JP2012087653A - 渦流ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のものに比べて、流路の密閉性を向上させると共に、密閉性の向上に伴う生産費用や回転抵抗の増大を抑制する渦流ポンプを提供する。
【解決手段】この課題を解決するために、渦流ポンプは、回転により流体を加圧する円板状の羽根車4と、前記羽根車4を内部に収納したポンプ室3と、前記羽根車4を回転させるモータと、を備えると共に、前記流体の流動する流路10を前記ポンプ室3の前記羽根車4の外周側に有し、前記羽根車4の板面6,7と、前記ポンプ室3を形成するケーシングの前記流路10以外の場所で前記板面6,7に対向する対向面と、のいずれか一方に固定されて他方側へ突出する突部40を設けて、前記突部40が前記羽根車4の全周に亘って配置されると共に、前記突部40が突出先端側に柔軟性を有した。
【選択図】図1

Description

本発明は、渦流ポンプ、殊に羽根車の外周に流体の流動する流路を有した渦流ポンプに関するものである。
従来から、流体を加圧する羽根車と、羽根車を収容したポンプ室と、羽根車を回転させるモータと、羽根車の外周に位置し液体の流れる流路と、を備えた渦流ポンプがある。そして、流路内の液体の内周側への浸入が著しく増加すると、吸排される流体の量が低下して、ポンプ性能が低下してしまうため、羽根車とポンプ室のクリアランスを狭めて、流体の内周側への浸入を抑制している。このような渦流ポンプとして、例えば、特許文献1のように、回転時にインペラ(羽根車)の外周が収容部(ポンプ室)の形状に沿うように吐出側から吸入側へ反り、インペラとポンプケーシングのクリアランスを減らすもの等がある。
特開2008−232060号公報
しかしながら、クリアランスはポンプ組立時に生じる部品公差によって寸法変動を生じ易いため、密閉性を確保すると生産性が低下する(生産費用が増大する)という問題がある。そして、部品公差によっては、クリアランスが形成されず、羽根車がポンプ室の内面に摺り動きながら回転して、回転抵抗が増大すると共に、羽根車や内面が磨耗して、密閉性が低下する等の恐れもある。
更に、羽根車が変形してクリアランスを減らすものでは、変形に伴い羽根車にストレスが加わるために部材寿命が短く、長期利用し難いと共に、羽根車の構成材料が限られるために流動可能な流体の種類が限られるという問題がある。ましてや、部品精度(部品公差)と羽根車の変形量が所定の条件に合致することで、初めてクリアランスを低減できるため、高い部品精度が要求されて、生産費用が高くなり易いという問題がある。
また、リング状のシール部材を羽根車に面接触させて、密閉性を確保すると、シール部材と羽根車の間に大きな接触抵抗を生じて、羽根車の回転抵抗が増大してしまう。そのため、羽根車の回転中心の位置ずれ等の回転バランスの乱れや、回転速度の低下等を生じて、騒音や振動等が生じ易くなると共に、ポンプ効率が低下する恐れがあり、シール部材を配置することは困難である。ましてや、大きな接触抵抗によってシール部材が磨耗し易く、シール部材の消耗が激しいため、経時劣化による密閉性の低下を生じ易いという問題もある。
そこで、この事情を鑑み、従来のものに比べて流路の密閉性を向上させると共に、密閉性の向上に伴う生産費用の増大や接触に伴う回転抵抗の増大を抑制した渦流ポンプを提供することを課題とした。
上記課題を解決するために、本発明の渦流ポンプは、回転により流体を加圧する円板状の羽根車と、前記羽根車を内部に収納したポンプ室と、前記羽根車を回転させるモータと、を備えると共に、前記流体の流動する流路を前記ポンプ室の前記羽根車の外周側に有し、前記羽根車の板面と、前記ポンプ室を形成するケーシングの前記流路以外の場所で前記板面に対向する対向面と、のいずれか一方に固定されて他方側へ突出する突部を設けて、前記突部が前記羽根車の全周に亘って配置されると共に、前記突部が突出先端側に柔軟性を有したものであることを特徴とする。
この渦流ポンプとして、前記突部が繊維状の突起を複数植え込み形成したものであることが好ましい。
