JP2011047324A - ベーンポンプ - Google Patents

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山本  憲
Tsukasa Hojo
司 法上
Masaaki Nishikata
政昭 西方
Takeshi Kusakabe
毅 日下部
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Abstract

【課題】ローターとケーシングとの間で過度の寸法精度や組み付け精度を要求することなく、漏れ損失を防止して高いポンプ効率を達成することができ、しかも運転中の振動や騒音も防止することができるベーンポンプを提供する。
【解決手段】ローター3の回転軸方向の両端面12、12には、各ベーン溝13の回転軸方向の開口を塞ぐとともに各ベーン溝13内に配置されるベーン4と摺接するガイド蓋35を一体に設け、ポンプ室内底面18に形成される収納凹部16と、該収納凹部16に回転軸方向に移動自在に収納されるシール部材17と、シール部材17とガイド蓋35の回転軸方向の端面35aとを密着させる付勢手段を備え、シール部材17にてポンプ室1内の高圧側の作動流体がポンプ室1内の低圧側へ流れることを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明はベーンポンプの漏れ損失を防止するための技術に関する。
小型に形成できるポンプとして、ベーンポンプが好適に用いられる。従来のベーンポンプは、図15に示すように、ポンプ室1を有するケーシング2と、ポンプ室1に偏心させて収納したローター3と、ローター3の径方向及び回転軸方向に開口するように該ローター3に形成した複数のベーン溝13と、ポンプ室内周面25にその先端が摺接するように各ベーン溝13内にて径方向にスライド自在に配置されたベーン4とを、備えている(例えば、特許文献1参照)。
このベーンポンプにおいては、ポンプ室1内面とローター3とベーン4とで囲まれる複数の作動室15が、ローター3の回転駆動によりその容積を大小変化させる。そして、容積拡大過程にある作動室15に対して吸入路8を通じて作動流体を流入させ、容積縮小過程にある作動室15から吐出路9を通じて作動流体を排出させる。
上記構成のベーンポンプにおいて、ポンプ効率を高めるためには、作動流体の漏れを防止する必要がある。ここでの作動流体の漏れとは、高圧側である作動室15内の作動流体が他の低圧側の作動室15内に流入するような漏れである。
漏れ防止の第一の手段としては、ベーン溝13内にある各ベーン4を、ローター3の回転軸方向にガタツキが生じないように組み付けることが考えられる。これにより、ベーン4の径方向への円滑なスライドを確保し、ベーン4の先端全体をポンプ室内周面25に対して確実に密着させることができる。さらに、ベーン4のガタツキ防止によって、運転中の振動や騒音も防止される。
また、漏れ防止の第二の手段として、ポンプ室1内面とローター3との間に隙間が極力できないように、ローター3やケーシング2等の各部材の平面度や平行度を厳しく設定し、この各部材を精密に組み付けることも考えられる。
しかし、上記第一、第二の手段のいずれにおいても、これを達成するためにはローター3と、これを組み込むケーシング2との間に、厳しい寸法精度が要求される。また、ケーシング2の組み付け精度についても厳しいものが要求される。そのため、製造コストの増大を招く結果となる。
特開昭62−291488号公報
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、ローターとケーシングとの間で過度の寸法精度や組み付け精度を要求することなく、漏れ損失を防止して高いポンプ効率を達成することができ、しかも運転中の振動や騒音も防止することができるベーンポンプを提供することを、課題とする。
上記課題を解決するために本発明のベーンポンプは以下の構成を具備したものとする。本発明のベーンポンプは、ケーシング2内に形成されるポンプ室1と、ポンプ室1に偏心させて収納したローター3と、ローター3の回転軸7を中心として径方向に伸びるとともに径方向及び回転軸方向の外方に開口する複数のベーン溝13と、ポンプ室内周面25とその先端が摺接するように各ベーン溝13内にて径方向にスライド自在に配置されるベーン4と、ポンプ室1の内面とローター3とベーン4とで囲まれてローター3の回転駆動によりその容積が大小変化する複数の作動室15と、容積拡大過程にある作動室15に作動流体を流入させる吸入路8と、容積縮小過程にある作動室15から作動流体を排出させる吐出路9とを備えたベーンポンプにおいて、ローター3の回転軸方向の両端面12、12には、各ベーン溝13の回転軸方向の開口を塞ぐとともに各ベーン溝13内に配置されるベーン4と摺接するガイド蓋35を一体に設け、ポンプ室内底面18に形成される収納凹部16と、該収納凹部16に回転軸方向に移動自在に収納されるシール部材17と、シール部材17とガイド蓋35の回転軸方向の端面35aとを密着させる付勢手段を備え、シール部材17にてポンプ室1内の高圧側の作動流体がポンプ室1内の低圧側へ流れることを防止することを特徴とする。
