JP2011052162A - インクジェットインク組成物、インクジェット記録方法及び印刷物 - Google Patents
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Abstract
Description
インクジェット記録用のインク組成物としては、水溶性染料を水性媒体に溶解した水性染料インクが、着色力に優れる又はヘッドオリフィスでの目詰まりが少ない等の理由により広く使用されている。
一方、近年では、A−0サイズにも対応できる大型のインクジェットプリンターが開発され、屋外用ポスターなどの屋外用途での使用形態が増大している。また、デジタルカメラの普及により、印刷物の長期間の保存が必要となる用途も増加している。
従来の溶剤顔料インクでは、有機溶剤として、一般に、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサンや灯油等の脂肪族炭化水素、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、あるいはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が使用されている。
<1>(成分A)式(1)で表されるアゾ顔料、(成分B)式(2)又は式(3)で表される少なくとも1種の有機溶剤、及び、(成分C)(成分B)以外の有機溶剤、を含有することを特徴とするインクジェットインク組成物、
<3>式(1)中のG1及びG2が、それぞれ独立に、炭素数3以下のアルキル基である、<1>又は<2>に記載のインクジェットインク組成物、
<4>式(1)中のZが、6員の含窒素ヘテロ環に由来する2価の基である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物、
<5>(成分B)がカーボネート化合物である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物、
<6>(成分B)がエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートである、<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物、
<7>(成分C)が、グリコールエーテル類である、<1>〜<6>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物、
<8>さらに、(成分D)高分子分散剤及び/又は、(成分E)結着樹脂を含む、<1>〜<7>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物、
<9>被記録媒体上に、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のインクジェットインク組成物を吐出する工程、及び、吐出されたインクジェットインク組成物に熱を加え、前記インクジェットインク組成物を定着する工程、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法、
<10><9>に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする印刷物。
本発明のインクジェットインク組成物は、(成分A)式(1)で表されるアゾ顔料、(成分B)式(2)又は式(3)で表される少なくとも1種の有機溶剤、及び、(成分C)(成分B)以外の有機溶剤、を含有することを特徴とする。本発明のインク組成物は、有機溶媒を必須成分として含有する、「溶剤型インクジェットインク組成物」である。
本発明者等は、溶剤型のインクジェットインク組成物に、アゾ基が結合する炭素原子に隣接する炭素原子に分子内水素結合を形成可能なカルボニル基を有するアゾ顔料を適用すると、該インク組成物を長期間保存後又は高温に曝した後であっても、吐出安定性に優れ、その結果、濃度ムラ及び筋ムラの発生を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。以下、(成分A)、(成分B)及び(成分C)について、順に説明する。
本発明に用いられるアゾ顔料は、代表的には式(1)で表すことができる。また、(成分A)のアゾ顔料は式(1)で表される構造である他に、その互変異性体であってもよく、また、それらの塩や水和物でもよい。
式(1)で表される化合物は、その特異的な化学構造により分子間相互作用を及ぼしやすく、水又は有機溶媒等に対する溶解性が低いアゾ顔料とすることができる。ここで、顔料は、水や有機溶媒等に分子分散状態で溶解させて使用する染料とは異なり、溶媒中に分子集合体を形成する固体粒子として微細に分散させて用いるものである。
