JP2011025430A - 成形用金型及びその位置調整方法 - Google Patents

成形用金型及びその位置調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第1の金型に対して第2の金型の位置調整を可能にする。
【解決手段】右側の入れ子テーパー面をΔdだけ切削した入れ子30Aの固定部31を位置決め凹部23に挿入し、位置決め凹部23の右側の段差に固定部31を押し付ける。この状態のまま、楔40を空間の4辺に挿入してボルトBで固定する。この際、入れ子テーパー面32を切削したΔdの移動量分が、位置決め凹部23の左側と挿入部33との隙間となるため、左側の楔40の押し込み量は、この隙間を補完するために右側の楔40の押し込み量a1よりも深い押し込み量a2(a2>a1)となる。
【選択図】図9

Description

本発明は、成形用金型及びその位置調整方法に関する。
一般に、射出成形に用いられる成形用金型は、固定型と、この固定型に対して型締め・型開き可能な可動型とから構成される。この種の成形用金型は、型締めされた固定型と可動型によって形成されるキャビティ(空間)に溶解樹脂を射出充填して固化させることにより、キャビティの形状に対応する成形品を形成するものである。そして、金型は、母型とこの母型に挿入可能な入れ子とから構成されるが、母型が固定型、入れ子が可動型となる場合もあれば、その逆の場合もある。また、入れ子を母型に対して固定する機構として、例えば特許文献1に先端にR形状を有するスクリューによって行うものが開示されている。
成形用金型は、成形品の設計図や、使用する樹脂の特性等に基づいて作成された図面により製造されるのが一般的である。しかし、実際には、成形用金型を図面通りに製造しても、成形収縮率のバラツキなどの要因で、金型の修正なしで所望の寸法精度の成形品を製造することは難しい。そこで、成形品の寸法測定と、金型の再加工等の修正を繰り返す成形テストが行われる。
特開2001−1376号公報
本発明は、第1の金型に対して第2の金型の位置調整を可能にすることを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1記載の成形用金型は、成型品の形状に対応する成形空間に接する成形面と、前記成形面と対向する対向面と、当該成形面から前記対向面に向かって段階的に幅が大きくなるように貫通した貫通部とを有する第1の金型と、前記貫通部に挿入されたときに当該貫通部に設けられた階段面に接するとともに前記成型空間に接する端面と、当該端面に隣接する側面であって、前記貫通部に設けられた階段面と階段面とを結ぶ段差面に接する一の領域と、当該端面から遠ざかるに従って幅が小さくなる他の領域とが設けられた複数の側面とを有する第2の金型と、前記第2の金型が前記第1の金型の貫通部に挿入されている状態で当該貫通部の内壁と前記第2の金型の前記側面と間に形成される空間に対して挿入され、前記第1の金型の前記成形面から遠ざかるに従って幅が大きくなる楔と、前記楔を前記第1の金型に固定する固定具と、を備える特徴とする。
請求項2記載の成形用金型は、上記記載の成形用金型において、前記第2の金型が前記第1の金型の貫通部に挿入されている状態で前記貫通部の内壁と前記第2の金型の前記側面と間に形成される2カ所以上の空間に、前記楔を少なくとも2個以上設けることが好ましい。
上述した課題を解決するため、本発明の請求項3記載の成形用金型の位置調整方法は、(1)成型品の形状に対応する成形空間に接する成形面と、前記成形面と対向する対向面と、当該成形面から前記対向面に向かって段階的に幅が大きくなるように貫通した貫通部とを有する第1の金型の当該貫通部に対し、
前記貫通部に挿入されたときに当該貫通部に設けられた階段面に接するとともに前記成型空間に接する端面と、当該端面に隣接する側面であって、前記貫通部に設けられた階段面と階段面とを結ぶ段差面に接する領域と、当該端面から遠ざかるに従って幅が小さくなる領域とが設けられた複数の側面とを有する第2の金型を挿入し、
前記第2の金型が前記第1の金型の貫通部に挿入されている状態で当該貫通部の内壁と前記第2の金型の前記側面と間に形成される空間に対して、前記第1の金型の前記成形面から遠ざかるに従って幅が大きくなる楔を挿入して、固定具によって当該楔を前記第1の金型に固定する第1の工程と、
