JP2011030393A - リニア型永久磁石同期モータの制御装置 - Google Patents

リニア型永久磁石同期モータの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの一方向のみの移動により、初期磁極位置を高精度かつ少ない演算量で推定し、制御装置の演算や構成を簡略化する。
【解決手段】位相角指令演算手段17は、摩擦脱出モードにおいて位相角指令値を所定値に固定する機能と、移動速度が制限値以上になった時に位相角指令値の増加割合を低減させる機能等を備える。電流指令演算手段16及びd軸電流指令手段8は、摩擦脱出モードにおいて電流指令値をランプ関数的に増加させる機能、移動検出時に電流指令値を第1の設定値まで低下させる機能、磁極位置検出モードにおいて電流指令値をランプ関数的に増加させる機能、移動速度が制限値に達した時に電流指令値を減少させて移動速度を低下させる機能、停止するまで電流指令値をランプ関数的に増加させて磁極位置を印加電圧の位置に一致させ、磁極位置を検出する機能等を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換器によって駆動されるリニア型永久磁石同期モータの制御装置に関し、特に、電源投入時のモータの初期磁極位置を高精度に検出して運転開始時の暴走やトルク不足を防止する機能を備えた制御装置に関するものである。
永久磁石同期モータは、高効率、省スペース等の利点を有することから普及が進んでおり、回転モータのみならずリニアモータとしても広く利用されている。永久磁石同期モータは、永久磁石回転子の磁極位置に応じた電圧を印加しないとトルクを発生できず、モータが逆回転してしまう等の問題があるので、磁極位置を正確に把握することが重要である。
周知のように、エンコーダを用いれば、その出力信号である位置信号に基づいてモータの速度及び磁極位置を演算することが可能であるが、電源投入時は初期磁極位置が不明であるため、この初期磁極位置を正確に検出して安定に起動する手段が必要となる。
以上のような背景のもとで、永久磁石モータの初期磁極位置を推定する従来技術が、以下のように種々提供されている。
(1)モータの突極性を利用して初期磁極位置を推定するもの(特許文献1):突極形ブラシレスDCモータに高周波電圧を印加したときの電流検出値に含まれる高周波成分の振幅から初期磁極位置を推定する。
(2)モータの磁気飽和を利用して初期磁極位置を推定するもの(特許文献2):一定間隔で角度を変えた各出力電圧位相における電流検出値の振幅を記憶し、磁気飽和によって上記振幅が最大となる位相角に基づいて初期磁極位置を推定する。
(3)リニアモータに直流電流を流し、出力電圧位相角を変化させて初期磁極位置を検出するもの(特許文献3):リニアモータを直流励磁した後に、出力電圧位相角を正負の所定角度に設定し、その時に移動したモータの左右の移動量の中心点を初期磁極位置として検出する。
(4)磁極位置推定角±45度の二つのモードをトルクパターンにより切り換えると共に、外乱トルクを補償しながら二つのモードにおける誤差角を演算し、この誤差角に基づいて初期磁極位置を検出するもの(特許文献4)
特開2008−295113号公報(段落[0023],[0024]、図1,図3等) 特開2000−312493号公報(段落[0012]〜[0023]、図1等) 特開2006−136200号公報(段落[0048]、図15等) 特開2007−6585号公報(段落[0011]〜[0020]、図1,図2等)
前述した各従来技術には、以下のような問題がある。
(1)特許文献1に記載された従来技術では、表面に一様に永久磁石を有する非突極形のモータの場合には適用することができない。
(2)特許文献2に記載された従来技術は、基本的に回転モータを対象としており、リニアモータのように電機子と永久磁石との間のギャップ長が大きい場合には、特性上、磁気飽和しにくいため、リニアモータへの適用は難しい。
(3)特許文献3に記載された従来技術はリニアモータに適用可能であるが、磁極位置を検出するためには可動子を左右両方向に移動させる必要があり、装置の用途や構造等の理由により一方向のみの移動によって磁極位置を検出することが要求される場合には適用できない。
