JP2011059559A - マルチビーム光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

マルチビーム光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の色に対応した感光体上に印字された画像の色ズレ、特に副走査方向に端部において顕著となる色ズレを良好に補正することが可能な、高精細な画像出力に好適なマルチビーム光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を得ること。
【解決手段】 副走査断面内において、回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、該複数の入射光学系に対応して設けた複数の発光部有する光源手段を有するマルチビーム光走査装置において、斜め上方向に配置された光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、斜め下方向に配置された光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とを、それぞれ副走査方向で互いに異ならせていること。
【選択図】 図1

Description

本発明はマルチビーム光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来から複数の光源(発光部)を有するマルチビーム光源手段として使用したマルチビーム光走査装置が種々と提案されている(特許文献1参照)。このようなマルチビーム光走査装置においては、複数の発光部を副走査方向に縦に並べて配置してしまうと、被走査面上での副走査方向の夫々の走査線の間隔(ピッチ)が記録密度よりも大幅に間隔が開いてしまう。従って、通常は複数の発光部を副走査方向に対して斜めに配置してその斜めの角度を調整することにより、被走査面上での副走査方向の走査線の間隔を記録密度に合わせて正確に調整している。
特開2004−070108号公報
画像形成装置においては、高速化の要求から最近は上記のようなマルチビーム光走査装置が使用されることが多い。また、同時にコンパクト化の要求から、特許文献1に示されるように1つの回転多面鏡で複数の被走査面を走査する為に、例えば、回転多面鏡の回転軸Sに垂直な面に対して光束を副走査方向に斜め方向から入射させる構成が多用されている。以下、このような光学系を「斜入射光学系」と称す。前述したようなマルチビーム光走査装置においては、回転多面鏡の偏向面と被走査面との間の結像光学系の副走査断面内の結像倍率が有効画像領域全域に亙って均一となるように設定することが重要である。なぜならば、結像光学系の副走査断面内の結像倍率が均一でないと、被走査面上における複数ビームの副走査方向の走査線ピッチが有効画像領域内において一定とならないからである。ところが斜入射光学系において、マルチビーム光源を使用した場合には有効走査領域全域において結像光学系の副走査断面内の結像倍率を一定にすると被走査面上における複数ビームの副走査方向の走査線ピッチが走査開始側と走査終了側で異なってしまう。
図27(A)はマルチビーム光源手段を使用し、かつ斜入射光学系を使用した画像形成装置の要部概略図である。同図に示す画像形成装置は、被走査面である感光体が複数(通常はY、M、C、Kの4色に対応した4つ)存在している。この種の画像形成装置においては、各色に対応した被走査面上において、全ての被走査面で図27(B)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれた場合はY、M、C、Kの4色が全て重なることになる。しかし、例えば、YとKの色に対応した被走査面上において図27(B)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれ、MとCの色に対応した被走査面上において図27(C)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれた場合には、問題点が生ずる。
つまり、主走査方向の中央部では、Y、M、C、Kの4色が全て重なることになるが、主走査方向の中央部以外ではY、KとM、Cが副走査方向にずれてしまうことになる。その結果、出力画像の主走査方向の中央部においては4色全て重なるが、主走査方向の中央部、特に走査開始側と走査終了側では4色が重ならず、色ズレとして観察されてしまうことになる。つまり、図27(A)で示したような構成のマルチビーム光源手段を使用し、かつ斜入射光学系を使用した画像形成装置においては、C、Mの色に対応した被走査面上においては、図27(B)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれることとなる。また、一方、K、Yの色に対応した被走査面上においては図27(C)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれることとなる。その結果として主走査方向の中央部以外ではC、MとK、Yの色が重ならず、副走査方向の色ズレとして観察されてしまうことになる。
本発明は複数の色に対応した感光体上に印字された画像の色ズレ、特に主走査方向の端部において顕著となる副走査方向の色ズレを良好に補正することが可能な、高精細な画像出力に好適なマルチビーム光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
本発明では、副走査断面内において回転多面鏡の偏向面と被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、の差が偶数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束を発する光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記光源手段のうち、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で互いに異ならせていることを特徴としている。
本発明によれば複数の色に対応した感光体上に印字された画像の色ズレ、特に主走査方向の端部において顕著となる副走査方向の色ズレを良好に補正することが可能な高精細な画像出力に好適なマルチビーム光走査装置及び画像形成装置を達成することができる。
実施例1の主走査方向及び副走査方向の要部断面図 実施例1の入射光学系の副走査方向の要部断面図及び2つの発光部の配置を示す図 実施例1の副走査方向の要部断面図及び2つの発光部の配置を示す図 実施例1の2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図及び被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図 実施例1の副走査方向の要部断面図及び2つの発光部の配置を示す図 実施例1の2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図及び被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図 実施例1の被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図 実施例1の被走査面上における複数の走査線間隔の変化を示す図 実施例1の被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図及び被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図 実施例1の副走査方向の要部断面図及び主走査方向の要部断面図及び入射光学系LAの副走査方向の要部断面図 実施例1の副走査方向の要部断面図及び2つの発光部の配置を示す図及び2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図 実施例1の2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図 実施例1の被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図及び副走査方向の要部断面図及び2つの発光部の配置を示す図 実施例1の2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図 実施例1の2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図 実施例1の被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図及び被走査面上における2本の走査線間隔の変化を示す図 実施例3の4つの発光部の配置を示す図及び4本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図及び4本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図 実施例3の4つの発光部の配置を示す図及び4本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図及び被走査面上における4本の走査線間隔の変化を示す図 実施例3の被走査面上における複数の走査線間隔の変化を示す図及び被走査面上における4本の走査線間隔の変化を示す図及び被走査面上における複数の走査線間隔の変化を示す図 実施例3の被走査面上における4本の走査線間隔の変化を示す図及び被走査面上における複数の走査線間隔の変化を示す図 実施例4の入射光学系の副走査方向の要部断面図及び2つの発光部の配置を示す図及び2本の光束が偏向面で反射される様子を示す主走査断面図 従来のマルチビーム光走査装置
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
[実施例1]
図1(A)は、本発明の実施例1のマルチビーム光走査装置を主走査方向から見た要部概略図(主走査断面図)である。図1(B)は、本発明の実施例1のマルチビーム光走査装置をカラーレーザビームプリンタやデジタルカラー複写機等の画像形成装置に適用したときの副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。なお、図1(B)においては、光偏向器(回転多面鏡)5から被走査面7までの光路を示している。図2(A)は、本発明の実施例1におけるマルチビーム光源手段を使用した入射光学系LAの説明図である。図2(A)では光走査装置を画像形成装置に適用したときの2つの発光部1a、1b〜光偏向器5までの副走査方向の要部を示している。
図2(A)における入射光学系LA・LAは、図1(A)に示す如く、光偏向器5を挟んで光偏向器5の両側に配置されている。図1(A)においては光路折り曲げ手段としての反射ミラーによる折り返しは省略して図示している。なお、以下の説明において、副走査方向(Z方向)とは、偏向手段(回転多面鏡)の回転軸と平行な方向である。主走査断面とは、副走査方向(偏向手段の回転軸と平行な方向)を法線とする断面である。主走査方向(Y方向)とは、偏向手段で偏向走査される光束を主走査断面に投射した方向である。副走査断面とは、主走査方向を法線とする断面である。
本実施例の画像形成装置において、偏向手段としての光偏向器を挟んで対称に配置された走査ユニットU1、U2の構成及び光学的作用は同一である。よって、走査ユニットU1、U2において、同一の要素には同符番を付している。図1(A)〜図2(A)において、1は光源手段であり、主走査方向に間隔を有する複数の発光部(発光点)1a、1bが同一基板上に形成されたモノリシックなマルチビーム半導体レーザーから成っている。なお、本実施例では光源手段1を2つの発光部1a、1bから構成したが、これに限らず、3つ以上の発光部から構成しても良い。
