JP2011023558A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置において、装置全体の厚さ及び重量を低減すると共に、製造工程を減らす。
【解決手段】基板10と、基板10上に設けられた有機EL素子22と、有機EL素子22の反基板側に設けられた封止膜29とを備え、封止膜29の表面に設けられたタッチ検出電極31と、タッチ検出電極31の外周縁部に互いに離間して電気的に接続された複数本のタッチ検出配線32と、各タッチ検出配線32からの電気信号によりタッチ検出電極31におけるタッチ位置を検出するタッチ位置検出回路40とをさらに備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機EL(Electro Luminescence)表示装置に関し、特に、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置に関するものである。
有機EL表示装置は、アクティブマトリクス基板上において各画素毎に、下部電極、有機EL層及び上部電極が順に積層された有機EL素子を備え、下部電極と上部電極との間に電流を流すことにより、その間に挟まれた有機EL層を電流に応じた強度で発光させて、画像表示を行うように構成されている。この有機EL表示装置に対して、指やペンなどで接触した表示画面上の位置情報を検出するタッチセンサ機能を付加するために、その表示画面上にタッチパネルを重ねて設けることが知られている。
タッチパネルは、その動作原理によって、抵抗膜方式、静電容量結合方式、赤外線方式、超音波方式、及び電磁誘導結合方式などに分類されている。その中でも、抵抗膜方式及び静電容量結合方式のタッチパネルは、低コストで表示装置に搭載可能であるので、よく利用されている。
抵抗膜方式のタッチパネルは、例えば、互いに対向して配置された一対の基板と、一対の基板の内側にそれぞれ設けられた一対の透明導電膜と、一対の基板の間に狭持されて一対の透明導電膜の間に空気層を形成するための絶縁性を有するスペーサとを備えている。このように構成された抵抗膜方式のタッチパネルは、その表面が押圧されることにより、一対の透明導電膜同士が接触(短絡)して、それら一対の透明導電膜の間に電流が流れることから、押圧された位置を検出する構成となっている。
上記抵抗膜方式のタッチパネルを表示画面上に重ねて設けた有機EL表示装置として、例えば、特許文献1には、表示装置本体である有機EL表示パネルにタッチパネルが接着層を介して全面に貼り合わせられた有機EL表示装置が開示されている。そして、これによれば、有機EL表示パネルとタッチパネルとの間の隙間をなくし、表示装置を薄型化することができる、と記載されている。
特開2004−145878号公報
しかしながら、特許文献1に開示された抵抗膜方式のタッチパネルを備えた有機EL表示装置であっても、タッチパネルを有機EL表示パネルに搭載する必要があるので、タッチパネルを構成する一対の基板を有機EL表示パネルに重ねることになり、装置全体の厚さ及び重量が増大する。さらに、有機EL表示パネルとは別個にタッチパネルを作製する工程、及び作製したタッチパネルを有機EL表示パネルに貼り合わせる工程を行う必要があるため、製造工程が増して歩留り及びスループットが低下し、製造コストが上がってしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置において、装置全体の厚さ及び重量を低減すると共に、製造工程を減らすことにある。
上記の目的を達成するために、この発明は、封止膜の表面にタッチ検出電極が設けられ、そのタッチ検出電極上におけるタッチ位置を、タッチ検出電極に電気的に接続されたタッチ検出配線からの電気信号により検出するように構成されているものである。
具体的に、本発明に係る有機EL表示装置は、基板と、上記基板上に設けられた有機EL素子と、上記有機EL素子の反基板側に設けられた封止膜とを備えた有機EL表示装置であって、上記封止膜の表面に設けられたタッチ検出電極と、上記タッチ検出電極の外周縁部に互いに離間して電気的に接続された複数本のタッチ検出配線と、上記各タッチ検出配線からの電気信号により上記タッチ検出電極上におけるタッチ位置を検出するタッチ位置検出回路とをさらに備えていることを特徴とする。
上記の構成によると、各タッチ検出配線からの電気信号によりタッチ位置を検出可能なタッチ検出電極が封止膜の表面に直接に設けられていることによりタッチセンサ機能を有しているため、表示装置本体にタッチパネルを搭載する必要がなく、装置全体の厚さ及び重量が低減する。さらに、表示装置本体とは別個にタッチパネルを作製する工程、及び作製したタッチパネルを表示装置本体に貼り合わせる工程を行う必要もなくなるので、全体として製造工程が減る。したがって、装置全体の厚さ及び重量を低減すると共に、製造工程を減らすことが可能になる。これにより、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置の薄型化及び軽量化を図りながらも、製造歩留り及びスループットを向上させて、製造コストを下げることが可能になる。
上記構成の有機EL表示装置において、上記有機EL素子と上記封止膜との間には、上記有機EL素子を覆う素子封止膜と、該素子封止膜を覆い、上記有機EL素子と上記タッチ検出電極とを電磁遮蔽するためのシールド層とが設けられていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL素子と封止膜との間において有機EL素子を覆う素子封止膜上にシールド層が設けられているため、画像表示を行うために有機EL素子に印加される経時的に変化する電圧に起因してタッチ検出電極に誘起電圧が発生することが抑制される。そのことにより、タッチ検出電極上におけるタッチ位置を検出するための電気信号に含まれるノイズ成分が低減するため、タッチ位置の検出精度を向上させることが可能になる。