上記構成からなる本発明のベーンポンプによれば、ローター3の回転軸方向の両側にガイド蓋35を一体に設けておくことで、両ガイド蓋35によって各ベーン4のガタツキを防止して円滑なスライドを確保し、各ベーン4の先端全体をポンプ室内周面25に対して確実に密着させることができる。さらに、各ベーン4のガタツキ防止によって、運転中の振動や騒音も防止される。そして、このガイド蓋35とシール部材17とを付勢手段にて密着させるようにしたことで、ガイド蓋35とポンプ室内底面18との間の、各作動室5に連通する連通スペース37への作動流体の漏れを効率的に防止することができる。つまり、本発明のベーンポンプによれば、ローター3とケ-シング2の間で過度の寸法精度や、過度の組み立て精度を要求することなく、高いポンプ効率を達成することができる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。前記付勢手段によって、ローター3の回転駆動時にシール部材17をポンプ室内底面18から突出させてガイド蓋35に押し付けることを特徴とする。
この構成を有することで、シール部材17をガイド蓋35に押し付けて、連通スペース37への作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。前記付勢手段によって、ローター3の回転駆動時にローター3をポンプ室内底面18から押圧し、ガイド蓋35をシール部材17に押し付けることを特徴とする。
この構成を有することで、ガイド蓋35をシール部材17に押し付けて、連通スペース37への作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。シール部材17は、複数個に分割されたものであり、前記付勢手段によってそれぞれのシール部材17とガイド蓋35の回転軸方向の端面35aとが押し付けられることを特徴とする。
この構成を有することで、シール部材17とガイド蓋35とを付勢手段にて密着させる際の密着性を向上させることができる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。シール部材17が、ポンプ室1においてガイド蓋35の回転軸方向の端面35aよりもポンプ室内底面18側の領域を、高圧側と低圧側に仕切るものであることを特徴とする。
この構成を有することで、このようなシール部材17によっても、ポンプ室1の高圧側の作動流体がガイド蓋35とポンプ室内底面18との間に形成された連通スペース37を介してポンプ室1内の低圧側へ流れることを防止できる。また、シール部材17をポンプ室1において部分的に設けて、ガイド蓋35のシール部材17に対する接触面積を小さくして摺動抵抗を低減することができ、より効率の良いポンプとなる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。収納凹部16の径方向における外側端部に、ポンプ室1の内周面においてベーン4の先端が摺動するポンプ室内周面25よりも外側に位置する端部収納部27が形成されると共に、該端部収納部27に、シール部材17の径方向における外側端部が収納されることを特徴とする。
この構成を有することで、ローター3の回転駆動時において、ベーン4の先端が摺動するポンプ室内周面25とローター3の外周面の間に存在する作動流体が収納凹部16側に流れたとしても、この作動流体の流れは端部収納部27に収納されたシール部材17の外側端部に沿って回り込むような流れとなる。このため、収納凹部16側に作動流体が流れ難くなり、ポンプ効率が低下することを防止できる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。シール部材17の外側端部のローター3側の面28と該面28に対向する端部収納部27の面29との間に弾性シール体30が設けられ、ローター3の回転駆動時において弾性シール体30がシール部材17と端部収納部27とで回転軸方向に圧縮されてこの間が封止されるものであることを特徴とする。
この構成を有することで、弾性シール体30にて面28と面29の間を封止して摺動部分25とローター3の外周面の間に存在する作動流体が収納凹部16側に流れることをより確実に防止できる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。シール部材17とガイド蓋35の互いの対向面の一方に動圧溝32が形成されることを特徴とする。
この構成を有することで、ローター3の回転駆動時には動圧溝32に作動流体が流入して動圧が生じ、これによってシール部材17とガイド蓋35との間に超微小隙間を形成することができ、ガイド蓋35のシール部材17に対する摺動抵抗を低減してより効率の良いポンプとすることができる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。前記付勢手段が、弾性体36による付勢構造で構成されていることを特徴とする。
この構成を有することで、付勢手段を弾性体36による付勢構造で構成し、弾性体36の圧力によってシール部材17とガイド蓋35とを密着させることができる。また、ローター3を回転駆動させなくても弾性体36は所定の弾性力を有するので、ポンプを使用し始めた直後からポンプ室1の作動流体が連通スペース37に入り込むことを防止できる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。前記付勢手段を、ポンプ室1内において高圧側に位置するものほど、付勢力が大きくなるように複数設けていることを特徴とする。
