押え部22Bを設けた定着金物本体21Bを用いることもできる。この場合には、押え部22Bと法枠2との間に隙間が形成されないように、定着金物本体21Bの押え部22Bと法枠2間にゴムシートなどを介装して、雨水等の浸入を防止するように構成することもできる。ただし、図9に示すように、定着金物20Bの押え部22Bと法枠2間に平板状の押え板50を設けて、法枠2に作用するグランドアンカー10からの引張力を押え板50を介して法枠2に分散させてもよい。
また、グランドアンカー10として、複数本の引張材の端部を雄ネジ部13に固着したものを用いたが、図10に示すグランドアンカー40のように、引張材41が挿通する貫通孔42aを形成した雄ネジ部材42を設け、引張材41に外装される楔部材43で、引張材41を雄ネジ部材42に係止するように構成したものを採用することもできる。この場合には、定着金物本体21の螺合部23に雄ネジ部材42を螺合させるとともに、雄ネジ部材42に引張材41を挿通させてから、複数の引張材41をジャッキで引っ張って、引張材41に引張力を作用させながら、楔部材43で引張材41を雄ネジ部材42に係止させ、その後、ジャッキを取り外してから、楔部材43付近で引張材41をカットして、法枠2に所定の引張力が作用するように定着金物20を組み付けることもできる。
尚、本実施例では、法面反力体として法枠2を法面1に定着するときに用いる定着金物20について説明したが、法面反力体としてコンクリートを略一定厚さで吹き付けてなる法面反力体や、金属ネットを法面1に固定して、金属ネットで法面1を安定化させるときなどにも、この定着金物20を同様に適用することができる。
1 法面 2 法枠
2a 縦枠 2b 横枠
2c 交差部 3 削孔
4 挿通孔 5 型枠
6 グラウト 7 接続具
10 グランドアンカー 11 定着部
12 引張部 13 雄ネジ部
20 定着金物 21 定着金物本体
22 押え部 23 螺合部
24 連結部 25 当接部
26 収容部 27 操作部
28 嵌合リング部
20A 定着金物 25A 当接部
29 収容凹部 31A 受け座
20B 定着金物 21B 定着金物本体
22B 押え部
30 押え板 31 受け座
32 貫通孔 35 蓋部材
40 グランドアンカー 41 引張材
42 雄ネジ部材 42a 貫通孔
43 楔部材
50 座板

Claims (7)

  1. 法面に施工したグランドアンカーの端部に固定され、ジャッキを介してグランドアンカーに引張力を作用させた状態で、該グランドアンカーの端部に締結されて、法面反力体を法面上に定着させる定着金物であって、
    前記法面反力体に形成した挿入孔内において、グランドアンカーの端部に設けた雄ネジ部の長さ方向の途中部に位置調整可能に螺合する螺合部と、
    前記法面反力体を上側から押える押え部と、
    前記螺合部と押え部とを連結する連結部と、
    を備えたことを特徴とする定着金物。
  2. 前記押え部に回転操作用の凹部又は凸部からなる操作部を形成した請求項1記載の定着金物。
  3. 前記雄ネジ部にグランドアンカーのワイヤーが挿通する貫通孔を形成し、前記貫通孔にワイヤーを挿通させた状態で、該貫通孔の端部に楔部材を挿入して、前記雄ネジ部にワイヤーを長さ調整可能に係合した請求項1又は2記載の定着金物。
  4. 前記押え部と法面反力体間に押え板を介装した請求項1〜3のいずれか1項記載の定着金物。
  5. 前記押え部と押え板間に部分球面状の受け座とそれに当接する当接部を形成した請求項4記載の定着金物。
  6. 法面とその上側に施工した法面反力体とに削孔と挿通孔を連通状に設け、
    前記挿通孔と削孔にわたってグランドアンカーを埋設状に設け、
    前記請求項1〜5のいずれか1項記載の定着金物をグランドアンカーと法面反力体とにわたって組み付けて、定着金物を介して法面反力体を法面に定着させた、
    ことを特徴とする法面安定化構造。
  7. 法面反力体に挿通孔を形成するとともに挿通孔に連通させて法面に削孔を形成し、
    前記挿通孔と削孔とにわたってグランドアンカーを埋設施工し、
    前記請求項1〜5のいずれか1項記載の定着金物を前記グランドアンカーの端部近傍に螺合させるとともに、前記グランドアンカーの端部にジャッキを連結して、該ジャッキによりグランドアンカーを引っ張りながら、定着金物をグランドアンカーに締結し、その後ジャッキを取り外して定着金物を介して法面反力体を法面に定着させる、
    ことを特徴とする法面安定化工法。
JP2009213886A 2009-09-16 2009-09-16 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法 Active JP4815520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009213886A JP4815520B2 (ja) 2009-09-16 2009-09-16 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009213886A JP4815520B2 (ja) 2009-09-16 2009-09-16 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011063956A true JP2011063956A (ja) 2011-03-31
JP4815520B2 JP4815520B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=43950470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009213886A Active JP4815520B2 (ja) 2009-09-16 2009-09-16 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4815520B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016160628A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 旭コンクリート工業株式会社 擁壁及び擁壁の据付方法
JP2019514784A (ja) * 2016-04-26 2019-06-06 エフコ ベフェスティグングステヒニーク アー・ゲーEFCO Befestigungstechnik AG アンカー装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0489126U (ja) * 1991-04-30 1992-08-04
JPH0959976A (ja) * 1995-08-28 1997-03-04 Katsumura Kensetsu Kk アンカー頭部の定着構造
JP2000178969A (ja) * 1998-12-11 2000-06-27 Okabe Co Ltd アンカーの取付装置
JP2001329542A (ja) * 2000-05-23 2001-11-30 Kowa Sangyo Kk アンカー用受圧板
JP2007039974A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Kyowa Doken:Kk 補強筋法面工

