JP2011027159A - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、クラッチ機構で発生した熱を効率よく外部に放熱することができるクラッチ装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】クラッチ装置1は、エンジンの回転駆動軸に連結されたカップリングハウジング2と、カップリングハウジング2に連動するハブ部材7と、ハブ部材7と同軸に配置された出力シャフト10及び12と、ハブ部材7及び出力シャフト10との間を断続して伝達する第一クラッチ15と、ハブ部材7及び出力シャフト12との間を断続して伝達する第二クラッチ16とを備え、カップリングハウジング2内に油を充満した状態で油を循環させながら流通孔7dより油を供給して第一及び第二クラッチに流通させて放熱させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両等の自動変速装置に用いられるクラッチ装置に関する。
車両等の自動変速装置では、車両の運転状態に対応して自動的に変速比を選択して変速するようになっている。変速比を選択する際に有段の変速段を選択して行う場合に、エンジンからの動力を伝達する入力軸と選択された変速段に動力を伝達する伝達軸の間に、クラッチ装置を介在させて入力軸及び選択された伝達軸を接続するようになっている。
こうしたクラッチ装置により入力軸及び伝達軸の接断動作を行う場合、変速時に入力軸に接続する伝達軸を切り換える際に入力軸と伝達軸との間が接続されていない状態となり、エンジンの動力が伝達されない期間が生じるようになる。こうした期間が生じると、運転動作に支障が生じかねないので、2組のクラッチ機構を備えたクラッチ装置を用いて動力の伝達がスムーズに行われるように構成された自動変速装置が提案されている。
2組のクラッチ機構を備えたクラッチ装置としては、例えば、特許文献1では、エンジンと一体に回転するとともにポンプインペラ部を有する駆動側回転部材と、ポンプインペラ部と対向させて配設されるタービンランナ部を有する被駆動側回転部材と、駆動側回転部材と同軸で回転自在に配置されて被駆動側回転部材と結合される第1クラッチと、第1クラッチと同軸で回転自在に配置される第2クラッチと、第1クラッチの入力ドラム及び第2クラッチの入力ドラムに結合されるハブ部材とを備えたクラッチ装置が記載されている。また、特許文献2では、エンジン側の入力軸と変速機側の出力軸の間に配設されるとともにトルクの変動を吸収するダンパ機構と、入力軸及び出力軸を接離させる複数のクラッチ機構とを備えたクラッチ装置が記載されている。また、特許文献3では、第1速ギア段と後進ギア段を含む第1群の変速段に機械的動力を伝達する第1伝達軸と、ポンプインペラとを係合可能な第1クラッチと、第1群の変速段以外の変速段で構成される第2群の変速段に機械的動力を伝達する第2伝達軸と、ポンプインペラとを係合可能な第2クラッチと、タービンランナからの機械的動力を第1伝達軸に伝達する動力伝達手段とを備えたトルクコンバータが記載されている。
特開2005−98409号公報 特開2005−98446号公報 特開2008−223991号公報
上述した特許文献に記載されているような2組のクラッチ機構を備えたクラッチ装置ではクラッチ機構を適宜切り換えてエンジンの動力が変速機構にスムーズに伝達することができるが、クラッチ機構を頻繁に動作させるためクラッチ機構から発生する熱が増加するようになる。上述した特許文献では、冷却用の油をクラッチ機構に供給して放熱するようにしているが、十分な放熱効果を得ることは難しい。