そして、上記タッチ検出電極は、電極封止膜によって覆われていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL素子が素子封止膜、封止膜及び電極封止膜により多層化された封止膜で封止されているため、有機EL素子の反基板側に封止板を設けることなく、有機EL素子への外部からの水分や酸素の進入を十分に抑制することが可能になる。これにより、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置の薄型化及び軽量化を良好に行うことが可能になる。
また、上記封止膜は、上記有機EL素子を直接に覆っていることが好ましい。
上記の構成によると、封止膜が有機EL素子を封止する素子封止膜を構成しており、シールド層やシールド層を封止するシールド封止膜などのシールド構造体が設けられていない簡素な構造であるため、シールド構造体が設けられている場合に比べて、シールド構造体を形成する工程を行う必要がない分さらに製造工程が減る。そのことにより、製造歩留り及びスループットがさらに向上して製造コストがより低減すると共に、より容易にタッチセンサ機能を有機EL表示装置に付加することが可能になる。そして、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置の薄型化及び軽量化を可及的に行うことが可能になる。
また、上記タッチ検出電極の反基板側には、封止板が封止樹脂を介して設けられていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL素子にまで水分や酸素が外部から侵入することが封止板により良好に抑制されるため、封止板が設けられていない場合に比べて、有機EL素子における電極の酸化や有機層の材質劣化の進行がより抑制される。そのことにより、有機EL素子の発光品位の低下が抑制されるため、有機EL表示装置の信頼性を向上させることが可能になる。
また、上記各タッチ検出配線は、上記基板と上記タッチ検出電極との間に一部が重なるように設けられていることが好ましい。
上記の構成によると、有機EL素子などの他の構造体と併せてタッチ検出配線を形成することが可能になるため、製造工程を簡略化することが可能になる。
また、上記各タッチ検出配線は、上記タッチ検出電極の外側で上記基板の一方側の端部に設定された端子領域にそれぞれ引き出されて、当該引き出し端部に形成された接続端子が配線基板にまとめて電気的に接続され、上記タッチ位置検出回路は、上記配線基板を介して上記各接続端子に電気的に接続されていることが好ましい。
上記の構成によると、複数本のタッチ検出配線の各接続端子が、基板の一方側に設定された端子領域で配線基板にまとめて接続されて、その配線基板を介してタッチ位置検出回路に電気的に接続された簡素な構造となっているので、配線基板などの実装部品の数が最小限に抑えられる。これにより、製造コストをさらに下げて、且つタッチセンサ機能を有する有機EL表示装置をより容易に製造することが可能になる。
さらに、上記タッチ検出電極は、矩形状に形成され、上記端子領域は、上記タッチ検出電極の一辺に沿って設定され、上記複数本のタッチ検出配線は、上記タッチ検出電極における端子領域側の2隅からそれぞれ引き出された2本の第1タッチ検出配線と、上記タッチ検出電極における反端子領域側の2隅からそれぞれ引き出された2本の第2タッチ検出配線とで構成され、上記2本の第2タッチ検出配線は、上記タッチ検出電極上における上記端子領域が沿う一辺に隣接する対辺に沿って両側から引き出されていることが好ましい。
上記の構成によると、2本の第2タッチ検出配線がタッチ検出電極の互いに異なる辺に沿って引き出されているため、両第2タッチ検出配線がタッチ検出電極の同一辺、すなわち端子領域が沿う一辺に隣接する対辺のうち一方にのみ沿って引き出された場合よりも、タッチ検出電極の接続端子が設けられた端子領域の幅が狭くなり、表示領域の外側の額縁領域を小さくすることが可能になる。また、配線の多層化をすることなく、額縁領域を狭くすることが可能になるので、製造工程が簡略化されると共に、製造歩留りをより向上させることが可能になる。
上記有機EL表示装置は、上記タッチ検出電極上におけるタッチ位置を静電容量結合方式により検出するように構成されていることが好ましい。
静電容量結合方式では、単層でタッチ検出電極を形成する方式があり、その場合、多層でタッチ検出電極を形成する方式やその他の方式に比べて、製造効率が簡略化され、製品構造や電極パターンも単純であるので、製造歩留り及びスループットが大幅に向上する。
上記タッチ検出電極は、酸化スズ、インジウムスズ酸化物又はインジウム亜鉛酸化物により形成されていてもよい。
上記の構成によると、酸化スズ、インジウムスズ酸化物及びインジウム亜鉛酸化物は、一般的な透明導電膜であるので、画像表示を妨げることなく、本発明の作用効果が具体的に奏される。
本発明によれば、封止膜の表面にタッチ検出電極が設けられ、そのタッチ検出電極上におけるタッチ位置を、タッチ検出電極に電気的に接続されたタッチ検出配線からの電気信号により検出するように構成されているので、装置全体の厚さ及び重量を低減できると共に、製造工程を減らすことができる。その結果、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置において、薄型化及び軽量化を図りながらも、製造コストを下げることができる。
