JP2011027795A - 訓練用生体モデルおよび訓練用生体モデルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】訓練用生体モデル1は、内腔部を有する管状体で構成され、管状組織を模した疑似血管としての右冠動脈4を備えている。この右冠動脈4は、塑性変形可能な材料で構成され、その長手方向の途中が縮径して塑性変形したことにより縮径部(疑似病変部21)が形成されている。この縮径部を血管に生じた狭窄部と見立て、当該狭窄部に対し拡張を行なう拡張訓練に用いることができる。
【選択図】図5
Description
(1) 内腔部を有する管状体で構成され、管状組織を模した疑似管状組織を備え、
前記疑似管状組織は、塑性変形可能な材料で構成され、その長手方向の途中が縮径して塑性変形したことにより縮径部が形成されており、
前記縮径部を管状組織に生じた狭窄部と見立て、該狭窄部に対し拡張を行なう拡張訓練に用いることを特徴とする訓練用生体モデル。
前記縮径部は、前記疑似管状組織を加熱することにより形成された部分である上記(1)または(2)に記載の訓練用生体モデル。
前記縮径部は、前記疑似管状組織をその長手方向に沿って互いに反対方向に引張ることにより形成された部分である上記(1)または(2)に記載の訓練用生体モデル。
前記疑似管状組織は、熱収縮性を有し、
前記疑似管状組織の途中を加熱することにより、前記縮径部を形成することを特徴とする訓練用生体モデルの製造方法。
前記疑似管状組織は、その長手方向に延伸可能であり、
前記疑似管状組織をその長手方向に沿って互いに反対方向に引張ることにより、前記縮径部を形成することを特徴とする訓練用生体モデルの製造方法。
図1は、人体全身における動脈(心臓を含む)を示す模式図、図2は、図1に示す動脈を立体モデルに適用したものの全体写真、図3は、本発明の訓練用生体モデルが右冠動脈に配置された場合の実施形態(第1実施形態)を示す模式図、図4は、右冠動脈に配置された訓練用生体モデルに対してPTCA術の訓練を行う手順を示す図、図5は、本発明の訓練用生体モデルを示す縦断面図、図6は、訓練後の訓練用生体モデルの状態を示す縦断面図、図7〜図12は、それぞれ、本発明の訓練用生体モデルを製造する方法を説明するための図、図13〜図16は、それぞれ、本発明の訓練用生体モデルに対する接続方法を説明するための図、図17は、本発明の訓練用生体モデルの第2実施形態を示す斜視図、図18は、図17中のA−A線断面図、図19は、本発明の訓練用生体モデルの第3実施形態を示す斜視図、図20は、本発明の訓練用生体モデルの第4実施形態を示す斜視図、図21は、本発明の訓練用生体モデルの第5実施形態を示す斜視図、図22は、図21中のB−B線断面図、図23は、本発明の訓練用生体モデルが左冠動脈に配置された場合の実施形態(第6実施形態)を示す模式図、図24は、本発明の訓練用生体モデルの第6実施形態を示す縦断面、図25は、本発明の訓練用生体モデルが配置される、病変の好発部位を示すための図、図26は、疑似管状部材の材料特性を試験する試験方法を示す図、図27は、図26に示す試験方法で試験された疑似管状部材の材料特性(応力の経時的変化)を示すグラフである。なお、以下の説明では、図3〜図26中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図3、図23および図25には、冠動脈の形状および位置等が分かり易くなるように、心臓の形状についても併せて図示している。
図4、図5に示す第1実施形態の訓練用生体モデル1は、冠動脈10の右冠動脈4(Segment2)と、右冠動脈4に配置された疑似病変部21と、右冠動脈4の双方の端部にそれぞれ設けられた接続部11とを備えている。右冠動脈4では、各接続部11を介して、Segment2の端部がそれぞれSegment1、Segment3と接続されている。この場合、各接続部11は、それぞれ、Segment1およびSegment3に対し着脱自在に構成されているのが好ましい。
まず、図7(a)に示すように、右冠動脈4となる母材としての管状体40を用意する。この管状体40は、前述したようにポリエチレンで構成され、熱収縮性を有している。
まず、図8(a)に示すように、管状体40を用意する。
図9(a)に示すように、管状体40を用意する。
図10(a)に示すように、管状体40を用意する。
まず、図11(a)に示すように、管状体40を用意する。この管状体40は、前述したようにポリエチレンで構成され、その長手方向に延伸可能なものとなっている。
図12(a)に示すうように、管状体40を用意する。
次に、図12(c)に示すように、前記第5の製造方法と同様の方法で、管状体40の病変部形成領域20をその長手方向に沿って互いに反対方向に引張る。そして、病変部形成領域20が伸長しつつ縮径して、その内周面(内面214)が規制部材600の外周面に当接したときに、引張り操作を停止する。
図13に示すように、接続具12は、その中心部に軸方向(長手方向)に貫通する貫通孔14を有し、その全体形状がほぼ筒状をなす本体13と、本体13の長手方向のほぼ中央に設けられたフランジ15とを有するものである。
図14に示すように、接続機構16は、切断された右冠動脈4の各先端(切断面)に設けられたフランジ17と、一方の右冠動脈4に回転可能に支持されたリング状部材(第1のリング状部材)18と、他方の右冠動脈4にフランジ17と接触するように固着されたリング状部材(第2のリング状部材)19とを有するものである。
図15(a)に示すように、Segment1側の右冠動脈4には、予めバーブ継ぎ手9が接続されている。バーブ継ぎ手9は、その接続部91の外径が段階的に変化したものである。
図16に示すように、Segment2側の右冠動脈4の端部には、バーブ継ぎ手9の接続部91が挿入された状態となっている。また、右冠動脈4の端部の外周部には、電源に接続された電熱線700(例えばニクロム線)が巻回されている。この電熱線700に通電することにより、右冠動脈4の端部が縮径する。そして、当該端部が接続部91に密着したときに、通電を停止する。これにより、バーブ継ぎ手9を介して、Segment1側の右冠動脈4とSegment2側の右冠動脈4とを確実に接続することができる。
