JP2011030288A - 回転電機 - Google Patents

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Munehiro Kamiya
宗宏 神谷
Hiroshi Kaneiwa
浩志 金岩
Shigenori Yoneda
繁則 米田
Hiroyuki Ikuta
裕之 生田
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Abstract

【課題】冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下を防止する。
【解決手段】測温素子52を備える測温センサ51が、電動機の固定子コイルのコイルエンド22bから離間して配置されており、コイルエンド22bから引き出された引出導体22cの温度を測温センサ51が検出することで固定子コイルの温度を検出する。これにより、コイルエンド22bを染み渡ることで固定子コイルを冷却する冷却媒体である油40が測温センサ51を冷却してしまうことが起こりにくくなり、油40による測温センサ51の温度検出精度低下を防止できる。また、測温センサ51は、引出導体22cの少なくとも一部と共に断熱体56に覆われている。これにより、油40が測温センサ51の方に移動した場合でも、油40が測温センサ51に直接接触して測温素子51を冷却することを断熱体56により防止できるため、油40による測温センサ51の温度検出精度低下をより防止できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機に関する。
電動機や発電機などの回転電機では、コイルを流れる電流によって導体が発熱し、絶縁皮膜の劣化やコイルの焼損などの異常が発生する場合がある。そこで、このような異常の発生を防止するためにコイル温度の検出を行うことが提案されている。例えば、特許文献1に記載の電動機では、温度検出素子を電動機の巻線に直接取り付けることにより巻線の温度を検出している。
特開平10−94222号公報
ところで、回転電機のコイルを油などの冷却媒体を用いて冷却することによりコイル温度の上昇を抑制することが行われている。しかし、このような冷却を行う回転電機において特許文献1のように温度検出素子をコイルに直接取り付けると、温度検出素子にも冷却媒体が接触し、温度検出素子自体が冷却媒体によって冷却されて検出温度が低下してしまう場合がある。これにより、実際のコイル温度と温度検出素子の検出温度とに乖離が生じ、温度検出素子の温度検出の精度が低下してしまう。
本発明の回転電機は、冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下を防止することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の回転電機は、
液体の冷却媒体が固定子のコイルの上側から下側へ染み渡ることで該固定子のコイルが冷却される回転電機であって、
前記固定子のコイルのコイルエンドから引き出された引出導体と、
前記コイルエンドから離間して配置されており前記引出導体の温度を検出することで前記固定子のコイルの温度を検出する温度検出手段と、
を備えたものである。
この本発明の回転電機では、温度検出手段が固定子のコイルのコイルエンドから離間して配置されており、コイルエンドから引き出された引出導体の温度を温度検出手段が検出することで固定子のコイルの温度を検出する。こうすることで、固定子のコイルを染み渡る冷却媒体が温度検出手段を冷却してしまうことが起こりにくくなり、冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下を防止できる。
こうした本発明の回転電機において、前記温度検出手段は、前記冷却媒体の液面より上方に配置されているものとしてもよい。冷却媒体の液面より下方に温度検出手段が配置されていると、冷却媒体が重力や自身の流速により温度検出手段の方に移動して温度検出手段を冷却してしまう可能性があるが、冷却媒体の液面より上方に温度検出手段を配置することでこれを防止できる。したがって、冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下をより防止できる。
こうした本発明の回転電機において、前記引出導体は、前記コイルエンドから上方へ傾斜して引き出されているものとしてもよい。こうすれば、冷却媒体がコイルエンドから引出導体を伝って温度検出手段の方へ移動しにくくなり、冷却媒体が温度検出手段を冷却してしまうことが一層起こりにくくなる。したがって、冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下をより防止できる。
こうした本発明の回転電機において、前記引出導体のうち前記コイルエンドと前記温度検出手段との間の位置に取り付けられた阻止板を備えたものとしてもよい。こうすれば、冷却媒体がコイルエンドから引出導体を伝って温度検出手段の方に移動して温度検出手段を冷却してしまうことを阻止板によって防止でき、冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下をより防止できる。