また、G1及びG2がアルキル基を表す場合、炭素数5以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数3以下のアルキル基であることがより好ましく、メチル基が最も好ましい。なお、G1及びG2は同一であっても異なっていてもよい。
具体的には、アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられる。ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5〜30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
W1及びW2が、炭素数5以下のアルコキシ基、アミノ基又は炭素数5以下のアルキルアミノ基の場合、色素分子が分子内及び分子間で相互作用を強固に形成しやすくなり、より安定な分子配列の顔料を構成しやすくなることで、良好な色相、高い堅牢性(耐光・ガス・熱・水・薬品)の点で好ましい。なお、W1及びW2は、同一であっても異なっていてもよい。
(イ)W1、W2は、それぞれ独立に、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基)、アミノ基(例えば、−NH2基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シクロプロピル基)又はアリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基)が好ましく、その中でも、アルコキシ基、アミノ基又はアルキル基が好ましく、より好ましくはアルコキシ基、アミノ基であり、さらに好ましくは、炭素数5以下のアルコキシ基、アミノ基(−NH2基)、炭素数5以下のアルキルアミノ基であり、特に好ましくは、炭素数3以下のアルコキシ基、アミノ基(−NH2基)、炭素数3以下のアルキルアミノ基であり、その中でも特にメトキシ基(−OCH3基)が最も好ましい。
X11、X12は、それぞれ独立に、上記式(1)中のZで表される含窒素ヘテロ環化合物に由来する2価の基(Het.)中のヘテロ原子を表す。
また、本発明において、式(1)で表されるアゾ顔料は、分子内水素結合又は分子内交叉水素結合を形成する置換基を有することが好ましい。本発明における式(1)で表されるアゾ顔料は、少なくとも1個以上の分子内交叉水素結合を形成する置換基を有することが好ましく、少なくとも3個以上の分子内水素結合を形成する置換基を有することがより好ましく、少なくとも3個以上の分子内水素結合を形成する置換基を有し、且つ、それらの水素結合の少なくとも2個が分子内交叉水素結合を形成する置換基を有する場合が特に好ましい。
これらの構造が好ましい要因としては、上記式(1−2)で示すように、アゾ顔料が含有するヘテロ環基を構成する窒素原子、アミノ基の水素原子及びヘテロ原子(例えば、アゾ基又はその互変異性体であるヒドラゾン基の窒素原子、カルボニル基の酸素原子又はアミノ基の窒素原子)が少なくとも4個以上の分子内水素結合を容易に形成し、且つ、少なくとも2個以上の分子内の交叉水素結合を容易に形成することが挙げられる。その結果、分子の平面性が上がり、さらに分子内・分子間相互作用が向上し、例えば式(1−2)で表されるアゾ顔料の結晶性が高くなり(高次構造を形成し易くなり)、顔料としての要求性能である、光堅牢性、熱安定性、湿熱安定性、耐水性、耐ガス性及び又は耐溶剤性が大幅に向上するため、最も好ましい例となる。
また、本発明におけるアゾ顔料においては、式(1)で表される化合物中に同位元素(例えば、2H、3H、13C、15N)を含有していてもよい。
本発明における式(1)で表されるアゾ顔料に結晶多形が存在する場合、その結晶型はどの多形であってもよく、また2種以上の多形の混合物であってもよいが、結晶型が単一のものを主成分とすることが好ましい。すなわち結晶多形の混入が少ないものが好ましく、単一の結晶型を有するアゾ顔料の含有量はアゾ顔料全体に対し70%〜100%、好ましくは80%〜100%、より好ましくは90%〜100%、さらに好ましくは95%〜100、特に好ましくは100%である。
アゾ顔料における結晶多形の混合比は、単結晶X線結晶構造解析、粉末X線回折(XRD)、結晶の顕微鏡写真(TEM)、IR(KBr法)等の固体の物理化学的測定値から確認できる。
式(1)で表されるアゾ顔料は、例えば、式(A)で表されるヘテロ環アミンを酸性条件でジアゾニウム化し、式(B)で表される化合物とカップリング反応を行い、常法による後処理を行うことで、製造することができる。
カップリング反応は、上述の方法で得られたジアゾニウム塩と上記式(B)で表される化合物とを、好ましくは40℃以下、より好ましくは25℃以下で10分〜12時間程度反応させることで行うことができる。
