JP2011051745A - 高所作業車における長尺物格納装置 - Google Patents

高所作業車における長尺物格納装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高所作業車におけるブーム上面に設けられる長尺物格納装置として、不特定な形状の長尺物であってもブーム上面に安定姿勢で格納でき、且つ簡単な構造で、しかも高所作業時において架線に引っ掛かりにくい構造のものを提供する。
【解決手段】高所作業車における長尺物格納装置として、ブーム3の上面31aの左右両サイド付近に、ブーム長さ方向に所定長さを有した棒状で左右一対のガード部材51,51を、該両ガード部材51,51の少なくともブーム先端側の各端部がブーム上面31aに近接又は接合する状態で取付けて構成していることにより、不特定な形状の長尺物であってもブーム上面に安定姿勢で格納でき、且つ簡単な構造で、しかも高所作業時において架線に引っ掛かりにくい構造とすることができる。
【選択図】 図3

Description

本願発明は、例えば電柱周りで高所作業を行う際に用いられる長尺物を格納するための高所作業車における長尺物格納装置に関するものである。尚、本願で対象となる長尺物としては、例えば物品落下防止用の防護ネット(不使用時には太棒状に巻き畳まれる)や架線被覆用のポリ管の束等がある。
高所作業車による電柱周りの作業時には、作業位置の直下に物品(電柱に取付ける工具や機材等)の落下を防止するための防護ネットを張設することが多い。この種の防護ネットは、複数本のフレーム間にネットを張設したもので、不使用時には太棒状に巻き畳まれる。そして、この防護ネットは、太棒状に巻き畳んだ状態で高所作業車の余剰スペースに積載して作業現場まで搬送される。
又、電柱周りの作業の中には、架線をポリ管で被覆する工事もあり、その場合には該ポリ管の束を高所作業車に積載して作業現場まで搬送する。尚、以下の説明では、太棒状に巻き畳んだ防護ネットやポリ管束を総称して長尺物ということがある。
この種の長尺物(太棒状に巻き畳んだ防護ネットやポリ管束)を高所作業車に積載して搬送する場合に、該長尺物を車輌の荷台上に置くと邪魔になる。
他方、高所作業車にはブーム(伸縮ブーム)が用いられているが、該ブームの上面は一般に遊休スペースとなっている。そして、上記の長尺物をブーム上面に格納すると、該長尺物の置き場所に困らないとともに、該ブーム上面を長尺物格納場所として有効利用できるという利点がある。
ところで、特開2001−31382号公報(特許文献1)には、高所作業車のブーム上面を、作業台に取付けて荷揚げ用に使用するサブブームの格納場所として利用したものが開示されている。この公知例のサブブーム格納装置は、ブーム上面に載置台や昇降装置やロック機構等を備え、硬質で定形のサブブームをブーム上面に格納することができるようになっている。
特開2001−31382号公報
ところが、上記公知例(特開2001−31382号公報)のサブブーム格納装置では、次のような問題がある。
まず、この公知例のサブブーム格納装置では、ブーム上面をサブブームの格納場所として有効利用できるものの、その他(サブブーム以外)の不特定な形状の長尺物(例えば本願で対象にしている防護ネットやポリ管束)を格納するのに適さない構造となっている。即ち、防護ネット(太棒状に巻き畳んだもの)や不特定本数のポリ管の束からなる長尺物では、その太さ(直径)がバラバラであって、定形の長尺物(サブブーム)しかセットできない上記公知例のものでは、不特定形状の長尺物に対応できない。
又、この公知例のサブブーム格納装置では、載置台や昇降装置やロック機構等が設けられていて、構造がかなり複雑であり、且つ製作コストが高くつく。
さらに、この公知例のサブブーム格納装置では、その載置台や昇降装置やロック機構等がブーム上面に対して離間していたり突起状であったりするために、高所作業時において格納装置が架線に接触した状態でブームを起伏又は旋回させると、該格納装置で架線を引っ掛けてしまい、該架線を損傷させる虞れがある。
そこで、本願発明は、不特定な形状の長尺物であってもブーム上面に安定姿勢で格納でき、且つ簡単な構造で、しかも高所作業時において架線に引っ掛かりにくい構造の長尺物格納装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、車輌上にブームを旋回及び起伏自在に設置し、且つブーム先端部に作業員搭乗用の作業台を取付けた高所作業車に装備される長尺物格納装置を対象にしている。尚、本願の長尺物格納装置で格納される長尺物としては、例えば太棒状に巻き畳まれた防護ネットや架線被覆用のポリ管の束等があるが、これらの長尺物はかなりの長さ(例えば2m前後の長さ)を有している。