この渦流ポンプとして、前記突部が前記対向面に固定されると共に、該対向面に対向する前記板面側に向けて突出したものであることが好ましい。
この渦流ポンプとして、前記突部が前記板面に固定されると共に該板面に対向する前記対向面側に突出して設けられて、前記突部の突出先端が前記ポンプ室の前記流路の内周側の境界に位置すると共に、前記突出先端が外周側に傾斜して前記対向面に接触したものであることが好ましい。
この渦流ポンプとして、前記ポンプ室が前記対向面を前記円板の両板面に対して夫々有し、一方の前記板面と該板面に対向する一方の前記対向面の間と、他方の前記板面と該板面に対向する他方の前記対向面の間と、に夫々前記突部を配設したものであることが好ましい。
このような構成としたことで、従来のものに比べて、流路の密閉性を向上させることができると共に、密閉性の向上に伴う生産費用や回転抵抗の増大を抑制することができる。
実施形態の一例の渦流ポンプの軸方向に切断した断面図である。 同上の渦流ポンプをA−A線で切断した断面図である。 図1の羽根部周辺を拡大した断面図である。 同上の突起の形状例の斜視図であり、(a)が円柱状であり、(b)が円錐状である。 図2のB−B線で切断した断面図である。 実施形態の他の一例の渦流ポンプの羽根部周辺を拡大した断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を例示して説明する。
実施形態の一例の渦流ポンプは、図1に示すように、駆動源であるモータと、モータに回転駆動される羽根車4と、羽根車4の外周に位置して内部に流体が流動する流路10と、を備えている。該渦流ポンプは、流体を加圧して流動させる羽根部8を羽根車4の外周に有すると共に、羽根部8の外周に流路10が位置している。そして、符号12は流路10内の流体を外部に排出する排出管であり、符号11(図2参照)は外部の流体を流路10内に吸入する吸入管であり、流体は羽根車4の回転に伴い吸入管11から流路10を介して排出管12へ流動されている。
詳しくは、渦流ポンプの外殻がケーシングで形成されると共に、ケーシングで覆われた内部空間が、流路10を有すると共に羽根車4を収容したポンプ室3と、ポンプ室3から区画されたモータ部1と、からなる。
そして、ケーシングは、ポンプ室3の外殻を形成するポンプケース30と、モータ部1の外殻を形成するモータケース2と、ポンプ室3とモータ部1を区画する分離板20と、からなり、モータケース2と分離板20は一体で形成されている。更に、分離板20は、一端に底部を有した円筒部21と、円筒部21の他端から外周に延設された環状のフランジ部22と、フランジ部22の外周からポンプケース30に向かって立ち上がる立設壁24と、からなる。
また、モータは、コイルを有した環状のステータ13と、モータ駆動を制御する制御部14と、複数の磁極を有した円筒状のロータ15と、ロータ15を回転自在で支持した回転支持部と、を備えている。そして、ステータ13及び制御部14はモータ部1内に配置されており、ロータ15及び回転支持部はポンプ室3内に配置されている。該制御部14はステータ13のコイルに流れる電流を制御することで、モータ駆動を制御しており、ステータ13は制御部14に通電制御されることで、ロータ15を磁気回転させている。
一方、ロータ15及び回転支持部はステータ13と略同芯でステータ13の内周に配置されており、ロータ15はステータ13との間に分離板20の円筒部21が介在しており、回転支持部はロータ15の内周に配置されている。そして、回転支持部は、ロータ15の回転中心に位置する軸16と、軸16の軸回りに回転自在で取り付けられた軸受部17と、軸受部17を軸16上に位置規定する受板18と、を有している。
軸16は、一端が円筒部21の底部に固定されて、他端がポンプケース30に固定されており、軸受部17は外周にロータ15が一体で取り付けられており、ロータ15と共に軸16の軸回りに回転する。以下、特に規定しない限り、軸16の軸方向を単に軸方向と記載し、軸16のラジアル方向を単にラジアル方向と記載する。
