JP2011033503A - パラメータ算出装置、シミュレーション装置およびパラメータ算出プログラム - Google Patents

パラメータ算出装置、シミュレーション装置およびパラメータ算出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のポート間の伝達係数を効率的に算出する。
【解決手段】パラメータ算出装置1は、互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部によって生成された入力信号を試験対象物の異なるポートに同時に入力する信号入力部と、前記信号入力部によって入力された各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解部と、前記周波数成分分解部によって分解された周波数成分と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、パラメータ算出装置、シミュレーション装置およびパラメータ算出プログラムに関する。
LSI(Large Scale Integration)やプリント基板等の高周波電子回路(以降、「電子回路」という。)の特性評価をするために、S(Scattering(散乱))パラメータやZ(Open-circuit impedance)パラメータ等の伝達係数が用いられる。Sパラメータとは、電子回路の入力および出力の関係を示すパラメータであり、FDTD(Finite Difference Time Domain)法等の時間領域ソルバを使った解析装置を用いて算出される。
かかる解析装置によるSパラメータの算出方法を、図11を参照して説明する。図11は、従来のSパラメータの算出方法を示す図である。図11の例では、解析装置が、複数(N>1)のポートが備えられた電子回路の一つのポートk(<N)から入力波形を入力し、各ポートj(1〜N)へ伝達されて出力される波形を取得し、ポートkと各ポートjとの間のSパラメータ(Skj)を算出する。
そして、ポートkに関するSパラメータの算出後に、解析装置は、入力波形をポートkと異なるポートに入力し、入力ポートに関するSパラメータを算出する。仮にN個のポート全てに関するSパラメータを算出する場合には、N回の入力ポートの変更操作およびSパラメータの算出操作が実行されることになる。なお、入力波形には、例えばガウシアンパルスが用いられる。
特開2001−13181号公報 特表2002−536645号公報
しかしながら、複数のポート間のSパラメータを効率的に算出することができないという問題があった。
すなわち、従来のSパラメータの算出方法では、解析装置は、複数のポートが備えられた電子回路の各ポートに入力波形を順次入力し、その都度入力ポートに関するSパラメータを算出していた。その結果、解析装置では、Sパラメータの算出に多大な時間を要してしまい、複数のポート間のSパラメータを効率的に算出することができない。
なお、上記課題は、Sパラメータだけではなく、ZパラメータやY(short-circuit admittance)パラメータ等の伝達係数を使用したとしも同様に生ずる課題である。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、複数のポート間の伝達係数を効率的に算出できるパラメータ算出装置、シミュレーション装置およびパラメータ算出プログラムを提供することを目的とする。
本願の開示するパラメータ算出装置は、一つの態様において、互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部によって生成された入力信号を試験対象物の異なるポートに同時に入力する信号入力部と、前記信号入力部によって入力された各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解部と、前記周波数成分分解部によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出部とを備える。
本願の開示するパラメータ算出装置の一つの態様によれば、複数のポートを有する試験対象物の入出力ポート間の伝達係数を効率的に算出できるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係るパラメータ算出装置の構成を示す機能ブロック図である。 図2は、実施例1に係るSパラメータの算出方法を示す説明図である。 図3は、実施例2に係るパラメータ算出装置の構成を示す機能ブロック図である。 図4は、入力波形参照記憶部のデータ構造の一例を示す図である。 図5は、信号生成部による動作を示す説明図である。 図6は、パラメータ算出部による動作を示す説明図である。 図7は、実施例2に係るパラメータ算出処理の処理手順を示すフローチャートである。 図8は、パラメータ算出装置を用いた解析事例を示す説明図である。 図9は、パラメータ算出装置を用いた解析結果を示す説明図である。 図10は、パラメータ算出プログラムを実行するコンピュータを示す図である。 図11は、従来のSパラメータの算出方法を示す図である。
以下に、本願の開示するパラメータ算出装置、シミュレーション装置およびパラメータ算出プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例1に係るパラメータ算出装置の構成]
図1は、本実施例1に係るパラメータ算出装置の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、パラメータ算出装置1は、信号生成部10、信号入力部20、周波数成分分解部30およびパラメータ算出部40を有する。
パラメータ算出装置1は、複数のポートが備えられた電子回路の特性を示す伝達係数を算出する。本実施例における電子回路は、例えば、LSI(Large Scale Integration)やプリント基板を含むが、複数のポートが備えられた電子回路であれば、これらに限定されるものではない。また、伝達係数には、例えば、Z(Open-circuit impedance)パラメータ、Y(short-circuit admittance)パラメータやS(Scattering(散乱))パラメータが含まれるが、本実施例では、Sパラメータを採用して説明するものとする。
信号生成部10は、互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する。信号入力部20は、信号生成部10によって生成された入力信号を電子回路の異なるポートに同時に入力する。
周波数成分分解部30は、信号入力部20によって入力された各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を周波数成分に分解する。
パラメータ算出部40は、周波数成分分解部30によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、電子回路のポート間の伝達係数を示すSパラメータを算出する。
ここで、本実施例1に係るパラメータ算出装置1によるSパラメータの算出方法を、図2を参照して説明する。図2は、実施例1に係るSパラメータの算出方法を示す図である。なお、図2の例では、パラメータ算出装置1は、複数(N>1)個のポートpを備えた電子回路のポートp間のSパラメータを算出するものとする。
まず、信号生成部10は、互いに異なる周波数成分を含む複数(N>1)個の入力信号としての入力波形αを生成する。そして、信号入力部20は、信号生成部10によって生成された入力波形αを電子回路内の異なるポートpに同時に入力する。
