JP6517127B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本明細書に開示する技術は、ブラシレスモータに関する。
特許文献1には、ブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータは、ロータと、ロータの外周側に配置されたステータを備えている。ロータは、シャフトと、シャフトの外周側でシャフトに固定されたバックヨークと、バックヨークの外周面に接着された複数の部分永久磁石を有する永久磁石と、弾性部材を備えている。永久磁石は、軸線方向の両端側に、永久磁石の中央部分の外径よりも小さい外径を有する小径部を有する。弾性部材は小径部に嵌合しており、嵌合状態で永久磁石の外周面より内側に位置している。弾性部材を小径部に嵌合すると、弾性部材が永久磁石の径方向外側に弾性変形する。永久磁石は、弾性変形時の弾性部材の反力により、永久磁石の径方向内側に付勢されている。
特開平6−205572号公報
特許文献1のブラシレスモータでは、小径部に嵌合する部材に弾性部材を用いることにより、部分永久磁石の厚みの公差(小径部の厚みの公差)を吸収できる。これにより、永久磁石に弾性部材を嵌合させる際に、永久磁石が破損することが抑制されている。
また、特許文献1のブラシレスモータでは、弾性部材が永久磁石を径方向内側に付勢するため、部分永久磁石がバックヨークから剥離したとしても、部分永久磁石がバックヨークから離間することが抑制されている。この結果、部分永久磁石がバックヨークから剥離したとしても部分永久磁石がバックヨークから離間して、部分永久磁石がステータに接触することを抑制できる。
特許文献1のブラシレスモータでは、部分永久磁石がバックヨークから離間してステータ側に移動することを防止するためには、弾性部材の弾性力を大きくすることが好ましい。一方で、弾性部材の弾性力が大きいと、永久磁石は比較的に脆いため、弾性部材を小径部に嵌合する際に永久磁石が破損する可能性がある。
本明細書は、永久磁石がステータ側に移動することを抑制することと、永久磁石の破損を回避することを両立させる技術を提供する。
本明細書に開示するブラシレスモータは、ロータと、ロータの外周側に配置されたステータと、を有する。ロータは、シャフトと、バックヨークと、永久磁石と、ホルダと、を有する。バックヨークは、シャフトの外周側に固定されている。永久磁石は、バックヨークの外周面においてバックヨークの周方向に沿って並ぶ複数の部分永久磁石を有する。ホルダは、永久磁石のシャフト軸線方向の両端に配置され、複数の部分永久磁石のそれぞれの両端側の外周面に当接している。永久磁石のシャフト軸線方向の少なくとも一方の端に配置されているホルダは、基部と、環状の外壁部と、を有する。基部は、永久磁石の上記一方の端側の端面に沿って永久磁石の外周縁からシャフトに向かって延びている。外壁部は、基部の外縁部からシャフト軸線方向に延びており、複数の部分永久磁石のそれぞれの外周面に当接している。バックヨークとホルダの少なくとも一方は、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれをバックヨーク側から外壁部に向かって付勢することにより、複数の部分永久磁石をホルダに固定する付勢部を有する。
上記のブラシレスモータでは、バックヨークとホルダの少なくとも一方の付勢部は、複数の永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形する。このため、永久磁石の厚みに多少のばらつきがあっても付勢部の弾性変形量が変化することによって、永久磁石をホルダに固定できる。即ち、永久磁石の寸法公差を付勢部によって吸収することができる。この結果、外壁部は、永久磁石の寸法公差を吸収するために弾性変形する必要が無く、強固に作製することができる。上記のブラシレスモータでは、外壁部が環状であるため、ロータの動作時に遠心力によって永久磁石が外壁部に押付けられても、外壁部は変形し難い。従って、ロータ動作時におけるロータの外径変化を抑制でき、部分永久磁石がバックヨークから離間してステータに接触することを回避することができる。この構成によれば、永久磁石がステータ側に移動することを抑制することと、永久磁石の破損を回避することを両立させることができる。
また、本明細書は、別の新規なブラシレスモータを開示する。このブラシレスモータは、ロータと、ロータの外周側に配置されたステータと、を有する。ロータは、シャフトと、バックヨークと、永久磁石と、ホルダと、を有する。バックヨークは、シャフトの外周側に固定されている。永久磁石は、バックヨークの外周面においてバックヨークの周方向に沿って並ぶ複数の部分永久磁石を有する。ホルダは、永久磁石のシャフト軸線方向の両端に配置され、複数の部分永久磁石のそれぞれの両端側の外周面に当接している。永久磁石のシャフト軸線方向の少なくとも一方の端に配置されているホルダは、基部と、外壁部と、を有する。基部は、永久磁石の上記一方の端側の端面に沿って永久磁石の外周縁からシャフトに向かって延びている。外壁部は、基部の外縁部からシャフト軸線方向に延びており、複数の部分永久磁石のそれぞれの外周面に当接している。外壁部は、ロータ動作時に永久磁石に生じる遠心力によって弾性変形し難い形状を有する。バックヨークとホルダの少なくとも一方は、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれをバックヨーク側から外壁部に向かって付勢することにより、複数の部分永久磁石をホルダに固定する付勢部を有する。