図1(A)において、主走査方向をY軸、光源手段1から出射した光束が進む方向(コリメータレンズの光軸に平行で光束が進む方向)をX軸、X軸とY軸に直交する副走査方向をZ軸とする。2つの発光部1a、1bは、矢印O方向から見ると、例えば図2(B)に示されるようになっている。ここで2つの発光部1a、1bを主走査方向に対して斜めに配置してその斜めの角度δを調整することにより、被走査面上7において副走査方向の走査線の間隔を記録密度に合わせて正確に調整している。
光源手段1から出射した2本の光束(図では単純の為に光束は1本のみを示している。)は第1の光学素子であるコリメータレンズ2で平行光束とされる。そして、平行光に変換された光束は、第2の光学素子であるシリンドリカルレンズ4によって副走査方向にのみ収束される。シリンドリカルレンズ4によって副走査方向にのみ収束された2本の光束は、開口絞り3で夫々の断面形状を整形され、偏向手段としての光偏向器5の偏向面5aおいて主走査方向に長く伸びた焦線状に結像される。なお、コリメータレンズ2,シリンドリカルレンズ4、そして開口絞り3の各要素は入射光学系(斜入射光学系)LAの一要素を構成している。但し、本発明では、コリメータレンズ2とシリンドリカルレンズ4を一体化したレンズで構成しても良い。
さらに図中矢印5b方向に一定角速度で回転している光偏向器5の偏向面5aによって偏向走査された2本の光束は、2枚の結像レンズ61、62から成るfθ特性を備えた結像光学系(fθレンズ系)6によって被走査面7上に夫々スポット状に集光される。さらに2本の光束で被走査面7上は図中矢印7b方向に一定速度で走査される。8は、防塵ガラスであり、装置内部に塵やトナー等が進入するのを防止する為に設けられている。fθレンズ系6は副走査断面内においてはシリンドリカルレンズ4によって偏向面5aに結像された結像位置(焦線位置)と被走査面7とを共役な関係とする、面倒れ補正光学系を構成する。
図1(B)に示した画像形成装置は、図の左からY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色に対応した被走査面上に配置された像担持体である感光体(感光ドラム)7が並んでおり、同一の矢印A方向に回転している。MとCの色に対応する被走査面7の中間位置下方には光偏向器5が配置され、光偏向器5の両側に第1の結像レンズ61が夫々1つずつ配置されている。また、図2(A)で示すように光偏向器5の偏向面5aに、光偏向器5の回転軸Sに垂直な面Tに対して副走査方向の斜め上下方向から有限(2.5度)の角度を成して夫々複数の光束が入射されるよう入射光学系(斜入射光学系)LA・LAが配置されている。そして、副走査方向の上下から夫々2.5度の角度を成して偏向面5aに入射された複数の光束は、該偏向面5aで偏向反射され、上下2.5度の角度を成して同一の第1の結像レンズ61の副走査方向に離れた場所に入射する。
ここで、図1(B)に示すように光偏向器5を挟んで図の左側に配置されている第1の結像レンズ61は、YとMの色に対応した被走査面7に対して共用されている。また光偏向器5を挟んで図の右側に配置されている第1の結像レンズ61は、CとKの色に対応した被走査面7に対して共用されている。そして、第1の結像レンズ61を通過した複数の光束は、Y、M、C、K夫々の色に対応した反射ミラーで副走査方向に反射された後、Y、M、C、K夫々の色毎に配置された別個の第2の結像レンズ62に入射する。さらに複数の光束は、Y、M、C、K夫々の色に対応する反射ミラーで副走査方向に反射され、Y、M、C、K夫々の色に対応した被走査面7上にスポット状に集光される。
図3(A),(B)は、各々マルチビーム光源手段を使用した入射光学系を副走査方向から見た要部概略図である。図3(A)は、偏向面5aから被走査面7までの結像光学系6の図1(B)におけるCの色の被走査面7に対応した光路の副走査方向の要部断面図であり、この図では反射ミラーによる副走査方向の折り返しを省略して描いている。この場合、図1(B)におけるCの色の被走査面7に対応した光路を反射ミラーによる折り返しがない状態で展開すると、被走査面7の表面は矢印A方向に移動していることになる。図3(B)は2つの発光部1a、1bから偏向面5aまでの入射光学系LAの図1(B)におけるCの色の被走査面7に対応した副走査方向の要部断面図である。2つの発光部1a、1bから偏向面5aまでの入射光学系LAは、光偏向器5の回転軸Sに垂直な面Tに対して、斜め下方に2.5度の角度を成して配置されている。
そして、2つの発光部1a、1bから出射した2つの光束は斜め下方から2.5度の角度を成して偏向面5aに入射している。偏向面5aで偏向走査された2つの光束は斜め上方に向かって反射され、fθレンズ系6によってCの色の被走査面7上に夫々スポット状に集光される。Cの色の被走査面7に対応した入射光学系LAにおける2つの発光部1a、1bの配置は発光部1aからの光束aを主査、副走査方向共に被走査面上で先行する位置に結像させる場合には図1(A)の矢印O方向から見ると図3(C)に示されるように配置される。ここで、被走査面7上の副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。
ここで、図3(C)のように2つの発光部1a、1bを斜めに配置した場合には、偏向面5aに入射する2本の光束a、bの主走査方向の角度が夫々異なる為、偏向面5aで偏向反射された後の2本の光束a、bの反射角も夫々異なってしまう。その為に被走査面7上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまう。よって、この様な構成のマルチビーム光走査装置においては、以下の如く調整を行っている。つまり、どちらか一方の基準の発光部から出射した光束が被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、もう一方の発光部から出射した光束の主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらして画像データを送っている。なお、基準の発光部から出射した光束は、通常は走査方向に先行する発光部から出射した光束であり、図3(C)においては発光部1aがこれに相当する。
図3(D)は図1(B)のCの色の被走査面7上(図1(A)の光偏向器5を挟んで右側の被走査面7に相当する)において走査開始側(図1(A)の右側の被走査面7において上側)を走査しているときの主走査断面図である。かつ2本の光束の主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され、図の右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され、図の右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。
よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。従って、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図3(E)は図1(B)のCの色の被走査面7上(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面に相当)において走査開始側(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面において上側)を走査しているときの副走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面で反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図3(D)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6から遠ざかる方向にずれていることが解る。
図3(E)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7は図3(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6から遠ざかる方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向の上方にずれた位置から偏向走査されてb1'の方向に反射される。従って、被走査面7上においては位置7bに対して副走査方向で下方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して広くなる。図4(A)は図1(B)のCの色の被走査面7上(図1(A)の右側の被走査面7に相当する)において走査終了側(図1(A)の右側の被走査面7において下側)を走査しているときの主走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。
最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。従って、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図4(B)は図1(B)のCの色の被走査面7上(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面に相当)において走査開始側(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面において下側)を走査しているときの副走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面で反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図4(A)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6に近づく方向にずれていることが解る。
図4(B)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7は図3(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6に近づく方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向下方にずれた位置から偏向走査されてb1’の方向に反射される。従って、被走査面7上においては位置7bに対して副走査方向で上方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。
つまり、被走査面7上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して狭くなる。その結果として、図4(C)に示すように、被走査面7上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bによる走査線の間隔が所望の間隔よりも広くなり、走査終了側では狭くなることになる。図4(C)では、発光部1aから出射した光束aによる走査線に対して、発光部1bから出射した光束bによる走査線が傾いて描かれているが、実際の光走査装置の組み立て調整時においては、両方の走査線の傾きがほぼ同じ状態になるように調整を行っている。つまり、図4(D)に示すような走査線の状態となるように、第2の結像レンズ62をその光軸を中心に光軸と直交する面内において回転させて調整を行っている。なお、被走査面7は、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動している。
