JP2011052787A - 締結部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】大バルクハウゼン効果を有する磁性部材が設けられた締結部材を締結するときに、その大バルクハウゼン効果が減衰されないようにする。
【解決手段】大バルクハウゼン効果を有する磁性部材30と、非磁性材料で成形され、締結時の応力が磁性部材30に掛からないように、その磁性部材30が取り付けられる取付部16を有する本体部12と、を備えた締結部材10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、締結部材に関する。
RFIDを内蔵させたワッシャーは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。また、RFIDを内蔵させたネジも、従来から知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−52685号公報 特開2003−76966号公報
本発明は、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材が設けられた締結部材において、締結時に、その大バルクハウゼン効果が減衰されないようにできる締結部材を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の締結部材は、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材と、非磁性材料で成形され、締結時の応力が前記磁性部材に掛からないように、該磁性部材が取り付けられる取付部を有する本体部と、を備えたことを特徴としている。
また、請求項2に記載の締結部材は、請求項1に記載の締結部材において、前記取付部が円筒形状に形成されるとともに、前記磁性部材が線状に形成され、該磁性部材が前記取付部の外周面に巻き付けられていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の締結部材は、請求項2に記載の締結部材において、前記磁性部材が螺旋状に巻き付けられていることを特徴としている。
また、請求項4に記載の締結部材は、請求項2又は請求項3に記載の締結部材において、前記取付部が溝部内に形成され、前記磁性部材を覆うように、該溝部内に埋込剤が埋め込まれていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材が設けられた締結部材の締結時に、その大バルクハウゼン効果が減衰されないようにできる。
請求項2に記載の発明によれば、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材が、締結部材の本体部における取付部の外周面に巻き付けられていない構成に比べて、その磁性部材の長さを確保することができる。
請求項3に記載の発明によれば、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材が、締結部材の本体部における取付部の外周面に螺旋状に巻き付けられていない構成に比べて、その磁性部材の振動磁界中での向きに依存した検知性能のムラを低減させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材が、締結部材の本体部から脱落するのを防止することができる。
本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの取付状態を示す概略断面図 (A)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーを示す概略断面図、(B)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーを示す概略斜視図 本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーが取り付けられた物品がセキュリティーエリアに設けられたゲートを通過する状態を示す概略斜視図 (A)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略分解断面図、(B)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略断面図 (A)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略分解断面図、(B)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略断面図 (A)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略断面図、(B)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略底面図 (A)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略断面図、(B)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略底面図 (A)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略分解断面図、(B)本発明に係る締結部材の一例であるワッシャーの変形例を示す概略断面図 図8で示す磁性部材の製造工程を示す説明図 図8で示す磁性部材をワッシャーの本体部に組み込む工程を示す説明図 磁性部材をワッシャーの本体部にメッキ等により組み込む工程を示す説明図 本発明に係る締結部材の一例であるフランジ付き取付ネジを示す概略斜視図 比較例に係るワッシャーの取付状態を示す概略断面図 比較例に係るフランジ付き取付ネジを示す概略斜視図
以下、本発明に係る実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において、矢印UPを上方向とする。まず、第1実施形態について説明する。
図1、図2で示すように、第1実施形態に係る締結部材の一例としてのワッシャー(座金)10は、大バルクハウゼン効果を有する磁性部材の一例としてのアモルファス磁性ワイヤー30と、そのアモルファス磁性ワイヤー30が巻き付けられる(取り付けられる)取付部の一例としての小径部16(後述)を有する本体部12と、を備えている。
アモルファス磁性ワイヤー30は、磁歪振動によりその存在が検知される、いわゆる磁歪素子とは区別されるものであり、飽和磁歪定数(Saturation Magnetostriction Coefficient)λsの絶対値が1ppm以下である公知のワイヤーであって、低強度の振動磁界に反応して、磁化反転を繰り返す性質(大バルクハウゼン効果)を有している。したがって、その大バルクハウゼン効果によって発生した磁場の変化(磁気信号)を検知することで、図示しないセキュリティーエリアから、後述する物品80(図3参照)等が持ち出されることが検知される。
具体的に説明すると、セキュリティーエリアの出入口に、例えば励磁コイルを備えた一対のゲート100(図3参照)が対向配置され、その励磁コイルから、所定のレベル以上の振幅を持つ振動磁界が印加されていると、そのゲート100を物品80が通過したときには、その物品80に取り付けられているワッシャー10内のアモルファス磁性ワイヤー30において磁化反転が周期的に起こり、その磁化反転に伴う電気的パルス(磁気信号)が、対向配置されている励磁コイルで検知される(大バルクハウゼン効果が検知される)。
したがって、この検知により、そのゲート100等から警報音等が発生するようなシステムとすれば、セキュリティーエリアからの物品80の盗難や不用意な持ち出しが心理的に防止されることになる。
なお、飽和磁歪定数(Saturation Magnetostriction Coefficient)λsは、文献 K.Narita, J.Yamazaki, and H.Fukunaga; IEEE Trans.Magn. MAG-16, P435 (1980)に開示されるSAMR法(Small-Angle Magnetization Rotation Method)により測定される。また、アモルファス磁性ワイヤー30は、直径が30μm程度とされたワイヤーであるが、説明の便宜上、各図において、アモルファス磁性ワイヤー30の大きさを誇張して描いている。
ワッシャー10の本体部12は、アモルファス磁性ワイヤー30の大バルクハウゼン効果が検知可能なように、非磁性材料で成形されている。すなわち、この本体部12は、銅などの反磁性の金属、アルミニウムやSUS302、303、304に代表されるオーステナイト系ステンレス等の常磁性の金属(全温度範囲で比磁化率が10−3〜10−7)、樹脂材、セラミック、紙などで円板状に成形されており、その中心(軸心)には、後述する取付ネジ40を挿通させるための貫通孔15が形成されている。
そして、図1で示すように、本体部12の外周端面の板厚方向(軸方向)中央部には、予め決められた深さの断面矩形状の溝部20が切削等によって形成されている。つまり、この本体部12は、板厚方向(軸方向)両端部に一対の大径部14を有し、板厚方向(軸方向)中央部に小径部16を有する所謂ボビン形状とされている。
そして、この小径部16は、軸方向に延在する外周面の一例としての縦壁面16Aを有しており、アモルファス磁性ワイヤー30は、その縦壁面16A(溝部20内)にコイル状(螺旋状)に巻き付けられている。
ここで、その小径部16の縦壁面16A(溝部20内)に巻き付けるアモルファス磁性ワイヤー30の長さは40mm以上とされている。アモルファス磁性ワイヤー30は、その長さが40mm以上あれば、上記したようなゲート100で検知する磁気信号が得られることが知られているからである。また、アモルファス磁性ワイヤー30は、上記したように、コイル状(螺旋状)に巻き付ける方が、振動磁界中でのアモルファス磁性ワイヤー30の向きに依存した、アモルファス磁性ワイヤー30の検知性能のムラ(以下「指向性」という)を低減させられるので望ましい。