(4)特許文献4に記載された従来技術は、回転モータ、リニアモータの双方に適用可能であり、また、モータの摩擦が大きい場合でも外乱として補償するので検出精度は比較的高い。しかし、(3)と同様に磁極位置を検出するために可動子を両方向に移動させる必要があると共に、演算処理が複雑であって制御装置の演算量が多いという問題がある。
そこで、本発明の解決課題は、上記(1)〜(4)の問題点を克服し、可動子の一方向のみの移動により、摩擦等の外乱があっても初期磁極位置を高精度かつ少ない演算量で推定すると共に、構成の簡略化を可能にした制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る制御装置は、リニア型永久磁石同期モータと、このモータに取り付けられたエンコーダと、このエンコーダから出力される複数相の位置検出パルスから前記モータの速度及び磁極位置を演算する速度・位置演算手段と、前記モータの印加電圧の位相角指令値を演算する位相角指令演算手段と、前記モータに対する電流指令値を生成する電流指令値生成手段と、を備えたリニア型永久磁石同期モータの制御装置において、
前記位相角指令演算手段は、
電源投入時に所定の電流指令値に従い電流制御を行って静止状態のモータを移動させる摩擦脱出モードにおいて、前記位相角指令値を所定値に固定する機能と、
前記摩擦脱出モードに続く磁極位置検出モードにおいて、前記モータの移動方向が想定方向とは逆である場合に前記位相角指令値を180度反転させる機能と、前記モータの移動速度が制限値以上になった場合に前記位相角指令値の増加割合を低減させる機能と、を備え、
前記電流指令値生成手段は、
前記摩擦脱出モードにおいて、前記電流指令値をランプ関数的に増加させる機能と、前記モータの移動を検出した時点で前記電流指令値を第1の設定値まで低下させる機能と、
前記磁極位置検出モードにおいて、前記電流指令値を第1の設定値からランプ関数的に増加させる機能と、前記モータの移動速度が制限値に達した時に前記電流指令値を第2の設定値まで低下させ、前記モータの移動速度を低下させる機能と、前記モータが停止するまで、または所定時間に達するまで、前記電流指令値を第2の設定値からランプ関数的に増加させて前記モータの磁極位置を前記印加電圧の位置に一致させ、磁極位置を検出する機能と、を備えたものである。
請求項2に係る制御装置は、請求項1において、
前記電流指令値としてのd軸電流指令値を第2の設定値からランプ関数的に増加させて前記モータが停止した位置から、それまでと同一方向にトルクが発生するようにq軸電流指令値をランプ関数的に増加させて前記モータを再度移動させ、その移動開始時のq軸電流指令値を静止摩擦力として記憶する手段と、
請求項1により検出した磁極位置を、前記静止摩擦力に応じた磁極位置補正値を用いて補正する補正手段と、を備えたものである。
請求項3に係る制御装置は、請求項2において、
前記補正手段による補正動作を、前記磁極位置補正値が設定値よりも小さくなるまで繰り返し実行するものである。
本発明においては、リニア型永久磁石同期モータに供給する電流をランプ関数的に移動させ、そのときの電流や速度を制御しながらモータの磁極位置が位相角指令値(電圧位相角)に一致するように引き込むものである。このため、可動子を両方向に移動させず一方向のみの移動によって初期磁極位置を検出可能であり、摩擦が大きいリニアサーボモータに対しても、容易かつ高い信頼性で初期磁極位置を推定してモータをスムーズに始動することができる。
また、複雑な演算処理も不要であり、制御装置の演算負荷の低減、回路構成の簡略化が可能である。
本発明の実施例1を示すブロック図である。 実施例1の動作を示すd軸電流指令値のタイミングチャートである。 実施例1の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例2を示すブロック図である。 実施例2の動作を示すd軸,q軸電流指令値のタイミングチャートである。 実施例2の動作を示すフローチャートである。
以下、図に沿って本発明の実施の形態を説明する。この実施の形態は、リニア型永久磁石同期モータ(以下、単にリニアモータともいう)の電流制御を行いながら、モータに供給する電流をランプ関数的に制御することにより、モータの磁極位置が位相角指令値(電圧位相角)に一致するように引き込むものであり、また、モータの速度制御を行う場合には、速度制御手段の出力を、ランプ関数的に変化する制限値を用いて引き込むものである。
以下では、実施の形態を具体化した実施例1,実施例2について図面を参照しつつ説明する。