例えば、信号入力部20は、ポートp1に入力波形α1、ポートp2に入力波形α2、ポートpNに入力波形αNを入力する。これらの入力波形α(α1〜αN)は、互いに異なる周波数成分を含んでいる。そして、各出力ポートでは、複数の入力波形が合成された合成波形が出力される。
次に、周波数成分分解部30は、信号入力部20によって入力された各入力波形αが合成されて出力される出力ポートpの合成波形を周波数成分に分解する。そして、パラメータ算出部40は、出力ポートp毎に周波数成分分解部30によって分解された周波数成分と、複数のポートpに同時に入力された入力波形αの周波数成分とに基づき、電子回路のポート間のSパラメータを算出する。
例えば、パラメータ算出部40は、入力ポートp1と各出力ポートp(p1〜pN)との間のSパラメータ(S11〜S1N)、入力ポートp2と各出力ポートp(p1〜pN)との間のSパラメータ(S21〜S2N)を算出する。
[実施例1の効果]
このようにして、パラメータ算出装置1は、互いに異なる周波数成分を含む複数の入力信号をそれぞれ異なる入力ポートに同時に入力し、各入力信号が合成された合成信号がポートから出力される。さらに、パラメータ算出装置1は、ポートによって出力された合成信号から各入力信号に対応する周波数成分を取り出せるので、合成信号の周波数成分毎に対応する入力信号の入力ポートを識別できる。その結果、パラメータ算出装置1は、複数の入力ポートと出力ポートとの間のSパラメータを纏めて算出できることとなり、算出時間を短縮でき、複数のポート間のSパラメータを効率的に算出することができる。
[実施例2に係るパラメータ算出装置の構成]
図3は、本実施例2に係るパラメータ算出装置2の構成を示す機能ブロック図である。パラメータ算出装置2は、入力部3と、出力部5と、制御部100と、記憶部50とを有する。
入力部3は、パラメータ算出装置2の入力装置であり、例えば、キーボード、キーパッド、マウスまたはタッチペン等を含む。また、出力部5は、パラメータ算出装置2の出力装置であり、例えばモニタである。
制御部100は、信号生成部10と、信号入力部20と、周波数成分分解部30と、パラメータ算出部40とを有する。また、信号生成部10は、基準周波数成分選択部11、周波数成分組合せ算出部12および入力波形生成部13を有する。パラメータ算出部40は、ポート間パラメータ算出部41およびフィッティング部42を有する。なお、制御部100は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路またはCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
記憶部50は、入力波形参照記憶部51とパラメータ算出結果記憶部52とを有する。なお、記憶部50は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置である。
また、パラメータ算出装置2は、ネットワークを介して電磁界解析装置4と接続する。そして、パラメータ算出装置2および電磁界解析装置4を含んだシミュレータ装置9が、複数のポートを備えた電子回路のポート間のSパラメータを算出する。
なお、本実施例におけるシミュレータ装置9では、電子回路をモデル化したシミュレーションモデルを用いて、電子回路のポート間のSパラメータを算出する。したがって、本実施例における「ポート」の記載は、シミュレーションモデルの擬似ポートであるものとする。
入力部3は、複数の入力信号を生成するために必要な情報を入力する。具体的には、入力部3は、複数の入力信号を生成する基準となる所定基準信号の種別、最小周波数成分、最大周波数成分およびサンプリング間隔の各値を、例えばユーザから入力し、これらを基準周波数成分選択部11に出力する。
ここで、所定基準信号とは、ガウシアンパルス、台形波、三角波、階段波、のこぎり波または折れ線波形波等を指し、例えばガウシアンパルスの種別が入力される。また、最小周波数成分とは、所定基準信号から生成される入力信号に含まれる最小の周波数成分を指し、例えば「100」(単位:MHz、以降省略)である。最大周波数成分とは、所定基準信号から生成される入力信号に含まれる最大の周波数成分を指し、例えば「10000」である。さらに、サンプリング間隔とは、入力信号を生成する際に所定基準信号に含まれる周波数成分をサンプリングする間隔を指し、例えば「50」である。
また、入力部3は、サンプリングされる周波数成分の微小差(以降、「微小周波数成分差」という。)の値を入力し、この微小周波数成分差を周波数成分組合せ算出部12に出力する。微小周波数成分差の値とは、後述する電磁界解析装置4に依存する周波数分解能以上サンプリング間隔未満である必要があり、例えば「20」である。さらに、入力部3は、入力した所定基準信号の種別、最小周波数成分、最大周波数成分、サンプリング間隔および微小周波数成分差の各値を記憶部50に格納する。
基準周波数成分選択部11は、複数の入力信号の基準となる所定基準信号の周波数スペクトル分布を算出し、当該周波数スペクトル分布に含まれる複数の周波数成分の中から所定間隔となる周波数成分(周波数サンプリングポイント)の組を選択する。すなわち、基準周波数成分選択部11は、複数の入力信号を生成するために用いられる基準周波数成分を1組として選択する。
具体的には、基準周波数成分選択部11は、入力部3によって入力された所定基準信号の周波数スペクトル分布を算出する。また、基準周波数成分選択部11は、算出した周波数スペクトル分布のうち、入力部3によって入力された最小周波数成分と最大周波数成分との間をサンプリング間隔で分割する。そして、基準周波数成分選択部11は、分割して得られた複数の基準周波数成分を1組として選択する。
例えば、最小周波数成分「100」、最大周波数成分「10000」およびサンプリング間隔「50」であるとする。基準周波数成分選択部11は、所定基準信号の周波数スペクトル分布に含まれる最小周波数成分「100」と最大周波数成分「10000」との間をサンプリング間隔「50」で分割する。その結果、基準周波数成分選択部11は、複数の基準周波数成分「100」、「150」、「200」、・・・「10000」を1組として選択する。
また、基準周波数成分選択部11は、選択した1組の基準周波数成分の各値を、後述する入力波形参照記憶部51に格納する。
周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分の組に含まれる各周波数成分をそれぞれ所定値だけ変化させた周波数成分の組を選択する。すなわち、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分の組に含まれる周波数成分と互いに異なる周波数成分の組を選択する。
具体的には、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分選択部11によって選択された基準周波数成分の組に含まれる互いに隣り合う周波数成分間を、入力部3によって入力された微小周波数成分差で分割する。また、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分の組に含まれる各周波数成分から微小周波数成分差の同一倍数で分割された周波数成分を1組として、周波数成分の組を選択する。
