JP2011026590A - 導電性組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリアニリンは、安価なアニリンから比較的容易に合成できる。例えば、特許文献1は簡便かつ高電導のポリアニリン組成物の製造方法を開示している。特許文献1のポリアニリン組成物は、有機溶剤に溶解しているポリアニリンとプロトン酸の複合体に、少量のフェノール性水酸基を有する化合物を添加したものである。しかし、当該方法で得られるポリアニリンは、空気中での耐久性は必ずしも高いとはいえなかった。例えば、特許文献1の方法で得られたポリアニリンからなる膜厚50nm程度のフィルムを空気中に放置すると、フィルムの抵抗値が1日で約10倍上昇することがあった。
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、性能発現のため導電膜の製膜後に80℃で加熱する必要があった。
1.溶剤に可溶である、ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子と、下記式(1)で表わされ、互いに隣接しない2以上の水酸基を有する化合物と、を含み、前記化合物と前記π共役系導電性高分子の重量比(化合物[kg]/π共役系導電性高分子[kg])が、0.01〜5.0である導電性組成物。
2.少なくとも下記(a)及び(b)を原料として用い、下記化合物(b)と下記π共役系導電性高分子(a)の重量比(化合物[kg]/前記π共役系導電性高分子[kg])が0.01〜5.0である導電性組成物。
(a)溶剤に可溶である、ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子
(b)下記式(1)で表わされ、互いに隣接しない2以上の水酸基を有する化合物
3.溶剤に可溶である、ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子を含み、下記式(A)及び式(B)を満たす導電性組成物。
0.01≦SO・・・(A)
1.0≦R/RO≦3.0・・・(B)
(SOは、下記で得られた成形体の、4端子法により測定された導電度[S/cm]である。
ROは、下記で得られた成形体の、4端子法により測定された抵抗値である。
Rは、下記で得られた成形体を、25℃、相対湿度60%の空気中で3日間経過させた時の、4端子法により測定された抵抗値である。
前記成形体は、パターニングされたインジウム錫酸化物電極を形成したガラス基板上に、前記導電性組成物1mlを、25℃、相対湿度60%の空気中で、3000rpmで1分間、スピンコート法により塗布し、25℃、相対湿度60%の空気中で5分間放置して得られたものである。)
4.前記ドープされたπ共役系導電性高分子が、プロトネーションされた置換もしくは非置換ポリアニリン、プロトネーションされた置換もしくは非置換ポリピロール、又はプロトネーションされた置換もしくは非置換ポリチオフェンのいずれかである1〜3のいずれかに記載の導電性組成物。
5.前記π共役系導電性高分子が、有機スルホン酸でドープされている1〜4のいずれかに記載の導電性組成物。
6.π共役系導電性高分子と、下記式(1)で表わされ、互いに隣接しない2以上の水酸基を有する化合物と、を含み、前記化合物と前記π共役系導電性高分子の重量比(化合物/π共役系導電性高分子)が、0.01〜5.0であり、
前記π共役系導電性高分子が、プロトネーションされた置換もしくは非置換ポリアニリンであり、前記π共役系導電性高分子が、有機スルホン酸でドープされている、導電性組成物。
7.さらに溶剤を含む1〜6のいずれかに記載の導電性組成物。
8.前記化合物と前記溶剤の重量比(化合物[kg]/溶媒[kg])が、0.0004以上0.4以下である7に記載の導電性組成物。
9.基材と、前記基材上に積層されている1〜6のいずれかに記載の導電性組成物と、を含む、導電性積層体。
10.基材と、前記基材上に積層されている1〜6のいずれかに記載の導電性組成物から製造された導電層と、を含む、導電性積層体。
11.前記基材が樹脂フィルムである9又は10に記載の導電性積層体。
12.上記9〜11のいずれかに記載の導電性積層体を成形して得られる導電性物品。
13.上記1〜6のいずれかに記載の導電性組成物を含むコンデンサ。
14.上記1〜8のいずれかに記載の導電性組成物を成形してなる導電性フィルム。
15.上記1〜8のいずれかに記載の導電性組成物と基材を混合してなる導電性物品。
16.上記1〜6のいずれかに記載の導電性組成物を含む導電性膜。
17.上記1〜8のいずれかに記載の導電性組成物を成形してなる導電性膜。
また、本発明は、製膜後に加熱しなくても、高導電性を維持できる導電性膜を得ることができる導電性組成物を得ることができる。
(a)溶剤に可溶である、ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子
(b)上記式(1)で表わされ、互いに隣接しない2以上の水酸基を有する化合物
