JP2011027529A - ホールic及びその動作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】平均消費電流を低減することができるようにしたホールIC及びその動作方法を提供すること。
【解決手段】N極検知回路13は、電源11を投入してホール素子12に通電し、永久磁石にN極が印加されたことを検知する。S極検知回路14は、電源11を投入してホール素子12に通電し、永久磁石にS極が印加されたことを検知する。極性判別処理回路15は、N極検知回路13とS極検知回路14からの極性を判別していずれかの検知動作処理を行う。最初の電源11の投入から、最初にどちらかの磁極が検知されるまでは、両極検知動作を行い、磁極検知後は検知した側の磁極の検知動作のみを行う。不揮発性メモリ16に最初に検知した磁極を保持し、2回目の起動からは、最初から片側磁極検知を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、ホールIC及びその動作方法に関し、より詳細には、携帯情報端末などのクラムシェルの開閉検知装置や産業機械・自動車等の機械製品の位置検出に用いられるホールIC及びその動作方法に関する。
従来のホールICは、永久磁石とホール素子を対向させておき、この永久磁石とホール素子の相対移動にともなってセンサ部で変化する磁束密度、すなわち、ホール素子を貫通する方向の磁束密度をホール出力電圧に変換したのちに増幅し、さらに定められたしきい値と比較してON/OFF状態を出力するものが知られている。
図1は、従来のホールICのN極検知動作及びS極検知動作についての説明図である。携帯電話などの電池で駆動されるモバイル機器用途のホールICでは、平均的な消費電流を減少させるため、検知動作は、例えば、Tm秒ごとに、Ton秒駆動などのように、間欠的に動作させるのが一般的であった。この間欠動作回路は、外部に持たせてもよいが、内部に実装されていることが多い。
図1に見られるように、磁界の極性検知動作時にホールICが消費する電流をIDDON、待機動作時の消費電流IDDOFFとすると、平均消費電流IAVGは、
IAVG=IDDOFF+IDDON×(Ton/Tm)
となる。通常、Tonは数十μ秒〜百数十μ秒であり、Tmは数十m秒である。
図2(a)乃至(c)は、従来の各種動作を示すホールICの説明図で、図2(a)はS極検知ホールIC、図2(b)はN極検知ホールIC、図2(c)は両極検知ホールICの動作を示している。
図示のように、ホールICは、磁界(磁束密度)強さが動作磁束密度(Bop)に達すると出力がHighからLowに変化する。この状態で磁界を弱くしていくと、復帰磁束密度(Brp)になった時点で出力がLowからHighに復帰する。この動作磁束密度(Bop)と復帰磁束密度(Brp)の差をヒステリシスという。
従来のホールICには、検知対象の永久磁石の磁極がS極の場合とN極の場合とS極又はN極のどちらかわからない場合に対応して、図2(a)に示すように、S極のみ検知するS極検知ホールICと、図2(b)に示すように、N極のみ検知するN極検知ホールIC(これらを総称して以下、片極動作ホールICという)、さらに、図2(c)に示すように、S極とN極の両方を検知する両極検知ホールICが存在する。
このような従来の両極検知ホールICは、予め着磁した磁石を装置に組み込む際に、磁石の磁極の向きを気にせずに組み立てることができるという利点があるため広く使われている。
図3は、従来の両極検知ホールICの構成を示すブロック図である。この両極検知ホールICは、N極検知動作とS極検知動作の両方を時分割で連続して行い、両方の検知結果の論理和を出力するという構成である。なお、図3には、ホール素子のオフセットを、入出力端子を時分割で切り替えることで実現されるオフセットキャンセル回路など、本発明の説明に必要のない部分は省略されている。図中符号AはホールICを示している。
この従来の両極検知ホールIC(A)は、電源端子とGND端子と出力端子とを備えている。また、この両極検知ホールIC(A)には、発振器107とタイミング生成回路108を備えている。このタイミング生成回路108については、図4を用いて説明する。
タイミング生成回路の指令により駆動スイッチ100が閉じられるとバイアス回路106からホール素子101に通電され、このホール素子101の出力は同じくタイミング生成回路の指令により動作する極性切替スイッチ111乃至114を介して増幅器102で増幅されて比較器103に入力される。比較器103は、シュミットトリガ回路であり、入力電圧が第1のしきい値を超えた場合にONし、その後入力信号が、第1のしきい値よりも小さく設定された第2のしきい値を下回った場合にOFFする。この比較器103の出力は論理積回路104を介して出力バッファ回路105に入力され、この出力バッファ回路105は両極検知タイプホールIC(A)の出力端子に接続されている。極性切替スイッチ111乃至114により、増幅器102の入力端子に対して、ホール素子101の出力端子の極性が正転・反転されるので、増幅器に入力される信号は、正転時にN極印加で正、反転時にはS極印加で正となるため、増幅器102と比較器103は、同じ回路でありながら、N極検知回路とS極検知回路の双方の作用を時分割で行うことになる。
