JP6275443B2 - 放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置及び分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置及び分離方法に関し、詳しくは、放射能汚染土壌中から植物性廃棄物と微細植物繊維質の混入を抑制した状態で砂礫を分別することができる分離装置及び分離方法に関する。
放射能汚染土壌は、民家の庭や道路側溝、溜め池、周辺の里山、運動場、公園敷地等の極めて広範囲に飛散した放射性物質が付着・混入した土壌を云うものであり、その除染に際しては、道路側溝に溜まった土壌や、庭・運動場・公園敷地等の表面の土壌等を漉き取り等の手段によって回収する。
回収された放射能汚染土壌は、鉱物質の砂礫、粘土・シルトだけでなく、落ち葉・枝・根・種子等の植物性物質や、腐敗によって分解した植物から成る微細植物繊維質が混入している。
回収した放射能汚染土壌は、砂礫と粘土・シルトとに分別される。
分別された砂礫は、表面に付着した放射能性物質を洗浄することによって放射能濃度を低下させることが可能となっている。
粘土・シルトについては、付着・混入した放射性物質の除去が現状では著しく困難であるため、放射性廃棄物として隔離・保管されることになる。
放射能汚染土壌からの放射性物質等の汚染物質の除去に関する技術としては、水を加えて泥水状態とした放射能汚染土壌を分離槽に貯留し、該分離槽内で微細気泡(マイクロバブル)を加えることによって浮上分離や比重分級する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2等)。
特許第4970627号公報 特許第5054848号公報
特許文献1に記載の技術は、微細気泡(マイクロバブル)による浮上分離と凝集沈殿を同一槽内で処理する構成であるが、微細気泡の浮上により発生する槽内の攪拌流によって濁水が流出してしまうという問題点を有している。また、当該技術では全ての濁水の処理を浮上分離で行う構成であるが、凝集沈澱処理によって沈降した凝集沈殿物は微細気泡では容易に浮上することができないため分離効果が不充分であるという問題点を有している。
特許文献2に記載の技術は、槽内で攪拌した後に微細気泡(マイクロバブル)を加えて比重分級することにより汚染水と除染後土砂とに分離する構成であるが、攪拌翼が可動している状況下での浮上分離処理では浮上効果が低いため分離効果が不充分であるという問題点を有している。
また、上記の特許文献1及び特許文献2のいずれの技術においても除染回収した放射能汚染土壌に含まれる落ち葉・枝・種子等の植物性物質や、生物的もしくは物理的要因で分解された植物由来の微細植物繊維質についての分離ができないため、洗浄によって放射能濃度を下げることができる砂礫の分離を行っても、この砂礫に放射性物質の除去が困難な植物性廃棄物や微細植物繊維質が混入することによって放射能濃度が下がらないという問題点を有している。
本発明者らの知見によれば、放射性物質によって汚染された放射能汚染土壌に含まれる砂礫、粘土・シルト、植物性廃棄物(落ち葉や枝等)、微細植物繊維質(腐敗によって分解された植物類)のうち、その70〜80%程度を砂礫が占めるため、この砂礫を洗浄して汚染物質を除去することが汚染土壌の汚染率を低減し、減容に寄与する浄化技術として重要となっている。
従って、放射能汚染土壌から砂礫を分離する際に、この砂礫への植物性廃棄物や微細植物繊維質の混入を抑制乃至は防ぐことができれば、洗浄による砂礫への不要な放射性物質の混入を防ぎ、砂礫の放射能濃度の増加を抑制することが可能となり、結果として放射性廃棄物量を著しく減じることが可能となる。
そこで本発明の課題は、放射能汚染土壌中から植物性廃棄物と微細植物繊維質の混入を抑制した状態で砂礫を分別することができる放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置及び分離方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
1.放射能汚染土壌中の砂礫と粘土・シルトとを分離する工程中に、植物性廃棄物と微細植物繊維質を分離する工程を付加し、
放射能汚染土壌中から、洗浄によって再利用可能な砂礫と、放射性廃棄物となる粘土・シルトと、を分離し、分離した前記砂礫を洗浄し、尚且つ、放射性廃棄物となる植物性廃棄物及び微細植物繊維質の洗浄した砂礫への混入を抑制した状態で分別する植物性廃棄物の分離装置であって、
前記分離装置は、分離水槽と、分別移送装置と、泥水循環槽と、砂礫の洗浄装置と、を有して構成されており、
前記分離水槽は、散気曝気装置と掻き寄せ装置と揚上装置とを備えており、放射能汚染土壌を水を加えた泥水状態で貯留し、前記散気曝気装置によって砂礫と粘土・シルト・植物性廃棄物・微細植物繊維質の分離を促進し、時間とともに沈降するが比較的比重の小さな粘土・シルト・植物性廃棄物・植物性微細繊維質の沈降を浮上効果によって阻害し、分離水槽の底部に沈積する砂礫を前記掻き寄せ装置によって掻き寄せ、掻き寄せられた砂礫を前記揚上装置により回収して分離水槽の外へ揚上して砂礫の洗浄装置に送出する構成を有して成り、