この後処理の方法としては、例えば、ソルベントソルトミリング、ソルトミリング、ドライミリング、ソルベントミリング、アシッドペースティング等の磨砕処理、溶媒加熱処理などによる顔料粒子制御工程、樹脂、界面活性剤及び分散剤等による表面処理工程が挙げられる。
溶媒加熱処理に使用される溶媒としては、例えば、水、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、イソプロパノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の極性非プロトン性有機溶媒、氷酢酸、ピリジン又はこれらの混合物等が挙げられる。上記で挙げた溶媒に、さらに無機又は有機の酸又は塩基を加えてもよい。溶媒加熱処理の温度は所望する顔料の一次粒子径の大きさによって異なるが、40〜150℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。また、処理時間は、30分〜24時間が好ましい。
このように、式(1)で表されるアゾ顔料とその他の顔料を併用する場合、式(1)で表されるアゾ顔料の含有量は、顔料全体に対して20重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましい。
本発明のインク組成物は、式(2)又は式(3)で表される少なくとも1種の有機溶剤
を含有する。
式(2)中、R3は−CmHn−で表される炭化水素基を表し、分岐を有していてもよく、mは2〜8の整数を表し、nは(2m−4)、(2m−2)又は2mいずれかの整数を表す。R3におけるmは、2〜6の整数であることが好ましく、2〜4の整数であることがより好ましく、2又は3であることがさらに好ましい。R3におけるnは、(2m−2)又は2mであることが好ましく、2mであることがより好ましい。
また、R3として具体的には、エチレン基、1−メチルエチレン基及びプロピレン基などが好ましく例示できる。中でもエチレン基又は1−メチルエチレン基が特に好ましい。
式(3)中、R5は−CmHn−で表される炭化水素基を表し、分岐を有していてもよく、mは2〜8の整数を表し、nは(2m−4)、(2m−2)又は2mいずれかの整数を表す。R5におけるmは、2〜6の整数であることが好ましく、2〜4の整数であることがより好ましく、2又は3であることがさらに好ましい。R5におけるnは、(2m−2)又は2mであることが好ましく、2mであることがより好ましい。
また、本発明のインク組成物は、式(2)で表される有機溶媒を少なくとも含有することが好ましく、式(2)で表されるカーボネート化合物を少なくとも含有することがより好ましい。
本発明のインクジェットインク組成物は、(成分B)以外の有機溶剤の少なくとも1種を含有する。(成分B)以外の有機溶剤としては、例えば、アルコール系化合物、ケトン系化合物、エステル系化合物、アミン系化合物、グリコール系化合物、グリコールエーテル系化合物、芳香族系化合物などの溶剤や、炭化水素系溶剤などを挙げることができる。
有機溶媒としては、式(α)で表されるポリオキシエチレングリコールジアルキルエーテルが好ましい。
R21−(OC2H4)n−OR22 ・・・(α)
R31−(OC2H4)n−OH ・・・(β)
R41−(OC3H6)n−OH ・・・(γ)
前記の式(γ)で表されるポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
これらの中では、ジ又はトリエチレングリコール系化合物に比べ、ジ又はトリプロピレングリコール系化合物の方が、より安全性が高い点で好ましく、インク溶媒として特に好適である。
前記ポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテルは、揮発抑制性をインクに付与する観点から、沸点が大気圧下で170〜245℃であることが好ましく、180〜240℃であることがより好ましい。
また、引火点が70℃以上である主溶媒は、その沸点が150℃以上、20℃における蒸気圧が5mmHg以下であり、作業環境にも優れる。
本発明においては、上記の有機溶媒に加えあるいはそれとは別に、炭化水素系溶剤を用いることができる。有機溶媒と親和性のある顔料分散剤や樹脂などは、炭化水素系溶剤を添加することにより、溶媒に対する溶解力が多少低下し、顔料への吸着力が向上し、インクの流動性が増し、保存安定性を高めることができる。このような効果を有する炭化水素系溶剤を用いる場合、好ましくは、インクの引火点が70℃未満とならないようにその量を決め、通常は全有機溶媒に対して1〜30重量%とすることが好ましく、3〜20重量%とすることがより好ましい。
