JP2011039341A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】像保持体の残留電位が抑制された画像形成装置を提供すること。
【解決手段】基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、且つ前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体(電子写真感光体7)と、ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段(除電装置14)と、を備えた画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式の画像形成装置は、一般的には次の如く構成、及びプロセスを有するものである。すなわち、像保持体表面を帯電手段で予め定められた極性及び電位に帯電させ、帯電後の像保持体表面を、像露光等により選択的に除電することによって静電潜像を形成させる。その後、現像手段で該静電潜像にトナーを付着させることにより、潜像をトナー像として現像し、トナー像を転写手段で被転写媒体に転写させることにより、画像形成物として排出させる。
像保持体(感光体)としては、例えば、(1)硬化型のバインダーを用いたもの(例えば、特許文献1乃至5参照)、(2)電荷輸送性高分子を用いたもの(例えば特許文献6参照)、(3)熱可塑性樹脂に電荷輸送剤と無機フィラーを分散させたもの(例えば特許文献7参照)が提案されている。
特開昭56−51749号公報 特開昭60−247647号公報 特開平8−278645号公報 特開2002−82469号公報 特開2003−186234号公報 特開昭64−1728号公報 特開平4−281461号公報
本発明の課題は、特定の組成の表面層を有する像保持体の表面に、像保持体の表面層の吸光度が下記範囲となる除電光を像保持体の表面に照射しない画像形成装置と比較して、像保持体の残留電位が抑制された画像形成装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、且つ前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体と、
前記像保持体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項2に係る発明は、
前記像保持体の表面層の厚みが、5μm以上10μm以下である請求項1に記載の画像形成装置。
請求項3に係る発明は、
基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体と、
ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段と、
を備えたプロセスカートリッジ。
請求項4に係る発明は、
前記像保持体の表面層の厚みが、5μm以上10μm以下である請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
請求項1に係る発明によれば、特定の組成の表面層を有する像保持体の表面に、像保持体の表面層の吸光度が上記範囲となるとなる除電光を前記像保持体の表面に照射しない画像形成装置と比較して、像保持体の残留電位が抑制される。
請求項2に係る発明によれば、像保持体の表面層の厚みが上記範囲の場合でも、特定の組成の表面層を有する像保持体の表面に、像保持体の表面層の吸光度が上記範囲となる除電光を前記像保持体の表面に照射しない画像形成装置と比較して、像保持体の残留電位が抑制される。
請求項3に係る発明によれば、特定の組成の表面層を有する像保持体の表面に、像保持体の表面層の吸光度が上記範囲となるとなる除電光を前記像保持体の表面に照射しない画像形成装置と比較して、像保持体の残留電位が抑制される。
請求項4に係る発明によれば、表面層の厚みを上記範囲と増加させても、特定の組成の表面層を有する像保持体の表面に、像保持体の表面層の吸光度が上記範囲となるとなる除電光を前記像保持体の表面に照射しない画像形成装置と比較して、像保持体の残留電位が抑制される。
本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る電子写真感光体(像保持体の一例)を示す模式断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体(像保持体の一例)を示す模式断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体(像保持体の一例)を示す模式断面図である。 実施例1で作製した電子写真感光体の表面層における吸光度と波長の関係を示すグラフである。
本実施形態に係る画像形成装置は、基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、且つ前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体と、前記像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段と、を備える。
また、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体と、ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段と、を備える。ここで、プロセスカートリッジは、例えば、部材交換等のために画像形成装置に脱着されるものである。
ここで、本実施形態では、像保持体の表面層において、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と特定の官能基を有する電荷輸送性材料とにより、架橋部位(架橋サイト)が多官能化でき、高度に架橋されることによって機械的強度が増すものと推察される。また、表面層の全固形分における電荷輸送性材料の量が従来の表面層に比べて多いため、この高度に架橋させた状態を維持しつつ、残留電位が低減すると推察される。
一方で、このような表面層を持つ像保持体であっても、使用により、少なからず残留電位の蓄積が生じる。そこで、除電手段により、ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を像保持体の表面に照射して、像保持体の表面を除電することで、表面層に除電光が吸収され、当該吸収された光により生成したラジカルがキャリアの役割を果し、表面層に生じる残留電位の増加が抑えられると推察される。一方で吸光度が0.020を超える場合は表面層の抵抗が下がりすぎて、表面電荷の横流れが発生し、低濃度画像の白抜けなどが発生することがある。
このため、本実施形態に係る画像形成装置、及びプロセスカートリッジでは、像保持体の残留電位が抑制されると考えられる。そして、当該残留電位の抑制が維持され易くなる。