一方、本発明ではナフタレン環上に互いに隣接していない水酸基を有するナフタレン化合物を使用するため、π共役系導電性高分子を安定化する効果が高い。その結果、組成物を製膜した後に加熱しなくても、高導電性を維持できる。
上記の条件を満たす限り、ナフタレン化合物の種類は特に制約はない。工業的入手性の観点から、1,6ナフタレンジオール、2,6ナフタレンジオール、2,7ナフタレンジオールが好ましい。
より具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャルブチル等の炭素数1〜20のアルキル基、これらアルキル基の分子内に不飽和結合を有するアルケニル基、シクロペンタン、シクロヘキサン等のシクロアルキル基、フェニル、ナフチル等のアリール基、上述したアルキル基とアリール基を組み合わせて得られるアルキルアリール基及びアリールアルキル基、メチルチオ、エチルチオ等のアルキルチオ基等が挙げられる。
nは置換基数を示し、0〜6の整数である。
上記第一又は第二の導電性組成物が含むπ共役系導電性高分子は、好ましくは重量平均分子量が1,000以上であり、より好ましくは1,000〜1,000,000である。
上記π共役系導電性高分子の具体例としては、置換又は無置換の、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ここで、ドープの度合いについてドープ率がある。ドープ率とは、一般に(導電性高分子にドープしているドーパント分子のモル数)/(導電性高分子のモノマーユニット)で定義される。ドープされたπ共役系導電性高分子がポリアニリン複合体である場合に、ドーパントのドープ率aが、0.5であることは、窒素2分子に対して1分子のドーパントがドープすることを意味し、好ましくはこの値及びその近傍において、導電率が最も高くなる。
また、π共役系導電性高分子がポリピロールの場合では、最適ドープ率は0.3近傍となる。
ここで、π共役系導電性高分子が窒素原子を含み、ドーパントがスルホン酸である場合には、本発明の組成物が式(C)を満たすことが好ましい。
0.2≦S1/N1≦0.7…(C)
(S1は組成物に含まれる前記ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子の硫黄原子のモル数の合計であり、N1は組成物に含まれる前記ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子の窒素原子のモル数の合計である。)
ここで、測定用の成形体は、以下のようにして得られる。「ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子500mg」をトルエン10gに溶解し、導電度測定用溶液を作成する。図1に示すガラス基板1の上面に、導電度測定用溶液1mlを塗布する。具体的には、スピンコート法により塗布する。ここでスピンコート法による塗布は、窒素雰囲気下で行う。また、スピンコート法の、ガラス基板に導電度測定用溶液を滴下した後のガラス基板回転時間は、15秒間である。また、スピンコート法のガラス基板回転速度は、500rpmである。その後、ガラス基板を乾燥してπ共役高分子薄膜を形成する。ここで乾燥は、窒素雰囲気下で行う。また、乾燥時間は、5分間である。また、乾燥温度は、80℃である。
ここでの成形体とは、ガラス基板上に形成されたπ共役高分子の成形体自体をいう。尚、導電率は、例えば、以下のようにして得られる。
π共役高分子薄膜を乾燥後、図2に示すようにπ共役高分子薄膜3のITO電極の端子を覆っている部分を、窒素雰囲気下で削り取り、ITO電極の端子を表面に露出させる。表面に露出したITO電極の端子を用いて、三菱化学社製の抵抗率計を用いて4端子法で導電度を測定する。
また、分子量分布は、例えば1.5〜10.0以下である。導電率の観点から、分子量分布は小さい方が好ましいが、溶剤への溶解性及び成形性の観点では、分子量分布が広い方が好ましい場合もある。
上記分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定できる。
これらドーパントはその構造を変えることにより、π共役系導電性高分子の導電性や、溶剤への溶解性をコントロールできることが知られている(特許第3384566号)。本発明においては、用途毎の要求特性によって最適なドーパントを選択できる。
π共役系導電性高分子は、下記(2)で表されるコハクスルホン酸類でドープされていることが好ましい。
M(O3SCH(CH2COOR12)COOR13)m (2)
(式(2)において、
Mは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基であり、
mはMの価数であり、
R12及びR13は、それぞれ独立して炭化水素基又は−(R14O)r−R15で表される基であり、R14は炭化水素基又はシリレン基であり、R15は水素原子、炭化水素基又はR16 3Si−で表される基であり、R16は炭化水素基であり、3つのR16は同一又は異なっていてもよく、rは1以上の整数である。)
