JP2011042559A - 亜酸化銅被覆粒子及びその製造方法並びに該亜酸化銅被覆粒子を含む防汚塗料 - Google Patents

亜酸化銅被覆粒子及びその製造方法並びに該亜酸化銅被覆粒子を含む防汚塗料 Download PDF

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Abstract

【解決課題】亜酸化銅の層と芯材との密着性が高く、防汚塗料中での分散性が良く、かつ防汚塗料の保存安定性が高い亜酸化銅被覆粒子を提供すること。
【解決手段】芯材の表面が亜酸化銅の層で被覆されてなる亜酸化銅被覆粒子において、前記亜酸化銅の層が、前記芯材の表面を完全被覆しているとともに、八面体状の亜酸化銅の粒子の集合体から構成されていることを特徴とする。この亜酸化銅被覆粒子は、電着工程における電解液水溶液のpHを7〜13に維持して亜酸化銅の電着を行うことで好適に製造される。
【選択図】図1

Description

本発明は、芯材の表面に亜酸化銅が被覆された亜酸化銅被覆粒子及びその製造方法に関する。本発明の亜酸化銅被覆粒子は、防汚塗料用の顔料として特に有用である。
亜酸化銅は、古くから防汚顔料として知られており、塗料化され、船底用塗料として、海中の貝類や藻類の付着を防止するために用いられている。亜酸化銅は、真比重が6.0と大きく、船底用塗料にした場合、ビヒクルと亜酸化銅との比重の差により、亜酸化銅が沈降してしまうという問題があった。また、近年の金属原料価格の高騰により、使用量を削減することが、業界の課題となっている。
比重を小さくする方法としては、芯材の表面に亜酸化銅を被覆することにより、比重を小さくする方法が考えられる。例えば、塩素イオンを含む水溶液中にSiO2及び又はAl23を少なくとも含む粉を懸濁させた液を電解液とし、銅板を陽極として電解する防汚塗料用複合顔料の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法で得られた亜酸化銅被覆粉体には、亜酸化銅の密着性が悪いこと、防汚塗料中での分散性が悪いこと、防汚塗料の保存安定性が悪くなること等実用性に乏しいという問題があった。
特開平1−213368号公報
本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る亜酸化銅被覆粒子及びその製造方法並びに該亜酸化銅被覆粒子を含む防汚塗料を提供することにある。
本発明は、芯材の表面が亜酸化銅の層で被覆されてなる亜酸化銅被覆粒子において、 前記亜酸化銅の層は、前記芯材の表面を完全被覆しているとともに、八面体状の亜酸化銅の粒子の集合体から構成されていることを特徴とする亜酸化銅被覆粒子を提供するものである。
また本発明は、前記の亜酸化銅被覆粒子の好適な製造方法として、
芯材を、第一スズ塩の水溶液、銀塩の水溶液及びパラジウム塩の水溶液のいずれか1種又は2種以上の表面処理水溶液に接触させて、芯材の表面処理物を得る表面処理工程と、
前記芯材の表面処理物を、電解質及び酸化防止剤を含有する電解液水溶液に分散させ、金属銅を陽極として用いて電解を行い、該芯材の表面処理物の表面に亜酸化銅を電着させて、亜酸化銅被覆粒子を得る電着工程とを有し、
電着工程における前記電解液水溶液のpHを7〜13に維持して亜酸化銅の電着を行うことを特徴とする亜酸化銅被覆粒子の製造方法を提供するものである。
更に本発明は、前記の亜酸化銅被覆粒子を防汚塗料用の顔料として含む防汚塗料を提供するものである。
本発明によれば、芯材と亜酸化銅の層との密着性が高く、防汚塗料中での分散性が良く、かつ防汚塗料の保存安定性が高い亜酸化銅被覆粒子が提供される。
図1は、実施例1で得られた亜酸化銅被覆粒子B1の走査型電子顕微鏡像である。 図2は、比較例1で得られた亜酸化銅被覆粒子b1の走査型電子顕微鏡像である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の亜酸化銅被覆粒子は、芯材と、該芯材の表面を被覆する亜酸化銅(Cu2O)の層とで構成されている。本発明の亜酸化銅被覆粒子は、亜酸化銅の層が、芯材の表面を完全被覆している点に特徴の一つを有する。完全被覆とは、亜酸化銅被覆粒子を電子顕微鏡で観察した場合(例えば倍率2000倍で観察した場合)に、芯材の表面の露出が観察されないように、亜酸化銅の層が該芯材の表面を覆っていることを言う。
