JP2011052507A - 低層建築物 - Google Patents

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Akira Naito
晃 内藤
Kanako Matsumoto
圭以子 松本
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Abstract

【課題】本発明の目的は、各層に複数戸の住戸が連続的に配置され、個々の戸境壁に耐火上・遮音上の要求性能を満足させる界壁を有するとともに、間取り計画の自由度が高く、施工性の良好な低層建築物を提供することにある。
【解決手段】鉄骨骨組みにより形成された低層建築物Sに関する。
2本の鉄鋼製の柱1,1と、2本の前記柱の上端部を架橋するように渡される梁2,2と、を各々剛接合することにより形成された架橋部材K1を複数備え、この複数の架橋部材K1は、桁行方向Yの向きに平行に配置されるとともに、張間方向Xに沿って所定間隔をもって連結されて住戸構成単位K2を構成しており、低層建築物Sは、この住戸構成単位K2を、高さ方向及び水平方向の少なくとも一方に連続させることにより形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、集合住宅、寄宿舎、老人福祉施設等のように、各層に複数戸の住宅、室等(以下、「住戸」と記す)が連続的に配置された、階数の比較的少ない低層建築物に関する。
鉄骨系低層建築物においては、構造型式分類上、数種類に分類される。
このうち、一般的に住宅メーカーにおいて採用されている構造型式として、「軸組・パネル併用型式」や「ラーメン(rahmen)構造型式」がある。
このような、構造型式が採用された建物が種々開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、ラーメン構造の建物骨組み構造体が開示されている。
特許文献1のラーメン構造の建物骨組み構造体は、2本の柱と梁を剛結合した多層階のラーメン構造の建物骨組み構造体である。
各階の平面形状が同一平面状となった部分において、下階の柱と梁の数が上階の柱と梁の数よりも多くなるように構成されている。
特開2003−013494号公報
このように、特許文献1に開示されたようなラーメン構造型式においては、各住戸内に構造躯体である柱型が生じ、仕様上、部屋のレイアウト等に支障をきたすという問題点があった。
つまり、ラーメン構造型式においては、「不静定構造」として設計されるとともに、鋼材間の接合部には高力ボルトを用いた摩擦接合方法により構造設計されることが一般的であり、このため、床材及び梁材等は比較的大きなスパンにより計画が可能となるが、それに伴い柱断面積を大きくする必要が生じるという問題があった。
また、このように接合部に高力ボルトを用いた摩擦接合を行うため、施工管理上の手間がかかるという問題もあった。
つまり、現場による高力ボルト接合の場合には、施工管理上、トルク管理を行う必要があり、普通ボルト接合に比して、施工管理に手間がかかるという問題が生じる。
また、軸組・パネル併用型式の場合には、各住戸内に構造躯体である耐力壁又は柱が配置されており、建物の更新対策の観点において、間取り変更の障害となるという問題点があった。
つまり、このような構造型式においては、「静定構造」として設計されるとともに、鋼材間の接合部には普通ボルトを用いた支圧接合法により構造設計されることが一般的であり、このため、床・梁材当を設計する際の部材応力が大きくなり、短いスパンで柱を支持される必要が生じる。
よって、住宅内部には、柱配置が必要となってしまうという問題が生じる。
更に、各住戸内の外周部には、一定の耐力壁量を配置する必要があり、窓等の開口部計画において制約が生じるという問題点があった。
つまり、建物に水平荷重が作用する際、その大きさに対応した必要量の耐力壁を配置するだけでなく、建物全体がねじりを受けないように耐力壁を配置する必要がある。
一般的には、建物のねじり抵抗の確保を目的として、外周壁面線(以下、「外壁線」と記す)の耐力壁量配置量の規定が設定されている。このため、窓・玄関等の開口部の配置計画に制限が生じるという問題点があった。
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、各層に複数戸の住戸が連続的に配置され、個々の戸境壁に耐火上・遮音上の要求性能を満足させる界壁を有するとともに、間取り計画の自由度が高く、施工性の良好な低層建築物を提供することにある。