まず、図1は請求項1に対応する実施例1の構成を示している。
図1において、三相交流電源1にはインバータやサーボアンプ等の電力変換器2が接続されており、その出力側にリニアモータ3が接続されている。電力変換器2は、その出力電圧の振幅及び周波数を制御してモータ3に供給する。
4はエンコーダであり、モータ3の可動子の一定移動量に対して、位相が90度異なる所定数のA相パルス、B相パルスが出力される。なお、5はモータ3により駆動される負荷を示す。
制御装置内では、一般的なd軸(磁極方向の軸)、q軸(前記d軸に直交する方向の軸)という直交二軸の座標系を使用し、電流検出手段6により検出した三相電流i,i,iを、位相角指令値θが入力された座標変換手段7によりd軸電流i、q軸電流iに変換して制御を行う。
一方、d軸電流指令手段8は電流指令演算手段16からの制御信号に基づいてd軸電流指令値i を生成し、減算手段9においてd軸電流指令値i とd軸電流検出値iとの偏差が算出される。d軸電流制御手段10は、上記偏差をゼロにするように動作してd軸電圧指令値v を生成し、出力する。
また、q軸電流指令値i はゼロに設定されており、減算手段11によりq軸電流指令値i とq軸電流検出値iとの偏差が算出される。q軸電流制御手段12は、上記偏差をゼロ、言い換えればq軸電流をゼロにするように動作してq軸電圧指令値v を生成し、出力する。
d軸電圧指令値v 及びq軸電圧指令値v は、座標変換手段13により位相角指令値θに従って座標変換され、三相電圧指令値v ,v ,v として出力される。
これらの三相電圧指令値v ,v ,v はPWM発生手段14に入力されており、三角波キャリアとの比較、または瞬時空間ベクトルを用いて電力変換器2の半導体スイッチング素子に対するPWM信号(オン・オフ信号)が生成される。
前記エンコーダ4からのA相パルス、B相パルスは速度・位置演算手段15に入力されており、A相パルス、B相パルスの間隔をタイマにより測定してモータ3の可動子の速度演算値を出力すると共に、A相パルス、B相パルスの発生順序に基づいて可動子の移動方向も演算する。また、可動子の速度が後述する速度制限値を超えた場合に速度監視信号を出力するように構成されている。
この実施例では、A相パルス、B相パルスの位相差が90度の場合について説明するが、上記位相差は勿論、限定的なものではない。
速度・位置演算手段15から出力される速度演算値及び速度監視信号は、電流指令演算手段16及び位相角指令演算手段17に入力されており、電流指令演算手段16からの制御信号は前記d軸電流指令手段8に入力されている。
ここで、電流指令演算手段16及びd軸電流指令手段8は、請求項における電流指令値生成手段を構成している。
次に、本実施例の主要部である電流指令演算手段16及びd軸電流指令手段8の動作と、初期磁極位置の検出方法について、図2のタイミングチャート及び図3のフローチャートを用いて説明する。
(1)まず、電流指令演算手段16からの制御信号を受けて、d軸電流指令手段8はd軸電流指令置i をゼロとして出力する。この時、q軸電流指令値i もゼロである。また、位相角指令演算手段17からの位相角指令値θをゼロに固定した状態で図2の時刻tから運転を開始し(図3のステップS1)、図2に示すようにd軸電流指令値i をランプ関数的に増加させていく(ステップS2)。この時、モータ3の可動子が全く動かない場合は、位相角指令値θを90度ずらした後に再度固定してd軸電流指令値i の増加を再度実施する。このモードを、摩擦脱出モードとする。
なお、d軸電流指令値i 及び位相角指令値θの上述した制御は、速度・位置演算手段15からの速度演算値に基づき、電流指令演算手段16、d軸電流指令手段8、及び位相角指令演算手段17によって実行される。
(2)摩擦脱出モードの間に、可動子が想定方向への移動を開始したことを速度・位置演算手段15が検知したら(ステップS3 YES,S4 YES)、時刻tにおいてd軸電流指令値i を設定値id1 にまで減少させ(ステップS6)、この設定値id1 からd軸電流指令値i を再びランプ関数的に増加させていく(ステップS7)。