次に、図1(B)におけるKの色の被走査面7に対応した光路について説明する。図5(A),(B)は、各々マルチビーム光源手段を使用した入射光学系LAを副走査方向から見た要部概略図である。図5(A)は、偏向面5aから被走査面7までの結像光学系の図1(B)におけるKの色の被走査面7に対応した光路の副走査方向の要部断面図であり、この図では反射ミラーによる副走査方向の折り返しを省略して描いている。この場合、図1(B)におけるKの色の被走査面7に対応した光路を反射ミラーによる折り返しがない状態で展開するとする。そうすると、Cの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とKの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とが等しい為、Kの被走査面7の表面は矢印A方向に移動していることになる。
図5(B)は2つの発光部1a、1bから偏向面5aまでの入射光学系LAの図1(B)におけるKの色の被走査面7に対応した副走査方向の要部断面図である。2つの発光部1a、1bから偏向面5aまでの入射光学系LAは、偏向面の回動軸に垂直な面(図では点線で示している)に対して、斜め上方に2.5度の角度を成して配置されている。さらに、2つの発光部1a、1bから出射した2つの光束a、bは斜め上方から2.5度の角度を成して偏向面5aに入射している。偏向面5aで偏向走査された2つの光束a、bは斜め下方に向かって反射されfθレンズ系6によってKの色の被走査面7上に夫々スポット状に集光される。Kの色の被走査面7に対応した入射光学系LAにおける発光部1a、1bの配置は発光部1aからの光束aを主走査、副走査方向共に被走査面7上で先行する位置に結像させる場合には、図1(A)の矢印O方向から見ると図2(B)に示されるように配置される。ここで、被走査面7上の副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。この配置はCの色の被走査面7に対応した入射光学系LAにおける発光部1a、1bの配置と同じとなる。
ここで、図5(C)のように2つの発光部1a、1bを斜めに配置した場合には、偏向面5aに入射する2本の光束a、bの主走査方向の角度が夫々異なる為、偏向面5aで反射された後の2本の光束a、bの反射角も夫々異なってしまう。その為に被走査面7上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまう。よって、この様な構成のマルチビーム光走査装置においては、以下の如く調整を行っている。つまり、どちらか一方の基準の発光部から出射した光束が被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、もう一方の発光部から出射した光束の主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらして画像データを送っている。なお、基準の発光部から出射した光束は、通常は走査方向に先行する発光部から出射した光束であり、図5(C)においては発光部1aがこれに相当する。
図5(D)は、図1(B)のKの色の被走査面7上(図1(A)の右側の被走査面7に相当する)において走査開始側(図1(A)の右側の被走査面7において上側)を走査しているときの主走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され、図の右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されてb1の方向に反射され、図の右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。
従って、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図5(E)は、図1(B)のCの色の被走査面7上(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面7に相当)において走査開始側(図1(A)の右側の被走査面7において上側)を走査しているときの副走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面で反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図5(D)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6から遠ざかる方向にずれていることが解る。
図5(E)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7は図5(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6から遠ざかる方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向下方にずれた位置から偏向走査されて矢印b1’の方向に反射される。従って、被走査面7上においては位置7bに対して副走査方向で上方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して狭くなる。図6(A)は、図1(B)のKの色の被走査面7上(図1(A)の右側の被走査面7に相当する)において走査開始側(図1(A)の右側の被走査面7において下側)を走査しているときの主走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。
最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。
従って、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図6(B)は図1(B)のKの色の被走査面7上(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面に相当)において走査開始側(図1(A)の光偏向器の右側の被走査面において下側)を走査しているときの副走査断面図である。かつ2本の光束a、bの主光線が偏向面で反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図6(A)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6に近づく方向にずれていることが解る。
図6(B)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7は図5(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6に近づく方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向の上方にずれた位置から偏向走査されて矢印b1’の方向に反射される。従って、被走査面7上においては位置7bに対して副走査方向で下方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して広くなる。その結果として、図7(A)に示すように、被走査面7上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bによる走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなることになる。
図7(A)では、発光部1aから出射した光束aによる走査線に対して、発光部1bから出射した光束bによる走査線が傾いて描かれているが、実際の光走査装置の組み立て調整時においては、両方の走査線の傾きがほぼ同じ状態になるように調整を行っている。つまり、図7(B)に示すような走査線の状態となるように、第2の結像レンズ62をその光軸を中心に光軸と直交する面内において回転させて調整を行っている。なお、被走査面7は、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動している。図7(B)に示した被走査面7上における2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bによる走査線の間隔は、走査開始側で所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなっており、図4(D)とは逆の関係になっていることが解る。
つまり、図1(B)で示したような構成のマルチビーム光源を使用した入射光学系LAを用いた画像形成装置においては、Cの色に対応した被走査面7上においては図5(D)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれることとなる。また、Kの色に対応した被走査面7上においては図7(B)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれることとなる。結果として図7(C)に示すように、主走査方向の中央部以外ではCとKの色が重ならず、副走査方向の色ズレとして観察されてしまうことになる。なお、図7(C)ではCの色に対応した被走査面7上における走査線を実線で示している。また、Kの色に対応した被走査面7上における走査線を点線で示している。
そこで、本実施例においては、Cの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線とが、副走査方向において走査領域全域で重なるように設定している。つまり、本実施例では、光偏向器5の回転軸Sに垂直な面Tに対して斜め上方向から入射する光束に対応する光源手段1の複数の発光部1a,1bのうち、副走査方向の先頭ラインの印字(Kの色)に対応する発光部を発光部1aとする。また光偏向器5の回転軸Sに垂直な面Tに対して斜め下方向から入射する光束に対応する光源手段1の複数の発光部1a,1bのうち、副走査方向の先頭ラインの印字(Cの色)に対応する発光部を発光部1aとする。このとき副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部1a・1aを夫々副走査方向で互いに異ならせている。つまり、本実施例では副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始めるK色の発光部は1b、C色用の発光部は1aとなるように夫々の色に対応して異ならせている。
以下、具体的に説明する。図4(D)に示したCの色に対応した被走査面7上における走査線を繰り返し副走査方向に連続して印字した場合の実際の出力画像を図8(A)に示す。この場合、副走査方向の先頭ラインの画像データは、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部1aで印字を行っている。次に、同様に図7(B)に示したKの色に対応した被走査面7上における走査線を繰り返し副走査方向に連続して印字した場合の実際の出力画像を図8(B)に示す。この場合も、副走査方向の先頭ラインの画像データは、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部1aで印字を行った場合の出力画像を示している。このまま通常に印字を行ってしまうと、図8(A)と図8(B)から明らかに主走査方向の中央部以外ではCとKの色が重ならず、副走査方向の色ズレとして観察されてしまうことになる。