(2)前記第1の工程において互いに固定された前記第1の金型に対する前記第2の金型の移動量及び移動方向を求める第2の工程と、
(3)前記第1の金型及び前記第2の金型の固定を解き、前記第2の工程において求められた前記移動方向に対応する前記第2の金型の側面を、前記第2の工程において求められた前記移動量に対応する量だけ切削する第3の工程とを備え、
前記第1の工程、前記第2の工程、及び前記第3の工程を少なくとも1回以上行って前記第1の金型に対する前記第2の金型の位置を調整することを特徴とする。
請求項1記載の成形用金型によれば、第2の金型の第1の金型に対する位置調整を行うことができる。
請求項2記載の成形用金型によれば、楔が第2の金型を挟み込まない位置に設けられている場合に比べて、第2の金型を強固に固定することができる。
請求項3記載の成形用金型の位置調整方法によれば、第2の金型の第1の金型に対する位置調整を行うことができる。
本発明の実施形態による成形用金型を成形面側から見た斜視図である。 同実施形態による成形用金型を成形面の逆側から見た斜視図である。 成形用金型を組み立てる前の状態を示す斜視図である。 入れ子の形状を示す斜視図である。 成形用金型を組み立てる前の状態を示す断面図である。 図2中の矢視VI−VI方向から見た断面図である。 入れ子を調整する前の段階を示す平面図である。 入れ子の挿入部(側面)面を削った状態を模式的に示す断面図である。 入れ子の位置調整後の状態を示す、図7中の矢視IX−IX方向から見た断面図である。 本発明の変形例による成形用金型を示す断面図である。 変形例による入れ子の位置調整後の状態を示す断面図である。
<1.実施形態>
以下、本発明による実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態による成形用金型を成形面側から見た斜視図、図2は同成形用金型を成形面の逆側から見た斜視図、図3は成形用金型を組み立てる前の状態を示す斜視図、図4は入れ子の形状を示す斜視図、図5は成形用金型を組み立てる前の状態を示す断面図である。
<成形用金型の構成>
成形用金型1は、母型である他の金型(図示せず)に対して型締めされて、成形品の形状に対応するキャビティ(成形空間)を形成する。つまり、この成形用金型1自体が図示しない他の母型に対する入れ子に相当する。このキャビティに射出充填された溶解樹脂は、固化することにより、キャビティの形状に対応した成形品となる。
この成形用金型1の構成は、図1および図2に示すように、第1の金型の一例に相当する母型10と、この母型10に着脱可能に設けられる第2の金型の一例に相当する入れ子30と、入れ子30を母型10に固定する4個の楔40と、各楔40を母型10に固定する固定具の一例に相当するボルトBと、を具備する。母型10の一方の面には、図1に示すように、成形面をなす母型成形部11が凹部として形成される。この母型成形部11は後述する入れ子30の端面となる入れ子成形部34と共に、キャビティに接する。
また、母型10において、母型成形部11が形成される面がキャビティ面となり、このキャビティ面に対向する面、つまり反対側の面が対向面12となる(図2、参照)。
母型10は、図3に示すように、正方形状の立方体として形成されて当該成形用金型1の基台をなす。母型10の中央部には、図3および図5に示すように、一方(対向面12)から他方(母型成形部11)に向けて貫通する貫通部となる入れ子装着部20が段階的に幅が変わるように形成される。本実施形態では、図3に示すように、母型10に対する入れ子30の挿入方向に対し、上流側を「一方」と呼び、下流側を「他方」と呼ぶ。
この入れ子装着部20において、母型10の一方からは矩形状の収容穴21が形成されている。この収容穴21の底部には、収容穴21よりも小径な開口部22が、母型成形部11の側に開口するように形成されている。このように、入れ子装着部20は、母型成形部11から対向面12に向かって段階的に幅が大きくなる貫通部となる。