そして、この請求項1の長尺物格納装置は、ブームの上面の左右両サイド付近にブーム長さ方向に所定長さを有した棒状で左右一対のガード部材を取付けて構成されている。
両ガード部材の長さは、特に限定するものではないが、例えば1.5〜2m程度のものが採用できる。両ガード部材間の間隔は、ブーム上面の左右幅の範囲内で適宜間隔に設定できる(例えば該間隔を20〜30cm程度にすることができる)。尚、この両ガード部材は、それぞれ長さ方向の適数箇所を所定長さの支持脚を介してブーム上面に支持されるが、両ガード部材の中間長さ部分は、ガードとして機能させるためにブーム上面から所定高さ(例えば5〜10cm程度)離間させた位置に設置するとよい。
ところで、左右のガード部材は、それぞれかなりの長さ(例えば1.5〜2m程度)を有している関係で、高所作業時においてブームを大きく起仰させたときに両ガード部材のブーム先端側の端部が電柱間に架設されている架線(低位架線)の高さを超えることがある。そして、該架線の近くでブームを起伏させたり旋回させたりした場合には、ガード部材のブーム先端側寄り部分が架線に接触して該ガード部材先端部で架線を引っ掛ける虞れがある。特に、両ガード部材のブーム先端側の端部がブーム上面から離間していると、該ガード部材端部とブーム上面との間に隙間ができ、電柱周りでの高所作業時に、架線(低位架線)が上記隙間からガード部材とブーム上面との間に侵入する虞れがある。そして、架線がガード部材とブーム上面との間に侵入した状態で、ブームを誤って起伏させたり旋回させたりすると、該架線に大きなダメージを与えてしまうことになる。
そこで、本願請求項1の長尺物格納装置では、両ガード部材をブーム上面に対して、該両ガード部材の少なくともブーム先端側の各端部がブーム上面に近接又は接合する状態で取付けている。
両ガード部材におけるブーム先端側の各端部は、ブーム上面に対して接合させる(この場合は該ガード部材端部をブーム上面に溶接してもよい)ことが好ましいが、ガード部材端部とブーム上面間に架線が侵入しない程度まで該ガード部材端部をブーム上面に近接させた状態で設置することもできる。
尚、両ガード部材におけるブーム基端側の各端部は、ブームを大きく起仰させたときでも、電柱間に架設されている架線(低位架線)の高さよりかなり低位置になるので、該ガード部材のブーム基端側端部が架線に接触することがない。従って、ガード部材のブーム基端側端部とブーム上面との間には架線が侵入することがないので、該ガード部材のブーム基端側端部においては、架線侵入防止のために該ガード部材のブーム基端側端部をブーム上面に近接(又は接触)させる必要は特にないが、該ガード部材のブーム基端側端部も先端側端部と同様にブーム上面に近接(又は接触)させても何ら差し支えない。
本願請求項1の長尺物格納装置は、左右のガード部材を基本構成としたものであるから、その構成が非常に簡単となっている。又、この長尺物格納装置に長尺物を格納する場合は、ブーム上面における左右の両ガード部材間に長尺物を配置するが、両ガード部材間の長尺物格納スペースは上方が開放されているので、該長尺物をブームの上方から出し入れすることができる。さらに、両ガード部材間の長尺物格納スペースは、上方が開放されているので、格納される長尺物の直径が不特定であっても支障なく格納できる。尚、長尺物を両ガード部材間に格納した状態では、該長尺物を適宜の手段によりブーム上面あるいはガード部材に固定しておくとよい。
又、高所作業時においてブームを大きく起仰させたときには、ブーム上面のガード部材の上端寄り位置が架線(低位架線)に接触することがあるが、両ガード部材のブーム先端側の各端部をブーム上面に近接又は接合させていると、ガード部材先端付近に低位架線が接触しても、該低位架線がガード部材端部とブーム上面との間に侵入することがない。尚、架線がガード部材先端寄り位置に接触した状態でブームを旋回させても、ガード部材が架線に対して滑るので、該架線が損傷する危険性は少ない。
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の長尺物格納装置において、両ガード部材間に置いた長尺物をブーム上面又は両ガード部材に縛り付けるための締付バンドを備えたものである。