また、本体部12における小径部16の縦壁面16A(溝部20内)にアモルファス磁性ワイヤー30が複数回巻き付けられた後、その溝部20内には、アモルファス磁性ワイヤー30を隠す(覆う)ように、埋込剤18が埋め込まれるようになっている。すなわち、本体部12における大径部14間には、その外周端面14Aと面一になるように、埋込剤18が埋め込まれるようになっており、アモルファス磁性ワイヤー30が溝部20内に封止されるようになっている。
これにより、アモルファス磁性ワイヤー30の本体部12(溝部20内)からの抜け落ち(脱落)が防止される構成である。そして更に、ワッシャー10において、外部からアモルファス磁性ワイヤー30を認識し難くなる構成である。
なお、埋込剤18としては、本体部12が非磁性金属(反磁性の金属や常磁性の金属)で成形されている場合には、エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂を主剤とする硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物、更にはオレフィン系樹脂組成物、ポリアミド樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂等が使用される。
また、埋込剤18としては、本体部12がアルミナ、シルコニア、窒化珪素等のセラミックで成形されている場合には、アルミナセメント、ポルトランドセメント、シリカセメント等のセラミック系埋込剤が使用され、本体部12が紙で成形されている場合には、天然ゴム又はジエン系合成ゴム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等が使用される。
以上のような構成のワッシャー10において、次にその作用について説明する。このようなワッシャー10は、例えば図1、図3で示すように、物品80の内部に設けられる筐体90のカバー体94を、その筐体90の本体96に締結するための取付ネジ40と共に、その筐体90に取り付けられる。
したがって、例えば図1で示すように、筐体90のカバー体94には、ワッシャー10が筐体90(カバー体94)の表面から突出しないようにするための(本体部12と同じ厚みか、それよりも若干深い)凹状の許容部92が形成されている。
ここで、まず図13で示す比較例に係るワッシャー60について説明する。この比較例に係るワッシャー60は、その本体部62の下面(取付ネジ40の頭部42の下面に接する面とは反対側の面)62Aに、磁性部材の一例としてのアモルファス磁性体32が付着されて構成されている。すなわち、このアモルファス磁性体32は、厚さが30μm〜300μmの箔状であり、接着、融着、圧着、蒸着、メッキ等により、本体部62の下面62Aに付着されている。
このような構成のワッシャー60では、取付ネジ40と共に筐体90に取り付けられた(締結された)ときには、そのアモルファス磁性体32が許容部92の上面に接触することになるため、その締結(ネジ締め)時の本体部62の回転によって、アモルファス磁性体32が擦れて摩耗したり、締結時に本体部62に掛かる軸方向の応力がアモルファス磁性体32に直接掛かって、磁歪が規制されるので、検知すべき磁気信号が低下する懸念がある。つまり、アモルファス磁性体32の大バルクハウゼン効果が減衰する懸念がある。
しかしながら、本実施形態に係るワッシャー10では、図1、図2で示すように、アモルファス磁性ワイヤー30が、本体部12の溝部20を構成する小径部16の縦壁面16Aに巻き付けられる構成であるため、そのアモルファス磁性ワイヤー30が、取付ネジ40の頭部42の下面や許容部92の上面に直接接触することはない。
そして、取付ネジ40と共にワッシャー10が筐体90に取り付けられた(締結された)ときに、その本体部12に掛かる軸方向の応力は、小径部16を構成する縦壁面16Aと、取付ネジ40の頭部42の下面及び許容部92の上面にそれぞれ接触する一対の大径部14の間(溝部20内)に埋め込まれた埋込剤18とで受け止められるため、アモルファス磁性ワイヤー30に直接掛かることがない。
したがって、小径部16の縦壁面16Aに巻き付けられたアモルファス磁性ワイヤー30の大バルクハウゼン効果が減衰(又は消失)するような不具合は起きない。よって、そのワッシャー10が取り付けられた物品80(筐体90)は、セキュリティーエリアから持ち出されることが確実に検知される。
なお、このワッシャー10は、物品80の筐体90において、互いに異なる方向を向く面に取り付けられることが望ましい。すなわち、例えば図3で示すように、少なくとも互いに直交する3つの面に取り付けられることが望ましい。これによれば、ワッシャー10に設けられたアモルファス磁性ワイヤー30において、指向性の低減が図れるため、そのワッシャー10が取り付けられた物品80が、どの方向を向いてゲート100を通過しても、確実に検知される。