また、受板18は軸受部17の軸方向の両端に夫々配置されると共に、軸16に対して回転不能で軸16或いはケーシングに固定されており、軸16に対して軸受部17を軸方向の所定の位置に規定している。そのため、回転時の振動等で軸受部17を介してロータ15が軸方向に動くことを防ぎ、ロータ15の位置ずれを抑制している。更に、受板18は軸受部17がケーシングに直接接触することも防いでおり、ロータ15回転時にケーシングが磨耗することを防いで、経時劣化に伴う位置ずれの発生を抑制している。
また、ロータ15は軸方向の一端に上記羽根車4が一体で設けられており、ロータ15は軸受部17と共に回転することで、羽根車4を回転させるものとなっている。該羽根車4は、図1−3に示すように、ロータ15と略同芯の環状の円板5で主体が構成されると共に、円板5の外周端に羽根部8を有している。
そして、円板5は内径がロータ15の内径と略同寸であり、外径がロータ15の外径より大きい寸法となっており、円板5は軸方向の一方の板面6の内周側がロータ15の一端と一体に繋がっている。更に、羽根部8は周方向に略等間隔で切り欠かれた複数の切欠き9からなり、各切欠き9は略同寸同形の円弧形状に切り欠かれており、円板5の他方の板面7側及びラジアル方向の外周(外周方向)に開口している。
また、ポンプ室3は、図1−3に示すように、内面に円板5の各板面6,7に夫々対向した対向面を有すると共に、ポンプケース30と分離板20の立設壁24で囲まれた羽根部8の周囲に切欠き9と連通した空間を有している。そして、空間は、モータ駆動時に、羽根部8が流体を加圧して流動させる流路10となっており、流路10と切欠き9が連通することで、流路10内に渦流れが発生する。
詳しくは、ポンプケース30が、円板5の他方の板面7に正対する平面を有した環状の平面部32と、平面部32の内周に位置してポンプ室3内に突出した円状部31と、でポンプ室3の内面を形成している。そして、円状部31は円板5の内周に位置すると共に、軸16の他端が略同芯で固定されている。
平面部32は対向面である平面に、軸方向に凹んだ環状の溝部33と、溝部33の外周に位置し軸方向に凹んだ凹陥部34と、を備えると共に、溝部33より内周側の平面が他方の板面7との間に所定のクリアランスを有している。
溝部33は軸方向に視て羽根部8より内周側で且つロータ15より外周側の部位に位置すると共に、羽根部8のラジアル方向の寸法と略同じ寸法でラジアル方向に所定の幅を有している。そして、溝部33は底面が他方の板面7に正対すると共に、該底面と他方の板面7の軸方向における間がクリアランスより大きい寸法で離れており、溝部33の底面と他方の板面7の間には突部40(詳細は後述する)が配設されている。更に、溝部33は外周側が凹陥部34に連通している。
凹陥部34は軸方向に視て溝部33と略同芯の略C字形状で、外径が羽根車4の外径より大きい寸法となっている。そして、凹陥部34と溝部33のラジアル方向における境界は軸方向に視て羽根部8の内周端より内側或いは内周端に重なって位置しており、凹陥部34は底面が溝部33の底面と略平行で、且つ略面一でラジアル方向に並んでいる。更に、凹陥部34は底面と他方の板面7の軸方向における間がクリアランスより大きい寸法で離れている。
なお、符号35は立設壁24の先端と嵌まり合う環状の凹部であり、符号36はシール部材を介在させてポンプケース30と分離板20の間をシールするシール部であり、凹部35及びシール部36によって流路10内の流体の外部への漏れを抑制している。
また、分離板20は、フランジ部22の軸方向の一端面が円板5の一方の板面6に正対した対向面となっている。そして、フランジ部22は、一端面の軸方向に視て羽根部8と略重なる位置に、円板5と略同芯で軸方向に凹んだ環状の溝部23を備えており、一端面は溝部23より内周側の部位と一方の板面6の間に所定のクリアランスを有している。
該溝部23は平面部32の溝部33より内径及び外径が大きい寸法となっており、内径と外径の差である溝部23のラジアル方向の幅は平面部32の溝部33の幅と略同寸となっている。そして、溝部23は底面が一方の板面6に正対すると共に、該底面と一方の板面6の軸方向における間がクリアランスより大きい寸法で離れており、溝部23の底面と一方の板面6の間には突部40(詳細は後述する)が配設されている。
