JP2011055583A - 回転機械の共振低減方法および共振低減装置 - Google Patents

回転機械の共振低減方法および共振低減装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転機械の振動を周波数分析して回転機械の1次捩り固有周波数と共振する電動機入力電流基本周波数を予測し、その周波数を含む電動機入力電流基本周波数をジャンプさせて、捩り振動の共振を有効に回避する、回転機械の共振低減方法および共振低減装置を提供する。
【解決手段】回転機械のトルクが増速機軸振動に関係することを利用し、増速機軸の軸振動検出器により得た信号を周波数分析し、増大した振幅を持つ周波数成分と、その時の電動機入力電流基本周波数をそれぞれ2点記録し、想定した線形の規則性を用いて1次捩り固有周波数と共振する電動機入力電流基本周波数を予測しその周波数を含む電動機入力電流基本周波数をジャンプさせる指示信号を可変速制御装置に送り、捩り振動の共振を回避し変動捩りトルクを低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変速誘導電動機を駆動機として用い、増速歯車を介した回転機械の捩りトルクの共振低減に関する。
可変速誘導電動機を駆動機とする回転機械は、運転回転速度が1点ではなく範囲を持つため、機械の振動低減のため、軸振動の共振のみならず、捩り振動の共振を回避する設計が必要である。そのため、従来から回転機械の捩り振動系の固有周波数が、実運転範囲においては加振トルクを回避する設計が行われており、特に応答倍率の高い捩りの1次固有周波数を、加振トルクの原因である可変速電動機軸の回転速度の周波数及び、可変速誘導電動機の入力電流の基本周波数より、低くする設計を行っている。
一方、例えば往復動機関においては、軸回転速度以下の周波数の捩り加振トルクが発生することが知られており、その場合には共振を回避せず、制御装置の制御により共振時に存在するトルク振動に対し、これを減少させるトルクを発生させる方法が取られている例がある(特許文献1参照)。
特開平10-169703号公報
しかしながら、特許文献1のように制御により共振時のトルクを減少させるためのトルクを逆に発生させる手法では、運転状態の変化により制御パラメターの最適性を失い、不安定性を起こす可能性があり、この場合、逆に自励振動によるトルク振動増大にもたらすことがある。
回転機械の振動低減方法では、機械振動系の固有周波数と、加振周波数との共振を回避することが理想的であり、問題も少ない。しかし実際には、全ての加振トルクの周波数が、1次の捩り固有周波数のみを避けることも困難であることがわかっている。可変速電動機の発生する加振トルクの中には、回転速度の周波数より低い周波数が、ある規則性に基づいて多数発生し、機械の捩り固有周波数と共振を起こすことが知られている。
また、その周波数による加振トルクの振幅は比較的小さく、捩り振動自体を計測する装置を装備している回転機械が少ないため、一般には発見が困難である。軸振動測定装置を装備した回転機械においても、捩りの固有周波数付近での共振に近い状態で加振トルクがある程度増幅され、歯車の歯面の接線力により動力伝達を行う歯車増速機軸の軸振動に卓越して現れることでようやく存在が確認されるか、または、回転機械系で捩りに対する強度の最も低いカップリング等が高サイクル疲労により破壊されるまで存在が確認されない場合も多い。
このような周波数は、電動機入力電流に存在する複数の周波数の振幅変調により生じる側帯波の場合や、可変速制御に用いられる電動機入力電流のサンプリングの不具合による仮想の側帯波周波数のフィードバックにより発生する、側帯波の場合が考えられる。