実施形態1における有機EL表示装置を概略的に示す斜視図である。 有機EL表示パネルにおける表示領域の一部を概略的に示す斜視図である。 有機EL表示パネルを概略的に示す斜視図である。 図2のIV−IV線における断面図である。 有機EL表示パネルにおける駆動回路を示す概念図である。 1つの画素回路を示す概念図である。 画素回路を構成するパターンを概略的に示す平面図である。 図7のVIII−VIII線における断面図である。 図7のIX−IX線における断面図である。 図3におけるX−X線における断面図である。 図3におけるXI−XI線における断面図である。 1次元抵抗体を用いた静電容量結合方式のタッチセンサの動作原理を説明するための模式図である。 タッチセンサ部でのタッチ位置検出の動作原理を説明するための模式図である。 タッチセンサ回路基板上におけるタッチ位置検出回路の概念図である。 アクティブマトリクス基板の作製における前半工程図であり、図8対応箇所を示す断面図である。 アクティブマトリクス基板の作製における後半工程図であり、図8対応箇所を示す断面図である。 有機EL素子の形成における前半工程図であり、図4対応箇所を示す断面図である。 有機EL素子の形成における後半工程図、及び下部封止膜の形成における工程図であり、図4対応箇所を示す断面図である。 シールド構造体及びタッチ検出電極の形成における工程図であり、図4対応箇所を示す断面図である。 実施形態2における有機EL表示装置の表示領域を概略的に示す断面図である。 実施形態3における有機EL表示装置の表示領域を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図19は、本発明に係る有機EL表示装置及びその製造方法の実施形態1を示している。
図1は、本実施形態の有機EL表示装置Sを概略的に示す斜視図である。図2は、有機EL表示装置Sの表示領域Dの一部を概略的に示す斜視図である。図3は、表示装置本体である有機EL表示パネル1を概略的に示す斜視図である。図4は、図2のIV−IV線における表示領域Dの断面図である。
<有機EL表示装置Sの構成>
本実施形態の有機EL表示装置Sは、図1に示すように、有機EL表示パネル1と、その有機EL表示パネル1にフレキシブルプリント配線基板(Flexible Printed Circuit、以下、FPCと称する)2を介して接続されたタッチセンサ回路基板3とを備えている。
有機EL表示パネル1は、例えば矩形状などに形成され、外縁部分に非表示領域である額縁領域F、その額縁領域Fの内側に画像表示を行う表示領域Dがそれぞれ設定されている。そして、額縁領域Fの一辺側(図1中右側)には外部回路と接続するための端子領域Tが設定されている。FPC2は、一端部が異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film、以下、ACFと称する)を介して端子領域Tに接続され、他端部がACFや半田付けによりタッチセンサ回路基板3に接続されている。このFPC2には、有機EL表示パネル1とタッチセンサ回路基板3とを電気的に接続するための配線パターンを含む所定の配線パターンが設けられている。
<有機EL表示パネル1の構成>
有機EL表示パネル1は、アクティブマトリクス駆動方式を採用しており、それぞれが個別に電気的に駆動制御可能な図2に示す複数の画素Pで表示領域Dが構成されている。例えば、フルハイビジョンの有機EL表示パネル1では、横方向(図中X方向)に1920個、縦方向(図中Y方向)に1080個の画素Pが並んでいる。各画素Pは、例えば赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の3色の副画素p1を1組として構成されている。なお、図2では3色の副画素p1が並置方式でストライプ状に並んでいる様子を示しているが、その他に3色の副画素p1がデルタ配列であっても、本特許の趣旨に影響は及ばない。また、3色の副画素p1が積層されている積層方式やその他の並べ方であっても、本特許の趣旨に影響は及ばない。
この有機EL表示パネル1は、図3及び図4に示すように、アクティブマトリクス基板10と、アクティブマトリクス基板10上の表示領域Dに各副画素p1に対応して所定配列で設けられた複数の有機EL素子22と、各有機EL素子22を覆うように設けられた素子封止膜としての下部封止膜27と、下部封止膜27上に各有機EL素子22に重なるように設けられたシールド層28と、シールド層28を覆うように設けられたシールド封止膜としての中間封止膜29と、中間封止膜29上に設けられたタッチセンサ部30とを備えている。
<有機EL表示パネル1における駆動回路の構成>
有機EL表示パネル1には、アクティブマトリクス基板10と各有機EL素子22で構成された図5及び図6に示す駆動回路が設けられている。図5は、有機EL表示パネル1における駆動回路を示す概念図である。図6は、1つの副画素p1での回路を示す概念図である。
アクティブマトリクス基板10には、図5に示すように、有機EL表示パネル1を駆動するための駆動回路として、表示領域Dにおいて、互いに並行して延びる複数のゲート配線(走査線)15と、各ゲート配線15に交差する方向に互いに並行して延びる複数のソース配線(データ線)18と、各ソース配線18に沿って延びる複数の電流供給配線19とが設けられている。ここで、ゲート配線15及びソース配線18は、互いに絶縁されており、全体として各副画素p1を区画するように格子状に形成されている。
さらに、アクティブマトリクス基板10には、各ゲート配線15が接続されてこれら各ゲート配線15を駆動させるゲート線駆動回路GDrと、各ソース配線18が接続されてこれら各ソース配線18を駆動させるソース線駆動回路SDrと、各有機EL素子22に電流を供給するための電源回路Vp,Vcomとが設けられている。電源回路Vpには各電流供給配線19が接続されている。ゲート線駆動回路GDr、ソース線駆動回路SDr及び電源回路Vp,Vcomは、例えばモノリシック回路として額縁領域Fに形成されている。ゲート線駆動回路GDr及びソース線駆動回路SDrは、FPC2を介して別基板に設けられた図3に示す表示制御回路TCONに電気的に接続されている。そして、各副画素p1には、ゲート配線15及びソース配線18からの信号に応じて駆動する画素回路Pcが構成されている。