そこで、本発明は、クラッチ機構で発生した熱を効率よく外部に放熱することができるクラッチ装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るクラッチ装置は、エンジンの回転駆動軸に連結された一体ケースと、前記一体ケースの回転軸と同軸に配置されるとともに前記一体ケースの中心部に収容されたハブ部材と、前記ハブ部材を前記一体ケースに連動させて回転させる連動手段と、前記ハブ部材内に同軸に配置されて回転自在に設けられた第一出力軸部材と、前記第一出力軸部材内に同軸に配置されて回転自在に設けられた第二出力軸部材と、前記ハブ部材から前記第一出力軸部材にエンジンの回転駆動力を断続して伝達する第一クラッチと、前記ハブ部材から前記第二出力軸部材にエンジンの回転駆動力を断続して伝達する第二クラッチと、前記第二出力軸部材及び前記ハブ部材のそれぞれに形成された循環用油路を通して前記一体ケース内に油を充満させた状態で循環させるとともに前記ハブ部材に形成された供給用油路を通して前記第一及び第二クラッチ内に油を流通させる油供給手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記第一クラッチは、前記ハブ部材に設けられるとともに第一入力側摩擦材を取り付けた第一入力側支持部材と、前記第一出力軸部材に設けられるとともに第一出力側摩擦材を取り付けた第一出力側支持部材と、前記第一入力側摩擦材及び前記第一出力側摩擦材を圧接するように動作する第一押圧部材とを備えており、前記第二クラッチは、前記ハブ部材に設けられるとともに第二入力側摩擦材を取り付けた第二入力側支持部材と、前記第二出力軸部材に設けられるとともに第二出力側摩擦材を取り付けた第二出力側支持部材と、前記第二入力側摩擦材及び前記第二出力側摩擦材を圧接するように動作する第二押圧部材とを備えており、前記第二入力側支持部材及び前記第二出力側支持部材の間に前記第一入力側支持部材及び前記第一出力側支持部材が配置されており、前記供給用油路は前記第一入力側支持部材及び前記第一出力側支持部材の間に連通していることを特徴とする。さらに、前記連動手段は、前記第二入力側支持部材及び前記第二出力側支持部材の一方の部材にはタービンランナ部を形成した取付部材が設けられるとともに他方の部材と前記一体ケースとの間にはロックアップ用のピストン部材が配置されており、前記一体ケースには前記タービンランナ部と対向する位置にポンプインペラ部が形成されており、前記循環用油路の流入口及び流出口の一方は前記一方の部材と前記一体ケースとの間に油が流通するように開口するとともに他方は前記ピストン部材と前記一体ケースとの間に油が流通するように開口していることを特徴とする。
本発明は、上記のような構成を有することで、前記第二出力軸部材及び前記ハブ部材のそれぞれ形成された循環用油路を通して前記一体ケース内に油を充満させた状態で循環させるとともに前記ハブ部材に形成された供給用油路を通して前記第一及び第二クラッチ内に油を流通させる油供給手段とを備えているので、一体ケース内全体に油が循環して放熱するとともに第一及び第二クラッチ内に油を流通させてクラッチ内部を油で常時冷却し循環する油に合流させて効率よく第一及び第二クラッチを放熱させることができる。
第二クラッチの第二入力側支持部材及び第二出力側支持部材の間に第一クラッチの第一入力側支持部材及び第一出力側支持部材を配置し、第一入力側支持部材及び第一出力側支持部材の間に供給用油路を開口させることで、第一クラッチ内を流通する油が第二クラッチ内にスムーズに流通するようになり、第一及び第二クラッチを満遍なく油で効率的に冷却することができる。
循環用油路の流入口及び流出口の一方を第二入力側支持部材及び第二出力側部材の一方の部材と一体ケースとの間に油が流通するように開口させ他方をロックアップ用のピストン部材と一体ケースとの間に油が流通するように開口させるように設定することで、ピストン部材と一体ケースとの間に油が流通してピストン部材を一体ケースから離間させてロックアップ動作を停止させる作動油として用いることができ、またタービンランナ部とポンプインペラ部との間に油が流通して両者を回動させる作動油として用いることができる。
本発明に係る実施形態に関する断面図である。 図1に示す実施形態におけるロックアップ動作状態を示す断面図である。 本発明に係る別の実施形態に関する断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に関する断面図である。なお、図1では、クラッチ装置1の構造が中心軸Tを中心に線対称となるため、上半分の断面構造のみを描画している。