また、一端面の円板5より外周側の部位には立設壁24が軸方向に沿って立ち上がっており、立設壁24は壁面が羽根車4と略同芯の環状で軸芯側を向いている。そして、立設壁24は、壁面から外周に向けて凹んだ軸方向に視て略C字形状の凹所25と、凹所25のC字の端部に夫々設けられ吸入管11や排出管12に連通する二つの連通孔26と、を有している。
該凹所25はC字の端部と凹陥部34のC字の端部が夫々ラジアル方向に並ぶと共に、凹陥部34(平面部32)の外周端が凹所25の内周面に当接されている。そして、凹所25はC字の一端に一方の連通孔26を有すると共に、該連通孔26が吸入管11の内部に連通しており、C字の他端に他方の連通孔26を有すると共に、該連通孔26が排出管12の内部に連通している。
更に、凹所25はフランジ部22の一端面から軸方向に離れて位置している。そのため、立設壁24は、凹所25と一端面の間に位置する壁面が、羽根部8の切欠き9のない一方の板面6側の外周端と軸方向において略同じ高さに位置しており、該壁面と羽根部8のラジアル方向の間には所定のクリアランスを有している。
すなわち、ポンプ室3は羽根部8の外周側に、周方向(回転方向RD)に視て断面L字形状で、且つ軸方向に視てC字形状の空間を有しており、該空間が流体の流動される流路10となっている。そして、符号27は流路10の周方向の一部を仕切る仕切り部であり、排出管12の位置する下流側から吸入管11の位置する上流側への流体の流動を制限しており、各切欠き9は、仕切り部27とラジアル方向に並ぶと、流路10に連通しない状態となる。更に、符号28はポンプケース30と分離板20を固定する固定具(特に図示しない)を挿し通す挿通孔であり、ポンプケース30には該挿通孔28に連通する貫通孔が形成されている。
なお、所定のクリアランスとは、夫々渦流ポンプ組立時の部品公差等で軸方向の寸法が変化しても、互いが接触しない(寸法が零に成らない)程度に広く、且つ流体が容易に流動しない程度に狭い隙間となっている。
また、図1−5に示すように、フランジ部22及び平面部32の各溝部23,33には夫々突部40が配設されている。そして、突部40は軸方向に沿って夫々対向する各板面6,7に向けて突出すると共に、突出した先端側が円板5接触時に弾性変形可能な程度に柔軟性を有している。
詳しくは、突部40が、図5に示すように、円柱状や円錐状等の繊維状の突起41からなり、突起41は軸方向の一端42が溝部23,33の底面に植え込まれている。そして、突起41は溝部23,33から軸方向に起立した姿勢を保持できる硬度を有すると共に、突出した先端側である他端43側に、回転する羽根車4と接触した際に剪断されずに弾性変形できる柔軟性を有している。そのため、羽根車4の回転時に、突部40は、図4に示すように、他端43(突出先端)が羽根車4の回転方向RDと逆向きに弾性変形して、板面6,7との接触状態を保持すると共に、溝部23,33からの剥離(抜け)等が抑制されている。
なお、前述の機械的強度を有する突起41の構成材料として、例えば、ポリアミド系やポリプロピレン等の繊維材料として好適に用いられる合成樹脂材料が好ましい。そして、突起41は、例えば、一端42側の直径が0.2mmから0.5mm程度となっている。
このように、各溝部23,33に突部40を設けると共に、突部40の先端を溝部23,33に対向する板面6,7に接触させたことで、突部40が溝部23,33より内周側への流体の流出を阻み、流路10からの流体の漏れを抑制することができる。そのため、クリアランスの狭さのみで流体の漏れを抑制する従来のものに比べて、流路10の密閉性が向上されて、ポンプ性能を向上させることができる。
また、突部40が突出先端側に弾性変形可能な程度に柔軟性を有するため、羽根車4の回転に伴い流路10の内圧が上昇しても、突出先端側を弾性変形させて板面6,7との接触状態を保持することができる。そのため、従来に比べて速い回転速度(高い内圧)で羽根車4を回転させても流体の漏れを生じ難くなり、利用可能な回転速度を高くできて、ポンプ性能を向上させることができる。