例えば、基準周波数成分の組に基準周波数成分「100」、「150」および「200」・・・が含まれ、微小周波数成分差が「20」であるとする。周波数成分組合せ算出部12は、隣り合う周波数成分「100」と「150」との間、「150」と「200」との間を、微小周波数成分差「20」で分割する。その結果、周波数成分組合せ算出部12は、複数の周波数成分「120」、「170」・・・を1組として選択する。
これにより、周波数成分組合せ算出部12では、入力信号の数分の周波数成分の組合せが選択されたことになる。ここで、入力信号の数とは、サンプリング間隔を微小周波数成分差で除した商となるものである。上記の例では、入力信号の数は、サンプリング間隔「50」を微小周波数成分差「20」で除した商である「2」となる。
また、周波数成分組合せ算出部12は、選択した組に含まれる周波数成分の値を、後述する入力波形参照記憶部51に格納する。
ここで、入力波形参照記憶部51について図4を参照しながら説明する。図4は、入力波形参照記憶部51のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、入力波形参照記憶部51には、入力波形番号51a、入力ポート番号51bおよび周波数成分51cが含まれる。
入力波形番号51aは、入力信号を一意に表す番号であり、1から連続した番号となる。入力ポート番号51bは、入力信号を入力するポートの番号である。なお、図4の例では、入力信号の数が2個となる場合を表している。
周波数成分51cは、1つの入力信号に含まれる複数の周波数成分を表し、入力波形番号51aに対応する入力信号毎に記憶される。入力波形番号51aに対応する入力信号の周波数成分は、他の入力波形番号51aに対応する入力信号の周波数成分と互いに異なり、対応する位置にある周波数成分の差は、微小周波数成分差となる。
例えば、最小周波数成分「100」、最大周波数成分「10000」、サンプリング間隔「50」、微小周波数成分差「20」および入力信号数「2」の場合の入力波形参照記憶部4に記憶されたデータについて説明する。入力波形番号51aが「1」の周波数成分51cは、符号51dに示すように「100」、「150」、「200」、・・・「10000」となる。また、入力波形番号51aが「2」の周波数成分51cは、入力波形番号51a「1」の周波数成分51cと対応する位置にある周波数成分に微小周波数成分差「20」が加算されて、符号51eに示すように「120」、「170」、「220」、・・・「10020」となる。
図3に戻って、入力波形生成部13は、基準周波数成分選択部11によって選択された周波数成分の組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成して入力信号を生成する。また、入力波形生成部13は、周波数成分組合せ算出部12によって選択された周波数成分の組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成して入力信号を生成する。その結果、入力波形生成部13は、互いに異なる周波数成分を含む複数の入力信号を生成する。
ここで、信号生成部10にて行われる信号生成について図5を参照しながら説明する。図5は、信号生成部10による信号生成動作を示す説明図である。なお、図5(a)〜(d)の説明では、X座標を周波数、Y座標を電圧としたグラフを用いて説明するものとする。
図5(a)〜(d)に示すように、入力波形αの基準となる基準入力波形γからM個の入力波形α1〜αMを生成する。まず、図5(a)に示すように、基準周波数成分選択部11が、入力部3によって入力された基準入力波形γの周波数スペクトル分布を算出する。算出された周波数スペクトル分布の中には、周波数成分f0〜fnが含まれている。
次に、図5(b)に示すように、最小周波数成分f0、最大周波数成分fnおよびサンプリング間隔Δfsの場合には、基準周波数成分選択部11は、最小周波数成分f0と最大周波数成分fnとの間をサンプリング間隔Δfsで分割する。その結果、基準周波数成分選択部11は、基準周波数サンプリングポイント(基準周波数成分)f0、f1、f2、・・・fnを1組として選択する。
そして、入力波形生成部13は、図5(b)に示すように、基準周波数成分選択部11によって選択された基準周波数サンプリングポイントの組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成して入力波形α1を生成する。
また、図5(c)に示すように、微小周波数成分差Δfrの場合には、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分の組に含まれる各周波数成分f0、f1、・・・fnをそれぞれΔfrだけ変化させる。その結果、周波数成分組合せ算出部12は、周波数成分サンプリングポイントf0+Δfr、f1+Δfr、f2+Δfr、・・・fn+Δfrを1組として選択する。
そして、入力波形生成部13は、図5(c)に示すように、周波数成分組合せ算出部12によって選択された周波数サンプリングポイントの組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成して入力波形α2を生成する。なお、微小周波数成分差Δfrは、電磁界解析装置4の周波数分解能以上であれば良いが、電子回路に備えられたポート数に可能な限り近づけるために、周波数分解能であることが望ましい。
同様に、図5(d)に示すように、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分の組に含まれる各周波数成分f0、f1、・・・fnをそれぞれ微小周波数成分差Δfrに(M−1)を乗じた値だけ変化させる。その結果、周波数成分組合せ算出部12は、周波数成分サンプリングポイントf0+(M−1)×Δfr、f1+(M−1)×Δfr、f2+(M−1)×Δfr、・・・fn+(M−1)×Δfrを1組として選択する。なお、Mは、入力波形の数であり、サンプリング間隔Δfsを微小周波数成分差Δfrで除した商となる。
そして、入力波形生成部13は、図5(d)に示すように、周波数成分組合せ算出部12によって選択された周波数サンプリングポイントの組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成して入力波形αMを生成する。
このようにして、信号生成部10は、互いに異なる周波数成分を含む複数の入力波形αを生成することになる。
図3に戻って、信号入力部20は、入力波形生成部13によって生成された複数の入力信号を、電子回路をモデル化したシミュレーションモデル内の異なるポートに同時に入力するように、各入力信号を電磁界解析実行部72に出力する。
なお、電子回路のポート数N(なお、N>1)が入力信号の数M以下の場合には、複数の入力信号を電子回路の全ポートに同時に入力する。また、電子回路のポート数Nが入力信号の数Mより多い場合には、入力信号の数M分の複数の入力信号を同時に異なるポートに入力し、入力ポート毎のSパラメータを算出後、同じ入力信号を入力信号が未入力のポートに新たに同時に入力する。
電磁界解析装置4は、入力信号を電磁界解析する装置であり、シミュレーションモデル解析データ記憶部71および電磁界解析実行部72を有する。シミュレーションモデル解析データ記憶部71は、複数のポートを備える電子回路をシミュレーションモデル化した解析データを記憶する。具体的には、シミュレーションモデル解析データ記憶部71は、電子回路に備えられる各ポートの電磁界特性を示す解析データをあらかじめ記憶する。