クラッチ装置1は、一体ケースであるカップリングハウジング2内に収容されており、その前側(図面では左側)は内燃エンジン機関が配置され、後側(図面では右側)には多段変速機構が配置されて、それぞれ接続されるようになっている。
クラッチ装置1は、カップリングハウジング2を構成するフロントカバー3及びリアカバー4を備えており、両者は溶接により一体化されている。フロントカバー3の中心部には回転駆動軸であるエンジンクランクシャフト(図示せず)が嵌合してフロントカバー3と接続される。
フロントカバー3は、外周側端部が軸方向に沿ってリアカバー4側に折れ曲がるように湾曲して外周面部3aが形成されており、エンジンクランクシャフトが接続される中心部から外周面部3aまでの側面部3bには、内部部品を収容するように外方に向かって湾曲した部分が形成されている。
リアカバー4の外周部には、ポンプインペラ5の外殻を形成するように外方に向かって湾曲しており、その内周端にはカバーボス6が溶接により固着されている。カバーボス6の内部にはハブ部材7がシール部材8を介して保持されている。
ハブ部材7は、中心軸がカップリングハウジング2の回転中心軸Tと同軸になるように配置されている。ハブ部材7は、先端部がカップリングハウジング2内に収容されて回動自在に取り付けられており、先端部の外周には取付部9が連結されている。また、ハブ部材7の内部には、軸方向に沿って複数の油の流通孔7a〜7dがそれぞれ独立して形成されている。流通孔7aは循環用油路として用いられ、流通孔7b及び7cは後述する作動油を供給する作動用油路として用いられ、流通孔7dは後述する冷却油を供給する供給用油路として用いられる。流通孔7a〜7bは、図示せぬ油圧制御装置に接続されて油の供給制御が行われる。
ハブ部材7の内部は中空に形成されており、第一出力軸である出力シャフト10がシール部材11を介して保持されている。そして、出力シャフト10は、中心軸が回転中心軸Tと同軸になるように配置されてハブ部材7に対して回転自在に取り付けられている。また、出力シャフト10の内部は中空に形成されており、第二出力軸である出力シャフト12がシール部材13を介して保持されている。そして、出力シャフト12は、中心軸が回転中心軸Tと同軸になるように配置されて出力シャフト10に対して回転自在に取り付けられている。出力シャフト12の中心部には軸方向に貫通孔12aが形成されており、後述する循環用油路として用いられる。貫通孔12aは、図示せぬ油圧制御装置に接続されて油の供給制御が行われる。出力シャフト12の先端部の外周には取付部14が連結されている。
カップリングハウジング2の内部には、第一クラッチ15及び第二クラッチ16が設けられている。第一クラッチ15は、取付部9に内周端部が固着された第一入力側支持部材である入力ドラム部材17、出力シャフト10の先端部に内周端部を連結した第一出力側支持部材である出力ハブ部材18、入力ドラム部材17のスプライン17aに外径側が係合する第一入力側摩擦材である5枚のクラッチプレート19、及び、出力ハブ部材18のスプライン18aに内径側が係合し両面に湿式の摩擦材が接着されている第一出力側摩擦材である4枚のクラッチディスク20を備えている。そして、クラッチプレート19及びクラッチディスク20は、交互に重合するように配置され、入力ドラム部材17の先端側に取り付けられたスナップリングにより抜け止めされている。
入力ドラム部材17及び出力ハブ部材18の間には第一押圧部材であるピストン部材21が配置されている。ピストン部材21の内周端はシール部材を介して取付部9に密着しており、外周端はシール部材を介して入力ドラム部材17の内周面に密着している。そのため、ピストン部材21は軸方向に移動可能に取り付けられている。ピストン部材21の前側(図1の左側)にはコイルスプリング22が配設されており、コイルスプリング22の前端は取付部9に突設された保持部材23に嵌め込まれて後端がピストン部材21に圧接している。そのため、ピストン部材21は、入力ドラム部材17側の側面にわずかに突出した当接部が入力ドラム部材17に密着した状態となり、ピストン部材21と入力ドラム部材17との間にわずかな隙間が空いた状態で保持されるようになる。