本発明の亜酸化銅被覆粒子は、亜酸化銅の層が芯材の表面を完全被覆していることに加え、特定の構造を有している点も特徴の一つである。詳細には、亜酸化銅の層は、八面体状の亜酸化銅の粒子の集合体から構成されている。亜酸化銅の粒子は、複数個が緻密に集合して所定の厚みを有する層をなしている。亜酸化銅の層がこのような構造を有していることに起因して、本発明の亜酸化銅被覆粒子は、芯材と亜酸化銅の層との密着性が高くなると考えられる。また、防汚塗料中での分散性が良く、かつ防汚塗料の保存安定性が高くなると考えられる。なお、亜酸化銅の粒子が八面体状であることによって、これらの有利な効果が奏されることの技術的な理由については、更に検討すべき余地が残されている。
亜酸化銅の層を構成する個々の亜酸化銅粒子は、そのすべてが八面体状であることが理想的であるが、すべての亜酸化銅粒子が八面体状であることは要しない。本発明者らが検討したところ、亜酸化銅の層を電子顕微鏡観察した場合に、観察対象となる亜酸化銅粒子100個当たり好ましくは50個以上、更に好ましくは60個以上の亜酸化銅粒子が八面体状であれば、上述した有利な効果が奏される。
八面体状の亜酸化銅粒子を含む層は、例えば後述する電解還元法によって亜酸化銅を生成させることで首尾よく形成することができる。これに対して無電解還元法で亜酸化銅を生成させると、後述する比較例1に示すように、立方体状の亜酸化銅粒子からなる層が形成されてしまう。このような構造の層を有する亜酸化銅被覆粒子は、芯材と亜酸化銅の層との密着性が十分に高くならず、またこれを防汚塗料用の顔料として用いた場合、防汚塗料中での分散性や保存安定性が劣るものとなってしまう。
八面体状の形状を有する亜酸化銅粒子は、その粒径が0.1〜3μm、特に0.5〜2μmであることが好ましい。粒径がこの範囲内であることによって、該亜酸化銅粒子から構成される層が十分に緻密なものとなり、防汚塗料中での分散性や保存安定性が高くなる。亜酸化銅粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡観察によって測定される。
亜酸化銅の層の厚みは、芯材の表面を完全被覆できる厚みであれば、その値に特に制限はない。亜酸化銅の層の厚みは、例えば該層の断面の走査型電子顕微鏡観察によって測定することができる。
八面体状の亜酸化銅の粒子は、これが規則正しく積み重なって層を形成してもよく、あるいはランダムに積み重なって層を形成してもよい。
亜酸化銅粒子の層の厚みに関連して、芯材と亜酸化銅との比率は、質量比で表して、好ましくは芯材/亜酸化銅=95/5〜10/90という広範な範囲で設定可能であり、更に好ましく80/20〜20/80である。この質量比は、目的とする亜酸化銅被覆粒子の比重が所望の範囲内となるように適切に設定すればよい。
芯材としては、亜酸化銅被覆粒子の具体的な用途に応じ適切な材料のものが選択される。具体的には芯材として、珪酸含有無機化合物、アルカリ土類金属化合物、アルミナ、有機化合物等を用いることができる。珪酸含有無機化合物としては、例えば珪石、珪砂、石英などの結晶シリカ、結晶シリカを加熱溶融して所望により適宜成形した溶融シリカなどの非結晶シリカ、珪藻土、各種ゼオライト、タルク、クレイ、フライアッシュ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、シラスバルーン等が挙げられる。アルカリ土類金属化合物としては、例えば硫酸バリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩が挙げられる。有機化合物としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の高分子材料が挙げられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