上記課題は、請求項1に係る発明によれば、鉄骨骨組みにより形成された低層建築物であって、2本の鉄鋼製の柱と、2本の前記柱の上端部を架橋するように渡される梁と、を各々剛接合することにより形成された架橋部材を複数備え、複数の前記架橋部材は、桁行方向の向きに平行に配置されるとともに、張間方向に沿って所定間隔をもって連結されて住戸構成単位を構成しており、該住戸構成単位を、高さ方向及び水平方向の少なくとも一方に連続させることにより形成されることにより解決される。
このように、本発明に係る低層建築物によれば、2本の鉄鋼製の柱と、2本の柱の上端部を架橋するように渡される梁と、を各々剛接合することにより形成された架橋部材を形成し、この架橋部材を複数個、桁行方向の向きに平行に配置させるとともに、張間方向に沿って所定間隔をもって連結することにより、住戸構成単位を構成しており、この住戸構成単位を、高さ方向及び水平方向の少なくとも一方に連続させることにより、一個の低層建築物となる。
このように、架橋部材を連結することにより骨組みを形成しているため、住宅空間を確保するとともに、桁行方向の水平荷重に抵抗することができる。
このため、必要な耐力壁量が少なくてすみ、外壁線においては、窓・玄関出入口等の開口部配置計画における制約を少なくすることができる。
また、住宅内には戸境部及び外壁面には柱型が生じることがなく、部屋のレイアウトの制約がなくなる。
更に、架橋部材により住戸空間を構成することができるため、内部柱等の配置が不要となり、建物の更新性・可変性の観点において、間取り変更の障害が解消される。
また、基本的に構造計画上、静定構造として計画できるため、高力ボルトでの摩擦接合が不要であり、柱脚等においても比較的軽微な基礎を計画でき、施工管理の手間を軽減できる。
このとき、具体的には、前記架橋部材は、前記柱と、該柱の上端部に、前記柱と略垂直に連結された前記梁と、で構成された部材単位が、2個連結されることにより構成されており、前記架橋部材は、2個の前記梁の自由端部分が一直線上に連結されてコ字形状に形成(所謂「スリーヒンジラーメン構造」が形成)されていると好適である。
更に具体的には、このとき、前記梁の自由端部分は、略角柱形状の接合金物を介して連結されており、前記梁の自由端部分は、前記接合金物の相対向する側面に連結されるよう構成されていると好適である。
また、このとき、水平方向に連結される2個の前記住戸構成単位は、2個の隣接する前記柱が、矩形平板状の被覆部を有して構成された2個の柱連結部材を介して連結されており、前記柱連結部材は、2個の隣接する前記柱間の間隙を表裏側より、2個の前記柱連結部材の前記被覆部により各々閉塞するように配設されるよう構成されていると好適である。
一般的に、スリーヒンジラーメン構造においては、鉛直方向荷重が作用する場合には、柱頭にはモーメントが生じる。
しかし、このように構成されていると、隣接するスリーヒンジラーメン構造が形成された架橋部材同士を接合することにより、このモーメントが相殺されることとなり、比較的小さい柱断面を設定することが可能となる。
更に、このとき、前記柱連結部材を構成する前記被覆部には、2個の前記住戸構成単位間に配設される、耐力壁若しくは非耐力壁からなる界壁が取付けられるよう構成されていると好適である。
このように構成されていると、簡易に界壁を取付けることができる。
また、このとき、外周部に配置され、隣接する前記柱及び該柱間を架橋する前記梁とで囲まれた矩形空間には、前記耐力壁若しくは前記非耐力壁が配設されるよう構成されていると好適である。
このように構成されていると、簡易に外壁を取付けることができる。
本発明によれば、2本の鉄鋼製の柱と、2本の柱の上端部を架橋するように渡される2本の梁とでスリーヒンジラーメン構造が形成された架橋部材が形成されており、この架橋部材を複数個、桁行方向の向きに平行に配置させるとともに、張間方向に沿って所定間隔をもって連結することにより、住戸構成単位を構成する。
そして、本発明に係る低層建築物は、この住戸構成単位を、高さ方向及び水平方向の少なくとも一方に連続させることにより構築される。
このように、スリーヒンジラーメン構造が形成された架橋部材を連結することにより骨組みを形成しているため、住宅空間を確保するとともに、桁行方向の水平荷重に抵抗することができる。
よって、必要な耐力壁量を少なくすることができ、外壁線において、開口部配置計画における制約を少なくすることができる。
また、住宅内には戸境部及び外壁面には柱型が生じることがなく、部屋のレイアウトの制約がなくなるとともに、架橋部材により住戸空間を構成することができるため、内部柱等の配置が不要となり、建物の更新性・可変性の観点において、間取り変更の障害が解消される。
また、基本的に構造計画上、静定構造として計画できるため、高力ボルトでの摩擦接合が不要であり、柱脚等においても比較的軽微な基礎を計画でき、施工管理の手間を軽減できる。
