JP4985211B2 - 論理回路のシミュレーション - Google Patents
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Description
パス回路のネットリスト22は、パス抜き出し装置18により抜き出されたパスを構成する回路要素の接続関係を示すものである。また、シミュレーション補助情報24は、抜き出されたパスに接続される回路に関する情報を示す。
また、図12および図13に示した例では、フォワードトレースとバックトレースと組み合わせのみでも、パス回路を構成する分割回路30,31,32を適切に抜き出すことができる。しかしながら、図14に示すように、入力ピン44をパスの始点とし、出力ピン45をパスの終点とする場合には、フォワードトレースとバックトレースのAND条件のみでは、パス回路を構成する分割回路として、分割回路33,34,31,35の他に分割回路38が抜き出される。しかし、分割回路34から分割回路38へ確定値が入力される結果、分割回路38内のすべての経路において値が確定する。換言すれば、分割回路38内のトランジスタはいずれも図11(a)〜(c)のいずれにも該当しない。したがって、パス回路の抜き出しに確定値伝播の条件を付加することにより、分割回路38はパス回路から除外される。なお、分割回路34については、値が確定しない経路が残っており、図11(a)〜(c)のいずれかに該当するトランジスタが存在するので、確定値伝播の条件を付加しても、パス回路から除外されない。
すなわち、内部ノードからのバックトレースの結果複数のパス入力ピンが存在する場合には、ステップ1008においてそれらパス入力ピンのそれぞれからフォワードトレースを行って、トレースされるトランジスタを決定する。同様に内部ノードからのフォワードとレースの結果複数のパス出力ピンが存在する場合には、ステップ1010においてそれらパス出力ピンのそれぞれからバックトレースを行って、トレースされるトランジスタを決定する。
また、ステップ1012においては、内部ノードからのバックトレースの結果得られた1つまたは複数のパス入力ピンに不定値Xを与え、それ以外の外部入力ピンに確定値0または1を与えて伝播させる。
ステップ1014においては、内部ノードからのバックトレースの結果得られたパス入力ピンからのフォワードトレース、内部ノードからのフォワードトレースの結果得られたパス出力ピンからのバックトレースのいずれにおいてもトレースされ、かつ、確定値が有効に到達しないトランジスタを少なくとも1つ含んでいる分割回路が抜き出される。図16、図17に示した例では、図中に示された分割回路のほとんどが抜き出される結果となるが、実際の大規模な論理回路では著しく多数の分割回路に分割されることになるので、部分回路の抜き出しにより実用的な時間でタイミング解析を行うことが可能になる。
Claims (11)
- 論理回路のシミュレーションを行う方法であって、コンピュータを用いて、
論理回路を複数の分割回路に分割し、
論理回路の少なくとも1つの回路の入力を始点とし、論理回路の少なくとも1つの回路の出力を終点とする特定のパスについて抜き出したパス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定し、
前記パス回路を構成する分割回路により構成される部分回路を対象としてシミュレーションの計算を実行し、
前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定することは、
前記特定のパスの前記入力からフォワードトレースを行い、フォワードトレースによりトレースされるトランジスタの第1の集合を決定し、
前記特定のパスの前記出力からバックトレースを行い、バックトレースによりトレースされるトランジスタの第2の集合を決定し、
前記入力からバックトレースにより到達する前記論理回路の外部入力の値を不定とし、前記外部入力以外の外部入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0を与えて論理回路内に回路の論理に従って値を伝播させたときに、オン/オフが不定であるトランジスタ、またはオンでありかつドレインとソースの値が共に不定であるトランジスタの第3の集合を決定し、
第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路を前記パス回路を構成する分割回路と決定することを含む方法。 - 前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定することは、
前記第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路のいずれかの入力に接続された出力を有する分割回路であってその入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0が与えられたもの、および、前記第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路のいずれかの出力に接続された入力を有する分割回路も前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路の対象と決定することを含む請求項1に記載の方法。 - 論理回路内の指定されたノードからバックトレースすることにより、前記特定のパスの少なくとも1つの外部入力を決定し、
該指定されたノードからフォワードトレースすることにより、前記特定のパスの少なくとも1つの外部出力を決定することをさらに含む請求項1または2記載の方法。 - 論理回路のシミュレーションを行うシミュレーション装置であって、
論理回路を複数の分割回路に分割する手段と、
論理回路の少なくとも1つの回路の入力を始点とし、論理回路の少なくとも1つの回路の出力を終点とする特定のパスについて抜き出したパス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定する手段と、
前記パス回路を構成する分割回路により構成される部分回路を対象としてシミュレーションの計算を実行する手段とを含み、
前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定する手段は、
前記特定のパスの前記入力からフォワードトレースを行い、フォワードトレースによりトレースされるトランジスタの第1の集合を決定する手段と、
前記特定のパスの前記出力からバックトレースを行い、バックトレースによりトレースされるトランジスタの第2の集合を決定する手段と、
