JP2011047322A - ベーンポンプ - Google Patents

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Ken Yamamoto
山本  憲
Tsukasa Hojo
司 法上
Masaaki Nishikata
政昭 西方
Takeshi Kusakabe
毅 日下部
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Abstract

【課題】寸法精度や組み付け精度を過度に要求することなく、高いポンプ効率を達成することができ、しかも運転中の振動や騒音を防止することのできるベーンポンプを提供する。
【解決手段】本発明のベーンポンプでは、ロータ3の回転軸方向の両端面に、ガイド蓋15を一体に設ける。このガイド蓋15は、各ベーン溝9の回転軸方向の開口を塞ぐとともに、該ベーン溝9内に配置されるベーン4と摺接するものである。ガイド蓋15とポンプ室2内面との間には、各作動室5に連通する連通スペース12を形成し、該連通スペース12内に、作動流体の漏れを防止するためのシール部材1を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベーンポンプの漏れ損失を防止するための技術に関する。
小型に形成できるポンプとして、ベーンポンプが好適に用いられる。従来のベーンポンプは、図9に示すように、ポンプ室2を有するケース10と、ポンプ室2に偏心させて収納したロータ3と、ロータ3の径方向及び回転軸方向に開口するように該ロータ3に形成した複数のベーン溝9と、ポンプ室内周面2bにその先端が摺接するように各ベーン溝9内にて径方向にスライド自在に配置されたベーン4とを、備えている(例えば、特許文献1参照)。
このベーンポンプにおいては、ポンプ室2内面とロータ3とベーン4とで囲まれる複数の作動室5が、ロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる。そして、容積拡大過程にある作動室5に対して吸入路6を通じて作動流体を流入させ、容積縮小過程にある作動室5から吐出路7を通じて作動流体を排出させる。
上記構成のベーンポンプにおいて、ポンプ効率を高めるためには、作動流体の漏れを防止する必要がある。ここでの作動流体の漏れとは、高圧側である作動室5内の作動流体が他の低圧側の作動室5内に流入するような漏れである。
漏れ防止の第一の手段としては、ベーン溝9内にある各ベーン4を、ロータ3の回転軸方向にガタツキが生じないように組み付けることが考えられる。これにより、ベーン4の径方向への円滑なスライドを確保し、ベーン4の先端全体をポンプ室内周面2bに対して確実に密着させることができる。さらに、ベーン4のガタツキ防止によって、運転中の振動や騒音も防止される。
また、漏れ防止の第二の手段として、ポンプ室2内面とロータ3との間に隙間が極力できないように、ロータ3やケース10等の各部材の平面度や平行度を厳しく設定し、この各部材を精密に組み付けることも考えられる。
しかし、上記第一、第二の手段のいずれにおいても、これを達成するためには、ロータ3と、これを組み込むケース10との間で、厳しい寸法精度が要求される。また、ロータ3とケース10の組み付け精度についても厳しいものが要求される。そのため、製造コストの増大を招く結果となる。
特開昭62−291488号公報
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、ロータとケースとの間で過度の寸法精度や組み付け精度を要求することなく、漏れ損失を防止して高いポンプ効率を達成することができ、しかも運転中の振動や騒音も防止することができるベーンポンプを提供することを、課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のベーンポンプは、以下の構成を具備したものとする。
本発明のベーンポンプは、ケース10内に形成されるポンプ室2と、ポンプ室2に偏心させて収納したロータ3と、ロータ3の回転軸を中心として径方向に伸びるとともに径方向及び回転軸方向の外方に開口する複数のベーン溝9と、ポンプ室内周面2bにその先端が摺接するように各ベーン溝9内にて径方向にスライド自在に配置されるベーン4と、ポンプ室2内面とロータ3とベーン4とで囲まれてロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる複数の作動室5と、容積拡大過程にある作動室5に対して作動流体を流入させる吸入路6と、容積縮小過程にある作動室5から作動流体を排出させる吐出路7とを備えている。さらに、ロータ3の回転軸方向の両端面には、各ベーン溝9の回転軸方向の開口を塞ぐとともに該ベーン溝9内に配置されるベーン4と摺接するガイド蓋15を一体に設ける。ガイド蓋15とポンプ室2内面との間には、各作動室5に連通する連通スペース12を形成し、該連通スペース12内に、作動流体の漏れを防止するためのシール部材1を配置する。