更に、一般的に、スリーヒンジラーメン構造においては、鉛直方向荷重が作用する場合には、柱頭にはモーメントが生じることとなるが、本発明においては、隣接するスリーヒンジラーメン構造が形成された架橋部材同士を接合することにより、このモーメントが相殺されることとなり、比較的小さい柱断面を設定することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、各層に複数戸の住戸が連続的に配置され、個々の戸境壁に耐火上・遮音上の要求性能を満足させる界壁を有するとともに、間取り計画の自由度が高く、施工性が良好な低層建築物を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る低層建築物を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る柱と梁の接合状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るスリーヒンジラーメン架橋の状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る接合金物の6面図である。 本発明の一実施形態に係る1住戸を構成する骨組みを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る2階層以上を構成する場合の骨組みを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る各層において住戸等を連続させる場合の骨組みを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る柱と柱の接合方法を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る図8の上部を示す拡大図である。 本発明の一実施形態に係る屋根及び耐力壁の配置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る非耐力壁を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る耐力壁を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る耐力壁の内隅部を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る非耐力壁及び耐力壁の端部を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で
種々改変することができるものである。
本実施形態は、各層に複数戸の住戸が連続的に配置され、個々の戸境壁に耐火上・遮音上の要求性能を満足させる界壁を有するとともに、間取り計画の自由度が高く、施工性の良好な低層建築物に関するものである。
図1乃至図14は、本発明に係る一実施形態を示すものであり、図1は低層建築物を示す斜視図、図2は柱と梁の接合状態を示す斜視図、図3はスリーヒンジラーメン架橋の状態を示す斜視図、図4は接合金物の6面図、図5は1住戸を構成する骨組みを示す斜視図、図6は2階層以上を構成する場合の骨組みを示す斜視図、図7は各層において住戸等を連続させる場合の骨組みを示す斜視図、図8は柱と柱の接合方法を示す斜視図、図9は図8の上部を示す拡大図、図10は屋根及び耐力壁の配置を示す斜視図、図11は非耐力壁を示す平面図、図12は耐力壁を示す平面図、図13は耐力壁の内隅部を示す説明図、図14は非耐力壁及び耐力壁の端部を示す説明図である。
まず、図1に本実施形態における低層建築物Sを示す。
本実施形態に係る低層建築物Sは、柱1、梁2、梁端部繋ぎ材3、梁中部繋ぎ材4、屋根トラス5、非耐力壁6、耐力壁7を、各々複数個備えて、これらを主要構成として形成されている。
なお、本実施形態は、説明のため、構造を単純化した一例であり、これらのレイアウト、使用部材等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することができる。
本実施形態に係る柱1及び梁2は、H型鋼として構成されており、これらの端部には、ボルト孔が適宜形成されたエンドプレートPが溶接されている。
また、柱1及び梁2の端部側面、及び内壁には、適宜ボルト孔が形成されており、柱1と柱1、柱1と梁2等を連結する際には、これらのボルト孔を適宜整合させて、ボルト締めできるように構成されている。
また、本実施形態に係る梁端部繋ぎ材3及び梁中部繋ぎ材4は、H型鋼であり、柱1及び梁2と同様に、エンドプレートPが溶接されるとともに、適宜ボルト孔が複数個形成されている。
更に、本実施形態に係る屋根トラス5は、公知のトラス型小屋組み骨格であり、非耐力壁6及び耐力壁7は、外壁パネルとして構成されている。
なお、非耐力壁6及び耐力壁7については、後述する。