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0489126U (ja) * 1991-04-30 1992-08-04
JPH0959976A (ja) * 1995-08-28 1997-03-04 Katsumura Kensetsu Kk アンカー頭部の定着構造
JP2000178969A (ja) * 1998-12-11 2000-06-27 Okabe Co Ltd アンカーの取付装置
JP2001329542A (ja) * 2000-05-23 2001-11-30 Kowa Sangyo Kk アンカー用受圧板
JP2007039974A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Kyowa Doken:Kk 補強筋法面工

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016160628A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 旭コンクリート工業株式会社 擁壁及び擁壁の据付方法
JP2019514784A (ja) * 2016-04-26 2019-06-06 エフコ ベフェスティグングステヒニーク アー・ゲーEFCO Befestigungstechnik AG アンカー装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4815520B2 (ja) 2011-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2782912C (en) Anchor system for securing a concrete wall panel to a supporting concrete foundation
CA2651242C (en) Ground anchor or rock anchor with an anchor tension member comprised of one or more individual elements with corrosion-protected anchor head design
JP5909019B1 (ja) アンカーボルト取付用金具及びこの金具を用いたアンカーボルト取付方法
JP5002517B2 (ja) 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法
KR102294565B1 (ko) 매입형 앵커의 시공방법
KR101317332B1 (ko) 체결부재 및 차단부를 구비한 락볼트 및 너트 보호캡
JP4815520B2 (ja) 定着金物及びそれを用いた法面安定化構造並びに法面安定化工法
JP6462512B2 (ja) アンカー防錆用のアンカー頭部定着部材及びそのアンカー頭部定着構造
JP5027184B2 (ja) 締結具、コンクリート母材への取付物の取付施工法、締結部構造
JP5657470B2 (ja) アンカー取付用座金
JP6195732B2 (ja) コンクリート製構造物用補修具
JP2002309585A (ja) 永久アンカー付き法枠構造
JP5306734B2 (ja) 柱体補強構造
KR102604423B1 (ko) 앵커 조립체
JP3171675U (ja) 浮上防止機能付マンホール周辺沈下防止床版
JP2009108546A (ja) ロックボルト用ナット
GB2412927A (en) A method of providing an insert in a cast body
JP3969571B2 (ja) 棒状部材の締結用部材
KR101812590B1 (ko) 고성능 숏크리트 조성물을 이용한 경관 구조물에 적용되는 앵커 두부 보호체 및 이의 시공방법
JP6905425B2 (ja) ロックボルト頭部用止水具
JP4491206B2 (ja) グラウト材注入孔付き座金
JP5840814B1 (ja) アンカーボルトの防錆構造、及びアンカーボルトの防錆方法
JP2006152580A (ja) 接着剤を介した壁面固定用ネジ構造とその方法
JP2023179818A (ja) アンカーボルト及び道路付帯設備の設置方法
KR200312648Y1 (ko) 록볼트용 헤드캡의 설치구조

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4815520

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250