上記のブラシレスモータでは、外壁部がロータ動作時に永久磁石に生じる遠心力によって弾性変形し難い形状を有している。この構成によっても、ロータ動作時におけるロータの外径変化を抑制でき、永久磁石がステータ側に移動することを抑制することと、永久磁石の破損を回避することを両立させることができる。なお、「弾性変形し難い」とは、外壁部の弾性変形の程度が、ロータが最大回転数で回転した際にロータがステータに当接することがない程度であることを意味する。
実施例1の燃料ポンプの縦断面図。 ロータの縦断面図。 ホルダを縦方向に2分割したときの部分斜視図。 図2のIV−IV線断面図。 図2のV−V線断面図。 図2に示すロータの変形例に係る断面図(図5に示す断面に相当)。 図2に示すロータの他の変形例に係る断面図(図4に示す断面に相当)。 図2に示すロータの他の変形例に係る断面図(図5に示す断面に相当)。 図2に示すロータの他の変形例に係る縦断面図。 実施例2に係るロータの縦断面図。 実施例2に係るホルダの部分斜視図。 実施例2に係るバックヨークの斜視図。 図10のXIII−XIII線断面図。 実施例3に係るロータの縦断面図。 実施例3に係るバックヨークを縦方向に2分割したときの部分斜視図。 図14のXVI−XVI線断面図。 図14に示すロータの変形例に係る縦断面図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書に開示するブラシレスモータは、少なくとも一方の端に配置されているホルダが、1個以上の付勢部を有していてもよい。付勢部は、外壁部よりもシャフト側において、基部から延びると共に、永久磁石を介して外壁部と対向していてもよい。付勢部は、複数の永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって複数の永久磁石のそれぞれを外壁部に向かって付勢してもよい。この構成によると、永久磁石を付勢する部品をホルダとは別に設ける必要がないため、部品点数の増加を抑制できる。また、ホルダが外壁部と付勢部とを有するため、付勢部と外壁部との間隔を制御し易くなり、部分永久磁石に加わる付勢部からの力を制御することができる。
(特徴2)本明細書に開示するブラシレスモータでは、バックヨークが付勢部であってもよい。バックヨークは、シャフト軸線方向に延びるスリットにより、シャフト軸線に直交する断面において略C字形状を有していてもよい。バックヨークの少なくとも一方の端部は、永久磁石を介して外壁部と対向していてもよい。バックヨークは、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接して縮径方向に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれを付勢してもよい。この構成によると、永久磁石を付勢する部品をバックヨークとは別に設ける必要がないため、部品点数の増加を抑制できる。
(特徴3)本明細書に開示するブラシレスモータでは、隣り合う部分永久磁石が、互いに異なる方向に磁化されていてもよい。シャフト軸線に直交する断面において、バックヨークのスリットは、いずれかの部分永久磁石の周方向の中央とシャフト軸線とを結ぶ直線上に位置していてもよい。この構成によると、複数の部分永久磁石のそれぞれからバックヨークを通って隣り合う部分永久磁石に流れる磁束が、スリットにより分断され難い。このため、スリットによってバックヨークの磁気抵抗が増加することを抑制することができる。
(特徴4)本明細書に開示するブラシレスモータでは、バックヨークが付勢部であってもよい。バックヨークは、連結部と、複数の押さえ部と、を有していてもよい。連結部は、シャフト挿通用の貫通孔が設けられており、貫通孔からシャフトに垂直な方向に延びていてもよい。押さえ部は、連結部の外縁部からシャフト軸線方向に延びると共に、シャフトの周方向に間隔を置いて配置されていてもよい。複数の押さえ部のそれぞれの反連結部側の端部は、永久磁石を介して外壁部と対向していてもよい。複数の押さえ部のそれぞれは、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれを付勢してもよい。この構成によると、永久磁石を付勢する部品をバックヨークと別に設ける必要がないため、部品点数の増加を抑制できる。また、部分永久磁石のそれぞれの厚みにばらつきがあっても、複数の押さえ部のそれぞれが個別に弾性変形することにより、対応する各部分永久磁石をホルダに適切に固定できる。
(特徴5)本明細書に開示するブラシレスモータでは、隣り合う部分永久磁石は、互いに異なる方向に磁化されていてもよい。シャフト軸線に直交する断面において、隣り合う押さえ部間の隙間は、複数の部分永久磁石のそれぞれの周方向の中央とシャフト軸線とを結ぶ直線上に位置していてもよい。この構成によると、複数の部分永久磁石のそれぞれからバックヨークを通って隣り合う部分永久磁石に流れる磁束が、押さえ部間の隙間により分断され難い。このため、押さえ部間の隙間によってバックヨークの磁気抵抗が増加することを抑制することができる。
(特徴6)本明細書に開示するブラシレスモータでは、バックヨークが、永久磁石と対向する範囲内のシャフト軸線方向の少なくとも1箇所において、部分永久磁石の周方向の位置を規制する周方向位置規制部を有していてもよい。この構成によると、部分永久磁石を適切な位置に位置決めすることができる。