したがって、本実施例においては、Kの色に対応した画像を印字する場合に、副走査方向の先頭ラインの画像データを副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部1aではなく発光部1bを使用して印字を行うように制御する構成としている。このようにして出力したKの色に対応した画像を図8(C)に示す。図8(A)と図8(C)から明らかに、Cの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線が、副走査方向において走査領域全域で重なることが解る。
なお、本実施例では、Kの色に対応した画像を印字する場合に、副走査方向の先頭ラインの画像データを発光部1bを使用して印字を行うように制御する構成としたが、これに限らず、この逆の構成でも良い。つまり、Cの色に対応した画像を印字する場合に、副走査方向の先頭ラインの画像データを発光部1bを使用して印字を行うように制御する構成にしても良い。このように本実施例では上述した如く副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部1a・1aを夫々副走査方向で互いに異ならせている。これによりCの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線が、副走査方向において走査領域全域で重ねることができる。これにより本実施例では色ズレのない高精細な画像出力を可能としている。
なお、本実施例においては、Cの色とKの色に対応した光学系に関して説明を行ったが、光偏向器5を挟んで反対側のYの色とMの色に対応した光学系(走査ユニットU2)においても同様であることは言うまでもない。表1、表2に本実施例におけるマルチビーム結像光学系の諸特性を示す。fθレンズ系6を構成する第1の結像レンズ61、第2の結像レンズ62の各レンズ面の主走査断面の形状は、各レンズ面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査断面内において光軸と直交する軸をY軸とする。さらに、副走査断面内において光軸と直交する軸をZ軸としたときに、
なる式で表わされる非球面形状である。なを、Rは曲率半径、kは離心率、BからB16は非球面係数である。ここで、Yのプラス側(図1(A)における上側)とマイナス側(図1(A)における下側)で係数が異なる場合は、プラス側の係数には添字uを附し、マイナス側の係数には添字lを附している。なお、第2の結像レンズ62の光偏向器5側の主走査断面形状は円弧形状である。また、第1の結像レンズ61の両レンズ面と第2の結像レンズ62の光偏向器5側のレンズ面の副走査方向の形状は、副走査断面の曲率半径がrである円弧形状である。次に、第2の結像レンズ62の被走査面7側のレンズ面の副走査方向の形状は、副走査方向の曲率半径r'が、レンズ面のY座標により連続的に変化し、
で表される形状をしている。rは光軸上における副走査方向の曲率半径、DからD10は副走査方向の曲率半径の変化係数である。ここで、Yのプラス側(図1(A)における上側)とマイナス側(図1(A)における下側)で係数が異なる場合は、プラス側の係数には添字uを附し、マイナス側の係数には添字lを附している。
図9(A)に、図1(B)におけるCの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の走査ラインの様子を示す。ここで、副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部は1aを選択している。走査中央部で600DPIである42.33μmの間隔になっているが、走査の開始側端部(像高のマイナス側端部)では41.27μm、走査の終了側端部(像高のプラス側端部)では43.42μmである。図12(B)に図1(B)におけるCの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の副走査方向の間隔を示す。
また、図12(C)に、副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部として1aを選択したときの、図1(B)におけるKの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の走査ラインの様子を示す。走査中央部では600DPIである42.33μmの間隔になっているが、走査の開始側端部(像高のマイナス側端部)では43.42μm、走査の終了側端部(像高のプラス側端部)では41.27μmとなっている。これより、主走査方向において図9(A)と反対になっていることが解る。図9(D)に、副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部として1aを選択したときの、図1(B)におけるKの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の副走査方向の間隔を示す。
次に前述した如く副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部として1aではなく1bを選択したときの図1(B)におけるKの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の走査ラインの様子を図9(E)に示す。この場合、副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部として1aを選択したときの、図1(B)におけるCの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の走査ラインの様子とまったく同じとなることが解る。図9(F)に、副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部として1aではなくて1bを選択したときの、図1(B)におけるKの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の副走査方向の間隔を示す。
同様、副走査方向の先頭ラインの画像データを書き始める発光部として1aを選択したときの、図1(B)におけるCの色の被走査面7上での2つの発光部1a、1bで走査される2本のラインの実際の副走査方向の間隔とまったく同じとなる。このように本実施例では上述した如く、Cの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とKの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とが等しい場合は、以下の如く設定している。つまり、副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部1a・1aを夫々副走査方向で互いに異ならせている。これによりCの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線が、副走査方向において走査領域全域で重ねることができる。これにより本実施例では色ズレのない高精細な画像出力を可能としている。
ここでは、Cの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とKの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とが等しい場合に関して説明を行った。しかし、これに限らず、Cの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とKの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数の差が偶数であれば同様の効果が得られる。本実施例ではCの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とKの被走査面7に対応した光路の反射ミラーの折り返し回数とが等しいので、折り返し回数の差は0であり、偶数である。なお、光偏向器5を挟んで反対側のYとMの色に対応した光学系(走査ユニットU2)においても、CとKの色に対応した光学系と同様な効果を得られることは言うまでもない。
[実施例2]
図10(A)は、本発明の実施例2のマルチビーム光走査装置を主走査方向から見た要部概略図である。図10(B)は、本発明の実施例2のマルチビーム光走査装置を画像形成装置に適用したときの副走査方向の要部断面図である。なお、図10(B)においては、光偏向器5から被走査面7までの光路を示している。図10(C)は、本発明の実施例2におけるマルチビーム光源を使用した入射光学系LAの説明図である。図10(C)では光走査装置を画像形成装置に適用したときの2つの発光部1a、1bから光偏向器5までの副走査方向の要部を示している。
図10(A)〜図10(C)において図1(A)、(B)に示した要素と同一要素には同符番を付している。なお、図10(A)においては反射ミラーによる折り返しは省略している。本実施例において前述の実施例1と異なる点は、光偏向器5から被走査面7-1との間の副走査方向の光路折り返し回数と、光偏向器5から被走査面7-2との間の副走査方向の光路折り返し回数とを、一方を偶数回、他方を奇数回に設定したことである。さらに、両者の折り返し回数の差を奇数にしたことである。
図10(A)〜図10(C)において、本実施例のマルチビーム光走査装置を使用した画像形成装置は、1つの光偏向器5に複数の光束を入射させ、複数の被走査面7-1、7-2上を同時に光走査するような構成としている。複数の被走査面7-1、7-2は図10(B)に示すように同一の矢印A方向に回転している。本実施例において、副走査方向の上下からそれぞれ2.5度の角度を成して偏向面5aに入射された入射光学系LAからの複数の光束は、偏向面5aで偏向反射され、上下2.5度の角度を成して同一の第1の結像レンズ61の副走査方向に離れた場所に入射する。そして、第1の結像レンズ61から出射して被走査面7-1に向かう光束は、反射ミラーA−1で反射され第2の結像レンズ62に入射し、更に反射ミラーA−2で反射されて被走査面7-1上を走査する。一方、第1の結像レンズ61から出射して被走査面7-2に向かう光束は、別個に設けられた同じ形状の第2の結像レンズ62に直接入射し、反射ミラーBで反射されて被走査面7-2上を走査する。
本実施例では、前述の実施例1とは異なり、光偏向器5から被走査面7-1に至る光路中には副走査方向の光路を折り曲げる光路折り曲げ手段としての反射ミラーを2枚配している。また光偏向器5から被走査面7-2に至る光路中には副走査方向の光路を折り曲げる光路折り曲げ手段としての反射ミラーを1枚配している。つまり、本実施例では、この反射ミラーの枚数を被走査面7-1に至る光路と、被走査面7-2に至る光路とで互いに異ならせ、折り曲げる回数を一方を偶数回、他方を奇数回に設定し、両者の折り返し回数の差を奇数にしていることを特徴としている。本実施例では、図10(B)に示した光走査装置を2つ横に並列して配置することによって4色(Y,M,C,K)のカラー画像形成装置を構成することとなる。なお、被走査面7-1はC(M)の色に対応し、被走査面7-2はK(Y)の色に対応している。
図11(A),(B)は、各々マルチビーム光源を使用した入射光学系LAを副走査方向から見た要部概略図である。図11(A)は、偏向面5aから被走査面7-1までの結像光学系の図10(B)における感光体(被走査面)7-1に対応した光路の副走査方向の要部断面図であり、この図では反射ミラーによる副走査方向の折り返しを省略して描いている。この場合、図10(B)における被走査面7-1に対応した光路を反射ミラーによる折り返しがない状態で展開すると、被走査面7-1の表面は矢印A方向に移動していることになる。図11(B)は2つの発光部1a、1bから偏向面5aまでの入射光学系LAの図10(B)における被走査面7-1に対応した副走査方向の要部断面図である。