また、本実施形態において、像保持体の表面層の厚みは、5μm以上10m以下が望ましく、より望ましくは5.5μm以上9μm以下、さらに望ましくは5.5μm以上8μm以下である。
ここで、残留電位の蓄積は表面層で生じることから、表面層の厚みが厚いほど初期の残留電位や蓄積する残留電位が増加しやすいが、表面層の厚みを上記範囲と増加させても、上記のように表面層に生じる残留電位の増加が抑えられ、当該残留電位が抑制される。また、表面層の厚みを上記範囲と厚膜化しても、表面層に生じる残留電位の増加が抑えられることから、残留電位の抑制と像保持体の寿命との両立も図られる。
以下、図面を参照しつつ本実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、例えば、少なくとも電子写真感光体7(像保持体の一例)を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9((潜像形成手段の一例)と、転写装置40(転写手段の一例)と、を備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部(不図示)から電子写真感光体7に露光する位置に配置されている。
プロセスカートリッジ300は、筐体300A内に、電子写真感光体7、帯電装置8(帯電手段の一例)、現像装置11(現像手段の一例)、クリーニング装置13(クリーング手段の一例)、及び除電装置14(除電手段の一例)を一体に収容されている。プロセスカートリッジ300の構成は、これに限られず、少なくとも、電子写真感光体7と除電装置14とを備えてえればよく、その他、例えば、帯電装置8、露光装置9、現像装置11、クリーニング装置13、及び転写装置40から選択される少なくとも一つを備えていてもよい。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置100は、上記構成に限れず、周知の構成、例えば、電子写真感光体7に形成したトナー像を一端、中間転写体(例えば、中間転写ベルト)に転写し、当該中間転写体に転写したトナー像を被転写体に転写する、所謂中間転写方式の画像形成装置や、タンデム方式の画像形成装置を採用してもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、電子写真感光体7等をプロセスカートリッジ300として備えた形態を説明するが、これに限られるわけではなく、プロセスカートリッジ300としてではなく、直接、電子写真感光体7等が装置内に備えられた形態であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置に適用される各部材について詳細に説明する。
(電子写真感光体)
図2は、本実施形態に係る電子写真感光体(像保持体の一例)を示す模式断面図である。図3乃至図4はそれぞれ他の実施形態に係る電子写真感光体(像保持体の一例)を示す模式断面図である。
図2に示す電子写真感光体7は、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に電荷発生層2、電荷輸送層3、表面層5が順次形成された感光層が設けられている。
図3に示す電子写真感光体7は、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に電荷輸送層3、電荷発生層2、表面層5が順次形成された感光層が設けられている。
図4に示す電子写真感光体7は、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に単層型感光層6、表面層5が順次形成された感光層が設けられている。
なお、図2乃至図4に示す電子写真感光体7において、下引層は設けても設けなくてもよい。
以下、代表例として図2に示す電子写真感光体7に基づいて、各要素について説明する。なお。符号は省略して説明する。
まず、導電性基体について説明する。
導電性基体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用いて構成される金属板、金属パイプ、及び金属ベルトが挙げられる。導電性基体としては、導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着又はラミネートしたシート(例えば紙、プラスチックフィルム、ベルト等)等も挙げられる。ここで、「導電性」とは体積抵抗率が1013Ωcm未満であることをいう。
導電性基体として、金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
次に、下引層について説明する。
下引層は、例えば、有機金属化合物と結着樹脂とを含んで構成される。また、下引層は、電子輸送性顔料を含んでもよい。
有機金属化合物としては、例えば、有機ジルコニウム化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物のほか、その他有機金属化合物が挙げられる。
結着樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレノキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の公知の結着樹脂が挙げられる。
電子輸送性顔料としては、ペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。
下引層の厚みは、例えば15μm以上が望ましく、より望ましくは15μm以上50μm以下である。
次に、電荷発生層について説明する。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含んで構成される。
電荷発生材料は、例えば、赤外領域に光感度を持つフタロシアニン系顔料が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、例えばCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2)において、少なくとも7.5,9.9,12.5,16.3,18.6,25.1,28.1の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン、Cukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2)において、少なくとも7.6,18.3,23.2,24.2,27.3の位置に回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが挙げられる。
結着樹脂は、例えば、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコン−アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどが挙げられる。
