JP2011037576A - テーパ状スリーブ、並びに、搬送用ローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送用ローラ1は、筒体13と、中心軸14と、テーパ状スリーブ2とを備えている。中心軸14は、筒体13に相対的に回転可能に軸支され、テーパ状スリーブ2は、筒体13と一体的に回転可能に圧着されている。テーパ状スリーブ2は、複数のスリーブ片3a〜3cにより筒体13の軸方向に一連したテーパを形成するように配されている。スリーブ片3a〜3cのうち、隣接するスリーブ片3同士は、阻止手段6により、相対回転が阻止されている。さらに、スリーブ片3a,3cの端部には抜け防止部材7が設けられている。これにより、筒体13に装着されたスリーブ片3a〜3cは、筒体13の軸方向に移動することなく、一体的に回転することができる。
【選択図】図3
Description
即ち、特許文献1に記載のテーパ状スリーブにおいては、一部のスリーブ片が搬送用ローラに確実に圧着されていない場合、搬送用ローラの回転がその一部のスリーブ片に確実に伝搬されず、全てのスリーブ片が一体的に回転しないため、搬送物の搬送状態に不具合が生じて搬送効率が低下する可能性があった。
また、本発明のテーパ状スリーブは、隣接するスリーブ片同士が、阻止手段により相対的回転を阻止可能とした構成である。即ち、たとえいずれかのスリーブ片とローラとの圧着が不十分であったとしても、ローラに装着された全てのスリーブ片にローラの回転が確実に伝搬されるため、全てのスリーブ片はローラと相対的に回転することがなくなり、スリーブ片とローラの両者は一体的に回転することが可能である。これにより、搬送物が、回転しないスリーブ片に載置されて、搬送路上に一時的に滞留するなどの不具合が生じることがない。
さらに、本発明のテーパ状スリーブは、阻止手段により、スリーブ片に対してローラが空転することがないため、ローラの回転でスリーブ片が摩耗することを防止できる。
また、本発明の搬送用ローラは、スリーブ片に対して筒体が空転することがないため、筒体の回転でスリーブ片が摩耗することを防止できる。
即ち、コンベアユニット11は、1対のカーブ形状のサイドフレーム12と、そのサイドフレーム12同士の間に軸止されたローラ1と、コンベアユニット11内の全てのローラ1をほぼ同期的に回転させるベルト20により構成されている。
そこで、本実施形態のローラ1の説明として、従動ローラ1aが有する構成(基本構成)を例として取り上げる。なお、モータ内蔵ローラ1bは、従動ローラ1aと同じ基本構成を備えているため、説明を省略する。
筒体本体部13aは、鋼やアルミニウムなどの金属により構成されており、内部が空洞で、両端に開口が設けられた軸方向に均一した外径を有する筒状部材である。筒体本体部13aは、一方の端部側に外周円に沿って溝部15が形成されている。この溝部15は、筒体13の外側から中心向きに押圧して形成されており、前記したベルト20が巻回されるものである。
スリーブ片3a〜3cは、摩擦係数が大きい合成樹脂やゴム等により構成され、それぞれの大きさが異なるテーパ状の筒体である。具体的には、各スリーブ片3a〜3cは、筒体13に装着されることで、一連したテーパが形成される大きさである。より具体的には、スリーブ片3aの外径が大きい側の端部(大径端部)と、隣接するスリーブ片3bの外径が小さい側の端部(小径端部)とが同じ大きさであり、スリーブ片3bの大径端部と、スリーブ片3cの小径端部とが同じ大きさである。即ち、スリーブ片3を説明するにあたって、いずれか1つのスリーブ片3について説明することとする。
従って、以下の説明においては、スリーブ片3bについて説明し、スリーブ片3a,3cについては省略する。
外殻部4は、軸方向にテーパ状であって、均一した厚みを有する筒体である。即ち、外殻部4は、外径と内径の距離を一定に維持しつつ、軸方向にテーパ状である。外殻部4は、外径の大きさが小さい側の端部(小径端部)側に、後述する阻止部材6が装着される装着部17が形成されている。装着部17は、外径部4の端部から部材内部に向かって形成された穴であり、長方形状の薄板が挿入できる程度の大きさとされている。具体的には、阻止部材6の一部(本体部6a)が挿入できる程度の大きさである。なお、本実施形態では、図5に示すように、装着部17は、外殻部4の端部において、90度間隔(4箇所)に配置されている。
本体部6aの大きさは、前記したスリーブ片3の装着部17とほぼ同じ大きさである。
2つの凸部6bは、本体部6aにおける同一の辺から突出して、先端側が尖形状にされたものである。
なお、スリーブ片3bには、図7に示すように、予め小径端部(圧入方向前方)に設けられた装着部17に阻止部材6が装着され、阻止部材6の凸部6bが、当該端部から突出した配置とされる。即ち、凸部6bの先端が、先にローラ1に装着されたスリーブ片3aに貫入し得るように配置される。本実施形態のテーパ状スリーブ2では、前記したように、1つのスリーブ片3に対して4個(90度間隔に配置)の装着部17が設けられているため、4個の阻止部材6が装着されている。
また、スリーブ片3cの大径端部側に形成された嵌合空間19には、抜け防止部材7が配されて、スリーブ片3cの軸方向右方(図2,3)の移動が阻止される。
また、筒体13は、テーパ状スリーブ2の圧着空間21に装着されている。そして、そのテーパ状スリーブ2の両端部(スリーブ片3a及びスリーブ片3c)においては、嵌合空間19に抜け防止部材7が嵌合されている。
2 テーパ状スリーブ
3 スリーブ片
5 突出部
6 阻止部材(阻止手段)
7 抜け防止部材
10 コンベア装置
13 筒体
14 中心軸
Claims (8)
- コンベア装置に備えられる筒状のローラに装着され、複数のスリーブ片によりローラの軸方向に一連したテーパを形成するスリーブであって、
隣接するスリーブ片同士の相対的回転を阻止する阻止手段とを有することを特徴とするテーパ状スリーブ。 - 前記阻止手段は、隣接するスリーブ片同士を連結する阻止部材からなることを特徴とする請求項1に記載のテーパ状スリーブ。
- 前記阻止部材は、本体部と凸部を有する薄板であり、
一方のスリーブ片に前記本体部が装着され、他方のスリーブ片には凸部が貫入されることを特徴とする請求項2に記載のテーパ状スリーブ。 - 前記凸部は、先端側が尖形状であることを特徴とする請求項3に記載のテーパ状スリーブ。
- 前記阻止部材は、スリーブ片の端部から部材内部に至るように配されるものであることを特徴とする請求項4に記載のテーパ状スリーブ。
- スリーブ片は、ローラに対して圧着するリブ状の突出部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のテーパ状スリーブ。
- ローラの端部側に位置するスリーブ片には、ローラに対して軸方向の移動を阻止する抜け防止部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のテーパ状スリーブ。
- 搬送物が載置される筒体と、当該筒体と同心に配され、且つ筒体と相対的に回転する中心軸と、請求項1〜7のいずれかに記載のテーパ状スリーブとを備えることを特徴とする搬送用ローラ。
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