画素回路Pcは、図6に示すように、ゲート配線15及びソース配線18に接続されたスイッチング用薄膜トランジスタTr1と、各々、スイッチング用薄膜トランジスタTr1のドレインに電気的に接続された駆動用薄膜トランジスタTr2及び保持容量Csとを備えている。保持容量Csは、電流供給配線19を介して電源回路Vpにも接続されている。駆動用薄膜トランジスタTr2は、ソースが電流供給配線19、ドレインが有機EL素子22にそれぞれ接続されている。そして、有機EL素子22は、電源回路Vcomに接続されている。
<アクティブマトリクス基板10及び有機EL素子22の構成>
図6の画素回路Pcは、例えば図7〜図9に示すパターンで構成される。図7は、1つの画素回路Pcのパターンを示す平面図である。図8は図7のVIII−VIII線における断面、図9は図7のIX−IX線における断面をそれぞれ示す図である。なお、図7中の参照符合Cは、コンタクトホールを介して上下パターンを接続する接続部である。また、図8及び図9では、有機EL素子22よりも上層の構成を省略している。
<アクティブマトリクス基板10の構成>
アクティブマトリクス基板10は、図8及び図9に示す絶縁性基板11上に上記駆動回路が形成されている。絶縁性基板11は、有機EL素子22の機械的耐久性を担保する機能、及び有機層に外部から水分や酸素が進入することを抑制する機能を有している。絶縁性基板11の材料としては、ガラスや石英などの無機材料、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチック、及びアルミナなどのセラミックスなどを用いることができる。また、アルミニウムや鉄などの金属基板の一方面をシリカゲル(SiO)や有機絶縁性材料などの絶縁材料でコートした基板、又はアルミニウムや鉄などの金属基板の表面に陽極酸化などの方法で絶縁化処理を施した基板などであっても構わない。
絶縁性基板11上には、図8に示すように、その表面からの不純物の拡散を防ぐ目的で保護膜12が設けられており、その保護膜12上にスイッチング用及び駆動用薄膜トランジスタTr1,Tr2が設けられている。これらスイッチング用及び駆動用薄膜トランジスタTr1,Tr2は、トップゲート型の構造を採用しており、保護膜12の表面に設けられたポリシリコンからなる半導体層13a,13bと、半導体層13a,13bを覆うように設けられたゲート絶縁膜14と、ゲート絶縁膜14を介して半導体層13a,13bの中央部分(チャネル領域)に重なるように設けられたゲート電極15a,16bと、半導体層13a,13bの一方側(ソース領域)に接続されたソース電極18a,19bと、半導体層13a,13bの他方側(ドレイン領域)に接続されたドレイン電極16a,20とを備えている。
なお、本実施形態では、半導体層13a,13bがポリシリコンからなるとしているが、半導体層13a,13bは、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、酸化亜鉛などの酸化物半導体で構成されていてもよい。
スイッチング用薄膜トランジスタTr1は、ゲート電極15aがゲート配線15の図7中下方に突出した部分で構成されている。ソース電極18aは、ソース配線18の図7中右側側方に突出した部分で構成され、平坦化絶縁膜21及びゲート絶縁膜14に形成されたコンタクトホールhを介して(接続部Cで)半導体層13aに接続されている。また、ドレイン電極16aは、電流供給配線19に重なるように延びるゲート配線16の一端部で構成され、ゲート絶縁膜14に形成されたコンタクトホール14hを介して(接続部Cで)半導体層13aに接続されている。そして、ゲート配線16と電流供給配線19とが層間絶縁膜17を介して対向する構造により保持容量Csが構成されている。
駆動用薄膜トランジスタTr2は、スイッチング用薄膜トランジスタTr1に隣接して設けられており、ゲート電極16bがゲート配線16におけるドレイン電極16aとは反対側の端部で構成されている。ソース電極19bは、電流供給配線19の図7中左側側方に突出した部分で構成され、平坦化絶縁膜21及びゲート絶縁膜14に形成されたコンタクトホールhを介して(接続部Cで)半導体層13bに接続されている。そして、ドレイン電極20は、層間絶縁膜17及びゲート絶縁膜14に形成されたコンタクトホールhを介して(接続部Cで)半導体層13bから層間絶縁膜17上に引き出されている。
<有機EL素子22の構成>
各有機EL素子22は、図9に示すように平坦化絶縁膜21上に設けられ、駆動用薄膜トランジスタTr2のドレイン電極20にそれぞれ電気的に接続されている。この有機EL素子22は、トップエミッション型の構造を採用しており、平坦化絶縁膜21の表面に設けられた下部電極23と、下部電極23上に設けられた有機EL層25と、有機EL層25を介して下部電極23に重なるように設けられた上部電極26とを備え、有機EL層25が対応する副画素の色で発光する。本実施形態では、下部電極23が陽極を構成し、上部電極26が陰極を構成している。
下部電極23は、図7及び図8に示すように平坦化絶縁膜21に形成されたコンタクトホール21hを介して(接続部Cで)駆動用薄膜トランジスタTr2のドレイン電極20に接続されている。また、平坦化絶縁膜21上において各下部電極23の間には、図4及び図9に示すように、それら各下部電極23のエッジを覆うように格子状のエッジカバー24が設けられ、このエッジカバー24により各下部電極23が区画されている。