この締付バンドは、格納すべき長尺物の形状が不特定であったり、あるいは不安定な長尺物であっても、支障なく縛り付けることができるものである。
[本願請求項3の発明]
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の長尺物格納装置において、両ガード部材のブーム後端側に長尺物のずり落ちを防止するためのストッパーを設けている。
このストッパーは、ブームを起仰させたときに、長尺物の後端側(下端側)の端面に衝合して、該長尺物がブーム上面に沿ってずり落ちるのを防止し得るものであれば適宜の構造のものが採用できる。尚、該ストッパーとしては、例えば、両ガード部材のブーム後端側に該両ガード部材に跨がって横架材を架設したものや、両ガード部材のブーム後端部分を相互に近接方向に折曲させたもの等が採用できる。
[本願請求項4の発明]
本願請求項4の発明は、上記請求項1〜3のいずれか1項の長尺物格納装置において、両ガード部材の少なくともブーム先端側の各端部をブーム上面に向けて下降傾斜させている。
このように、両ガード部材のブーム先端側の各端部をブーム上面に向けて下降傾斜させていると、ブーム上面と該ガード部材端部との間に角ができにくくなる。そして、ブームを大きく起仰させたときにガード部材の先端側(上部寄り)に架線が接触しても、該架線がガード部材先端部に引っ掛かりにくくなる。
尚、両ガード部材におけるブーム基端側の各端部は、ブームを大きく起仰させたときでも、電柱間に架設されている架線(低位架線)の高さより低位置になる(架線に接触しない)ので、架線引っ掛かり防止のために該ガード部材のブーム基端側端部を下降傾斜させる必要は特にないが、該ガード部材のブーム基端側端部も先端側端部と同様にブーム上面に向けて下降傾斜させても何ら差し支えない。
[本願請求項1の発明の効果]
本願請求項1の長尺物格納装置は、次のような効果がある。
まず、ブーム上面の左右両サイド付近にそれぞれ棒状のガード部材を取付けたものであるから、簡単な構成でもってブーム上面上に長尺物格納部を形成することができるという効果がある。
又、両ガード部材間の長尺物格納スペースは、上方が開放されているので、該格納スペース内に長尺物を出し入れする作業が非常に容易となるとともに、格納すべき長尺物の直径が不特定であっても該格納スペース内に支障なく格納することができるという効果がある。
さらに、高所作業時においてブームを大きく起仰させたときには、ブーム上面のガード部材の上端寄り位置が架線(低位架線)に接触することがあるが、両ガード部材のブーム先端側の各端部をブーム上面に近接又は接合させているので、ガード部材先端付近に架線が接触しても、該架線がガード部材端部とブーム上面との間に侵入することがなく、不用意に(誤って)ブームを起伏あるいは旋回させても、該ガード部材で架線を引っ掛けにくくなるという効果がある。
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の長尺物格納装置には、両ガード部材間に置いた長尺物をブーム上面又は両ガード部材に縛り付けるための締付バンドを備えているので、両ガード部材間に長尺物を置いた状態で該長尺物を締付バンドで縛り付けることができる。
従って、この請求項2の長尺物格納装置では、上記請求項1の効果に加えて、該長尺物を締付バンドで締め付けておくことにより、高所作業車の走行時に振動があっても該長尺物がブーム上面上で動かないという効果がある。
又、長尺物を締付バンドで縛り付けることにより、長尺物の形状(特に太さ)が不特定であったり、不安定な長尺物であっても、安定した格納状態を維持できるという効果がある。
[本願請求項3の発明の効果]
本願請求項3の長尺物格納装置では、両ガード部材のブーム後端側に長尺物のずり落ちを防止するためのストッパーを設けているので、上記請求項1又は2の効果に加えて、長尺物をブーム上面に格納した状態でブームを起仰させても、該長尺物がストッパーによりずれ落ちるのを防止することができる(長尺物を安定姿勢で保持できる)という効果がある。
[本願請求項4の発明の効果]
本願請求項4の発明では、両ガード部材の少なくともブーム先端側の各端部をブーム上面に向けて下降傾斜させている。このように、両ガード部材のブーム先端側の各端部をブーム上面に向けて下降傾斜させていると、ブーム上面と該ガード部材端部との間に角ができにくくなる。