電荷発生層には、例えば、酸化防止剤・光安定剤・熱安定剤等の添加剤を含有してもよい。
電荷発生層の膜厚は、望ましくは0.1μm以上5.0μm以下、さらに望ましくは0.2μm以上2.0μm以下である。
次に、電荷輸送層について説明する。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送性材料と結着樹脂とを含んで構成される。また、電荷輸送層は、電荷輸送高分子を含んで構成されてもよい。
電荷輸送性材料としては、例えば、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられる。
電荷輸送高分子としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の電荷輸送性を有する高分子が挙げられる。
電荷輸送層には、酸化防止剤・光安定剤・熱安定剤等の添加剤を含有してもよい。
電荷輸送層の膜厚は、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上30μm以下である。
次に、表面層について説明する。
表面層は、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含んで構成される。
そして、電荷輸送性材料は、表面層中の全固形分に対して90質量%以上含有し、望ましくは94質量%以上含有する。なお、この固形分濃度の上限は、グアナミン化合物(例えば一般式(A)で示される化合物)及びメラミン化合物(例えば一般式(B)で示される化合物)から選択される少なくとも1種や、他の添加剤が有効に機能する限り限定されるものではなく、多いほうが望ましい。
一方、グアナミン化合物(例えば一般式(A)で示される化合物)及びメラミン化合物(例えば一般式(B)で示される化合物)は、表面層中の全固形分に対して0.1質量%以上5質量%以下であることが望ましく、より望ましくは1質量%以上3質量%以下である。
次にグアナミン化合物について説明する。
グアナミン化合物としては、特に下記一般式(A)で表される化合物及びその多量体の少なくとも1種であることが望ましい。ここで、多量体は、一般式(A)で表される化合物を構造単位として重合されたオリゴマーであり、その重合度は例えば2以上200以下、望ましくは2以上100以下である。
なお、一般式(A)で表される化合物は、一種単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。特に、一般式(A)で表される化合物は、2種以上混合して用いたり、それを構造単位とする多量体(オリゴマー)として用いたりすると、結晶化しにくくなり溶剤に対する溶解性も向上する場合がある。

一般式(A)中、Rは、炭素数1以上10以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基、炭素数6以上10以下の置換若しくは未置換のフェニル基、又は炭素数4以上10以下の置換若しくは未置換の脂環式炭化水素基を表す。R、R、R及びRは、各々独立に、水素原子、−CH−OH、−CH−O−R、又は−O−Rを表し、Rは、炭素数1以上10以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基を表す。
一般式(A)において、Rで表されるアルキル基は、炭素数が1以上10以下であり、望ましくは炭素数が1以下8以上であり、より望ましくは炭素数が1以上5以下である。また、当該アルキル基は、直鎖状であってもよし、分鎖状であってもよい。
一般式(A)中、Rで表されるフェニル基は、炭素数6以上10以下であり、より望ましくは6以上8以下である。当該フェニル基に置換される置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
一般式(A)中、Rで表される脂環式炭化水素基は、炭素数4以上10以下であり、より望ましくは5以上8以下である。当該脂環式炭化水素基に置換される置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
一般式(A)中、R、R、R及びRで表される「−CH−O−R」において、Rで表されるアルキル基は、炭素数が1以上10以下であり、望ましくは炭素数が1以下8以上であり、より望ましくは炭素数が1以上6以下である。また、当該アルキル基は、直鎖状であってもよし、分鎖状であってもよい。望ましくは、メチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられる。
一般式(A)で表される化合物としては、特に望ましくは、Rが炭素数6以上10以下の置換若しくは未置換のフェニル基を表し、R、R、R及びRが、各々独立に−CH−O−Rで表される化合物である。また、Rは、メチル基又はn−ブチル基から選ばれることが望ましい。
一般式(A)で表される化合物は、例えば、グアナミンとホルムアルデヒドとを用いて公知の方法(例えば、実験化学講座第4版、28巻、430ページ)で合成される。
以下、一般式(A)で表される化合物の具体例を表すが、これらに限られるわけではない。また、以下の具体例は、単量体のものを表すが、これらを構造単位とする多量体(オリゴマー)であってもよい。






一般式(A)で表される化合物の市販品としては、例えば、スーパーベッカミン(R)L−148−55、スーパーベッカミン(R)13−535、スーパーベッカミン(R)L−145−60、スーパーベッカミン(R)TD−126(以上、大日本インキ社製)、ニカラックBL−60、ニカラックBX−4000(以上、三和ケミカル(株)社製)などが挙げられる。
また、一般式(A)で表される化合物(多量体を含む)は、合成後又は市販品の購入後、残留触媒の影響を取り除くために、トルエン、キシレン、酢酸エチル、などの適当な溶剤に溶解し、蒸留水、イオン交換水などで洗浄してもよいし、イオン交換樹脂で処理して除去してもよい。
次に、メラミン化合物について説明する。
メラミン化合物は、メラミン骨格(構造)を有する化合物であり、特に下記一般式(B)で表される化合物及びその多量体の少なくとも1種であることが望ましい。ここで、多量体は、一般式(B)で表される化合物を構造単位として重合されたオリゴマーであり、その重合度は例えば2以上200以下、望ましくは2以上100以下である。
なお、一般式(B)で表される化合物又はその多量体は、一種単独で用いてもよいが、2種以上を併用してもよい。また、前記一般式(A)で表される化合物又はその多量体と併用してもよい。
特に、一般式(B)で表される化合物は、2種以上混合して用いたり、それを構造単位とする多量体(オリゴマー)として用いたりすると、溶剤に対する溶解性が向上する場合がある。