下部電極23は、有機EL層25に正孔(ホール)を注入する機能を有する。この下部電極23の材料としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、金(Au)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、イットリウム(Y)、ナトリウム(Na)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、インジウム(In)、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)、イッテルビウム(Yb)、フッ化リチウム(LiF)などの金属材料を用いることができる。また、マグネシウム(Mg)/銅(Cu)、マグネシウム(Mg)/銀(Ag)、ナトリウム(Na)/カリウム(K)、アスタチン(At)/酸化アスタチン(AtO)、リチウム(Li)/アルミニウム(Al)、リチウム(Li)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)、又はフッ化リチウム(LiF)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)などの合金であっても構わない。さらに、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、又はインジウムスズ酸化物(酸化インジウムと酸化スズとの化合物:ITO)やインジウム亜鉛酸化物(酸化インジウムと酸化亜鉛との酸化物:IZO)などの導電性酸化物などであってもよい。また、下部電極23は、上記材料からなる層を複数積層して構成されていてもよい。
この下部電極23は、仕事関数の大きな材料で構成することが好ましい。仕事関数の大きな材料で下部電極23を構成することにより、有機EL層25への正孔注入の効率を向上させることができるからである。仕事関数の大きな材料としては、インジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などが挙げられる。また、下部電極23は、アルミニウム(Al)などの光反射性の材料により形成されていることが好ましい。この構成によれば、有機EL層25から下部電極23側に向けて出射された光が下部電極23により上部電極26側に高い反射率で反射される。そのため、有機EL層25からの光の出射効率を高めることができ、高い輝度を実現することができる。さらに、下部電極23は、高い導電性及び光反射率を有するアルミニウム(Al)などの金属層と、仕事関数の大きなインジウムスズ酸化物(ITO)などの導電性酸化物層とが積層された多層構造であってもよい。この構成によれば、下部電極23の高い光反射率と高いホール注入効率とを同時に実現することができる。したがって、より高輝度な有機EL素子22を実現することができる。
有機EL層25は、正孔輸送層25ht、発光層25e及び電子輸送層25etがこの順に積層された3層構造を有している。
正孔輸送層25htは、下部電極23から有機EL層25への正孔の輸送効率を向上させる機能を有する。この正孔輸送層25htは、各下部電極23を覆うように設けられており、全ての有機EL素子22で一体に形成されて共用されている。正孔輸送層25htの材料としては、ポルフィリン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリシラン、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミン置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、水素化アモルファスシリコン、水素化アモルファス炭化シリコン、硫化亜鉛、又はセレン化亜鉛などを用いることができる。
発光層25eは、下部電極23から注入された正孔と上部電極26から注入された電子とを再結合させて発光する機能を有する。この発光層25eは、各有機EL素子22毎に分離して設けられ、発光色(赤色、緑色又は青色)に合わせて異なる材料で形成されている。発光層25eの材料としては、金属オキシノイド化合物[8−ヒドロキシキノリン金属錯体]、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、ジフェニルエチレン誘導体、ビニルアセトン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、クマリン誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、スチリル誘導体、スチリルアミン誘導体、ビススチリルベンゼン誘導体、トリススチリルベンゼン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、アミノピレン誘電体、ピリジン誘電体、ローダミン誘電体、アクイジン誘電体、フェノキサゾン、キナクリドン誘電体、ルブレン、ポリ−p−フェニレンビニレン、又はポリシランなどを用いることができる。
電子輸送層25etは、電子を発光層25eまで効率良く移動させる役割を持つ。この電子輸送層25etも、各発光層25eを覆うように設けられており、正孔輸送層25htと同様に全ての有機EL素子22で一体に形成されて共用されている。電子輸送層25etの材料としては、例えば、有機化合物としてオキサジアゾール誘電体、トリアゾール誘電体、ベンゾキノン誘電体、ナフトキノン誘電体、アントラキノン誘電体、テトラシアノアントラキノジメタン誘電体、ジフェノキノン誘電体、フルオレノン誘電体、シロール誘電体、金属オキシノイド化合物などを用いることができる。