前記分別移送装置は、前記分離水槽中で浮上した粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を前記分離水槽から越流回収し、この越流回収した泥水中から植物性廃棄物を分別して取り出し、残りの粘土・シルト及び微細植物繊維質を含む泥水を後工程である前記泥水循環槽に送出する構成を有して成り、
前記泥水循環槽は、泥水中に含まれる粘土・シルト及び微細植物繊維質を泥水と共に後工程である濁水処理工程に送出する構成と、泥水の一部を前記分離水槽に送出して前記分離水槽と前記泥水循環槽において循環させる構成と、を有して成り、
前記砂礫の洗浄装置は、放射性物質の除去が困難な植物性廃棄物や微細植物繊維質の混入を抑制した状態で分別した砂礫を、該砂礫の土壌粒子の表面に付着した放射能汚染物質を洗浄によって磨耗・剥離する構成であること、
を特徴とする放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
2.前記散気曝気装置が、マイクロバブル発生装置であることを特徴とする上記1に記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
3.前記散気曝気装置による散気が前記分離水槽の底部乃至は底部近傍で行われる構成であることを特徴とする上記1又は2に記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
4.前記掻き寄せ装置が、スクレープ式掻き寄せ装置又は螺旋回転翼式掻き寄せ装置であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
5.前記分別移送装置が、ネットコンベア又は筒状ネットを有し、該ネットコンベア又は筒状ネットによって植物性廃棄物を分別する構成であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
6.前記泥水循環槽が、散気曝気装置を備えていることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
7.前記泥水循環槽に備えられる散気曝気装置が、マイクロバブル発生装置であることを特徴とする上記6に記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
8.前記泥水循環槽からの循環水が粘土・シルト・微細植物繊維質を含む泥水もしくは清水又は泥水と清水との混合水であり、この循環水を前記分離水槽の上流側から下流側に向けて供給し、粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を含む泥水を下流側で越流させる構成であることを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
9.上記1〜8のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置を用い、放射能汚染土壌から砂礫を分別し、分別した砂礫を洗浄し、その他の放射能汚染土壌成分である粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を含む泥水から植物性廃棄物を分別することを特徴とする放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離方法。
請求項1又は請求項10に示す発明によれば、放射能汚染土壌中から植物性廃棄物と微細植物繊維質の混入を抑制した状態で砂礫を分別することができる放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置、又は分離方法を提供することができる。
特に、放射能汚染土壌の中で粒径の大きな砂礫は、分離水槽内の散気曝気処理によって素早く分離させることができ、この散気曝気処理によってその他の成分である粘土・シルト、植物性廃棄物、微細植物繊維質の沈降を阻害することができるので、沈積した砂礫のみを掻き寄せ装置により掻き寄せ、揚上装置により分離水槽の外へ揚上させて
分離することができる。
従って、放射能汚染土壌から植物性廃棄物や微細植物繊維質を混入させることなく砂礫を分離することができる。そして、この分離した砂礫を洗浄工程において洗浄することにより放射能濃度を大幅に低下させることができる。尚、この砂礫の分離の際に、該砂礫に微量乃至は少量の粘土・シルトが混入する可能性もあるが、砂礫の洗浄工程において振動ふるい装置等の分別手段を用いることにより混入した粘土・シルトを除去乃至は減じることができる。
請求項2に示す発明によれば、より微細な気泡であるマイクロバブルによって、砂礫の沈降処理性能と、その他の粘土・シルト及び植物性廃棄物並びに微細植物繊維質の浮上処理性能とを、より向上させることができる。