芯材の粒径は、亜酸化銅被覆粒子の具体的な用途に応じて適切な値が選択される。亜酸化銅被覆粒子を例えば防汚塗料用の顔料として用いる場合には、体積基準粒度分布の平均粒子径D50で表して0.5〜100μm、特に2〜50μmの芯材を用いることが、船底塗料特性の点から好ましい。特に、亜酸化銅の層の厚みが上述した範囲である場合に、この範囲の粒径の芯材を用いると、両者の密着性が一層良好になるので好ましい。D50は粒度分布測定装置によって測定される。
粒径に関連して、芯材の形状も亜酸化銅被覆粒子の具体的な用途に応じて適切に選択できる。例えば球状、立方体状、板状、塊状等のものを用いることができる。一般には、球状の芯材を用いることで、満足すべき効果が得られる。また、芯材は、中実のものでもよく、あるいは中空のものでもよい。
次に、本発明の亜酸化銅被覆粒子の好適な製造方法について説明する。亜酸化銅被覆粒子は、芯材の表面に電解によって亜酸化銅粒子を生成させ、複数の該粒子を積み重ねて層となすことで得ることができる。本製造方法は、(イ)芯材の表面処理工程、(ロ)電解による亜酸化銅の電着工程、(ハ)亜酸化銅被覆粒子の水洗工程に大別される。以下、それぞれの工程について説明する。
(イ)の芯材の表面処理工程においては、芯材を、第一スズ塩の水溶液、銀塩の水溶液及びパラジウム塩の水溶液のいずれか1種又は2種以上の表面処理水溶液に接触させて、芯材の表面処理物を得る。芯材が、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の場合、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の場合には、表面処理工程を行うに先立ち、アルカリ洗浄及び酸による表面粗化を行うことができる。つまり、表面処理工程を行う前に、芯材のアルカリ洗浄及び酸による表面粗化を行ってもよい。アルカリ洗浄するために用いられるアルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等が挙げられる。一方、酸によって表面粗化するために用いられる酸としては、例えば硫酸、硝酸、リン酸、クロム酸、塩酸、酢酸、フッ化水素酸等から選ばれる1種又はこれら2種以上の混酸等が挙げられる。
表面処理工程において用いられる表面処理水溶液は、上述のとおり第一スズ塩の水溶液、銀塩の水溶液及びパラジウム塩の水溶液のいずれか1種又は2種以上である。2種以上の水溶液を組み合わせて用いる場合には、銀塩とパラジウム塩との混合水溶液を用いることが好ましい。
表面処理水溶液に係る第一スズ塩の水溶液としては、例えばフッ化第一スズ水溶液、塩化第一スズ水溶液等のハロゲン化第一スズの水溶液、硫酸第一スズの水溶液等が挙げられる。また、表面処理水溶液に係る銀塩の水溶液としては、例えば硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀の水溶液等が挙げられる。表面処理水溶液に係るパラジウム塩の水溶液としては、例えば塩化パラジウムの水溶液が挙げられる。
表面処理水溶液中の第一スズ塩、銀塩又はパラジウム塩の濃度は、それぞれ独立に好ましくは0.1〜40g/L、特に好ましくは0.5〜30g/Lである。
表面処理工程において、芯材と表面処理水溶液とを接触させる方法としては、例えば表面処理水溶液中に芯材を加え、撹拌する方法が挙げられるが、これに制限されるものではない。
表面処理工程を行うときの表面処理水溶液の温度に特に制限はないが、0〜70℃、特に10〜50℃に設定することが好ましい。
表面処理工程では、芯材を表面処理水溶液に接触させた後、表面処理水溶液から芯材を分離し、芯材の表面処理物を得る。この場合、芯材を、一種類の表面処理水溶液とのみ接触させてもよく、あるいは芯材を一の表面処理水溶液と接触させた後に分離し、更に他の表面処理水溶液に接触させ、分離するというように、2種類以上の表面処理水溶液と順次接触させてもよい。
表面処理を行った後、表面処理水溶液と芯材とを分離する方法としては、ブフナー濾過、遠心分離等が挙げられる。表面処理水溶液から分離した芯材の表面処理物は、必要に応じて乾燥してもよい。