(特徴7)本明細書に開示するブラシレスモータでは、外壁部が、複数の部分永久磁石のそれぞれの外周面に当接する範囲内のシャフト軸線方向の少なくとも1箇所において、部分永久磁石の周方向の位置を規制する周方向位置規制部を有していてもよい。この構成によっても、部分永久磁石を適切な位置に位置決めすることができる。
以下、実施例1に係るブラシレスモータを説明する。本実施例に係るブラシレスモータは、自動車等の車両用の燃料ポンプ10に用いられる。燃料ポンプ10は、燃料タンク(図示省略)内に配置され、燃料タンク内の燃料を車両のエンジンへ供給する。まず、燃料ポンプ10の構成について説明する。なお、図1、2、4〜10、13、14、16、17では、図の見易さを考慮して、ハッチングの一部を省略している。
図1に示すように、燃料ポンプ10は、モータ部20とポンプ部40を備えており、モータ部20とポンプ部40がハウジング14内に収容されている。ハウジング14は略円筒状に形成されている。ハウジング14の上側にはモータ部20が配置され、ハウジング14の下側にはポンプ部40が収容されている。ハウジング14の上端には、モータカバー16が固定されている。モータカバー16には、上方に向かって開口する吐出ポート18と、外部電源に接続されるコネクタ端子50が設けられている。なお、本明細書における「上側」、「下側」とは、紙面の上下方向を意味するものであり、燃料ポンプ10が燃料タンク内に配置されたときの上下方向を意味するものではない。
モータ部20は、ロータ22と、ロータ22の外周側に配置されたステータ32を有している。ロータ22は、後で詳述するように、シャフト24と、バックヨーク62(図2参照)と、永久磁石64(図2参照)によって構成されている。シャフト24は、ハウジング14に対して、軸受26、28によって回転可能に支持されている。ステータ32は、ハウジング14の内周面に固定されている。ステータ32は、複数のスロットが形成されたヨークを有している。複数のスロットは、周方向に間隔を空けて配置されている。複数のスロットの先端面は、ロータ22の外周面とわずかなギャップ(ただし、図1ではギャップを図示していない)を空けて対向している。各スロットには、コイルが巻回されている。各コイルには、コネクタ端子50が接続されている。
ポンプ部40は、略円板状のインペラ44と、インペラ44を収容するポンプケーシング(38、42)を備えている。インペラ44の上面には、その外周縁に沿って凹所群44aが設けられている。インペラ44の下面には、その外周縁に沿って凹所群44bが設けられている。インペラ44の中心には貫通孔が形成されており、その貫通孔にはシャフト24が相対回転不能に嵌合する。このため、シャフト20が回転するとインペラ44も回転する。
ポンプケーシング(38、42)は、その内部にインペラ44を収容した状態で、ハウジング14の下端に固定されている。ポンプケーシング(38、42)は、吐出側ケーシング38と吸入側ケーシング42とから構成される。吐出側ケーシング38には、インペラ44の上面の凹所群44aに対向する領域に溝38aが形成されている。溝38aは、インペラ44の回転方向に沿って上流端から下流端まで伸びる略C字形に形成されている。吐出側ケーシング38には、溝38aの下流端から吐出側ケーシング38の上面に至る吐出口(図示省略)が形成されている。吐出口は、ポンプケーシングの内部と外部(モータ部20の内部空間)とを連通させている。
吸入側ケーシング42には、インペラ44の下面の凹所群44bに対向する領域に溝42aが形成されている。溝42aも溝38aと同様に、インペラ44の回転方向に沿って上流端から下流端まで伸びる略C字型に形成されている。吸入側ケーシング42には、吸入側ケーシング42の下面から溝42aの上流端に至る吸入口46が形成されている。吸入口46は、ポンプケーシングの内部と外部(燃料ポンプ10の外部)とを連通させている。
上述した燃料ポンプ10において、コネクタ端子50を介してステータ32のコイルに電力が供給されると、ロータ22が回転する。ロータ22の回転に伴ってインペラ44が回転すると、吸入側ケーシング42の吸入口46からポンプケーシング内に燃料が吸い込まれる。ポンプケーシング(38、42)内に吸い込まれた燃料は、ポンプ流路(42a、44b、44a、38a)を上流側から下流側に昇圧されながら流れる。ポンプ流路で昇圧された燃料は、吐出口を通ってモータ部20のハウジング14内に送り出される。ハウジング14内に送り出された燃料は、ハウジング14内を上方に向けて流れ、モータカバー16の吐出ポート18から吐出される。
次に、ロータ22の構成について詳細に説明する。図2〜5に示すように、ロータ22は、シャフト24と、バックヨーク(62、・・)と、永久磁石64と、ホルダ70、80と、プレート90、92を備えている。
シャフト24は、バックヨーク(62、・・)を貫通して延びており、その下端にインペラ44の貫通孔と係合する係合部24aが形成されている。係合部24aでは、シャフト軸線Aに直交する断面(以下、単に直交断面ということがある)の形状が略D字状となっている。このため、シャフト24の係合部24aがインペラ44の貫通孔に係合すると、両者は一体となって回転するようになっている。係合部24a以外の部位では、シャフト24の直交断面の外形状は円形となっている(図4参照)。