本実施形態においては、柱1,1に梁2を垂直に渡したラーメン構造を有するラーメン構造単位を一単位として、このラーメン構造単位を複数個一定規則に従って配置することにより、低層建築物Sの骨格が構築されている。
そして、最上部に配置される面に屋根トラス5を、複数の梁2上に複数個配置するとともに、外周面に非耐力壁6及び耐力壁7を配置して低層建築物Sを組み上げる。
また、住戸間の境界部には、図示しない界壁が配置される。
次いで、図2乃至図14により、低層建築物Sの構造について説明する。
図2に示すように、梁2の一端部は、柱1の上端部に、内角が90°になるように(つまり、柱1と梁2とでL字形状となるように)接合される。
この接合は、溶接又は高力ボルトによる摩擦接合にて行う。
なお、この接合は、予め、生産工場において行い、柱1と梁2を接合した状態で、施工現場へと運び込んでもよい。
次いで、図3に示すように、接合されてL字形状となった柱1と梁2とを、2個連結してスリーヒンジラーメン架橋を形成する。
このスリーヒンジラーメン架橋は、梁2,2を、接合金物Rを介して連結することによって形成される。
つまり、柱1,1が平行に配置されるとともに、梁2,2の自由端が対向するように配置され、この梁2,2の自由端に溶接されたエンドプレートP,Pを接合金物Rの相対向する側面に当接させて、ボルト連結することにより、略コ字形状のスリーヒンジラーメン架橋が形成される。
このように、柱1と梁2とが連結された部材が2個、接合金物Rを介して連結され、略コ字形状のスリーヒンジラーメン架橋が形成された部材を「架橋部材K1」と記す。
図4に、接合金物Rの6面図を示す。
本実施形態に係る接合金物Rは、上面部R1、底面部R2、側面部R3,R4,R5,R6を備える中空の四角柱形状の金物である。
上面部R1及び底面部R2には、4個のボルト孔R11,R12が各々形成されている。
また、側面部R3,R4,R5,R6には、8個のボルト孔R13,R14,R15,R16が各々形成されている。
これらのボルト孔R11,R12,R13,R14,R15,R16を梁2や梁中部繋ぎ材4に形成されたボルト孔と整合させて、ボルト留めすることにより、この接合金物Rを介して梁2,2及び梁中部繋ぎ材4を連結することができる。
なお、本実施形態は、接合金物Rの一例を示したものであって、形状、ボルト孔の配置・個数等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することができるものである。
次いで、図5に示すように、張間方向Xに基準モジュールの所定倍数間隔以内に架橋部材K1を所定枚数配置する。
これは、柱1と梁2とが接合された角部同士(両端に2箇所)を梁端部繋ぎ材3を介して連結するとともに、梁2,2の連結部である接合金物R同士を梁中部繋ぎ材4を介して連結することにより、複数の架橋部材K1を張間方向Xに等間隔平行に配置する。
このとき、架橋部材K1を構成する梁2,2は、上階の床梁の役割を果たす。
なお、張間方向X端部では、梁2,2の端部は、接合金物Rの相対向する側面部R3,R5に各々連結された状態で配設されるとともに、梁中部繋ぎ材4の端部は接合金物Rの側面R6(側面部R3,R5と直交する側面)に連結された状態で配設されている。
つまり、接合金物Rを介して、梁2,2と梁中部繋ぎ材4は、T字形状に連結される。
また、張間方向X端部以外では、梁2,2の端部は、接合金物Rの相対向する側面部R3,R5に各々連結された状態で配設されるとともに、梁中部繋ぎ材4,4の端部は接合金物Rの側面部R4,R6(側面部R3,R5と直交する側面)に連結された状態で配設されている。
つまり、接合金物Rを介して、梁2,2と梁中部繋ぎ材4は、十字形状に連結される。
このように、梁端部繋ぎ材3及び梁中部繋ぎ材4により、架橋部材K1を複数個連結された単位を「住戸構成単位K2」と記す。
図6により、2階以上の階を構成する場合を説明する。
2階以上の階を構成する場合は、住戸構成単位K2を高さ方向に積み重ねる。
これは、下階を構成する架橋部材K1の柱1・梁2接合部上面に、上階を構成する架橋部材K1の柱1自由端を載置固定することにより、架橋部材K1,K1を積み重ねる。
このようにして、下階を構成する架橋部材K1に上階を構成する架橋部材K1を全て積み重ねることによって、同一の住戸構成単位K2,K2を高さ方向に積み重ねる。
このようにして、2階以上の階を構成するが、このとき、下階の架橋部材K1を構成する梁2,2は、上階の床梁として機能することとなる。
また、図7乃至図9により、各層(同一階層)において、住戸等を連続する場合を説明する。
このように、住戸等を連続する場合は、住戸構成単位K2を桁行方向Yに並列させる。
これは、各階を構成する架橋部材K1,K1の柱1,1を連結することにより、並列させる。