また、ワッシャー10は、図1〜図3で示したように、本体部12の外周端面に切削等によって溝部20を形成する構成に限定されない。例えば、図4で示すように、ワッシャー10の本体部12を、小径部(取付部)16の軸方向(上下方向)中央部で2分割された構成とし、下ハーフ11及び上ハーフ13の互いに対向する外周縁部に、それぞれ上下方向への拡開部、即ち段部11A、13Aを形成する。
そして、その2分割された下ハーフ11と上ハーフ13とを貼り合わせる(接合する)ことで、本体部12の外周端面に、段部11A、13Aによる溝部20が形成される構成としてもよい。
ここで、図4(B)で示すように、ワッシャー10の厚さTは、T=1mm〜3mm程度であればよく、溝部20の軸方向における幅Wは、アモルファス磁性ワイヤー30の直径をdとし、そのアモルファス磁性ワイヤー30を溝部20内に螺旋状に(重ならないように)N回巻き付けるとしたときには、若干のゆとりをもたせて、W=N×d×(1〜1.2)程度であればよい。
更に、アモルファス磁性ワイヤー30は、溝部20の径方向における深さをF、ワッシャー10(大径部14)の直径をDとしたときには、内径が「D−2×F」の円筒に巻き付けることと同じことになるから、アモルファス磁性ワイヤー30を1回巻き付けるときの長さL1は、L1=(D−2×F)×πとなる。ここで、直径Dは、深さFに比べて充分に大きいから、L1≒π×Dとなる。
具体的に数値を入れてみると、例えばアモルファス磁性ワイヤー30の直径dが、d=40μm、ワッシャー10の直径Dが、D=5mmで、10回巻き付ける構成としたときには、アモルファス磁性ワイヤー30の全長Lは、L=π×D×N=3.14×5×10=157(mm)>40(mm)となり、このワッシャー10に設けられたアモルファス磁性ワイヤー30で発生する大バルクハウゼン効果は、ゲート100において確実に検知される。
なお、このとき、溝部20の幅Wは、W=10×0.04×(1〜1.2)=0.4〜0.48(mm)となり、この程度の幅Wで充分であることが判る。また、図4で示すワッシャー10は、厚さTに比べて溝部20の幅Wが小さいが、溝部20を設けずに、アモルファス磁性ワイヤー30をワッシャー10の本体部12の外周端面に巻き付ける構成としてもよい。
このように、ワッシャー10の外周面側(溝部20を含む)にアモルファス磁性ワイヤー30を巻き付ける構成であると、アモルファス磁性ワイヤー30の長さが確保されるので望ましい。また、図4で示すワッシャー10の溝部20の形状は断面矩形状とされているが、例えば図5で示すように、ワッシャー10の溝部20の形状は断面三角形状(楔形状)等に形成してもよい。
すなわち、下ハーフ11及び上ハーフ13の互いに対向する外周縁部にそれぞれ形成される上下方向への拡開部を、予め決められた傾斜角度のテーパー部11B、13Bとし、下ハーフ11と上ハーフ13とを貼り合わせた(接合した)ときに、本体部12の外周端面に断面三角形状の溝部20が形成される構成としてもよい。
なお、上記実施例では、ワッシャー10の直径Dを5mmとしたが、これに限定されるものではなく、ワッシャー10の大型化により直径Dは増加し、それに伴い、アモルファス磁性ワイヤー30の全長も大きく採ることができるので、ゲートによる検知は、更に容易になる。
また、図1、図2で示したワッシャー10と同様に、図4、図5で示すワッシャー10の溝部20内にも、埋込剤18を埋め込み、アモルファス磁性ワイヤー30をその溝部20内に封止する構成としてもよい。
更に、例えば図6、図7で示すように、ワッシャー10の本体部12における下面(取付ネジ40の頭部42の下面に接する面とは反対側の面)12Aに、それぞれ凹凸部22、24を形成し、筐体90の表面(許容部92の上面)に接触しない各凹部22A、24Aに、磁性部材の一例としてのアモルファス磁性体32を付着する構成としてもよい。
つまり、例えば図6(B)で示すように、本体部12の下面12Aに、貫通孔15と同心円状に凹凸部22を形成したり、例えば図7(B)で示すように、本体部12の下面12Aに、貫通孔15を中心とした放射状の凹凸部24を形成して、それぞれの凹部22A、24Aにアモルファス磁性体32を接着、融着、圧着、蒸着、メッキ等により付着してもよい。
このような構成にすると、取付ネジ40と共にワッシャー10を筐体90に締結するときに、そのワッシャー10に掛かる軸方向の応力は、本体部12の上面(取付ネジ40の頭部42の下面に接する面)12Bと下面12Aにおける凸部22B、24Bとで受け止められるため、下面12Aの凹部22A、24Aに付着されたアモルファス磁性体32に直接掛かることがない。
つまり、図6、図7で示すワッシャー10の場合には、下面12Aの凹部22A、24Aが、それぞれ取付部の一例となっており、この凹部22A、24Aにアモルファス磁性体32が付着されることで、そのアモルファス磁性体32の大バルクハウゼン効果が減衰(又は消失)されないようになっている。