このようにして得られた芯材の表面処理物は、次いで(ロ)の電解による亜酸化銅の電着工程に付される。本工程においては、芯材の表面処理物を電解液水溶液に分散させ、金属銅を陽極として、該表面処理物の表面に亜酸化銅を電着させて、亜酸化銅被覆粒子を得る。
前記の電解液水溶液は、電解質及び酸化防止剤を含有する。電解質としては、例えば塩化ナトリウムや塩化カリウム等の塩化物を用いることができる。一方、酸化防止剤としては、例えばグリセリン、クエン酸、糖類等を用いることができる。
電解液水溶液中の塩化物の濃度は、塩素イオンの濃度で表して好ましくは20〜200g/L、更に好ましくは20〜150g/Lである。一方、酸化防止剤の濃度は、好ましくは0.3〜60g/L、更に好ましくは0.5〜40g/Lである。
電解液水溶液に分散させる芯材の表面処理物の量は、電解液水溶液に対して、好ましくは1〜80g/L、更に好ましくは1〜60g/Lである。この範囲内に設定することで、電着時における芯材どうしの凝集を抑制しつつ、電着の効率を高めることができる。
電着工程においては上述のとおり陽極として金属銅を用いる。この金属銅としては通常金属銅板を用いればよい。金属銅の純度は99%以上であればよい。一方、陰極としては、板状の金属銅やステンレスを用いることができる。
電着工程では、芯材の表面処理物を、電解液水溶液に加え、電解液水溶液を撹拌して、芯材の表面処理を分散させた状態下に通電を行うことで、芯材の表面処理物の表面に亜酸化銅を電着させる。
電着温度は10〜70℃が好ましい。温度をこの範囲内に設定することで、電着に伴うガスの発生及びそれに起因する亜酸化銅と芯材表面との密着性の低下を抑制しつつ、電着速度を高めることが可能となる。また、電着の際の電流密度は、好ましくは1〜30A/dm2、更に好ましくは1〜10A/dm2である。電流密度をこの範囲内に設定することで、ガスの発生等を抑制しつつ、効率よく電着を行うことができる。
電着工程においては、電着の間の電解液水溶液のpHを監視しながら、該pHを7〜13、好ましくは8〜12、更に好ましくは9〜11に維持して亜酸化銅の電着を行うことが重要である。これによって、八面体状の形状を有する亜酸化銅粒子を首尾良く生成させることができる。電着を行うと電解液水溶液のpHが徐々に上昇するところ、例えば酸を加えてpHを低下させて、電解液水溶液のpHを上述の範囲内に維持する。pHの調整に用いられる酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭素酸等が挙げられる。なお、電着を開始する前の電解液水溶液のpHは2〜12、特に4〜10に設定することが好ましい。
芯材の表面に形成される亜酸化銅の層の厚み、つまり亜酸化銅の被覆量は、電着時間によって調節することができる。目的とする亜酸化銅被覆粒子の具体的な用途にもよるが、該粒子を防汚塗料用の顔料として用いる場合には、通常、10分〜4時間程度の電着時間を採用することが好適である。
このようにして電着が完了したら、ブフナー濾過や遠心分離等の手段を用いて電解液水溶液から亜酸化銅被覆粒子を分離する。次に、この粒子を(ハ)の水洗工程に付す。亜酸化銅被覆粒子を水洗する方法としては、リパルプ洗浄が一般的である。リパルプ洗浄を行う場合には、亜酸化銅被覆粒子と水との混合スラリーにおける亜酸化銅被覆粒子の濃度を、好ましくは5〜20質量%とする。洗浄時間は10〜60分とすれば十分である。洗浄水としては、10〜70℃の温水を使用することができる。
水洗工程では、亜酸化銅被覆粒子を、酸化防止剤を含有する洗浄水で洗浄することが、亜酸化銅が酸化することを防ぐ点から好ましい。酸化防止剤としては、例えばグリセリンや糖類等を用いることができる。洗浄水中の酸化防止剤の濃度は、好ましくは0.3〜60g/L、特に好ましくは0.5〜40g/Lである。
水洗が完了したら、洗浄液から亜酸化銅被覆粒子を分離し、乾燥する。このようにして目的とする亜酸化銅被覆粒子を得る。
上述の方法で亜酸化銅被覆粒子を製造すると、亜酸化銅の付き回り及び密着性が良くなるので、亜酸化銅の層の密着性が高くなり、かつ亜酸化銅の単独生成粒子や亜酸化銅被覆粒子の凝集体を、極めて少なくすることができる。