この時、モータ3の定格速度に応じた速度制限値を予め設定しておき、時刻tにおいて実際の速度が速度制限値に達したことを速度・位置演算手段15からの速度監視信号により検知したら(ステップS8 YES)、電流指令演算手段16及びd軸電流指令手段8によりd軸電流指令値i を設定値id2 にまで減少させ(ステップS9)、この設定値id2 からd軸電流指令値i を再びランプ関数的に増加させる(ステップS7)。すなわち、時刻t以後は速度が増加する傾きを緩やかに変更し、可動子の移動速度を低減する。このモードを磁極位置検出モードとする。
なお、可動子の速度が速度制限値に達しない場合には(ステップS8 NO)、ステップS10に移行する。
(3)上述した(1)または(2)のモードにおいて、モータ3の磁極位置と位相角指令値θとが±90度以上ずれている場合には、運転を開始したときに、想定した移動方向と逆方向に移動する可能性がある。特にリニアモータでは、可動子が逆方向へ移動すると、移動端に衝突する等、装置損傷の恐れがある。従って、速度・位置演算手段15からの速度演算値の極性により可動子が逆方向へ移動したことを検出した場合には(ステップS4 NO)、位相角指令演算手段17が位相角指令値θを180度移動させてd軸電流指令値i を再度増加させるような保護機能を設ける(ステップS5,S2〜S4)。
(4)更に、磁極位置検出モードの時刻tにおいて、電流指令演算手段16が、モータ3の可動子が一定時間停止していることを速度演算値に基づき検知したら(ステップS10 YES)、モータ3の磁極位置は位相角指令値θに一致していると判断し、d軸電流指令手段8を介してd軸電流指令値i をゼロとし、可動子が停止したときの位相角指令値(時刻tにおける位相角指令値)θを初期磁極位置として記憶し(ステップS11)、その後、通常の運転を開始する。
モータ3の停止が確認されない場合には(ステップS10 NO)、ステップS8以降の処理を繰り返す。
この実施例では、モータ3が停止した時刻tにおいて位相角指令値θから初期磁極位置を検出しているが、ある基準時刻(例えば磁極位置検出モードの開始時刻t)から一定時間経過後の時刻における位相角指令値θから初期磁極位置を検出しても良い。
本実施例によれば、可動子を左右両方向に移動させる等の煩雑な処理を必要とせず、摩擦が大きい場合でも安定して初期磁極位置を検出することができ、モータの形状や構造等に左右されずに簡単な方法で初期磁極位置を検出することができる。
次に、図4は請求項2に対応する実施例2の構成を示している。
図1に示した実施例1との相違点は、加速度・速度・位置演算手段19が加速度も演算して電流指令演算手段16及び位相角指令演算手段17に出力すると共に、電流指令演算手段16の出力側にq軸電流指令手段18を設けてq軸電流(トルク電流)の大きさからモータ3の静止摩擦力を計測し、この静止摩擦力と後述の初期磁極位置決めトルクとに基づく補正角を用いて実施例1による初期磁極位置を補正するようにした点にある。その他の構成は実施例1と同様であるため、同一の番号を付して詳述を省略する。
なお、図4において、電流指令演算手段16、d軸電流指令手段8及びq軸電流指令手段18は、請求項における電流指令値生成手段を構成している。
この実施例の主要部である電流指令演算手段16、d軸電流指令手段8及びq軸電流指令手段18等の動作、並びに初期磁極位置の検出・補正方法について、図5のタイミングチャート及び図6のフローチャートを用いて説明する。
(1)図5において、摩擦脱出モード、磁極位置検出モードは実施例1と同様である(図6のステップS21〜S31)。なお、磁極位置検出モード終了時の位相角指令値θを初期磁極位置として仮記憶し(ステップS31)、d軸電流指令値i を初期磁極位置決めトルクとして記憶する(ステップS32)。
(2)磁極位置検出モード終了時の時刻tにおいて、位相角指令値θを90度移動すると共にd軸電流指令値i をゼロにし(ステップS33)、その後、磁極位置検出モードと同一方向にトルクが発生するように、q軸電流指令値i をランプ関数的に増加していく(ステップS34)。そして、モータ3の可動子が動き出した時点のq軸電流指令値i を静止摩擦力として記憶する(ステップS35 YES,ステップS36)。
ここで、可動子が動き出したことは、加速度・速度・位置演算手段19からの加速度演算値によって検出可能であり、その時点のq軸電流指令値i を静止摩擦力としてメモリに記憶すれば良い。
(3)可動子が動き出したら、図5の時刻tにおいてq軸電流指令値i をゼロにしてモータ3を停止させる(ステップS37)。この場合、モータ3の定格速度に応じた速度制限値を設定しておき、実際の速度が速度制限値を超えたときにq軸電流指令値i をゼロに制御しても良い。これは、運転開始時にモータ3に電流が急激に流れて電力変換器2が損傷するのを防止するためである。