請求項3に示す発明によれば、分離水槽の底部から上部までの略全域において散気曝気処理効果を得ることができる。
請求項4に示す発明によれば、分離水槽の底部に沈積した砂礫を効果的に掻き寄せることができる。
請求項5に示す発明によれば、極めて簡易な構成によって植物性廃棄物を効果的に分離することができる。
請求項6に示す発明によれば、分離水槽内の散気曝気装置と、この泥水循環槽内の散気曝気装置と、によって二重の散気曝気処理を行うことができるので、分離水槽内の散気曝気装置を該分離水槽内のみに単独に配設した場合に比してコンパクト化することができる。従って、分離水槽内のスペースに余裕が生じるため、分離処理に必要充分な容積を容易に確保することができる。
請求項7に示す発明によれば、より微細な気泡であるマイクロバブルによって散気曝気処理性能を、より向上させることができる。
請求項8に示す発明によれば、分離水槽から越流し、掻き寄せ装置を経由して分別された粘土・シルトと微細植物繊維質を含む泥水は、凝集沈殿濁水処理を行った後に脱水され、脱水ケーキとして分別することができる。
請求項9に示す発明によれば、放射能汚染土壌中から分離した砂礫の表面に付着した放射能汚染物質の磨耗・剥離による洗浄処理によって除去することができる。
本発明に係る放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置の一実施例を説明する概略構成図
次に、添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。
本発明にかかる放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置(以下、単に分離装置ということもある。)は、放射能汚染土壌中から、放射性廃棄物となる粘土・シルトと洗浄によって再利用可能な砂礫とを分離する分離装置であって、尚且つ、粘土・シルトと同様に放射性廃棄物となる植物性廃棄物及び微細植物繊維質の洗浄した砂礫への混入を抑制した状態で分別することができる分離装置である。
即ち、本発明の分離装置は、放射能汚染土壌中の砂礫と粘土・シルトとを分離する工程中に、植物性廃棄物と微細植物繊維質を分離する工程を付加した構成を有する分離装置であって、
具体的な構成例としては、図1に示すように、
分離装置1は、主として、分離水槽2と、分別移送装置3と、泥水循環槽4と、を有して構成されている。
前記分離水槽2は、散気曝気装置5と掻き寄せ装置6と揚上装置7とを備えており、例えば、土壌運搬供給装置8等から供給される放射能汚染土壌を水を加えた泥水状態で貯留し、
前記散気曝気装置5によって砂礫を沈降させると共にその他の放射能汚染土壌成分である粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を泥水中で浮上させ、
分離水槽2の底部に沈積する砂礫を前記掻き寄せ装置6によって掻き寄せ、掻き寄せられた砂礫を前記揚上装置7により回収して分離水槽2の外へ揚上して後工程である砂礫の洗浄工程に送出する構成を有して成る。
前記分別移送装置3は、前記分離水槽2中で浮上した粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を前記分離水槽2から越流回収し、この越流回収した泥水中から植物性廃棄物を分別して取り出し、残りの粘土・シルト及び微細植物繊維質を含む泥水を後工程である前記泥水循環槽に送出する構成を有して成る。
前記泥水循環槽4は、泥水中に残った粘土・シルト及び微細植物繊維質を泥水と共に後工程である凝集沈殿濁水処理工程、続く脱水工程へと送出する構成と、泥水の一部を前記分離水槽2に送出して各工程を循環回帰させる構成と、を有して成る。
以下、各構成について更に説明する。
前記分離水槽2としては、この種の分離装置に用いられる公知公用の泥水槽を用いることができるが、放射性物質の飛散防止対策を施す構成とすることが好ましく、更に、処理する放射能汚染土壌の汚染レベルに応じて放射能遮蔽対策を施す構成とすることが好ましい。
前記散気曝気装置5としては、この種の分離装置に用いられる公知公用の散気曝気装置を特別の制限なく用いることができ、中でも発生する気泡が微細な気泡であるマイクロバブル発生装置を用いることが特に好ましい。散気曝気装置5としてマイクロバブル発生装置を用いることにより、砂礫の沈降処理性能と、その他の粘土・シルト及び植物性廃棄物並びに微細植物繊維質の浮上処理性能とを、より向上させることができる。
前記散気曝気装置5による散気は、前記分離水槽2の底部から上部までの略全域において散気曝気処理効果を得られるように、前記分離水槽2の底部乃至は底部近傍で行われる構成と、又は泥水循環槽4内で行う構成とすることが好ましい。
前記掻き寄せ装置6としては、掻き寄せ性能の高いスクレープ式掻き寄せ装置又は螺旋回転翼式掻き寄せ装置を用いることが好ましい。
前記揚上装置7としては、この種の分離装置において分離した砂礫を泥水槽内等から揚上させる揚上装置・揚上手段として公知公用の構成を特別の制限なく採ることができる。