図4は、従来の両極検知ホールICのタイミング生成回路の構成図で、図3に示したタイミング生成回路108の構成図である。つまり、両極検知ホールICの間欠動作回路の構成例である。なお、図中符号23はNOT回路を示している。
内蔵の発振器で1/Ton[Hz]の基準クロックを生成し、多段からなるフリップフロップ回路21−1乃至21−nで、1段当たり2分周していく。各段で生成されるクロックパルスの論理積を論理積回路24乃至26で適切にとることでTm[秒]毎にTon[秒]立ち上がる信号D1,D2を生成する。信号D2はD1の立下りと同時に立ち上がる。
図5は、従来の両極検知ホールICのタイミング生成回路の各部の動作タイミングと消費電流の時間的経過を示す説明図である。ここで、D1=Hの区間では、図3の駆動スイッチ100をON,極性切替スイッチ111,113をON、出力極性切替スイッチ112,114をOFFとし、D2=Hの区間では図3の駆動スイッチ100をON,出力極性切替スイッチ112,114をON、出力極性切替スイッチ111,113をOFFとし、ホール素子に通電した時の出力端子の極性を切り替える。
これによりD1=Hの区間では、例えば、N極検出動作を行い、D2=Hの区間では、S極検出動作が行われ、両方の検知結果の論理和が合成されて、バッファ回路が駆動される。D1もD2もLの区間では、ホール素子101への通電と増幅器102と比較器103の動作は停止され、検知結果がフリップフロップ回路21−1乃至21−nなどに保持された状態となる。
なお、両極性の磁界の強度を検出するようにした磁界センサについては、例えば、特許文献1のものがある。この特許文献1には、磁界の極性に関係なく両極性に対応することができ、磁界強度の検出を簡単な構成で行い、かつ消費電流を低減することができるようにした磁界センサが開示されている。
特開2004−180286号公報
「ASAHI Hall Effect ICs 2007」,旭化成エレクトロニクス(株),2007年4月,pp.31−34
しかしながら、このような従来の両極検知ホールICでは、上述したように1回の磁界検知動作時に、N極とS極の両極の検知動作を行うため、片極動作ホールICと比較すると、図1に示したように、動作時間Tonが2倍必要であり、平均消費電流が比較的大きくなるという問題点があった。
つまり、N極とS極のどちらの磁極がホールICに印加されるかわからない場合に好んで使用される両極検知ホールICは、片側検知タイプホールICと比較して平均消費電流が大きいという問題点があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、最初に両極検知動作を行い、対向している永久磁石の磁極が判別できた後には、反対側の磁極検知動作を停止して片側検知動作とすることで平均消費電流を低減することができるようにしたホールIC及びその動作方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、検知対象の永久磁石とホール素子とを対向配置させ、前記永久磁石の磁極がN極の場合のN極検知動作と、S極の場合のS極検知動作と、N極及びS極の両方の場合の両極検知動作のいずれかの動作を行うようにしたホールICであって、電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にN極が印加されたことを検知するN極検知回路と、前記電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にS極が印加されたことを検知するS極検知回路と、前記N極検知回路と前記S極検知回路からの極性を判別して前記いずれかの検知動作処理を行うようにした極性判別処理回路とを備え、該極性判別処理回路が、1回の極性検知動作時にN極検知動作とS極検知動作を順次行い、前記N極検知回路と前記S極検知回路がいずれかの極性を検知した場合に極性検知信号を出力するように、前記電源投入後にどちらかの極性を最初に検知するまでは両方の両極検知動作を行い、どちらかの極性を最初に検知した以降は、該極性の検知動作のみを行うように遷移することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記極性判別処理回路が、前記電源投入後に最初にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