一般式(B)中、R、R、R、R、R10及びR11は、各々独立に、水素原子、−CH−OH、−CH−O−R12、又は−O−R12を表し、R12は炭素数1以上5以下の分岐してもよいアルキル基を表す。当該アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられる。
一般式(B)で表される化合物は、例えば、メラミンとホルムアルデヒドとを用いて公知の方法(例えば、実験化学講座第4版、28巻、430ページのメラミン樹脂と同様に合成される)で合成される。
以下、一般式(B)で表される化合物の具体例を表すが、これらに限られるわけではない。また、以下の具体例は、単量体のものを表すが、これらを構造単位とする多量体(オリゴマー)であってもよい。

一般式(B)で表される化合物の市販品としては、例えば、スーパーメラミNo.90(日本油脂社製)、スーパーベッカミン(R)TD−139−60(大日本インキ社製)、ユーバン2020(三井化学)、スミテックスレジンM−3(住友化学工業)、ニカラックMW−30(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。
また、一般式(B)で表される化合物(多量体を含む)は、合成後又は市販品の購入後、残留触媒の影響を取り除くために、トルエン、キシレン、酢酸エチル、などの適当な溶剤に溶解し、蒸留水、イオン交換水などで洗浄してもよいし、イオン交換樹脂で処理して除去してもよい。
次に、特定の電荷輸送性材料について説明する。
特定の電荷輸送性材料としては、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つものである。特に、特定の電荷輸送性材料としては、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基を少なくとも2つ(さらには3つ以上)持つものが好適に挙げられる。
特定の電荷輸送性材料としては、下記一般式(I)で示される化合物であることが望ましい。
F−((−R13−X)n1(R14n2−Y)n3 (I)
一般式(I)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、R13及びR14はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基を示し、n1は0又は1を示し、n2は0又は1を示し、n3は1以上4以下の整数を示す。Xは酸素、NH、又は硫黄原子を示し、Yは−OH、−OCH、−NH、−SH、又は−COOHを示す。
一般式(I)中、Fを示す正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基における正孔輸送能を有する化合物としては、アリールアミン誘導体が好適に挙げられる。アリールアミン誘導体としては、トリフェニルアミン誘導体、テトラフェニルベンジジン誘導体が好適に挙げられる。
そして、一般式(I)で示される化合物は、下記一般式(II)で示される化合物であることが望ましい。
一般式(II)中、Ar乃至Arは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基を示し、Arは置換若しくは未置換のアリール基又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示し、Dは−(−R13−X)n1(R14n2−Yを示し、cはそれぞれ独立に0又は1を示し、kは0又は1を示し、Dの総数は1以上4以下である。また、R13及びR14はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基を示し、n1は0又は1を示し、n2は0又は1を示し、Xは酸素、NH、又は硫黄原子を示し、Yは−OH、−OCH、−NH、−SH、又は−COOHを示す。
一般式(II)中、Dを示す「−(−R13−X)n1(R14n2−Y」は、一般式(I)と同様であり、R13及びR14はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基である。また、n1として望ましくは、1である。また、n2として望ましくは、1である。また、Xとして望ましくは、酸素である。また、Yとして望ましくは水酸基である。
なお、一般式(II)におけるDの総数は、一般式(I)におけるn3に相当し、望ましくは、2以上4以下であり、さらに望ましくは3以上4以下である。
一般式(II)中、Ar乃至Arとしては、下記式(1)乃至(7)のうちのいずれかであることが望ましい。なお、下記式(1)乃至(7)は、各Ar乃至Arに連結され得る「−(D)」と共に示す。
式(1)乃至(7)中、R15は水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルキル基もしくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基からなる群より選ばれる1種を表し、R16乃至R18はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Arは置換又は未置換のアリーレン基を表し、D及びcは一般式(II)における「D」、「c」と同様であり、sはそれぞれ0又は1を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記式(8)又は(9)で表されるものが望ましい。
[式(8)、(9)中、R19及びR20はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、tは1以上3以下の整数を表す。]
また、式(7)中のZ’としては、下記式(10)乃至(17)のうちのいずれかで表されるものが望ましい。
[式(10)乃至(17)中、R21及びR22はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基もしくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Wは2価の基を表し、q及びrはそれぞれ1以上10以下の整数を表し、tはそれぞれ1以上3以下の整数を表す。]
上記式(16)乃至(17)中のWとしては、下記(18)乃至(26)で表される2価の基のうちのいずれかであることが望ましい。但し、式(25)中、uは0以上3以下の整数を表す。

また、一般式(II)中、Arは、kが0のときはAr乃至Arの説明で例示された上記(1)乃至(7)のアリール基であり、kが1のときはかかる上記(1)乃至(7)のアリール基から特定の水素原子を除いたアリーレン基である。
一般式(I)で示される化合物の具体例としては、以下に示す化合物I−1乃至I−34が挙げられる。なお、上記一般式(I)で示される化合物は、これらにより何ら限定されるものではない。
表面層には、上記特定の電荷輸送性材料以外の他の電荷輸送性材料を含んでもよい。他の電荷輸送性材料としては、例えば、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物が挙げられる。