バックヨーク(62、・・)は、軸線方向に積層された複数のコアプレート62を有する。各コアプレート62は、磁性鋼板により形成されている。図4、5に示すように、各コアプレート62の中央には貫通孔66が形成されている。各コアプレート62に形成された貫通孔66によって、バックヨーク(62、・・)には、軸線方向に延びる貫通孔(66、・・)が形成されている(図2参照)。バックヨーク(62、・・)の貫通孔(66、・・)にシャフト24が圧入されることにより、バックヨーク(62、・・)はシャフト24に固定されている。バックヨーク(62、・・)は、軸線方向の中央側に大径部62aを有し、軸線方向の両端側に略同一形状の小径部62b、62bを有する。大径部62aを構成するコアプレート62の径は、小径部62bを構成するコアプレート62の径よりも大きい。以下では、大径部62aの外周面のことを、単に「バックヨーク(62、・・)の外周面」とも称する。
図4、5に示すように、永久磁石64は、フェライトにより形成されており、4個の部分永久磁石64a〜64dを有する。部分永久磁石64a〜64dは直交断面の形状が円弧状であり、バックヨーク(62、・・)の外周面においてバックヨーク(62、・・)の周方向に沿って並んでいる。隣り合う部分永久磁石64a〜64dの境界部には、内周側に凹部65aが形成されており、外周側に凹部65bが形成されている。図2に示すように、軸線方向において、永久磁石64の長さは、バックヨーク(62、・・)の大径部62aの長さよりも長く、バックヨーク(62、・・)全長よりも僅かに短い。このため、各部分永久磁石64a〜64dの内周面とバックヨーク(62、・・)の各小径部62b、62bの外周面との間には、隙間52、56(図2参照)がそれぞれ形成されている。隣り合う部分永久磁石64a〜64dは、互いに異なる方向に磁化されている。例えば、部分永久磁石64a、64cは、その外周面側がN極となり、その内周面側がS極となるように磁化され、また、永久磁石64b、64dは、その外周面側がS極となり、その内周面側がN極となるように磁化されている。
図2、3に示すように、ホルダ70は、ステンレス鋼(例えばSUS304)などの非磁性材料によって形成されており、平面視において円形状の基部72と、基部72の外縁部から軸線方向に延びる外壁部74を有する。基部72の中央には、貫通孔76が形成されている。貫通孔76は、バックヨーク(62、・・)の貫通孔66より僅かに大きい。ホルダ70は、貫通孔76にシャフト24が圧入されることにより、シャフト24に固定されている。ホルダ70は、永久磁石64及びバックヨーク(62、・・)の上方に位置している。具体的には、基部72の下面は、バックヨーク(62、・・)の上端面に当接する一方で、永久磁石64の上端面との間には微小な隙間54が形成されている。外壁部74の内周面は、各部分永久磁石64a〜64dの上端側の外周面に当接している。外壁部74は、環状であり、軸線A回りに切れ目なく一巡する。外壁部74は、その剛性が比較的に高くなるように所定の厚みを有する。なお、外壁部74は、基部72より厚くなっていてもよい。
図2、3、5に示すように、ホルダ70は、外壁部74の径方向内側、かつ、貫通孔76の径方向外側に、基部72から下方に(隙間52内に)延びる4個の押さえ片78を有する。各押さえ片78は、周方向に等間隔で設けられており、外壁部74と対向している。図5から明らかなように、シャフト軸線Aに直交する断面においては、各部分永久磁石64a〜64dの周方向の中央とシャフト軸線Aを結んだ線分B上に各押さえ片78が位置している。押さえ片78は、基部72を打ち抜いて加工することにより形成されており、径方向に弾性変形可能となっている。図2、3に示すように、押さえ片78の軸線方向における断面は湾曲している。各押さえ片78は、径方向外側に膨らんだ部分78aを有する(図3参照)。各部分78aの外周面と外壁部74との距離は、各部分78aと外壁部74との間に配置されるべき部分永久磁石64a〜64dが配置されていない状態で、その部分永久磁石64a〜64dの厚みよりも小さい。このため、各部分78aと外壁部74との間に部分永久磁石64a〜64dが配置されている状態では、各部分78aの外周面は、対応する部分永久磁石64a〜64dの内周面に当接して、押さえ片78が径方向内側に弾性変形している(図2参照)。このとき、外周壁74は、略弾性変形しない。即ち、各部分永久磁石64a〜64dの上端側は、各押さえ片78の弾性変形時の反力によって外壁部74に向かって付勢されており、これにより永久磁石64がホルダ70に固定されている。上述したように、外壁部74の剛性は比較的に高い。ここで、「比較的に高い」とは、外壁部74が、ロータ22の最大回転時に永久磁石64に生じる遠心力と、弾性変形による押さえ片78の反力との合力によって変形しない程度の剛性を有することを意味する。なお、押さえ片78が「付勢部」の一例に相当する。
ホルダ80は、ホルダ70と略同一の構成を有する。図2に示すように、ホルダ80は、基部82と、外壁部84と、隙間56内に延びる4個の押さえ片88を有しており、基部82には貫通孔86が形成されている。ホルダ80は、永久磁石64及びバックヨーク(62、・・)の下方でシャフト24に圧入固定されている。ホルダ80の下面は、バックヨーク(62、・・)の下端面に当接する一方で、永久磁石64の下端面との間には微小な隙間58が形成されている。外壁部84の内周面は、各部分永久磁石64a〜64dの下端側の外周面に当接している。各押さえ片88は、対応する部分永久磁石64a〜64dの内周面に当接して径方向内側に弾性変形している。即ち、各部分永久磁石64a〜64dの下端側は、各押さえ片88の弾性変形時の反力によって外壁部84に向かって付勢されており、これにより永久磁石64がホルダ80に固定されている。