また、例えば図8で示すように、ワッシャー10の本体部12を上下2分割とし、その下ハーフ11及び上ハーフ13の互いに対向する面側に、それぞれ取付部の一例としての断面半円弧状の環状凹部26、28を形成し、それによって形成されるドーナツ状の空間部S内に、アモルファス磁性ワイヤー30がコイル状(螺旋状)に巻回されてなる磁性部材の一例としてのOリング状のアモルファス磁性タグ34を封入する構成としてもよい。
ここで、そのアモルファス磁性タグ34は、例えば図9で示すような製造工程により製造される。すなわち、まず、図9(A)、図9(B)で示すように、巻芯36にアモルファス磁性ワイヤー30をコイル状(螺旋状)に巻回する。そして、図9(C)で示すように、例えば内面に接着層を有するシート状の保護部材38を、コイル状(螺旋状)に巻回されたアモルファス磁性ワイヤー30を被覆するように巻芯36の外周面側に巻き付け、その後、図9(D)で示すように、巻芯36を抜き取る。
こうして、保護部材38の内面側に、アモルファス磁性ワイヤー30がコイル状(螺旋状)に貼り付けられた円筒状のアモルファス磁性タグ34が形成されたら、図9(E)で示すように、その円筒状のアモルファス磁性タグ34を予め決められた長さ(高さ)にカッター39で複数切断して行く。これにより、図9(F)、図9(G)で示すように、環状凹部26、28内に収納可能な大きさとされたOリング状のアモルファス磁性タグ34が製造される。
このようにして製造されたOリング状のアモルファス磁性タグ34を、例えば図10で示すような工程でワッシャー10の本体部12(下ハーフ11及び上ハーフ13)に設けられた環状凹部26、28内(空間部S内)に封入する。すなわち、まず、図10(A)で示すように、本体部12の下ハーフ11を用意する。そして、図10(B)で示すように、アモルファス磁性タグ34を環状凹部26内に配置し、環状凹部28が形成されている上ハーフ13を下ハーフ11に被せて接合する。
すると、図10(C)で示すように、アモルファス磁性タグ34が環状凹部26、28内(空間部S内)に封入された本体部12が形成され、図10(D)で示すように、ワッシャー10として、筐体90に取付ネジ40と共に取り付けられる。ここで、アモルファス磁性タグ34は、ドーナツ状の空間部Sを構成する環状凹部26、28内に空隙を有する状態で封入されている。
つまり、環状凹部26、28で形成される空間部Sの容積は、アモルファス磁性タグ34の体積よりも大きくされている。したがって、取付ネジ40と共に筐体90に取り付けられるワッシャー10に掛かる軸方向の応力が、アモルファス磁性タグ34に直接掛かることがない。すなわち、アモルファス磁性タグ34において、大バルクハウゼン効果が減衰(又は消失)するような不具合は生じない。
なお、図8、図10で示すアモルファス磁性タグ34は、アモルファス磁性ワイヤー30をコイル状(螺旋状)に巻回することで、予め決められた高さに形成されているが、予め決められた高さ(例えば0.5mm〜0.8mm)の帯状のアモルファス磁性リボン(図示省略)を円状に接合して構成してもよい。
また、ワッシャー10の本体部12に形成された環状凹部26、28(空間部S)内にアモルファス磁性タグ34を封入するのではなく、例えば図11で示すように、本体部12を構成する下ハーフ11の環状凹部26(又は上ハーフ13の環状凹部28)にアモルファス磁性体32を付着する構成としてもよい。
すなわち、図11(A)で示すように、本体部12の下ハーフ11を用意し、図11(B)で示すように、その下ハーフ11に形成されている環状凹部26にアモルファス磁性体32を接着、融着、圧着、蒸着、メッキ等により付着する。そして、図11(C)で示すように、上ハーフ13を下ハーフ11に接合し、ワッシャー10として、取付ネジ40と共に筐体90に取り付けるようにしてもよい。
このような構成にしても、図8、図10で示したワッシャー10と同等の作用効果を奏することは言うまでもない。なお、アモルファス磁性体32は、下ハーフ11の環状凹部26又は上ハーフ13の環状凹部28の何れか一方だけではなく、下ハーフ11の環状凹部26及び上ハーフ13の環状凹部28の両方に付着する構成としてもよい。
また、図8、図10、図11で示すワッシャー10の場合、下ハーフ11と上ハーフ13とを接合しなくてもよい。つまり、取付ネジ40と共にワッシャー10が筐体90に取り付けられることで、その本体部12の下ハーフ11と上ハーフ13とが密着される構成としてもよい。
また、図8、図10、図11で示すワッシャー10の場合、外部からアモルファス磁性タグ34(アモルファス磁性体32)を認識し難いため、セキュリティー性を向上させられる。そして更に、図8、図10、図11で示すワッシャー10の場合には、図1、図2で示したような埋込剤18が不要となる。
次に、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、ワッシャー10ではなく、図12で示すように、本実施形態に係る締結部材の一例としてのフランジ付き取付ネジ50に、アモルファス磁性ワイヤー30が設けられている。