いずれの場合も、電動機入力電流の基本周波数fの倍数に関する1次式(線形)の関係となる。具体的には、(式1)のような関係で表される。
=|fc-mf| (式1)
ここで、fは1次の捩り固有周波数に共振する可能性の加振トルクの周波数で、側帯波の周波数に起因する。fは電動機入力電流の基本周波数で、電動機軸回転速度にほぼ比例する。fcは電動機入力電流に存在する基本波周波数以外の任意の周波数である。前述の通り、fcを前もって特定することは困難である。mは任意の整数で、この倍数mも多くの場合が存在し、どの倍数が卓越するか前もって知ることは困難である。
本発明は、上記従来の欠点に鑑み、回転機械の振動を周波数分析し、回転機械の1次捩り固有周波数と共振する電動機入力電流基本周波数を予測し、その周波数を含む電動機入力電流基本周波数をジャンプさせて、捩り振動の共振を有効に回避する、回転機械の共振低減方法および共振低減装置を提供することを目的とする。
本発明は、歯車増速機を介して可変速誘導電動機に繋がれた回転機械の共振低減方法において、
回転機械の1次捩り固有周波数と、可変速誘導電動機を駆動する基本周波数と、歯車軸の振動周波数および振幅に基いて、上記基本周波数で回転機械が共振に至る基本周波数を予測し、その予測された周波数をジャンプして避けた基本周波数で可変速誘導電動機を駆動することを特徴とする。
また、本発明は、上記記載の回転機械の共振低減方法において、歯車軸の軸振動信号と、可変速誘導電動機の発生する加振変動トルクの周波数の規則性を想定した関係式を用いて、上記基本周波数で回転機械が共振に至る基本周波数を予測することを特徴とする。
また、本発明は、増速機を介して可変速誘導電動機に繋がれた回転機械の共振低減方法において、
回転機械のトルクが増速機振動に関係することを利用し、増速機の振動検出器により得た信号を周波数分析し、増大した振幅を持つ周波数成分と、その時の電動機入力電流基本周波数をそれぞれ2点記録し、想定した線形の規則性を用いて回転機械の1次捩り固有周波数と共振する電動機入力電流基本周波数を予測し、その周波数を含む電動機入力電流基本周波数をジャンプさせる指示信号を可変速制御装置に送り、捩り振動の共振を回避することを特徴とする。
また、本発明は、歯車増速機を介して可変速誘導電動機に繋がれた回転機械の共振低減装置において、
上記可変速誘導電動機を基本周波数で制御する可変速制御装置と、
歯車増速機の軸振動を検出する振動検出器と、
上記振動検出器の振動信号を分析して振動周波数とその振幅を抽出する分析器と、
回転機械の1次捩り固有周波数と、上記可変速制御装置の基本周波数と、この周波数出力時の上記分析器で検出された振動周波数および振幅に基いて、上記可変速制御装置の基本周波数で回転機械が共振に至る周波数を予測し、この予測された周波数をジャンプして避けた基本周波数を出力するように上記可変速制御装置を制御する演算器を、備えたことを特徴とする。
さらに本発明は、増速機軸振動の検出器より得た軸振動の信号の周波数分析を行い、軸回転速度の変化、またそれに比例する関係の電動機入力電流基本周波数の変化により、予め振動計算によって求められた捩り1次固有周波数と、この1次固有周波数を含む前後の予め設定した軸振動周波数範囲にあって、予め設定したしきい値以上の振幅となるときの周波数を抽出し、また、そのときの電動機入力電流基本周波数を可変速制御装置から演算器に収集する。
そして、軸回転速度が予め設定した範囲で変化をした際に、その振幅の増大した周波数成分が捩り1次固有周波数に近づくように変化し、かつ元の軸回転速度での振幅よりも増大した場合に、その周波数成分の周波数を抽出し、また、そのときの電動機入力電流基本周波数を可変速制御装置から演算器に収集する。