こうした本発明の回転電機において、前記温度検出手段は、前記引出導体の少なくとも一部と共に断熱体に覆われているものとしてもよい。こうすれば、冷却媒体が温度検出素子の方に移動した場合でも、冷却媒体が温度検出素子に直接接触して温度検出素子を冷却することを断熱体により防止できるため、冷却媒体による温度検出手段の検出精度低下をより防止できる。
実施例1の電動機20の正面図である。 実施例1の電動機20の側面図である。 実施例1の電動機20の測温部50及びその周辺のコイルエンド22bを拡大した破断面図である。 図3のA−A断面図である。 実施例2の電動機120の測温部150及びその周辺のコイルエンド22bを拡大した破断面図である。 実施例3の電動機220の測温部250及びその周辺のコイルエンド22bを拡大した破断面図である。 図6のC視図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1としての電動機20の正面図であり、図2は、電動機20の側面図である。この実施例1の電動機20は、インナーロータ型の三相同期電動機として構成されており、例えば、ハイブリッド自動車の駆動用の電動機として用いられる。電動機20は、図1及び図2に示すように、固定子21と、固定子21に巻き付けられた固定子コイル22と、固定子コイル22の両端部であるコイルエンド22a,22b(図2参照)と、固定子21の半径方向内側に配置され図示しない軸受により回転可能に保持されている電動機軸23と、電動機軸23の外周に形成された回転子24と、を備えている。また、電動機20は電動機軸23の軸方向が鉛直方向と略垂直になるように配置されており、電動機20より鉛直方向上方に配置された冷却媒体供給ノズル30a,30b(図2参照)から冷却媒体としての絶縁性の油40が供給されている。
固定子21は、電動機軸23の回転軸を中心とした略円筒状の形状を持つヨーク部21aと、ヨーク部21aの半径方向内側に所定の間隔を隔てて周方向に配置されヨーク部21aの内周面から半径方向内側に突出した形状を持つ複数のティース部21bと、を備えている。
固定子コイル22は、絶縁紙や樹脂などの有機絶縁体の絶縁被膜で被覆した銅線などの導体を複数のティース部21bの隙間(スロット)に挿入してティース部21bに分布巻により巻き付けたものであり、図示しないU,V,Wの三相のコイルを備えている。この固定子コイル22には、図示しないバッテリからの直流電流が図示しないインバータを介して三相交流電流に変換されて供給されることで、固定子コイル22に回転磁界を発生させることができる。また、固定子コイル22のコイルエンド22aは、固定子21から電動機軸23の回転軸方向の一端に向かってはみ出しており、固定子コイル22のコイルエンド22bは、固定子21から電動機軸23の回転軸方向の他端に向かってはみ出している。さらに、コイルエンド22bの鉛直方向上端には固定子コイル22の温度を検出する測温部50が設けられている。測温部50については後述する。
回転子24は、電動機軸23の外周に一体的に形成されており、回転子24の外周近傍にはN極とS極とが交互になるように複数の永久磁石25が配置されている。この回転子24及び電動機軸23が回転する際の駆動力がハイブリッド自動車の駆動に用いられる。
冷却媒体供給ノズル30a,30bは、図示しない冷却機構の一部であり、冷却機構の図示しないポンプによりくみ上げられた油40をそれぞれコイルエンド22a,22bの鉛直方向上端に向けて吐出する。冷却媒体供給ノズル30a,30bから吐出された油40は、コイルエンド22a,22bの鉛直方向上端に接触し、その後固定子コイル22の表面及び固定子コイル22のうちU,V,Wの三相のコイルの隙間に染み渡りながらコイルエンド22a,22bの鉛直方向上側から鉛直方向下側に向かって流れていき、電動機22よりも鉛直方向下方に設けられた図示しない排出口から冷却機構に取り込まれ、冷却機構内を循環して低温化されたあと、再び冷却媒体供給ノズル30a,30bから吐出される。このように油40が固定子コイル22を染み渡りながら流れていくことで、固定子コイル22が冷却される。
続いて、測温部50について説明する。図3は、図2の測温部50及びその周辺のコイルエンド22bを拡大した破断面図であり、図4は、図3のA−A断面図である。
測温部50は、図示するように、コイルエンド22bの鉛直方向上端から引き出された引出導体22cと、引出導体22cのうちコイルエンド22bから最も離れた位置に載置され引出導体22cの温度を検出する測温センサ51と、測温センサ51と電動機20の駆動制御を行う図示しない電動機用電子制御ユニット(電動機ECU)とを電気的に接続するリード線54と、測温センサ51を引出導体22cに固定する部材であるブラケット55と、測温センサ51,ブラケット55,引出導体22cを覆う断熱体56と、を備えている。
引出導体22cは、コイルエンド22bからU,V,Wの三相のコイルを引き出したものである。この引出導体22cは、コイルエンド22bの鉛直方向上端且つ電動機軸23の回転軸方向の端部から回転軸方向外側に向かって略水平に引き出されている。なお、上述したようにU,V,Wの各コイルはそれぞれ絶縁被膜で被覆されているため、U,V,Wのコイル同士が短絡することはない。また、引出導体22cは、U,V,Wの少なくともいずれか一相のコイルを引き出したものとしてもよい。