(4)上記(1)において記憶した初期磁極位置決めトルク、及び、(2)において記憶した静止摩擦力を用いて、以下の数式1により磁極位置補正値θを計算する。そして、磁極位置検出モードにより求めた初期磁極位置を、磁極位置補正値θにより補正する(ステップS38)。具体的には、図4の位相角指令演算手段17が、磁極位置検出モードにより求めた位相角指令値θを磁極位置補正値θにより補正して出力する。
なお、図5における時刻t〜tを磁極位置補正モードというものとする。
Figure 2011030393
以上のように実施例2によれば、実施例1により求めた初期磁極位置を静止摩擦力に基づいて補正できるため、摩擦が大きいリニアサーボモータ等の初期磁極位置を一層正確に求めることができる。
実施例3は、実施例2による磁極位置補正値θが設定値よりも小さくなるまで、初期磁極位置の補正動作を繰り返し実行するものである。この実施例によれば、初期磁極位置の精度を更に向上させることができる。
1:三相交流電源
2:電力変換器
3:リニアモータ(リニア型永久磁石同期モータ)
4:エンコーダ
5:負荷
6:電流検出手段
7,13:座標変換手段
8:d軸電流指令手段
9,11:減算手段
10:d軸電流制御手段
12:q軸電流制御手段
14:PWM発生手段
15:速度・位置演算手段
16:電流指令演算手段
17:位相角指令演算手段
18:q軸電流指令手段
19:加速度・速度・位置演算手段

Claims (3)

  1. リニア型永久磁石同期モータと、このモータに取り付けられたエンコーダと、このエンコーダから出力される複数相の位置検出パルスから前記モータの速度及び磁極位置を演算する速度・位置演算手段と、前記モータの印加電圧の位相角指令値を演算する位相角指令演算手段と、前記モータに対する電流指令値を生成する電流指令値生成手段と、を備えたリニア型永久磁石同期モータの制御装置において、
    前記位相角指令演算手段は、
    電源投入時に所定の電流指令値に従い電流制御を行って静止状態のモータを移動させる摩擦脱出モードにおいて、前記位相角指令値を所定値に固定する機能と、
    前記摩擦脱出モードに続く磁極位置検出モードにおいて、前記モータの移動方向が想定方向とは逆である場合に前記位相角指令値を180度反転させる機能と、前記モータの移動速度が制限値以上になった場合に前記位相角指令値の増加割合を低減させる機能と、を備え、
    前記電流指令値生成手段は、
    前記摩擦脱出モードにおいて、前記電流指令値をランプ関数的に増加させる機能と、前記モータの移動を検出した時点で前記電流指令値を第1の設定値まで低下させる機能と、
    前記磁極位置検出モードにおいて、前記電流指令値を第1の設定値からランプ関数的に増加させる機能と、前記モータの移動速度が制限値に達した時に前記電流指令値を第2の設定値まで低下させ、前記モータの移動速度を低下させる機能と、前記モータが停止するまで、または所定時間に達するまで、前記電流指令値を第2の設定値からランプ関数的に増加させて前記モータの磁極位置を前記印加電圧の位置に一致させ、磁極位置を検出する機能と、を備えたことを特徴とするリニア型永久磁石同期モータの制御装置。
  2. 請求項1に記載したリニア型永久磁石同期モータの制御装置において、
    前記電流指令値としてのd軸電流指令値を第2の設定値からランプ関数的に増加させて前記モータが停止した位置から、それまでと同一方向にトルクが発生するようにq軸電流指令値をランプ関数的に増加させて前記モータを再度移動させ、その移動開始時のq軸電流指令値を静止摩擦力として記憶する手段と、
    請求項1により検出した磁極位置を、前記静止摩擦力に応じた磁極位置補正値を用いて補正する補正手段と、
    を備えたことを特徴とするリニア型永久磁石同期モータの制御装置。
  3. 請求項2に記載したリニア型永久磁石同期モータの制御装置において、
    前記補正手段による補正動作を、前記磁極位置補正値が設定値よりも小さくなるまで繰り返し実行することを特徴とするリニア型永久磁石同期モータの制御装置。
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