電磁界解析実行部72は、複数ポートから入力される入力信号を電磁界解析し、解析結果を周波数成分分解部30に出力する。具体的には、電磁界解析実行部72は、シミュレーションモデル解析データ記憶部71を用いて、複数のポートからそれぞれ入力された入力信号を電磁界解析し、各出力ポートに出力される合成信号を出力信号として生成する。解析結果となる出力信号は、電子回路に備えられたポートの数だけ生成されることになる。
なお、電磁界解析装置4による電磁界解析手法は公知の方法を用いることができ、例えば、モーメント法、有限要素法、伝送線路行列法等が挙げられる。本実施の形態では、電磁界解析手法は特に限定されず、いずれの手法を用いても良い。
また、電磁界解析実行部72は、電子回路内の全ポート数Nが入力信号の数Mより多い場合には、入力信号の数M分の入力信号を同時に解析する。したがって、電磁界解析実行部72は、NとMに基づいて、N/M+1で算出されるQ分の回数で全ポートの解析を完了する。
ところが、このような場合であっても、Q回の解析実行を複数の電磁界解析実行部72(または電磁界解析装置4)が並列して解析すれば、さらに回数を減らして全ポートの解析を完了することができる。特に、Q個以上の電磁界解析実行部72(または電磁界解析装置4)が並列して解析すれば、1回で全ポートの解析を完了することができる。
周波数成分分解部30は、各ポートから出力される各出力信号を周波数成分に分解する。具体的には、周波数成分分解部30は、電磁界解析実行部72によって電磁界解析された解析結果から、電子回路に備えられたポート毎の出力信号を抽出する。また、周波数成分分解部30は、抽出したポート毎の各出力信号を周波数成分に分解する。例えば、周波数成分分解部30は、フーリエ級数展開を用いて、各出力信号をそれぞれ周波数成分の値に分解する。
ポート間パラメータ算出部41は、入力波形参照記憶部51を用いて、ポート間のSパラメータを算出する。具体的には、ポート間パラメータ算出部41は、ポート毎の各出力信号が分解された周波数成分の出力値と、入力波形参照記憶部51に記憶された各入力ポートに対応する周波数成分の入力値とから、入出力ポート間のSパラメータを算出する。
例えば、出力ポートpk(k>1)の出力信号が分解された場合、周波数成分「100」、「120」、「150」、「170」、・・・が含まれていたものとする。ポート間パラメータ算出部41は、これら分解された周波数成分の値から、入力波形参照記憶部51に記憶された入力ポート番号51bに対応する周波数成分51cの値を、入力ポート番号51b毎に取り出す。その結果、ポート間パラメータ算出部41は、分解された周波数成分の値から、入力ポート番号51b「1」に対応する周波数成分「100」、「150」・・・の各出力電圧を取り出す。また、ポート間パラメータ算出部41は、分解された周波数成分から、入力ポート番号51b「2」に対応する周波数成分「120」、「170」・・・の各出力電圧を取り出す。
さらに、ポート間パラメータ算出部41は、入力ポート番号51b「1」のポートp1に入力された入力信号の周波数成分毎の入力電圧と、出力信号の周波数成分毎の出力電圧とを用いて、入力ポート「1」と出力ポートpkとの間のSパラメータを算出する。同様に、ポート間パラメータ算出部41は、入力ポート番号51b「2」のポートp2に入力された入力信号の周波数成分毎の入力電圧と、出力信号の周波数成分毎の出力電圧とを用いて、入力ポート「2」と出力ポートpkとの間のSパラメータを算出する。ここで、Sパラメータは、入力ポートに入力された時点での電圧と、入力信号が出力ポートから出力された時点での電圧との比(周波数特性)であり、周波数成分毎に算出される。なお、上記例では、出力ポートpkを採用して説明したが、これに限定されるものではなく、ポート間パラメータ算出部41は、入力ポート「1」(「2」)と各出力ポートpとの間のSパラメータを算出する。
フィッティング部42は、ポート間パラメータ算出部41によって算出されたポート間のSパラメータを用いて、ポート間の連続的なSパラメータを算出する。例えば、フィッティング42は、フィッティングにより、入出力ポート間の離散化した周波数成分に対するSパラメータから連続的な周波数成分に対するSパラメータを算出する。また、フィッティング部42は、入出力ポート間の連続的な周波数成分に対するSパラメータを用いて、グラフを生成する。なお、フィッティングとは、離散化した情報から連続した情報を算出することであり、例えば、回帰分析を用いる手法がある。
また、フィッティング部42は、生成したグラフを出力部5に出力する。また、フィッティング部42は、ポート間のSパラメータの算出結果をパラメータ算出結果記憶部52に格納する。なお、離散化した情報から連続した情報を算出することを「フィッティング」というものとする。
ここで、パラメータ算出部40にて行われるパラメータ算出について図6を参照しながら説明する。図6は、パラメータ算出部40によるパラメータ算出動作を示す説明図である。図6(a)ではポートp1およびポートp2間、図6(b)ではポートp2およびポートp3間、図6(c)ではポートpMおよびポートp1間のパラメータ算出動作について説明する。
なお、各図は、X座標を周波数、Y座標を周波数特性としたグラフである。また、入力ポート番号51b「1」に対応する周波数成分51cがf0、f1、f2、・・・であるものとし、入力ポート番号51b「2」に対応する周波数成分51cがf0+Δfr、f1+Δfr、・・・であるものとする。さらに、入力ポート番号51b「M」に対応する周波数成分51cがf0+(M−1)Δfr、f1+(M−1)Δfr、・・・であるものとする。
例えば、図6(a)に示すように、ポート間パラメータ算出部41は、出力ポートp2から出力された出力信号を分解した各周波数成分の中から、入力ポートp1に対応する周波数成分f0、f1、f2、・・・と同一の周波数成分の各出力電圧を取り出す。そして、ポート間パラメータ算出部41は、入力ポートp1に入力された入力信号α1に含まれる各周波数成分の入力電圧(I12)と、出力信号から取り出された各周波数成分の出力電圧(O12)とを用いて、ポートp1およびポートp2間のSパラメータ(S12)を算出する。すなわち、ポート間パラメータ算出部41は、入力信号α1がポートp1に入力された時点での入力電圧(I12)と、入力信号α1がポートp2から出力された時点での出力電圧(O12)との比(S12)を周波数成分毎に算出する。
また、フィッティング部42は、周波数成分毎に算出されたSパラメータから連続的な周波数成分に対するSパラメータをフィッティングにより算出し、算出した結果をグラフに生成する。そして、フィッティング部42は、生成したグラフを出力部5に出力する。例えば、図6(a)に示すように、フィッティング部42は、周波数成分f0から周波数成分fnまでの連続的な周波数成分に対するSパラメータのグラフを、出力部5に出力する。
また、図6(b)に示すように、ポート間パラメータ算出部41は、出力ポートp3から出力された出力信号を分解した各周波数成分の中から、入力ポートp2に対応する周波数成分f0+Δfr、f1+Δfr、・・・と同一の周波数成分の各出力電圧を取り出す。そして、ポート間パラメータ算出部41は、入力ポートp2に入力された入力信号α2に含まれる各周波数成分の入力電圧(I23)と、出力信号から取り出された各周波数成分の出力電圧(O23)とを用いて、ポートp2およびポートp3間のSパラメータ(S23)を算出する。すなわち、ポート間パラメータ算出部41は、入力信号α2がポートp2に入力された時点での入力電圧(I23)と、入力信号α2がポートp3から出力された時点での出力電圧(O23)との比(S23)を周波数成分毎に算出する。