測温センサ51は、引出導体22cの温度を検出することで固定子コイル22の温度を検出する装置であり、温度によって電気抵抗が変化する素子である測温素子(サーミスタ)52と、熱伝導性の高い樹脂などの絶縁体であり測温素子52の周囲を覆うことで測温素子を保護する略直方体の素子保護絶縁層53と、を備えている。測温素子52には、図示しない電動機ECUからリード線54を介して電流が供給されており、引出導体22cの温度に応じて測温素子52の温度が変化すると測温素子52の抵抗値が変化してリード線54を流れる電流が変化する。電動機ECUは、この電流の値によって引出導体22cの温度を把握することにより固定子コイル22の温度を把握している。
ここで、測温センサ51の役割について説明する。電動機20を駆動するために固定子コイル22に電流が供給されると、固定子コイル22に電流が流れることで固定子コイル22の導体が発熱する。固定子コイル22の絶縁被膜は固定子21や固定子コイル22の導体と比べて耐熱温度が低く、固定子コイル22の発熱により固定子コイル22の温度が上昇すると絶縁皮膜の劣化や焼損などの異常が発生するおそれがある。このような異常を防止するため、測温センサ51が引出導体22cの温度を検出することで固定子コイル22の温度を検出し、電動機ECUは測温センサ51が検出した温度が所定の閾値を超えた場合には電動機20の出力を制限したり電動機20を停止したりする処理を行うようになっている。
ブラケット55は、エポキシなどの強度の高い樹脂であり、測温センサ51及び引出導体22cの周囲を略一周して囲むように配置された筒状の部材である。ブラケット55は、測温センサ51が引出導体22cの温度を検出するように測温センサ51を引出導体22cに密着させて固定している。
断熱体56は、熱伝導性の低い樹脂であり、測温センサ51及びブラケット55の全体を覆う略直方体の部材である。断熱体56は、ブラケット55全体を覆うことで引出導体22cのうちブラケット55に囲まれた部分も覆っている。この断熱体56は、測温センサ51全体を覆うことで油40や外気が直接測温センサ51に接触して測温センサ51が冷却されることを防止している。
次に、こうして構成された実施例1の電動機20における、冷却媒体供給ノズル30bから供給された油40が固定子コイル22の鉛直方向上側から鉛直方向下側に向かって染み渡る際の油40と測温センサ51との位置関係について説明する。上述した図3に示すように、測温センサ51は引出導体22cの鉛直方向上部に載置されておりコイルエンド22bからは離間している。そのため、油40の一部が重力や自身の流速によりコイルエンド22bから引出導体22cを伝って水平方向へも移動して測温センサ51の方へ流れていくことはあるが、油40は自重により引出導体22cの途中で鉛直方向下側へ向かって流れていき測温センサ51及びそれを覆う断熱体56にまで到達することは少ない。したがって、固定子コイル21に直接測温センサ51を取り付ける場合と比較して、油40が測温センサ51を覆う断熱体56に接触しにくくなる。ここで、油40が断熱体56に接触すると、油40によって断熱体56が冷却され、断熱体の断熱が十分でない場合には測温センサ51自身も油40によって冷却されて検出温度が低下してしまい、検出すべき実際の引出導体22cの温度と測温センサ51の検出温度とに乖離が生じて正しい温度を検出することができなくなる。実施例1の電動機20では、測温センサ51をコイルエンド22bから離間して断熱体56に油40が接触しにくくして、このような温度検出の精度低下を防止しているのである。なお、コイルエンド22bと測温センサ51及び断熱体56との距離や引出導体22cを引き出す長さは、例えば実験により定めることができる。また、油40が断熱体56にまで到達した場合でも、油40は断熱体56に接触するのみで測温センサ51に直接接触することはない。そのため、断熱体56がなく油40が直接測温センサ51に接触する場合に比べて油40による測温センサ51の冷却効果が抑制され、測温センサ51の温度検出精度低下がより防止される。
以上説明した実施例1の電動機20によれば、測温センサ51が固定子コイル22のコイルエンド22bから離間して配置されており、コイルエンド22bから引き出された引出導体22cの温度を測温センサ51が検出することで固定子コイル22の温度を検出する。こうすることで、固定子コイル22を染み渡る油40が測温センサ51を冷却してしまうことが起こりにくくなり、油40による測温センサ51の温度検出精度低下を防止できる。また、測温センサ51は、引出導体22cの少なくとも一部と共に断熱体56に覆われている。これにより、油40が測温センサ51の方に移動した場合でも、油40が測温センサ51に直接接触して測温素子51を冷却することを断熱体56により防止できるため、油40による測温センサ51の温度検出精度低下をより防止できる。