移した後、前記電源が切られるまで遷移した状態を保持することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記極性判別処理回路が、最初の前記電源投入後にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を不揮発性メモリに保持し、2回目以降の電源投入以降は、該極性の検知動作のみを行うことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、検知対象の永久磁石とホール素子とを対向配置させ、前記永久磁石の磁極がN極の場合のN極検知動作と、S極の場合のS極検知動作と、N極及びS極の両方の場合の両極検知動作のいずれかの動作を行うようにしたホールICの動作方法であって、電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にN極が印加されたことを検知するステップと、前記電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にS極が印加されたことを検知するステップと、前記N極か前記S極かの極性を判別して前記いずれかの検知動作処理を行うステップとを有し、1回の極性検知動作時にN極検知動作とS極検知動作を順次行い、前記N極検知回路と前記S極検知回路がいずれかの極性を検知した場合に極性検知信号を出力するように、前記電源投入後にどちらかの極性を最初に検知するまでは両方の両極検知動作を行い、どちらかの極性を最初に検知した以降は、該極性の検知動作のみを行うように遷移することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記電源投入後に最初にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移した後、前記電源が切られるまで遷移した状態を保持することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、最初の前記電源投入後にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を不揮発性メモリに保持し、2回目以降の電源投入以降は、該極性の検知動作のみを行うことを特徴とする。
本発明によれば、最初の1回目の磁極検知がなされた以降は、検知した片側の磁極の検出動作のみ行えばよいので、どちらの磁極がホールICを向いて取り付けられるかわからない機器においても、両側磁界検出タイプのホールICを使用する場合よりも、平均消費電流を低減することができる。また、装置組立て後に最初の電源の投入後の磁場検知がなされた後、その結果を不揮発性メモリに保持しておくことで、2回目の電源の投入以降は、1回も磁場検知がなされなくても平均消費電流を低減することができる。
このようにして、従来の両極検知ホールICを使った場合のように装置組立ての容易性を維持したまま、より低消費電力での物体検出・位置検出が可能となる。
従来のホールICのN極検知動作及びS極検知動作についての説明図である。 従来の各種の動作を示すホールICの説明図で、(a)はS極検知ホールIC、(b)はN極検知ホールIC、(c)は両極検知ホールICの動作を示している。 従来の両極検知ホールICの構成を示すブロック図である。 従来の両極検知ホールICのタイミング生成回路の構成図である。 従来の両極検知ホールICのタイミング生成回路の各部の動作タイミングと消費電流の時間的経過を示す説明図である。 本発明に係るホールICの一実施形態を説明するための構成図である。 本発明に係るホールICの動作方法の一実施形態を示した説明図で、(a)はN極検知動作のみ行われる場合、(b)はS極検知動作のみ行われる場合を示している。 本発明に係るホールICの動作方法の実施例1を説明するためのフローチャートを示す図である。 本発明に係るホールICのタイミング生成回路の構成図である。 本発明の実施方法による動作タイミングと消費電流の時間的経過の一例を示した説明図である。 本発明に係るホールICの動作方法の実施例2を説明するためのフローチャートを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図6は、本発明に係るホールICの一実施形態を説明するための構成図で、図中符号10はホールIC、11は電源、12はホール素子、13はN極検知回路、14はS極検知回路、15は極性判別処理回路、16は不揮発性メモリを示している。
本発明のホールICは、検知対象の永久磁石とホール素子12とを対向配置させ、この永久磁石の磁極がN極の場合のN極検知動作と、S極の場合のS極検知動作と、N極及びS極の両方の場合の両極検知動作のいずれかの動作を行うように極性判別処理回路15を設けたものである。