前記分別移送装置3としては、この種の分離装置において用いられる公知公用の分別移送装置を特別の制限なく用いることができ、好ましくはネットコンベア又は筒状ネットを挙げることができる。ネットコンベア又は筒状ネットは、極めて簡易な構成でありながら植物性廃棄物を効果的に分離することができる。
前記泥水循環槽4は、分離水槽2、分別移送装置3を経て送られてきた泥水が貯留する槽であり、粘土・シルトと微細植物繊維質と水が混合された泥水を貯留する。基本的には前記分離水槽2と同様に公知公用の泥水槽を用いることができる。
泥水循環槽4に送られてきた泥水は、該泥水中に残った粘土・シルト及び微細植物繊維質を泥水と共に後工程である脱水工程に送出する構成と、泥水の一部を泥水もしくは清水又は泥水と清水との混合水の状態で、前記分離水槽2に返送することにより上記した各工程を再び循環回帰させて分離処理効果を向上させることができる。
泥水循環槽4から前記分離水槽2へ送出される循環水は、前記分離水槽2の上流側から下流側(越流側)に向けて供給し、粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を含む泥水を下流側で越流させる構成とすることが好ましい。かかる構成によって、分離効果が更に向上することになる。
前記分離水槽2内において分離され、後工程である洗浄工程に送出される砂礫は、該洗浄工程において、砂礫の土壌粒子の表面に付着した放射能汚染物質を洗浄によって磨耗・剥離することによって除去することができ、この除去によって放射能濃度を大幅に低下させることができる。
上記した砂礫の洗浄工程において用いられる洗浄装置として好ましい例を下記に挙げる。
本発明の分離装置によって分離された砂礫の洗浄を行う洗浄工程において用いられる好ましい洗浄装置は、
汚染土壌に含まれる砂礫を洗浄することにより、該砂礫の土壌粒子の表面に付着した汚染物質を磨耗・剥離する汚染土壌粒子の洗浄装置において、
洗浄装置の本体の一端に設けられた導入口から水と共に汚染された砂礫を導入し、導入した砂礫を含む水に本体通水路内で旋回流を付与し、本体の他端に設けられた吐出口から前記水及び砂礫を吐出する構成であって、
前記導入口と吐出口との間の本体通水路の上流側部分に、水及び砂礫の流れを旋回させる旋回水路を有し、下流側部分に水及び砂礫の旋回流を加速する旋回流加速室と、を有し、
前記旋回水路が、通水方向に対して螺旋状に旋回する少なくとも一条の螺旋状溝、又は少なくとも一つの螺旋状孔から形成され、
前記旋回流加速室が、前記吐出口に向かって本体通水路の通水方向に直交する方向での断面径が絞り込まれるように形成された構成であり、
汚染された砂礫を水と共にポンプ手段を用いて前記洗浄装置に送って前記砂礫の表面を磨耗・剥離して洗浄する構成である。
この洗浄装置を用いて分離した砂礫を洗浄する構成によれば、放射能汚染物質の付着した砂礫の均質且つ迅速な洗浄が可能である。
特に、洗浄される砂礫は、その殆ど乃至は全てが水の中に分散した状態で洗浄装置の通水路内を同等の条件で通過することになるので、砂礫の表面の磨耗・剥離が均質に行われることになる。従って、均質な洗浄済みの砂礫を得ることができる。
また、洗浄される砂礫は、水と共に洗浄装置の通水路内を通過させるだけで表面の磨耗・剥離を行うことができるので、極めて簡単に且つ極めて短時間に洗浄を行うことができる。
更に、動的な可動部を持たない極めて簡易な構成の静止型の装置であることから磨耗損傷する部分が限定されるため、磨耗損傷した場合にはその部分を着脱交換可能な構成とすることにより、交換作業のみによって再使用することができるので、修理・メンテナンス性が良好であり装置寿命の長い装置とすることが可能である。
本発明の分離装置によれば、放射能汚染土壌から植物性廃棄物や微細植物繊維質を混入させることなく砂礫を分離することができるので、砂礫の洗浄工程において前記した植物性廃棄物や微細植物繊維質の更なる分離を不要乃至は著しく減じることができる。従って、洗浄済みの砂礫の再利用が可能となるため、放射性物質によって汚染された放射能汚染土壌の70〜80%程度を占めると云われる砂礫の除染によって、放射性廃棄物の総量を大幅に減じることが可能となる。
尚、この砂礫の分離の際に、該砂礫に微量乃至は少量の粘土・シルトが混入した場合には、砂礫の洗浄工程において振動ふるい装置等の分別手段を用いることにより混入した粘土・シルトを除去乃至は減じることができる。
前記泥水循環槽4内において分離され、後工程である脱水工程に送出される粘土・シルト及び微細植物繊維質は、該脱水工程において、凝集沈殿処理が行われることにより、放射性廃棄物として隔離・保管に適した脱水ケーキ状とすることができる。