この構成を有することで、シール部材17においてポンプ室1の高圧側に位置する部分程、弾性体36から受ける押圧力を大きなものとすることができ、これによってシール部材17をポンプ室1の作動流体の圧力に応じた適切な圧力で押圧でき、ポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることをより確実に防止できる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。前記付勢手段が、吐出路9とポンプ室1内を連通させる連通路21で構成されて、連通路21からポンプ室1内に送り込んだ作動流体の圧力によってシール部材17とガイド蓋35の回転軸方向の端面35aとを密着させるものであることを特徴とする。
この構成を有することで、付勢手段を収納凹部16の奥部に形成された背圧室20と、該背圧室20と吐出路9とを連通させる連通路21によって構成し、背圧室20の作動流体の圧力によってシール部材17とガイド蓋35とを密着させることができる。しかも、背圧室20の作動流体の圧力はポンプ室1からの作動流体の吐出圧力が高まる程高くなるので、高揚程のベーンポンプであっても確実にポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることを防止でき、また、背圧室20の作動流体は高圧となるので、ポンプ室1の作動流体が収納凹部16側に流れ難くなる。
また、本発明の好ましい形態のベーンポンプはさらに以下の構成を有する。連通路21には、ポンプ室1に作動流体を送り込む連絡口22を複数設けてあり、各連絡口22の開口面積がポンプ室1内において高圧側に位置するもの程大きくなっていることを特徴とする。
この構成を有することで、シール部材17においてポンプ室1の高圧側に位置する部分程、背圧室20の作動流体から受ける押圧力を大きなものとすることができ、これによってシール部材17とガイド蓋35とをポンプ室1の作動流体の圧力に応じた適切な圧力で密着させることができ、ポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることをより確実に防止できる。
本発明にあっては、ローターの回転軸方向の両側にガイド蓋を設けておくことで、各ベーンのガタツキを防止して該ベーンがポンプ室内周面に対して確実に密着するようにでき、また、運転中の振動や騒音も防止することができる。そして、このガイド蓋とシール部材とを付勢手段にて密着させるようにしたことで、ガイド蓋とポンプ室内底面との間の連通スペースへの作動流体の漏れを効率的に防止することができる。つまり、ロータとケースの間で寸法精度や組み立て精度を過度に要求することなく、高いポンプ効率を達成することができ、しかも運転中の振動や騒音も防止できるという効果を奏する。
また、付勢手段によって、シール部材をポンプ室内底面から突出させてガイド蓋に押し付けるようにしたことで、シール部材をガイド蓋に押し付けて、連通スペースへの作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
また、付勢手段によって、ローターをポンプ室内底面から押圧してガイド蓋をシール部材に押し付けるようにしたことで、ガイド蓋をシール部材に押し付けて、連通スペースへの作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
また、シール部材を複数に分割し、付勢手段にてそれぞれのシール部材をガイド蓋に密着させることで、密着性を向上させ、作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
また、シール部材が、ポンプ室においてガイド蓋の回転軸方向の端面よりもポンプ室内底面側の領域を、高圧側と低圧側に仕切るようにしたことで、シール部材をポンプ室において部分的に設けて、ガイド蓋のシール部材に対する接触面積を小さくして摺動抵抗を低減することができ、より効率の良いポンプとなる。
また、収納凹部の径方向における外側端部に、ベーンの先端が摺動する部分よりも外側に位置する端部収納部が形成されると共に、端部収納部に、シール部材の径方向における外側端部が収納されるようにしたことで、作動流体が収納凹部側に流れたとしても、この作動流体の流れは端部収納部に収納されたシール部材の外側端部に沿って回り込むような流れとなり、収納凹部側に作動流体が流れ難くなり、ポンプ効率が低下することを防止できる。
また、シール部材の外側端部と端部収納部との間に弾性シール体を設け、ローターの回転駆動時にこの間を封止させるものとしたことで、弾性シール体にて作動流体が収納凹部側に流れることをより確実に防止できる。
また、シール部材とガイド蓋の互いの対向面の一方に動圧溝を形成したことで、ローターの回転駆動時に動圧溝に作動流体が流入して動圧が生じ、シール部材とガイド蓋との間に超微小隙間を形成することができ、ガイド蓋のシール部材に対する摺動抵抗を低減してより効率の良いポンプとすることができる。
また、付勢手段を弾性体による付勢構造で構成することで、安定してシール部材とガイド蓋とを密着させることができ、ポンプ室の作動流体が連通スペースに入り込むことを防止できる。