上部電極26は、有機EL層25に電子を注入する機能を有する。この上部電極26の材料としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、金(Au)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、イットリウム(Y)、ナトリウム(Na)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、インジウム(In)、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)、イッテルビウム(Yb)、フッ化リチウム(LiF)などの金属材料を用いることができる。また、上部電極26は、マグネシウム(Mg)/銅(Cu)、マグネシウム(Mg)/銀(Ag)、ナトリウム(Na)/カリウム(K)、アスタチン(At)/酸化アスタチン(AtO)、リチウム(Li)/アルミニウム(Al)、リチウム(Li)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)、又はフッ化リチウム(LiF)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)などの合金により形成されていてもよい。さらに、上部電極26は、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、又はインジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの導電性酸化物により形成されていてもよい。また、上部電極26は、上記材料からなる層を複数積層して形成することもできる。
この上部電極26は、仕事関数の小さな材料で構成することが好ましい。仕事関数の小さな材料で上部電極26を構成することにより、有機EL層25への電子注入の効率を向上させることができるからである。仕事関数が小さな材料としては、マグネシウム(Mg)、リチウム(Li)、フッ化リチウム(LiF)、マグネシウム(Mg)/銅(Cu)、マグネシウム(Mg)/銀(Ag)、ナトリウム(Na)/カリウム(K)、リチウム(Li)/アルミニウム(Al)、リチウム(Li)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)、又はフッ化リチウム(LiF)/カルシウム(Ca)/アルミニウム(Al)などが挙げられる。また、上部電極26は、インジウムスズ酸化物(ITO)などの光透過性を有する材料により形成されていることが好ましい。この構成によれば、発光層25eからの光の上部電極26による吸収率を低くすることができ、高い輝度を実現することができる。さらに、上部電極26は、仕事関数が小さいカルシウム(Ca)やアルミニウム(Al)からなる金属層と、高い光透過率を有するインジウムスズ酸化物(ITO)などからなる透明電極層とが積層された多層構造であってもよい。この構成によれば、上部電極26の高い電子注入効率と高い光透過率とを同時に実現することができる。したがって、より高輝度な有機EL素子22を実現することができる。
<下部封止膜27の構成>
下部封止膜27は、上部電極26を大気中の水分や酸素から保護すると共に上部電極26とシールド層28とを絶縁するために設けられている。この下部封止膜27は、例えば、酸化ケイ素(SiO)や窒化シリコン(Si:x,yは0より大きい実数)や、シリコンナイトライド(SiON)などの単一の絶縁性膜、又はこれら絶縁性膜が積層された積層膜によって形成されて、光透過性を有している。
<シールド層28の構成>
シールド層28は、少なくとも表示領域Dを含むように下部封止膜27上に、酸化スズ(SnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)又はインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの光透過性を有する導電材料で形成されて、各有機EL素子22とタッチセンサ部30とを電磁遮蔽している。そのことにより、画像表示を行うために各有機EL素子22に印加される経時的に変化する電圧に起因してタッチセンサ部30に誘起電圧が発生することが抑制され、表示領域Dで発生するノイズからタッチセンサ部30が保護されている。
このシールド層28は、図3に示すように、反端子領域T側の一端部に接続されたシールド配線28lにより有機EL表示パネル1の外縁部に沿って額縁領域Fを延びて端子領域Tに引き出されて、その引き出し端部に形成された接続端子28tがFPC2の配線パターンに電気的に接続されている。シールド配線28lは、図10に示すようにアクティブマトリクス基板10とシールド層28との間に一端部が重なるように設けられている。そして、シールド配線28lは、FPC2及びタッチセンサ回路基板3を介して接地されている。
<中間封止膜29の構成>
中間封止膜29は、各有機EL素子22及びシールド層28を大気中の水分や酸素から保護すると共にシールド層28とタッチセンサ部30とを絶縁するために設けられている。この中間封止膜29も、下部封止膜27と同様に、例えば、酸化ケイ素(SiO)や窒化シリコン(Si:x,yは0より大きい実数)や、シリコンナイトライド(SiON)などの単一の絶縁性膜、又はこれら絶縁性膜が積層された積層膜によって形成されて、光透過性を有している。
<タッチセンサ部30の構成>
タッチセンサ部30は、図3に太線で示すように、少なくとも表示領域Dを含むように中間封止膜29上に設けられたタッチ検出電極31と、タッチ検出電極31の外周縁部に互いに離間してそれぞれ接続された複数本のタッチ検出配線32と、タッチ検出電極31を覆うように設けられた電極封止膜としての上部封止膜33とを備えている。