また、フィッティング部42は、周波数成分毎に算出されたSパラメータから連続的な周波数成分に対するSパラメータをフィッティングにより算出し、算出した結果をグラフに生成する。そして、フィッティング部42は、生成したグラフを出力部5に出力する。例えば、図6(b)に示すように、フィッティング部42は、周波数成分f0+Δfrから周波数成分fn+Δfrまでの連続的な周波数成分に対するSパラメータのグラフを、出力部5に出力する。
また、図6(c)に示すように、ポート間パラメータ算出部41は、出力ポートp1から出力された出力信号を分解した各周波数成分の中から、入力ポートpMに対応する周波数成分f0+(M−1)Δfr、f1+(M−1)Δfr、・・・と同一の周波数成分の各出力電圧を取り出す。そして、ポート間パラメータ算出部41は、入力ポートpMに入力された入力信号αMに含まれる各周波数成分の入力電圧(IM1)と、出力信号から取り出された各周波数成分の出力電圧(OM1)とを用いて、ポートpMおよびポートp1間のSパラメータ(SM1)を算出する。すなわち、ポート間パラメータ算出部41は、入力信号αMがポートpMに入力された時点での入力電圧(IM1)と、入力信号αMがポートp1から出力された時点での出力電圧(OM1)との比(SM1)を周波数成分毎に算出する。
また、フィッティング部42は、周波数成分毎に算出されたSパラメータから連続的な周波数成分に対するSパラメータをフィッティングにより算出し、算出した結果をグラフに生成する。そして、フィッティング部42は、生成したグラフを出力部5に出力する。例えば、図6(c)に示すように、フィッティング部42は、周波数成分f0+(M−1)Δfrから周波数成分fn+(M−1)Δfrまでの連続的な周波数成分に対するSパラメータのグラフを、出力部5に出力する。
なお、上記では、ポートp1およびポートp2間、ポートp2およびポートp3間、ポートpMおよびポートp1間のパラメータ算出動作について説明した。これらは例示であって、ポートp1およびポートp(p1〜pM)間、ポートp2およびポートp(p1〜pM)間およびポートpMおよびポートp(p1〜pM)間のパラメータ算出動作がされても良いことは言うまでもない。
図3に戻って、パラメータ算出結果記憶部52は、ポート間のSパラメータの算出結果を記憶する。例えば、パラメータ算出結果記憶部52は、入力ポートp1に入力された入力信号α1に周波数成分f0、f1、・・・fnが含まれている場合、これら周波数成分に対する各Sパラメータを、入力ポートp1および出力ポートp2間のSパラメータとして記憶する。
出力部5は、フィッティング部42によってフィッティングされたポート間のSパラメータを出力する。例えば、出力部5は、フィッティング部42によってフィッティングされたポート間のSパラメータのグラフを出力する。
[実施例2に係るパラメータ算出処理の処理手順]
次に、実施例2に係るパラメータ算出処理の処理手順を、図7を参照して説明する。図7は、実施例2に係るパラメータ算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、入力部3は、複数の入力信号を生成する基準となる所定基準信号の種別、最小周波数成分、最大周波数成分、サンプリング間隔および微小周波数成分差の各値を入力する(ステップS11)。
次に、基準周波数成分選択部11は、入力部3によって入力された所定基準信号の周波数スペクトル分布を算出する(ステップS12)。そして、基準周波数成分選択部11は、算出した周波数スペクトル分布のうち、入力部3によって入力された最小周波数成分と最大周波数成分との間をサンプリング間隔で分割して得られた複数の基準周波数サンプリングポイントを1組として選択する(ステップS13)。
さらに、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分選択部11によって選択された基準周波数サンプリングポイントの組に含まれる各周波数成分をそれぞれ微小周波数成分差だけずらした周波数サンプリングポイントの組を選択する(ステップS14)。
そして、入力波形生成部13は、基準周波数成分選択部11および周波数成分組合せ算出部12によって選択された周波数サンプリングポイントの組を用いて、複数の入力信号を生成する(ステップS15)。
続いて、信号入力部20は、入力波形生成部13によって生成された複数の入力信号を電子回路内の異なるポートに同時に入力し、電磁界解析実行部72は、複数の入力信号を電磁界解析する(ステップS16)。
そして、周波数成分分解部30は、電磁界解析実行部72によって電磁界解析された解析結果から、電子回路に備えられたポート毎の出力信号を抽出し(ステップS17)、抽出した出力信号を周波数成分に分解する(ステップS18)。
続いて、ポート間パラメータ算出部41は、周波数成分分解部30によって各出力ポートに対応する出力信号が分解された周波数成分の出力値と、各入力ポートに対応する周波数成分の入力値とから、入出力ポート間のSパラメータを算出する(ステップS19)。具体的には、ポート間パラメータ算出部41は、各出力ポートの各出力信号が分解された周波数成分の出力値と、入力波形参照記憶部51に記憶された各入力ポートに対応する周波数成分の入力値とから、入出力ポート間のSパラメータを算出する。
また、フィッティング部42は、ポート間パラメータ算出部41によって算出されたポート間のSパラメータを用いて、ポート間の連続的なSパラメータを算出し、グラフを生成する(ステップS20)。
さらに、信号入力部20は、電子回路の全ポートに入力信号を入力したか否かを判定する(ステップS21)。そして、信号入力部20は、電子回路の全ポートに入力信号を入力していないと判定する場合には(ステップS21No)、入力信号が入力されていないポートに新たに入力信号を入力するために、ステップS16に遷移する。
一方、信号入力部20は、電子回路内の全ポートに入力信号を入力したと判定する場合には(ステップS21Yes)、フィッティング部42は、生成したグラフを出力部5に出力する(ステップS22)。
[実施例2の効果]
上記実施例2によれば、パラメータ算出装置2は、互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成し、生成された入力信号を電子回路の異なるポートに同時に入力するようにした。また、パラメータ算出装置2は、入力された各入力信号を合成されて出力される出力ポートの出力信号を周波数成分に分解し、分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、電子回路のポート間のSパラメータを算出するようにした。
かかる構成によれば、パラメータ算出装置2は、互いに異なる周波数成分を含む複数の入力信号をそれぞれ異なる入力ポートに同時に入力し、各入力信号の合成信号がポートから出力される。さらに、パラメータ算出装置2は、ポートから出力された合成信号を周波数成分に分解することで、分解された周波数成分から各入力信号に対応する周波数成分を取り出せるので、分解された周波数成分毎に対応する入力信号の入力ポートを識別できる。その結果、パラメータ算出装置2は、分解された周波数成分の出力値と、各入力ポートに入力された入力信号に含まれる周波数成分の入力値とに基づいて、ポート間のSパラメータを纏めて算出できることとなる。これにより、パラメータ算出装置2は、ポート間のSパラメータの算出時間を短縮することができる。
