JP2011031857A - 板状物運搬車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開閉可能な側面と屋根部5を備えた荷台を有する運搬車1において、前記荷台に、板状物を立て掛け可能な支持体2が設けられ、前記支持体が、前記荷台の側面に向けて配置される。荷台幅方向の両側面側に低床部8が設けられるとともに、中央部に低床部よりも高い高床部7が設けられ、前記低床部及び前記高床部に、板状物を立て掛け可能な支持体9が一又は二以上設けられ、前記支持体が、前記荷台の側面に向けて配置されている。
【選択図】図2
Description
(1)荷台の上部から下部に渡って装着された縦枠部材を利用するために、大型の板ガラスを縦向き(天地が長手方向)に積載することができ、横向きの場合に比べ多くの板ガラスを積載することができる。
(2)縦枠部材は、上下のピンを係止台に係止させるだけで装着できるので、その装着作業や撤去作業が容易である。
(3)内側と外側に板ガラスを積載した場合であっても、外側の板ガラスを荷降ろしした後に縦枠部材を手軽に撤去できるので、内側に積載した板ガラスの荷降ろし作業も容易かつ迅速にできる。
(4)縦枠部材に複数の穴を有するラッシングレールを取り付けることによって、この穴に通したロープ等で板ガラスを固定することができるので、より安心して板ガラスを運搬することができる。
(5)荷台に装着された縦枠部材より内側(荷台中心側)の空間にも板ガラスを積載できるため、さらに多くの板ガラスを積載することができる。
(6)荷台のうち、板ガラスを積載する外側部分の床を低床にすることによって、外側にはより大型の板ガラスを積載することができる。
本願発明の板状物運搬車の一実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明の板状物運搬車1の荷台内を後方から見た全体斜視図である。運搬車1は、運転台(キャビン)と荷台とを備えたもので、トラックをはじめとする通常の運搬車を利用することができる。
この荷台内には、細長形状の縦枠部材2がその軸が上下に向くように、車軸方向(運搬車1の進行方向)に多数並べられて設置されている。縦枠部材2は、荷台内の両側に設けられており、すなわち図1で示す荷台側のみならず、図示されない反対側にも設置されている。
従来は、板ガラス3を横向き(長手方向が車軸方向)となるように積載するのが一般的で、この場合横向きの板ガラス2の上部空間がデッドスペースとなり荷台空間を効率よく使用していないため、一度に多くの板ガラス3を積載することができなかった。
その点、板ガラス3を縦向きに積載することができれば、板ガラス3の上部にできるデッドスペースが著しく削減され効率よく荷台空間を使用することとなり、より多くの板ガラス3を積載することができる。
このラッシングレール4には、軸方向に並ぶ複数の孔が設けられた有孔レールである。この孔にロープや紐あるいは帯状のもの(以下、「ロープ等」という。)を通し、これらで縦枠部材2の前面に配置された板ガラス3を縛り付けて固定することができる。
図では、外側荷台床8が内側荷台床7よりも低いいわゆる低床となっており、後に説明するように外側により大型の板ガラス3を積載できるので好適であるが、もちろん、内側荷台床7と外側荷台床8が同じ高さでフラットな床の荷台であっても構わない。
荷台の内側で板ガラス3を積載するための受け台9が、荷台中央付近に設置されている。受け台9は、左右に傾斜する斜材10、左右相互の斜材10を連結する水平材11、斜材10の下端に取り付けられた底材12から構成されている。板ガラス3は、底材12の上で斜材10の傾斜面に凭れかかって載せられ、ロープ等で適宜縛られて固定される。
なお、受け台9は図に示す形状や構造に限られず、従来から用いられている受け台9を採用することができる。また、受け台9をボルト固定式とするなど荷台に対して脱着可能とし、不要時には受け台9を取り外せる構造とすることもできる。
