JP2008052685A - 平ワッシャ型タグ - Google Patents

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仲麻呂 兵頭
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Abstract

【課題】RFIDタグを内蔵させたワッシャを構成する。
【解決手段】中央部分にねじ貫通孔が設けられた円板をプレス加工し、ねじ貫通孔と同軸に円環状の溝を構成し、この溝中に、RFIDタグを所定の充填物質で封止したワッシャ型タグである。したがって、RFIDタグを内蔵したワッシャ型タグを容易に構成することができる。また、このワッシャ型タグを、一般的なワッシャと同様に用いれば種々の装置にRFIDタグを容易に付すことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、いわゆるRFIDタグの利用製品に関する。特に、平ワッシャにRFIDタグを取り付けたワッシャ型タグに関する。
近年、いわゆるRFIDタグが広く普及し、物流や商品管理等に広く利用されている。このRFIDタグは一般に非常に小型であるが、商品にどのように付すのは一般に容易ではある。なお、RFIDタグは、無線タグ、ICタグ、非接触タグ等と呼ばれる場合も多い。
しかし、各商品毎に取り付け位置や検知方法等を考慮し、商品毎にそれぞれ最適な方法で取り付ける必要がある。このような作業はしばしば非常に煩雑なものとなる場合がある。
そこで、汎用的な部品に予めRFIDタグを取り付けておけば、その汎用的な部品を用いた商品を組み立てれば自動的にRFIDタグを取り付けられるので便利である。
また、汎用的な部品であれば、既存の製品のその部品を交換することによって容易にRFIDを取り付けることができ、利便性が非常に向上することが期待される。
例えば、ボルトやナット、ねじ等にRFIDタグを取り付けたものが実現できれば望ましいと考えられる。
従来技術の例
例えば、下記特許文献1には、ねじ具にICタグを設けてねじの締め忘れを防止する技術が開示されている。これはねじを締めることによってICタグが破壊されることを利用したものである。
また、下記特許文献2には、ボールねじの表面にRFIDタグを取り付けることが記載されている。
また、下記特許文献3には、RFIDを内蔵する締結具が開示されている。内蔵のために、「棒状の磁気コアを、ねじの中心部を頭部から軸部にかけて伸びるように配置し、アンテナコイル及びRFIDチップを頭部内に配置する」構成が開示されている。
特開2006−097813号公報 特開2006−057693号公報 特開2003−076966号公報
容易に理解できるように、特許文献1や2のようにボルトやナットの表面にRFIDタグを取り付けたのでは、ねじ締めの動作等に制限が生じ、利便性が悪化することが予想される。これに対して、上記特許文献3では、RFIDタグを内蔵させているが、装置構成が複雑になりがちであり、生産工程も煩雑になると考えられる。
本発明は、係る課題に鑑みなされたものであり、その目的は、RFIDタグを内蔵させた汎用的な部品を提供することである。特に、本発明では、ワッシャにRFIDタグを内蔵させる仕組みを提案するものである。
(1)本発明は、上記課題を解決するために、軸体を貫通させる貫通孔を中央部に設けた金属製の面形成部と、該面形成部の外周縁部から軸方向に延長する金属製の周形成部により収容部を形成した平ワッシャ本体と、前記収容部に収容・固定され且つ中心部に軸体を貫通させる孔部を有する円環状のRFIDタグを備えた平ワッシャタグであって、前記面形成部は、該面形成部を介して前記収容部に収容されたRFIDタグが外部の通信装置との間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な材質及び厚さを有しており、前記貫通孔及びRFIDタグの孔部に外部から軸体を貫通させた状態において、前記収容部に収容されたRFIDタグが、前記面形成部を介して外部の通信装置との間で電磁誘導作用により電磁波通信を行うように構成されていることを特徴とする平ワッシャ型タグである。