このようにして得られた亜酸化銅被覆粒子は、例えば防汚塗料用の顔料として特に好適に用いられる。この防汚塗料は、例えば船底、水中構造物、魚網などへの水棲生物の付着防止に用いられる。具体的には、船舶、漁業資材(例:ロープ、漁網、浮き子、ブイ)、火力・原子力発電所の給排水口等の水中構造物、湾岸道路、海底トンネル、港湾設備、運河・水路等のような各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜などの各種基材の表面に、1回ないし複数回塗布すれば防汚性が発揮される。
防汚塗料は、一般に被膜形成性重合体と顔料とを含有するものであり、該顔料として本発明の亜酸化銅被覆粒子が用いられる。被膜形成性重合体としては、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えば(メタ)アクリル酸トリメチルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリエチルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリプロピルシリルエステル、(メタ)アクリル酸トリブチルシリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルプロピルシリルエステル、(メタ)アクリル酸モノメチルジプロピルシリルエステル、(メタ)アクリル酸メチルエチルプロピルシリルエステル等の重合性不飽和カルボン酸のトリアルキルシリルエステルから誘導される成分単位を含む重合体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシ金属塩成分単位等の重合性不飽和カルボン酸金属化合物成分単位を含有する重合体;γ−メタクリロイルオキシプロピルポリジメチルシロキサン等の分子中に重合性不飽和基とシロキサン結合部位を有する重合性不飽和モノマー及び該モノマーと共重合可能なその他の重合性不飽和モノマーを共重合成分として含有するビニル系共重合体;ウレタン樹脂などが挙げられる。顔料は、これらの被膜形成性重合体100質量部に対して1〜1000質量部の範囲で配合することができる。また、防汚塗料は、これらの成分に加え、有機溶媒としてのキシレンやエタノール、イソプロパノールなどを含有することもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
(1)表面処理工程
芯材としてのシリカ粉(平均粒子径D50=20μm)を、フッ化スズ水溶液(1g/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、更に硝酸銀水溶液(1g/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、乾燥して、芯材の表面処理物A1を得た。
(2)電着工程及び水洗工程
次いで、芯材の表面処理物A1 10gを、電解液水溶液1Lに加え、電極を設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、以下の条件で、36分間通電し、芯材の表面処理物A1に亜酸化銅を電着させた。電着の進行につれて電解液水溶液のpHが上昇したが、塩酸(濃度:2%)を適宜添加して該水溶液のpHを9〜10の範囲に維持した。次いで、電解液水溶液を濾過し、濾過物を水洗後、グリセリン水溶液に分散後濾過、乾燥し、亜酸化銅被覆粒子B1 21gを得た。亜酸化銅被覆粒子B1の真比重は3.1g/cm3であった。
<電解液水溶液>
塩化ナトリウム:250g/L(塩素イオン濃度152g/L)
グリセリン :10g/L
pH :7
<処理条件>
電流密度 :7A/dm2
電解液水溶液の液温 :40℃
電極 :陽極及び陰極のいずれも銅板
〔実施例2〕
(1)表面処理工程
芯材としてのフライアッシュ(平均粒子径D50=41μm)を、硝酸銀水溶液(1g/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、乾燥して、芯材の表面処理物A2を得た。
(2)電着工程及び水洗工程