また、実施例2によれば、基準周波数成分選択部11が、複数の入力信号の基準となる所定基準信号の周波数スペクトル分布を算出し、当該周波数スペクトル分布に含まれる複数の周波数成分の中から所定間隔となる周波数成分の組を選択する。また、周波数成分組合せ算出部12が、前記第1の周波数選択部によって選択された周波数成分の組に含まれる各周波数成分をそれぞれ所定値だけ変化させた周波数成分の組を選択する。そして、入力波形生成部13が、基準周波数成分選択部11および周波数成分組合せ算出部12によってそれぞれ選択された周波数成分の組に含まれる周波数成分を合成して、複数の入力信号を生成する。これにより、入力波形生成部13は、複数の入力信号を簡単に生成できるので、ポート間のSパラメータの算出時間をさらに短縮することができる。
また、実施例2によれば、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分選択部11によって選択された周波数成分の組に含まれる互いに隣り合う周波数成分間を所定値の倍数で分割し、所定値の同一倍数で分割された周波数成分を一組として選択する。これにより、周波数成分組合せ算出部12は、複数の入力信号を簡単に生成できるので、ポート間のSパラメータの算出時間をさらに短縮することができる。
また、実施例2によれば、周波数成分組合せ算出部12によって用いられる所定値は、電磁界解析装置4において入力信号の解析に用いる周波数分解能を示す値である。これにより、周波数成分組合せ算出部12は、電磁界解析装置4に対応可能な最多数の周波数成分の組を選択することができる。
また、実施例2によれば、周波数成分組合せ算出部12によって用いられる所定値は、周波数分解能以上所定間隔未満となる値である。これにより、周波数成分組合せ算出部12は、電子回路のポート数に応じた可変の所定値を採ることができ、周波数成分の組を無駄なく選択することができる。
また、実施例2によれば、周波数成分分解部30は、出力信号を、フーリエ級数展開を用いて、当該出力信号に含まれる周波数成分に分解する。これにより、周波数成分分解部30は、出力信号を容易に周波数成分に分解できるので、装置全体の開発工数を削減することができる。
また、実施例2によれば、信号入力部20は、試験対象物である電子回路のポートの数が信号生成部10によって生成された複数の入力信号の数より小さい場合には、ポートの数分の各入力信号を、当該電子回路の全ポートに同時に入力する。これにより、信号入力部20は、全ポートに関するSパラメータの算出を1回の入力タイミングで行うことができるので、処理効率を向上させることができる。
[具体的な事例]
ここで、パラメータ算出装置2を用いてプリント基板のSパラメータを算出する具体的な事例を、図8および図9を参照しながら説明する。図8は、パラメータ算出装置2を用いた解析事例を示す説明図であり、図8(a)では、Sパラメータを算出する対象であるプリント基板を示し、図8(b)(c)では、プリント基板に複数の入力波形を入力してSパラメータを算出する動作を示す。また、図9は、パラメータ算出装置2を用いた解析結果を示す説明図である。
なお、本事例では、サンプリング間隔を50MHzとし、微小周波数成分差を電磁界解析装置4の周波数分解能である20MHzとする場合について説明する。
まず、図8(a)に示すプリント基板は、4個のポートp(p1〜p4)を備えている。このプリント基板のパラメータ算出処理が開始されると、基準周波数成分選択部11は、基準周波数成分の組を選択する。そして、周波数成分組合せ算出部12は、基準周波数成分の組に含まれる各周波数成分をそれぞれ微小周波数成分差(20MHz)だけ変化させた周波数成分の組を選択する。なお、周波数成分の組数は、サンプリング間隔「50」を微小周波数成分差「20」で除した商である「2」となり、入力波形の数となる。
さらに、入力波形生成部13は、基準周波数成分選択部11によって選択された基準周波数成分の組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成し、入力波形α1を生成する。また、入力波形生成部13は、周波数成分組合せ算出部12によって選択された周波数成分の組に含まれる各周波数成分の周波数スペクトルを合成し、入力波形α2を生成する。
次に、図8(b)に示すように、信号入力部20は、ポートp1に入力波形α1、ポートp2に入力波形α2を同時に入力する。すると、入力波形を電磁界解析する電磁界解析実行部72が、ポートp1から入力される入力波形α1およびポートp2から入力される入力波形α2を電磁界解析し、各出力ポートp(p1〜p4)から出力される合成信号を出力信号として生成する。その結果、ポート間パラメータ算出部41は、電磁界解析実行部72によって生成された出力信号に基づいて、ポートp1とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータおよびポートp2とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータを算出する。
続いて、図8(c)に示すように、信号入力部20は、ポートp3に入力波形α1、ポートp4に入力波形α2を同時に入力する。すると、電磁界解析実行部72が、ポートp3から入力される入力波形α1およびポートp4から入力される入力波形α2を電磁界解析し、各出力ポートp(p1〜p4)に出力される合成信号を出力信号として生成する。その結果、ポート間パラメータ算出部41は、電磁界解析実行部72によって生成された出力信号に基づいて、ポートp3とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータおよびポートp4とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータを算出する。
その結果、図9に示すように、出力部5は、ポートp(p1〜p4)に関するSパラメータの解析結果をそれぞれグラフとして出力する。符号A1のグラフは、入力波形α1をポートp1に入力した場合のポートp1とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータの解析結果(S11、S12、S13、S14)である。また、符号A2のグラフは、入力波形α2をポートp2に入力した場合のポートp2とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータの解析結果(S21、S22、S23、S24)である。さらに、符号A3のグラフは、入力信号α1をポートp3に入力した場合のポートp3とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータの解析結果(S31、S32、S33、S34)である。また、符号A4のグラフは、入力信号α2をポートp4に入力した場合のポートp4とポートp(p1〜p4)との間のSパラメータの解析結果(S41、S42、S43、S44)である。
これにより、本実施例のパラメータ算出装置2では、全ポートp(p1〜p4)に関するポート間のSパラメータを算出するには、解析回数が2回必要となる。一方、各ポートpに入力信号を順次入力してその都度解析していた従来手法では、全ポートp(p1〜p4)に関するポート間のSパラメータを算出するには、解析回数が4回必要となる。
したがって、本実施例のパラメータ算出装置2は、従来手法の場合に比べて、解析回数を1/2に減少させることができ、全ポートp(p1〜p4)に関するポート間のSパラメータを算出するまでの全体計算時間を約1/2に短縮することができる。