従って、この請求項4の長尺物格納装置では、上記請求項1〜3の効果に加えて、ブームを大きく起仰させたときにガード部材の先端側(上部寄り)に架線が接触しても、該架線がガード部材先端部に一層引っ掛かりにくくなるという効果がある。
本願第1実施例の長尺物格納装置を備えた高所作業車の側面図である。 図1の高所作業車の平面図である。 図1の高所作業車に使用された長尺物格納装置の拡大斜視図である。 図1の長尺物格納装置付き高所作業車の使用状態説明図である。 格納すべき長尺物としてポリ管束を採用した場合の図3相当図である。 本願第2実施例の長尺物格納装置を備えたブーム部分の平面図である。
以下、図1〜図6を参照して本願実施例の長尺物格納装置を説明すると、図1〜図5には、本願第1実施例の長尺物格納装置5を備えた高所作業車を示し、図6には同第2実施例の長尺物格納装置5を備えたブーム3部分を示している。
図1及び図2の高所作業車は、車輌1の荷台11上に設けた旋回台2に、基端ブーム31と中間ブーム32と先端ブーム33からなる伸縮ブーム3を起伏自在に取付けているとともに、先端ブーム33の先端部にレベルシリンダ41及び旋回装置42を介して作業台4を取付けて構成されている。
旋回台2は、荷台11の後端部寄り位置に設置されており、伸縮ブーム3の格納姿勢では、該伸縮ブーム3の先端側が車輌1の前方に向くようになっている。
荷台11には、前後左右に4つのアウトリガ12が設けられており、この高所作業車で高所作業を行うときには、図4に示すように各アウトリガ12をそれぞれ接地させる。
伸縮ブーム3は、起伏シリンダ13によって起伏せしめられる一方、ブームに内蔵された伸縮シリンダによって伸縮せしめられる。
作業台4は、旋回装置42に対してアーム43で連結されている。そして、該アーム43が旋回装置42により水平旋回し得るとともに、アーム43に対して作業台4が水平方向に首振り自在となっている。
この実施例の高所作業車では、ブーム3(基端ブーム31)の一方の側面に、作業台4上に装着して荷揚げ用に使用するためのサブブーム6を格納している。尚、このサブブーム6は、本願の要件とするものではないので、その格納構造の詳細説明は省略する。
ところで、高所作業車による電柱周りの作業時には、例えば図4に示すように作業位置の直下に物品(電柱に取付ける工具や機材等)の落下を防止するための防護ネット10′を張設することが多い。この種の防護ネット10′は、複数本のフレーム間にネットを張設したもので、該防護ネットを作業現場まで搬送するには、図1〜図3(及び後述する図6)に符号10で示すように太棒状に巻き畳んだ形態の長尺物とされる。尚、防護ネットを太棒状に巻き畳んだ長尺物10の大きさは、該防護ネットの展張大きさにもよるが、例えば全長が1.8〜2mで太さが15〜20cm程度となる。又、この防護ネットは、太棒状に巻き畳んだ状態でその外側をカバーシート(又は袋)で被覆される。
他方、電柱周りの作業の中には、架線をポリ管で被覆する工事もあり、その場合には、図5に示すように複数本のポリ管10b,10b・・の束(符号10の長尺物となる)を高所作業車に積載して作業現場まで搬送する。図5に示す複数本のポリ管10b,10b・・からなるポリ管束(長尺物)10は、その長さ方向の適数箇所(図5の例では前後2箇所)を固縛バンド10c,10cで固縛しておくと姿勢が安定する。尚、このポリ管束からなる長尺物10も、例えば全長が1.8〜2m程度であり、太さはポリ管10bの本数にもよるが15〜20cm程度にできる。
尚、以下の説明では、図1〜図3及び図6に示す太棒状に巻き畳んだ防護ネットや、図5に示すポリ管束を総称して長尺物10(特許請求の範囲中の長尺物となる)ということがある。
この実施例の高所作業車には、伸縮ブーム3の基端ブーム31の上面31aに、長尺物(太棒状に巻き畳んだ防護ネットやポリ管束)10を格納するための長尺物格納装置5を設けている。尚、この実施例において、ブーム上面とは基端ブーム31の上面31aのことである。
図1〜図5に示す第1実施例の長尺物格納装置5は、ブーム上面31aの左右両サイド付近に、ブーム長さ方向に所定長さを有した棒状で左右一対のガード部材51,51を取付けて構成されている。
両ガード部材51,51の長さは、特に限定するものではないが、例えば1.5〜2m程度のものが採用できる。両ガード部材51,51間の間隔は、ブーム上面31aの左右幅の範囲内で適宜間隔に設定できる(例えば該間隔を20〜30cm程度にすることができる)。尚、この実施例では、図2に示すように、一方(図2の上側)のガード部材51はブーム側縁に近接させた位置に設置しているが、他方(図2の下側)のガード部材51はブーム側縁からやや中央側に寄せた位置に設置している。