タッチ検出電極31は、例えば矩形状に形成され、酸化スズ(SnO)、インジウムスズ酸化物(ITO)又はインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料で形成されて、光透過性を有している。
複数本のタッチ検出配線32は、タッチ検出電極31における端子領域T側(図3中右側)の2隅にそれぞれ接続された2本の第1タッチ検出配線32aと、タッチ検出電極31における反端子領域T側(図3中左側)の2隅にそれぞれ接続された2本の第2タッチ検出配線32bとで構成されている。これら各タッチ検出配線32は、端子領域Tに引き出されて、その引き出し端部に形成された接続端子32tがFPC2の配線パターンにまとめて電気的に接続されている。これら各タッチ検出配線32は、図11に示すように、アクティブマトリクス基板10とタッチ検出電極31の四隅部分との間に一端部が重なるように設けられている。
上部封止膜33は、端子領域Tを除いてアクティブマトリクス基板10上の各配線28l,32をタッチ検出電極31と共に全て覆うように設けられ、これら電極31、配線28l,32及び有機EL素子22を大気中の水分や酸素から保護すると共に、タッチ検出電極31上におけるタッチされた点で静電容量を形成するために設けられている。この上部封止膜33も、下部封止膜27と同様に、例えば、酸化ケイ素(SiO)や窒化シリコン(Si:x,yは0より大きい実数)や、シリコンナイトライド(SiON)などの単一の絶縁性膜、又はこれら絶縁性膜が積層された積層膜によって形成されて、光透過性を有している。
<タッチ位置検出方法>
ここで、図12及び図13を参照しながら、本実施形態で採用するタッチセンサ部30での静電容量結合方式によるタッチ位置の検出方法の原理について説明する。図12は、1次元抵抗体を用いた静電容量結合方式のタッチセンサの動作原理を説明するための模式図である。図13は、タッチセンサ部30でのタッチ位置検出の動作原理を説明するための模式図である。
図12では、説明を簡単にするため、タッチ検出電極31として、電極A及びBに挟まれた1次元抵抗体を示しているが、実際の表示装置では、2次元的な広がりを持つタッチ検出電極31がこの1次元抵抗体と同様の機能を発揮することになる。
電極A及びBのそれぞれには、電流−電圧変換用の抵抗rが接続されている。これら端子A及びBは、後述するタッチ位置検出回路に接続されている。
電極Aとグランドとの間、及び電極Bとグランドとの間には、同相同電位の電圧(交流e)が印加されている。このとき、電極A及びBは常に同電位にあるため、電極Aと電極Bとの間を電流は流れない。
そして、仮に、指で位置Xをタッチした場合において、指によってタッチされた位置Xから電極Aまでの抵抗をR、位置Xから電極Bまでの抵抗をR、R=R+Rとする。このとき、人のインピーダンスをZとし、電極Aを流れる電流をi、電極Bを流れる電流をiとした場合、以下の式が成立する。
e=ri+R+(i+i)Z (式1)
e=ri+R+(i+i)Z (式2)
上記の(式1)及び(式2)から、以下の(式3)及び(式4)が得られる。
(r+R)=i(r+R) (式3)
=i(r+R)/(r+R) (式4)
上記の(式4)を(式1)に代入すると、以下の(式5)が得られる。
e=ri+R+(i+i(r+R)/(r+R))Z
=i(R(Z+r)+R+2Zr+r)/(r+R) (式5)
上記の(式5)から、以下の(式6)が得られる。
=e(r+R)/(R(Z+r)+R+2Zr+r) (式6)
同様にして、以下の(式7)が得られる。
=e(r+R)/(R(Z+r)+R+2Zr+r) (式7)
ここで、R、Rの比を全体の抵抗Rを用いて表すと、以下の(式8)が得られる。
/R=(2r/R+1)i/(i+i)−r/R (式8)
ここで、r及びRは既知であるので、電極Aを流れる電流iと電極Bを流れる電流iとを測定によって求めれば、上記の(式8)からR/Rを決定することができる。なお、R/Rは、指で接触した人間を含むインピーダンスZに依存しない。したがって、インピーダンスZがゼロ又は無限大でない限り、上記の(式8)が成立し、人、材料による変化、状態を無視できる。
次に、図13を参照しながら、上記1次元の場合における関係式を2次元の場合に適用した場合について説明する。ここで、タッチ検出電極31の四隅には、図13に示すように、電極A,B,C及びDが形成されている。これら各電極A,B,C及びDは、タッチ検出電極31に対する各タッチ検出配線32の接続部分で構成され、後述する位置検出回路に接続されている。
これら各電極A,B,C及びDには、同相同電位の交流電圧が印加され、指などでタッチすることによって各端子A,B,C及びDに流れる電流をそれぞれi、i、i及びiとする。この場合、上記の計算と同様な計算により、以下の式が得られる。
X=k+k・(i+i)/(i+i+i+i) (式9)
Y=k+k・(i+i)/(i+i+i+i) (式10)
ここで、Xはタッチ検出電極31上におけるタッチ位置のX座標、Yはタッチ検出電極31上におけるタッチ位置のY座標である。また、k1はオフセット、k2は倍率である。さらに、k1及びk2は、人のインピーダンスに依存しない定数である。
そして、上記の(式9)及び(式10)に基づけば、各電極A,B,C及びDを流れる電流i、i、i及びiの測定値からタッチ検出電極31上のタッチ位置を決定することができる。
なお、上述した例では、タッチ検出電極31の4隅に電極を配置し、各電極を流れる電流を測定することにより、2次元的な広がりを持つ面上におけるタッチ位置を検出しているが、タッチ検出電極31の電極数は4つに限られるものではない。2次元的なタッチ位置の検出に必要な電極の最低数は3つであるが、電極の数を5つ以上に増加させることにより、タッチ位置の検出精度を向上させることができる。
<タッチセンサ回路基板3の構成>