(2)また、本発明は、上記課題を解決するために、上記(1)において、前記平ワッシャ本体は、円板状の金属ブロックを加工して面形成部と周形成部を形成し、その面形成部の中央部に前記貫通孔を設けたものであることを特徴とする平ワッシャ型タグである。
(3)また、本発明は、上記課題を解決するために、上記(1)において、前記平ワッシャ本体は、中央部に軸体を貫通させる貫通孔を設けた金属製の円板と、前記円板の外周縁部から軸方向に延長する円筒形で金属製のつば部を有し、前記円板は前記面形成部を形成し、前記つば部は前記周形成部を形成し、それら面形成部と周形成部により形成される収容部にRFIDタグが収容され、前記平ワッシャ本体の開放部分は金属製で中央部に軸体を貫通させる貫通孔を設けた蓋体で封鎖され、その蓋体により前記RFIDタグが収容部内に固定されることを特徴とする平ワッシャ型タグである。
(4)また、本発明は、上記課題を解決するために、上記(3)において、前記円板と蓋体で挟まれ、且つ、それらの前記貫通孔を周囲から取り囲むように中間筒体が配置されていることを特徴とする平ワッシャ型タグである。
(5)また、本発明は、上記課題を解決するために、上記(3)において、前記RFIDタグは、前記収容部に収容された状態で前記つば部の周縁部によるカシメによって前記収容部内に固定されることを特徴とする平ワッシャ型タグである。
以上述べたように、本発明によれば、RFIDタグを内蔵したワッシャ型タグを容易に構成することができる。このワッシャ型タグを、一般的なワッシャと同様に用いれば種々の装置にRFIDタグを容易に付すことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づき説明する。
実施例1:円溝を利用した平ワッシャ型タグ
本実施例1の平ワッシャ型タグ10の平面図、側面図が図1に示されている。
この平ワッシャ型タグ10は、錆びにくい金属(例えばSUS:304等が好適である)の合金成分の特性上、電磁誘導に対する磁気抵抗が非常に少ないという性質を応用し、電磁誘導によって金属を貫通し内部の125KHzのタグとのデータ通信を行える平ワッシャ型タグ10である。
図1に示すように、この平ワッシャ型タグ10は、板厚2〜3mm、直径30mm−50mmの円板12にねじ(ボルト)が貫通するためのねじ貫通孔12aを設けてある。もちろん、この貫通孔12aの直径は、その平ワッシャ型タグ10に通したいねじ(ボルト)の直径に合わせた径である。
さらに、平ワッシャ型タグ10を形成する円板12には、このねじ貫通孔12aと同心円状に円溝12bが掘削加工により形成されている。この円溝12bの深さは、円板の厚さ−0.5mm程度である。したがって、円溝12bの底の厚みは、0.5mmである。
なお、この円溝12bは、請求の範囲の収容部の好適な一例に相当する。
また、円板12は上述したようにSUS304製とするのが好ましい。これは後述する各実施例2〜実施例5においても同様である。
また、この円溝12bの外径は円板の直径−1.0mm程度である。その結果、円溝12bの側壁の厚さも、底の厚さと同様に0.5mmである。なお、円溝12bの内径は、ねじ貫通孔12aの直径より大きければ良い。ただし、この円溝12bには、後述するようにICチップ14が挿入されるので、外径−内径の値が、このICチップ14が十分に入る大きさとなるように内径の値を設定する。
なお、このようにねじ貫通孔12aがあけられ円溝12bが設けられた円板12を、特に「平ワッシャケース」と呼ぶ。これは、請求の範囲の平ワッシャ型タグに相当する。
なお、ボルトというのは、請求の範囲内の軸体の好適な一例に相当する。
本実施例1において特徴的なことは、この円溝12bの中にICチップ14が挿入されていることである。本実施例では、このICチップ14とアンテナ16の複合ユニットをこの円溝12bの中に挿入している。この複合ユニットを、本実施例1ではRFIDタグ20と呼ぶ。