N極検知回路13は、電源11を投入してホール素子12に通電し、永久磁石にN極が印加されたことを検知するものである。S極検知回路14は、電源11を投入してホール素子12に通電し、永久磁石にS極が印加されたことを検知するものである。極性判別処理回路15は、N極検知回路13とS極検知回路14からの極性を判別していずれかの検知動作処理を行うようにしたものである。
また、極性判別処理回路15は、1回の極性検知動作時にN極検知動作とS極検知動作を順次行い、N極検知回路13とS極検知回路14がいずれかの極性を検知した場合に極性検知信号を出力するように、電源11の投入後にどちらかの極性を最初に検知するまでは両方の両極検知動作を行い、どちらかの極性を最初に検知した以降は、この極性の検知動作のみを行うように遷移するものである。
また、極性判別処理回路15は、電源11の投入後に最初にどちらかの極性を検知した以降は、この極性の検知のみを行う動作に遷移した後、電源11が切られるまで遷移した状態を保持するものである。
また、不揮発性メモリ16は、最初の電源11の投入後にどちらかの極性を検知した以降は、この極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を保持するものである。
図7(a),(b)は、本発明に係るホールICの動作方法の一実施形態を示した説明図で、(a)はN極検知動作のみ行われる場合、(b)はS極検知動作のみ行われる場合を示している。なお、図1に示したように、磁界の極性検知動作時にホールICが消費する電流はIDDON、待機動作時の消費電流はIDDOFFである。
従来のホールICでは、図1に示したように、平均的な消費電流を減少させるため、検知動作は、例えば、Tm秒ごとに、Ton秒駆動などのように、S極検知動作とN極検知動作とを間欠的に動作させていた。本発明においては、図7(a)に示されているように、S極検知動作は行わないで、N極検知動作のみを行うようにしている。また、図7(b)に示されているように、N極検知動作は行わないで、S極検知動作のみを行うようにしている。
このような構成により、最初に両極検知動作を行い、対向している永久磁石の磁極が判別できた後には、反対側の磁極検知動作を停止して片側検知動作とすることで、動作時間Tonを、両極検知動作の場合と比較して半減することができ、結果、消費電力を低減することができる。
次に、本発明のホールICの動作方法について説明する。
本発明のホールICの動作方法は、検知対象の永久磁石とホール素子とを対向配置させ、この永久磁石の磁極がN極の場合のN極検知動作と、S極の場合のS極検知動作と、N極及びS極の両方の場合の両極検知動作のいずれかの動作を行うようにしたものである。
まず、電源11を投入してホール素子に通電し、永久磁石にN極が印加されたことを検知する。次に、電源11を投入してホール素子に通電し、永久磁石にS極が印加されたことを検知する。次に、N極かS極かの極性を判別していずれかの検知動作処理を行う。
1回の極性検知動作時にN極検知動作とS極検知動作を順次行い、N極検知回路13とS極検知回路14がいずれかの極性を検知した場合に極性検知信号を出力するように、電源11の投入後にどちらかの極性を最初に検知するまでは両方の両極検知動作を行い、どちらかの極性を最初に検知した以降は、この極性の検知動作のみを行うように遷移する。
また、電源11の投入後に最初にどちらかの極性を検知した以降は、この極性の検知のみを行う動作に遷移した後、電源11が切られるまで遷移した状態を保持する。
また、最初の電源11の投入後にどちらかの極性を検知した以降は、この極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を不揮発性メモリ16に保持し、2回目以降の電源11の投入以降は、この極性の検知動作のみを行う。
開閉検知や位置検知の目的で、永久磁石からの磁界を検知する場合、ホールICに対向する位置に永久磁石が組みつけられる。この時点で、どちらの極性の磁極がホールICに対向しているかがわからない場合でも、装置を組立てた後に電源を投入し、クラムシェルが閉じて少なくとも1回両極検知動作を行えば、その時に対向している磁極がN極かS極かのどちらであるかを検知することができる。永久磁石又はホールICを取り外して逆向きに組み付けない限り、永久磁石からホールICに印加される磁界の極性が反転することはないので、それ以降、検知していない磁極の検出動作は不要となる。
図8は、本発明に係るホールICの動作方法の実施例1を説明するためのフローチャートを示す図である。本発明のホールICの電源11の投入後に磁界が一度も印加されない状態での動作タイミングは、図1に示すように従来の両極検知ホールICと同じである。磁界検知動作は、N極とS極の順に時間をずらして行うため、両極を検知するためには、片極検知の2倍の時間を要し、結果として消費電力は、片側検知タイプのホールICよりも大きくなる。