図2に示すように、プレート90は、平面視において円形状であり、ホルダ70の基部72と略同一の径を有する。プレート90は、非磁性材料により形成されており、ホルダ70の基部72の剛性よりも高い剛性を有する。プレート90の中央には貫通孔が形成されている。シャフト24が貫通孔に圧入されることにより、プレート90がシャフト24に固定されている。プレート90は、ホルダ70の基部72の上面全体に当接している。シャフト24をホルダ70の貫通孔76に圧入すると、基部72が反る場合がある。しかしながら、プレート90を上記のように配置することで、基部72の反り返りを防止し、基部72の下面をバックヨーク(62、・・)の上端面に確実に当接させることができる。また、プレート90はロータ22のウェイトバランスを調整する機能も有する。
図2に示すように、プレート92は、プレート90と略同一の構成を有する。プレート92は、ホルダ80の下方でシャフト24に圧入固定されている。プレート92は、ホルダ80の基部82の下面全体に当接している。これにより、圧入固定時におけるホルダ80の反り返りを防止できる。また、プレート90と同様に、プレート92もロータ22のウェイトバランスを調整する機能を有する。
本実施例の燃料ポンプ10では、外壁部74、84が環状であるため、ロータ動作時に遠心力によって永久磁石64が外壁部74、84に押付けられても、外壁部74、84は変形し難い。従って、ロータ動作時におけるロータ22の外径変化を抑制でき、ロータ22とステータ32とのギャップを一定に保つことができる。また、燃料ポンプ10では、永久磁石64の上端部、下端部が、押さえ片78、88によって外壁部74、84に向かってそれぞれ付勢されることにより、永久磁石64がホルダ70、80に固定される。このため、押さえ片78、88の弾性変形によって永久磁石64の厚みの公差を吸収できる。詳細には、各部分永久磁石64a〜64dの厚みの公差は、各部分永久磁石64a〜64dの厚みが外壁部74、84の内周面とバックヨーク(62、・・)の外周面との径方向における距離よりも若干小さくなるように、設計されている。このため、各部分永久磁石64a〜64dが公差内で最大の厚みになった場合であっても、各部分永久磁石64a〜64dが、外壁部74、84の内周面とバックヨーク(62、・・)の外周面との両者に当接することによって、大きな力を受けることを防止することができる。これにより、各部分永久磁石64a〜64dが破損することを防止することができる。
さらに、上記の燃料ポンプでは、外壁部74は、各部分永久磁石64a〜64dの寸法公差を吸収するために弾性変形する必要が無く、強固に作製することができる。即ち、外壁部74を環状に作製し、ロータ22の動作時に遠心力によって各部分永久磁石64a〜64dが外壁部74に押付けられても、外壁部47を変形し難くすることができる。従って、ロータ22に動作時におけるロータ22の外径変化を抑制でき、各部分永久磁石64a〜64dがステータ32に向かってバックヨーク(62、・・)から離間してステータ32に接触することを回避することができる。言い換えると、各部分永久磁石64a〜64dがバックヨーク(62、・・)から離間することによるロータ22の外径変化を考慮せずに、ロータ22とステータ32との隙間を小さくすることができる。これにより、燃料ポンプ10のポンプ効率を向上させることができる。
また、押さえ片78、88は、ホルダ70、80が有する要素であるため、永久磁石64を付勢する部品をホルダ70、80とは別に設ける必要がなくなり、部品点数の増加を抑制できる。また、押さえ片78、88は、基部72、82を介して外壁部74、84とそれぞれ連続している。このため、押さえ片78、88の打ち抜き箇所を制御することにより、押さえ片78、88と外壁部74、84との間隔を容易に制御でき、部分永久磁石64a〜64dに加わる押さえ片78、88からの力を制御することができる。
また、本実施例の燃料ポンプ10では、押さえ片78の端部が部分78aよりも径方向内側に位置している(図3参照)。別言すれば、押さえ片78の端部側は、部分78aから端部にかけて径方向内側になだらかに傾斜している。押さえ片88は、押さえ片78と略同一の形状を有する。また、図2に示すように、永久磁石の上端面及び下端面の内周側及び外周側の角部は、それぞれ面取りされている。ホルダ70、80単体の状態では、押さえ片78、88と外壁部74、84との最短距離(即ち、部分78aと外壁部74との距離)は、永久磁石64の厚みよりも小さい。一方、押さえ片78、88の端部と外壁部74、84との距離は、永久磁石64の厚みと略同一か、それよりも大きい。このような構成によると、押さえ片78、88を永久磁石64に嵌合する際に、押さえ片78、88の端部が、永久磁石64の上端面の面取り部、下端面の面取り部に沿ってそれぞれ滑らかに追従する。このため、ホルダ70、80を永久磁石64にスムースに嵌合することができる。
また、本実施例の燃料ポンプ10では、永久磁石64の上端面、下端面と、基部72の下面、基部82の上面との間に、隙間54、58が形成されている。このため、ホルダ70、80を永久磁石64に嵌合する際に、永久磁石64の上端面、下端面に基部72の下面、基部82の上面がそれぞれ押付けられることによって永久磁石64が破損してしまうことを防止できる。