表面層には、他の樹脂を含んでいてもよい。例えば、当該他の樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂等が挙げられる。
上記他の樹脂の重量平均分子量は2000乃至100000が望ましく、5000乃至50000がさらに望ましい。
表面層には、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、フッ素原子、アルキレンオキサイド構造、シリコーン構造のうち少なくとも一種類以上の構造を含む界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、表面層の固形分全量に対して、望ましくは0.01質量%以上1質量%以下、より望ましくは0.02質量%以上0.5質量%以下である。
また、表面層には、カップリング剤、フッ素化合物を含んでもよい。この化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコーン系ハードコート剤が用いられる。
また、表面層は、アルコールに溶解する樹脂を含んでもよい。
ここで、アルコールに可溶な樹脂とは、炭素数5以下のアルコールに1質量%以上溶解する樹脂を意味する。アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルフェノール樹脂などが挙げられる。当該樹脂の重量平均分子量は2,000以上100,000以下が望ましく、5,000以上50,000以下がより望ましい。また、当該樹脂の添加量は表面層の全固形分全量を基準として1質量%以上10質量%以下が望ましく、1質量%以上5質量%以下がより望ましい。
表面層は、酸化防止剤を含んでもよい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤の添加量としては表面層の全固形分全量を基準として10質量%以下が望ましく、5質量%以下がより望ましい。
表面層は、各種粒子を含んでもよい。粒子の一例として、例えば、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、望ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性もしくはアルカリ性の水分散液、アルコール、ケトン、又はエステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。表面層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、表面層の全固形分全量を基準として、望ましくは10質量%以下、より望ましくは5質量%以下である。
ケイ素含有粒子として用いられるシリコーン粒子は、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものが使用される。これらのシリコーン粒子は球状で、その平均粒径は望ましくは1nm以上500nm以下、より望ましくは10nm以上100nm以下である。表面層中のシリコーン粒子の含有量は、表面層の全固形分全量を基準として、望ましくは10質量%以下、より望ましくは5質量%以下である。
また、その他の粒子としては、四フッ化エチレン、三フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のフッ素系粒子や“第8回ポリマー材料フォーラム講演予稿集 p89-90”に示される如く、フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂粒子、ZnO−Al、SnO−Sb、In−SnO、ZnO−TiO、ZnO−TiO、MgO−Al、FeO−TiO、TiO、SnO、In、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物が挙げられる。
表面層は、シリコーンオイル等のオイルを含んでもよい。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル;アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル;ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類;1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類;ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類;(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類;メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサン等のヒドロシリル基含有シクロシロキサン類;ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサン等のビニル基含有シクロシロキサン類等が挙げられる。
また、表面層は、金属、金属酸化物、カーボンブラック等を含んでもよい。金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀及びステンレス等、又はこれらの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ及びアンチモンをドープした酸化ジルコニウム等が挙げられる。これらは単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合しても、固溶体や融着の形にしてもよい。導電性粒子の平均粒径は表面層の透明性の点で0.3μm以下、特に0.1μm以下が望ましい。
表面層は、上記成分を含有する表面層形成用塗布液を、例えば、下層(例えば電荷輸送層や単層型感光層)上に塗布し、必要に応じて熱、酸などによる重合又は架橋によって、硬化させることで形成される。
表面層形成用塗布液には、その調製時に、触媒を添加してもよい。触媒としては、塩酸、酢酸、硫酸などの無機酸、蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、トリエチルアミンなどのアルカリ触媒が用いることがよい。
表面層形成用塗布液は、無溶媒で調整するか、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等の他、種々の溶媒が使用される。なお、電子写真感光体の生産に一般的に使用される浸漬塗布法を適用するためには、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、又はそれらの混合系溶剤が望ましい。また、使用される溶媒の沸点は50℃以上150℃以下のものが望ましく、それらを混合して使用してもよい。