上記構成からなる本発明のベーンポンプによれば、ロータ3の回転軸方向の両側にガイド蓋15を一体に設けておくことで、両ガイド蓋15によって各ベーン4のガタツキを防止して円滑なスライドを確保し、各ベーン4の先端全体をポンプ室内周面2bに対して確実に密着させることができる。さらに、各ベーン4のガタツキ防止によって、運転中の振動や騒音も防止される。そして、この両側のガイド蓋15とポンプ室2内面との間に連通スペース12を形成し、該連通スペース12にシール部材1を配置することによって、作動流体の漏れを効率的に防止することができる。つまり、本発明のベーンポンプによれば、ロータ3とケース10の間で過度の寸法精度や、過度の組み立て精度を要求することなく、高いポンプ効率を達成することができる。
また、本発明のベーンポンプにおいては、シール部材1が配置される上記連通スペース12を、ガイド蓋15の外周面15aとこれに対向するポンプ室内周面2bとの間に形成することも好ましい。このようにすることで、作動室5に極力近い箇所で連通スペース12を仕切り、作動流体の漏れを効果的に防止することができる。
このとき、上記連通スペース12を、径方向の幅Wが一定の環状スペースとなるように形成することが好ましい。このようにすることで、運転中のシール部材1には、周方向において略均一な応力がかかるようになる。そのため、ロータ3の回転が安定化するととともに、シール部材1の破損や消耗が低減される。
また、上記シール部材1は、その一端部をガイド蓋15の外周面15aに固定し、他端部をポンプ室内周面2bに摺接させるものであることも好ましい。このようにすることで、運転中にロータ3が回転軸方向に変動しても、シール部材1はその変動に追従して回転軸方向に変位することになり、作動流体の漏れを安定的に防止することができる。
また、上記シール部材1は、その一端部をポンプ室内周面2bに固定し、他端部をガイド蓋15の外周面15aに摺接させるものであることも好ましい。このようにすることで、シール部材1の固着箇所をケース10側にて確保することができ、シール部材1の固着箇所を高い自由度で設定することができる。
本発明にあっては、ロータの回転軸方向の両側にガイド蓋を設けておくことで、各ベーンのガタツキを防止して該ベーンがポンプ室内周面に対して確実に密着するようにでき、また、運転中の振動や騒音も防止することができる。そして、この両側のガイド蓋とポンプ室内面との間に連通スペースを形成し、該連通スペースにシール部材を配置するといった構成を採用することによって、作動流体の漏れを効率的に防止することができる。つまり、ロータとケースの間で寸法精度や組み立て精度を過度に要求することなく、高いポンプ効率を達成することができ、しかも運転中の振動や騒音も防止できるという効果を奏する。
また、本発明にあっては、連通スペースを、ガイド蓋の外周面とこれに対向するポンプ室内周面との間に形成することで、作動流体の漏れをより効果的に防止できるという効果を奏する。
さらに、この連通スペースを、径方向の幅が一定の環状スペースとなるように形成することで、ロータの回転が安定し、シール部材の破損や消耗も低減されるという効果を奏する。
また、シール部材の一端部をガイド蓋の外周面に固定し、他端部をポンプ室内周面に摺接させるように設けることで、運転中にロータが変動してもこれに追従してシール部材は一体に変位し、作動流体の漏れを安定的に防止するという効果を奏する。
また、シール部材の一端部をポンプ室内周面に固定し、他端部をガイド蓋の外周面に摺接させるように設けることで、シール部材の固着箇所をケース側において高い自由度で設定できるという効果を奏する。
本発明の実施形態における第1例のベーンポンプの概略的な平面断面図である。 同上のベーンポンプの概略的な側面断面図である。 同上のベーンポンプにおける、シール部材の変形例を示す概略的な側面断面図である。 同上のベーンポンプにおける、シール部材の固着箇所の変形例を示す概略的な側面断面図である。 本発明の実施形態における第2例のベーンポンプの概略的な平面断面図である。 図5の各箇所の側面断面を概略的に示す説明図である。 本発明の実施形態における第3例のベーンポンプの概略的な平面断面図である。 同上のベーンポンプの概略的な側面断面図である。 従来のベーンポンプの説明図である。
本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1〜図4には、本発明の実施形態における第1例のベーンポンプを示している。図1はベーンポンプの概略的な平面断面図であり、図2はベーンポンプの概略的な側面断面図である。図3や図4には、後述するシール部材1やこれの固着箇所の変形例を示している。なお、本文中で用いる平面視とは、ロータ3の回転軸方向(以下、単に「軸方向」という。)から視た場合を意味する。