また、付勢手段を、高圧側に位置するものほど、付勢力が大きくなるように複数設けることで、作動流体の圧力に応じた適切な圧力でシール部材とガイド蓋とを密着させることができ、ポンプ室の作動流体が低圧側へ流れることをより確実に防止できる。
また、付勢手段を収納凹部の奥部に形成された背圧室と、背圧室と吐出路とを連通させる連通路によって構成することで、背圧室の作動流体の圧力によってシール部材とガイド蓋とを密着させることができる。また、高揚程のベーンポンプであっても背圧室の作動流体の圧力を高めることができ、確実にポンプ室の作動流体が低圧側へ流れることを防止できる。また、背圧室の作動流体は高圧となるので、作動流体が収納凹部側に流れ難くなる。
また、連通路に、連絡口を複数設け、各連絡口の開口面積を高圧側に位置するもの程大きくすることで、シール部材とガイド蓋とをポンプ室の作動流体の圧力に応じた適切な圧力で密着させることができ、ポンプ室の作動流体が低圧側へ流れることをより確実に防止できる。
本発明の実施形態の一例のベーンポンプであって、図2(d)のA−A断面図である。 同上のベーンポンプの水平断面図である。(a)は図1のX−X断面図を示し、(b)は図1のY−Y断面図を示し、(c)は図1のZ−Z断面図を示し、(d)は図1のV−V断面図を示す。 他例のベーンポンプであって、図4のB−B断面図である。 同上のベーンポンプの水平断面図で、図3のW−W断面図である。 更に他例のベーンポンプであって、図6のC−C断面図である。 同上のベーンポンプの水平断面図で、図5のS−S断面図である。 更に他例のベーンポンプの側断面図である。 更に他例のベーンポンプの水平断面図である。 更に他例のベーンポンプの水平断面図である。 更に他例のベーンポンプの水平断面図である。 更に他例のベーンポンプの側断面図である。 図11のD部拡大図である。 更に他例のベーンポンプの要部を示す側断面図である。 更に他例のシール部材又はガイド蓋の底面図である。 従来のベーンポンプの側断面図である。
添付図面に基づいて本発明の実施形態につき説明する。図1乃至図2(a)〜(d)に示す本発明のベーンポンプは、内部にポンプ室1が形成されたケーシング2と、ポンプ室1に収納されたローター3を備えている。
以下の説明では、図1中矢印aの方向をローター3の回転軸方向とし、図1中矢印bの方向をローター3の回転軸を中心とした径方向とする。また、ローター3の回転軸方向の両端面に対向するポンプ室1の内底面をポンプ室内底面18とする。
図1に示すように、ポンプ室1は、ローター3を含む回転軸方向(a方向)のポンプ部1aと、そのポンプ部1aの回転軸方向(a方向)に隣接する収納部1bとで構成されている。
図2(a)〜(d)のようにポンプ部1aは回転軸方向(a方向)から見て円形に形成されている。ケーシング2の一方側にはポンプ室1に通じる吸入路8と吐出路9が形成され、吸入路8及び吐出路9の夫々は互いに平行な流路によって構成されている。なお、吸入路8及び吐出路9の夫々を構成する流路は非平行なものであってもよいものとする。
図1のように、ローター3の中心部にはローター3を回転軸方向(a方向)に貫通する軸受部6が設けられている。軸受部6にはケーシング2に設けられて、ポンプ室1を回転軸方向に貫く軸7が挿通され、軸7にてローター3は軸支されている。軸7はポンプ部1aの中心からケーシング2の一方側に偏った位置に配置されている。
ローター3はポンプ部1aにおいて図2(a)中矢印dに示すローター偏心方向(ケーシング2の一方側)にずれた位置に収納されている。これによって、ローター3の一方側の外周面がポンプ部1aの内周面に近接し、ローター3の外周面とポンプ部1aの内周面との間には回転軸方向から見て三日月形状の隙間14が形成されている。
ローター3には複数条(図示例では4条)のベーン溝13が放射状に形成されている。各ベーン溝13はローター3の中心側から外周面に至り、ローター3の外周面から開口している。なお、各ベーン溝13は、図1のように、ローター3の回転軸方向(a方向)の両端面12、12にも開口している。
各ベーン溝13にはベーン4が摺動自在に設けられ、これによって各ベーン4は径方向(b方向)に移動自在となっている。
ローター3の回転駆動時には、各ベーン4は遠心力によって先端部がローター3の外周面から外方に突出してポンプ部1aのポンプ室内周面25に沿って摺動する。このようにすると、ポンプ室1の内面と、ローター3の外周面と、ベーン4とで囲まれた空間(詳しくはポンプ部1aの内面と、ローター3の外周面及び後述するガイド蓋35の外周端部と、ベーン4とで囲まれた空間)からなる作動室15が、ポンプ室1において吸入路8からローター3の回転方向(図2(a)に示す矢印c方向)の吐出路9側に移動する。このとき作動室15は容積が拡大した後に縮小し、これによって液体又は気体からなる作動流体は吸入路8からポンプ室1に流入すると共に吐出路9から排出される。
なお、各ベーン4はローター3の回転駆動時の遠心力で外方へ突出するようにされているが、ベーン溝13にベーン4を外方へ付勢するような押圧バネを介装してローター3の回転スピードによらずにベーン4の先端部をポンプ室1のポンプ室内周面25に摺接させるようにしてもよい。また、本実施形態のローター3回転駆動手段はステーターで構成されているが(図示せず)、ロータ回転駆動手段としてはローター3に固定した軸をモーターにて回動駆動させる構造を採用してもよい。