以上説明した本発明に係る放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置を用い、放射性物質に汚染された放射能汚染土壌を分離処理することにより、該放射能汚染土壌から砂礫を分別し、その他の放射能汚染土壌成分である粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を含む泥水から植物性廃棄物を分別することができ、特に、放射能汚染土壌から砂礫を分離する際に、この洗浄された砂礫への植物性廃棄物や微細植物繊維質の混入を抑制乃至は抑制乃至は著しく防ぐことができるので、洗浄による砂礫の放射能濃度が大幅に削減された砂礫の品質が確保され、総量としての放射性廃棄物量を著しく減じることが可能となる。
1 分離装置
2 分離水槽
3 分別移送装置
4 泥水循環槽
5 散気曝気装置
6 掻き寄せ装置
7 揚上装置
8 土壌運搬供給装置

Claims (9)

  1. 放射能汚染土壌中の砂礫と粘土・シルトとを分離する工程中に、植物性廃棄物と微細植物繊維質を分離する工程を付加し、
    放射能汚染土壌中から、洗浄によって再利用可能な砂礫と、放射性廃棄物となる粘土・シルトと、を分離し、分離した前記砂礫を洗浄し、尚且つ、放射性廃棄物となる植物性廃棄物及び微細植物繊維質の洗浄した砂礫への混入を抑制した状態で分別する植物性廃棄物の分離装置であって、
    前記分離装置は、分離水槽と、分別移送装置と、泥水循環槽と、砂礫の洗浄装置と、を有して構成されており、
    前記分離水槽は、散気曝気装置と掻き寄せ装置と揚上装置とを備えており、放射能汚染土壌を水を加えた泥水状態で貯留し、前記散気曝気装置によって砂礫と粘土・シルト・植物性廃棄物・微細植物繊維質の分離を促進し、時間とともに沈降するが比較的比重の小さな粘土・シルト・植物性廃棄物・植物性微細繊維質の沈降を浮上効果によって阻害し、分離水槽の底部に沈積する砂礫を前記掻き寄せ装置によって掻き寄せ、掻き寄せられた砂礫を前記揚上装置により回収して分離水槽の外へ揚上して砂礫の洗浄装置に送出する構成を有して成り、
    前記分別移送装置は、前記分離水槽中で浮上した粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を前記分離水槽から越流回収し、この越流回収した泥水中から植物性廃棄物を分別して取り出し、残りの粘土・シルト及び微細植物繊維質を含む泥水を後工程である前記泥水循環槽に送出する構成を有して成り、
    前記泥水循環槽は、泥水中に含まれる粘土・シルト及び微細植物繊維質を泥水と共に後工程である濁水処理工程に送出する構成と、泥水の一部を前記分離水槽に送出して前記分離水槽と前記泥水循環槽において循環させる構成と、を有して成り、
    前記砂礫の洗浄装置は、放射性物質の除去が困難な植物性廃棄物や微細植物繊維質の混入を抑制した状態で分別した砂礫を、該砂礫の土壌粒子の表面に付着した放射能汚染物質を洗浄によって磨耗・剥離する構成であること、
    を特徴とする放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  2. 前記散気曝気装置が、マイクロバブル発生装置であることを特徴とする請求項1に記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  3. 前記散気曝気装置による散気が前記分離水槽の底部乃至は底部近傍で行われる構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  4. 前記掻き寄せ装置が、スクレープ式掻き寄せ装置又は螺旋回転翼式掻き寄せ装置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  5. 前記分別移送装置が、ネットコンベア又は筒状ネットを有し、該ネットコンベア又は筒状ネットによって植物性廃棄物を分別する構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  6. 前記泥水循環槽が、散気曝気装置を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  7. 前記泥水循環槽に備えられる散気曝気装置が、マイクロバブル発生装置であることを特徴とする請求項6に記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  8. 前記泥水循環槽からの循環水が粘土・シルト・微細植物繊維質を含む泥水もしくは清水又は泥水と清水との混合水であり、この循環水を前記分離水槽の上流側から下流側に向けて供給し、粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を含む泥水を下流側で越流させる構成であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離装置を用い、放射能汚染土壌から砂礫を分別し、分別した砂礫を洗浄し、その他の放射能汚染土壌成分である粘土・シルト、植物性廃棄物及び微細植物繊維質を含む泥水から植物性廃棄物を分別することを特徴とする放射能汚染土壌中の植物性廃棄物の分離方法。
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