RFIDタグ20は、ICチップ14とアンテナ16との複合ユニットである。そして、アンテナ16は導線を円環状に巻回したループアンテナである。このアンテナ16は円溝12bに入るような直径のループアンテナである。ICチップ14とアンテナ16とはボンディングによって電気的に接続されている。
本実施例1におけるRFIDタグ20は125kHzを含む電磁誘導波による通信を行う。なお、これは以下の各実施例2〜実施例5においても同様である。
RFIDタグ20の一例を示す平面図が図2に示されている。この図に示すように、アンテナ16の外側にICチップ14がボンディングによって接続している。本実施例1ではアンテナ16の外側にICチップ14が位置する場合を説明したが、アンテナ16の内側にICチップ14が位置していても良い。
本願発明者らはアンテナ16の外径/内径として、24mm/19mmのものと、46mm/42mmのものとの2種類を用いた。外径/内径が24mm/19mmのものは、M5、M6、M8のサイズのねじ用である。また、。外径/内径が46mm/42mmのものは、M10、M12、M14、M16のサイズのねじ用として用いた。
適応タグの種類として、以下の3種類を用途に応じて使い分けることが好ましい。
(1)リードオンリータグ:10桁の固定値(ユニークなもの)
(2)ワンタイム・タグ :ユーザーが1回のみデータを書き込めるもの
(Q5:256ビット等)
(3)リード・ライト :ユーザーが自由に読み書き可能なもの
(TITAN:1kビット等)
もちろん、既存の種々の規格のタグを利用することも好ましい。
耐候充填剤
さて、このRFIDタグ20は、円溝12b中に挿入した後、耐候充填剤を用いて封止している。例えば黒色ピッチ等が耐候充填剤として好適である。その他、シリコン充填剤、アクリル充填剤等を利用することも好ましい。
マーキング
なお、本実施例1に係る平ワッシャ型タグ10を構成する上記円板には、タグに書き込まれた値と同様の値が印字されている。これによって、万が一RFIDタグに障害が発生した場合でも、その内容を肉眼で知ることができる。このマーキングは、上記リードオンリータグの場合に特に有効である。
実施例2:(実施例1をプレス加工で実現した変形例)
上記実施例1においては、円溝12bを掘削加工により形成しているが、同様の形状をプレス加工で形成することも好ましい。図3には、プレス加工によって形成した実施例1と同様の平ワッシャ型タグ40の側面断面図が示されている。
この平ワッシャ型タグ40は、図1に示す平ワッシャ型タグ10と基本的に同様の構造をなしている。
しかし、図1の円板12には、円溝12bが掘削加工により形成されているのに対して、図3の円板42は、プレス加工によって、円溝42bが形成されている点が大きく異なっている。両者(図1と図2)は、このように円溝(12b、42b)の形成手法が異なるが、その他は同様の構成である。例えば、中央にはねじ貫通孔12a・42aが共に設けられている。また、円溝12b・42b中にはRFIDタグ20が共に挿入されており、充填剤によって封止されている。この円板42もSUS304製とすることが好ましい。
本実施例2によれば、プレス加工によって円溝42bを形成しているので、平ワッシャ型タグ40をより容易に生産することができる。
実施例3:平ワッシャ裏蓋を用いた例
上記実施例1及び2においては、円溝12bや42bを設けた平ワッシャケース(ねじ貫通孔12aがあけられ円溝12bが設けられた円板12)を用いているが、本実施例3では、つば部62bを設けた円板62(これを平ワッシャカバーと呼ぶ)を用いた例を説明する。
図4には、つば部62bを有する円板62と、つば部62bと勘合する平ワッシャ裏蓋64と、から成る平ワッシャ型タグ60の側面断面図が示されている。
なお、この平ワッシャ裏蓋64は、請求の範囲の蓋体の好適な一例に相当する。また、つば部62bは、請求の範囲の周形成部の好適な一例に相当する。
図4に示すように、この平ワッシャ型タグ60は、このつば部62bを有する円板62と平ワッシャ裏蓋64とによってRFIDタグ70を挟み込む構造を採用している。