抽出された2つの振幅の周波数と、それぞれが抽出された時の電動機入力電流基本波周波数との関係が1次式(線形)となる規則性を計算し、共振が起こると予想される電動機入力電流基本周波数を求める。
共振が起こると予想される電動機入力電流基本周波数を含む、予め設定された幅を持つ電動機入力電流基本周波数範囲をジャンプさせるため、求めた電動機入力電流基本周波数の両側に、予め設定された幅を持つ電動機入力電流基本周波数範囲(またはそれに対応する軸回転速度)を指示する信号を可変速駆動装置に与える。予め設定するジャンプさせる電動機入力電流基本周波数範囲として、捩り振動の応答倍率の十分小さいと判断される捩り加振周波数範囲に対応する、電動機入力電流基本周波数範囲を指定することを特徴とする。これにより、捩り振動の応答倍率の高い共振付近での振幅の増大を回避することが出来る。
本発明によれば、共振する電動機入力電流基本周波数を予測することで、有効に回転機械系の捩り振動の共振を回避でき、また、可変速制御装置から何かしらの信号を得てその値を元にフィードバックをすることは無いため、可変速駆動制御による自励振動を起こす可能性もほとんどない。
本発明の実施例1に係わる可変速誘導電動機駆動増速歯車付き回転機械の構成模式図。 機械系の捩り振動の強制振動の応答倍率を表す図。 軸回転速度毎の増速機軸振動振幅の周波数分析を示したカスケード図。 図3の拡大図にて軸回転速度の増加により側帯波に起因する軸振動周波数が減少する場合の共振回避手段の説明図。 同じく軸回転速度の減少により側帯波に起因する軸振動周波数が増加する場合の共振回避手段の説明図。 同じく軸回転速度の増加により側帯波に起因する軸振動周波数が増加する場合の共振回避手段の説明図。 同じく軸回転速度の減少により側帯波に起因する軸振動周波数が減少する場合の共振回避手段の説明図。
以下、本発明の実施例1に係る、可変速誘導電動機駆動増速歯車付き回転機械の変動捩りトルク低減方法について説明する。
図1は本発明の実施例に係る、可変速誘導電動機駆動増速歯車付き回転機械の構成模式図である。ある目的を果たす負荷回転機械4の軸9は、増速歯車3の高速軸8と高速軸カップリング9を介して繋がれている。歯車高速軸8と歯車低速軸7は、歯車噛合い部14を介して接線力を及ぼしあってトルクを伝達する。伝達されるトルクが変動している場合は、その変動が歯車高速軸8及び、歯車低速軸7の軸振動に現れる。よって歯車高速軸8及び、歯車低速軸7の軸振動の周波数、振幅を検出することは、軸を捩るトルクの周波数と、トルク振幅に関係する値を検出することになる。
歯車低速軸7は、誘導電動機2の軸5と低速軸カップリング6を介して繋がれている。誘導電動機2は、可変速駆動制御装置1により制御され可変速運転される。歯車低速軸7には非接触の振動検出器13が向けられており、歯車低速軸7の軸振動を信号として検出し、軸振動信号周波数分析器11に送る。本実施例では振動検出器13は歯車低速軸7に向けられて歯車低速軸7の軸振動を検出しているが、歯車高速軸8に振動検出器を向けて歯車高速軸8の軸振動を検出することでも、トルク変動の検出は可能である。
軸振動信号周波数分析器11は、歯車低速軸7から得た軸振動を検出信号で周波数分析を行い、各周波数とその成分の振幅のデータを記憶器12に送り記憶する。演算器15は、誘導電動機2の回転速度Nに関連する可変速駆動制御装置1の出力する回転機械運転中の基本周波数fを可変速駆動制御装置1より得て、また、基本周波数fを出力する時の歯車低速軸7の軸振動の各周波数ft(f)、及びその成分の振幅A(ft(f))を記憶器12より得る。
誘導電動機軸5の回転速度Nと、可変速駆動制御装置1の出力する基本周波数(電動機入力電流基本周波数)fの関係は、(式2)である。
f=N・P/(120(1-s)) (式2)