さらに、(成分A)の総量を100重量部とした場合に、(成分C)の総量は、500〜2,000重量部使用することが好ましく、1,000〜1,500重量部使用することがより好ましい。
(成分A)の総量を100重量部とした場合に、(成分B)及び(成分C)の総量は、1,000〜3,000重量部使用することが好ましく、1,500〜2,000重量部使用することがより好ましい。
本発明のインクジェットインク組成物は、少なくとも1種の高分子分散剤を含有することが好ましい。高分子分散剤を用いることにより、(成分A)のアゾ顔料の分散安定性を向上させることができる。高分子分散剤としては、溶剤インク組成物に一般に用いられている高分子顔料分散剤を任意に用いることができる。なお、本発明における「高分子」とは、重量平均分子量が3,000以上の樹脂であることをいう。
本発明のインクジェットインク組成物は、少なくとも1種の結着樹脂を含有することが好ましい。結着樹脂を含有することにより、画像の耐擦過性をより向上させることができる。
結着樹脂としては、アニオン性樹脂が好ましく、(メタ)アクリル樹脂がより好ましい。アニオン性樹脂は、酸価が5〜150mgKOH/gであることが好ましく、20〜100mgKOH/gであることがより好ましく、30〜80mgKOH/gであることがさらに好ましい。酸価は、5mgKOH/g以上であると顔料や媒体表面との親和性が良好になり、150mgKOH/g以下であると、インク粘度を抑えながら、耐擦過性の向上効果が効果的に得られる。
また、前記ポリエーテル構造は、前記有機溶媒との親和性がよく、顔料の分散安定性に優れており、記録物の定着性を高めることができる。このようなアニオン性樹脂としては、ポリエーテル構造を有するマクロモノマーと、アニオン性モノマーと、必要に応じてカチオン性モノマー、ノニオン性モノマー、疎水性モノマー、親水性モノマーなどの他のモノマーとを共重合させて合成されたものを用いることができる。ポリエーテル構造を有するマクロモノマーには、アクリロイル基やメタクリロイル基に直接又はアルキル基を介してメトキシポリエチレングリコールやメトキシポリプロピレングリコールが結合したマクロモノマーが好適に用いられ、また、アニオン性モノマーなどの他のモノマーには、前記高分子分散剤を合成するためのモノマーとして例示したのと同様のものが好適に用いられる。前記アニオン性樹脂としては、これらモノマーを共重合してなる(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
本発明のインクジェットインク組成物は、上記の任意成分である(成分D)及び(成分E)に加え、必要に応じて、界面活性剤、表面調整剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、電荷付与剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤、皮はり防止剤、香料、顔料誘導体などの公知の添加剤を任意成分として添加してもよい。
本発明に係る溶剤型のインクジェットインク組成物の調製方法としては、特に制限はなく、各成分を、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、撹拌槽型ミルなどの媒体撹拌ミル、ディスパーなどの簡単な分散機により撹拌、混合し、分散させることにより調製することができる。各成分の添加順序については任意である。好ましくは、前記の式(1)で表されるアゾ顔料、高分子分散剤及び有機溶媒をプレミックスした後に分散処理し、得られた分散物を樹脂(例えばアニオン性樹脂)と有機溶剤とともに混合する。この場合、添加時や添加後、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザーなどの簡単な撹拌機にて均一に混合する。ラインミキサーなどの混合機を用いて混合してもよい。また、分散粒子をより微細化するために、ビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて混合してもよい。また、顔料や高分子分散剤の種類によっては、顔料分散前のプレミックス時にアニオン性樹脂を添加するようにしてもよい。