その他の構造は実施例1〜3と同様である。例えば、円板62には、ねじ貫通孔62aが設けられている。また、円板62や平ワッシャ裏蓋64は、SUS304製とすることが好ましい。
なお、62aは、請求の範囲内の面形成部の好適な一例に相当する。
本実施例3のRFIDタグ70は、上記実施例1・2で用いられていたRFIDタグ20と同様のものを用いても良いが、円板62と平ワッシャ裏蓋64とによって挟み込む構造の関係上、予め平らな円板状に加工しておくことが好ましい。例えば、アクリル系、シリコン系の樹脂によってモールド加工して平らなドーナツ状のRFIDタグ70を形成しておけば、円板62と平ワッシャ裏蓋64とによってRFIDタグ70を挟み込むことが非常に容易となる。また、RFIDタグ70は125kHzを含む電磁誘導波による通信を行うのが好ましい。
なお、RFIDタグ70は、アンテナ16とICチップ14とを合成樹脂でモールド加工したものである。
なお、円板62と平ワッシャ裏蓋64とは接着剤によって接着・固定することが好ましい。
本実施例3によれば、円板62につば部62bを設けて平ワッシャ裏蓋64をそのつば部62bと勘合させることによって、RFIDタグ70を容易に固定することができる。その結果、生産効率の向上を図ることができる。
実施例4:3点スポット溶接によって平ワッシャ裏蓋を固定した例
上記実施例3においては、平ワッシャ裏蓋64は、接着剤によって接着・固定した。しかし、使用環境によっては、スポット溶接による固定が望ましい場合もある。そこで、本実施例4では、スポット溶接によって平ワッシャ裏蓋84を固定する例を説明する。
図5には、つば部82bを有する円板82と、つば部82bと勘合する平ワッシャ裏蓋84と、さらに、平ワッシャ裏蓋84と円板82との間に挿入される中間平ワッシャ86と、から成る平ワッシャ型タグ80の側面断面図が示されている。
なお、中間平ワッシャは、請求の範囲内の中間筒体に相当する。
この中間平ワッシャ86は、ねじ貫通孔82aと同径の内径を有する平ワッシャであり、この中間平ワッシャとねじ貫通孔82aとが同軸になるように位置している。すなわち、このワッシャ型タグ80を貫通するねじ(ボルト)は、ねじ貫通孔82a及び中間平ワッシャ86(の「ねじ貫通路」)を貫通することになる。
また、円板82と、平ワッシャ裏蓋84と、中間平ワッシャ86と、はSUS304製とすることが好ましい。
本実施例4の平ワッシャ型タグ80の生産においては、まず中間平ワッシャ86と円板82とが接触する円環部分の3カ所をスポット溶接する。次に、RFIDタグ90を中間平ワッシャ86と、円板82のつば部82bとの間の間隙に挿入する。そして、中間平ワッシャ86と重なるように平ワッシャ裏蓋84を配置し(図5参照)、中間平ワッシャ86と平ワッシャ裏蓋84とが接触する円環部分の3カ所も同様にスポット溶接する。このようにして、本実施例4の平ワッシャ型タグ80が完成する。
RFIDタグ90は、上述したRFIDタグ20、70と同様の構成であり、125kHzを含む電磁誘導波による通信を行う。
本実施例4によれば、中間平ワッシャ86と円板82とをスポット溶接したので、迅速にワッシャ型タグ80を製造することができる。中間平ワッシャ86と平ワッシャ裏蓋84も同様にスポット溶接によって固定されており、生産効率の向上を図ることが可能である。
実施例5:カシメによって平ワッシャ裏蓋を固定した例
本実施例5では、平ワッシャ裏蓋104を、円板102のつば部102bをカシメることによって固定する例を説明する。
図6には、つば部102bを有する円板102と、つば部102bを内側にカシメることによって固定されるRFIDタグ110と、から成る平ワッシャ型タグ100の側面断面図が示されている。この円板102には、これまで述べた実施例と同様にねじ(ボルト)が貫通するためのねじ貫通孔102aがあけられている。
また、円板102はSUS304製とすることが好ましい。