ローター3の回転軸方向(a方向)の両端面12、12には、各ベーン溝13の回転軸方向(a方向)の開口を塞ぐとともに各ベーン溝13内に配置されるベーン4と摺接するガイド蓋35が一体に設けられている。ガイド蓋35のローター3と反対側の回転軸方向(a方向)の端面35aは、ローター3の軸受け部6の回転軸方向(a方向)の端面6aと、略面一になっている。収納部1b側に配置された一方のガイド蓋35の径方向(b方向)の端部には、ローター3と反対側の回転軸方向(a方向)に突出する円筒部10が形成され、円筒部10は収納部1bの外周端部に周設された周溝11に収納されている。円筒部10内には、永久磁石等の磁性体が設けられていて、ケーシング2における周溝11の内側にはローター回転駆動手段として図示しないステーターが設けられている。ステーターは隔壁(図示せず)を隔ててポンプ室1外に配置されている。このステーターによって一方のガイド蓋35を回転駆動することで、ローター3は軸7を中心に回転方向(c方向)に回転駆動する。
図1に示すように、収納部1b側ではないガイド蓋35の端面35aに対向するポンプ室内底面18には収納凹部16が形成され、収納凹部16にはシール部材17が収納されている。
ばね等の弾性体36による付勢構造で構成する付勢手段によって、シール部材17をポンプ室内底面18からローター3のある回転軸方向(a方向)に突出させ、ガイド蓋35に押圧させている。これによってシール部材17をガイド蓋35に押し付けて、ポンプ室1の高圧側の作動流体がガイド蓋35とポンプ室内底面18との間及び軸受け部6の端面6aとポンプ室内底面18との間に形成された連通スペース37を介してポンプ室1内の低圧側へ流れることを効率的に防止している。
軸受部6及び軸7に対向する部分を除くポンプ室内底面18に、収納凹部16は凹設され、回転軸方向(a方向)から見て円環状に形成されている。なお、軸受部6の端面6aはローター3の回転駆動時において対向するポンプ室内底面18と微小隙間を介して位置する、あるいは接触するように設定されている。
シール部材17は、全体又はガイド蓋35に対向する一面のみが、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、POM(ポリオキシメチレン)、PE(ポリエチレン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂材料、セラミック、カーボン、グラファイト、DLC等の無機材料、又は二硫化モリブデン等で構成され、これによってガイド蓋35に沿って摺動したときの摺動抵抗が低減される。
図1、図2(b)に示すように、シール部材17は回転軸方向(a方向)から見て、収納凹部16と略同大同形の円環状の薄板から、三日月形状の薄板が突出したような形状に形成されている。円環状の薄板は、外径がポンプ部1aと略同径であってローター3よりも大径となっている。三日月形状の薄板は、回転軸方向(a方向)から見て、隙間14と略同形で、回転軸方向(a方向)の厚みは、ガイド蓋35の回転軸方向(a方向)の厚みと略同じである。この三日月形状の薄板の突出位置は、円環状の薄板のガイド蓋35側で、隙間14と同じ位置となっている。これによって、ガイド蓋35とポンプ室内周面25の間もシール部材17で埋められている。このため各作動室15から隣接する低圧側の作動室15に向かって作動流体が漏れ出すことを防止できる。
シール部材17は収納凹部16に沿って摺動自在に収納され、これによって回転軸方向に移動自在となっている。
上記構成からなる本発明のベーンポンプによれば、ローター3の回転軸方向(a方向)の両側にガイド蓋35を一体に設けておくことで、両ガイド蓋35によって各ベーン4のガタツキを防止して円滑なスライドを確保し、各ベーン4の先端全体をポンプ室内周面25に対して確実に密着させることができる。さらに、各ベーン4のガタツキ防止によって、運転中の振動や騒音も防止される。そして、このガイド蓋35とシール部材17とを付勢手段にて密着させるようにしたことで、ガイド蓋35とポンプ室内底面18との間の連通スペース37への作動流体の漏れを効率的に防止することができる。つまり、本発明のベーンポンプによれば、ローター3とケ-シング2の間で過度の寸法精度や、過度の組み立て精度を要求することなく、高いポンプ効率を達成することができる。
次に、図3及び図4に示す本発明の実施形態2のベーンポンプの構造について説明する。実施形態1のベーンポンプの構造と同じ構造については同じ符号を付け、説明を省略する。
実施形態2のベーンポンプは、収納部1bを設けた側のポンプ室内底面18から、ばね等の弾性体36による付勢構造で構成する付勢手段によって、ローター3の回転駆動時に、ローター3の回転軸方向(a方向)の端面12(軸受け部6)を押圧する。このようにすることで、収納部1b側でないガイド蓋35の端面35aをシール部材17に押し付け、且つ、同じ側の軸受け部6の端面6aを、対向するポンプ室内底面18に押し付けて、連通スペース37への作動流体の漏れを効率的に防止することができる。このとき、図3に示すように付勢手段にて、シール部材17を介して軸受け部6を押圧すれば、付勢手段と軸受け部6が磨耗することを防止できる。また、介在させたシール部材17が磨耗しても、付勢手段による押圧力は変わらないので、安定して作動流体の漏れを効率的に防止することができる。ここで、図3では、シール部材17にて軸受け部6のみを押圧しているが、ガイド蓋35の端面35aと同時に、又はガイド蓋35のみを押圧するようにシール部材17を径方向(b方向)に延設しても良い。