2つの発光部1a、1b〜偏向面5aまでの入射光学系LAは、光偏向器5の回転軸Sに垂直な面Tに対して、斜め上方に2.5度の角度を成して配置されている。さらに、2つの発光部1a、1bから出射した2つの光束a、bは斜め上方から2.5度の角度を成して偏向面5aに入射している。偏向面5aで偏向走査された2つの光束a、bは斜め下方に向かって反射されfθレンズ系6によって被走査面7-1上に夫々スポット状に集光される。被走査面7-1に対応した入射光学系LAにおける発光部1a、1bの配置は発光部1aからの光束aを主走査、副走査方向共に被走査面7-1上で先行する位置に結像させる場合には図10(A)の矢印O方向から見ると図11(C)に示されるように配置される。ここで、被走査面7-1上の副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。
ここで、図11(C)のように2つの発光部1a、1bを斜めに配置した場合には、偏向面5aに入射する2本の光束a、bの主走査方向の角度が夫々異なる為、偏向面5aで偏向反射された後の2本の光束a、bの反射角も夫々異なってしまう。その為に被走査面7-1上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまう。よって、この様な構成のマルチビーム光走査装置においては、以下の如く調整を行っている。つまり、どちらか一方の基準の発光部から出射した光束が被走査面7上に結像する主走査方向の位置に、もう一方の発光部から出射した光束の主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらして画像データを送っている。なお、基準の発光部から出射した光束は、通常は走査方向に先行する発光部から出射した光束であり、図11(C)においては発光部1aがこれに相当する。
図11(D)は、被走査面7-1上において走査開始側(図10(A)の上側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-1上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-1上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。
よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7-1上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。従って主走査方向に先行する光束aが被走査面7-1上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7-1上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図11(E)は、被走査面7-1上において走査開始側(図10(A)の上側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図15(A)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6から遠ざかる方向にずれていることが解る。
図11(E)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7-1上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7-1は図11(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7-1上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6から遠ざかる方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向下方にずれた位置から偏向走査されて矢印b1’の方向に反射される。従って、被走査面7-1上においては位置7bに対して副走査方向で上方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7-1上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して狭くなる。
図12(A)は、被走査面7-1上において走査終了側(図10(A)の下側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-1上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-1上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7-1上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。
従って主走査方向に先行する光束aが被走査面7-1上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7-1上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図12(B)は、被走査面7-1上において走査終了側(図10(A)の下側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図12(A)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6に近づく方向にずれていることが解る。
図12(B)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7-1上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7-1は図11(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7-1上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7-1上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6に近づく方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向の上方にずれた位置から偏向走査されて矢印b1’の方向に反射される。従って、被走査面7-1上においては位置7bに対して副走査方向で下方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7-1上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して広くなる。その結果として、図13(A)に示すように、被走査面7-1上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bによる走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなることになる。
図13(A)では、発光部1aから出射した光束aによる走査線に対して、発光部1bから出射した光束bによる走査線が傾いて描かれているが、実際の光走査装置の組み立て調整時においては、両方の走査線の傾きがほぼ同じ状態になるように調整を行っている。つまり、図13(B)に示すような走査線の状態となるように、第2の結像レンズ62をその光軸を中心に光軸と直交する面内において回転させて調整を行っている。なお、被走査面7-1は、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動している。次に、図10(B)における被走査面7-2に対応した光路について説明する。
図14(A),(B)は、各々マルチビーム光源を使用した斜入射光学系LAを副走査方向から見た要部概略図である。図14(A)は、偏向面5a〜被走査面7までの結像光学系の図10(B)における被走査面7-2に対応した光路の副走査方向の要部断面図であり、この図では反射ミラーによる副走査方向の折り返しを省略して描いている。この場合、図10(B)における被走査面7-2に対応した光路を反射ミラーによる折り返しがない状態で展開するとする。そうすると、被走査面7-1に対応した光路の反射ミラーによる折り返し回数が2回であったのに対し被走査面7-2の光路の反射ミラーによる折り返し回数が1回であるので、被走査面7-2の表面は矢印B方向に移動していることになる。
図14(B)は2つの発光部1a、1b〜偏向面5aまでの入射光学系LAの図10(B)における被走査面7-2に対応した副走査方向の要部断面図である。2つの発光部1a、1b〜偏向面5aまでの入射光学系LAは、偏向面の回動軸に垂直な面(図では点線で示している)に対して、斜め下方に2.5度の角度を成して配置されている。さらに、2つの発光部1a、1bから出射した2つの光束a、bは斜め下方から2.5度の角度を成して偏向面5aに入射している。偏向面5aで偏向走査された2つの光束a、bは斜め上方に向かって反射されfθレンズ系6によって被走査面7-2上に夫々スポット状に集光される。被走査面7-2に対応した入射光学系LAにおける発光部1a、1bの配置は発光部1aからの光束aを主走査/副走査ともに被走査面7-2上で先行する位置に結像させる場合には図10(A)の矢印O方向から見ると図14(C)に示されるように配置される。ここで、被走査面7-2上の副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。
ここで、図14(C)のように2つの発光部1a、1bを斜めに配置した場合には、偏向面5aに入射する2本の光束a、bの主走査方向の角度が夫々異なる為、偏向面5aで反射された後の2本の光束a、bの反射角も夫々異なってしまう。その為に被走査面7-2上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまう。よって、この様な構成のマルチビーム光走査装置においては、以下の如く調整を行っている。つまり、どちらか一方の基準の発光部から出射した光束が被走査面7-2上に結像する主走査方向の位置に、もう一方の発光部から出射した光束の主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらして画像データを送っている。なお、基準の発光部から出射した光束は、通常は走査方向に先行する発光部から出射した光束であり、図14(C)においては発光部1aがこれに相当する。
図14(D)は、被走査面7-2上において走査開始側(図10(A)の上側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。
最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-2上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-2上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7-2上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。
従って主走査方向に先行する光束aが被走査面7-2上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7-2上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。