つまり、住戸構成単位K2を桁行方向Yに並列させた際、隣接する柱1,1を、柱連結部材Tを介して、普通ボルト若しくは高力ボルト接合することにより連結して、住戸構成単位K2,K2を結合する。
柱連結部材Tは、長方形平板状の被覆部T1と、この被覆部T1の中央部に長手方向に沿って垂直に起立する長方形平板状の差込部T2とを有して構成された断面T字形状のCT鋼である。
図8及び図9に示すように、柱連結部材T,Tは、H型鋼である柱1,1間の間隙に配置される。
つまり、差込部T2,T2が内側を向くとともに、被覆部T1,T1が、柱1,1間の間隙を被覆するように配置される。
柱1,1は、このように配設された柱連結部材T,Tを介して、普通ボルト若しくは高力ボルト接合により固定される。
以上のように、隣接する柱1,1は、柱連結部材T,Tを介して連結される。
なお、接合された柱連結部材T,Tには、張間方向Xに配置される壁パネル(界壁)が普通ボルト等により連結される。
つまり、住戸構成単位K2,K2の境界部分において、張間方向Xに対向する柱連結部材T,Tと梁2とで構成された矩形部分に、耐力壁7として構成された壁パネル(界壁)が配設されることとなり、この耐力壁7として構成された壁パネル(界壁)は、柱連結部材T,Tに固定される。
なお、本実施形態においては、界壁として耐力壁7を配置したが、これに限られることはなく、一部非耐力壁6を使用してもよい。これは、設計に応じた構造計算により算出された配置及び枚数が適宜適用される。
また、この界壁には、耐火上及び遮音上の要求性能が充足されているとなお良い。
次いで、図10により、屋根トラス5、非耐力壁6、耐力壁7を配置する様子を説明する。
なお、本実施形態においては、非耐力壁6及び耐力壁7を配置する例としての説明のために交互に配置してあるが、配置や各々の使用枚数はこれに限られるものではなく、要求される設計に応じてなされた構造計算に応じて、各々の配置及び使用枚数は適宜設定されるものである。
屋根トラス5は、最上階の住戸構成単位K2(本実施形態においては、2階部分)の上部に、張間方向Xに沿って配置される。
つまり、複数の柱1の上端面と、これら上端部間に渡された複数の梁端部繋ぎ材3の上面部、及び複数の接合金物Rの上面部R1と、これら上面部R1間に渡された複数の梁中部繋ぎ材4の上面部に載置固定される。
また、非耐力壁6、耐力壁7は、隣接する柱1,1と、これらの端部を架橋する梁端部繋ぎ材3とで形成される矩形空間を閉塞するように配置されて固定される。
次いで、図11乃至図14により、非耐力壁6及び耐力壁7の構成を説明する。
なお、本実施形態においては、非耐力壁6及び耐力壁7の一例を説明したものであって、説明のために簡略化している。
これら非耐力壁6及び耐力壁7は、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
図11に、本実施形態に係る非耐力壁6を示す。
本実施形態に係る非耐力壁6は、4本の溝型鋼で形成された(開口部が内側に向くように組まれる)長方形状の非耐力壁フレーム61と、その短辺と平行となるように、長辺中央部を架橋するように配設された補強部62とを有して構成されている。
また、図12及び図13に、本実施形態に係る耐力壁7を示す。
本実施形態に係る耐力壁7は、4本の溝型鋼で形成された(開口部が内側を向くように組まれる)長方形状の耐力壁フレーム71と、その対角線上に配設される筋交72,72とを有して構成されている。
なお、非耐力壁6と同様に、耐力壁フレーム71の短辺と平行となるように、長辺中央部を架橋するように配設された補強部を更に有して構成されていてもよい。
図13に筋交72の固定方法を示す。
筋交72は、筋交固定部材172を介して耐力壁フレーム71に取付けられる。
本実施形態に係る筋交固定部材172は、長方形状のプレートであり、耐力壁フレーム71の4隅に各々1枚ずつ取付けられる。
このとき、筋交固定部材172は、その角部形状が耐力壁フレーム71の角部形状と整合するように、角部の内隅に挿入されて固定される。
そして、筋交72は、対角線上に対向する筋交固定部材172,172間を架橋するように渡されて固定される。
このように、本実施形態においては、筋交172,172が配設された耐力壁7が形成される。
図14に、非耐力壁6及び耐力壁7の端部の構成を説明する。
非耐力壁6及び耐力壁7の端部構造は、同様であるため、非耐力壁6の下方端部の構成を例示して説明する。
非耐力壁6の非耐力壁フレーム61を構成する下端側の短辺(以下、「下端辺161」と記す)、の両端部には、下端辺ボルト孔161a、161aが形成されている。
梁端部繋ぎ材3には、この下端辺ボルト孔161aと整合するボルト孔が形成されており、これらを整合させてボルトBを留め付けることにより、非耐力壁6を固定することができるように構成されている。