各ガード部材51,51は、その中間部のかなりの長さ部分を直棒部(中間直棒部)52とする一方、該中間直棒部52の両端部をそれぞれ所定小長さ(例えば15〜30cm程度の長さ)だけブーム上面31aに向けて下降傾斜(下降傾斜部53,53)させた形状のものを採用している。
そして、この各ガード部材51,51は、ブーム上面31aの左右両サイド付近において前後向きの平行姿勢で、前後各下降傾斜部53,53のそれぞれ端部をブーム上面31aに接合させることにより、中間直棒部52をブーム上面31aから所定高さ(例えば5〜10cm程度)離間させた状態で設置している。又、各ガード部材51,51の中間直棒部52,52は、それぞれ長さ方向の適数箇所(図示例では3箇所ずつ)をブーム上面31aにそれぞれ支持脚54,54,54で支持している。
各ガード部材51,51のそれぞれの端部は、ブーム上面31aに対して溶接により固定しておくと、該各ガード部材51,51の取付強度が増強されるので好ましいが、該各ガード部材51,51の各端部はブーム上面31aに対して単に接合させただけでもよいし、あるいは微小間隔をもって近接させたものでもよい。尚、ガード部材51の端部をブーム上面31aに近接させて設置する場合は、該ガード部材51の端部をブーム上面31aに対して、電柱に架設している架線(図4の符号23)の太さより小さい間隔(例えば1〜2mm程度)にするとよい。
各ガード部材51,51の設置状態では、該各ガード部材51,51の端部寄り位置がブーム上面31aに向く下降傾斜部53となっているので、該ガード部材51の端部に角ができにくくなり、後述するようにガード部材51の上部寄り部分に架線23が接触しても、該架線23がガード部材51の端部(付け根部分)に引っ掛かりにくくなる。
第1実施例(図1〜図5)及び第2実施例(図6)の各長尺物格納装置5には、ブーム上面31a上の両ガード部材51,51間に置いた長尺物10を縛り付けるための締付バンド57を設けている。この各実施例で使用されている締付バンド57は、長尺物10をブーム上面31aに縛り付けるようにしたものであるが、該締付バンド57は長尺物10を両ガード部材51,51に縛り付け得るようにしたものでもよい。
又、第1実施例(図1〜図5)及び第2実施例の各長尺物格納装置5には、両ガード部材51,51のブーム後端側に長尺物10のずり落ちを防止するためのストッパーを設けている。
図1〜図5に示す第1実施例の長尺物格納装置5では、該ストッパーとして、両ガード部材51,51のブーム後端側に該両ガード部材51,51に跨がって横架材55を架設したものを採用している。
他方、図6に示す第2実施例の長尺物格納装置5では、該ストッパーとして、両ガード部材51,51のブーム後端部分(各下降傾斜部53,53)を相互に近接方向に折曲させた先狭部56で構成されている。尚、この第2実施例のストッパー(先狭部56)では、ストッパーとしての別部材が不要となる。
そして、この各ストッパー(図2、図3、図5の横架材55と、図6の先狭部56)は、両ガード部材51,51間に格納される長尺物10の後端面10aを衝合させることによって、ブーム3を起仰させたときに長尺物10が自重でずり落ちるのを防止し得るようになっている。尚、ブーム起仰時における長尺物10のずり落ち防止機能は、上記締付バンド57で長尺物10を締め付けることによっても発揮できるが、ストッパー(55,56)を設けると一層のずり落ち防止効果が得られる。
この実施例の長尺物格納装置5の使用方法及び機能について説明する。
まず、図1及び図2に示すように、ブーム3を車輌1上に格納した状態で、作業現場において使用される長尺物10を図3(第2実施例の場合は図6)又は図5に示すようにブーム上面31aにおける両ガード部材51,51間に載せる。そのとき、両ガード部材51,51間の上部が開放されているので、該両ガード部材51,51間への長尺物収容作業は容易に行えるとともに、不特定形状の(例えば太さが一定しない)長尺物10であっても格納が可能である。
又、このとき、長尺物10の後端面10aがストッパー55(又は56)に衝合するように設置するとともに、該長尺物10を締付バンド57でブーム上面31a又はガード部材51に縛り付ける。この状態では、長尺物1が両ガード部材51,51で左右からガードされており、且つ該長尺物10が締付バンド57で縛り付けられているので、車輌走行時に振動があっても該長尺物10を安定姿勢で保持できる。