支柱13は、一部に平坦面を備える鋼材16(図3)を主部材とし、その平坦面のうち板ガラス3が凭れかかる際に接触する面に緩衝材17(図3)が貼り付けられたものである。図3では、鋼材16として溝形鋼(通称チャンネル)を使用しているが、軽量であって板ガラス3を支えるときに大きな変形を生じないものであれば、山形鋼、角形鋼管などその他の鋼材、あるいは樹脂製や木製など種々の材質製のものを採用することができる。また、溝形鋼の一面に平鋼を溶接等で取り付けた断面視四角形のものとするなど、種々の鋼材を組み合わせたものを鋼材16とすることもできる。
なお、これら上係止台18、下係止台19、固定具20の設置手段として、溶接等による固定手段や、ボルトやビスによる脱着可能な取り付け手段を採用することができる。
ラッシングレール4は溶接により縦枠部材2に取り付けられるが、他の従来手段によって取り付けても構わない。
また、上係止孔24を長穴形状とし、上係止ピン23を車軸方向にスライド可能とすることもできる。ただしこの場合、板ガラス3運搬中に縦枠部材2が前後にスライドすることになり、板ガラス3の安定性の面からは望ましくない。
また、下係止孔28を長穴形状とし、センターピン29を車軸方向にスライド可能とすることもできる。ただしこの場合、板ガラス3の運搬中に縦枠部材2が前後にスライドすることになり、板ガラス3の安定性の面からは望ましくない。
なお、上係止ピン23の数と同様、一つの縦枠部材2に取り付ける上係止ピン23の数は適宜設計して決めることができる。
(1)図2に示す状態から縦枠部材2を取り外し、板ガラス3を荷台内部にある受け台9に載せていく。
(2)板ガラス3を載せた後、板ガラス3をロープ等で受け台9の斜材10に縛って固定する。
(3)縦枠部材2の下の方を持ち、上係止具14の上係止ピン23を上係止台19の上係止孔24に挿入し、縦枠部材2は上係止部で装着される。この作業は、ラッシングレール4で連結された複数の縦枠部材2を1ブロックとすると、この1ブロック内の全て縦枠部材2が完了するまで繰り返される。
(4)下係止ピン26のセンターピン29を持ち上げ、下係止板25の水平面と挟持板27で下係止台19の一部を挟みこみ、下係止板25の水平面と挟持板27に設けられた孔、及び下係止孔28の位置を合わせたうえでセンターピン29の持ち上げ力を解除する。これによりセンターピン29は、下係止板25の水平面、挟持板27、下係止台19を縫い付けて、縦枠部材2は下係止部で装着される。この作業も、1ブロック内の全て縦枠部材2が完了するまで繰り返される。
(5)荷台左右ともに、全てのブロックで縦枠部材2が装着されると、縦枠部材2に立て掛けられるように板ガラス3を積みこんでいく。
(6)板ガラス3を縦枠部材2に載置した後、ラッシングレール4の孔にロープ等を通し、このロープ等で板ガラス3を縦枠部材2及びラッシングレール4に縛って固定する。
(7)予定した全ての板ガラス3を積載し固定できた後、側壁部6のシャッターを閉め、目的地まで運搬する。
(9)縦枠部材2に立て掛けられる全ての板ガラス3を荷台から降ろす。
(10)センターピン29を持ち上げてセンターピン29を挟持板27の孔と下係止孔28から外し、縦枠部材2を荷台の外方向にスライドさせて下係止板25の水平面と挟持板27による下係止台19の挟みこみを外し、縦枠部材2の下係止部における装着状態を解除する。なお挟みこみが解除されたらセンターピン29は放す。この作業は、1ブロック内の全て縦枠部材2が完了するまで繰り返される。
(11)縦枠部材2の下の方を持ち、上係止具14の上係止ピン23を上係止台19の上係止孔24から外し、縦枠部材2の上係止部での装着状態を解除する。この作業も、1ブロック内の全て縦枠部材2が完了するまで繰り返される。
(12)このように1ブロックごとに縦枠部材2及びラッシングレール4を荷台から取り外していく。
(13)すべてのブロックで取り外し作業を終えると、受け台9に積載した板ガラス3をロープ等の緊張を解いてその固定を解除する。
(14)受け台9から全ての板ガラス3を荷台から降ろす。
(15)全ての板ガラス3を荷降ろしした後、外した全ての縦枠部材2及びラッシングレール4を荷台に積み込み、側壁部6のシャッターを閉め、次の場所(元の場所)に移動する。
本願発明の板状物運搬車1の第1の実施形態では、上係止部および下係止部をそれぞれピンとこれを挿入する係止孔という組み合わせとしたが、ピンと係止孔という組み合わせに限らず、上係止具14が上係止台18に係止され、下係止具15が下係止台19による係止される構造であれば、例えば電磁石を利用した係止構造や、凸形状に凹形状を嵌合させる係止構造など、種々の係止構造を選択することもできる。ただし、係止作業が容易である係止構造を選択することが望ましい。