有機溶剤としては、実質的に水に混和しない有機溶剤(水不混和性有機溶剤)でも、水溶性有機溶剤でもよい。
混合有機溶剤の水不混和性有機溶剤としては、低極性有機溶剤が使用できる。例えば、トルエンやクロロホルムが好ましい。また、混合有機溶剤の水溶性有機溶剤としては、高極性有機溶剤が使用できる。例えば、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,2−メトキシエタノール,2−エトキシエタノール,アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルが好ましい。
ナフタレン化合物と溶剤の重量比(化合物[kg]/溶媒[kg])が、0.0004以上0.4以下であることが好ましい。0.001以上0.3以下であることがより好ましい。
これら成分の他に、本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の樹脂、無機材料、硬化剤、可塑剤等を含んでもよい。
また樹脂の代わりに、また樹脂と共に、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を形成し得る前駆体を用いてもよい。
本願の第三の導電性組成物は、溶剤に可溶である、ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子を含み、式(A)及び式(B)を満たす。
0.01≦SO・・・(A)
1.0≦R/RO≦3.0・・・(B)
上記式(B)のROは、下記で得られた成形体の4端子法により測定された抵抗値であり、具体的にはパターニングされたインジウム錫酸化物電極を形成したガラス基板上に導電性組成物1mlを、25℃、相対湿度60%の空気中で、3000rpmで1分間、スピンコート法により塗布し、25℃、相対湿度60%の空気中で5分間放置した後の抵抗値である。またRは、上記で得られた成形体を、25℃、相対湿度60%の空気中で3日間経過させた時の、4端子法により測定された抵抗値である。
ここで成形体とは、ガラス基板上に形成された導電性組成物薄膜自体をいう。尚、導電率は、例えば、以下のようにして得られる。
導電性組成物薄膜を乾燥後、図3に示すように導電性組成物薄膜4のITO電極の端子を覆っている部分を削り取り、ITO電極の端子を表面に露出させる。表面に露出したITO電極の端子を用いて、三菱化学社製の抵抗率計を用いて4端子法で導電度を測定する。
その他、溶剤や添加剤、調製方法等についても、第一又は第二の導電性組成物と同様である。
また、本発明の導電性積層体を真空成型や圧空成形等、公知の方法により所望の形状に加工することにより、導電性物品が得られる。成形の観点からは、基材は樹脂フィルム又はシートが好ましい。
一般に、性能発現のために、ある特定の温度での加熱工程が不要であるということは、工業的な見地から有利である。例えばポリアニリンをある基材に塗布して使用する場合、加熱に耐えられない基材であっても用いることができる。また、加熱が不要であるので、生産速度を高めることができる。
尚、溶剤の種類によっては、塗布膜を加熱してもよい。例えば、空気気流下250℃以下、好ましくは50〜200℃の温度で加熱し、さらに、必要に応じて、減圧下に加熱する。加熱温度及び加熱時間は、特に制限されず、用いる材料に応じて適宜選択すればよい。
[ポリアニリン複合体1の製造]
AOT(ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム)1.8gをトルエン50mLに溶解し、窒素気流下においた500mLのセパラブルフラスコに溶液を入れ、さらにこの溶液に、1.8mLのアニリンを加えた。その後、1N塩酸150mLを溶液に添加し、溶液温度を5℃に冷却した。
溶液内温が5℃に到達した時点で、3.6gの過硫酸アンモニウムを1N塩酸50mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、トルエン125mLを追加し、反応温度を25℃まで上昇させ4時間、反応を継続した。
その後、静置により二相に分離した水相側を分液し、トルエン相側をイオン交換水50mLで2回、1N塩酸50mLで1回洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液を得た。
この複合体溶液に含まれる若干の不溶物を#5Cの濾紙により除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収した。この溶液をエバポレーターに移し、60℃の湯浴で加温し、減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、1.25gのポリアニリン複合体を得た。
[ポリアニリン複合体2の製造]
(1)3,4−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシカルボニル]シクロヘキサンスルホン酸ナトリウムの合成
