JP2008151113A - ベーンポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】容積室において吐出口側にある流体が吸入口側に漏れ出すことを防止でき、ポンプ効率が優れたベーンポンプを提供する。
【解決手段】ロータ室2に収納される軸方向から見て円形のロータ5を備える。ロータ5の周方向に複数設けたベーン16を備える。ロータ室2の内周面の周方向の一領域で構成されるロータ摺接部6及び他の領域で構成される容積室形成部7を備える。容積室形成部7とロータ5の外周面との間に形成される容積室12を備える。容積室12を複数のベーン16で区画して形成された作動室18を備える。ロータ摺接部6を曲率半径R1がロータ5の半径と略同じ円弧状の面とする。回転駆動するロータ5の外周面と前記ロータ摺接部6とを摺接させる。
【選択図】図1
【解決手段】ロータ室2に収納される軸方向から見て円形のロータ5を備える。ロータ5の周方向に複数設けたベーン16を備える。ロータ室2の内周面の周方向の一領域で構成されるロータ摺接部6及び他の領域で構成される容積室形成部7を備える。容積室形成部7とロータ5の外周面との間に形成される容積室12を備える。容積室12を複数のベーン16で区画して形成された作動室18を備える。ロータ摺接部6を曲率半径R1がロータ5の半径と略同じ円弧状の面とする。回転駆動するロータ5の外周面と前記ロータ摺接部6とを摺接させる。
【選択図】図1
Description
本発明はベーンポンプに関する。
従来のベーンポンプとしては例えば図7に示すものが知られている。このベーンポンプはケーシング1の内部に断面円形のロータ室2を形成し、ロータ室2には軸方向から見て円形でその中心軸線を回転中心として回転駆動するロータ5を収納している。ロータ5は一端がロータ室2の内周面に摺接するように断面円形のロータ室2の偏心位置に配置してあり、またこれによりロータ室2の内周面とロータ5の外周面との間に容積室12を形成している。ロータ室2の内周面には容積室12のロータ5の回転方向における後側及び前側の夫々に連通する吸入口3及び吐出口4を設けている。ロータ5にはロータ5の径方向に移動自在となって押圧ばね17により先端がロータ室2の内周面に摺接するベーン16を周方向に複数設けてあり、このロータ5の外周面から突出する各ベーン16の先端部で容積室12を区画して複数の作動室18を形成している。各作動室18はロータ5の回転に伴い容積が変化するものであり、ロータ5を回転駆動すれば、流体が吸入口3から連通する作動室18内に流入し、この作動室18内で圧縮された後、吐出口4から吐出される。なお特許文献1には図7に示すベーンポンプと同様のベーンポンプが開示されている。
ところで上記図7に示すロータ室2の内周面の曲率半径はロータ5の半径よりも長いため、ロータ5の周方向における一点のみがロータ室2の内周面に摺接する。従ってこのロータ室2とロータ5の摺接する部分を介して容積室12の吐出口4側にある流体が吸入口3側に漏れ出す恐れがあり、このように流体が漏れ出すとポンプ効率が低下する。
特開昭62−291488号公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、容積室において吐出口側にある流体が吸入口側に漏れ出すことを防止でき、ポンプ効率が優れたベーンポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明に係るベーンポンプは、内部にロータ室2を形成したケーシング1と、ロータ室2に収納される軸方向から見て円形のロータ5と、ロータ5の径方向に移動自在となって先端部がロータ室2の内周面に摺接するロータ5の周方向に複数設けたベーン16を備え、ロータ室2の内周面の周方向の一領域で構成されるロータ摺接部6及び他の領域で構成される容積室形成部7と、該容積室形成部7とロータ5の外周面との間に形成される容積室12と、容積室12のロータ5の回転方向における後側及び前側の夫々に連通する吸入口3及び吐出口4と、容積室12を前記複数のベーン16で区画して形成された作動室18を備え、ロータ摺接部6を曲率半径R1がロータ5の半径と略同じ円弧状の面とすると共に、容積室形成部7の曲率半径R2をロータ摺接部6の曲率半径R1よりも長くし、回転駆動するロータ5の外周面と前記ロータ摺接部6とを摺接させることを特徴とする。このようにロータ室2の内周面の周方向の一領域を曲率半径R1がロータ5の半径と同じ円弧状のロータ摺接部6で構成し、回転駆動するロータ5の外周面とロータ摺接部6とが摺接するようにしたことで、ロータ摺接部6の周方向の全長に亘る部分にロータ5の外周面を面で摺接することができ、これにより容積室12の吐出口4側にある流体がロータ室2とロータ5の摺接する部分を介して吸入口3側の容積拡大領域に漏れ出すことを確実に防止できる。