次に、本発明の実施例2の電動機120について説明する。実施例2の電動機120の構成は、測温部50の代わりに測温部150を備えることを除いて実施例1の電動機20と同一である。したがって、測温部150以外の電動機120の構成については、実施例1の電動機20と同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に、測温部150及びその周辺のコイルエンド22bを拡大した破断面図を示す。なお、測温部150は実施例1の測温部50と同様の構成要素を備えているため、実施例1の測温部50の各構成要素の符号に値100を加えた符号を付して重複した説明を回避し、測温部50の各構成要素との相違点について説明する。
測温部150は、図示するように、引出導体122cをコイルエンド22bから引き出すにあたり、水平面より鉛直方向上方に所定の角度θ(例えば20°)だけ傾斜させて引き出すことで、実施例1の測温部50を全体に角度θだけ傾斜させた状態にしたものである。そして、この傾斜により、固定子コイル22を流れる油40の液面の鉛直方向高さ(図5における破線B)よりも測温センサ151が鉛直方向上方に配置されている。なお、角度θは、例えば油40の流速や流量に基づいて実験により定めることができる。また、引出導体122cの引出方向長さは実施例1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ここで、実施例1のように測温センサ51が油40の液面より鉛直方向下方に配置されていると、油40が重力や自身の流速により断熱体56の方に到達して断熱体56を介して測温センサ51を冷却してしまう可能性がある。実施例2の電動機120では、上述した図5に示すように、測温センサ151がコイルエンド22bから離間していると共に油40の液面よりも鉛直方向上方に配置されているため、油40が断熱体156まで到達することがなく、油40と断熱体156とが接触することを実施例1と比べてより防止できる。そのため、測温センサ151の温度検出精度低下がより防止される。また、引出導体122cがコイルエンド22bから水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させて引き出されているため、引出導体122cを略水平方向に引き出した場合と比べて、油40がコイルエンド22bから引出導体122cを伝って測温センサ151の方へ移動することがより防止される。そのため、油40と断熱体156とが接触することがより防止され、油40による測温センサ151の検出精度低下をより防止できる。
以上説明した実施例2の電動機120によれば、実施例1と同様に、測温センサ151が固定子コイル22のコイルエンド22bから離間して配置されていることで測温センサ151の温度検出精度低下を防止する効果や、測温センサ151が引出導体122cの少なくとも一部と共に断熱体156に覆われていることにより測温センサ51の温度検出精度低下をより防止する効果が得られる。さらに、測温センサ151が油40の液面より鉛直方向上方に配置されているため、油40が測温センサ151の方に移動して測温センサ151を冷却してしまうことを実施例1と比べてより防止して、測温センサ151の温度検出精度低下をより防止できる。また、引出導体122cがコイルエンド22bから水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させて引き出されていることにより、油40が引出導体122cを伝って測温センサ151の方へ移動して油40と断熱体156とが接触し、油40が断熱体156を介して測温センサ151を冷却してしまうことが一層起こりにくくなる。これにより、油40による測温センサ151の検出精度低下をより防止できる。
次に、本発明の実施例3の電動機220について説明する。実施例3の電動機220の構成は、測温部50の代わりに測温部250を備えることを除いて実施例1の電動機20と同一である。したがって、測温部250以外の電動機220の構成については、実施例1の電動機20と同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図6は、測温部250及びその周辺のコイルエンド22bを拡大した破断面図であり、図7は、図6のC視図である。測温部250は、実施例1の測温部50の各構成要素と同様の構成要素及び阻止板257を備えている。そのため、測温部250の各構成要素のうち実施例1の測温部50の各構成要素と同様の構成要素については、実施例1の測温部50の各構成要素の符号に値200を加えた符号を付し、重複した説明を省略する。なお、測温部250の引出導体222cの引出方向長さは実施例1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
阻止板257は、例えば断熱体256と同様の熱伝導性の低い略直方体の樹脂であり、図示するように、断熱体256のコイルエンド22b側の鉛直面に接すると共にリード線254及び引出導体222cが略水平方向に貫通している鍔状の板である。この阻止板257は、引出導体222cの貫通方向と直交する方向の断面積が引出導体222c及び断熱体256の断面積よりも広く、引出導体222cの引出方向から見たときに断熱体256よりも阻止板257が上下左右方向共にはみ出すように配置されている。特に、阻止板257の鉛直方向上端は油40の液面よりも鉛直方向上方になるように配置されている。