ピストン部材21の外周側には、クラッチプレート19に対向配置されたクラッチ押圧部21aが形成されている。入力ドラム部材17の内周端の固着部分とピストン部材21の内周端のシール部分との間には、流通孔7cが取付部9に形成された連通路9aを介して開口しており、流通孔7cから供給される作動油が入力ドラム部材17とピストン部材21との間の作動空間に流入するようになっている。
作動空間に作動油が流入して充満するとピストン部材21に油圧が加わってコイルスプリング22の付勢力に抗してピストン部材21が前側に移動し、クラッチ押圧部21aがクラッチプレート19を押圧するようになる。クラッチプレート19がピストン部材21により押圧されることで、クラッチプレート19及びクラッチディスク20が圧接状態となって第一クラッチ15が接続状態となる。また、作動油が作動空間から排出されると、コイルスプリング22の付勢力によりピストン部材21が入力ドラム部材17側に押し戻されてクラッチ押圧部21aがクラッチプレート19から離間した状態となり、第一クラッチ15は切断状態となる。
第一クラッチ15が接続状態になると、ハブ部材7に連結された入力ドラム部材17と出力シャフト10に連結された出力ハブ部材18が接続されるため、エンジンの回転駆動力によりカップリングハウジング2と一体となって回転するハブ部材7から第一クラッチ15を介して出力シャフト10に回転駆動力が伝達されて出力シャフト10が回転するようになる。
第二クラッチ16は、取付部9に内周端部が固着された第二入力側支持部材である入力ドラム部材24、出力シャフト12に連結された取付部14に内周端部が固着された第二出力側支持部材である出力ハブ部材25、入力ドラム部材24のスプライン24aに外径側が係合する第二入力側摩擦材である5枚のクラッチプレート26、及び、出力ハブ部材25のスプライン25aに内径側が係合し両面に湿式の摩擦材が接着されている第二出力側摩擦材である4枚のクラッチディスク27を備えている。そして、クラッチプレート26及びクラッチディスク27は、交互に重合するように配置され、入力ドラム部材24の先端側に取り付けられたスナップリングにより抜け止めされている。
入力ドラム部材24及び出力ハブ部材25の間には第一クラッチ15の入力ドラム部材17及び出力ハブ部材18が配設されており、第二クラッチ16の内部に第一クラッチ15が収容されるように構成されている。そして、入力ドラム部材24と入力ドラム部材17との間には第二押圧部材であるピストン部材28が配置されている。ピストン部材28の内周端はシール部材を介して取付部9に密着しており、中間部に形成された段差部においてシール部材を介して入力ドラム部材24の中間部に形成された段差部の内周面に密着している。そのため、ピストン部材28は軸方向に移動可能に取り付けられている。ピストン部材28の前側(図1の左側)にはコイルスプリング29が配設されており、コイルスプリング29の前端は取付部9に突設された保持部材30に嵌め込まれて後端がピストン部材28に圧接している。そのため、ピストン部材28は、入力ドラム部材24側の側面にわずかに突出した当接部が入力ドラム部材24に密着した状態となり、ピストン部材28と入力ドラム部材24との間にわずかな隙間が空いた状態で保持されるようになる。
ピストン部材28の外周側には、クラッチプレート26に対向配置されたクラッチ押圧部28aが形成されている。入力ドラム部材24の内周端の固着部分とピストン部材28の内周端のシール部分との間には、流通孔7bが取付部9に形成された連通路9bを介して開口しており、流通孔7bから供給される作動油が入力ドラム部材24とピストン部材28との間の作動空間に流入するようになっている。