本願発明の板状物運搬車1の第1の実施形態では、縦枠部材2又はラッシングレール4で連結された複数の縦枠部材2のブロック(以下、「支持体」という。)が着脱容易に荷台に装着される場合を説明したが、支持体は脱着式に限らず開閉可能に荷台に装着することもできる。
支持体の一端を荷台の一部に回転可能に装着し(いわゆる、ウィング形式)、支持体の奥に積載された板ガラスの荷降ろしを行うときは支持体を回転させて荷台の側面を開放することができる。支持体の前面に板ガラスを積載するときは、前記の開放状態から逆向きに回転させて支持体を固定する。
また、支持体を左右にスライド可能として、支持体の奥に積載された板ガラスの荷降ろしを行うときは支持体をスライドさせて荷台の側面を開放し、支持体の前面に板ガラスを積載するときは、前記の開放状態から逆向きにスライドさせて支持体を固定する。このスライド方向は左右方向(車軸方向)に限らず、上下方向にスライドさせることもできる。
2 縦枠部材
3 板ガラス
4 ラッシングレール
5 屋根部
6 側壁部
7 内側荷台床
8 外側荷台床
9 受け台
10 斜材
11 水平材
12 底材
13 支柱
14 上係止具
15 下係止具
16 鋼材
17 緩衝材
18 上係止台
19 下係止台
20 固定具
21 段差面
22 上係止板
23 上係止ピン
24 上係止孔
25 下係止板
26 下係止ピン
27 挟持板
28 下係止孔
29 センターピン
30 シリンダ
31 円板
32 不動板
33 バネ
Claims (6)
- 開閉可能な側面と屋根部を備えた荷台を有する運搬車において、
前記荷台に、板状物を立て掛け可能な支持体が設けられ、
前記支持体が、前記荷台の側面に向けて配置された、
ことを特徴する板状物運搬車。 - 開閉可能な側面と屋根部を備えた荷台を有する運搬車において、
前記荷台に、板状物を立て掛け可能な支持体が荷台幅方向に二以上設けられ、
前記支持体が、前記荷台の側面に向けて配置された、
ことを特徴する板状物運搬車。 - 開閉可能な側面と屋根部を備えた荷台を有する運搬車において、
荷台幅方向の両側面側に低床部が設けられるとともに、中央部に低床部よりも高い高床部が設けられ、
前記低床部及び前記高床部に、板状物を立て掛け可能な支持体が一又は二以上設けられ、
前記支持体が、前記荷台の側面に向けて配置された、
ことを特徴する板状物運搬車。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の板状物運搬車において、
支持体が荷台の前後方向に二以上に分解・組み立て可能である、ことを特徴する板状物運搬車。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の板状物運搬車において、
支持体が荷台に脱着可能又は開閉可能である、ことを特徴する板状物運搬車。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の板状物運搬車において、
支柱及びこの支柱の上下端にそれぞれ取り付けられた上係止具、下係止具を有する係止具付き支柱と、
荷台の上部に固定された上係止台と、荷台の下部に固定された下係止台と、複数の孔を有する有孔レールと、を備え、
前記上係止具及び下係止具にはそれぞれピン状の突起が設けられ、前記上係止台には前記上係止具の突起を挿入可能な挿入孔が設けられ、前記下係止台には前記下係止具の突起を挿入可能な挿入孔が設けられ、
前記係止具付き支柱は、前記上係止具の突起を前記上係止台の挿入孔に係止するとともに、前記下係止具の突起を前記下係止台の挿入孔に係止することによって、着脱可能に荷台に装着されるものであり、
複数の係止具付き支柱が車軸方向に並べられて前記有孔レールに取り付けられ、
有孔レールが取り付けられた複数の係止具付き支柱が、上係止台及び下係止台に装着されたことを特徴とする板状物運搬車。
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