次いで、芯材の表面処理物A2 10gを、電解液水溶液1Lに加え、電極を設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、以下の条件で、18分間通電し、芯材の表面処理物A2に亜酸化銅を電着させた。電着の進行につれて電解液水溶液のpHが上昇したが、塩酸(濃度:2%)を適宜添加して該水溶液のpHを9〜10の範囲に維持した。次いで、電解液水溶液を濾過し、濾過物を水洗後、グリセリン水溶液に分散後濾過、乾燥し、亜酸化銅被覆粒子B2 16gを得た。亜酸化銅被覆粒子B2の真比重は1.2g/cm3であった。
<電解液水溶液>
塩化ナトリウム:200g/L(塩素イオン濃度121g/L)
グリセリン :10g/L
pH :7
<処理条件>
電流密度 :7A/dm2
電解液水溶液の液温 :30℃
電極 :陽極及び陰極のいずれも銅板
〔実施例3〕
(1)表面処理工程
芯材としての珪石粉(平均粒子径D50=32μm)を、フッ化スズ水溶液(1g/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、更に塩酸含有塩化パラジウム水溶液(塩化パラジウム:0.2g/L、塩酸1ml/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、乾燥して、芯材の表面処理物A3を得た。
(2)電着工程及び水洗工程
次いで、芯材の表面処理物A3 10gを、電解液水溶液1Lに加え、電極を設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、以下の条件で、25分間通電し、芯材の表面処理物A3に亜酸化銅を電着させた。電着の進行につれて電解液水溶液のpHが上昇したが、塩酸(濃度:2%)を適宜添加して該水溶液のpHを9〜10の範囲に維持した。次いで、電解液水溶液を濾過し、濾過物を水洗後、グリセリン水溶液に分散後濾過、乾燥し、亜酸化銅被覆粒子B3 16gを得た。亜酸化銅被覆粒子B3の真比重は3.2g/cm3であった。
<電解液水溶液>
塩化ナトリウム:200g/L(塩素イオン濃度121g/L)
グリセリン :10g/L
pH :7
<処理条件>
電流密度 :5A/dm2
電解液水溶液の液温 :50℃
電極 :陽極及び陰極のいずれも銅板
〔実施例4〕
(1)表面処理工程
芯材としてのポリエチレン粉(平均粒子径D50=20μm)を、水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、クロム酸、硫酸及びリン酸の混酸により表面粗化した後、フッ化スズ水溶液(1g/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、更に硝酸銀水溶液(1g/L)に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、乾燥して、芯材の表面処理物A4を得た。
(2)電着工程及び水洗工程
次いで、芯材の表面処理物A4 10gを、電解液水溶液1Lに加え、電極を設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、以下の条件で、15分間通電し、芯材の表面処理物A4に亜酸化銅を電着させた。電着の進行につれて電解液水溶液のpHが上昇したが、塩酸(濃度:2%)を適宜添加して該水溶液のpHを9〜10の範囲に維持した。次いで、電解液水溶液を濾過し、濾過物を水洗後、グリセリン水溶液に分散後濾過、乾燥し、亜酸化銅被覆粒子B4 14.6gを得た。亜酸化銅被覆粒子B4の真比重は1.2g/cm3であった。
<電解液水溶液>
塩化ナトリウム:250g/L(塩素イオン濃度152g/L)
グリセリン :10g/L
pH :7
<処理条件>
電流密度 :7A/dm2
電解液水溶液の液温 :30℃
電極 :陽極及び陰極のいずれも銅板
〔実施例5〕
(1)表面処理工程
芯材としての溶融シリカ粉(非晶質、平均粒子径D50=20μm)を、水酸化ナトリウム水溶液によりアルカリ洗浄し、フッ化水素酸による表面粗化を施した後フッ化スズ(1g/L)水溶液に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、更に硝酸銀(1g/L)水溶液に分散させ、撹拌し、濾過後、水洗し、乾燥して、芯材の表面処理物A5を得た。