また、シャフト軸線Aに直交する断面においては、各部分永久磁石64a〜64dの周方向の中央とシャフト軸線Aを結んだ線分B上に各押さえ片78、88が位置している。このため、各押さえ片78、88の周方向の長さが、対応する各部分永久磁石64a〜64dの周方向の長さより短くても、各部分永久磁石64a〜64dをホルダ70、80にそれぞれバランスよく固定できる。
また、上述した実施例1のロータ22を変形して、図6に示すような構成を採用してもよい。図6に示すロータでは、ホルダ170は、基部の外縁部から軸線方向に延びる4個の部分外壁部174を有する。部分外壁部174は、押さえ片178と対向する位置に、周方向に等間隔で配置されている。4個の部分外壁部174のそれぞれは、ロータ動作時に対応する永久磁石64に生じる遠心力によって弾性変形し難い形状を有している。別言すれば、ロータ22が最大回転数で回転したときの部分外壁部174が弾性変形しないか、あるいは、弾性変形したとしても、その弾性変形による永久磁石64の拡径によっても、永久磁石64がステータ32に接触しない程度の弾性変形量となるような形状を、部分外壁部174が有している。これは、部分外壁部174の厚み(体積)及び材料、部分永久磁石64a〜64dの質量、ロータ22の回転数等によって適宜決定することができる。この構成によっても、永久磁石64がステータ32に向かって径方向外側に向かって移動ことを抑制することと、永久磁石の破損を回避することを両立させることができる。
また、上述した実施例1のロータ22を変形して、永久磁石64及びバックヨーク(62、・・)の上方にホルダ70を配置する一方で、永久磁石64及びバックヨーク(62、・・)の下方には、押さえ片を有さないホルダ(即ち、基部と外壁部のみを有するホルダ)を配置してもよい。或いは、押さえ片及び基部を有さず、外壁部のみを有するホルダを配置してもよい。この場合、永久磁石64には、ホルダの上下方向の位置決めが可能な機構が設けられていることが好ましい。
また、上述した実施例1では、ホルダ70、80はシャフト24に圧入固定されていたが、ホルダ70、80は他の方法で固定されていてもよい。例えば、ホルダ70、80は樹脂によりシャフト24に固定されていてもよい。
また、ホルダ70、80は、シャフト24に固定されていなくてもよい。ホルダ70、80がプレート90、92により軸線方向の中央側にそれぞれ押付けられることにより、ホルダ70、80及び永久磁石64は、シャフト24及びバックヨーク(62、・・)と一体となって回転できる。
また、上述した実施例1のロータ22を変形して、図7に示すような構成を採用してもよい。図7に示すロータでは、バックヨーク(102、・・)の外周面に4個の凸部102aが周方向に等間隔で形成されている。バックヨーク(102、・・)の外周面に部分永久磁石64a〜64dが配置されると、バックヨーク(102、・・)の凸部102aが部分永久磁石64a〜64dの境界に形成される凹部65aに係合する。この構成によると、バックヨーク(102、・・)に対して部分永久磁石64a〜64dがシャフト軸線周りに回転することが規制されるため、バックヨーク(102、・・)に対して部分永久磁石64a〜64dを適切な位置に位置決めできる。凸部102aは、バックヨーク(102、・・・)の外周面のうち永久磁石64と対向する範囲内に、軸線方向に複数形成されていてもよい。また、周方向における凸部102aの個数は、1個以上、凹部65aの個数以下の範囲であってもよい。なお、この構成は、後述する実施例2、3のロータに適用されてもよい。
また、上述した実施例1のロータ22を変形して、図8に示すような構成を採用してもよい。図8に示すロータでは、ホルダ110の外壁部114の内周面に4個の凸部114aが周方向に等間隔で形成されている。ホルダ110を永久磁石64に嵌合すると、凸部114aが部分永久磁石64a〜64dの境界に形成される凹部65bに係合する。このような構成によると、外壁部114に対して部分永久磁石64a〜64dがシャフト軸線周りに回転することが規制されるため、外壁部114に対して部分永久磁石64a〜64dを適切な位置に位置決めできる。凸部114aは、外壁部114のうち部分永久磁石64a〜64dの外周面に当接する範囲内に、軸線方向に複数形成されていてもよい。また、周方向における凸部114aの個数は、1個以上、凹部65bの個数以下の範囲であってもよい。なお、この構成は、後述する実施例2、3のロータに適用されてもよい。
また、上述した実施例1では、ホルダ70の上面及びホルダ80の下面にプレート90、92がそれぞれ配置されたが、図9に示すように、プレート90、92が配置されない構成を採用してもよい。この場合、ホルダ70、80はシャフト24に圧入固定されることが好ましい。
実施例2の燃料ポンプは、実施例1の燃料ポンプ10のロータ22を変形したものである。従って、ここでは実施例1の燃料ポンプ10との相違点であるロータの構成について図10〜13を参照して説明する。