ここでは、第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
また、溝26は、右冠動脈4の疑似病変部21以外の部分(端部)にまで延在してもよい。
ここでは、第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
ここでは、第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
ここでは、第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
前記第1〜第5実施形態は、それぞれ、訓練用生体モデル1を右冠動脈4側に適用した場合であったが、第6実施形態は、訓練用生体モデル1を左冠動脈3側に適用した場合となっている。以下、この第6実施形態について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
10 冠動脈(疑似管状組織)
11 接続部
12 接続具
13 本体
14 貫通孔
15 フランジ
16 接続機構
17 フランジ
18、19 リング状部材
181 雌ネジ
191 雄ネジ
20 病変部形成領域
21 疑似病変部(疑似狭窄部)
214 内面
22 傾斜面(テーパ面)
26 溝
27 阻止部材
3 左冠動脈
31 左前下行枝
32 左回旋枝
33 左主幹部
34 分岐部(バイファケーション)
4 右冠動脈
40 管状体
401 固定端
402 自由端
403 短冊
41 鋭縁部
42 後下行枝
43 内腔部
5 大動脈
61 ガイドカテーテル
62 バルーンカテーテル用ガイドワイヤ
63 バルーンカテーテル
64 バルーン
81 ステント
9 バーブ継ぎ手
91 接続部
100 ヒートガン
200 半田ごて
201 こて先
300 規制部材
301 小径部
302 大径部
303 外径漸減部
400 鉗子
500 規制部材
501 外径変化部
600 規制部材
700 電熱線
f0 初期引張り応力
ft 5分後の引張り応力
φd1 内径
φd2 外径
φd3 最小内径
t1 深さ
t2 壁厚
L、2L 全長
Claims (16)
- 内腔部を有する管状体で構成され、管状組織を模した疑似管状組織を備え、
前記疑似管状組織は、塑性変形可能な材料で構成され、その長手方向の途中が縮径して塑性変形したことにより縮径部が形成されており、
前記縮径部を管状組織に生じた狭窄部と見立て、該狭窄部に対し拡張を行なう拡張訓練に用いることを特徴とする訓練用生体モデル。 - 前記縮径部は、前記拡張訓練を行なったとき、その拡張により、拡張前の形状に戻らない程度に塑性変形するものである請求項1に記載の訓練用生体モデル。
- 前記疑似管状組織は、熱収縮性を有し、
前記縮径部は、前記疑似管状組織を加熱することにより形成された部分である請求項1または2に記載の訓練用生体モデル。 - 前記疑似管状組織は、その長手方向に延伸可能であり、
前記縮径部は、前記疑似管状組織をその長手方向に沿って互いに反対方向に引張ることにより形成された部分である請求項1または2に記載の訓練用生体モデル。 - 前記疑似管状組織は、熱可塑性樹脂で構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 前記疑似管状組織は、該疑似管状組織となる前記管状体を短冊にしたものを、常温で、伸びが1分間で100%となるように前記管状体の円周方向に引張ったときの初期引張り応力をf0とし、そのまま前記100%の伸びを保持して5分後の引張り応力をftとし、応力緩和率を((f0−ft)/f0)×100としたとき、該応力緩和率が20〜60%となる材料で構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 前記疑似管状組織の引張弾性率は、0.5〜50MPaである請求項1ないし6のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 前記縮径部は、その内径が変化した部分を有する請求項1ないし7のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 前記縮径部には、溝が形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 前記縮径部には、前記拡張訓練を行なった際、その一部が拡張するのを阻止する阻止部材が設置されている請求項1ないし9のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 1種または2種以上の医療器具を、前記疑似管状組織内を挿通させて前記疑似病変部材に到達させた後、該疑似病変部材を拡張させる訓練に用いられる請求項1ないし10のいずれかに記載の訓練用生体モデル。
- 前記医療器具は、経皮的冠動脈形成術に用いられるバルーンカテーテルおよび/またはステントである請求項11に記載の訓練用生体モデル。
- 請求項1ないし12のいずれかに記載の訓練用生体モデルを製造する方法であって、
前記疑似管状組織は、熱収縮性を有し、
前記疑似管状組織の途中を加熱することにより、前記縮径部を形成することを特徴とする訓練用生体モデルの製造方法。 - 請求項1ないし12のいずれかに記載の訓練用生体モデルを製造する方法であって、
前記疑似管状組織は、その長手方向に延伸可能であり、
前記疑似管状組織をその長手方向に沿って互いに反対方向に引張ることにより、前記縮径部を形成することを特徴とする訓練用生体モデルの製造方法。 - 前記縮径部を形成する際、該縮径部の縮径の程度を規制する規制部材を用いる請求項13または14に記載の訓練用生体モデルの製造方法。
- 前記規制部材は、実際の管状組織の狭窄形状を模して作製されたものである請求項15に記載の訓練用生体モデルの製造方法。
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