アルゴンガス気流下、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル(東京化成社製)80gとイソプロピルアルコール900mLを仕込み、亜硫酸水素ナトリウム(和光純薬製)42.3gの水660mL溶液を添加した。この溶液を還流の温度まで加熱し、80〜83℃で16時間攪拌した。
この間、還流開始から、1〜5時間後までの1時間毎、その後、9時間後、10時間後に2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬製)1.66gをそれぞれ添加した。反応液を室温まで冷却したのち、減圧下に濃縮を行った。濃縮残渣を酢酸エチル/ヘキサン混合溶液に1Lに溶解し、シリカゲル250gを加えて攪拌し、溶液を濾別した。
さらに、シリカゲルから1Lの酢酸エチル/ヘキサン溶液で2回抽出を行い、濾液を合せて減圧下に濃縮した。この濃縮液をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル1500g、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、精製物を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧留去することで、3,4−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシカルボニル]シクロヘキサンスルホン酸ナトリウム(下記式に示す化合物AのNa塩)52.4gを得た。
製造例1にてAOT1.8gの代わりに、上記(1)で合成した3,4−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシカルボニル]シクロヘキサンスルホン酸ナトリウム2.0gを用いた他は、製造例1と同様の操作、手順にてポリアニリン複合体を1.32g得た。
[ポリピロール複合体の合成]
撹拌機をセットした容量500mlのセパラブルフラスコに、トルエン125ml、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム塩5.67g(12.5mmmol)、純水33.8ml、及び過硫酸アンモニウム0.285g(1.25mmol)を添加し、25℃にて撹拌して乳化液を調整した。次に、乳化液にピロール3.46ml(50mmol)をゆっくり添加した。その後、重合反応を6時間行った。
反応終了後、遠心分離機により反応液から有機相を分離し、蒸留乾固してポリピロール複合体0.7gを得た。
製造例1で得られたポリアニリン複合体0.1gをトルエンに再溶解し、5重量%の溶液を調整した。ここに1,6ナフタレンジオールを0.03g添加し、室温で30分間、攪拌混合した。得られた導電性ポリアニリン組成物約1mLを、ITOでパターニングされた30mm×30mm角のガラス基板上に展開し、25℃、相対湿度60%の空気中で3,000rpmで1分間スピンコートした。これを加熱することなく、25℃、相対湿度60%の空気気流下で5分間放置し、ガラス基板上に透明で均質な薄膜を形成した。
得られた5分間放置後の導電性組成物の薄膜について、25℃、相対湿度60%の空気中でロレスターGP(三菱化学社製;四端子法による抵抗率計)を用いて抵抗を測定し、その値を初期値(R0)とした。
その後、ガラス基板のまま、25℃、相対湿度60%の空気中に一定時間放置した後に初期値(R0)と同様にして抵抗を測定した。所定時間経過後の抵抗値(R)と初期値との比(R/R0)を算出し、薄膜の経時劣化(抵抗の上昇率)を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールの添加量を0.01gに変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールの添加量を0.001gに変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールの添加量を0.5gに変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールのかわりに、2,6ナフタレンジオールを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールのかわりに、2,7ナフタレンジオールを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールのかわりに、1,7ナフタレンジオールを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、製造例2で得られたポリアニリン複合体を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、製造例3で得られたポリピロール複合体を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールのかわりに、2,3ナフタレンジオールを用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で1,6ナフタレンジオールのかわりに2,2’−メチレンビス(4−メチルフェノール)を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例7で、ナフタレンジオールを添加しなかったこと以外は実施例7と同様の操作を行い、導電膜の経時劣化を評価した。