上記の場合であっても、入力波形を電磁界解析する電磁界解析実行部72が電磁界解析装置4に複数個備えられ、各電磁界解析実行部72が電磁界解析を並列処理しても良い。このような場合には、パラメータ算出装置2が同一の入力波形を異なる入力ポートに同時に入力しても、異なる電磁界解析実行部72で並列処理できるので、図8の例では2回要していた電磁界解析を1回で完了させることができ、さらに全体計算時間を短縮することができる。
また、電磁界解析実行部72が電磁界解析装置4に複数個備えられるようにしたが、電磁界解析装置4自体が複数個備えられるようにしても同様の効果が得られる。
[プログラム等]
また、図1および図3に示したパラメータ算出装置1および2の構成は、要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができる。例えば、パラメータ算出装置2の制御部100の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、パラメータ算出装置2と同等の機能を実現することもできる。以下に、パラメータ算出装置2の各種処理部の機能をソフトウェアとして実装したパラメータ算出プログラム1071を実行するコンピュータの一例を示す。
図10は、パラメータ算出プログラム1071を実行するコンピュータ1000を示す図である。このコンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1010と、入力装置1020と、モニタ1030と、媒体読取り装置1040と、ネットワークインターフェース装置1050と、RAM(Random Access Memory)1060と、ハードディスク装置1070とをバス1080で接続して構成される。CPUは、各種演算処理を実行する。入力装置1020は、ユーザからのデータの入力を受け付ける。モニタ1030は、各種情報を表示する。媒体読取り装置1040は、記録媒体からプログラム等を読み取る。ネットワークインターフェース装置1050は、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行う。RAM(Random Access Memory)1060は、各種情報を一時記憶する。
そして、ハードディスク装置1070には、図3に示した制御部100と同様な機能を有するパラメータ算出プログラム1071が記憶される。また、ハードディスク装置1070には、図3に示した記憶部50に記憶される各種データ(入力波形参照記憶部51およびパラメータ算出結果記憶部52)に対応するパラメータ算出関連データ1072が記憶される。
そして、CPU1010がパラメータ算出プログラム1071をハードディスク装置1070から読み出してRAM1060に展開することにより、パラメータ算出プログラム1071は、パラメータ算出プロセス1061として機能するようになる。そして、パラメータ算出プロセス1061は、パラメータ算出関連データ1072から読み出した情報等を適宜RAM1060上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種データ処理を実行する。
なお、上記のパラメータ算出プログラム1071は、必ずしもハードディスク装置1070に格納されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのプログラムを、コンピュータ1000が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介してコンピュータ1000に接続される他のコンピュータ(またはサーバ)等にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ1000がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
なお、上記実施例2では、電磁界解析装置4は、パラメータ算出装置2の外部にあるものとして説明したが、これに限定されず、パラメータ算出装置2の内部にあるものとしても良い。かかる場合、電磁界解析実行部72は、制御部100に含まれ、シミュレーションモデル解析データ記憶部71は、記憶部50に含まれる。なお、電磁界解析実行部72の処理は、上記したとおりである。
また、上記実施例2では、電磁界解析装置4は、電子回路をシミュレーションモデル化した解析データを用いて、電子回路の複数ポートから入力される入力信号を電磁界解析し、これにより得られる各ポートの出力信号を周波数成分分解部30に出力するものとした。しかし、これに限定されるものではなく、電磁界解析装置4に代えて試験対象物である電子回路を接続し、電子回路の複数のポートに入力された入力信号によって得られる各ポートの出力信号(実測値)を周波数成分分解部30に出力するものとしても良い。
また、上記実施例2では、信号入力部20は、入力波形生成部13によって生成された複数の入力信号を電磁界解析実行部72に出力するようにした。しかし、これに限定されるものではなく、信号入力部20は、入力波形参照記憶部51に記憶された複数の入力波形の情報を用いて生成された複数の入力信号を電磁界解析実行部72に出力するようにしても良い。
また、このパラメータ算出装置1、2は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置に、上記した信号生成部10、信号入力部20、周波数成分分解部30、パラメータ算出部40および記憶部50の各機能を搭載することによって実現することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的態様は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、基準周波数成分選択部11と周波数成分組合せ算出部12とを1つの部として統合しても良く、一方、周波数成分分解部30を、ポート毎の出力信号を抽出する信号抽出部と抽出した各出力信号を周波数成分に分解する周波数分解部とに分散しても良い。また、入力部3または出力部5をパラメータ算出装置2の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしても良い。また、信号生成部10、パラメータ算出部40を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記したパラメータ算出装置2の機能を実現するようにしても良い。
以上の実施例に係る実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成部と、
前記信号生成部によって生成された入力信号を試験対象物の異なるポートに同時に入力する信号入力部と、
前記信号入力部によって入力された各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解部と、
前記周波数成分分解部によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出部と
を有することを特徴とするパラメータ算出装置。
(付記2)前記信号生成部は、
複数の入力信号の基準となる所定基準信号の周波数スペクトル分布を算出し、当該周波数スペクトル分布に含まれる複数の周波数成分の中から所定間隔となる周波数成分の組を選択する第1の周波数選択部と、
前記第1の周波数選択部によって選択された周波数成分の組に含まれる各周波数成分をそれぞれ所定値だけ変化させた周波数成分の組を選択する第2の周波数選択部とを有し、