作動空間に作動油が流入して充満するとピストン部材28に油圧が加わってコイルスプリング29の付勢力に抗してピストン部材28が前側に移動し、クラッチ押圧部28aがクラッチプレート26を押圧するようになる。クラッチプレート26がピストン部材28により押圧されることで、クラッチプレート26及びクラッチディスク27が圧接状態となって第二クラッチ16が接続状態となる。また、作動油が作動空間から排出されると、コイルスプリング29の付勢力によりピストン部材28が入力ドラム部材14側に押し戻されてクラッチ押圧部28aがクラッチプレート26から離間した状態となり、第二クラッチ16は切断状態となる。
第二クラッチ16が接続状態になると、ハブ部材7に連結された入力ドラム部材24と出力シャフト12に連結された出力ハブ部材25が接続されるため、エンジンの回転駆動力によりカップリングハウジング2と一体となって回転するハブ部材7から第二クラッチ16を介して出力シャフト12に回転駆動力が伝達されて出力シャフト12が回転するようになる。
したがって、流通孔7b及び7cに作動油を適宜切り換えて供給することで、第一クラッチ15及び第二クラッチ16を適宜切り換えて接続して出力シャフト10及び12を交互に回転駆動することができる。
なお、第一クラッチ15及び第二クラッチ16には、それぞれコイルスプリング22及び29並びに保持部材23及び30が設けられているが、後述する循環する油の圧力によりピストン部材が入力ドラム部材に密着した状態とすることができるのであれば、コイルスプリング及び保持部材を省略することができる。
フロントカバー3と第二クラッチ15の出力ハブ部材25との間には、ロックアップ用のピストン部材31がフロントカバー3の内側面に沿って配置されている。ピストン部材31は、内周端がシール部材を介して取付部14の外周面に密着して回動可能に取り付けられており、外周縁部にはフロントカバー3と対向する側にリング状の摩擦板32が接着固定されている。ピストン部材31の外周縁部には、フロントカバー3とは反対側に折れ曲がるように周端部31aが形成されており、周端部31aの内径側には保持枠33がピストン部材31に固定されている。そして、周端部31aと保持枠33との間にダンパ機構を構成するコイルスプリング34が挟持されている。
第二クラッチ16の入力ドラム部材24の外径側には、取付部材35が固定されており、取付部材35の外径側には、ポンプインペラ5に対向する位置にタービンランナ36が形成されている。そして、取付部材35のリアカバー4とは反対側の側面に係合部材37がコイルスプリング34に向かって突出するように固定されている。
カップリングハウジング2内に油を供給する油路として、出力シャフト12に形成された貫通孔12a並びにハブ部材7に形成された流通孔7a及び7dが用いられる。貫通孔12aは、出力シャフト12の先端に開口しており、供給された油はフロントカバー3及びピストン部材31の間を径方向に拡がるように周縁部に向かって流通していく。流通孔7aは、リアカバー4と入力ドラム部材24との間に連通しており、流通孔7aから供給された油はリアカバー4と入力ドラム部材24との間を径方向に拡がるように周縁部に向かって流通していく。貫通孔12a及び流通孔7aからの油の供給制御は、カップリングハウジング2内に油を充満した状態でいずれか一方から油を供給し他方から油を排出することでカップリングハウジング2内の油を循環させるようにしている。
流通孔7dは、出力ハブ部材18とピストン部材21との間に連通しており、流通孔7dから供給された油は、第一クラッチ15内に流入して出力ハブ部材18とピストン部材21との間を流通しクラッチプレート19及びクラッチディスク20の隙間を通過するように流れる。そして、第一クラッチ15から第二クラッチ16内に流入し、出力ハブ部材25に沿って流通しピストン部材28と入力ドラム部材17との間に流入する。その後クラッチプレート26及びクラッチディスク27の隙間を通過するように流れて第二クラッチ16から流出する。流出した油は、貫通孔12a又は流通孔7aから供給された油に合流して循環していくようになる。