このフランジ付き取付ネジ50は、頭部52を中心に円錐状に形成されたフランジ部54を有しており、そのフランジ部54の下面54Aと、締結される(ネジ止めされる)筐体90の表面との接触面積を大きくすることによって緩み難くなるようにしているもので、そのフランジ部54の外周縁部56を除く上面54Bに、アモルファス磁性ワイヤー30が、軸心部58と同心円状(又は渦巻状)に固着(融着)され、かつ埋込剤18と同等の樹脂材等で被覆(コーティング)されて構成されている。
ここで、まず図14で示す比較例に係るフランジ付き取付ネジ70について説明する。この比較例に係るフランジ付き取付ネジ70は、本実施形態に係るフランジ付き取付ネジ50と同様に、頭部72を中心に円錐状に形成されたフランジ部74を有しており、その上面74B全体に、アモルファス磁性体32が接着、融着、圧着、蒸着、メッキ等により付着されて構成されている。
したがって、このフランジ付き取付ネジ70を筐体90に締結し、筐体90の表面に接触するフランジ部74の下面74A側から軸方向へ応力が掛かって、そのフランジ部74の外周縁部76が変形したときには、その上面74Bの外周縁部76に付着されて拘束されているアモルファス磁性体32が剥離する懸念がある。つまり、フランジ付き取付ネジ70において、アモルファス磁性体32の大バルクハウゼン効果が減衰する懸念がある。
しかしながら、本実施形態に係るフランジ付き取付ネジ50では、図12で示すように、アモルファス磁性体32ではなく、アモルファス磁性ワイヤー30が、軸心部58と同心円状(又は渦巻状)に、フランジ部54の外周縁部56を除く上面54Bに固着され、更に樹脂材等で被覆(コーティング)されて構成されている。
よって、フランジ付き取付ネジ50を筐体90に締結し、筐体90の表面に接触するフランジ部54の下面54A側から軸方向へ応力が掛かって、そのフランジ部54の外周縁部56が変形しても、その上面54Bの外周縁部56には、アモルファス磁性ワイヤー30が固着(拘束)されていないので、そのアモルファス磁性ワイヤー30がフランジ部54の上面54Bから剥離(脱落)することはない。
したがって、フランジ付き取付ネジ50において、アモルファス磁性ワイヤー30の大バルクハウゼン効果が減衰(又は消失)するような不具合は起きない。なお、このフランジ付き取付ネジ50の場合、フランジ部54の外周縁部56を除く上面54Bが、取付部の一例となる。
以上、本実施形態に係る締結部材について説明したが、本実施形態に係る締結部材は、図示のワッシャー10やフランジ付き取付ネジ50に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、図4(B)、図5(B)で示す形状のワッシャー10を貼り合わせではなく、一体で成形してもよいし、図示しないナット等にも本発明を適用することが可能である。
また、本実施形態に係る締結部材の一例としてのワッシャー10やフランジ付き取付ネジ50は、ノート型パソコン、デジタルカメラ、携帯電話、レコーダーなど、セキュリティーエリアからの持ち出しを禁止したい物品80に使用されるワッシャー又は取付ネジとして利用可能である。
したがって、アモルファス磁性ワイヤー30等が外部から認識できない構造とすれば、物品80にセキュリティー機能が取り付けられていることが判らなくでき、そのセキュリティー機能が不正に取り外されるのを防止することができる。
10 ワッシャー(締結部材の一例)
12 本体部
14 大径部
16 小径部(取付部の一例)
16A 縦壁面(外周面の一例)
18 埋込剤
20 溝部
22 凹凸部
22A 凹部(取付部の一例)
24 凹凸部
24A 凹部(取付部の一例)
26 環状凹部(取付部の一例)
28 環状凹部(取付部の一例)
30 アモルファス磁性ワイヤー(磁性部材の一例)
32 アモルファス磁性体(磁性部材の一例)
34 アモルファス磁性タグ(磁性部材の一例)
50 フランジ付き取付ネジ(締結部材の一例)
54 フランジ部
54A 下面
54B 上面(取付部の一例)
56 外周縁部
S 空間部

Claims (4)

  1. 大バルクハウゼン効果を有する磁性部材と、
    非磁性材料で成形され、締結時の応力が前記磁性部材に掛からないように、該磁性部材が取り付けられる取付部を有する本体部と、
    を備えたことを特徴とする締結部材。
  2. 前記取付部が円筒形状に形成されるとともに、前記磁性部材が線状に形成され、該磁性部材が前記取付部の外周面に巻き付けられていることを特徴とする請求項1に記載の締結部材。
  3. 前記磁性部材が螺旋状に巻き付けられていることを特徴とする請求項2に記載の締結部材。
  4. 前記取付部が溝部内に形成され、前記磁性部材を覆うように、該溝部内に埋込剤が埋め込まれていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の締結部材。
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