本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な被記録媒体を用いた場合でも、被記録媒体中へのインク組成物の浸透を回避できる。さらにインク組成物の液滴着弾時のインク組成物の滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェットインク組成物を吐出する工程、及び、吐出されたインクジェットインク組成物に熱を加え、前記インクジェットインク組成物を定着する工程、を含むことを特徴とする。これらの工程を行うことで、被記録媒体上に定着したインク組成物による画像が形成される。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物の流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立上げ時間を短縮するため、あるいは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
被記録媒体上に吐出されたインク組成物は、加熱手段により溶剤が蒸発されることにより定着される。また、インク組成物に結着樹脂が含まれる場合には、インク組成物は、結着樹脂を軟化させることによって被記録媒体表面に定着される。
本発明のインク組成物を使用してフルカラー画像を得るためには、インクセットは、イエロー(本発明のインク組成物)、シアン、マゼンタ、ブラックよりなる4色の濃色インク組成物を組み合わせたインクセットであることが好ましく、イエロー(本発明のインク組成物)、シアン、マゼンタ、ブラック、ホワイトよりなる5色の濃色インク組成物群と、ライトシアン、ライトマゼンタのインク組成物群と、を組み合わせたインクセットであることがより好ましい。
なお、本発明における「濃色インク組成物」とは、顔料の含有量がインク組成物全体の1重量%を超えているインク組成物を意味する。
本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする。本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録された印刷物であることから、色再現、光沢、基材密着、画像表面強度に優れた印刷物となる。
〜例示化合物(Pig.−1)の合成〜
例示化合物(Pig.−1)の合成スキームを下記に示す。
シアノ酢酸メチル29.7g(0.3モル)にオルトギ酸トリメチル42.4g(0.4モル)、無水酢酸20.4g(0.2モル)、p−トルエンスルホン酸0.5gを加えて110℃(外温)に加熱し、反応系から生じる低沸点成分を留去しながら20時間撹拌した。この反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム精製を行い、前記中間体(a)を14.1g(黄色粉末、収率30%)で得た。得られた中間体(a)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)7.96(s,1H),4.15(s,3H),3.81(s,3H)
メチルヒドラジン7.4mL(141ミリモル)にイソプロパノール150mLを加えて15℃(内温)に冷却し、この混合液に中間体(a)7.0g(49.6ミリモル)を徐々に添加した後、50℃に加熱して1時間40分撹拌した。この反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラム精製を行い、前記中間体(b)を10.5g(白色粉末、収率50%)で得た。得られた中間体(b)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)δ=7.60(s,1H),4.95(brs,2H),3.80(s,3H),3.60(s,3H).
ヒドラジン1水和物130mLにメタノール100mLを加えて10℃(内温)に冷却し、この混合液に4,6−ジクロロピリミジン50.0g(336ミリモル)を徐々に添加(内温20℃以下)した後、50℃に加熱して4時間30分撹拌した。反応液から析出した結晶をろ取、イソプロパノールでかけ洗い後、乾燥を行い、前記中間体(c)を43.1g(白色粉末、収率92%)で得た。得られた中間体(c)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、d6−DMSO)δ=7.82(s,1H),7.55(s,2H),5.96(s,1H),4.12(s,4H).
中間体(c)35.0g(0.25モル)、ピバロイルアセトニトリル68.8g(0.55モル)に水900mLを加えて室温で撹拌した。この懸濁液に1M塩酸水をpH3になるように滴下した後、50℃に加熱して8時間撹拌した。この反応液に8M水酸化カリウム水溶液を滴下してpH8に調整して、さらに1M塩酸水を滴下してpH6に調整して析出した結晶をろ取、イソプロパノールでかけ洗い後、乾燥を行い前記中間体(d)を83.0g(白色粉末、収率94%)で得た。得られた中間体(d)のNMR測定結果は以下の通りである。
1H−NMR(300MHz、d6−DMSO)δ=8.73(s,1H),7.97(s,1H),6.88(s,4H),5.35(s,2H),1.22(s,18H).