図14(D)は、被走査面7-2上において走査開始側(図10(A)の上側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す副走査断面図である。ここで、図14(D)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6から遠ざかる方向にずれていることが解る。
図14(E)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7-2上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7-2は図14(A)に示すように、図の上方から下方に矢印Bで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの上側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7-2上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは、以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6から遠ざかる方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向の上方にずれた位置から偏向走査されて矢印b1’の方向に反射される。従って、被走査面7-2上においては位置7bに対して副走査方向で下方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7-2上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して狭くなる。
図15(A)は、被走査面7-2上において走査終了側(図10(A)の下側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す主走査断面図である。最初に発光部1aから出射された光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印a1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-2上に結像される。同じタイミングのときに発光部1bから出射された光束bは偏向面5a(実線で示す)で反射されて矢印b1の方向に反射され右方向にある図示しないfθレンズ系6により被走査面7-2上に結像される。同じタイミングで偏向面5a(実線で示す)で反射された後の2本の光束a、bは夫々異なる矢印a1、b1の方向に反射される。よって、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは被走査面7-2上において互いに主走査方向に離れた位置にスポットが結像されてしまうこととなる。
従って、主走査方向に先行する光束aが被走査面7-2上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたとき(このときの偏向面を5bとして点線で示す)に画像データを送っている。このとき、発光部1bから出射して偏向面5bで反射された光束bは矢印b1’の方向(矢印a1と同じ方向)に反射され、被走査面7-2上において主走査方向で先行する光束aと同じ主走査方向の位置に結像する。図15(B)は、被走査面7-2上において走査終了側(図10(A)の下側)を走査しているときの2本の光束a、bの主光線が偏向面5aで反射される様子を示す副走査断面図である。
ここで、図15(A)を見ると、所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射される発光部1bから出射した光束bの反射点は、以下のようになる。つまり、光束bの反射点は、発光部1aから出射した光束aが偏向面5a(実線で示す)で反射される反射点に対して、fθレンズ系6に近づく方向にずれていることが解る。図15(B)において、2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bは、開口絞り3のところで副走査断面内で交差し、偏向面5a上に所定間隔で副走査方向に離れた位置に焦線状に結像される。
そして、偏向面5a(実線で示す)で同じタイミングで反射された2本の光束a、bはfθレンズ系6によって被走査面7-2上に副走査方向に所定の間隔を隔てて位置7aと位置7bに結像される。ここで、被走査面7-2は図14(A)に示すように、図の上方から下方に矢印Bで示す方向に移動しており、先行する光束aで被走査面7-1上をまずライン状に走査し、次に後行する光束bで、先行する光束aで走査されたラインの下側をライン状に走査する。
本実施例の副走査方向の解像度は600DPIである。従って結像位置7aと結像位置7bの間隔は、
25.4/600=0.04233mm=42.33μm
に設定されている。ところが、主走査方向に先行する光束aが被走査面7-2上に結像する主走査方向の位置に、後行する光束bの主走査方向の結像位置を合わせる様に所定時間δTだけタイミングをずらしたときの偏向面5b(点線で示す)で反射された光束bは以下のようになる。つまり光束bは、このときの偏向面5bがfθレンズ系6に近づく方向にずれているため、偏向面5b上で副走査方向下方にずれた位置から偏向走査されて矢印b1’の方向に反射される。
従って、被走査面7-2上においては位置7bに対して副走査方向で上方にずれた位置7b'の位置に結像されてしまう。つまり、被走査面7-2上における走査線の間隔が解像度から決定された所望の間隔(42.33μm)に対して広くなる。その結果として、図16(A)に示すように、被走査面7-2上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bによる走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなることになる。
図16(A)では、発光部1aから出射した光束aによる走査線に対して、発光部1bから出射した光束bによる走査線が傾いて描かれているが、実際の光走査装置の組み立て調整時においては、両方の走査線の傾きがほぼ同じ状態になるように調整を行っている。つまり、図16(B)に示すような走査線の状態となるように、第2の結像レンズ62をその光軸を中心に光軸と直交する面内において回転させて調整を行っている。なお、被走査面7-2は、図の上方から下方に矢印Bで示す方向に移動している。
ここで、被走査面7-2は、図14(A)に示すように、図の上方から下方に矢印Bで示す方向に移動している。一方、被走査面7-1は図11(A)に示すように、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動している。そこで、図16(B)で示した被走査面7-2上における2本の走査線を、図13(B)と同じ被走査面7-1の移動方向に揃えると、被走査面7-2上における2本の走査線は図16(C)のようになり、被走査面7-1上での走査線と完全に重なることが解る。本実施例においては、反射ミラーの枚数を被走査面7-1に至る光路と、被走査面7-2に至る光路とで互いに異ならせ、折り曲げる回数を一方を偶数回、他方を奇数回に設定し、両者の折り返し回数の差を奇数にしている。このとき、複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、以下の如く設定している。
つまり、副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部1a・1aをそれぞれ副走査方向で互いに同じにしている。この結果、被走査面7-1上における走査線と、被走査面7-2上における走査線とが、副走査方向において走査領域全域で重ねることが可能となり、色ズレのない高精細な画像出力を可能とすることが出来る。なお、本実施例では上記の構成に限らず、一方の光路折り返し回数を偶数回(反射ミラーを偶数枚)、他方の光路折り返し回数を奇数回(反射ミラーを奇数枚)に設定すれば上記の実施例と同様な効果を得ることができる。なお、上述した実施例1及び実施例2においては、2つの発光部から構成されるモノリシックな半導体レーザ等から成る光源手段を用いて説明を行ってきたが、本発明はそれに限定されず、発光部は2つ以上であれば同様な効果を得ることが出来る。
また、本実施例では複数の入射光学系にそれぞれ対応して設けた光源手段を2つの発光部より構成したが、これに限定されることはない。例えば複数の入射光学系にそれぞれ対応して少なくとも1つの発光部を有する光源手段を複数設けても良い。このとき複数の光源手段からそれぞれ出射した少なくとも1つの光束を同一方向に出射せしめるビーム合成手段で合成して光偏向器の偏向面に導光するように構成すればよい。なお、このとき例えば上記の実施例1と同様な効果を得るには、以下のように構成すればよい。
つまり、回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束の光路のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する光源手段を光源手段1とする。また、回転多面鏡の回転軸Sに垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束の光路のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する光源手段を光源手段1とする。このとき、光源手段1・1を夫々副走査方向で互いに異ならせて使用すれば前述の実施例1と同様の効果を得ることができる。このように本実施例においては、上述した如く複数の色に対応した感光体上に印字された画像の色ズレ、特に主走査方向の端部において顕著となる副走査方向の色ズレを良好に補正することができる。
[実施例3]
前述した本発明の実施例1、2は、ともに2つの発光部から構成されるマルチビーム光源手段を使用していたが、本発明の実施例3は、光源手段として4つの発光部から構成されるマルチビーム光源を使用している。図17(A)に、図1(B)におけるCの感光体7に対応した入射光学系における4つの発光部1a、1b、1c、1dの配置を示す。なお、この配置は図1(B)の矢印O方向から見たときの配置である。ここで、感光体7上の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。実施例1では、図4(C)、(D)で説明したように、Cの感光体7上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束による走査線の間隔が所望の間隔よりも広くなり、走査終了側では狭くなる。これと同様、4つの発光部1a、1b、1c、1dを用いた実施例3の場合にも同様の現象が発生することは容易に理解できよう。
図17(B)に、Cの感光体7上における4つの発光部1a、1b、1c、1dから出射した光束a、b、c、dによる走査線の様子を示す。Cの感光体7上において走査開始側では4つの発光部1a、1b、1c、1dから出射した光束による走査線の間隔が所望の間隔よりも広くなり、走査終了側では狭くなることになる。図17(B)では、発光部1aから出射した光束による走査線に対して、発光部1b、1c、1dから出射した光束による走査線が傾いて描かれている。
ところが、実際の光走査装置の組み立て調整時においては両方の走査線の傾きがほぼ同じ状態になるように、つまり図17(C)に示すような走査線の状態となるように第2fθンズ62をその光軸を中心に光軸と直交する面内において回転させて調整を行っている。なお、被走査面7は、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動している。次に、図1(B)におけるKの感光体7に対応した入射光学系における4つの発光部1a、1b、1c、1dの配置を図18(A)に示す。なお、この配置は図1(B)の矢印O方向から見たときの配置である。ここで、感光体7上の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。