(2)電着工程及び水洗工程
次いで、芯材の表面処理物A5 10gを電解液水溶液1Lに加え、電極を設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら、以下の条件で15分間通電し、芯材の表面処理物A5に亜酸化銅を電着させた。電着の進行につれて電解液水溶液のpHが上昇したが、塩酸(濃度:2%)を適宜添加して該水溶液のpHを9〜10の範囲に維持した。次いで、電解液水溶液を濾過し、濾過物を水洗後、グリセリン水溶液に分散後濾過、乾燥し、亜酸化銅被覆粒子B5 14.3gを得た。亜酸化銅被覆粒子B5の真比重は2.8g/cm3であった。
<電解液水溶液>
塩化ナトリウム:250g/L(塩素イオン濃度152g/L)
グリセリン :10g/L
pH :7
<処理条件>
電流密度 :7A/dm2
電解液水溶液の液温 :30℃
電極 :陽極及び陰極のいずれも銅板
〔比較例1〕
電着工程において、電解液水溶液のpHを調整しなかった以外は、実施例1と同じ方法で亜酸化銅被覆粒子b1を得た。電解液水溶液のpHは電着の進行とともに上昇し、13を超えていた。得られた亜酸化銅被覆粒子b1の真比重は2.6g/cm3であった。
〔比較例2〕
電着工程において、電解液水溶液のpHを調整しなかった以外は、実施例2と同じ方法で亜酸化銅被覆粒子b2を得た。電解液水溶液のpHは電着の進行とともに上昇し、13を超えていた。得られた亜酸化銅被覆粒子b2の真比重は1.1g/cm3であった。
〔比較例3〕
電着工程において、電解液水溶液のpHを調整しなかった以外は、実施例3と同じ方法で亜酸化銅被覆粒子b3を得た。電解液水溶液のpHは電着の進行とともに上昇し、13を超えていた。得られた亜酸化銅被覆粒子b3の真比重は3.1g/cm3であった。
〔比較例4〕
電着工程において、電解液水溶液のpHを調整しなかった以外は、実施例4と同じ方法で亜酸化銅被覆粒子b4を得た。電解液水溶液のpHは電着の進行とともに上昇し、13を超えていた。得られた亜酸化銅被覆粒子b4の真比重は1.1g/cm3であった。
〔比較例5〕
電着工程において、電解液水溶液のpHを調整しなかった以外は、実施例5と同じ方法で亜酸化銅被覆粒子b5を得た。電解液水溶液のpHは電着の進行とともに上昇し、13を超えていた。得られた亜酸化銅被覆粒子b5の真比重は2.7g/cm3であった。
〔評価〕
実施例1で得られた亜酸化銅被覆粒子の走査型電子顕微鏡像を図1に、比較例2で得られた亜酸化銅被覆粒子の走査型電子顕微鏡像を図2に示す。図1から明らかなように、実施例1で得られた亜酸化銅被覆粒子では、八面体状の亜酸化銅粒子の集合体からなる緻密な層が、芯材の表面を完全被覆していることが判る。観察対象とした亜酸化銅粒子100個に対して90個以上の粒子が八面体形状であった。これに対して、図2から明らかなように、比較例1で得られた亜酸化銅被覆粒子は、不定形の亜酸化銅粒子の集合体からなる層が、芯材の表面を被覆していた。また、図示していないが、実施例2〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子においても、実施例1の亜酸化銅被覆粒子と同様に、八面体状の亜酸化銅粒子の集合体からなる緻密な層が、芯材の表面を完全被覆していることが確認された。これらの実施例においては、観察対象とした亜酸化銅粒子100個に対して90個以上の粒子が八面体形状であった。比較例2〜5で得られた亜酸化銅粒子は不定形となっていた。
芯材と亜酸化銅との質量比(芯材/亜酸化銅)は、実施例1においては50/50であったのに対し、比較例1においては76/24であり、比較例1では亜酸化銅の付着量が少なくことが判る。そのことに起因して、比較例1の亜酸化銅被覆粒子の真比重は、実施例1の亜酸化銅被覆粒子のそれよりも低くなったものと考えられる。実施例2〜5及び比較例2〜5の亜酸化銅被覆粒子についても同様の測定を行った。その結果を以下の表1に示す。