以上のように、本実施形態に係る低層建築物Sによれば、コ字形状のスリーヒンジラーメン架橋が形成された架橋部材K1を複数個連結することにより、住戸構成単位K2を構成し、この住戸構成単位K2を、高さ方向若しくは桁行方向Yに複数個連続させて一個の低層建築物Sを構成する。
そして、これらの骨組みにより形成された矩形状空間に、非耐力壁6若しくは耐力壁7を配設して、外壁及び界壁とすることができる。
よって、各層に複数戸の住戸が連続的に配置され、個々の戸境壁に耐火上・遮音上の要求性能を満足させる界壁を有するとともに、間取り計画の自由度が高く、施工性の良好な低層建築物Sを提供することができる。
また、桁行方向Yにラーメン構造的な特徴を有するスリーヒンジラーメン架橋の構造を採る架橋部材K1を配置することにより、水平荷重の抵抗することが可能となり、耐力壁7を余分に配置する必要がなくなる。
このため、外壁線には、窓・玄関出入口等の開口部配置計画における制約がなくなる。
また、住宅内には、戸境部及び外壁面に柱型が生じることがかく、部屋のレイアウトの制約がなくなる。
更に、スリーヒンジラーメン架橋の構造を採る架橋部材K1により住宅空間を構成することで、比較的大きなスパンを確保することができ、内部柱等の配置が不要となる。
このように、本実施形態によれば、低層建築物Sの更新性・可変性の観点において、間取り変更の障害が解消される。
また、張間方向Xは、住戸の戸境間に耐力壁を配置し、水平荷重に抵抗している。
更に、構造計画上、基本的に静定構造として計画可能であるため、普通ボルトの使用が可能であり、脚柱等においても比較的に軽微な基礎を計画できる。
よって、施工管理の手間も低減することができる。
更に、一般的に、スリーヒンジラーメン架橋においては、鉛直方向荷重が作用する場合に、柱頭には、モーメントが生じるが、本実施形態においては、隣接する架橋部材K1に柱部同士を接合することにより、同応力が相殺されることとなり、比較的小さな柱断面を設定することが可能となる。
1 柱
2 梁
3 梁端部繋ぎ材
4 梁中部繋ぎ材
5 屋根トラス
6 非耐力壁
7 耐力壁
61 非耐力フレーム
62 補強部
71 耐力フレーム
72 筋交
161 下端辺
161a 下端辺ボルト孔
172 筋交固定部材
B ボルト
K1 架橋部材
K2 住戸構成単位
P エンドプレート
R 接合金物
R1 上面部
R2 底面部
R3,R4,R5,R6 側面部
R11,R12,R13,R14,R15,R16 ボルト孔
S 低層建築物
T 柱連結部材
T1 被覆部
T2 差込部

Claims (6)

  1. 鉄骨骨組みにより形成された低層建築物であって、
    2本の鉄鋼製の柱と、2本の前記柱の上端部を架橋するように渡される梁と、を各々剛接合することにより形成された架橋部材を複数備え、
    複数の前記架橋部材は、桁行方向の向きに平行に配置されるとともに、張間方向に沿って所定間隔をもって連結されて住戸構成単位を構成しており、
    該住戸構成単位を、高さ方向及び水平方向の少なくとも一方に連続させることにより形成されることを特徴とする低層建築物。
  2. 前記架橋部材は、前記柱と、
    該柱の上端部に、前記柱と略垂直に連結された前記梁と、
    で構成された部材単位が、2個連結されることにより構成されており、
    前記架橋部材は、2個の前記梁の自由端部分が一直線上に連結されてコ字形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の低層建築物。
  3. 前記梁の自由端部分は、略角柱形状の接合金物を介して連結されており、
    前記梁の自由端部分は、前記接合金物の相対向する側面に連結されることを特徴とする請求項2に記載の低層建築物。
  4. 水平方向に連結される2個の前記住戸構成単位は、
    2個の隣接する前記柱が、矩形平板状の被覆部を有して構成された2個の柱連結部材を介して連結されており、
    前記柱連結部材は、2個の隣接する前記柱間の間隙を表裏側より、2個の前記柱連結部材の前記被覆部により各々閉塞するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の低層建築物。
  5. 前記柱連結部材を構成する前記被覆部には、2個の前記住戸構成単位間に配設される、耐力壁若しくは非耐力壁からなる界壁が取付けられることを特徴とする請求項4に記載の低層建築物。
  6. 外周部に配置され、隣接する前記柱及び該柱間を架橋する前記梁とで囲まれた矩形空間には、前記耐力壁若しくは前記非耐力壁が配設されることを特徴とする請求項1に記載の低層建築物。
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