そして、突部40の突出先端側が弾性変形して密閉性を保持するため、羽根車4と突部40の接触抵抗に伴う回転抵抗の増加を抑えられて、羽根車4の接触部位の磨耗を抑制できると共に、羽根車4の変形等のストレスを羽根車4に与え難くできる。そのため、従来の羽根車4を変形させるものに比べて、変形等のストレスに伴う羽根車4の破損や歪みの発生確率を低減できると共に、接触部位の磨耗進行を抑制できて、製品寿命を向上させることができる。
更に、突部40が弾性変形可能であるため、渦流ポンプ組立時に部品公差等でクリアランスの寸法に増減(変化)を生じても、突部40の弾性変形によって容易に板面6,7に接触させて、渦流ポンプを組み立てることができる。そのため、構成部材の高い部品精度の要求等に伴う生産費用の増加を抑制することができると共に、組立時に流路10の密閉性を確保し易いものとなっている。
また、突部40を複数の繊維状の突起41を植え込み形成したことで、突起41毎に夫々弾性変形できるものとなり、突出先端側の弾性変形時の変形方向の制限を低減できると共に、突部40と円板5の接触抵抗をより軽減できる。そのため、突部40と円板5の接触に伴う回転抵抗をより軽減できて、突部40や円板5の磨耗を抑制することができると共に、回転時における突部40と円板5の接触や離間或いは擦れ等に伴う騒音や振動の発生も抑えられる。
そして、突起41を母材(フランジ部22や平面部32)に植え込み、突部40を形成したことで、突部40と羽根車4を夫々異なる部材(構成材料)で形成できて、成形の困難性等の製造条件を緩和することができる。そのため、円板5に利用可能な構成材料の種類の制限を軽減されて、渦流ポンプで流動可能な流体の種類の制限を軽減できて、渦流ポンプの利便性を向上することができる。
また、溝部23,33に突部40を配設したことで、突起41の軸方向の寸法をクリアランスの軸方向の寸法より長くできて、突起41の柔軟性を確保し易くなり、突部40の構成材料の制限を軽減できて、生産費用を低減することができる。そして、溝部23,33によって突起41の軸方向の寸法を長くしたことで、弾性変形時の負荷が突起41の一端42に加わり難くできて、弾性変形に伴う突起41の母材からの剥離が抑制されて、製品寿命を向上することができる。
更に、突部40の一端42(基端)を分離板20及びポンプケース30に固定したことで、羽根車4の回転時に、突部40の弾性変形等を生じても、羽根車4の回転中心のずれや回転抵抗の偏り等の羽根車4の回転バランスの変動を生じ難くできる。そのため、羽根車4の回転速度を高めても、回転バランスを崩れ難くできて、回転中の回転バランスの変動に伴う騒音や振動の発生を抑制することができる。そして、振動を抑制できるため、密閉性をより向上させることができる。
なお、分離板20は、ポンプケース30と一体で形成したものや、モータケース2及びポンプケース30と別部材で形成したもの等であってもよい。そして、立設壁24や吸入管11や排出管12をポンプケース30やモータケース2に設けたもの等であってもよい。ましてや、モータ部1にモールド材を充填すると共に、該モールド材でモータ部1の外殻を形成して、モータケース2を省いてもよい。
もちろん、流路10はC字に限らず、半周状等の本例のものより短いものや、半周ずつ等で吸入管11や排出管12等と共に複数設けたもの等であってもよい。そして、吸入管11や排出管12の数や連通位置は流路10の形状や渦流ポンプの用途等に応じて適宜設定すればよく、例えば、流路10の端部以外に連通してもよい。
また、突起41は、円形の柱や錐状に限らず、矩形の柱や錐状であってもよく、突起41における繊維状とは、他端43側に柔軟性を有して、他端43が板面6,7に点で接触する或いは弾性変形して線状に接触する細棒形状のものであればよい。そして、突部40の一端42を円板5に固定して他端43側を溝部23,33の底面に接触させたものや、溝部を円板5に設けると共に該溝部の底面に突部40の一端42を固定してフランジ部22や平面部32に他端43側を接触させたもの等であってもよい。
ましてや、突起41と周囲の他の突起41の間隔(隙間)は夫々溝部23,33の母材(フランジ部22や平面部32)と対向する各板面6,7のクリアランスより狭い或いは略同じ寸法となっていることが好ましい。更に、複数本の突起41を束にして植毛すると共に、束どうしの間隔を各板面6,7のクリアランスより狭い或いは略同じ寸法で離して設けてもよい。
また、他の実施形態の一例では、図6に示すように、羽根車4に突部55を設けることで、密閉性を向上させている。なお、モータ等の構成は前述の例と略同様の構成であるため、重複する説明は省略する。
本例では、羽根部8が複数の切欠き54を円板5の両板面6,7に夫々有すると共に、分離板20のフランジ部22及びポンプケース30の平面部32に夫々凹陥部51,52を有し、流路10が円板5の他方の板面7側の空間も含むものとなっている。
詳しくは、平面部32が他方の板面7との対向面(平面)の外周側に、軸方向に凹んだ略C字形状の凹陥部52を有すると共に、凹陥部52と他方の板面7の間がクリアランスより大きい寸法で離れている。そして、フランジ部22が一方の板面6との対向面(一端面)の外周側に、軸方向に凹んだ略C字形状の凹陥部51を有すると共に、凹陥部51と一方の板面6の間がクリアランスより大きい寸法で離れている。更に、凹陥部51,52は略同寸同形で軸方向に重なって位置すると共に、外周端が凹所53の軸方向の端部に夫々連通している。
すなわち、凹所53が立設壁24の軸方向の寸法の略全体に形成されており、流路10は、周方向に視て内周側に開口したU字形状となっており、該空間はU字の各辺で羽根部8の外周を覆って位置している。そして、各凹陥部51,52の内周端とクリアランスを有した側の部位の境界は夫々傾斜部50となっており、該傾斜部50は外周側に凸の円弧状で母材の略全周に形成されている。
また、円板5は外周端の略全周に亘って羽根部8を有すると共に、羽根部8が両板面6,7に夫々周方向に等間隔で並んだ複数の切欠き54を有しており、切欠き54は流路10と連通することで、流路10内に渦流れを発生させるものとなっている。
そして、一方の板面6に形成された切欠き54は周方向に視て断面円弧状となっており、該切欠き54は外周側及び該板面6に対向した一端面側に開口している。また、他方の板面7に形成された切欠き54も周方向に視て断面円弧状となっており、該切欠き54は外周側及び該板面7に対向した平面部32側に開口している。更に、両切欠き54の周方向に視た断面形状は円板5の軸方向の寸法の中間に沿った仮想線を基準に線対称となっている。
また、各板面6,7は円板5の傾斜部50と軸方向に並ぶ位置に夫々突部55が設けられている。
該突部55は周方向に視て断面略三角形状のひれ状であり、突部55の一端56である三角形の一辺が板面6,7に固定されると共に、三角形の残りの二辺からなる角側である突部55の他端57側が傾斜面に向かって突出している。そして、該固定位置は軸方向に視て傾斜部50のラジアル方向に沿った寸法の略中間位置と重なって、円板5の略全周に亘って環状に配設されている。更に、突部55は他端57(突出先端)側に柔軟性を有しており、突部55は突出先端側の内周側を向く側面が傾斜部50の傾斜に沿って弾性変形した状態で傾斜部50に当接されている。
すなわち、突部55はラジアル方向に沿って突出先端側に向かう程外周に位置して傾斜すると共に、一方の側面の突出先端側が傾斜部50の略全周に当接されている。そのため、突部55は流路10を傾斜部50より内周側の空間(クリアランス)から区画すると共に、流路10内の流体が傾斜部50より内周側へ浸入することを抑制して、流路10における流体の密閉性を向上させている。そして、密閉性を向上させたことで、従来のクリアランスで密閉するものに比べて、ポンプ効率を向上させることができる。
更に、固定されていない自由端側である突出先端側を凹陥部51,52(流路10)側に向けて傾斜させて傾斜部50に当接したため、流路10の内圧で突部55が内周側に向けて変形し難くなっている。そのため、回転時に流路10の内圧が上昇して突部55に内周側へ向けて圧力が加わっても、突部55による密閉性が崩れ難く、ポンプ性能を向上させることができる。
また、突部55が突出先端側に柔軟性を有するため、突部55と傾斜部50の接触抵抗を軽減できて、密閉性向上に伴う羽根車4の回転抵抗の増加を抑制することができる。そして、回転抵抗の増加を抑えると共に、羽根車4を変形させずに、密閉性を向上させたことで、羽根車4に変形等のストレスを与え難く、ストレスに伴う羽根車4の破損や歪みの発生確立を低減することができる。
更に、突出先端側が弾性変形するため、部品公差等で円板5と傾斜部50の間の軸方向の寸法が変動しても、突部55が弾性変形して傾斜部50との接触状態を調整して、部品公差等の寸法変動の影響を容易に軽減することができる。そのため、部品精度等を緩和できて、生産費用の増加を抑制することができると共に、組立時に密閉性を確保し易いものとなっている。
また、羽根部8の切欠き54を円板5の軸方向の両側(両板面6,7)に夫々設けたことで、流動可能な流体の量が増加して、流路10を広くすることができて、ポンプ効率をより向上させることができる。
なお、本例では、溝部を備えていないが、傾斜部50より内周側に溝部を備えたものであってもよい。
ましてや、図6の例における突部55を、繊維状の突起41を植毛して形成して、傾斜部50との接触抵抗を軽減してもよい。このものでは、抵抗の軽減に加えて、突部55と円板5を別部材で構成できるため、円板5の構成材料の種類の制限を軽減できて、渦流ポンプで流動可能な流体の種類の制限が軽減されて、渦流ポンプの利便性を向上することができる。
1 モータ部
3 ポンプ室
4 羽根車
5 円板
6 一方の板面
7 他方の板面
8 羽根部
10 流路
40,55 突部
41 突起
42,56 一端
43,57 他端

Claims (5)

  1. 回転により流体を加圧する円板状の羽根車と、前記羽根車を内部に収納したポンプ室と、前記羽根車を回転させるモータと、を備えると共に、前記流体の流動する流路を前記ポンプ室の前記羽根車の外周側に有し、
    前記羽根車の板面と、前記ポンプ室を形成するケーシングの前記流路以外の場所で前記板面に対向する対向面と、のいずれか一方に固定されて他方側へ突出する突部を設けて、前記突部が前記羽根車の全周に亘って配置されると共に、前記突部が突出先端側に柔軟性を有したものであることを特徴とする渦流ポンプ。
  2. 前記突部が繊維状の突起を複数植え込み形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の渦流ポンプ。
  3. 前記突部が前記対向面に固定されると共に、該対向面に対向する前記板面側に向けて突出したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の渦流ポンプ。
  4. 前記突部が前記板面に固定されると共に該板面に対向する前記対向面側に突出して設けられて、前記突部の突出先端が前記ポンプ室の前記流路の内周側の境界に位置すると共に、前記突出先端が外周側に傾斜して前記対向面に接触したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の渦流ポンプ。
  5. 前記ポンプ室が前記対向面を前記円板の両板面に対して夫々有し、一方の前記板面と該板面に対向する一方の前記対向面の間と、他方の前記板面と該板面に対向する他方の前記対向面の間と、に夫々前記突部を配設したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の渦流ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014025356A (ja) * 2012-07-24 2014-02-06 Kawamoto Pump Mfg Co Ltd ポンプ

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