又、この高所作業車は、長尺物10を長尺物格納装置5に格納させたままで高所作業を行うことがあるが、その場合、ブーム3を起仰させても、長尺物10が締付バンド57でブーム上面(又はガード部材)に締め付けられており且つストッパー(55,56)で下方側から支持されているので、該長尺物10が自重でずり落ちることはない。
他方、作業現場において、長尺物10(例えば太棒状に巻き畳んだ防護ネット)を使用する際には、図1及び図2の状態から締付バンド57を外し、該長尺物10を両ガード部材51,51間から運び出して作業台4に積み込み、その作業台4を所定位置まで移動させて長尺物10をセットする(図4の場合は、防護ネットを符号10′で示すように電柱21の所定高さに張設する)。
その後、図4に示すように、作業台4から高所作業(例えば高位架線22の補修作業)を行う際には、ブーム3を大きく起仰させるが、そのとき、ブーム上面31aに設置しているガード部材51の上部寄り位置が低位架線23の高さに達することがある。そして、その状態で、誤ってブーム3を架線接触側に起伏させたり旋回させたりすると、ガード部材51の上部寄り付近が低位架線23に接触することがあるが、そのとき、ガード部材51の端部寄りが下降傾斜部53となっているので、低位架線23がガード部材51に引っ掛かりにくい(不用意に架線を損傷させない)という機能がある。又、ガード部材51の端部は、ブーム上面31aに接合させている(微小間隔をもって近接させる場合もある)ので、ガード部材51の上部寄り付近に接触していた架線23が、ガード部材51(下降傾斜部53)の端部とブーム上面31aとの間に侵入することがない。従って、ブーム上面31aに長尺物格納装置5を設けたものであっても、電柱周りでの高所作業時に架線(特に低位架線23)を損傷させる危険性が少なくなる。
尚、本願の長尺物格納装置5は、上記実施例の変形例として次のように構成することができる。
即ち、上記実施例では、各ガード部材51,51のそれぞれ両端部をブーム上面31aに接合(又は近接)させているが、ブーム起仰時に低位架線23(図4)に接触する可能性があるのは、ガード部材51におけるブーム先端側(上部側となる)の端部側だけであるので、ガード部材51におけるブーム基端側(下部側となる)の端部は、ブーム上面31aに対して離間させたままでもよい。
又、これに関連して、ブーム3を大きく起仰させても、各ガード部材51,51におけるブーム基端側(下部側となる)の端部寄りには架線が接触しないので、該ガード部材51におけるブーム基端側には下降傾斜部を設けなくてもよい。
1は車輌、2は旋回台、3はブーム、4は作業台、5は長尺物格納装置、10は長尺物、23は低位架線、31は基端ブーム、31aはブーム上面(基端ブーム上面)、51はガード部材、52は中間直棒部、53は下降傾斜部、55,56はストッパー、57は締付バンドである。

Claims (4)

  1. 車輌上にブームを旋回及び起伏自在に設置し、且つブーム先端部に作業員搭乗用の作業台を取付けた高所作業車において、
    前記ブームの上面の左右両サイド付近に、ブーム長さ方向に所定長さを有した棒状で左右一対のガード部材を、該両ガード部材の少なくともブーム先端側の各端部がブーム上面に近接又は接合する状態で取付けている、
    ことを特徴とする高所作業車における長尺物格納装置。
  2. 請求項1において、
    前記両ガード部材間に置いた長尺物をブーム上面又は両ガード部材に縛り付けるための締付バンドを備えている、
    ことを特徴とする高所作業車における長尺物格納装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記両ガード部材のブーム後端側に、長尺物のずり落ちを防止するためのストッパーを設けている、
    ことを特徴とする高所作業車における長尺物格納装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、
    前記両ガード部材の少なくともブーム先端側の各端部をブーム上面に向けて下降傾斜させている、
    ことを特徴とする高所作業車における長尺物格納装置。
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