開口部22から収容穴21に広がる面の途中には、階段面と階段面とを結ぶ段差面が位置決め凹部23として形成され、この位置決め凹部23には後述する入れ子30の挿入部33が突き当たって嵌め込まれる。この位置決め凹部23は、正方形であり一辺の幅寸法はL1である。この位置決め凹部23を境に開口部22側の平坦な階段面が入れ子30を支持する支持面24となり、収容穴21側の平坦な階段面が収容穴21の底面25となっている。
また、収容穴21の底面25には、開口部22を中心として十字方向の4カ所に、内周面に雌ねじが形成されたネジ穴26,26,…が形成されている。さらに、収容穴21の4面の各ネジ穴26に対応した位置には、ボルトBの頭部を逃がす、断面が円弧状となったボルト逃がし溝27が一方に開口するように他方に向けて形成されている。
入れ子30は、図4および図5に示すように、四角錐の頭部を切除した形状の固定部31を有し、この固定部31の各側面は挿入方向の上流側から下流側(他方から一方)に向けて、即ち後述の入れ子成形部34から遠ざかるに従ってその幅寸法が漸次小さくなる入れ子テーパー面32,32,…となる。固定部31の他方の部分には、挿入方向に幅が変化しない挿入部33が形成される。この挿入部33は、入れ子30を母型に挿入したときに、入れ子装着部20の位置決め凹部23に嵌め込まれ、挿入部33の端面が位置決め凹部23の階段面となる支持面24に接する。各入れ子テーパー面32と挿入部33の表面で入れ子30の側面をなす。
挿入部33の横断面は正方形であり、一辺の幅寸法はL2である。挿入部33を位置決め位置決め凹部23に嵌め込むことができるように、幅寸法L2は、幅寸法L1よりも若干小さくなっている。
また、固定部31の端面(入れ子テーパー面32および挿入部33の表面と隣接する面)には、筒状体となる入れ子成形部34が突出形成される。この入れ子成形部34は、入れ子30を入れ子装着部20(母型10)に装着した状態にあっては、開口部22を介してキャビティに接する。なお、入れ子成形部34の形状は、筒状体に限らず、製造する成形品の形状に応じてその形状が変更される。
各楔40は、一つの側面が挿入方向の上流側から下流側(他方から一方)に向けて、即ち母型成形部11から遠ざかるに従ってその幅寸法が漸次大きくなる楔テーパー面41となった立方形状となる。楔40は、入れ子装着部20内に入れ子30が挿入されている状態で、収容穴21の内壁と固定部31の側面(入れ子テーパー面32)との間に形成される空間にそれぞれ挟み込まれる。本実施形態の場合、入れ子30が四角形となっているため、楔40は側面の和、つまり4個用いられる。
楔40の軸方向にはボルト貫通孔42(図3および図5、参照)が形成され、楔40の一方の端面にはボルトBの頭部が収容されるボルト凹部43が形成される。各楔40はボルトBによって母型10に固定される固定具となる。
<成形用金型の組立方法>
次に、成形用金型の組み立て方法について、図3および図5・図6を参照しつつ説明する。図6は、図2中の矢視VI−VI方向から見た断面図である。
まず、作業者は、入れ子30の固定部31(挿入部33)を母型10の位置決め凹部23に嵌め込む。この状態で、各楔40は、収容穴21と固定部31との間に形成される空間の4辺にそれぞれ挟み込んだ上で、ボルトBを所定のトルクでねじ込む。これにより、入れ子30の挿入部33を支持面24に所定の圧力で押し付けた状態で、入れ子30が母型10に固定される。以上が「第1の工程」となる。
なお、各楔40が収容穴21に対して押し込まれる量は、各々等しく押し込み量a1となる。
<入れ子の位置調整方法>
組み立てられた成形用金型1においては、成形品の製造時のバラツキを考慮せずに母型10および入れ子30等が形成されているため、樹脂の成形収縮率のバラツキなどを考慮した位置調整が必要になる。
そこで、以下、本実施形態による入れ子の位置調整方法について、図7乃至図9を参照しつつ説明する。図7は成形用金型1をキャビティ面側から見た平面図、図8は入れ子を補正する状態を示す断面図、図9は補正後の入れ子を組み立てた状態を示す、図7中の矢視IX−IX方向から見た断面図である。
まず、作業者は、上記の組立方法で組み立てた成形用金型1を使用して成形品を製造する。そして、製造した成形品から、入れ子30の部分の形状を修正する方向および移動量を各種の計測器を用いて算出する(第2の工程)。