このように流通孔7dから供給された油は、第一及び第二クラッチにおいて発熱するクラッチプレート及びクラッチディスクの間を通り抜けるように流れて冷却するように作用し、効率よく第一及び第二クラッチを放熱することができる。
ピストン部材31をフロントカバー3から離間した状態にする場合には、貫通孔12aから油を供給して流通孔7aから油を排出するように供給制御すればよい。その際に流通孔7dから油を供給して第一及び第二クラッチを冷却するようにしてもよい。
ピストン部材31をフロントカバー3から離間した状態では、ポンプインペラ5とタービンランナ36との間に油が充満した状態となっているので、ポンプインペラ5の回動に追随してタービンランナ36が回動するようになる。タービンランナ36の回動により取付部材35を固定した入力ドラム部材24が回動して取付部9が回動するようになり、カップリングハウジング2に連動してハブ部材7が回動するようになる。そして、ハブ部材7の回動により入力ドラム部材17及び24が一体的に回動するようになる。そのため、第一クラッチ15又は第二クラッチ16を作動させることで、出力シャフト10又は出力シャフト12を選択的に回動させることができる。
車両の発進時にポンプインペラ5及びタービンランナ36が回動する場合に、発熱量が大きくなるが、ポンプインペラ5とタービンランナ36との間に油が循環するため、発生した熱は油により効率よく放熱されるようになる。
ピストン部材31をロックアップ動作させる場合には、図2に示すように、貫通孔12aから油を排出しながら流通孔7a及び流通孔7dから油を供給することで、ピストン部材31に固定した摩擦板32がフロントカバー3の内面に圧接されてピストン部材31がフロントカバー3とともに一体的に回動するようになる。ピストン部材31の回動動作によりコイルスプリング34を介して係合部材37を固定した取付部材35が回動する。そして、取付部材35を固定した入力ドラム部材24が回動して取付部9が回動するようになり、カップリングハウジング2に連動してハブ部材7が回動するようになる。そして、ハブ部材7の回動により入力ドラム部材17及び24が一体的に回動するようになる。そのため、第一クラッチ15又は第二クラッチ16を作動させることで、出力シャフト10又は出力シャフト12を選択的に回動させることができる。
ロックアップ動作中に第一クラッチ15及び第二クラッチ16の切換動作を行う場合に発熱するが、両クラッチ内を循環する油により放熱されるようになる。また、ピストン部材31の摩擦板32がフロントカバー3の内側面に密着させてスリップした状態の際にも発熱するが、両クラッチ内を通過して循環する油がピストン部材31の背面に沿って流通することで摩擦板32を冷却するとともにピストン部材31を放熱するようになる。したがって、ロックアップ動作中において発熱する第一クラッチ15及び第二クラッチ16並びにピストン部材31が冷却されるようになる。なお、循環する油は、ピストン部材31の中径部分に形成した小孔31bを通過してフロントカバー3とピストン部材31との間にも流通するようになっている。
図3は、本発明に係る別の実施形態に関する断面図である。この例では、図1に示す例におけるポンプインペラ5及びタービンランナ36が形成されておらず、ピストン部材31も設けられていない。それ以外の第一クラッチ15及び第二クラッチ16、ハブ部材7、出力シャフト10及び12、流通孔7a〜7d及び貫通孔12aについては、図1に示す例と同様の構成を備えている。
カップリングハウジング2’を構成するフロントカバー3’は、出力ハブ部材25に沿うように外径側が後側に湾曲してカップリングハウジング2’をコンパクト化している。リアカバー4’は、内側面に保持部材38が取り付けられており、保持部材38にダンパ機構を構成するコイルスプリング34’が保持されている。入力ドラム部材24には、外径側に取付部材35’が固定されており、取付部材35’の中間部は折れ曲がり外径側端部35a’はコイルスプリング34’に係合するように設定されている。