実施例1の図7(A)、(B)で説明したように、Kの感光体7上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束による走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなる。これと同様、4つの発光部1a、1b、1c、1dを用いた実施例3の場合にも同様の現象が発生することは容易に理解できよう。図18(B)に、Kの感光体7上における4つの発光部1a、1b、1c、1dから出射した光束a、b、c、dによる走査線の様子を示す。Kの感光体7上において走査開始側では4つの発光部1a、1b、1c、1dから出射した光束による走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなることになる。
図18(B)では、発光部1aから出射した光束による走査線に対して、発光部1b、1c、1dから出射した光束による走査線が傾いて描かれている。ところが実際の光走査装置の組み立て調整時においては両方の走査線の傾きがほぼ同じ状態になるように、つまり図18(C)に示すような走査線の状態となるように第2の結像レンズ62をその光軸を中心に光軸と直交する面内において回転させて調整を行っている。なお、被走査面7は、図の下方から上方に矢印Aで示す方向に移動している。図16(C)に示したKの感光体7上における4つの発光部部1a、1b、1c、1dから出射した光束による走査線の間隔は、走査開始側で所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなっている。
その結果、図17(C)で示したCの感光体7上における4つの発光部部1a、1b、1c、1dから出射した光束による走査線の間隔とは逆の関係になってしまう。つまり、Cの色に対応した感光体7上においては図17(C)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれ、Kの色に対応した感光体7上においては図18(C)に示すような走査線が副走査方向に連続して描かれることとなる。その結果として図18(D)に示すように、主走査方向の中央部以外ではCとKの色が重ならず、副走査方向の色ズレとして観察されてしまうことになる。なお、図18(D)ではCの色に対応した被走査面7上における走査線を実線で示し、Kの色に対応した被走査面7上における走査線を点線で示している。
そこで実施例3においては、複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、以下の如く設定している。つまり、副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部をそれぞれ副走査方向で互いに異ならせている。以下、具体的に説明する。図17(C)に示したCの色に対応した感光体7上における走査線を繰り返し副走査方向に連続して印字した場合の実際の出力画像を図19(A)に示す。この場合、副走査方向の先頭ラインの画像データは、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部1aを使用して印字を行っている。次に、発光部1b、発光部1c、発光部1dの順番で走査し印字を行う。
次に、同様に図18(C)に示したKの色に対応した感光体7上における走査線を繰り返し副走査方向に連続して印字した場合の実際の出力画像を図19(B)に示す。この場合も、副走査方向の先頭ラインの画像データは、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部1aで印字を行った場合の出力画像を示している。しかし、このまま通常に印字を行ってしまうと、図19(A)と図19(B)から明らかに主走査方向の中央部以外ではCとKの色が重ならず、副走査方向の色ズレとして観察されてしまうことになる。その様子を示したのが図19(C)である。従って、本発明の実施例3においては、Kの色に対応した画像を印字する場合に、副走査方向の先頭ラインの画像データを副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部1aではなく、発光部1cを使用して印字を行うように制御する構成としている。次に、発光部1d、発光部1a、発光部1bの順番で走査し印字を行う。このようにして出力したKの色に対応した画像を図25(A)に示す。
図19(A)に示した、Cの色に対応した感光体7上における走査線を繰り返し副走査方向に連続して印字した場合の実際の出力画像を出力画像Aとする。また、図20(A)に示した発光部1c、1d、1a、1bの順番で走査し印字を行った場合のKの色に対応した感光体7上における走査線を繰り返し副走査方向に連続して印字した場合の実際の出力画像を出力画像Bとする。このとき、出力画像Aと出力画像Bとを重ね合わせた様子を図20(B)に示す。ここで、Cの色に対応した感光体7上における走査線を実線で示しており、Kの色に対応した感光体7上における走査線を点線で示している。
図19(C)に示した色ずれと比較して、図20(B)で示した色ずれの方が小さくなっていることが解る。前述の実施例1(発光部が2つ)では、副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部を夫々副走査方向で互いに異ならせている。これによりCの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線を副走査方向において走査領域全域で重ねることが可能であった。しかしながら、実施例3では発光部を4つとしている。そのため、図20(B)に示すように副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部を夫々副走査方向で互いに異ならせて使用しても実施例1のようにC、Kの色に対応した走査線を走査領域全域で重ねることはできない。しかしながら、図24(C)の状態に比べれば、実施例3は色ずれを低減する効果があることが解る。
本発明の実施例3においては、光源手段として4つの発光部から構成されるマルチビーム光源を使用し、副走査方向の上下から所定の角度を成してそれぞれ複数の光束が入射されるよう入射光学系が配置されている。このような構成の光走査装置において、上方向及び下方向から入射する光束に対応する入射光学系と、該入射光学系に対応する光偏向器と被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が偶数である場合は、以下の如く設定している。つまり、上述した如く副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部をそれぞれ副走査方向で互いに異ならせている。それによって、Cの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線の副走査方向の色ずれを低減することを可能としている。
本発明の実施例1、2においては、2つの発光部から構成されるモノリシック半導体レーザ等から成る光源手段を用いた。また、本発明の実施例3においては、4つの発光部から構成されるモノリシック半導体レーザ等から成る光源手段を用いた。しかし、本発明は上記に限定されず、発光部の数は3つでも、或いは4つ以上でも同様な効果を得ることが出来る。また、光源手段は、少なくとも1つ以上の発光部を有する複数の光源手段から出射した少なくとも1以上の光束を略同一方向に出射せしめるビーム合成手段で構成しても同様の効果を得ることが出来る。
[実施例4]
前述した本発明の実施例1、2、3は、ともに副走査方向の上下(回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上下方向)から所定の角度を成してそれぞれ複数の光束が偏向面に入射されるよう入射光学系が配置されている構成であった。本発明の実施例4は、複数の入射光学系が副走査方向の同じ方向(実施例4では副走査方向の上方向)から所定の角度を成して配置されている構成としている。図21(A)は、本発明の実施例4のマルチビーム光源手段を使用した斜入射光学系を用いた光走査装置を画像形成装置に適用したときの、複数の発光部1a、1bから光偏向器5までの副走査方向の要部断面図である。
同図においては、副走査方向の上方向からそれぞれ2.5度、7.5度の角度を成してそれぞれ複数の光束が回転多面鏡5に入射される。副走査方向の上方向から2.5度、7.5度の角度を成して入射された複数の光束は、図1(B)で示したように全ての光路の副走査方向の折り返し回数が2回である折り返し光路を経てY、M、C、Kそれぞれの色に対応した感光体7上にスポット状に集光される。ここで、図21(A)で示した上方向から2.5度の角度で入射している入射光学系がCの感光体に対応しており、上方向から7.5度の角度で入射している入射光学系がKの感光体に対応している。
図21(B)に、Cの感光体7と、Kの感光体7に対応した入射光学系における発光部1a、1bの配置を示す。Cの感光体7に対応する光路とKの感光体7に対応する光路の副走査方向の折り返し回数がともに2回で同じなので、Cの感光体7とKの感光体7の表面はともに図5(A)で示した矢印A方向に移動していることになる。従って、発光部1aから出射した光束を主走査/副走査ともに感光体7上で先行する位置に結像させる場合には、図1(A)の矢印O方向から見ると図21(B)に示されるように配置される。ここで、感光体7上の先頭ラインの印字に対応する発光部は1aである。実施例1の、光束が斜め上方から所定の角度を成して偏向面5aに入射している光路に対応した感光体上の走査線の説明(図7(A)、(B))から、以下のことが分かる。
つまり、Cの感光体7およびKの感光体7上において走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束による走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなることになる。図21(C)に、CとKの感光体7上における2つの発光部1a、1bから出射した光束a、bによる走査線の様子を示す。実施例4においては、共に副走査方向の上方向からそれぞれ2.5度、7.5度の角度を成してそれぞれ複数の光束が回転多面鏡5に入射されている。このため、CとKの感光体7上における走査線は、共に走査開始側では2つの発光部1a、1bから出射した光束による走査線の間隔が所望の間隔よりも狭くなり、走査終了側では広くなることになる。
従って、Cの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線が、副走査方向において走査領域全域で重ねることが可能となり、色ズレのない高精細な画像出力を可能とすることが出来る。実施例4においては、前述したように、回転多面鏡5に、図21(A)で示すように共に副走査方向の上方向から所定の角度(2.5度、7.5度)を成してそれぞれ複数の光束が入射されるよう入射光学系が配置されている。このような構成において一方の上方向(2.5度)からと他方の上方向(7.5度)から入射する光束に対応する入射光学系と、該入射光学系に対応する光偏向器と被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が偶数である場合は、以下の如く設定している。