図1、図2に示すように、第1例のベーンポンプにおいては、上ケース10aと下ケース10bとから成るケース10内に、ポンプ室2を形成している。ポンプ室2には、ロータ3を偏心させて収納している。ロータ3には、該ロータ3の回転軸を中心として、径方向にむけて放射状に伸びるようにベーン溝9を複数条設けている。各ベーン溝9は、径方向外方にむけて開口し、且つ、軸方向の両外方にむけても開口するように形成してある。
ロータ3の各ベーン溝9内には、ベーン4を径方向にスライド自在に配置している。各ベーン4は、配置されるベーン溝9の径方向外方をむく開口を通じて、該ベーン溝9から径方向に突没自在であり、遠心力によって径方向外方に押し出された際に、その先端がポンプ室内周面2bに摺接するようになっている。さらに上記ケース10には、ポンプ室2に至るように吸入路6及び吐出路7を設けている。
これにより、ケース10内には、ポンプ室2の内面とロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれる作動室5が、複数形成される。ロータ3を回転駆動させると作動室5の容積が大小し、容積拡大過程にある作動室5に対しては吸入路6を通じて作動流体が流入し、容積縮小過程にある作動室5からは吐出路7を通じて作動流体が排出される(図1中の矢印参照)。
ロータ3の軸方向の両端面には、全てのベーン溝9の軸方向開口を塞ぐように平板(円板)状のガイド蓋15を固定させ、ロータ3と軸方向両側のガイド蓋15を一体に設けている。各ベーン溝9内のベーン4は、ガイド蓋15の軸方向内側をむく内底面に対して摺接し、スライドをガイドされるように設けている。
そして、軸方向両側に設けてある一対のガイド蓋15の径方向外側をむく外周面15aと、これに対向するポンプ室内周面2bとの間には、シール部材1を配置するための連通スペース12を設けている。このガイド蓋15の径方向外側に形成される連通スペース12は、隣接するベーン4間に形成される各作動室5と連通する部分である。
以下においては、ベーンポンプの各構成について、さらに詳細に述べる。
ロータ3は、平面視円形状の外形を有しており、その中央に軸受部8を設けている。ロータ3には、ベーン溝9を放射状に四条形成しており、各ベーン溝9の軸方向両側の開口を、一対のガイド蓋15により封止している。図中上下一対のガイド蓋15のうち、下方のガイド蓋15の下側部分には、マグネットから成る磁性体11を一体に装着している。
ロータ3の軸受部8には、ポンプ室2を上下に貫く固定軸13を回転自在に挿通させている。この固定軸13の挿通により、ロータ3は、両ガイド蓋15の軸方向外側をむく外底面15bがポンプ室内底面2aと対向し、且つ、両ガイド蓋15の径方向外側をむく外周面15aがポンプ室内周面2bと対向する姿勢にて、ポンプ室2内に回転自在に配置される。
ロータ3の各ベーン溝9には、ロータ3の径方向を長手方向とする棒状のベーン4を、ロータ3の径方向にスライド自在となるように収納配置している。ベーン4は、その径方向のスライドによってロータ3の外周面3aから突没自在となる。
ケース10の下部(つまり下ケース10b)には、ポンプ室2内に配置されるガイド蓋15の磁性体11と隣接するように、ステータ(図示せず)を配置させている。この隣接する磁性体11とステータとが、ロータ3を回転駆動させる駆動部を構成する。
ポンプ室2に収納したロータ3を駆動部にて回転駆動させると、各ベーン4はロータ3が回転することによる遠心力を受け、ロータ3の外周面3aから外方に突出する。外方に突出したベーン4は、その先端をポンプ室内周面2bに摺接させ、上記したように、ポンプ室内周面2bとロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれた複数の作動室5を形成する。
ここで、ロータ3の回転軸はポンプ室2の偏心位置にあるので、ロータ3を回転駆動させることで、各作動室5はロータ3の回転方向に移動しながらその容積を大小に変化させる。各作動室5は、吸入路6と連通する位置にある時には、ロータ3の回転に伴い容積が増大する。また、吐出路7と連通する位置にある時には、ロータ3の回転に伴い容積が減少する。そのため、ロータ3を回転駆動すれば、作動流体が吸入路6から作動室5内に流入し、この作動室5内で圧縮された後に吐出路7から吐出される。
ポンプ室2内においては、軸方向両側に配置してある一対のガイド蓋15の径方向外側に、それぞれ連通スペース12を設けている。連通スペース12は、平面視略円環状を成すスペースであって、各連通スペース12に、作動流体の漏れを防止するためのリング状のシール部材1を配置している。