また請求項2は請求項1において、前記容積室形成部7及びロータ摺接部6からなるロータ室2の内周面を周方向全長に亘って滑らかに連続した面とすることを特徴とする。ロータ室2の内周面を周方向全長に亘って滑らかに連続した面とすることで、ロータ5の回転によりロータ室2の内周面に摺接するベーン16の先端部をロータ室2の内周面全長に亘ってスムーズに移動させることができる。
また請求項3は請求項1又は請求項2において、前記ロータ室2の内周面の少なくともロータ摺接部6、又はロータ5の少なくとも外周面を、弾性部材20により構成して成ることを特徴とする。これにより、回転駆動時におけるロータ5の外周面をロータ摺接部6に押し当てて弾性部材20を弾性変形させた状態で摺接させ、ロータ摺接部6とロータ5の外周面との間の密閉性を高めることができる。
請求項1に係る発明では、容積室の吐出口側にある流体がロータ室とロータの摺接する部分を介して吸入口側の容積拡大領域に漏れ出すことを確実に防止でき、ポンプ効率を向上できる。
また請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、ロータの回転によりロータ室の内周面に摺接するベーンをスムーズに移動することができる。
また請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、回転駆動時におけるロータの外周面をロータ摺接部に押し当てて弾性部材を弾性変形させた状態で摺接させ、ロータ摺接部とロータの外周面との間の密閉性を高め、容積室の吐出口側にある流体が、容積縮小領域の端部からロータ室とロータの摺接する部分を介して吸入口側の容積拡大領域に漏れ出すことをより確実に防止できる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。本実施形態の一例のベーンポンプは図1に示すように流体を吸入する吸入口3及び吸入した流体を吐出する吐出口4を設けたケーシング1で外郭を構成している。ケーシング1の内部には完全な円ではないが概ね断面円形のロータ室2を形成してあり、該ロータ室2には軸方向から見て円形となる円柱状でその中心軸線を回転中心として回転駆動するロータ5を収納している。
図2及び図3に示すようにロータ室2の内周面の周方向の一領域は曲率半径R1がロータ5の半径と略同じ断面円弧状のロータ摺接部6で構成してあり、またロータ室2の内周面の周方向の他の領域は曲率半径R2がロータ摺接部6の曲率半径R1よりも長い容積室形成部7で構成してある。ロータ摺接部6で形成される円弧は半円よりも短い円弧である。容積室形成部7は、周方向の中央部を構成する円弧状部8と、周方向の端部を構成する両側の直線状部9で構成してある。円弧状部8は曲率半径がロータ摺接部6の曲率半径R1よりも長い断面円弧状の曲面からなり、該円弧状部8で形成される円弧は半円よりも長い円弧である。各直線状部9はロータ摺接部6の周方向の両端点における接線及び円弧状部8の周方向の両端点における接線の両方と重複し、このような直線状部9でロータ摺接部6と円弧状部8を接続することで、容積室形成部7及びロータ摺接部6からなるロータ室2の内周面は周方向全長に亘って角の無い滑らかに連続した面となっている。
上記ロータ摺接部6及び容積室形成部7で構成したロータ室2の内周面のうち、容積室形成部7のロータ5の回転方向において後側(図1中cに示す方向)の周方向の端部には既述の吸入口3を形成し、また反対側の端部、即ち容積室形成部7の図1中bに示すロータ5の回転方向における前側の周方向の端部には既述の吐出口4を形成している。吸入口3及び吐出口4の夫々は、例えばロータ摺接部6を挟んだロータ室2の両側の端部の夫々から同一方向に伸びる直線状の孔からなり、円弧状のロータ摺接部6の中点及び該ロータ摺接部6の曲率中心を通るロータ室2の中心線aと平行である。また吸入口3及び吐出口4のロータ室2と反対側の端部はケーシング1の外面から開口している。