なお、溶剤としてアルコール系溶剤、ケトン系溶剤、又はそれらの混合系溶剤が望ましいことから、使用される表面層の形成に使用される電荷輸送性材料としては、それらの溶剤に可溶であることが望ましい。
また、溶媒量は、表面層形成用塗布液中に含まれる固形分の合計1質量部に対し望ましくは0.5質量部以上30質量部以下、より望ましくは1質量部以上20質量部以下とすることが望ましい。
表面層形成用塗布液中に粒子を分散させる場合、その方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
表面層形成用塗布液を用いて表面層を形成する際の塗布方法としては、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いてもよい。なお、塗布の際には1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚が得られる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行なってもよいし、複数回重ね塗布した後でもよい。
表面層形成用塗布液を硬化させる際の反応温度及び反応時間は特に制限されないが、例えば、反応温度は望ましくは60℃以上、より望ましくは80℃以上200℃以下であり、反応時間は望ましくは10分以上5時間以下である。用途に応じてヘキサメチルジシラザンやトリメチルクロロシランなどを用いて表面層に表面処理を施して疎水化してもよい。
次に、単層型感光層について説明する。
単層型感光層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含んで構成され、必要に応じて電荷輸送性材料を含む。
単層型感光層中の電荷発生材料の含有量は、10質量%以上85質量%以下程度、望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送性材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。
単層型感光層の膜厚は5μm以上50μm以下程度が望ましく、10μm以上40μm以下とするのがさらに望ましい。
なお、感光層を構成する層や表面層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加してもよい。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体が挙げられる。
また、感光層を構成する層や表面層には、少なくとも1種の電子受容性物質を添加してもよい。電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、上記表面層に用いる硬化性樹脂が挙げられる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に望ましい。
なお、本実施形態に係る電子写真感光体においては、感光層及び表面層の合計の膜厚は50μm以下であることが望ましく、40μm以下であることがより望ましい。
(除電装置)
除電装置14は、トナー像を転写した後の電子写真感光体7の表面に除電光を照射して、電子写真感光体の表面を除電するものである。具体的には、除電装置14は、例えば、電子写真感光体7の軸方向幅方向全域にわたって除電光を照射して、電子写真感光体7の表面に生じた露光装置9による露光部と非露光部との電位差を除去するものである。
そして、除電装置14は、ピーク波長に対する電子写真感光体7の表面層の吸光度が0.01以上0.020以下(望ましくは0.010以上0.015以下、より望ましくは0.010以上0.013以下)となるよう除電光を照射する。
また、除電光のピーク波長に対する電子写真感光体7の表面層の吸光度は、次のように求められる。まず、表面層を単層で作製し、その膜の可視から赤外波長の吸光度を分光光度計で測定する。また、膜厚を干渉膜厚計などで測定して、単位厚さあたりの吸光度に変換する。
なお、除電光のピーク波長とは、光のスペクトルの中で山状に突出する波長で、電子写真感光体7の感光層(電荷発生層)に感度がある波長である。但し、当該ピーク波長が、除電光の最大のものである必要はない。
また、除電光のピーク波長に対する電子写真感光体7の表面層の吸光度を調整する手法としては、除電光の種類を選択する(ピーク波長を変える)手法や、電子写真感光体7の表面層の組成を調整する手法が挙げられる。
除電装置14の光源としては、特に制限はなく、例えば、タングステンランプ(例えば白色光)、発光ダイオード(LED:例えば赤色光)等が挙げられる。
除電装置14の除電光のピーク波長は、電荷発生層での感度や表面層材料によって変わるが、例えば550nm以上800nm以下の範囲であることがよい。
また、除電光の強度は、露光装置9により照射する露光光の強度の3倍以上20倍以下の範囲、望ましくは6倍以上10倍以下であることがよい。
(帯電装置)
帯電装置8としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が挙げられる。また、帯電装置8としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も挙げられる。
(露光装置)
露光装置9としては、例えば、電子写真感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体の分光感度領域にあるものがよい。半導体レーザーの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外がよい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。また、露光装置9としては、例えばカラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
(現像装置)
現像装置11としては、例えば、磁性若しくは非磁性の一成分系現像剤又は二成分系現像剤等を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。その現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。現像装置11としては、例えば、例えば、上記一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて電子写真感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものがよい。
以下、現像装置11に使用される現像剤について説明する。
現像剤は、トナーからなる一成分系現像剤、又はトナーとキャリアを含む二成分系現像剤が挙げられる。
トナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、及び必要に応じて離型剤等の他の添加剤を含むトナー粒子と、必要に応じて外添剤と、を含んで構成される。
トナー粒子は、平均形状係数((ML/A)×(π/4)×100、ここでMLは粒子の最大長を表し、Aは粒子の投影面積を表す)が100以上150以下であることが望ましく、105以上145以下であることがより望ましく、110以上140以下であることがさらに望ましい。さらに、トナーとしては、体積平均粒子径が3μm以上12μm以下であることが望ましく、3.5μm以上10μm以下であることがより望ましく、4μm以上9μm以下であることがさらに望ましい。
トナー粒子は、特に製造方法により限定されるものではないが、例えば、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を加えて混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液とを水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により製造されるトナー粒子が使用される。
また上記方法で得られたトナー粒子をコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法が使用される。なお、トナーの製造方法としては、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が望ましく、乳化重合凝集法が特に望ましい。
そして、トナーは、上記トナー母粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサー又はVブレンダー等で混合することによって製造される。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
一方、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉又はそれ等の表面に樹脂を被覆したものが使用される。また、キャリアとトナーとの混合割合は、設定される。
(転写装置)
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
(クリーニング装置)
クリーニング装置13は、例えば、クリーニングブレード(ブレード部材)を備えたブレード方式のものが挙げられる。無論、これに限られず、クリーニングブラシ(繊維状部材)を備えた方式のものであってもよい。
(中間転写体)
ここで、本実施形態に係る画像形成装置として、中間転写方式を採用する場合、適用する中間転写体としては、導電剤を含んだポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等のベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外に円筒状のものが用いられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが,本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM603:信越化学社製)1.5質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、150℃で2時間焼き付けを行った。
次に、表面処理を施した酸化亜鉛60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュール3175:住友バイエルンウレタン社製) 15質量部とブチラール樹脂(エスレック BM−1:積水化学社製) 15質量部をメチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部とメチルエチルケトン :25質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、中間層分散液を得た。得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005質量部を添加し、下引層塗布用液を得た。 次に、下引層塗布液を浸漬塗布法にて直径60mm、長さ357mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、160℃、100分の乾燥硬化を行い厚さ20μmの下引層を得た。
次に、電荷発生材料として、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを用い、その15質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部及びn−ブチルアルコール300質量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液を、下引層上に浸漬塗布し、100℃、10分乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン42部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(TS2050:粘度平均分子量50,000:帝人化成社製) 58質量部とをテトロヒドロフラン280質量部及びトルエン120質量部に溶解混合した塗布液を、電荷発生層まで塗布したアルミニウム支持体上に浸漬塗布し、125℃、60分で乾燥することにより、膜厚19μmの電荷輸送層を形成した。
次に、下記化合物I−30で示される特定の電荷輸送性材料90質量部、他の電荷輸送性材料として下記CTM−1で示される物質 6.9質量部、下記メラミン化合物として下記AM−1で示される物質 2質量部、酸化防止剤としてビス−(2−メチル−4 −ジエチルアミノフェニル)−フェニルメタン 1質量部、触媒としてドデシルベンゼンスルホン酸0.1質量部をt−BuOH 180質量部に溶解させた。得られた塗布液を 電荷輸送層上に浸漬塗布し、150℃、40分で乾燥することにより、膜厚5μmの表面層を形成した。
(AM−1)
このようにして電子写真感光体を得た。この電子写真感光体の表面層の吸光度を分光光度計(日立製作所 U−2000)で測定し、厚み1μmあたりの吸光度を計算した。結果を図5に示す。このとき波長635nmにおける吸光度は0.011、波長695nmにおける吸光度は0.009である。
得られた電子写真感光体を、富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500(除電光としてピーク波長635nmのLEDを光源とする除電装置搭載)に装着した。
そして、次の評価を行った。28℃/85%の高温高湿下で初期及び3万枚の画像形成(A4サイズ)後、電子写真感光体の残留電位を測定し、下記評価基準で評価した。
◎:残留電位が−120V以上
○:残留電位が−120V未満−150V以上