また、実施例1における亜酸化銅粒子の層における八面体状の粒子の粒径を上述の方法で測定したところ0.7μmであった。比較例1における亜酸化銅粒子の粒径は、該粒子が不定形であるため測定できなかった。実施例2〜5及び比較例2〜5の亜酸化銅被覆粒子についても同様の測定を行った。その結果を以下の表1に示す。
更に、実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子における亜酸化銅の層の密着性を以下の方法で評価した。
(1)亜酸化銅被覆粒子2.2g、1mmΦのジルコニアビーズ90g及びトルエン10mlを、容器に入れる。
(2)撹拌装置で、10分間撹拌する。
(3)撹拌後、ふるいで、亜酸化銅被覆粒子とジルコニアビーズとを分ける。
(4)分けた亜酸化銅被覆粒子を漏斗で濾過する。
(5)亜酸化銅被覆粒子を自然乾燥する。
(6)走査型電子顕微鏡(500倍、視野に50個程度の粒子が入る倍率を選択する。)により、芯材からの亜酸化銅粒子の剥離状態を観察する。
(7)無作為に10視野を観察し、各視野中の剥離粒子数を数え、平均値を求める。
以上の方法で測定された剥離粒子数を以下の表1示す。剥離粒子数は、その数が小さいほど、亜酸化銅の層の密着性が高いことを意味する。
更に、実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子を顔料として用い、以下の処方の防汚塗料を調製した。この防汚塗料について、調製直後の粘度及び50℃で36日間保存後の粘度をストーマー粘度計によって測定した。その結果を以下の表1に示す。
〔防汚塗料の処方〕
・亜酸化銅被覆粉体 10%
・キシレン 25%
・メタノール 5%
・40%ウレタン樹脂キシレン溶液 60%
この結果、実施例1〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子は剥離粒子数が1以下であり、比較例1〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子に比べて剥離粒子数が少ないことから、亜酸化銅の層の密着性に優れていることが分かる。また、実施例1〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子を含む防汚塗料は調製直後から36日間保存後の粘度上昇が抑えられ、比較例1〜5で得られた亜酸化銅被覆粒子を含む防汚塗料に比べると塗料安定性に優れていることが分かる。

Claims (8)

  1. 芯材の表面が亜酸化銅の層で被覆されてなる亜酸化銅被覆粒子において、
    前記亜酸化銅の層は、前記芯材の表面を完全被覆しているとともに、八面体状の亜酸化銅の粒子の集合体から構成されていることを特徴とする亜酸化銅被覆粒子。
  2. 前記芯材のD50が0.5〜100μmである請求項1記載の亜酸化銅被覆粒子。
  3. 前記芯材が、珪酸含有無機化合物である請求項1又は2記載の亜酸化銅被覆粒子。
  4. 前記芯材が、アルカリ土類金属化合物である請求項1又は2記載の亜酸化銅被覆粒子。
  5. 前記芯材が、有機化合物である請求項1又は2記載の亜酸化銅被覆粒子。
  6. 防汚塗料用の顔料として用いられる請求項1ないし5のいずれかに記載の亜酸化銅被覆粒子。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の亜酸化銅被覆粒子及び被膜形成性重合体を含むことを特徴とする防汚塗料。
  8. 請求項1記載の亜酸化銅被覆粒子の製造方法であって、
    芯材を、第一スズ塩の水溶液、銀塩の水溶液及びパラジウム塩の水溶液のいずれか1種又は2種以上の表面処理水溶液に接触させて、芯材の表面処理物を得る表面処理工程と、
    前記芯材の表面処理物を、電解質及び酸化防止剤を含有する電解液水溶液に分散させ、金属銅を陽極として用いて電解を行い、該芯材の表面処理物の表面に亜酸化銅を電着させて、亜酸化銅被覆粒子を得る電着工程とを有し、
    電着工程における前記電解液水溶液のpHを7〜13に維持して亜酸化銅の電着を行うことを特徴とする亜酸化銅被覆粒子の製造方法。
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