実施例1で、1,6ナフタレンジオールの添加量を1.0gに変更したこと以外は実施例1と同様の操作を行ったが、著しく脆い膜しか得られず、測定不可能であった。
製造例1で得たポリアニリン複合体290mgをトルエン5.5gに再度溶解し、MIBK3g、1,6−ナフタレンジオール120mg、HE505(日本製紙ケミカル製)1gを配合後、30℃で撹拌した。得られた導電性ポリアニリン組成物1mLを、樹脂基材上に展開し、25℃、相対湿度60%の空気中で3000rpmで1分間スピンコートした。これを25℃、相対湿度60%の空気中で5分間放置し、樹脂基材上に透明で均質な薄膜を形成した。
得られた5分間放置後の導電性組成物の薄膜について、25℃、相対湿度60%の空気中でハイレスタ(三菱アナリテック社製)を用いて抵抗を測定し、その値を初期値(R0)とした。その後、樹脂基材のまま、25℃、相対湿度60%の空気中に一定時間放置した後に初期値(R0)と同様にして抵抗を測定した。所定時間経過後の抵抗(R)と初期値との比(R/R0)を算出し、薄膜の経時劣化(表面抵抗の上昇率)を評価した。
実施例10、及び後述する実施例11、比較例5で作製した導電性膜の経時劣化試験の結果を表3に示す。
1,6−ナフタレンジオールの代わりに2,7−ナフタレンジオールを用いた以外は実施例10と同様にしてスピンコート後製膜し同様にして評価した。
ナフタレンジオールを用いなかったこと以外は、実施例10と同様にしてスピンコート製膜作成後、同様にして評価を行った。
2 ITO電極
3 π共役高分子薄膜
4 導電性組成物薄膜
Claims (17)
- 溶剤に可溶である、ドーパントによりドープされたπ共役系導電性高分子を含み、
下記式(A)及び式(B)を満たす導電性組成物。
0.01≦SO・・・(A)
1.0≦R/RO≦3.0・・・(B)
(SOは、下記で得られた成形体の、4端子法により測定された導電度[S/cm]である。
ROは、下記で得られた成形体の、4端子法により測定された抵抗値である。
Rは、下記で得られた成形体を、25℃、相対湿度60%の空気中で3日間経過させた時の、4端子法により測定された抵抗値である。
前記成形体は、パターニングされたインジウム錫酸化物電極を形成したガラス基板上に、前記導電性組成物1mlを、25℃、相対湿度60%の空気中で、3000rpmで1分間、スピンコート法により塗布し、25℃、相対湿度60%の空気中で5分間放置して得られたものである。) - 前記ドープされたπ共役系導電性高分子が、プロトネーションされた置換もしくは非置換ポリアニリン、プロトネーションされた置換もしくは非置換ポリピロール、又はプロトネーションされた置換もしくは非置換ポリチオフェンのいずれかである請求項1〜3のいずれかに記載の導電性組成物。
- 前記π共役系導電性高分子が、有機スルホン酸でドープされている請求項1〜4のいずれかに記載の導電性組成物。
- さらに溶剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載の導電性組成物。
- 前記化合物と前記溶剤の重量比(化合物[kg]/溶媒[kg])が、0.0004以上0.4以下である請求項7に記載の導電性組成物。
- 基材と、
前記基材上に積層されている請求項1〜6のいずれかに記載の導電性組成物と、
を含む、導電性積層体。 - 基材と、
前記基材上に積層されている請求項1〜6のいずれかに記載の導電性組成物から製造された導電層と、
を含む、導電性積層体。 - 前記基材が樹脂フィルムである請求項9又は10に記載の導電性積層体。
- 請求項9〜11のいずれかに記載の導電性積層体を成形して得られる導電性物品。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の導電性組成物を含むコンデンサ。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の導電性組成物を成形してなる導電性フィルム。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の導電性組成物と基材を混合してなる導電性物品。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の導電性組成物を含む導電性膜。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の導電性組成物を成形してなる導電性膜。
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