ここで、Pは誘導電動機2の極数、sは滑りである。極数Pは固定されているとして、誘導電動機軸5の回転速度Nを得るために、可変速駆動制御装置1では滑りsを考慮してfは決められて出力される。本回転運転機械の定常運転時では、滑りsは1より非常に小さい値で一定と考え、基本周波数fと回転速度Nは比例関係にあると考える。
図2は機械系の捩り振動の強制振動の応答倍率を表す図であり、歯車低速軸のトルクを縦軸に、加振周波数を横軸にとっている。fn1は予め計算にて求めておいた回転機械の一次捩り固有振動数である。
前述のように演算機15は、回転機械の運転中の歯車低速軸7の軸振動の各周波数ft(f)と、その振幅A(ft(f))を記憶器12から入力されている。そして演算機15は、上記軸振動の各周波数ft(f)のうち、1次捩り固有周波数fn1から低い方に予め設定した周波数差Δfs-1だけ離れた周波数ft(f)=fn1-Δfs-1で、振幅A(ft(f))が予め設定したしきい値A-を越えたとき、その軸振動の周波数をft-1として記録し、またそのときの基本周波数をf-1として記録する。
さらに、誘導電動機軸5の回転速度Nを変化させるために、可変速駆動制御装置1が基本周波数fを変化させた時に、1次捩り固有周波数fn1から低い方に予め設定する周波数差Δfs-2だけ離れた周波数ft(f)=fn1-Δfs-2での振幅A(ft(f))が、前述の周波数ft(f)=fn1-Δfs-1での振幅A(ft(f-1)=fn1-Δfs-1)よりも大きい場合、その軸振動の周波数成分が1次捩り固有周波数fn1に近づいたと見なし、演算器15はその軸振動の周波数をft-2として記録し、またそのときの基本周波数をf-2として記録する。以上は、図2で1次捩り固有周波数fn1の左側の説明である。
前述と同様に、上記軸振動の各周波数ft(f)のうち、1次捩り固有周波数fn1から、高い方に予め設定した周波数差Δfs+1だけ離れた周波数ft(f)=fn1+Δfs+1で、振幅A(ft(f))が、予め設定したしきい値A+を越えたとき、演算器15はその軸振動の周波数をft+1として記録し、またそのときの基本周波数をf+1として記録する。
さらに誘導電動機軸5の回転速度Nを変化させるために、可変速駆動制御装置1が基本周波数fを変化させた時に、1次捩り固有周波数fn1から高い方に予め設定する周波数差Δfs+2だけ離れた周波数ft(f)=fn1+Δfs+2での振幅A(ft(f))が、前述の周波数ft(f)=fn1+Δfs+1での、振幅A(ft(f+1)=fn1+Δfs+1)よりも大きい場合、その軸振動の周波数成分が1次捩り固有周波数fn1に近づいたと見なし、演算器15はその軸振動の周波数をft+2として記録し、またそのときの基本周波数をf+2として記録する。以上は、図2で1次捩り固有周波数fn1の右側の説明である。
予め設定するしきい値A-、しきい値A+の決め方は、1次捩り固有周波数fn1から比較的遠い周波数であっても十分逃さない程度に小さく選ぶべきであるが、ノイズのように小さい振幅を拾わない程度に大きく選ぶ必要があり、両者を考慮して最適な値を決める。
予め設定する周波数差Δfs-1、Δfs+1の決め方は、回転機械の捩り振動系に関わる。図2に示すように、固有周波数fn1にて最大の応答倍率となり、固有周波数fn1からの差が大きくなるにつれ応答倍率は小さくなる。本発明実施例に係わる捩り振動の周波数成分も、捩りの固有周波数fn1に近づくにつれ振幅が大きくなるが、あまり固有周波数fn1と遠い周波数では応答倍率が小さく、振動振幅が小さくノイズ等と区別がつかない状態になり、この周波数は検出できなくなる場合が出てくる。逆に固有周波数fn1と近すぎる周波数では応答倍率が大きく、振動振幅が大きくなり過ぎ危険な状態で運転することになる。よって、両者を考慮して最適な周波数差Δfs-1、Δfs+1を決める。