ケーシング1にはロータ5の回転軸部10をロータ室2内に突設してあり、該回転軸部10はロータ室2の中心よりもロータ摺接部6の中点側に偏った位置で且つロータ室2のロータ摺接部6の曲率中心と重複する位置に配されている。ロータ5は中心に形成した軸受け部11で前記回転軸部10を受けるものであり、該ロータ5は駆動手段により回転軸部10を中心に図中bに示す一方向に回転する。
このようにロータ5の回転中心をロータ室2の中心よりもロータ摺接部6側に偏った位置に配置することで、回転駆動するロータ5の外周面と、ロータ室2の内周面の周方向の一領域を構成するロータ摺接部6とが摺接するようになる。またロータ室2の内周面の周方向の他の領域を構成する容積室形成部7とロータ5の外周面との間にはロータ5の回転方向において容積が増減する容積室12が形成される。この容積室12は、ロータ室2を吸入口3側と吐出口4側とに二分するロータ室2の中心線aを境に、ロータ5の回転方向における後側に位置する容積拡大領域13と、ロータ5の回転方向における前側(図1中bに示す方向)に位置する容積縮小領域14に二分される。容積拡大領域13はロータ5の回転方向前側に向かって容積が増大し、該容積拡大領域13のロータ5の回転方向後側の端部は吸入口3に連通している。また容積縮小領域14はロータ5の回転方向前側に向かって容積が縮小し、該容積縮小領域14のロータ5の回転方向前側の端部は吐出口4に連通している。
ロータ5の外周面の周方向において等間隔で離れた複数箇所(図示例では4箇所)にはロータ5の中心に向かって伸びる断面長方形状のベーン溝15を形成している。各ベーン溝15には断面長方形状のベーン16を摺動自在に収納してあり、これによりロータ5の径方向に移動可能となった各ベーン16の先端側はロータ5の外周面に対して垂直に出没自在となっている。各ベーン溝15の奥部には収納されたベーン16をロータ5の径方向外側に向けて押圧する押圧ばね17を設けてあり、該押圧ばね17の付勢力により各ベーン16の先端部はロータ室2の内周面に押圧され、ロータ5の回転駆動時にはロータ室2の内周面に常時摺接することとなる。即ちこの場合、ベーン16は容積室12に対応する位置にある時には先端部がロータ5の外周面から径方向外側に突出し、ロータ摺接部6に対応する位置にある時にはロータ5の外周面と略面一となってロータ5のベーン溝15内に没する。
ロータ室2の内周面とロータ5の外周面との間に形成された容積室12は前記ロータ5の外周面から突出する各ベーン16により区画され、これによりロータ室2には作動室18がロータ5の回転方向に複数形成される。各ベーン16間に形成された作動室18はロータ5の回転に伴い容積が増減するものであり、即ち各作動室18は吸入口3に連通する位置にある時にはロータ5の回転に伴い容積が増大し、吐出口4に連通する位置にある時にはロータ5の回転に伴い容積が減少する。従ってロータ5を回転駆動すれば、流体が吸入口3からこれに連通する作動室18内に流入し、この作動室18内で圧縮された後、吐出口4から吐出され、これによりポンプとして機能する。
以上説明した本例のベーンポンプは、ロータ室2の内周面の周方向の一領域を曲率半径1がロータ5の半径と略同じ円弧状のロータ摺接部6で構成し、回転駆動するロータ5の外周面とロータ摺接部6とが摺接するようにしたので、ロータ摺接部6の周方向の全長に亘る部分にロータ5の外周面を摺接することができ、これにより容積室12の吐出口4側にある流体が、容積縮小領域14の端部からロータ室2とロータ5の摺接する部分を介して吸入口3側の容積拡大領域に漏れ出すことを確実に防止でき、ポンプ効率を向上できる。
またロータ室2の内周面において容積室形成部7とロータ摺接部6との接続部分に角が存在すると、この角にベーン16の先端が引っ掛かる恐れがあるが、上記ベーンポンプでは容積室形成部7及びロータ摺接部6からなるロータ室2の内周面を周方向の全長に亘って角のない滑らかに連続した面としてあるのでこれを防止でき、即ちロータ5の回転によりロータ室2の内周面に摺接するベーン16の先端部をロータ室2の内周面全長に亘ってスムーズに移動させることができる。