なお、入れ子30の矢印A方向への移動は、図7中で右方向および下方向への移動となるが、いずれの方向への移動も同じ作業となるため、横方向(矢印AX)への位置調整のみを説明するものとする。
作業者は、組立方法の逆の作業で、楔40を外し、入れ子30の固定を解く。
入れ子30を矢印AX方向に移動させるために、図8に示すように、移動量Δd(Δd=d1−d2)分だけ挿入部33を切削する(第3の工程)。そして、挿入部33が切削された挿入部33の側面33Aは、固定部31の幅寸法がL3(L3<L2)となる。
その後、前述した組立方法(第1の工程)の手順で成形用金型1を組み立てる。つまり、図9に示すように、入れ子30Aの固定部31を位置決め凹部23に挿入し、位置決め凹部23の右側の位置決め凹部23に固定部31の挿入部33の側面33Aを押し付ける。この状態のまま、楔40を空間の4辺に挿入してボルトBで固定する。この際、挿入部33を切削したΔdの移動量分が、位置決め凹部23の左側と挿入部33との隙間となるため、左側の楔40の押し込み量は、押し込み量a1よりも深い押し込み量a2となり、右側の楔40の押し込み量は、押し込み量a1よりも浅い押し込み量a3となり、この隙間を補完する。
このように、挿入部33を切削することにより、入れ子30は、移動量Δdだけ矢印A方向移動する。さらに、より精密な調整を行う場合には、上述した作業を繰り返せばよく、要は、上記の第1〜第3の工程を少なくとも1回以上行い、母型10に対する入れ子30の位置を調整する。このように、本実施形態では、特許文献1のようにネジ調整によって金型の位置調整する場合に比べ、調整精度が高まる。
なお、上記の説明では、入れ子30を図6中の矢印AX方向に移動させた場合を例示したが、支持面24に平行で矢印A方向に直交する方向についても入れ子30は移動可能である。
また、図7では、切削した部分を図示しているが、実際には数μm〜数百μmを削り取る調整であるから、この切削部分は極めて小さい。さらに、挿入部33を切削する場合を例示したが、入れ子テーパー面32および挿入部33を切削して、母型10に対する入れ子30の位置を調整してもよい。
<2.変形例>
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例であってよい。
<2−1>
前述した実施形態における入れ子30の位置調整方法は、発明による成形用金型の一実施形態に過ぎず、種々の方法が挙げられる。
例えば、入れ子30を挟んで対向配置された楔40,40の押し込み量を調整することで、入れ子30の位置調整を行ってもよい。この場合、図10に示すように、位置決め凹部23の幅寸法を、固定部31(挿入部33)の幅寸法L2よりも大きくして形成しておく。これにより、入れ子30は一辺がL3となる正方形を移動範囲として移動可能となる。
図10に示すように、入れ子30を矢印A方向に移動する場合、各ボルトBを緩めて各楔40の楔テーパー面41と入れ子30テーパー面32とを離間させた状態とする。この状態で、図11に示すように、固定部31(挿入部33)を位置決め凹部23の右側の段部に押し付けた状態で、左,右の楔40,40を左,右の入れ子テーパー面32に当たる位置まで押し付けて、ボルトBをねじ込んで各楔40を母型10に固定する。この場合、入れ子30が右側に移動した分、左側の楔40の押し込み量は深いa5となり、右側の楔40の押し込み量は浅いa4となる。また、この調整方法は、固定部31を位置決め凹部23の段部に押し付けずに、途中の位置でも入れ子30を固定することが可能となる。
このように、位置決め凹部23の幅寸法L3を固定部31(挿入部33)の幅寸法L2よりも大きく形成した場合には、楔40の押し込み量の調整により、入れ子30の位置調整が可能となる。
さらに、位置決め凹部23の幅寸法L3を固定部31(挿入部33)の幅寸法L2よりも大きく形成した場合の調整方法は、楔40の押し込み量の調整のみでなく、厚さ寸法(予め楔テーパー面41と対向する面まで寸法)が異なった楔40を複数個用意しておいて、入れ子30を移動させた状態で、固定部31と収容穴21との間に形成される空間に応じて楔40を選択して挟み込むようにしてもよい。
<2−2>