前記第1の周波数選択部および前記第2の周波数選択部によってそれぞれ選択された周波数成分の組に含まれる周波数成分を合成して、複数の入力信号を生成することを特徴とする付記1に記載のパラメータ算出装置。
(付記3)前記第2の周波数選択部は、前記第1の周波数選択部によって選択された周波数成分の組に含まれる互いに隣り合う周波数成分間を前記所定値の倍数で分割し、前記所定値の同一倍数で分割された周波数成分を一組として選択することを特徴とする付記2に記載のパラメータ算出装置。
(付記4)前記所定値は、前記入力信号の解析に用いる周波数分解能を示す値であることを特徴とする付記2または付記3に記載のパラメータ算出装置。
(付記5)前記所定値は、周波数分解能以上前記所定間隔未満となる値であることを特徴とする付記2または付記3に記載のパラメータ算出装置。
(付記6)前記周波数成分分解部は、前記出力信号を、フーリエ級数展開を用いて、当該出力信号に含まれる周波数成分に分解することを特徴とする付記1から付記5のいずれか1つに記載のパラメータ算出装置。
(付記7)前記信号入力部は、前記試験対象物のポートの数が前記信号生成部によって生成された複数の入力信号の数より小さい場合には、前記ポートの数分の各入力信号を、前記試験対象物の全ポートに同時に入力することを特徴とする付記1に記載のパラメータ算出装置。
(付記8)互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成部と、
前記信号生成部によって生成された各入力信号が試験対象物の異なるポートに同時に入力された場合における出力ポートの出力信号を求める解析部と、
前記解析部によって求められた出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解部と、
前記周波数成分分解部によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出部と
を有することを特徴とするシミュレーション装置。
(付記9)互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号が試験対象物の異なるポートに同時に入力された場合において、各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解手順と、
前記周波数成分分解手順によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするパラメータ算出プログラム。
(付記10)試験対象物のポート間の伝達係数を算出するパラメータ算出装置のパラメータ算出方法であって、
互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成工程と、
前記信号生成工程によって生成された入力信号を前記試験対象物の異なるポートに同時に入力する信号入力工程と、
前記信号入力工程によって入力された各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解工程と、
前記周波数成分分解工程によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出工程と、
を含むことを特徴とするパラメータ算出方法。
1、2 パラメータ算出装置
3 入力部
4 電磁界解析装置
5 出力部
9 シミュレータ装置
10 信号生成部
11 基準周波数成分選択部
12 周波数成分組合せ算出部
13 入力波形生成部
20 信号入力部
30 周波数成分分解部
40 パラメータ算出部
41 ポート間パラメータ算出部
42 フィッティング部
50 記憶部
51 入力波形参照記憶部
52 パラメータ算出結果記憶部
71 シミュレーションモデル解析データ記憶部
72 電磁界解析実行部

Claims (7)

  1. 互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成部と、
    前記信号生成部によって生成された入力信号を試験対象物の異なるポートに同時に入力する信号入力部と、
    前記信号入力部によって入力された各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解部と、
    前記周波数成分分解部によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出部と
    を有することを特徴とするパラメータ算出装置。
  2. 前記信号生成部は、
    複数の入力信号の基準となる所定基準信号の周波数スペクトル分布を算出し、当該周波数スペクトル分布に含まれる複数の周波数成分の中から所定間隔となる周波数成分の組を選択する第1の周波数選択部と、
    前記第1の周波数選択部によって選択された周波数成分の組に含まれる各周波数成分をそれぞれ所定値だけ変化させた周波数成分の組を選択する第2の周波数選択部とを有し、
    前記第1の周波数選択部および前記第2の周波数選択部によってそれぞれ選択された周波数成分の組に含まれる周波数成分を合成して、複数の入力信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のパラメータ算出装置。
  3. 前記第2の周波数選択部は、前記第1の周波数選択部によって選択された周波数成分の組に含まれる互いに隣り合う周波数成分間を前記所定値の倍数で分割し、前記所定値の同一倍数で分割された周波数成分を一組として選択することを特徴とする請求項2に記載のパラメータ算出装置。
  4. 前記所定値は、前記入力信号の解析に用いる周波数分解能を示す値であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のパラメータ算出装置。
  5. 前記信号入力部は、前記試験対象物のポートの数が前記信号生成部によって生成された複数の入力信号の数より小さい場合には、前記ポートの数分の各入力信号を、前記試験対象物の全ポートに同時に入力することを特徴とする請求項1に記載のパラメータ算出装置。
  6. 互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号を生成する信号生成部と、
    前記信号生成部によって生成された各入力信号が試験対象物の異なるポートに同時に入力された場合における出力ポートの出力信号を求める解析部と、
    前記解析部によって求められた出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解部と、
    前記周波数成分分解部によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出部と
    を有することを特徴とするシミュレーション装置。
  7. 互いに異なる周波数成分を含む少なくとも2個の入力信号が試験対象物の異なるポートに同時に入力された場合において、各入力信号が合成されて出力される出力ポートの出力信号を前記周波数成分に分解する周波数成分分解手順と、
    前記周波数成分分解手順によって分解された周波数成分の出力値と、複数のポートに同時に入力された入力信号の周波数成分の入力値とに基づき、前記試験対象物のポート間の伝達係数を示すパラメータを算出するパラメータ算出手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするパラメータ算出プログラム。
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