実施形態1及び実施形態2では、付勢手段を弾性体36による付勢構造で構成することで、弾性体36の圧力によってシール部材17とガイド蓋35とを密着させることができる。また、ローター3を回転駆動させなくても所定の弾性力を有するので、ポンプを使用し始めた直後からポンプ室1の作動流体が連通スペース37に入り込むことを防止できる。
また、図2(d)及び図4に示すように、付勢手段を、ポンプ室1内において高圧側に位置するものほど、付勢力が大きくなるように複数設ければ、シール部材17においてポンプ室1の高圧側に位置する部分程、弾性体36から受ける押圧力を大きなものとすることができ、これによってシール部材17とガイド蓋35とをポンプ室1の作動流体の圧力に応じた適切な圧力で密着させることができ、ポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることをより確実に防止できる。
さらに、図5に示す実施形態3のベーンポンプについて説明する。実施形態1のベーンポンプの構造と同じ構造については同じ符号を付け、説明を省略する。
実施形態3の付勢手段は、ローター3の回転駆動時においてポンプ部1aから吐出される作動流体の圧力を利用してシール部材17をガイド蓋35側に押圧するものであって、収納凹部16の奥部に形成された背圧室20と、該背圧室20と吐出路9とを連通させる連通路21で構成されている。
背圧室20は、環状のシール部材17のローター3と反対側の面と、環状の収納凹部16の奥部内面によって囲まれて、収納凹部16と合致形状のシール部材17にて作動室15と区切られた室となっている。
図5に示すように、背圧室20の一面を構成する収納凹部16の奥面には吐出路9に連通する連絡口22が形成されている。連絡口22は収納凹部16の周方向において略等間隔でベーン4と同数設けられており、ローター3に対応する位置に配置されている。そして、各連絡口22と吐出路9を連通させる連絡路23によって連通路21が構成されている。なお、各連絡路23は互いに独立した流路であってもよいし、連絡路23同士が接続連通するものであってもよい。
背圧室20と吐出路9を連通路21によって連通させることで、ローター3の回転駆動時には、背圧室20の作動流体の圧力が高まる。そして、この背圧室20の圧力によってシール部材17はガイド蓋35側に押圧されてガイド蓋35に沿って摺動する。
このように実施形態3の付勢手段はポンプ部1aから吐出される作動流体の圧力を利用してシール部材17をガイド蓋35側に押圧するものである。このため、背圧室20と吐出路9を連通路21で連通させるという簡易な構造によって、ポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることを防止できる。しかも、ローター3の回転駆動時における背圧室20の作動流体の圧力は、ポンプ部1aからの作動流体の吐出圧力と比例し、吐出圧力が高まる程高くなるので、高揚程のベーンポンプであっても確実にポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることを防止でき、また、背圧室20の作動流体は高圧となるので、ポンプ室1の作動流体が収納凹部16側に流れ難く、高いポンプ能力を維持できる。なお、実施形態3では背圧室20に複数の連絡口22を設けたが、背圧室20に一個の連絡口22のみを設けて吐出路9に連通させてもかまわない。なお、図7のように、実施形態2のベーンポンプにおいて、実施形態3の付勢手段を用いても良い(実施形態4)。
また、図6に示すように各連絡口22の開口面積をポンプ部1a内において高圧側に位置するもの程大きくすることが好ましい。図示例ではローター3の回転駆動時におけるポンプ部1a内の作動流体の圧力分布に基づいて連絡口22の開口径を決定し、吐出路9に近いものほど連絡口22の開口径を大きくしている。また、吐出路9に最も近い連絡口22aの開口径を大、吐出路9から最も離れた連絡口22dの開口径を小、連絡口22aよりも吐出路9から離れ且つ連絡口22dよりも吐出路9に近い連絡口22b、22cの開口径を共に中としている。
このように各連絡口22の開口面積をポンプ室1内において高圧側に位置するもの程大きくすることで、シール部材17においてポンプ室1の高圧側に位置する部分程、背圧室20の作動流体から受ける押圧力が大きなものとなる。このため、シール部材17をポンプ室1の作動流体の圧力に応じた適切な圧力で押圧でき、ポンプ室1の作動流体が低圧側へ流れることをより確実に防止できる。
上述した実施形態1〜4に示すような付勢手段を持つ本発明のベーンポンプにおいて、図8に示すようにシール部材17を、複数個に分割し、付勢手段によってそれぞれのシール部材17とガイド蓋35の端面35aとを密着させることが望ましい。図8(a)では、シール部材17を4つに分割し、図8(b)では、シール部材17を2つに分割し、図8(c)では、シール部材17を8つに分割している。図8では、付勢手段として、実施形態1及び2の弾性体36による付勢構造を用いた場合を示しているが、実施形態3及び4の付勢手段を用いても構わない。このようにすることで、シール部材17とガイド蓋35とを付勢手段にて密着させる際の密着性を向上させ、作動流体の漏れを効率的に防止することができる。