エンジンの回転駆動によりカップリングハウジング2’が回動すると、コイルスプリング34’を介して取付部材35’が回動するようになる。そして、取付部材35’を固定した入力ドラム部材24が回動して取付部9が回動するようになり、カップリングハウジング2に連動してハブ部材7が回動するようになる。そして、ハブ部材7の回動により入力ドラム部材17及び24が一体的に回動するようになる。そのため、第一クラッチ15又は第二クラッチ16を作動させることで、出力シャフト10又は出力シャフト12を選択的に回動させることができる。
カップリングハウジング2’内は油が充満した状態になっており、貫通孔12a及び流通孔7aのいずれか一方から油が供給されて他方から油が排出されて油がカップリングハウジング2’内を常時循環するようになっている。そして、流通孔7dから供給される油は、図1に示す例と同様に、第一クラッチ15及び第二クラッチ16内を順次流通して内部を冷却した後、循環する油に合流して外部に排出される。そのため、第一クラッチ15及び第二クラッチ16で発生した熱が滞留することなく効率よく放熱されるようになる。
T 中心軸
1 クラッチ装置
2 カップリングハウジング
3 フロントカバー
4 リアカバー
5 ポンプインペラ
6 カバーボス
7 ハブ部材
9 取付部
10 出力シャフト
12 出力シャフト
14 取付部
15 第一クラッチ
16 第二クラッチ
31 ピストン部材
36 タービンランナ

Claims (3)

  1. エンジンの回転駆動軸に連結された一体ケースと、前記一体ケースの回転軸と同軸に配置されるとともに前記一体ケースの中心部に収容されたハブ部材と、前記ハブ部材を前記一体ケースに連動させて回転させる連動手段と、前記ハブ部材内に同軸に配置されて回転自在に設けられた第一出力軸部材と、前記第一出力軸部材内に同軸に配置されて回転自在に設けられた第二出力軸部材と、前記ハブ部材から前記第一出力軸部材にエンジンの回転駆動力を断続して伝達する第一クラッチと、前記ハブ部材から前記第二出力軸部材にエンジンの回転駆動力を断続して伝達する第二クラッチと、前記第二出力軸部材及び前記ハブ部材のそれぞれに形成された循環用油路を通して前記一体ケース内に油を充満させた状態で循環させるとともに前記ハブ部材に形成された供給用油路を通して前記第一及び第二クラッチ内に油を流通させる油供給手段とを備えていることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記第一クラッチは、前記ハブ部材に設けられるとともに第一入力側摩擦材を取り付けた第一入力側支持部材と、前記第一出力軸部材に設けられるとともに第一出力側摩擦材を取り付けた第一出力側支持部材と、前記第一入力側摩擦材及び前記第一出力側摩擦材を圧接するように動作する第一押圧部材とを備えており、前記第二クラッチは、前記ハブ部材に設けられるとともに第二入力側摩擦材を取り付けた第二入力側支持部材と、前記第二出力軸部材に設けられるとともに第二出力側摩擦材を取り付けた第二出力側支持部材と、前記第二入力側摩擦材及び前記第二出力側摩擦材を圧接するように動作する第二押圧部材とを備えており、前記第二入力側支持部材及び前記第二出力側支持部材の間に前記第一入力側支持部材及び前記第一出力側支持部材が配置されており、前記供給用油路は前記第一入力側支持部材及び前記第一出力側支持部材の間に連通していることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記連動手段は、前記第二入力側支持部材及び前記第二出力側支持部材の一方の部材にはタービンランナ部を形成した取付部材が設けられるとともに他方の部材と前記一体ケースとの間にはロックアップ用のピストン部材が配置されており、前記一体ケースには前記タービンランナ部と対向する位置にポンプインペラ部が形成されており、前記循環用油路の流入口及び流出口の一方は前記一方の部材と前記一体ケースとの間に油が流通するように開口するとともに他方は前記ピストン部材と前記一体ケースとの間に油が流通するように開口していることを特徴とする請求項2に記載のクラッチ装置。
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