JP2011056487A - 洗浄処理方法ならびに洗浄処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投入された被洗浄砂泥のうち一定粒径を超えるものについては槽内を沈降後洗浄処理して排出する一方、一定粒径未満の被洗浄砂泥については、縦向きの浮上用パイプ13内に導入される流体の上昇流によって浮上用パイプの途中から導入され上昇流とともに上昇する分離促進ピース27に接触させて洗浄を受けさせて既洗浄砂泥として分離促進ピースとともにスクリーン上に導出し、既洗浄砂泥についてはスクリーンを通じて分離促進ピースから分離して下降させることにより排出させる一方、分離促進ピースの方はスクリーン上を通じて移送させてのちリターンパイプ30内を通じて浮上用パイプ内に戻し上昇流により再び循環流に乗って被洗浄砂泥と接触させることで洗浄処理をする。
【選択図】図1
Description
汚砂は、回収され焼却されて海に廃棄したり再利用したりするのであるが、そのままではその中に有機固形物類が多量に付着・混在しているため、そのまま廃棄すると広い廃棄場所が必要になったり、前記再利用をするにしても、コンクリートに割れが発生する等の問題が出てくる。
そのため、汚砂をドラムスクリーン等により粉砕しながら焼却処分することにより有機固形物を微細化して前記のような問題が発生しないようにしたものがあるが、同方式は前記問題を解決するには今一つ有効でない。
そのことから本出願人は本出願に先立って前記問題を解決する有効な洗浄処理装置を開発し提案した。その提案は、処理槽の底部のし渣および/または汚砂を滞留させることなく循環する洗浄経路に乗せて洗浄効率を高めることができる洗浄処理装置を提供することを目的とし、具体的には、装置本体たる処理槽は、し渣および/または汚砂を含む汚水を同槽内の下部に導入する導入路と、槽内の汚水を排出する手段と、洗浄水供給手段と、洗浄済みの砂泥を排出する手段とを備えるとともに、処理槽内には、同処理槽に導入されたものがエアーおよび/または水の上昇力発生手段により複数個の分離促進ピースとともに上昇する接触浮上路を備えた浮上用パイプが縦向きに伸びるように設けられるとともに、同処理槽内には、接触浮上路内での上昇流が分離促進ピースとともに再び接触浮上路の下端に導入され接触浮上路とともに循環路を形成する沈降路が形成され、かつ、同処理槽の上部には、導入される汚水から分離浮上した分離浮上物を槽外に取り出すスカム除去装置が設けられている洗浄処理装置であって、前記処理槽の下部内には、前記導入路を処理槽下部に連通状に残すようにして同処理槽の下部を横断する多孔状の制御材が設けられているとともに、前記処理槽の下部内には、前記多孔状制御材に明けられた通孔を通るようにして上下開口状の浮上促進用パイプが挿通支持されて、同浮上促進用パイプの下端開口が処理槽の制御材下方域に連通する一方パイプ上端開口は前記浮上用パイプの下端開口内のやや上方中央に臨むように配置され、前記浮上促進用パイプには、エアーおよび/または水の上昇流発生手段が連通していることを特徴とする洗浄処理装置である(特許文献1)。
しかし、この洗浄処理装置をそのまま使用して、し渣を含む汚水を対象とするのでなく雨水を対象として使用する場合も多々ある。その場合、豪雨発生時には多量の雨水が沈砂池に流れ込み、それに伴って沈砂池からバケットコンベアなどで送り込まれる砂泥分も一気に多量化する。そうした状況で前記洗浄処理装置を使用すると、粒径が大きく未だ洗浄処理を受けていな被洗浄砂泥が下端の砂泥排出口上に多量に滞留・蓄積してくるため多孔状制御材の目が詰まってしまい本来の浮上用パイプと分離促進ピースを使った洗浄機能の方が著しく低下してしまって運転不能な事態を招くおそれもあったし、そのため、投入対象は汚砂に限定されることになっていた。
また、浮上用パイプ内に吸い込まれた雨水からの砂泥は、浮上用パイプ内を分離促進ピースとともに上昇してその上端開口から沈降路を下降し、さらに多孔状制御材と浮上用パイプの下端との間を通じて再度吸上げられる構造になっていたため、浮上用パイプ内から沈降路を結ぶ軌道上を砂泥が繰返し循環してしまうこととなり、こうした過剰洗浄方式は、有機物を付帯せず付着物の分離しやすい雨水からの砂泥の洗浄には無駄な運転となるだけでなく、次々に投入され多量化する砂泥の効率的な洗浄処理には不向きな装置となっていた。
さらに、装置が停止するとそれまで循環していた分離促進ピースは多孔状制御材の上に全て溜まることになるが、次に運転を再開した場合にこれら分離促進ピースは吸上げられないものも出てくることもあり、その結果、分離促進ピースによる洗浄処理機能の低下を招くおそれもあった。
請求項2に記載の発明は、洗浄水を満たした状態とされて沈砂池から被洗浄砂泥を導入可能とされ導入された被洗浄砂泥が洗浄水内で沈降可能とされた装置本体たる処理槽は、浮上用パイプとスクリーンとリターンパイプおよび排出手段とを備え、浮上用パイプは、上下を開口状とした縦向きパイプとされてその下端開口には被洗浄砂泥のうち一定粒径未満のものを通過させる多孔状制御材と、エアーあるいは水などの流体を導く手段である浮上促進用パイプを備えて、同浮上用パイプ内で上昇流を発生可能とされ、浮上用パイプの上端開口からスクリーンならびにリターンパイプから浮上用パイプ間は、前記浮上用パイプ内で発生する上昇流に乗って前記一定粒径を超える直径とした分離促進ピースを循環運動可能に構成され、排出手段は、沈降してくる被洗浄砂泥および既洗浄砂泥を外部に排出可能に構成されている。