なお本例では容積室形成部7は周方向の両端部に直線状部9を有する断面略円弧状に形成したが、完全な断面円弧状又は断面楕円弧状に形成しても良い。またロータ摺接部6の曲率半径R1はロータ5の半径と完全に同じであっても良いし、ロータ5の半径よりも若干であれば長くても良い。ここでロータ摺接部6の曲率半径R1をロータ5の半径よりも若干長くする場合は、ロータ摺接部6の曲率中心とロータ5の回転中心を重複させ、これによりロータ5を回転駆動した際にはロータ摺接部6とロータ5の外周面との間に広域に摺接せずに微小隙間を形成する。なおこのように広域に摺接せずに微小空間を形成した場合も本願においては摺接に含めるものとする。またロータ5は、ロータ5に固定的に設けた回転軸部10を駆動手段により回転駆動することで回転するものであっても良いし、回転軸部10をロータ5又はケーシング1に固定的に設けると共にロータ5の一部を磁石等の磁性体で構成し、外部の非接触式電磁駆動手段(図示せず)により前記回転軸部10を中心に回転するものであっても良い。また上記吸入口3及び吐出口4の夫々の配置や形状は一例であり、上記に限定されるものではない。また上記ロータ5には各ベーン16をロータ室2の内周面に押圧するための押圧ばね17を設けたが、押圧ばね17を設けず、ロータ5の遠心力を利用して各ベーン16の先端部をロータ室2の内周面に摺接するようにしても良い。
次に上記一例のベーンポンプとは異なる他例のベーンポンプについて説明する。なお以下の説明では一例のベーンポンプと同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図4に示すように本例のベーンポンプは、上記ロータ室2の内周面の周方向の全長に亘る部分をゴムやゲル等の弾性部材20により構成してある。弾性部材20はケーシング1の内部に形成した凹部24の内周面の周方向の全長に亘って取り付けてある。弾性部材20は周方向の全長に亘って一体に形成してあり、その厚みが周方向の全長に亘って均一であり、ロータ室2の内周面の円弧状部8、両側の直線状部9、ロータ摺接部6の夫々を、大径円弧部21、両側の直線部22、小径円弧部23で構成している。
ロータ5はその半径をロータ摺接部6の曲率半径よりも若干長くしたり、回転中心となる回転軸部10をロータ摺接部6の曲率中心よりもロータ摺接部6側に位置させる等して、ロータ5の外周面の周方向の一部が弾性部材20の小径円弧部23で構成されたロータ摺接部6に押し当たる位置に設けてある。これによって、回転駆動時におけるロータ5はその外周面で弾性部材20の小径円弧部23を圧縮して弾性変形させた状態でロータ摺接部6に摺接し、また、このロータ5に設けた各ベーン16の先端も弾性部材20で構成されたロータ摺接部6に押し当たることとなる。従って、ロータ摺接部6とロータ5の外周面との間の密閉性を高めることができ、容積室12の吐出口4側にある流体が、容積縮小領域14の端部からロータ室2とロータ5の摺接する部分を介して吸入口3側の容積拡大領域に漏れ出すことをより確実に防止でき、ポンプ効率をより一層向上できる。また、本例ではロータ室2の内周面の周方向の全長に亘る部分を弾性部材20で構成してあるので、ロータ5の回転駆動時にはロータ5に設けた各ベーン16が弾性部材20で構成されたロータ室2の内周面に押し当たり、ロータ室2の内周面とベーン16との間の密閉性を高めることができ、ベーン16によって仕切られた作動室18間の流体の漏れを確実に防止でき、この点でもポンプ効率を向上できる。
また、上記例では弾性部材20を単一の部材で構成したが、図5に示すように弾性部材20を周方向に複数分割してなる複数の分割体25で構成しても良く、図示例では弾性部材20を、大径円弧部21を構成する分割体25aと、各直線部22を構成する分割体25bと、小径円弧部23を構成する分割体25cとで計4個の分割体25により構成してあり、各分割体25a〜25cは均一な厚みを有する。このように弾性部材20を複数の分割体25a〜25cで構成することで、比較的単純な形状となる各分割体25a〜25cを製造して弾性部材20を容易に形成できる。
また、上記例では、ロータ室2の内周面を、曲率半径R1がロータ5の半径と略同じロータ摺接部6と曲率半径R2がロータ摺接部6の曲率半径R1よりも長い容積室形成部7で構成して非真円形とし、この真円ではないロータ室2の内周面を弾性部材20で構成したが、ロータ室2の内周面を断面真円状に形成し、この真円状のロータ室2の内周面を弾性部材20で構成しても良い。この例でもロータ5はその外周面の周方向の一部がロータ摺接部6に相当する部分である吸入口3及び吐出口4間の部位に押し当たる位置に設けてあり、回転駆動時におけるロータ5はその外周面がロータ摺接部6に相当する部分に押し当たった状態でロータ摺接部6に摺接する。