濃硫酸4.1mLに酢酸18.5mLを加えて氷冷で撹拌し、40%ニトロシル硫酸3.85g(12.1ミリモル)を滴下した。この混合液に中間体(b)1.71g(11.0ミリモル)を徐々に添加(内温0℃以下)した後、0℃で2時間撹拌した。この反応液に尿素150mgを添加し、さらに0℃で15分撹拌して、ジアゾ液Aを調製した。
中間体(d)にメタノール50mLを加えて加熱溶解させた後、氷冷で撹拌した混合液に前記ジアゾ液Aをゆっくり滴下した(内温10℃以下)。この反応液を室温で2時間撹拌した後、析出した結晶をろ取、メタノールでかけ洗いして前記例示化合物(Pig.−1)の粗結晶を得た。さらに前記粗結晶に水を加えて撹拌した後、この懸濁液を水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、さらにジメチルアセトアミド20mLを加えて、80℃で2時間撹拌した。析出した結晶をろ取、さらにメタノールで懸濁洗浄し得られた結晶をろ取、乾燥して例示化合物(Pig.−1)を2.0g(黄色粉末、収率79%)で得た。
なお、上記合成スキームと同様にして、例示化合物(Pig.−18)、例示化合物(Pig.−21)及び例示化合物(Pig.−33)を合成した。
以下の組成中の諸成分を混合し、ディゾルバーで均一になるまで撹拌し、得られた予備分散液をさらに縦型ビーズミル(アイメックス(株)製のレディーミル)で0.1mmφジルコニアビーズを用いて3〜6時間分散し、イエロー顔料分散体YP−1〜YP−3を調製した。
・例示化合物(Pig.−1;式(1)で表されるアゾ顔料) 20.0部
・ソルスパース32000(ルーブリゾール社製、ポリエステル系化合物) 12.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル 68.0部
・例示化合物(Pig.−18;式(1)で表されるアゾ顔料) 20.0部
・ソルスパース32000(ルーブリゾール社製、ポリエステル系化合物) 12.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル 68.0部
・顔料:Yellow HG AF(クラリアント社製C.I.ピグメント・イエロー・180) 20.0部
・ソルスパース32000(ルーブリゾール社製、ポリエステル系化合物) 12.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル 68.0部
得られたイエロー顔料分散体YP−1について、光散乱回折式の粒度分布測定装置LA910((株)堀場製作所製)を用い、体積基準平均粒径D50を測定した。
次に、得られたイエロー顔料分散体YP−1〜YP−3を用い、下記組成の諸成分を混合してインク組成物YI−1〜YI−8を調製した。
<インク組成物YI−1の組成>
・前記イエロー顔料分散体YP−1 25.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(引火点71℃、沸点189℃)34.0部
・プロピレンカーボネート(引火点132℃、沸点242℃) 36.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−2 25.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(引火点71℃、沸点189℃)34.0部
・プロピレンカーボネート(引火点132℃、沸点242℃) 36.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−3 25.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(引火点71℃、沸点189℃)34.0部
・プロピレンカーボネート(引火点132℃、沸点242℃) 36.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−1 25.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(引火点71℃、沸点189℃)34.0部
・プロピレンカーボネート(引火点132℃、沸点242℃) 18.0部
・エチレンカーボネート(引火点150℃、沸点260.7℃) 18.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−1 25.0部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(引火点71℃、沸点189℃)34.0部
・プロピレンカーボネート(引火点132℃、沸点242℃) 18.0部
・N,N−ジメチルイミダゾリジノン(引火点121℃、沸点246℃) 18.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−1 25.0部
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(引火点74℃、沸点190℃)
18.0部