演算器15に記録された軸振動の周波数ft-1、ft-2、基本周波数f-1、f-2、の場合、及び軸振動の周波数ft+1、ft+2、基本周波数f+1、f+2の場合の、軸振動の卓越する周波数が1次捩り固有周波数fn1に共振すると予想される基本周波数frを演算器15で求める。そのためには、規則性を表す1次(線形)の関係式を定義する必要がある。
図3に極数Pが2の誘導電動機の場合の、軸回転速度毎の増速機軸振動振幅の周波数分析を示したカスケード図を示す。縦軸に誘導電動機の回転速度と振動振幅をとり、横軸に振動周波数をとっている。図3によると、側帯波に起因する軸振動周波数の成分が軸回転速度の変化に対して直線的に変化する様子が示されており、その成分の振幅が1次捩り固有周波数fn1約16Hz付近にて増大する様子が分かる。また、軸回転速度を増加させるにつれて、側帯波に起因する軸振動周波数が減少する場合と、増加する場合が存在する。
軸回転速度を増加させるにつれて、側帯波に起因する軸振動周波数が減少する場合の、軸振動の周波数ftと基本周波数fの関係は、前述の(式1)の場合分けから、次の(式3)のように表せる。
=fc-mf (式3)
一方、軸回転速度を増加させるにつれて、側帯波に起因する軸振動周波数が増加する場合の、軸振動の周波数ftと基本周波数fの関係は前述の(式1)の場合分けから、次の(式4)のように表せる。
=mf-fc (式4)
(式3)が適用となるのは、図3の一部を拡大した図4に表すように、軸回転速度(基本周波数)が増加する時に、基本周波数が(f+2>f+1)、かつ軸振動の周波数が(ft+1>ft+2)の場合と、図3の別の部分を拡大した図5に表すように、軸回転速度(基本周波数)が減少する時に基本周波数が(f-1>f-2)、かつ軸振動の周波数が(ft-2>ft-1)の場合の2通りである。図4、図5に見られるように、式3は右肩下がりの直線の関係である。
一方、(式4)が適用となるのは、図3のある部分を拡大した図6に表すように、軸回転速度(基本周波数)が増加する時に、基本周波数が(f-2>f-1)、かつ軸振動の周波数が(ft-2>ft-1)の場合と、図3の別の部分を拡大した図7に表すように軸回転速度(基本周波数)が減少する時に、基本周波数が(f+1>f+2)、かつ軸振動の周波数が(ft+1>ft+2)の場合の2通りである。図6、図7に見られるように、(式4)は右肩上がりの直線の関係である。
(式3)、(式4)とも直線の関係であるため、上記の4通りのいずれにおいても、直線上の2点の軸振動の周波数ft及び基本周波数fの値を得ることで、未知数であるfcとmを求めることが出来る。
cとmが求まれば、式3、式4の関係における1次捩り固有周波数fn1に共振すると予想される基本周波数frを求める事が出来る。すなわち、(式3)の関係の場合は次式となる。
r=(fc-fn1)/m (式5)
式4の関係の場合は次式となる。
r=(fn1+fc)/m (式6)
以上により演算器15で求めた1次捩り固有周波数fn1に共振すると予想される基本周波数frと、予め設定する基本周波数fのジャンプさせる周波数幅Δfの指示信号を演算器15から可変速駆動制御装置1に送り、可変速駆動制御装置1は基本周波数frを中心とする上下周波数幅Δfの基本周波数fの範囲をジャンプさせて、誘導電動機2に制御信号として入力周波数(入力電流基本周波数)を供給し可変速運転する。従って、誘導電動機2には、1次捩り固有周波数fn1を避けた制御信号が送られるため、その共振を避けることができる。
図4〜図7において、上記ジャンプは点線矢印で示される。即ち、図4では振動振幅A(ft+2)が検出されたときに上方にジャンプし、図5では振動振幅A(ft-2)が検出されたときに下方にジャンプし、図6では振動振幅A(ft-2)が検出されたときに上方にジャンプし、図7では振動振幅A(ft+2)が検出されたときに下方にジャンプしている。