リング状のシール部材1は、径方向内側をむく端部(つまり内周縁)をその全周にわたってガイド蓋15の外周面15aに固着させることで、連通スペース12に配置される。シール部材1は可撓性を有するものであり、ガイド蓋15の外周面15aとポンプ室内周面2bとの間で径方向に押圧変形されるように設けている。このシール部材1は、弾性変形により撓みを生じた状態で、その径方向外側をむく端部(つまり外周縁)を、全周にわたってポンプ室内周面2bに摺接させる。シール部材1は、上記押圧により撓みやすくなるよう、その外周縁側(つまり摺接側)の厚みを内周縁側(つまり固着側)の厚みよりも薄く成形してある。
上記構成からなる第1例のベーンポンプにおいては、ロータ3の軸方向両側にガイド蓋15を一体に設けておくことで、両ガイド蓋15によって各ベーン4のガタツキを防止し、各ベーン4の先端全体をポンプ室内周面2bに対して確実に密着させることが可能となる。さらに、各ベーン4のガタツキ防止によって、運転中の振動や騒音も防止される。
そして、両側のガイド蓋15に対して更にシール部材1を固着させておくことで、該シール部材1によって連通スペース12を軸方向に仕切り、作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
したがって、両側のガイド蓋15やシール部材1を具備する第1例のベーンポンプによれば、ロータ3やケース10等の各構成部品に対する過度の寸法精度や、過度の組み立て精度を要求することなく、高いポンプ効率を達成することができるのである。
ところで、ロータ3の回転軸はポンプ室2の中心からずれた位置に設けているので、環状を成す連通スペース12は、その径方向の幅Wが、周方向に沿って漸次変化する形状となる。これに対して本例では、リング状のシール部材1が各箇所の幅Wに応じて撓むことによって、連通スペース12が、その全周に亘って軸方向に仕切られるようになっている。
また、シール部材1は、その径方向の一端部(内周縁)をガイド蓋15の外周面15aに固着させ、径方向の他端部(外周縁)がポンプ室内周面2bに摺接するように設けているので、運転中においてロータ3が軸方向に変動しても、シール部材1はその変動に追従して軸方向に変位する。つまり、このシール部材1は、運転中の変動に関わらずロータ3に対して一定の位置にあり、作動流体の漏れを安定的に防止するものである。
図3には、シール部材1の変形例を示している。図3に示すシール部材1は蛇腹構造を有するものであり、図2に示すシール部材1のように軸方向に屈曲して撓むことでその径方向の幅を変化させるのではなく、蛇腹状に伸張することによって径方向の幅を変化させる構造となっている。
図4には、シール部材1の固着個所の変形例を示している。図4に示す変形例では、シール部材1の径方向の一端部(外周縁)を全周にわたってポンプ室内周面2bに固着させ、ガイド蓋15の外周面15aに径方向の他端部(内周縁)が全周にわたって摺接するように設けている。この変形例によれば、シール部材1の固着箇所を確保しやすくなるという利点がある。つまり、シール部材1を固着させる箇所をケース10側に設定することにより、シール部材1の固着箇所の自由度を高めることができる。
なお、本例では下側のガイド蓋15に磁性体11を設け、該磁性体11を用いてロータ3の駆動部を構成しているが、磁性体11を設けない構造とすることもできる。この場合、後述の第2、第3例で示すように、ケース10の外部に設置してあるモータの軸回転によって、ロータ3を回転させる構造とすればよい。
次に、本発明の実施形態における第2例のベーンポンプについて、図5、図6に基づいて説明する。図5はベーンポンプの概略的な平面断面図であり、図6は図5の各箇所の側面断面(A−E、B−E、C−E、D−E断面)を概略的に示す説明図である。以下においては、本例の特徴的な構成についてのみ詳述し、第1例と同様の構成については詳しい説明を省略する。
本例では、平面視リング状を成す連通スペース12を、その径方向の幅Wが全周に亘って一定となるように形成している。具体的には、ポンプ室内周面2bを、ベーン4が摺接することでロータ3との間において作動室5を形成する軸方向中央部分2b1と、ガイド蓋15との間において連通スペース12を形成する軸方向両端部分2b2とに分けている。
この軸方向中央部分2b1の中心は、ロータ3の中心とはずらして設けている。一方、軸方向両端部分2b2の中心は、ロータ3の中心と一致させて設けている。そのため、図6に示すように、軸方向中央部分2b1とこれに隣接する軸方向両端部分2b2との間に段部が形成されている。
上記構成からなる第2例のベーンポンプにおいては、連通スペース12の径方向の幅Wが一定であることから、運転中、シール部材1には周方向において略均一な応力がかかることになる。そのため、ロータ3の回転が安定化するという利点や、シール部材1の破損や消耗が低減されるという利点がある。
なお、前述のように、本例にあってはガイド蓋15に第1例のような磁性体11を設けず、ケース10の外部に設置してあるモータによってロータ3を回転させる構造となっているが、第1例のようにガイド蓋15に磁性体11を設け、該磁性体11を用いてロータ3の駆動部を構成してもよいことは勿論である。