こうして構成された実施例3の電動機220では、上述した図6及び図7に示すように、断熱体256よりも阻止板257が引出導体222cの引出方向から見て上下左右方向共にはみ出すように配置されている。そのため、油40の一部が重力や自身の流速によりコイルエンド22bから引出導体222cを伝って水平方向へ移動して測温センサ251及び断熱体256に到達することがあっても、油40が阻止板257を乗り越えて断熱体256の鉛直方向上面に接触することがない。これにより、油40は阻止板257に接触することはあっても断熱体256に直接接触することがない。そのため、油40が断熱体256に直接接触する場合に比べて油40による測温センサ251の冷却効果が抑制され、測温センサ251の温度検出精度低下がより防止される。
以上説明した実施例3の電動機220によれば、実施例1と同様に、測温センサ251が固定子コイル22のコイルエンド22bから離間して配置されていることで測温センサ251の温度検出精度低下を防止する効果や、測温センサ251が引出導体222cの少なくとも一部と共に断熱体256に覆われていることにより測温センサ251の温度検出精度低下をより防止する効果が得られる。さらに、引出導体222cのうちコイルエンド22bと測温センサ251との間の位置に取り付けられた阻止板257を備えているため、油40がコイルエンド22bから引出導体222cを伝って測温センサ251の方に移動して測温センサ251を冷却してしまうことを阻止板257によって防止でき、油40による測温センサ251の検出精度低下をより防止できる。
実施例1の電動機20では、引出導体22cがコイルエンド22bの鉛直方向上端且つ電動機軸23の回転軸方向の端部から回転軸方向外側に向かって略水平に引き出され、測温センサ51が引出導体22cのうちコイルエンド22bから最も離れた位置に載置されているものとしたが、測温センサ51がコイルエンド22bから離間して配置されていると共にコイルエンド22bから引き出された引出導体の温度を検出することで固定子コイル22の温度を検出するものであれば、引出導体22cはどのように引き出されていてもよく、測温センサ51がどのように配置されていてもよい。例えば、引出導体22cがコイルエンド22bの鉛直方向上端から引き出されていなくともよいし、引出導体22cが略水平に引き出されていなくともよい。
実施例2の電動機120では、引出導体122cが水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させてコイルエンド22bから引き出されているものとしたが、固定子コイル22を流れる油40の液面の鉛直方向高さよりも測温センサ151が鉛直方向上方に配置されていれば、引出導体122cはどのように引き出されていてもよい。例えば、引出導体122cが、コイルエンド22bから略水平方向に引き出されているが、引出導体122cの先端が略垂直に曲げられて鉛直方向上方に向けられており、その先端上部に測温センサ151を配置することで油40の液面の鉛直方向高さよりも測温センサ151の位置が高くなるようにしてもよい。このようにしても、測温センサ151が油40の液面より鉛直方向上方に配置されているため、油40が測温センサ151の方に移動して測温センサ151を冷却してしまうことを実施例1と比べてより防止できる。
実施例2の電動機120では、固定子コイル22を流れる油40の液面の鉛直方向高さよりも測温センサ151が鉛直方向上方に配置されているものとしたが、引出導体122cが水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させてコイルエンド22bから引き出されていれば、油40の液面よりも測温センサ151が鉛直方向上方に配置されていなくてもよい。このようにしても、引出導体122cがコイルエンド22bから水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させて引き出されていることにより、油40が引出導体122cを伝って測温センサ151の方へ移動しにくくなり、油40が断熱体156を介して測温センサ151を冷却してしまうことを実施例1と比べて一層起こりにくくできる。
実施例3の電動機220では、阻止板257は断熱体256のコイルエンド22b側の鉛直面に接するものとしたが、接していなくとも良く、引出導体222cのうちコイルエンド22bと測温センサ251との間の位置に取り付けられたものであればよい。また、阻止板257は油40がコイルエンド22bから引出導体222cを伝って測温センサ251に接触することを防止できればどのような形状であってもよい。例えば、引出導体222cの貫通方向と直交する方向の断面が円形であるなど、直方体以外の形状であってもよいし、引出導体222cの引出方向から見たときに断熱体256よりも阻止板257が必ずしも上下左右方向共にはみ出していなくともよい。さらに、リード線254及び引出導体222cが阻止板257を貫通していなくともよい。さらにまた、阻止板257は熱伝導性が低くなくてもよい。