△:残留電位が−150V未満−180V以上
×:残留電位が−180V未満
なお、残留電位は、次のようにして測定した。
高温高湿下(28℃、85%RH)において、感光体を100rpmで回転させた状態で、スコロトロン帯電器により感光体を−700Vに帯電させ、帯電の115ms後に波長780nmの半導体レーザを用いて10.0erg/cmの光を照射して露光とし、さらに帯電後の423msec後に80.0erg/cmの赤色LED光を照射して除電し、除電から92msec後の電位VRPを表面電位計測用プローブにより測定し、これを残留電位とした。
(実施例2)
実施例1において、電子写真感光体の表面層の組成のうち、化合物I−30で示される特定の電荷輸送性材料96.9質量部、他の電荷輸送性材料として前記CTM−1で示される物質を含ませない以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2において、電子写真感光体の表面層の組成のうち、メラミン化合物の代わりに下記AG−1で示される物質を用いた以外は、実施例2と同様にして、電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、電子写真感光体の表面層の組成のうち、他の電荷輸送性材料として前記CTM−1で示される物質8.9質量部とし、メラミン化合物を含ませない以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、電子写真感光体の表面層の組成のうち、化合物I−30で示される特定の電荷輸送性材料88質量部、他の電荷輸送性材料として前記CTM−1で示される物質8.9質量部とした以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例2において、Docu Centre Color 500に装着する露光装置の光源を除電光としてピーク波長635nmのLEDに変更した以外は、実施例1と同様にして評価した。
なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例2において、電子写真感光体の表面層の組成のうち、化合物I−30で示される特定の電荷輸送性材料の代わりに下記化合物I−16を用いた以外は、実施例2と同様にして、電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例2において、電子写真感光体の表面層の組成のうち、化合物I−30で示される特定の電荷輸送性材料の代わりに下記化合物I−13を用いた以外は、実施例2と同様にして、電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表1に示す。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、電子写真感光体の残留電位が抑制されることがわかる。
(実施例1−2乃至1−4)
実施例1において、表面層の厚みを表2に従って変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
そして、これを富士ゼロックス社製Docu Centre Color 500に装着して、評価した。但し、10万枚の画像形成後の感光体の残留電位も測定した。結果を、実施例1のものと共に表2に示す。
上記結果から、本実施例では、電子写真感光体の表面層の厚みがある程度まで増加しても、電子写真感光体の残留電位が抑制されることがわかる。
(実施例2−2乃至2−4、比較例22−1乃至22−2、実施例3−2乃至3−4、比較例33−1乃至33−2)
実施例2、及び3のそれぞれにおいて、Docu Centre Color 500に装着する露光装置の光源を除電光としてピーク波長を表3に従って変更した以外は、実施例1と同様にして評価した。
また、3万枚の画像形成後に入力画像密度10%の画像を出力し、白抜けが発生していないか下記基準で評価した。
○:白抜け未発生
△:許容レベルの濃度低下あり
×:白抜け発生(許容できない濃度低下)
なお。除電光を照射したときの電子写真感光体の表面層の吸光度と共に、評価結果を表3に示す。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、電子写真感光体の残留電位が抑制され、高画質が維持されることがわかる。
1 下引層
2 電荷発生層
3 電荷輸送層
4 導電性基体
5 表面層
6 単層型感光層
7 電子写真感光体
8 帯電装置
9 露光装置
11 現像装置
13 クリーニング装置
14 除電装置
40 転写装置
100 画像形成装置
300 プロセスカートリッジ
300A 筐体

Claims (4)

  1. 基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、且つ前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体と、
    前記像保持体を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記像保持体の表面層の厚みが、5μm以上10μm以下である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 基体上に該基体側から順に、感光層、並びに、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種との架橋物を含み、前記電荷輸送性材料を層中の全固形分に対して90質量%以上含有する表面層を有する像保持体と、
    ピーク波長に対する前記像保持体の表面層の吸光度が厚み1μmあたり0.01以上0.020以下となる除電光を前記像保持体の表面に照射して、前記像保持体の表面を除電する除電手段と、
    を備えたプロセスカートリッジ。
  4. 前記像保持体の表面層の厚みが、5μm以上10μm以下である請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007226187A (ja) * 2006-01-24 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法
JP2007226189A (ja) * 2006-01-24 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法
CN102707590A (zh) * 2011-03-28 2012-10-03 富士施乐株式会社 电子照相感光体、图像形成设备和处理盒
JP2012203399A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、画像形成装置、およびプロセスカートリッジ

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