また、上述した実施形態1〜4に示すような付勢手段を持つ本発明のベーンポンプにおいて、図9及び図10に示すように、シール部材17がポンプ室1においてガイド蓋35よりもポンプ室内底面18側の領域24を高圧側と低圧側に仕切るものであることが好ましい。
図9の例では、軸受部6の両側にローター偏心方向(d方向)と平行な直線状のシール部材17が設けられ、各シール部材17と軸受部6によって領域24が吸入路8側となる低圧側と吐出路9側となる高圧側とに二等分されている。
また、図10の例では軸受部6の吸入路8側にローター偏心方向(d方向)と平行な直線状のシール部材17が設けられ、シール部材17によって領域24が吸入路8側となる低圧側と吐出路9側となる高圧側とに二分されている。
なお、図示は省略するが、図9に示す各シール部材17や、図10に示すシール部材17は、実施形態1〜4と同様に、図1に示すようなガイド蓋35とポンプ室内周面25の間もシール部材17で埋めるような形状となっており、収納凹部16に回転軸方向(a方向)に摺動自在に収納されるものである。
このように、図9や図10に示すシール部材17を用いることで、シール部材17によってローター3の回転駆動時に高圧側の作動流体が図9中矢印eや図10中矢印fに示すように低圧側に流れることを防止することができる。また、シール部材17はローター3と隙間14に対応する領域において部分的に設けられるものであるので、ガイド蓋35のシール部材17に対する接触面積を小さくして摺動抵抗を低減でき、より効率の良いポンプとなる。
なお、図9及び図10の例ではシール部材17を回転軸方向(a方向)から見て直線に形成したが、シール部材17の形状としてはこれに限定されるものではなく、領域24を低圧側と高圧側とに仕切る形状を有するものであればよい。
また、図11に示すように、収納凹部16の径方向(b方向)における外側端部に、ポンプ室1の内周面においてベーン4の先端が摺動するポンプ室内周面25よりも外側に位置する端部収納部27を形成し、該端部収納部27にシール部材17の径方向(b方向)における外側端部を収納することが好ましい。
図11に示すシール部材17は実施形態1〜4と同様に、図1に示すようなガイド蓋35とポンプ室内周面25の間もシール部材17で埋めるような形状となっており、収納凹部16に回転軸方向(a方向)に摺動自在に収納されるものである。また、シール部材17の外周端部が収納凹部16の外周に亘って形成された端部収納部27に収納されている。
このような構成を有することで、図12に示すようにローター3の回転駆動時においてポンプ室内周面25とローター3の外周面の間に存在する作動流体が収納凹部16側に流れたとしても、この作動流体の流れは図中矢印g、h、iに示すように端部収納部27に収納されたシール部材17の外周端部に沿って回り込むような流れとなり、これによって収納凹部16側に作動流体が流れ難くなって、ポンプ効率が低下することを防止できる。
また、図13に示すようにシール部材17の外周端部のローター3側の面28と該面28に対向する端部収納部27の面29との間にシール部材17の周方向に亘る円環状の弾性シール体30を設け、ローター3の回転駆動時において弾性シール体30がシール部材17と端部収納部27とで回転軸方向に圧縮されてこの間が封止されるようにすることが好ましい。
このようにすることで、弾性シール体30にて面28と面29の間を封止して摺動部分25とローター3の外周面の間に存在する作動流体が収納凹部16側に流れることをより確実に防止できる。
なお、図11及び図13の例では円環状のシール部材17を有するものにおいて、シール部材17の外径をポンプ室内周面25の直径よりも大きくして、シール部材17の外周端部を端部収納部27に収納したが、例えば図9や図10に示すような他の形状を有するシール部材17の径方向(b方向)における外側端部をポンプ室内周面25よりも外側に突出するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1〜4に示すような付勢手段を持つ本発明のベーンポンプにおいて、シール部材17のガイド蓋35に対向する面はフラットな面であってもよいし、図14に示すようにガイド蓋35に対向する面に動圧溝32を形成してもよい。または、ガイド蓋35のシール部材17に対向する端面35aに動圧溝32を形成しても良い。
図14の例では円環状のシール部材17又はガイド蓋35の端面35aに内縁から外縁にまで亘る動圧溝32がシール部材17またはガイド蓋35の周方向に複数形成されており、各動圧溝32は回転軸方向(a方向)で見てローター3の回転方向(c方向)後側に向かって突出したく字状に形成されている。
このような動圧溝32を形成することで、ローター3の回転駆動時には動圧溝32に作動流体が流入して動圧が生じる。これによってシール部材17とガイド蓋35との間に数μm程度の超微小隙間を形成することができ、ガイド蓋35のシール部材17に対する摺動抵抗を低減してより効率の良いポンプとなる。
なお、動圧溝32の形状や数は図14に示すものに限定されるものではない。また、本発明では実施形態1〜4のシール部材17又はガイド蓋35の端面35aに動圧溝32を形成したが、図8〜11に示す各例のシール部材17に動圧溝を形成してもよい。