なお、1次捩り固有周波数fn1を避けた制御信号が送られても、回転機械は連続して回転速度が変化するため、1次捩り固有周波数fn1を一瞬通過する。しかし、駆動信号に1次捩り固有周波数fn1が含まれないので、大きな共振が起ることはない。
基本周波数fのジャンプ(回避)周波数幅はΔfとなり、歯車低速軸7、歯車高速軸8の軸振動と(また同じ周波数の回転機械の捩り振動と)、1次捩り固有周波数fn1との回避周波数範囲は上下それぞれmΔfとなる。
予め設定する基本周波数fのジャンプさせる周波数幅Δfの決め方は、捩り振動の応答倍率の十分小さいと判断される加振周波数まで、1次捩り固有周波数fn1を遠ざけることを第一に考えるが、範囲が広くなり過ぎると可能運転回転速度範囲を制限しすぎて運用上の問題が出ることもあるため、両者を考慮して最適な周波数幅Δfを決める。
可変速制御装置には一般的に周波数範囲(または軸回転速度範囲)ジャンプ機能が予め付加されているものが殆どであり、本発明の方法とこの機能と組み合わせて実施できる可能性が高い。
1…可変速駆動制御装置、2…誘導電動機、3…増速歯車、4…負荷回転機械、5…誘導電動機軸、6…低速軸カップリング、7…歯車低速軸、8…歯車高速軸、9…高速軸カップリング、10…負荷回転機械軸、11…軸振動信号周波数分析器、12…記憶器、13…歯車低速軸振動検出器、14…歯車噛合い部、15…演算器。

Claims (4)

  1. 歯車増速機を介して可変速誘導電動機に繋がれた回転機械の共振低減方法において、
    回転機械の1次捩り固有周波数と、可変速誘導電動機を駆動する基本周波数と、歯車軸の振動周波数および振幅に基いて、上記基本周波数で回転機械が共振に至る基本周波数を予測し、その予測された周波数をジャンプして避けた基本周波数で可変速誘導電動機を駆動することを特徴とする回転機械の共振低減方法。
  2. 請求項1記載の回転機械の共振低減方法において、
    歯車軸の軸振動信号と、可変速誘導電動機の発生する加振変動トルクの周波数の規則性を想定した関係式を用いて、上記基本周波数で回転機械が共振に至る基本周波数を予測することを特徴とする回転機械の共振低減方法。
  3. 増速機を介して可変速誘導電動機に繋がれた回転機械の共振低減方法において、
    回転機械のトルクが増速機振動に関係することを利用し、増速機の振動検出器により得た信号を周波数分析し、増大した振幅を持つ周波数成分と、その時の電動機入力電流基本周波数をそれぞれ2点記録し、想定した線形の規則性を用いて回転機械の1次捩り固有周波数と共振する電動機入力電流基本周波数を予測し、その周波数を含む電動機入力電流基本周波数をジャンプさせる指示信号を可変速制御装置に送り、捩り振動の共振を回避することを特徴とする回転機械の共振低減方法。
  4. 歯車増速機を介して可変速誘導電動機に繋がれた回転機械の共振低減装置において、
    上記可変速誘導電動機を基本周波数で制御する可変速制御装置と、
    歯車増速機の軸振動を検出する振動検出器と、
    上記振動検出器の振動信号を分析して振動周波数とその振幅を抽出する分析器と、
    回転機械の1次捩り固有周波数と、上記可変速制御装置の基本周波数と、この周波数出力時の上記分析器で検出された振動周波数および振幅に基いて、上記可変速制御装置の基本周波数で回転機械が共振に至る周波数を予測し、この予測された周波数をジャンプして避けた基本周波数を出力するように上記可変速制御装置を制御する演算器を、備えたことを特徴とする回転機械の共振低減装置。
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