本実施例5におけるRFIDタグ110は、実施例3において説明したように、予め樹脂等でモールドされ円板状をなしている。この結果、つば部102bを内側にカシメる(図6参照)ことによって、RFIDタグ120を容易に固定することが可能である。また、RFIDタグ110は、125kHzを含む電磁誘導波による通信を行う。
本実施例5の平ワッシャ型タグ100の生産においては、予め樹脂等でモールドされ円板状をなしているRFIDタグ110は、円板102のつば部102bと勘合するように取り付けられる。すなわち、圧接挿入接合されるのである。その後、つば部102bをカシメることによって固定する。
このように、本実施例5によれば、カシメることによって容易にRFIDタグ120を固定することができるので、より一層生産性の高い平ワッシャ型タグ100を構成することが可能となる(図6)。
電磁誘導方式についての説明
図7を参照して、本発明において利用している電磁誘導方式についての説明を行う。データキャリア構造AはRFIDタグ20とそれを保護する金属層5を備え、RFIDタグ20は金属層5を介してリーダライタ(R/W)機等の端末装置6との間で通信を行う。
なお、リーダライタは、請求の範囲の通信装置の好適な一例に相当する。
例えば、端末装置6のアンテナコイルからからデータキャリア構造Aに読み込み信号を電磁波H1として送信すると、その電磁波H1 により金属層5の内部に表皮電流Iが発生し、その表皮電流Iによりデータキャリア構造Aの内部に電磁波H2が発生する。
即ち、端末装置6から送信された電磁波H1は金属層5を通しての電磁誘導作用によりRFIDタグ20に電磁波H2を伝送することが出来る。逆にデRFIDタグ20のアンテナコイル2a,2bからの応答電磁波も金属層5を通しての電磁誘導作用により端末装置6に伝送される。
通信に使用される電磁波の周波数は数百Hz〜数MHzの範囲で種々選択されるが、そのような高周波の電磁波が金属層5に照射されると前記のように金属層5中には表皮電流Iが発生するが、その表皮電流Iの厚さdは(πfμρ)の1/2乗に反比例することが分かっている。ここでfは電磁波の周波数、μは金属層5の誘電率、ρは金属層5の抵抗率である。
そして、金属層5を通しての電磁誘導作用により通信を行うには金属層5の厚さtをt≦dとする必要があり、dを一定とすればtの値がそれより小さいほど通信感度が向上することが分かった。
しかし、金属層5の厚さtの値が小さいほど(即ち、薄いほど)、その強度が低下し、ある限界に達すると、RFIDタグ20を保護する機能が果たせなくなる。そこで実用的な保護強度を達成しながら電磁誘導作用で通信可能とするには、表皮電流Iの厚さdを大きく出来る金属材料を選択する必要がある。
そこで、本発明者等は種々の金属材料を用いてRFIDタグ20を保護する金属層5を種々の厚さで形成し、電磁誘導作用による通信を行なった実験によれば、金属層5の材質として、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等がそのような目的に適合していることが判明した。また、真鍮等も使用可能である。
一方、鉄、アルミニウム、銅、ニッケル等は表皮電流Iの厚さdの値が小さく、金属層5を箔程度まで薄くしなければ通信が困難であることが分かった。
以下に示す表1は金属層5としてオーステナイト系ステンレス板(SUS301,SUS304,SUS316)及びフェライト系ステンレス板(SUS430)を用いたデータキャリア構造Aについて非接触での通信可能距離を測定した実験結果である。
実験は同心円盤状のアンテナコイル2aを有するRFIDタグ20として外径直径50mm、同じく20mmの2種類のデータキャリア構造Aであるタグ1、2(表1参照)について行い、端末装置4としてリーダライタ(R/W)機を使用して情報が正確に読み取れる読取距離(各データキャリア構造Aと端末装置6との離間距離)を測定した。
尚、表1において、各種金属板の板厚に積層枚数を乗じた値を金属層5全体の層厚として示しており、各金属板の寸法は端部から磁束が漏洩しない十分な大きさとした。また、読取距離において「×」は読取出来なかった場合を示す。
Figure 2008052685