前記入力からバックトレースにより到達する前記論理回路の外部入力の値を不定とし、前記外部入力以外の外部入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0を与えて論理回路内に回路の論理に従って値を伝播させたときに、オン/オフが不定であるトランジスタ、またはオンでありかつドレインとソースの値が共に不定であるトランジスタの第3の集合を決定する手段と、
第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路を前記パス回路を構成する分割回路と決定する手段を含む装置。 - 前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定する手段は、
前記第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路のいずれかの入力に接続された出力を有する分割回路であってその入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0が与えられたもの、および、前記第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路のいずれかの出力に接続された入力を有する分割回路も前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路の対象と決定する請求項4に記載の装置。 - 論理回路内の指定されたノードからバックトレースすることにより、前記特定のパスの少なくとも1つの外部入力を決定する手段と、
該指定されたノードからフォワードトレースすることにより、前記特定のパスの少なくとも1つの外部出力を決定する手段とをさらに含む請求項4または5記載の装置。 - 論理回路のシミュレーションを行う方法であって、コンピュータを用いて、
前記論理回路を複数の分割回路に分割し、
前記論理回路の少なくとも1つの回路の入力を始点として、前記論理回路を第1の方向にトレースし、
前記論理回路の少なくとも1つの回路の出力を終点として、前記論理回路を第2の方向にトレースし、
前記入力からバックトレースにより到達する前記論理回路の外部入力の値を不定とし、前記外部入力以外の外部入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0を与えて論理回路内に回路の論理に従って値を伝播させたときに、前記分割回路中における、論理が確定しない素子の有無を判別し、
前記第1の方向へのトレースによりトレースされた第1の素子群と、前記第2の方向へのトレースによりトレースされた第2の素子群と、前記論理が確定しない第3の素子群のいずれにも属する素子を含む分割回路を、前記入力を始点とし前記出力を終点とするパスについて抜き出したパス回路を構成する分割回路として抽出し、
前記パス回路を構成する分割回路から構成される部分回路を対象としてシミュレーションを実行する、シミュレーション方法。 - 前記シミュレーション方法において、
前記パス回路の始点あるいは終点を除く前記パス回路を構成する分割回路の端子に接続され、且つ前記パス回路を構成する分割回路を構成しない分割回路である補助分割回路を抽出し、
前記分割回路および前記補助分割回路より構成される部分回路を対照としてシミュレーションを実行することを特徴とする、請求項7に記載のシミュレーション方法。 - 前記シミュレーション方法において、
前記論理回路を構成する任意のノードから第2の方向にトレースを行って、1または複数の外部入力を抽出し、
前記任意のノードから第1の方向にトレースを行って、1または複数の外部出力を抽出し、
前記抽出された外部入力を始点として第1の方向にトレースを行うとともに、前記抽出された外部出力を終点として第2の方向にトレースを行うように構成されることを特徴とする、請求項7に記載のシミュレーション方法。 - 論理回路のシミュレーションを行うプログラムであって、
論理回路を複数の分割回路に分割するステップと、
論理回路の少なくとも1つの回路の入力を始点とし、論理回路の少なくとも1つの回路の出力を終点とする特定のパスについて抜き出したパス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定するステップと、
前記パス回路を構成する分割回路により構成される部分回路を対象としてシミュレーションの計算を実行するステップと、をコンピュータが実行し、且つ、
前記パス回路のシミュレーションの結果に影響を与える分割回路を決定するステップは、
前記特定のパスの前記入力からフォワードトレースを行い、フォワードトレースによりトレースされるトランジスタの第1の集合を決定するステップと、
前記特定のパスの前記出力からバックトレースを行い、バックトレースによりトレースされるトランジスタの第2の集合を決定するステップと、
前記入力からバックトレースにより到達する前記論理回路の外部入力の値を不定とし、前記外部入力の外部入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0を与えて論理回路内に回路の論理に従って値を伝播させたときに、オン/オフが不定であるトランジスタ、またはオンでありかつドレインとソースの値が共に不定であるトランジスタの第3の集合を決定するステップと、
第1〜第3の集合のいずれにも属するトランジスタを少なくとも1つ含む分割回路を前記パス回路を構成する分割回路と決定するステップとを、コンピュータが実行する、論理回路のシミュレーションを行うプログラム。 - 論理回路のシミュレーションを行うプログラムであって、
前記論理回路を複数の分割回路に分割するステップと、
前記論理回路の少なくとも1つの回路の入力を始点として、前記論理回路を第1の方向にトレースするステップと、
前記論理回路の少なくとも1つの回路の出力を終点として、前記論理回路を第2の方向にトレースするステップと、
前記入力からバックトレースにより到達する前記論理回路の外部入力の値を不定とし、前記外部入力以外の外部入力にシミュレーション条件に相当する固定の論理値1または0を与えて論理回路内に回路の論理に従って値を伝播させたときに、前記分割回路中における、論理が確定しない素子の有無を判別するステップと、
前記第1の方向へのトレースによりトレースされた第1の素子群と、前記第2の方向へのトレースによりトレースされた第2の素子群と、前記論理が確定しない第3の素子群のいずれにも属する素子を含む分割回路を、前記入力を始点とし前記出力を終点とするパスについて抜き出したパス回路を構成する分割回路として抽出するステップと、
前記パス回路を構成する分割回路から構成される部分回路を対象としてシミュレーションを行うステップと、をコンピュータが実行して、論理回路のシミュレーションを行うプログラム。
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