実施例3の電動機220では、実施例1と同様に、測温センサ51は油40の液面の鉛直方向高さよりも鉛直方向下方に配置されており、引出導体222cは略水平方向に引き出されているが、実施例2と同様に測温センサ51が油40の液面の鉛直方向高さよりも鉛直方向上方に配置され、且つ、引出導体222cは水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させて引き出されているものとしてもよい。また、実施例3において、引出導体222cは略水平方向に引き出されており、測温センサ51は油40の液面の鉛直方向高さよりも鉛直方向上方に配置されているものとしてもよい。さらに、実施例3において、測温センサ51は油40の液面の鉛直方向高さよりも鉛直方向下方に配置されており、引出導体222cは水平面より鉛直方向上方に角度θだけ傾斜させて引き出されているものとしてもよい。
実施例1〜3の電動機20,120,220では、測温部50,150,250はそれぞれ断熱体56,156,256を備えているものとしたが、これを備えないものとしてもよい。
実施例1〜3の電動機20,120,220では、引出導体22c,122c,222cはコイルエンド22bからU,V,Wの三相のコイルを引き出したものとしたが、コイルエンド22bから引き出された導体であり、固定子コイル22と略同じ温度となるものであればよい。例えば、固定子コイル22に接続された別の導体であってもよい。
実施例1〜3の電動機20,120,220では、冷却媒体供給ノズル30a,30bからは冷却媒体としての油40が供給されるものとしたが、これに限らず他の液体の冷却媒体が供給されるものとしてもよい。また、固定子コイル22は分布巻により固定子22に巻き付けられているものとしたが、集中巻など他の巻き方であってもよい。さらに、測温センサ51は、温度によって電気抵抗が変化する素子である測温素子(サーミスタ)52を備えているものとしたが、温度変化によって電流の通電・遮断を行うことのできるバイメタルなど、引出導体22c,122c,222cの温度を検出することにより固定子コイル22の温度を検出するものであればどのようなものであってもよい。
実施例1〜3の電動機20,120,220は、インナーロータ型の三相同期電動機として構成されているものとしたが、これに限らず誘導電動機など、他の形式の電動機であってもよいし、発電機や発電電動機など、回転電機であればどのようなものであってもよい。
ここで、実施例1〜3の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例1〜3では、油40が「冷却媒体」に相当し、固定子コイル22が「固定子のコイル」に相当し、コイルエンド22bが「コイルエンド」に相当し、引出導体22c,122c,222cが「引出導体」に相当し、測温センサ51,151,251が「温度検出手段」に相当し、断熱体56,156,256が「断熱体」に相当し、電動機20,120,220が「回転電機」に相当する。また、実施例3の阻止板257が「阻止板」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、回転電機の製造産業などに利用可能である。
20,120,220 電動機、21 固定子、21a ヨーク部、21b ティース部、22 固定子コイル、22a,22b コイルエンド、23 電動機軸、24 回転子、25 永久磁石、30a,30b 冷却媒体供給ノズル、40 油、50,150,250 測温部、51,151,251 測温センサ、52,152,252 測温素子(サーミスタ)、53,153,253 素子保護絶縁層、54,154,254 リード線、55,155,255 ブラケット、56,156,256 断熱体、257 阻止板。

Claims (5)

  1. 液体の冷却媒体が固定子のコイルの上側から下側へ染み渡ることで該固定子のコイルが冷却される回転電機であって、
    前記固定子のコイルのコイルエンドから引き出された引出導体と、
    前記コイルエンドから離間して配置されており前記引出導体の温度を検出することで前記固定子のコイルの温度を検出する温度検出手段と、
    を備えた回転電機。
  2. 前記温度検出手段は、前記冷却媒体の液面より上方に配置されている、
    請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記引出導体は、前記コイルエンドから上方へ傾斜して引き出されている、
    請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機であって、
    前記引出導体のうち前記コイルエンドと前記温度検出手段との間の位置に取り付けられた阻止板、
    を備えた回転電機。
  5. 前記温度検出手段は、前記引出導体の少なくとも一部と共に断熱体に覆われている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
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