図12、13に示すように、実施例2のロータでは、バックヨーク122が軸線方向に延びるスリット122aを有する。バックヨーク122は、スリット122aにより直交断面において略C字形状を有する。バックヨーク122は、スリット122aの間隔を狭くすることにより縮径方向に弾性変形可能となっている。ホルダ130、140は、押さえ片を有していない点を除いて、実施例1のホルダ70、80と略同一の構成を有する(図10、11参照)。ホルダ130、140は、シャフト24を貫通孔136、146に圧入することにより、シャフト24に固定されている。バックヨーク122の上端部、下端部は、永久磁石64を介して外壁部134、144とそれぞれ対向している(図10参照)。バックヨーク122単体の外径と、その両側に位置する部分永久磁石64a、64c(又は64b、64d)の厚みとの和は、外壁部134、144の各内径よりも大きい。このため、バックヨーク122が組付けられた状態では、バックヨーク122の外周面は永久磁石64の内周面に当接して縮径方向に弾性変形している。バックヨーク122の反力によって永久磁石64が外壁部134、144に向かって付勢されることにより、永久磁石64がホルダ130、140に固定されている。別言すれば、バックヨーク122は、永久磁石64、ホルダ130、140、及びプレート90、92によって、永久磁石64に対して固定されている。なお、バックヨーク122が「付勢部」の一例に相当する。
この構成によると、外壁部134、144が環状であり変形し難いため、ロータ動作時におけるロータ22の外径変化を抑制できる。また、永久磁石64は、その上端部、下端部が、バックヨーク122によって外壁部134、144に向かってそれぞれ付勢されることにより、ホルダ130、140に固定される。このため、永久磁石64の厚みの公差は、バックヨーク122の弾性変形量を調節することにより吸収できる。このため、永久磁石がステータ側に移動することを抑制することと、永久磁石の破損を回避することを両立させることができる。
また、バックヨーク122自体が付勢機能を有するため、永久磁石64を付勢する部品をバックヨーク122とは別に設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制できる。また、図13から明らかなように、直交断面においては、部分永久磁石64cの周方向の中央とシャフト軸線Aを結んだ線分B上にスリット122aが位置している。即ち、隣り合う部分永久磁石64a〜64dの境界線から最も離れた位置にスリット122aが配置されている。このため、バックヨーク122を介して隣り合う永久磁石間に流れる磁束が通過する磁束面積がスリット122aによって減少することを防止できる。この結果、スリット122aを形成することによる磁気抵抗の増加が抑制され、モータ効率が低下することを抑制することができる。なお、本実施例では、同軸合わせのためにホルダ130、140はシャフト24に固定される必要がある。
実施例3の燃料ポンプは、実施例2の燃料ポンプのロータを変形したものである。従って、ここでは実施例2の燃料ポンプとの相違点であるロータの構成について図14〜16を参照して説明する。
図14、15に示すように、実施例3のロータでは、バックヨーク182は、平板状の連結部184と、連結部184の外縁部から軸線方向に延びると共に、連結部184の周方向に等間隔に形成された4個の押さえ部186を有する。各押さえ部186の直交断面の形状は円弧状である(図16参照)。連結部184の中央には貫通孔188が形成されている。貫通孔188は、ホルダ130、140の貫通孔136、146よりも僅かに小さい。バックヨーク182は、貫通孔188にシャフト24が圧入されることにより、シャフト24に固定されている。各押さえ部186は、径方向に弾性変形可能となっている。各押さえ部186の下端部は、永久磁石64を介して外壁部144と対向している(図14参照)。各押さえ部186は、単体の状態では、下方に向かって径方向外側に傾斜している。押さえ部186単体の下端部の外径と、その両側に位置する部分永久磁石64a、64c(又は64b、64d)の厚みとの和は、外壁部144の内径よりも大きい。このため、バックヨーク182が組付けられた状態では、各押さえ部186の下端部は、その外周面が永久磁石64の内周面に当接して径方向内側に弾性変形している。各押さえ部186の下端部の反力によって永久磁石64が外壁部144に向かって付勢されることにより、永久磁石64がホルダ140に固定されている。なお、バックヨーク182が「付勢部」の一例に相当し、各押さえ部186a〜186dの下端部が「反連結部側の端部」の一例に相当する。
本実施例では、永久磁石64の下端部しかホルダ140に固定されていない。しかしながら、永久磁石64の上端部にはホルダ130が嵌合しているため、永久磁石64の上端部が遠心力により径方向外側に変位することが外壁部134によって抑制される。このため、この構成によっても、永久磁石がステータ側に移動することを抑制することと、永久磁石の破損を回避することを両立させることができる。また、各部分永久磁石64a〜64dの厚みにばらつきがあっても、各押さえ部186が個別に弾性変形することにより、対応する各部分永久磁石64a〜64dをホルダ140により確実に固定できる。また、図16から明らかなように、直交断面においては、隣り合う押さえ部186、186間の隙間は、部分永久磁石64a〜64dの周方向の中央とシャフト軸線Aを結んだ線分B上に位置している。このため、隣り合う押さえ部間に隙間を形成することによる磁気抵抗の増加が抑制される。