・トリエチレングリコールジエチルエーテル(引火点111℃、沸点216℃)
30.5部
・トリエチレングリコールモノメチルエーテル(引火点138℃、沸点249℃)
6.5部
・プロピレンカーボネート(引火点132℃、沸点242℃) 15.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−1 25.0部
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(引火点74℃、沸点190℃)
18.0部
・トリエチレングリコールジエチルエーテル(引火点111℃、沸点216℃)
30.5部
・トリエチレングリコールモノメチルエーテル(引火点138℃、沸点249℃)
6.5部
・γ−バレロラクトン(ラクトン系溶剤)(引火点81℃、沸点205−208℃)
15.0部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
・前記イエロー顔料分散体YP−1 25.0部
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(引火点74℃、沸点190℃)
18.0部
・トリエチレングリコールジエチルエーテル(引火点111℃、沸点216℃)
30.5部
・トリエチレングリコールモノメチルエーテル(引火点138℃、沸点249℃)
21.5部
・Elvacite 2013(樹脂)(デュポン(株)製、メチルメタクリレート・ブチルメタクリレート共重合体) 5.0部
得られたインク組成物YI−1〜YI−8について、下記の測定、評価を行った。測定及び評価の結果は、表1に示す。
得られたインク組成物を、PET製容器に入れて密栓し、60℃恒温槽中で30日間保存し、保存後の粘度及び平均粒子径を測定した。また、同様の方法で保存前のインク組成物の粘度及び平均粒子径も測定した。粘度は、R100型粘度計(東機産業(株)製)により25℃、コーンの回転数20rpmの条件にて測定した。平均粒子径は、光散乱回折式の粒度分布測定装置LA910〔(株)堀場製作所製〕を用い、体積基準平均粒径D50を測定した。それぞれの測定値を指標にして、下記の評価基準にしたがってインク安定性の評価をした。評価結果は表1に示す。
<評価基準>
A:粘度及び平均粒子径ともに、保存前の値の±6%以内であった。
B:粘度及び平均粒子径いずれかの値が、保存前の値の±6%を超えるものであった。
得られたインク組成物を、PET製容器に入れて密栓し、60℃恒温槽中で30日間保存した。被記録媒体として富士フイルム(株)製の「画彩 写真仕上げPro」を、インクジェット記録装置として、600dpi、256ノズルの試作プリントヘッド及び加熱定着手段としてヒート版加熱を備えたインクジェット装置を用意した。60℃恒温槽中で30日間保存して得たインク組成物をインクジェット装置に装填し、ヘッドから30分間吐出した後、メンテナンス作業として、15KPaの圧力で10秒間加圧した後にクリーンワイパーFF−390c((株)クラレ製)でワイプを行った後、さらに30分間吐出を継続し、30分経過した後に前記被記録媒体(画彩写真仕上げPro)上に描画し、直後に描画部直下50℃に加熱したヒート版上にて2分間乾燥し、ベタ記録及び細線記録して得られた画像(5cm×5cm)を観察した。そして、観察した画像を下記の評価基準にしたがって目視により評価した。
<評価基準>
A:白抜けの発生等によるドット欠けの発生が認められず、良好な画像が得られた。
B:白抜けの発生等によるドット欠けなどの画像故障が僅かに認められたが、実用上支障を来さない程度であった。
C:白抜けの発生等によるドット欠けなどの画像故障が多く認められた。
前記「2.吐出回復性」の評価と同様に、インクジェット記録装置として、600dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを備えたインクジェット装置を用意し、これに得られたインク組成物を装填して、ポリ塩化ビニルフィルム(ビューカル900:リンテック(株)製)に記録を行った。その記録面(記録画像)に対して、ラビングテスター(テスター産業(株)製、型式AB301)を用い、試験用布片(金巾3号)にて加重200g、50往復の条件で擦過試験を行い、下記の評価基準にしたがって目視によりインキの剥がれの有無を評価した。評価結果は表1に示す。
<評価基準>
A:インクの剥がれは認められなかった。
B:僅かにインクの剥がれが認められたが、実用上支障を来さない程度であった。
C:インクの剥がれが目立ち、実用上支障を来す程度であった。
前記「2.吐出回復性」の評価と同様に、インクジェット記録装置として、600dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを備えたインクジェット装置を用意し、これに得られたインク組成物YI−1を装填して、富士フイルム(株)製の「画彩 写真仕上げPro」に細線を記録した後、40℃のイオン交換水中に24時間浸漬した。浸漬後、細線の滲みの有無を目視により観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。評価結果は表1に示す。