前記実施形態では、入れ子装着部20の収容穴21の形状、およびこの収容穴21に挿入される入れ子30の固定部31の形状を正方形としたが、本発明はこれに限らず、長方形・三角・五角形以上の多角形、又は円形であってもよい。円形の場合には、楔の断面は円弧状のものを用いればよい。
また、実施形態では、母型10に対して入れ子30を直交する方向から挿入する場合を例示したが、母型成形部11に対して傾斜した状態で入れ子成形部34が露出するように、母型成形部11に対して傾斜させた入れ子装着部20を形成した母型であってもよい。
<2−3>
前記実施形態では、入れ子30を周囲を取り囲むように楔40を設ける場合を例示したが、本発明はこれに限らず、入れ子の一方の面を抜け止めされた状態で、収容穴内に挿入し、入れ子を挟んで対向する部分のみに楔で固定する形状であってもよい。
また、楔40の固定手段は、ボルトBによるネジ止めに限らず、他の手段であってもよく、要は、入れ子30の挿入部33が支持面24に押し付けられる固定手段であればよい。
1…成形用金型、10…母型(第1の金型)、11…母型成形部、20…入れ子装着部(貫通部)、21…収容穴、22…開口部、23,23A…位置決め凹部(段差面)、24…支持面、30,30A…入れ子(第2の金型)、31…固定部、32…入れ子テーパー面(側面)、33…挿入部(側面)、34…入れ子成形部(端面)、40…楔、41…楔テーパー面。

Claims (3)

  1. 成型品の形状に対応する成形空間に接する成形面と、前記成形面と対向する対向面と、当該成形面から前記対向面に向かって段階的に幅が大きくなるように貫通した貫通部とを有する第1の金型と、
    前記貫通部に挿入されたときに当該貫通部に設けられた階段面に接するとともに前記成型空間に接する端面と、当該端面に隣接する側面であって、前記貫通部に設けられた階段面と階段面とを結ぶ段差面に接する領域と、当該端面から遠ざかるに従って幅が小さくなる領域とが設けられた複数の側面とを有する第2の金型と、
    前記第2の金型が前記第1の金型の貫通部に挿入されている状態で当該貫通部の内壁と前記第2の金型の前記側面と間に形成される空間に対して挿入され、前記第1の金型の前記成形面から遠ざかるに従って幅が大きくなる楔と、
    前記楔を前記第1の金型に固定する固定具と、を備える
    ことを特徴とする成形用金型。
  2. 請求項1記載の成形用金型において、
    前記第2の金型が前記第1の金型の貫通部に挿入されている状態で前記貫通部の内壁と前記第2の金型の前記側面と間に形成される2カ所以上の空間に、前記楔を少なくとも2個以上設けられる
    ことを特徴とする成形用金型。
  3. (1)成型品の形状に対応する成形空間に接する成形面と、前記成形面と対向する対向面と、当該成形面から前記対向面に向かって段階的に幅が大きくなるように貫通した貫通部とを有する第1の金型の当該貫通部に対し、
    前記貫通部に挿入されたときに当該貫通部に設けられた階段面に接するとともに前記成型空間に接する端面と、当該端面に隣接する側面であって、前記貫通部に設けられた階段面と階段面とを結ぶ段差面に接する領域と、当該端面から遠ざかるに従って幅が小さくなる領域とが設けられた複数の側面とを有する第2の金型を挿入し、
    前記第2の金型が前記第1の金型の貫通部に挿入されている状態で当該貫通部の内壁と前記第2の金型の前記側面と間に形成される空間に対して、前記第1の金型の前記成形面から遠ざかるに従って幅が大きくなる楔を挿入して、固定具によって当該楔を前記第1の金型に固定する第1の工程と、
    (2)前記第1の工程において互いに固定された前記第1の金型に対する前記第2の金型の移動量及び移動方向を求める第2の工程と、
    (3)前記第1の金型及び前記第2の金型の固定を解き、前記第2の工程において求められた前記移動方向に対応する前記第2の金型の側面を、前記第2の工程において求められた前記移動量に対応する量だけ切削する第3の工程とを備え、
    前記第1の工程、前記第2の工程、及び前記第3の工程を少なくとも1回以上行って前記第1の金型に対する前記第2の金型の位置を調整する
    ことを特徴とする成形用金型の位置調整方法。
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