クラムシェルが閉じられるなどして、どちらかの磁界を一度検知したら、その状態を磁気センサ内部にフリップフロップ回路などでフラグPFLGS又はPFLGNを立てて保持する。これ以降、PFLGS又はPFLGNを参照することで、この時に検知した磁極のみの磁界検知動作を行って、逆磁極側の検知動作を行わないモードに遷移し、それ以降は、電源が切られるまで片極検知ホールICとして動作する。
まず、電源11を投入し、S極Bop検知動作を行う(S101)。次に、S極検知を行い(S102)、S極であれば、PFLGS=L、OUTS=Lとし(S103)、S極でなければ、N極Bop検知動作を行う(S104)。
次に、N極検知を行い(S105)、N極であれば、PFLGN=L、OUTN=Lとし(S106)、N極でなければ、OUT=OUTN∧OUTSとする(S107)。
次に、OUT=Lかどうかを判別し(S108)、OUT=Lでなければ、S101に戻り、OUT=Lであれば、PFLGを判別し(S109)、PFLGS=Lであれば、S極検知動作を行い(S110)、PFLGN=Lであれば、N極検知動作を行い(S111)、電源11がOFFかどうかを判別し(S112)、電源11がOFFでなければ、S109に戻り、電源11がOFFであれば、一連の動作を終了する。
図9は、本発明に係るホールICのタイミング生成回路の構成図で、図中符号91,92は論理積回路を示している。なお、図4と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付してあるが、D1,D2は内部のノードであり、論理積回路91,92以外の回路には参照されない。図8のS109におけるPFLGS又はPFLGNの参照は、図9に示したタイミング回路で行われる。出力のD11=Hの区間ではN極検知動作が行われ、D12=Hの区間ではS極検知動作が行われる。具体的には図9の破線内の回路で、図10に示したように、PFLGS又はPFLGNがLの場合は、D1,D2のどちらかをHにしない作用、すなわち、一度検知した磁極の検知動作のみを行うような作用をする。D11もD12もLの区間では、ホール素子101への通電と増幅器102と比較器103の動作は停止され、検知結果がフリップフロップ回路21−1乃至21−nなどに保持された状態となる。
図11は、本発明に係るホールICの動作方法の実施例2を説明するためのフローチャートを示す図である。工場を出荷されて後、1回目の電源11の投入後の最初の磁界検知の際、上述した実施例1の動作を行うと共に、状態を不揮発性メモリ16にQFLGとして保持し、2回目以降の電源11の投入時には最初から不揮発性メモリ16に保持された側の磁極の片側検知ホールICとして動作する。なお、回路的には実施例1と類似のものであり、揮発性メモリであるPFLGS,PFLGNの替わりに不揮発性メモリ16が使われる。
上述した実施例1の説明では、電源11の投入時に、最低1回の両極検知動作が必要であったが、不揮発性メモリ16に、永久磁石とホールICを組み上げた後の最初の電源11の投入後に最初に検知した磁極がどちらかを不揮発性メモリ16に保持しておき、それ以降の電源11の投入時は、初めから保持されている磁極のみの検知動作をすることもできる。
つまり、極性判別処理回路15は、最初の電源11の投入後にどちらかの極性を検知した以降は、この極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を不揮発性メモリ16に保持し、2回目以降の電源11の投入以降は、この極性の検知動作のみを行うようにしたものである。不揮発性メモリ16は、EEPROMやOTPのような半導体メモリでもよいし、IC上の配線や素子を破壊するなどの、回路を不可逆的に変化させるタイプのものでもよい。
まず、電源11を投入し、不揮発性メモリ16に書き込まれているQFLGがYESかNOかを判別し(S220)、QFLGがYESであれば、後述するS209に進み、QFLGがNOであれば、S極Bop検知動作を行う(S201)。次に、S極検知を行い(S202)、S極であれば、PFLGS=L、OUTS=Lとし(S203)、PFLGS=Lを不揮発性メモリ16に書き込み、S極でなければ、N極Bop検知動作を行う(S204)。
次に、N極検知を行い(S205)、N極であれば、PFLGN=L、OUTN=Lとし(S206)、PFLGN=Lを不揮発性メモリ16に書き込み、N極でなければ、OUT=OUTN∧OUTSとする(S207)。
次に、OUT=Lかどうかを判別し(S208)、OUT=Lでなければ、S201に戻り、OUT=Lであれば、QFLG=YESとして、QFLG=YESを不揮発性メモリ16に書き込み、PFLGを判別し(S109)、PFLGS=Lであれば、S極検知動作を行い(S210)、PFLGN=Lであれば、N極検知動作を行い(S211)、電源11がOFFかどうかを判別し(S212)、電源11がOFFでなければ、S209に戻ってこれらの動作を繰り返し、電源11がOFFであれば、一連の動作を終了する。