<評価基準>
A:滲みは認められなかった。
B:僅かに滲みが認められたが、実用上支障を来さない程度であった。
C:滲みが認められた。
前記「2.吐出回復性」の評価と同様に、インクジェット記録装置として、600dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを備えたインクジェット装置を用意し、これに得られたインク組成物を装填して、富士フイルム(株)製の「画彩 写真仕上げPro」にベタ記録を行った。乾燥後、ベタ画像部のコックリング(波打ち)の有無を目視により観察した。観察した画像を下記の評価基準にしたがって評価した。評価結果は表1に示す。
<評価基準>
A:コックリング(波打ち)の発生は認められなかった。
B:コックリング(波打ち)の発生が僅かに認められたが、実用上支障を来さない程度であった。
C:コックリング(波打ち)の発生が目立ち、実用上支障を来す程度であった。
有機溶剤の描画基材へのダメージを評価する方法として、折り曲げテストを実施した。
上記インクジェット画像記録方法に従い、被記録媒体として、塩化ビニル樹脂シート(厚み150μm)を用い、画像部の平均膜厚が4μmのベタ画像を描画した。折り曲げテストは画像を形成した被記録材を25℃条件下で30回折り曲げ、画像部の割れの有無によって評価した。
<評価基準>
A:サンプル表面に割れが発生しない。
B:サンプル表面に折り曲げ20回で割れが発生する。
C:サンプル表面に折り曲げ10回で割れが発生する。
これに対し、比較例1では、顔料分散体とした際の分散性及びその安定性が悪く、インク組成物としたときのインク安定性、吐出回復性に劣っていた。また、比較例2では安定性、吐出回復性が劣化し、ポリ塩化ビニル樹脂に対するダメージが大きく、印刷物強度に問題がある。一方、比較例3では、安定性、吐出回復性が劣化し、塩化ビニルに対する密着性が悪く、ポリ塩化ビニル樹脂への記録は難しく、普通紙を用いた場合には画像の耐水性、コックリングの点で劣っていた。
Claims (10)
- (成分A)式(1)で表されるアゾ顔料、
(成分B)式(2)又は式(3)で表される少なくとも1種の有機溶剤、及び、
(成分C)(成分B)以外の有機溶剤、を含有することを特徴とする
インクジェットインク組成物。
(式(1)中、Zは、5〜8員の含窒素ヘテロ環に由来する2価の基を表し、Y1、Y2、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の置換基を表し、G1及びG2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、W1及びW2は、それぞれ独立に、アルコキシ基、アミノ基、アルキル基又はアリール基を表す。)
(式(2)及び式(3)中、R1、R2、及びR4は、それぞれ独立に、−NR6−又は酸素原子を表し、R3、R5は−CmHn−で表される炭化水素基を表し、分岐を有していてもよく、mは2〜8の整数を表し、nは(2m−4)、(2m−2)又は2mいずれかの整数を表し、R6は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を表す。) - 式(1)中のW1及びW2が、それぞれ独立に、炭素数3以下のアルコキシ基、アミノ基又は炭素数3以下のアルキルアミノ基である、請求項1に記載のインクジェットインク組成物。
- 式(1)中のG1及びG2が、それぞれ独立に、炭素数3以下のアルキル基である、請求項1又は2に記載のインクジェットインク組成物。
- 式(1)中のZが、6員の含窒素ヘテロ環に由来する2価の基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
- (成分B)がカーボネート化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
- (成分B)がエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
- (成分C)が、グリコールエーテル類である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
- さらに、(成分D)高分子分散剤、及び/又は、(成分E)結着樹脂を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
- 被記録媒体上に、請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物を吐出する工程、及び、
吐出されたインクジェットインク組成物に熱を加え、前記インクジェットインク組成物を定着する工程、を含むことを特徴とする
インクジェット記録方法。 - 請求項9に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする
印刷物。
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