尚、36は給水パイプで、図3に示すように、掻揚機のスクリューパイプ37の下端付近にバルブ38を介して連通状に接続され、同パイプ37内に矢印Jのように常時給水をして一定粒径を超える被洗浄砂泥を洗浄しながら掻き揚げるようにする一方、運転停止時にはバルブ39を開くことで対向配置の排出パイプ40を通じて内部底に溜まった砂泥分を矢印Kのように排出可能としてある。
被洗浄砂泥のうち一定粒径を超えるものについては汚れが軽微で除去しやすいものであるため前記給水により簡単確実に洗浄処理され得る。
一定粒径未満の被洗浄砂泥については、第1・第2浮上促進用パイプ17,18からの流体の供給によって矢印Bのように上昇流を得ており、その吸上げ力が作用して多孔状制御材16の目を通じて浮上用パイプ13内に強制導入される。
被洗浄砂泥は上昇途上で、循環されている分離促進ピース27…により効果的な洗浄作用を受けて出口部20から上段スクリーン26へと導かれ、そのうち既洗浄砂泥分については矢印Eのように同スクリーン26の目を通じて下向きに分離排除される一方、分離促進ピース27…については矢印Dのように下段スクリーン28上からリターンパイプ30へと導かれ再び浮上用パイプ13内に導かれて次々に上昇してくる被洗浄砂泥の洗浄に寄与する。スクリーン26,28のように2段階のスクリーンを構成したので、簡略な構造でありながら、分離促進ピース27…を常時確実かつ円滑にリターンパイプ30へと導く。
掻揚機35の底域に溜まる砂泥分は排出パイプ40から排除されるとともに洗浄水ノズル31からの水により槽内の洗浄が適宜なされる。
装置の運転が停止した際の分離促進ピース27…は、浮上用パイプ13の下端域である多孔状制御材16上に溜まってくるが、制御材16の目が分離促進ピース27を通すことのない大きさになっていることから下方外部に放出されることがなくあくまでも浮上用パイプ13内において待機する。次の運転再開時には、第1.第2浮上促進用パイプ17,18の流体噴射に伴い余すことなく強制的に上昇させられ接触洗浄のためにすべてが寄与することになって想定した洗浄効果をいつまでも維持することができる。
前記リターンパイプ30は、図4に示すように、その下端開口を浮上用パイプ13のより下端付近に接続することがある。分離促進ピース27の接触洗浄作用を長く取ることができる。前記上段・下段スクリーン26,28は槽幅一杯に設けたが、図5に示すように幅狭型にしてもよい。この場合、各スクリーン26,28は分離促進ピース27の側脇へのこぼれを防止する側縁を備えるものとする。
また、図6に示すように、三角形をしたスクリーン体を逆四角錐面上に配備してスクリーン42を形成したものにしてもよい。同図のように、スクリーン42および浮上用パイプ13を2列あるいはその他複数列をもって並列配備してもよい。スクリーン42はガイドバー41に沿って昇降させてメンテナンスを行えるようにしてもよい。このガイドバー41による昇降案内方式は、図2のスクリーン26,28にも適用できる。図2においても、浮上用パイプ13を2列など複数列配備してもよい。
さらに、被洗浄砂泥を1回洗浄で終えるべく沈降してくる既洗浄砂泥(矢印E)を排出連通口4の方向に向かわせるための制御板43を図1のように設けてもよい。この制御板43はリターンパイプ30あるいは槽側壁を介して支持する。
また、前記2つの浮上促進用パイプ17,18はいずれか一方にまとめることができる。
さらに、前記では処理対象を雨水としたが、下水などの汚水からの汚砂を洗浄の処理対象とすることもできる。
Claims (2)
- 投入された被洗浄砂泥のうち一定粒径を超えるものについては槽内を沈降後洗浄処理して排出処理する一方、一定粒径未満の被洗浄砂泥については、縦向きの浮上用パイプ内にその下端より導入される流体の上昇流によって管下端開口の多孔状制御材の孔を通じて導入してのち浮上用パイプの途中から導入され前記上昇流とともに上昇する分離促進ピースに接触させて洗浄を受けさせて既洗浄砂泥として分離促進ピースとともにスクリーン上に導出し、さらにスクリーン上に導出される既洗浄砂泥については、スクリーンを通じて分離促進ピースから分離して下降させることにより前記排出手段を通じて排出させる一方、分離促進ピースの方はスクリーン上を通じて移送させてのちスクリーンと前記浮上用パイプとを連絡するリターンパイプ内を通じて浮上用パイプ内に戻し前記上昇流により再び循環流に乗って浮上用パイプ内を上昇してくる被洗浄砂泥と接触させることで洗浄処理をするようにした洗浄処理方法。
- 洗浄水を満たした状態とされて沈砂池から被洗浄砂泥を導入可能とされ導入された被洗浄砂泥が洗浄水内で沈降可能とされた装置本体たる処理槽は、浮上用パイプとスクリーンとリターンパイプおよび排出手段とを備え、浮上用パイプは、上下を開口状とした縦向きパイプとされてその下端開口には被洗浄砂泥のうち一定粒径未満のものを通過させる多孔状制御材と、エアーあるいは水などの流体を導く手段である浮上促進用パイプを備えて、同浮上用パイプ内で上昇流を発生可能とされ、浮上用パイプの上端開口からスクリーンならびにリターンパイプから浮上用パイプ間は、前記浮上用パイプ内で発生する上昇流に乗って前記一定粒径を超える直径とした分離促進ピースを循環運動可能に構成され、排出手段は、沈降してくる被洗浄砂泥および既洗浄砂泥を外部に排出可能に構成されている洗浄処理装置。
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