また、上述した実施例3のロータを変形して、図17に示すような構成を採用してもよい。図17に示すロータは、連結部244と押さえ部246を有するバックヨーク242と、バックヨーク242と略同一形状であり、連結部304と押さえ部306を有するバックヨーク302を有する。バックヨーク242、302は、連結部244が連結部304の上面に当接した状態で、シャフト24に圧入固定されている。押さえ部246の端部は、永久磁石64の上端部をホルダ130に固定している。押さえ部306の端部は、永久磁石64の下端部をホルダ140に固定している。この構成によると、永久磁石64の両端部がホルダ130、140にそれぞれ固定されるため、永久磁石64をホルダ130、140により確実に固定できる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、実施例1では、バックヨーク62の代わりにバックヨーク122、182を用いることで、ホルダ70、80とバックヨーク122、182の両方で永久磁石64をホルダ70、80に固定してもよい。
本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
22:ロータ
24:シャフト
32:ステータ
62:バックヨーク
64a〜64d:部分永久磁石
64:永久磁石
70、80:ホルダ
72、82:基部
74、84:外壁部

Claims (8)

  1. ロータと、
    ロータの外周側に配置されたステータと、を有しており、
    ロータは、
    シャフトと、
    シャフトの外周側に固定されたバックヨークと、
    バックヨークの外周面においてバックヨークの周方向に沿って並ぶ複数の部分永久磁石を有する永久磁石と、
    永久磁石のシャフト軸線方向の両端に配置され、複数の部分永久磁石のそれぞれの両端側の外周面に当接しているホルダと、を有しており、
    永久磁石のシャフト軸線方向の少なくとも一方の端に配置されているホルダは、
    永久磁石の前記一方の端側の端面に沿って永久磁石の外周縁からシャフトに向かって延びる基部と、
    基部の外縁部からシャフト軸線方向に延びており、複数の部分永久磁石のそれぞれの外周面に当接する環状の外壁部と、を有しており、
    バックヨークとホルダの少なくとも一方は、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれをバックヨーク側から外壁部に向かって付勢することにより、複数の部分永久磁石をホルダに固定する付勢部を有する、ブラシレスモータ。
  2. 前記少なくとも一方の端に配置されているホルダが1個以上の付勢部を有しており、
    付勢部は、外壁部よりもシャフト側において、基部から延びると共に、永久磁石を介して外壁部と対向しており、
    付勢部は、複数の永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって複数の永久磁石のそれぞれを外壁部に向かって付勢する、請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. バックヨークが付勢部であり、
    バックヨークは、シャフト軸線方向に延びるスリットにより、シャフト軸線に直交する断面において略C字形状を有しており、
    バックヨークの少なくとも一方の端部は、永久磁石を介して外壁部と対向しており、
    バックヨークは、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接して縮径方向に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれを付勢する、請求項1に記載のブラシレスモータ。
  4. 隣り合う部分永久磁石は、互いに異なる方向に磁化されており、
    シャフト軸線に直交する断面において、バックヨークのスリットは、いずれかの部分永久磁石の周方向の中央とシャフト軸線とを結ぶ直線上に位置する、請求項3に記載のブラシレスモータ。
  5. バックヨークが付勢部であり、
    バックヨークは、
    シャフト挿通用の貫通孔が設けられており、貫通孔からシャフトに垂直な方向に延びる連結部と、
    連結部の外縁部からシャフト軸線方向に延びると共に、シャフトの周方向に間隔を置いて配置された複数の押さえ部と、を有しており、
    複数の押さえ部のそれぞれの反連結部側の端部は、永久磁石を介して外壁部と対向しており、
    複数の押さえ部のそれぞれは、複数の部分永久磁石のそれぞれの内周面に当接してシャフト側に弾性変形することによって、複数の部分永久磁石のそれぞれを付勢する、請求項1に記載のブラシレスモータ。
  6. 隣り合う部分永久磁石は、互いに異なる方向に磁化されており、
    シャフト軸線に直交する断面において、隣り合う押さえ部間の隙間は、複数の部分永久磁石のそれぞれの周方向の中央とシャフト軸線とを結ぶ直線上に位置する、請求項5に記載のブラシレスモータ。
  7. バックヨークは、永久磁石のシャフト軸線方向の全長範囲内の少なくとも1箇所において、部分永久磁石の周方向の位置を規制する周方向位置規制部を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のブラシレスモータ。
  8. 外壁部は、複数の部分永久磁石のそれぞれの外周面に当接する範囲内の少なくとも1箇所において、部分永久磁石の周方向の位置を規制する周方向位置規制部を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のブラシレスモータ。


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