次に、本発明の実施形態における第3例のベーンポンプについて、図7、図8に基づいて説明する。図7はベーンポンプの概略的な平面断面図であり、図8は概略的な側面断面図である。以下においては、本例の特徴的な構成についてのみ詳述し、第1例や第2例と同様の構成については詳しい説明を省略する。
本例では、シール部材1が配置される連通スペース12を、各ガイド蓋15の軸方向外側をむく外底面15bと、この外底面15bに対向するポンプ室内底面2aとの間に形成している。両側の連通スペース12は各作動室5に連通する部分であるが、この部分を、弾性を有するシール部材1によって塞ぐのである。
シール部材1は、その軸方向の一端部(つまり、ガイド蓋15の外底面15bと対向する端面)をガイド蓋15の外底面15bに固定し、軸方向の他端部(つまり、ポンプ室内底面2aと対向する端面)をポンプ室内底面2aに摺接させるものであるが、これに限定されず、その軸方向の一端部(この場合、ポンプ室内底面2aと対向する端面)をポンプ室内底面2aに固定し、軸方向の他端部(この場合、ガイド蓋15の外底面15bと対向する端面)をガイド蓋15の外底面15bに摺接させるものであってもよい。
また、シール部材1は、連通スペース12の全部又は略全部を塞ぐように、軸挿通用の中央空所を除くリング状に形成してあるが、作動室5間の作動流体の漏れを防止できるものであれば他の形状であっても構わない。
上記構成からなる第3例のベーンポンプにおいては、ガイド蓋15の平坦な外底面15bにシール部材1を固着させておき、ロータ3を組み入れる際に該シール部材1をポンプ室内底面2aに押し当てることで、作動流体の漏れを効率的に防止することができる。したがって、ロータ3やケース10等の各構成部品に対する寸法精度や組み立て精度を過度に要求することなく、高いポンプ効率を達成することができるのである。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記各例の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、各例において適宜の設計変更を行うことや、各例の構成を適宜組み合わせて適用することが可能である。
1 シール部材
1a 外周端部
2 ポンプ室
2b ポンプ室内周面
3 ロータ
3a 外周面
4 ベーン
5 作動室
6 吸入路
7 吐出路
9 ベーン溝
10 ケース
12 連通スペース
15 ガイド蓋
15a 外周面
W 連通スペースの幅

Claims (5)

  1. ケース内に形成されるポンプ室と、ポンプ室に偏心させて収納したロータと、ロータの回転軸を中心として径方向に伸びるとともに径方向及び回転軸方向の外方に開口する複数のベーン溝と、ポンプ室内周面にその先端が摺接するように各ベーン溝内にて径方向にスライド自在に配置されるベーンと、ポンプ室内面とロータとベーンとで囲まれてロータの回転駆動によりその容積を大小変化させる複数の作動室と、容積拡大過程にある作動室に対して作動流体を流入させる吸入路と、容積縮小過程にある作動室から作動流体を排出させる吐出路とを備えたベーンポンプにおいて、ロータの回転軸方向の両端面には、各ベーン溝の回転軸方向の開口を塞ぐとともに該ベーン溝内に配置されるベーンと摺接するガイド蓋を一体に設け、ガイド蓋とポンプ室内面との間には、各作動室に連通する連通スペースを形成し、該連通スペース内に、作動流体の漏れを防止するためのシール部材を配置したことを特徴とするベーンポンプ。
  2. シール部材が配置される上記連通スペースを、ガイド蓋の外周面とこれに対向するポンプ室内周面との間に形成したことを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 上記連通スペースを、径方向の幅が一定の環状スペースとなるように形成したことを特徴とする請求項2に記載のベーンポンプ。
  4. 上記シール部材は、その一端部をガイド蓋の外側面に固定し、他端部をポンプ室内周面に摺接させるものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のベーンポンプ。
  5. 上記シール部材は、その一端部をポンプ室内周面に固定し、他端部をガイド蓋の外周面に摺接させるものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のベーンポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101175713B1 (ko) 2012-05-23 2012-08-21 정의섭 고압 유체를 이용한 베인 모터 및 이를 가지는 발전장치

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