なお、前記各例では円形のポンプ部1aの偏心位置に円形のローター3を設けたベーンポンプに本発明を適用した例を示したが、ポンプ部1aの形状やローター3の形状を違えた他のベーンポンプに本発明を適用してもよいものとする。
1 ポンプ室
1a ポンプ部
1b 収納部
2 ケーシング
3 ローター
4 ベーン
6 軸受部
7 軸
8 吸入路
9 吐出路
10 円筒部
11 周溝
12 ローターの端面
13 ベーン溝
14 隙間
15 作動室
16 収納凹部
17 シール部材
18 ポンプ室内底面
20 背圧室
21 連通路
22 連絡口
22a 連絡口
22b 連絡口
22c 連絡口
22d 連絡口
23 連絡路
24 領域
25 ポンプ室内周面
27 端部収納部
28 面
29 面
30 弾性シール体
32 動圧溝
35 ガイド蓋
35a ガイド蓋の端面
36 弾性体
37 連通スペース

Claims (12)

  1. ケーシング内に形成されるポンプ室と、ポンプ室に偏心させて収納したローターと、ローターの回転軸を中心として径方向に伸びるとともに径方向及び回転軸方向の外方に開口する複数のベーン溝と、ポンプ室内周面とその先端が摺接するように各ベーン溝内にて径方向にスライド自在に配置されるベーンと、ポンプ室の内面とローターとベーンとで囲まれてローターの回転駆動によりその容積が大小変化する複数の作動室と、容積拡大過程にある作動室に作動流体を流入させる吸入路と、容積縮小過程にある作動室から作動流体を排出させる吐出路とを備えたベーンポンプにおいて、ローターの回転軸方向の両端面には、各ベーン溝の回転軸方向の開口を塞ぐとともに各ベーン溝内に配置されるベーンと摺接するガイド蓋を一体に設け、ポンプ室内底面に形成される収納凹部と、該収納凹部に回転軸方向に移動自在に収納されるシール部材と、シール部材とガイド蓋の回転軸方向の端面とを密着させる付勢手段を備え、シール部材にてポンプ室内の高圧側の作動流体がポンプ室内の低圧側へ流れることを防止することを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記付勢手段によって、ローターの回転駆動時に前記シール部材をポンプ室内底面から突出させてガイド蓋に押し付けることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記付勢手段によって、ローターの回転駆動時にローターをポンプ室内底面から押圧し、ガイド蓋をシール部材に押し付けることを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  4. 前記シール部材は、複数個に分割されたものであり、前記付勢手段によってそれぞれのシール部材とガイド蓋の回転軸方向の端面とを密着させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  5. 前記シール部材が、ポンプ室においてガイド蓋の回転軸方向の端面よりもポンプ室内底面側の領域を、高圧側と低圧側に仕切るものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  6. 前記収納凹部の径方向における外側端部に、ポンプ室の内周面においてベーンの先端が摺動するポンプ室内周面よりも外側に位置する端部収納部が形成されると共に、該端部収納部に、前記シール部材の径方向における外側端部が収納されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  7. 前記シール部材の外側端部のローター側の面と該面に対向する端部収納部の面との間に弾性シール体が設けられ、ローターの回転駆動時において前記弾性シール体が前記シール部材と端部収納部とで回転軸方向に圧縮されてこの間が封止されるものであることを特徴とする請求項6に記載のベーンポンプ。
  8. 前記シール部材とガイド蓋の互いの対向面の一方に動圧溝が形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  9. 前記付勢手段が、弾性体による付勢構造で構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  10. 前記付勢手段を、ポンプ室内において高圧側に位置するものほど、付勢力が大きくなるように複数設けていることを特徴とする請求項9に記載のベーンポンプ。
  11. 前記付勢手段が、吐出路とポンプ室内を連通させる連通路で構成されて、連通路からポンプ室内に送り込んだ作動流体の圧力によってシール部材とガイド蓋の回転軸方向の端面とを密着させるものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
  12. 前記連通路には、ポンプ室に作動流体を送り込む連絡口を複数設けてあり、各連絡口の開口面積がポンプ室内において高圧側に位置するもの程大きくなっていることを特徴とする請求項11に記載のベーンポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108252909A (zh) * 2018-04-16 2018-07-06 盐城中德劲博机电有限责任公司 直槽滑片式空气压缩机滑片导向端面密封结构

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