金属層5の厚さを変えるため、薄い金属板を複数重ねる方法も採用して種々実験したが、同じ層厚の場合、単層より積層のほうが通信距離は小さくなった。この原因は積層の場合には金属板間に空気層が介在するので、電磁誘導作用が多段階になるため電磁波の減衰が大きいためと推定される。
以下に示す表2は鉄板、銅板、白銅板、ニッケル板、チタン板、アルミニウム板、真鍮板について表1と同様な方法で行った実験結果である
Figure 2008052685
上記表1、2に示したように、金属層5として、オーステナイト系ステンレス、白銅、チタン等が本発明のデータキャリア構造Aに適していることが分か
る。
まとめ
上述した各本実施例によれば、金属製の機械、工具、金型、その他ありとあらゆる金属製のものを、このワッシャ型タグを取り付けるだけで、IT化することが可能である。
実施例1の平ワッシャ型タグの平面図及び側面図である。 RFIDタグの説明図である。 実施例2の平ワッシャ型タグの側面断面図である。 実施例3の平ワッシャ型タグの側面断面図である。 実施例4の平ワッシャ型タグの側面断面図である。 実施例5の平ワッシャ型タグの側面断面図である。 本発明に係るデータキャリア構造における通信原理を説明する図である。
符号の説明
A データキャリア構造
1,2 タグ
4 端末装置
5 金属層
6 端末装置
10 平ワッシャ型タグ
12 円板
12a ねじ貫通孔
12b 円溝
14 ICチップ
16 アンテナ
20 RFIDタグ
40 平ワッシャ型タグ
42 円板
42a ねじ貫通孔
42b 円溝
60 平ワッシャ型タグ
62 円板
62a ねじ貫通孔
62b つば部
64 平ワッシャ裏蓋
70 RFIDタグ
80 平ワッシャ型タグ
82 円板
82a ねじ貫通孔
82b つば部
84 平ワッシャ裏蓋
86 中間平ワッシャ
90 RFIDタグ
100 平ワッシャ型タグ
102 円板
102a ねじ貫通孔
102b つば部
110 RFIDタグ

Claims (5)

  1. 軸体を貫通させる貫通孔を中央部に設けた金属製の面形成部と、
    該面形成部の外周縁部から軸方向に延長する金属製の周形成部により収容部を形成した平ワッシャ本体と、
    前記収容部に収容・固定され且つ中心部に軸体を貫通させる孔部を有する円環状のRFIDタグを備えた平ワッシャタグであって、前記面形成部は、該面形成部を介して前記収容部に収容されたRFIDタグが外部の通信装置との間で電磁誘導作用により電磁波通信が可能な材質及び厚さを有しており、
    前記貫通孔及びRFIDタグの孔部に外部から軸体を貫通させた状態において、前記収容部に収容されたRFIDタグが、前記面形成部を介して外部の通信装置との間で電磁誘導作用により電磁波通信を行うように構成されていることを特徴とする平ワッシャ型タグ。
  2. 請求項1において、前記平ワッシャ本体は、円板状の金属ブロックを加工して面形成部と周形成部を形成し、その面形成部の中央部に前記貫通孔を設けたものであることを特徴とする平ワッシャ型タグ。
  3. 請求項1において、前記平ワッシャ本体は、中央部に軸体を貫通させる貫通孔を設けた金属製の円板と、
    前記円板の外周縁部から軸方向に延長する円筒形で金属製のつば部を有し、前記円板は前記面形成部を形成し、前記つば部は前記周形成部を形成し、それら面形成部と周形成部により形成される収容部にRFIDタグが収容され、前記平ワッシャ本体の開放部分は金属製で中央部に軸体を貫通させる貫通孔を設けた蓋体で封鎖され、その蓋体により前記RFIDタグが収容部内に固定されることを特徴とする平ワッシャ型タグ。
  4. 請求項3において、前記円板と蓋体で挟まれ、且つ、それらの前記貫通孔を周囲から取り囲むように中間筒体が配置されていることを特徴とする平ワッシャ型タグ。
  5. 請求項3において、前記RFIDタグは、前記収容部に収容された状態で前記つば部の周縁部によるカシメによって前記収容部内に固定されることを特徴とする平ワッシャ型タグ。
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