つまり、副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色及びC色用の発光部1a・1aをそれぞれ副走査方向で互いに同じにしている。それによって、Cの色に対応した被走査面7上における走査線と、Kの色に対応した被走査面7上における走査線が、副走査方向において走査領域全域で重ねることが可能となり、色ズレのない高精細な画像出力を可能としている。実施例4において、副走査方向の上方向から2.5度、7.5度の角度を成して入射された複数の光束の光路折り返し回数の差が奇数である場合には、今までの説明からも簡単に理解できる。つまり、この場合は、副走査方向の先頭ラインの印字に対応するK色(上方向2.5度)及びC色(上方向7.5度)用の発光部1a・1aをそれぞれ副走査方向で互いに異ならせて使用すれば良い。なお、実施例4は、複数の入射光学系が副走査方向の上方向から所定の角度を成して配置されている構成としたが、これに限らず、下方向から所定の角度を成して配置されている構成としても良い。
1:光源手段、1a、1b:発光部、2:コリメータレンズ、3:開口絞り、4:シリンドリカルレンズ、5:回転多面鏡(光偏向器)、5a:偏向面、6:結像光学系、7:被走査面、LA:入射光学系

Claims (13)

  1. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、主走査方向に間隔を有する複数の発光部を有する光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が偶数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記光源手段のうち、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で互いに異ならせていることを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  2. 前記光源手段は、複数の発光部が同一基板上に形成されたモノリシックなマルチビーム半導体レーザーであることを特徴とする請求項1に記載のマルチビーム光走査装置。
  3. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、少なくとも1つの発光部を有する、複数の光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記複数の入射光学系は、それぞれ対応する複数の光源手段からそれぞれ出射した少なくとも1つの光束を同一方向に出射せしめるビーム合成手段を有しており、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が偶数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束を発する前記複数の光源手段のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束を発する前記複数の光源手段のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で互いに異ならせていることを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  4. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、主走査方向に間隔を有する複数の発光部を有する光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記回転多面鏡とそれぞれの被走査面との間の光路の全ての光路中には、副走査方向に光路を折り曲げる光路折り曲げ手段が少なくとも1つ配置されており、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が奇数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束を発する前記複数の光源手段のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束を発する前記複数の光源手段のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で同じにしたことを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  5. 前記光源手段は、複数の発光部が同一基板上に形成されたモノリシックなマルチビーム半導体レーザーであることを特徴とする請求項4に記載のマルチビーム光走査装置。
  6. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、少なくとも1つの発光部を有する、複数の光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記複数の入射光学系は、それぞれ対応する複数の光源手段からそれぞれ出射した少なくとも1つの光束を同一方向に出射せしめるビーム合成手段を有しており、前記回転多面鏡とそれぞれの被走査面との間の光路の全ての光路中には、副走査方向に光路を折り曲げる光路折り曲げ手段が少なくとも1つ配置されており、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が奇数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め上方向から入射する光束を発する前記複数の光源手段のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して斜め下方向から入射する光束を発する前記複数の光源手段のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で同じにしたことを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  7. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して共に斜め上方向からまたは共に斜め下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、主走査方向に間隔を有する複数の発光部を有する光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が偶数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記光源手段のうち、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で同じにしたことを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  8. 前記光源手段は、複数の発光部が同一基板上に形成されたモノリシックなマルチビーム半導体レーザーであることを特徴とする請求項7に記載のマルチビーム光走査装置。
  9. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して共に斜め上方向からまたは共に斜め下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、少なくとも1つの発光部を有する複数の光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記複数の入射光学系は、それぞれ対応する複数の光源手段からそれぞれ出射した少なくとも1つの光束を同一方向に出射せしめるビーム合成手段を有しており、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が偶数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記光源手段のうち、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で同じにしたことを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  10. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して共に斜め上方向からまたは共に斜め下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、主走査方向に間隔を有する複数の発光部を有する光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が奇数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記光源手段のうち、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で互いに異ならせていることを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  11. 前記光源手段は、複数の発光部が同一基板上に形成されたモノリシックなマルチビーム半導体レーザーであることを特徴とする請求項10に記載のマルチビーム光走査装置。
  12. 光束を偏向走査する回転多面鏡と、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面に、該回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して共に斜め上方向からまたは共に斜め下方向から、それぞれ有限の角度を成して光束を入射させる、複数の入射光学系と、前記複数の入射光学系に対応してそれぞれ設けられ、少なくとも1つの発光部を有する複数の光源手段と、前記回転多面鏡の偏向面で偏向走査された複数の光束をそれぞれ対応する被走査面上に結像させる、複数の結像光学系と、を有し、副走査断面内において、前記回転多面鏡の偏向面と前記被走査面とを共役な関係としたマルチビーム光走査装置において、
    前記複数の入射光学系は、それぞれ対応する複数の光源手段からそれぞれ出射した少なくとも1つの光束を同一方向に出射せしめるビーム合成手段を有しており、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数と、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束に対応する前記回転多面鏡と前記被走査面との間の副走査方向の光路折り返し回数との差が奇数であり、前記複数の被走査面上の先頭ラインの画像データを書き始める発光部を、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して一方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部と、前記光源手段のうち、前記回転多面鏡の回転軸に垂直な面に対して他方の斜め上方向または斜め下方向から入射する光束を発する前記光源手段の複数の発光部のうち、副走査方向の先頭ラインの印字に対応する発光部とで、それぞれ副走査方向で異ならせていることを特徴とするマルチビーム光走査装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のマルチビーム光走査装置の被走査面に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体とを有することを特徴とする画像形成装置。
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