このようにして、装置組立て後に最初の電源の投入後の磁場検知がなされた後、その結果を不揮発性メモリに保持しておくことで、2回目の電源の投入以降は、1回も磁場検知がなされなくても平均消費電流を低減することができる。
本発明のホールICは、産業機械・自動車等の機械製品はもとより、小型・薄型・低電力消費が不可欠である携帯情報端末などの開閉,直動または回転位置検出装置に適用できる。
10 ホールIC
11 電源
12 ホール素子
13 N極検知回路
14 S極検知回路
15 極性判別処理回路
16 不揮発性メモリ
21−1乃至21−n フリップフロップ回路
23 NOT回路
24乃至26,91,92 論理積回路
100 駆動スイッチ
101 ホール素子
102 増幅器
103 比較器
104 論理積回路
105 出力バッファ回路
106 バイアス回路
107 発振器
108 タイミング生成回路
111乃至114 出力極性切替えスイッチ

Claims (6)

  1. 検知対象の永久磁石とホール素子とを対向配置させ、前記永久磁石の磁極がN極の場合のN極検知動作と、S極の場合のS極検知動作と、N極及びS極の両方の場合の両極検知動作のいずれかの動作を行うようにしたホールICであって、
    電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にN極が印加されたことを検知するN極検知回路と、前記電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にS極が印加されたことを検知するS極検知回路と、前記N極検知回路と前記S極検知回路からの極性を判別して前記いずれかの検知動作処理を行うようにした極性判別処理回路とを備え、
    該極性判別処理回路が、1回の極性検知動作時にN極検知動作とS極検知動作を順次行い、前記N極検知回路と前記S極検知回路がいずれかの極性を検知した場合に極性検知信号を出力するように、前記電源投入後にどちらかの極性を最初に検知するまでは両方の両極検知動作を行い、どちらかの極性を最初に検知した以降は、該極性の検知動作のみを行うように遷移することを特徴とするホールIC。
  2. 前記極性判別処理回路が、前記電源投入後に最初にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移した後、前記電源が切られるまで遷移した状態を保持することを特徴とする請求項1に記載のホールIC。
  3. 前記極性判別処理回路が、最初の前記電源投入後にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を不揮発性メモリに保持し、2回目以降の電源投入以降は、該極性の検知動作のみを行うことを特徴とする請求項1に記載のホールIC。
  4. 検知対象の永久磁石とホール素子とを対向配置させ、前記永久磁石の磁極がN極の場合のN極検知動作と、S極の場合のS極検知動作と、N極及びS極の両方の場合の両極検知動作のいずれかの動作を行うようにしたホールICの動作方法であって、
    電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にN極が印加されたことを検知するステップと、
    前記電源投入して前記ホール素子に通電し、前記永久磁石にS極が印加されたことを検知するステップと、
    前記N極か前記S極かの極性を判別して前記いずれかの検知動作処理を行うステップとを有し、
    1回の極性検知動作時にN極検知動作とS極検知動作を順次行い、前記N極検知回路と前記S極検知回路がいずれかの極性を検知した場合に極性検知信号を出力するように、前記電源投入後にどちらかの極性を最初に検知するまでは両方の両極検知動作を行い、どちらかの極性を最初に検知した以降は、該極性の検知動作のみを行うように遷移することを特徴とするホールICの動作方法。
  5. 前記電源投入後に最初にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移した後、前記電源が切られるまで遷移した状態を保持することを特徴とする請求項4に記載のホールICの動作方法。
  6. 最初の前記電源投入後にどちらかの極性を検知した以降は、該極性の検知のみを行う動作に遷移すると同時に、その状態を不揮発性メモリに保持し、2回目以降の電源投入以降は、該極性の検知動作のみを行うことを特徴とする請求項4に記載のホールICの動作方法。
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