また、図4に示す例ではロータ室2の内周面の周方向の全長に亘る部分のみを弾性部材20で構成したが、ケーシング1全体を弾性部材20で構成しても良く、またロータ室2の内周面におけるロータ摺接部6のみを弾性部材20で構成しても良く、即ち、少なくともロータ室2の内周面におけるロータ摺接部6を弾性部材20で構成してあれば良いものとする。
次に更に他例のベーンポンプについて説明する。なお以下の説明では一例のベーンポンプと同一の構成については同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。
図6のように本例のベーンポンプは円形のロータ5をゴムやゲル等の弾性部材20により構成してある。また、ロータ5はその半径をロータ摺接部6の曲率半径よりも若干長くしたり、回転中心となる回転軸部10をロータ摺接部6の曲率中心よりもロータ摺接部6側に位置させる等して、ロータ5の外周面の周方向の一部がロータ摺接部6に押し当たる位置に設けてある。
これによって、回転駆動時におけるロータ5は、外周面がロータ摺接部6に押し当たってロータ摺接部6に沿って弾性変形した状態でロータ摺接部6に摺接することとなる。従って、ロータ摺接部6とロータ5の外周面との間の密閉性を高めることができ、容積室12の吐出口4側にある流体が、容積縮小領域14の端部からロータ室2とロータ5の摺接する部分を介して吸入口3側の容積拡大領域に漏れ出すことを確実に防止でき、ポンプ効率をより一層向上できる。
なお、図6に示す例では、ロータ室2の内周面を、曲率半径R1がロータ5の半径と略同じロータ摺接部6と曲率半径R2がロータ摺接部6の曲率半径R1よりも長い容積室形成部7で構成して非真円形としたが、ロータ室2の内周面を断面真円状に形成しても良い。この例でもロータ5はその外周面の周方向の一部がロータ摺接部6に相当する部分である吸入口3及び吐出口4間の部位に押し当たる位置に設けてあり、回転駆動時におけるロータ5はその外周面がロータ摺接部6に相当する部分に押し当たった状態でロータ摺接部6に摺接する。
また、上記例ではロータ5の全体を弾性部材20で構成したが、ロータ5は外周面の周方向の全長に亘る部分のみを弾性部材20で構成する等しても良く、即ち、ロータ5は少なくとも外周面を弾性部材20で構成したものであれば良い。
1 ケーシング
2 ロータ室
3 吸入口
4 吐出口
5 ロータ
6 ロータ摺接部
7 容積室形成部
16 ベーン
18 作動室
20 弾性部材
2 ロータ室
3 吸入口
4 吐出口
5 ロータ
6 ロータ摺接部
7 容積室形成部
16 ベーン
18 作動室
20 弾性部材
Claims (3)
- 内部にロータ室を形成したケーシングと、ロータ室に収納される軸方向から見て円形のロータと、ロータの径方向に移動自在となって先端部がロータ室の内周面に摺接するロータの周方向に複数設けたベーンを備え、ロータ室の内周面の周方向の一領域で構成されるロータ摺接部及び他の領域で構成される容積室形成部と、該容積室形成部とロータの外周面との間に形成される容積室と、容積室のロータの回転方向における後側及び前側の夫々に連通する吸入口及び吐出口と、容積室を前記複数のベーンで区画して形成された作動室を備え、ロータ摺接部を曲率半径がロータの半径と略同じ円弧状の面とすると共に、容積室形成部の曲率半径をロータ摺接部の曲率半径よりも長くし、回転駆動するロータの外周面と前記ロータ摺接部とを摺接させることを特徴とするベーンポンプ。
- 前記容積室形成部及びロータ摺接部からなるロータ室の内周面を周方向全長に亘って滑らかに連続した面とすることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
- 前記ロータ室の内周面の少なくともロータ摺接部、又はロータの少なくとも外周面を、弾性部材により構成して成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベーンポンプ。
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- 2007-10-24 JP JP2007276787A patent/JP2008151113A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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Effective date: 20110120 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |