JP2016005306A - 回転電機用ロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドプレートとロータコアとの間に形成された冷媒流路からの冷却媒体の漏えいが防止され、また、コスト面で有利となる回転電機用ロータを提供すること。
【解決手段】回転電機用ロータ1では、ロータシャフト10にロータコア20を固定するためのコア保持部30に突出部40が形成されている。突出部40とロータコア20との間にはキー溝52を有するエンドプレート50が配置され、キー溝52内には移動片60が径方向に移動可能に保持されている。エンドプレート50とロータコア20の端面20aとの間に形成された端部空間55が冷媒流路56を成している。エンドプレート50と移動片60との互いの対向面の少なくとも一方は、軸方向Xにおいて、ロータコア20から離れるにつれてロータシャフト10から離れるように傾斜しており、突出部40は移動片60がロータコア20から離隔する方向へ移動することを規制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機用ロータに関する。
例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車等に用いるモータ、ジェネレータ、モータジェネレータ等の回転電機においては、界磁巻線を設けたステータの内周側に、ロータコアを設けたロータが回転可能に配置されている。そして、ロータコアに内包された永久磁石がロータコアの高速回転時にロータコアの端部から飛び出すことを防止するために、エンドプレートにより当該端部を覆っている。さらに、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの非磁性体からなるエンドプレートを用いることにより、ロータコアに内蔵された永久磁石からの漏れ磁束による損失を抑えている(特許文献1)。
また、ロータコアは、回転電機の稼働に伴い発熱するが、ロータコアに内蔵された永久磁石における過度の温度上昇を防ぐ必要がある。そこで、エンドプレートとロータコアの間に形成した冷媒流路を介して供給された冷却媒体によってロータコアを冷却することが行われている。特許文献1の構成では、エンドプレートはロータコア側において凹状に形成された冷媒流路を備えており、カシメ部材によってロータコアと共締めされてロータシャフトに固定されている。
特開2013−183481号公報
しかしながら、アルミニウム合金やマグネシウム合金などは、高応力に曝されるとクリープ現象によって経時的に変形する。これにより、ロータコアを強固に固定するために強い力でエンドプレートとロータコアとを共締めすると、アルミニウム合金やマグネシウム合金などからなるエンドプレートはクリープ現象により変形することとなる。その結果、エンドプレート及びロータコアの軸方向の固定力は低下してしまう。
一方、エンドプレートとロータコアとをそれぞれ個別にロータシャフトに圧入して固定すれば、コアにおける軸方向の固定力は安定する。しかしながら、通常、ロータシャフトは鉄などからなり、エンドプレートとは形成材料が異なることから、両者には線膨張係数に大きな差がある。そのため、エンドプレートをロータシャフトに圧入すると、温度変化により圧入の締め代が減少してエンドプレートに対する軸方向の固定力が低下し、エンドプレートに軸方向のガタが生じるおそれがある。これにより、エンドプレートとロータコアとの密着性が低下して、エンドプレートとロータコアとの間に形成された冷媒流路から冷媒が漏えいするおそれがある。
また、エンドプレートをロータシャフトに圧入してエンドプレートとロータコアとの密着性を維持するには、エンドプレートやロータシャフト等の圧入に関与する部品に高い成形精度が必要となるため、コスト高となる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、エンドプレートとロータコアとの間に形成された冷媒流路からの冷却媒体の漏えいが防止され、また、コスト面で有利となる回転電機用ロータを提供しようとするものである。
本発明の一の態様は、ロータシャフトと、
該ロータシャフトの外周に固定されると共に永久磁石を備えた環状のロータコアと、
上記ロータシャフトの外周において、上記ロータコアの一端側と他端側とに配置されて上記ロータコアを軸方向に挟持して固定する一対のコア保持部と、
上記一対のコア保持部の少なくとも一方において、上記ロータシャフトの径方向外側に突出形成された突出部と、
上記ロータシャフトの外周において上記突出部と上記ロータコアとの間に配置されるとともに、内周側に向かって開口したキー溝を有する環状のエンドプレートと、
上記キー溝内において、径方向に移動可能に保持された移動片と、
を備え、
上記ロータコアは、上記ロータシャフトよりも外周側において軸方向に貫通した貫通孔を有し、
上記エンドプレートは、上記ロータコアの端面に対向して該端面との間に端部空間を形成する凹部と、上記貫通孔よりも径方向外側において上記ロータコアの端面に当接して上記端部空間の外周を塞ぐ外周当接部と、を有し、
上記端部空間は上記貫通孔と連通して冷却媒体が流通する冷媒流路を形成しており、
上記ロータシャフトは、冷却媒体を上記冷媒流路に供給する冷媒供給口を有し、
径方向における上記エンドプレートと上記移動片との互いの対向面の少なくとも一方は、上記ロータシャフトの軸方向において、上記ロータコアから離れるにつれて上記ロータシャフトから離れるように傾斜しており、
上記突出部は、上記移動片が上記ロータコアから離隔する方向へ移動することを規制する回転電機用ロータにある。
上記回転電機用ロータにおいては、エンドプレートに形成されたキー溝内において、径方向に移動可能に保持された移動片が備えられている。ロータシャフトが軸回転すると、遠心力によって移動片がキー溝内において径方向外側に移動してエンドプレートに当接し、エンドプレートを径方向に押圧することとなる。エンドプレートと移動片との互いの対向面の少なくとも一方は、ロータシャフトの軸方向においてロータコアから離れるにつれてロータシャフトから離れるように傾斜しているため、移動片による押圧力により、エンドプレートに対してロータコア側に向かう分力が生じ、移動片に対してロータコアと反対方向に向かう分力が生じることとなる。そして、エンドプレートはロータコアの端部に押圧され、移動片はコア保持部に突出形成された突出部に押圧されて軸方向の移動が規制される。その結果、エンドプレートが軸方向において固定されて保持されるとともに、エンドプレートにおいて、ロータコアの端面と当接している外周当接部と当該ロータコアの端面との密着性が高まる。これにより、エンドプレートとロータコアの端面との間の端部空間によって形成された冷媒流路を流通する冷却媒体が、エンドプレートとロータコアとの間から漏えいすることが防止される。
上述の通り、軸方向に固定されたエンドプレートは、遠心力によって移動片を介して軸方向に押圧され続ける。そのため、共締め及び圧入による固定の場合とは異なり、温度変化やクリープ現象によってエンドプレートの寸法変化が生じても、エンドプレートに対する押圧力の低下が防止されるため、エンドプレートとロータコアとの密着性が維持される。そして、エンドプレートやその固定にかかわる他の部品(ロータシャフトや移動片)に対する高い形状精度が不要であるため、製造コストの低減が図られ、コスト面で有利となる。
また、エンドプレートは遠心力によって径方向外側に移動する移動片を介して軸方向に固定さている。それゆえ、ロータシャフトの回転数が高いほど当該遠心力も大きくなって、移動片による押付力も大きくなり、エンドプレートとロータコアとの密着性がより一層高まる。その結果、高回転時においても、冷媒流路を流通する冷却媒体がエンドプレートとロータコアとの間から漏えいすることを確実に防止することができる。
以上のごとく、本発明によれば、エンドプレートとロータコアとの間に形成された冷媒流路からの冷却媒体の漏えいが防止され、また、コスト面で有利となる回転電機用ロータを提供することができる。
実施例1における、回転電機用ロータの断面図である。 図1における、II−II線断面図である。 実施例1における、エンドプレートのロータコア側からの斜視図である。 実施例1における、移動片のロータコアと反対側からの斜視図である。 実施例1における、非回転状態の回転電機用ロータの断面一部拡大図である。 実施例1における、回転状態の回転電機用ロータの断面一部拡大図である。 実施例1における、エンドプレートの冷媒流路形成位置での回転状態の回転電機用ロータの断面一部拡大図である。
上記エンドプレートは、ロータコアにおける軸方向の一端にのみ配置されていてもよいし、両端に配置されていてもよい。
なお、本明細書において、特に示さない限り、「軸方向」とは、回転電機用ロータの回転軸の方向をいい、「径方向」とは、回転電機用ロータの回転軸と直交する直線の方向をいう。
上記回転電機用ロータにおいて、上記移動片は複数備えられているとともに、上記ロータシャフトの周方向において上記ロータシャフトの軸心を中心として回転対称に配置されていることが好ましい。この場合には、当該複数の移動片を介して、エンドプレートがロータシャフトの周方向において回転対称となる位置において押圧されることから、エンドプレートに対する押圧力が当該周方向において均等に生じるため、ロータシャフトの回転時においてエンドプレートとロータコアとの密着性を一層高めることができる。その結果、エンドプレートとロータコアとの間に形成された冷媒流路からの冷却媒体の漏えいが一層防止される。また、回転電機用ロータの円滑な回転を妨げることを防ぐことができる。
上記回転電機用ロータにおいて、上記エンドプレート及び上記移動片における互いの上記対向面は、互いに平行であることが好ましい。この場合には、遠心力を受けた移動片がエンドプレートの対向面に沿ってスムーズに移動することにより、当該遠心力を軸方向の力に変換しやすくなる。
(実施例1)
上記回転電機用ロータの実施例につき、図1〜図7を用いて説明する。
本例の回転電機用ロータ1は、図1に示すごとく、ロータシャフト10、ロータコア20、一対のコア保持部30、突出部40、エンドプレート50及び移動片60を備える。
ロータシャフト10は軸回転可能に設けられている。なお、図1において、ロータシャフト10の軸方向をX方向とする。
ロータコア20はロータシャフト10の外周に固定されると共に永久磁石24を備えている。そして、ロータコア20は図1、図2に示すように、ロータシャフト10よりも外周側において軸方向に貫通した貫通孔23を有している。
一対のコア保持部30は、図1に示すように、ロータシャフト10の外周において、ロータコア20の一端側と他端側とに配置されてロータコア20を軸方向に挟持して固定している。
一対のコア保持部30は、少なくとも一方において、ロータシャフト10の径方向外側に突出形成された突出部40を備える。本例では、一対のコア保持部30のうち、ロータコア20の一端側の側面20a側に位置するフランジ部31に、突出部40が突出形成されている。
環状のエンドプレート50は、図1に示すように、ロータシャフト10の外周において突出部40とロータコア20との間に配置されるとともに、内周側に向かって開口したキー溝(エンドプレートキー溝)51を有している。
移動片60は、キー溝51内において、径方向に移動可能に保持されている。
そして、エンドプレート50は、図3に示すように、凹部53、外周当接部54を有する。凹部53は、図7に示すように、ロータコア20の端面20aに対向して該端面20aとの間で端部空間55を形成している。外周当接部54は、貫通孔23よりも径方向外側においてロータコア20の端面20aに当接して端部空間55の外周を塞いでいる。端部空間55は、図7に示すように、貫通孔23と連通して冷却媒体Q1が流通する冷媒流路56を形成している。
ロータシャフト10は、冷却媒体を冷媒流路56に供給する冷媒供給口122aを有している。
径方向におけるエンドプレート50と移動片60との互いの対向面の少なくとも一方は、ロータシャフト10の軸方向Xにおいて、ロータコア20から離れるにつれてロータシャフト10から離れるように傾斜している。
突出部40は、移動片60がロータコア20から離隔する方向へ移動することを規制する。
以下、本例の回転電機用ロータ1について詳述する。
図1に示すごとく、ロータシャフト10は、インナシャフト11と、インナシャフト11の外周側に配設されたアウタシャフト12とを有する。アウタシャフト12は、インナシャフト11を挿嵌させるための筒状の筒状部121と、筒状部121の外周側においてロータコア20が取り付けられるように形成されたコア取付部122とを有する。筒状部121とコア取付部122とは連結部123によって連結されている。
インナシャフト11は、筒状に形成されており、内側に冷却媒体を流通させる冷媒流路13を備えている。また、インナシャフト11には、径方向に開口した冷媒吐出口111が形成されており、冷媒流路13から冷媒吐出口111を介して冷却媒体が吐出できるよう構成されている。冷媒吐出口111は、径方向から見てコア取付部122と重なる位置に形成されている。
なお、冷却媒体としては、例えば、絶縁性油等の冷却油を用いることができる。
また、アウタシャフト12において、コア取付部122は、その内周面側において、冷媒吐出口111と軸方向Xに重なる位置を含む領域に、冷却媒体を一旦保持する冷媒保持部124を有する。すなわち、冷媒保持部124は、図7に示すように、冷媒吐出口111から吐出された冷却媒体を受けて、保持する。本例においては、冷媒保持部124は、回転方向の全域にわたって形成されている。そして、コア取付部122には、図7に示すように、冷媒保持部124と連通して、冷媒保持部124に保持された冷却媒体Qをエンドプレート50側に導く貫通孔である冷媒供給口122aが形成されている。これにより、冷媒吐出口111から吐出された冷却媒体Qは、一旦、冷媒保持部124に保持された後、冷媒保持部124と連通する冷媒供給口122aを通じて、エンドプレート50側に導かれることとなる。そして、エンドプレート50側に導かれた冷却媒体Q1は、冷媒流路56を流通して、ロータコア20に形成された貫通孔23に導かれる。
一対のコア保持部30は、図1に示すように、フランジ部31とリング部32とを有する。フランジ部31は、ロータコア20の一端側の側面20aと対向する位置において、径方向外側に向けてコア取付部122の全周に亘って突出形成されている。リング部材32はロータコア20の他端側の側面20bと対向する位置に設けられる。リング部材32はリング状を成しており、組み付け前の状態において(いずれも常温下において)、コア取付部122の外径よりも若干小さい内径を有する。そして、ロータコア20がフランジ部31にロータコア20の軸方向Xの一端側の端面20aが当接するようにコア取付部122に軸方向Xに沿って挿通された後に、リング部材32がロータコア20の軸方向Xの他端側の端面20bを押圧するように、ロータシャフト10の外周に圧入されている。これにより、フランジ部31とリング状部材32とによってロータコア20が挟持され、ロータコア20が軸方向Xにおいてコア取付部122に対して固定されている。
なお、本例ではフランジ部31には、後述のエンドプレートキー溝51に対向する位置を切り欠いてシャフトキー溝33が形成されている。
突出部40は、図1に示すように、フランジ部31におけるロータコア20と反対側において、コア取付部122の全周に亘って径方向外側に突出形成されている。突出部40は、フランジ部31よりも径方向外側に突出している。
ロータコア20は、図1に示すように、複数の環状の電磁鋼板21を軸方向Xに積層してなる。そして、各電磁鋼板21には、図2に示すように、少なくとも、中央の中央孔22aと、その外周に複数形成された第1孔23aと、第1孔23aの外側に形成された第2孔24aとを有する。複数の電磁鋼板21を積層したロータコア20の状態において、中央孔22a同士、第1孔23a同士、第2孔24a同士は、それぞれ積層方向(軸方向X)に重なり、シャフト挿通孔22、貫通孔23及び磁石保持孔24を形成する。シャフト挿通孔22にはロータシャフト10が挿嵌され、磁石保持孔24には永久磁石70が挿嵌される。また、貫通孔23は、シャフト挿通孔22及び磁石保持孔24と独立して形成されている。
なお、電磁鋼板21における第1孔23aは、電磁鋼板21の軽量化等のためにも形成されるものであり、貫通孔23は、ロータコア20の軽量化の機能を奏する。さらに、貫通孔23は、エンドプレート50とロータコア20との間に形成された冷媒流路56と連通しており、冷媒保持部124に保持された冷却媒体が流通するように構成されている。なお、ロータコア20には、冷却媒体を積極的には流通させない貫通孔が設けてあってもよい(図示略)。
エンドプレート50は、図3に示すように、中央に貫通孔57が形成された環状を成している。エンドプレート50は非磁性体からなり、本例ではアルミニウム合金からなる。エンドプレート50の内径(すなわち貫通孔57の径)は、図1に示すフランジ部31の外径よりも若干大きく、突出部40の外径よりも小さい。さらに、エンドプレート50には、図1、図3に示すように、エンドプレートキー溝51が形成されている。エンドプレートキー溝51は、当該エンドプレート50の内周側(すなわち貫通孔57側)に向かって開口しており、エンドプレート50の内周面57aを径方向外側に向かって切り欠いて形成されている。エンドプレートキー溝51の底面は、図1に示すように、後述の移動片60に対向するキー溝対向面52を形成しており、軸方向Xに対して傾斜している。本例では、キー溝対向面52は、図1に示すように、軸方向Xにおいてロータコア20から離れるに従ってロータシャフト10から離れるように傾斜している。なお、エンドプレートキー溝51は、ロータシャフト10の軸心を中心として回転対称に複数(本例では2か所)備えられている。
エンドプレート50は、図3に示すように、凹部53を備える。凹部53は、エンドプレート50のロータコア20の一端側の端面20a(図1参照)に対向する対向面50aにおいて、内周面57aから外周側に向けて径方向の略中央まで凹状に形成されている。本例では、凹部53は対向面50aにおいて放射状に形成されており、各凹部53の径方向外側の先端部53aは、軸方向Xから見て、図2に示すロータコア20の貫通孔23と重なっている。なお、凹部53は8カ所に形成されているとともに、ロータコア20の貫通孔23も8カ所に設けられている。そして、図3に示すように、8カ所の凹部53が周方向Yにおいて等間隔に形成されている。また、2か所のエンドプレートキー溝51は互いに隣り合う凹部53の間であって、径方向に対向するように形成されている。
エンドプレート50は、貫通孔57(図3参照)にロータシャフト10が挿通されており、図1に示すように、フランジ部31の外周側であって、突出部40とロータコア20との間に配置されている。図5に示すように、エンドプレート50の厚さT1は、フランジ部31の軸方向Xの幅Wよりも小さいため、エンドプレート50は、突出部40とロータコア20によって挟持された状態とはなっていない。
移動片60は、図1に示すように、エンドプレートキー溝51に保持されている。本例では、図5、図6に示すように、エンドプレートキー溝51とシャフトキー溝33とに亘って保持されている。図4に示すように、移動片60は立方体形状を成している。移動片60の幅W2は、エンドプレートキー溝51の幅W1(図3参照)よりも若干小さい。エンドプレートキー溝51のキー溝対向面52に対向する移動片対向面62は、図1に示すように、軸方向Xに対して移動片対向面62は、ロータコア20に近づくにしたがって、ロータシャフト10から離れるように傾斜している。そして、移動片対向面62は、キー溝対向面52と平行に形成されている。なお、図5に示すように、移動片60の厚さT2はフランジ部31の軸方向Xの幅Wよりも小さい。
本例の回転電機用ロータ1の使用態様と作用効果について説明する。
まず、図5に示すように、回転電機用ロータ1はロータシャフト10を中心に軸回転していない状態では、移動片60はエンドプレート50と離隔しており、両者とも軸方向Xにおいて、固定されていない状態となっている。
次に、図6に示すように、回転電機用ロータ1はロータシャフト10を中心に軸回転している状態では、移動片60は当該回転に基づく遠心力Pにより、径方向外側に移動して、移動片対向面62がキー溝対向面52に当接し、キー溝対向面52を押圧する。キー溝対向面52及び移動片対向面62はそれぞれ軸方向Xに対して、ロータコア20から離れるにしたがってロータシャフト10から離れるように傾斜している。これにより、エンドプレート50に対しては軸方向Xにおいてロータコア20に向に向かう分力P1が生じ、移動片60に対しては軸方向Xにおいてロータコア20と反対側に向かう分力P2が生じる。
これにより、エンドプレート50はロータコア20の一端側の端部20aに押圧され、移動片60はコア保持部30に突出形成された突出部40に押圧されて軸方向Xの移動が規制される。その結果、エンドプレート50が軸方向において固定されて保持されるとともに、図7に示すように、エンドプレート50において、ロータコア20の端面20aと当接している外周当接部54とロータコアの端面20aとの密着性が高まる。これにより、エンドプレート50とロータコア20の端面20aとの間の端部空間55によって形成された冷媒流路56を流通する冷却媒体が、エンドプレート50とロータコア20との間から漏えいすることが防止される。
上述の通り、軸方向Xに固定されたエンドプレート50は、遠心力Pによって移動片60を介して軸方向Xに押圧され続ける。そのため、共締め及び圧入による固定の場合とは異なり、温度変化やクリープ現象によってエンドプレート50の寸法変化が生じても、エンドプレート50に対する押圧力の低下が防止されるため、エンドプレート50とロータコア20との密着性が維持される。そして、エンドプレート50やその固定にかかわる他の部品(ロータシャフト10や移動片60)に対する高い形状精度が不要であるため、製造コストの低減が図られ、コスト面で有利となる。
なお、図5に示すように、フランジ部31の幅W(軸方向Xにおけるロータコア20と突出部40との距離)は、エンドプレート50の厚さT1と移動片60の厚さT2との合計の長さよりも小さい。これにより、図6に示すように、回転電機用ロータ1の回転中において、エンドプレート50がロータコア20の一端側の端面20aに当接した状態で維持され、かつ移動片60が突出部40に押圧されることとなり、移動片60がエンドプレートキー溝51から脱落することが防止される。
また、エンドプレート50は遠心力Pによって径方向外側に移動する移動片60を介して軸方向Xにおいてロータコア20の一端側の端部20aに固定されている。それゆえ、ロータシャフト10の回転数が高いほど当該遠心力Pも大きくなって、移動片60による押付力も大きくなり、エンドプレート50とロータコア20との密着性がより一層高まる。その結果、高回転時においても冷媒流路56を流通する冷却媒体がエンドプレート50とロータコア20との間から漏えいすることを確実に防止することができる。
さらに、本例の回転電機用ロータ1では、移動片60は複数(2個)備えられているとともに、ロータシャフト10の周方向においてロータシャフト10の軸心を中心として回転対称に配置されている。これにより、当該複数の移動片60を介して、エンドプレート50がロータシャフト10の周方向において回転対称となる位置において押圧されることから、エンドプレート50に対する押圧力が当該周方向において均等に生じるため、ロータシャフト10の回転時においてエンドプレート10とロータコア20との密着性を一層高めることができる。その結果、冷媒流路56を流通する冷却媒体がエンドプレート50とロータコア20との間から漏えいすることが一層防止される。また、回転電機用ロータ1の円滑な回転を妨げることを防ぐことができる。なお、本例では移動片60及びエンドプレートキー溝51の数を2個ずつとしたが、これに限らず1個ずつでもよいし3個ずつ以上でもよい。
本例では、移動片60は、エンドプレートキー溝51とシャフトキー溝33とに亘って保持されている。これにより、移動片60はエンドプレート50を軸方向Xに固定することに加え、エンドプレート50が周方向に回転することを防止する機能を奏する。
さらに、本例の回転電機用ロータ1では、エンドプレート50及び移動片60における互いの対向面(キー溝対向面52及び移動片対向面62)は、互いに平行である。これにより、遠心力Pを受けた移動片60がエンドプレート50のキー溝対向面52に沿ってスムーズに移動することにより、当該遠心力Pを軸方向Xの力P2に変換しやすくなる。
なお、キー溝対向面52及び移動片対向面62の傾斜角度(軸方向Xとのなす角であって鋭角側の角度)は、冷媒流路54からの冷却媒体の漏れを防止されるのに必要とされる押圧力が得られる範囲で適宜変更することができる。両者の傾斜角度が大きいほどエンドプレート50はロータコア20に対して大きな力で押圧されることとなり、エンドプレート50とロータコア20との密着性が向上し、冷媒流路56を流通する冷却媒体がエンドプレート50とロータコア20との間から漏えいすることが一層防止される。また、本例では、キー溝対向面52及び移動片対向面62は平面であるが、湾曲面であってもよく、平面と湾曲面とを組み合わせた面であってもよい。
なお、本例では、キー溝対向面52及び移動片対向面62を傾斜面としたが、いずれか一方のみを傾斜面としてもよい。この場合においても、両者を傾斜面としたことによる作用効果を除いて、本例と同等の作用効果を奏する。本例は、移動片60の形状を立方体形状としたが、径方向に移動可能にキー溝51に保持される形状であれば良く、例えば、立方体形状の他に、球形とすることもできる。
また、本例では、突出部40をロータシャフト10の全周方向に設けたが、これに限らず、周方向において突出部40が形成されていない領域があってもよい。少なくとも移動片60が設けられる領域に形成されていればよい。
なお、本例では、エンドプレート50及び移動片60を、ロータコア20の一端側のみに設けたが、一端側と他端側の両端に設けることとしてもよい。この場合、他端側に設けられるリング部材32に対して移動片60の軸方向Xへの移動を規制する突出部を径方向外側に突出形成することができる。
なお、エンドプレート50の端面50aとロータコア20の端面20aとの間をシールするシール部材が設けられていてもよい。この場合には、両者間のシール性を高めることができ、冷媒流路56を流通する冷却媒体がエンドプレート50とロータコア20との間から漏えいすることを一層防止できる。かかるシール部材として、Oリング、ガスケットなどを採用することができる。
以上のごとく、本例によれば、エンドプレート50とロータコア20との間に形成された冷媒流路54からの冷却媒体の漏えいが防止され、また、コスト面で有利となる回転電機用ロータ1を提供することができる。
1 回転電機用ロータ
10 ロータシャフト
20 ロータコア
30 コア保持部
31 フランジ部
33 シャフトキー溝
40 突出部
50 エンドプレート
51 キー溝(エンドプレートキー溝)
52 キー溝対向面
53 凹部
55 端部空間
56 冷媒流路
60 移動片
62 移動片対向面

Claims (3)

  1. ロータシャフトと、
    該ロータシャフトの外周に固定されると共に永久磁石を備えた環状のロータコアと、
    上記ロータシャフトの外周において、上記ロータコアの一端側と他端側とに配置されて上記ロータコアを軸方向に挟持して固定する一対のコア保持部と、
    上記一対のコア保持部の少なくとも一方において、上記ロータシャフトの径方向外側に突出形成された突出部と、
    上記ロータシャフトの外周において上記突出部と上記ロータコアとの間に配置されるとともに、内周側に向かって開口したキー溝を有する環状のエンドプレートと、
    上記キー溝内において、径方向に移動可能に保持された移動片と、
    を備え、
    上記ロータコアは、上記ロータシャフトよりも外周側において軸方向に貫通した貫通孔を有し、
    上記エンドプレートは、上記ロータコアの端面に対向して該端面との間に端部空間を形成する凹部と、上記貫通孔よりも径方向外側において上記ロータコアの端面に当接して上記端部空間の外周を塞ぐ外周当接部と、を有し、
    上記端部空間は上記貫通孔と連通して冷却媒体が流通する冷媒流路を形成しており、
    上記ロータシャフトは、冷却媒体を上記冷媒流路に供給する冷媒供給口を有し、
    径方向における上記エンドプレートと上記移動片との互いの対向面の少なくとも一方は、上記ロータシャフトの軸方向において、上記ロータコアから離れるにつれて上記ロータシャフトから離れるように傾斜しており、
    上記突出部は、上記移動片が上記ロータコアから離隔する方向へ移動することを規制する回転電機用ロータ。
  2. 上記キー溝は上記ロータシャフトの軸心を中心として回転対称に複数備えられているとともに、該複数のキー溝のそれぞれに上記移動片が保持されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機用ロータ。
  3. 上記エンドプレートと上記移動片との互いの上記対向面は、互いに平行であることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機用ロータ。
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