上記タッチ位置検出方法によるタッチ検出電極31上のタッチ位置の検出は、図14に示すタッチセンサ回路基板3に設けられたタッチ位置検出回路40により実行される。図14は、タッチセンサ回路基板3におけるタッチ位置検出回路40を示す概念図である。
タッチ位置検出回路40は、各タッチ検出配線32からの電気信号によりタッチ検出電極31におけるタッチ位置を検出するように構成されている。このタッチ位置検出回路40は、各タッチ検出配線32毎に設けられ、それら各タッチ検出配線32にFPC2の配線パターンを介してそれぞれ接続された電流検出回路41と、各電流検出回路41に接続された電流変化検出回路42と、電流変化検出回路42に接続された増幅回路43と、増幅回路43に接続されたノイズ除去回路44と、ノイズ除去回路44に接続されたフィルタリング&増幅回路45と、フィルタリング&増幅回路45に接続されたサンプル&ホールド回路46と、サンプル&ホールド回路46に接続されたA/D変換回路47と、A/D変換回路47に接続された演算回路48とを備えている。
各電流検出回路41は、各タッチ検出配線32を介してタッチ検出電極31の四隅の各々とグランドとの間を流れる電流を測定して、その測定結果であるアナログ電気信号を電流変化検出回路42に送り出す。電流変化検出回路42は、受け取ったアナログ電気信号からタッチセンサ部30がタッチされたときの電流の変化分(増加分)を検出してその変化分の信号を増幅回路43に送る。増幅回路43は、前記変化分が微弱であるため、ノイズ除去が行えるレベルにまで前記変化分の信号を増幅する。ノイズ除去回路44は、増幅された前記信号に乗ったタッチ情報に関する信号以外の成分であるノイズを除去する。フィルタリング&増幅回路45は、まず、フィルタリングを行ってノイズ除去された前記変化分の信号に重畳されている交流信号を除去する。そして、増幅処理を行ってサンプル&ホールド回路が動作するのに十分な信号レベルまで前記変化分の信号を増幅する。サンプル&ホールド回路46は、増幅された前記変化分の信号をサンプリングして保持すると共にA/D変換回路に送り出す。A/D変換回路47は、受け取ったアナログ電気信号からデジタル化されたデジタル電気信号を生成し、演算回路48に出力する。演算回路48は、入力された電気信号に基づき上記タッチ位置検出方法に従ってタッチ位置を求め、タッチ点を形成した操作者による入力命令を判断し、所定のデータ処理などを行う。
<有機EL表示装置Sの作動>
上記構成の有機EL表示装置Sでは、各副画素p1において、表示制御回路TCONからの信号に基づき、ゲート線駆動回路GDrによりゲート配線15からゲート信号がゲート電極15aに送られて、スイッチング用薄膜トランジスタTr1がオン状態になったときに、ソース線駆動回路SDrによりソース配線18からソース信号がソース電極18aに送られ、半導体層13a及びドレイン電極16aを介して、保持容量Csが充電されると共に、ゲート電極16bに送られて駆動用薄膜トランジスタTr2がオン状態となる。また、スイッチング用薄膜トランジスタTr1がオフ状態のときには、充電された保持容量Csの電圧により駆動用薄膜トランジスタTr2のオン状態が維持される。このように駆動用薄膜トランジスタTr2がオン状態のとき、ソース信号に応じた電流が電流供給配線19から有機EL素子22に流れる。そして、有機EL表示装置Sでは、有機EL層25に流れる電流の大きさによって各画素P毎における発光色の異なる3つの有機EL素子22の発光強度をそれぞれ調整することにより、所望の画像が表示される。
また、有機EL表示装置Sでは、上部封止膜33の表面がタッチされたときに、上部封止膜33のタッチされた点でタッチ検出電極31と人体(指など)との間に静電容量が形成されて人体を介して接地し、その静電容量を介して微弱電流が流れて、タッチ検出電極31の四隅と接地点との間の電流値において変化が生じ、そのタッチ検出電極31の四隅と接地点との間の電流値の変化に基づいてタッチ位置検出回路40によりタッチされた位置が検出される。
−製造方法−
次に、上記有機EL表示装置Sを製造する方法について、図15〜図19を参照しながら一例を挙げて説明する。
図15及び図16は、アクティブマトリクス基板10の作製における工程図であり、図8に対応する箇所の断面図である。図17及び図18は、有機EL素子22及び下部封止膜27の形成における工程図であり、図4に対応する箇所の断面図である。図19は、中間封止膜29及びタッチ検出電極31の形成における工程図であり、図4に対応する箇所の断面図である。
有機EL表示装置Sの製造方法は、アクティブマトリクス基板作製工程、有機EL素子・タッチセンサ部形成工程、及び回路基板実装工程を含んでいる。
<アクティブマトリクス基板作製工程>
まず、絶縁性基板11として無アルカリガラス基板を準備する。この基板11は、IPA(Iso-Propyl Alcohol)超音波洗浄や純水洗浄などの方法により、有機物などの異物を予め除去しておく。
次に、準備したガラス基板11の全面に、公知のCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、シリコンオキシナイトライド(SiON)膜を100nm〜400nm程度の厚さに成膜することで、図15(a)に示すように保護膜12を形成する。
さらに、保護膜12が形成された基板上に、プラズマCVD法により、アモルファスシリコン膜を30nm〜80nm程度の厚さに成膜した後、そのアモルファスシリコン膜を固相成長させる。固相成長は、例えば、アモルファスシリコン膜13に対して結晶化を助長するニッケル(Ni)などの金属触媒を塗布法や成膜法により添加し、その後、基板が歪まない程度の温度で加熱処理を行うことによって、金属添加物を起点として結晶粒を成長させることにより行う。これにより、結晶質シリコン膜が形成される。次に、その結晶質シリコン膜にエキシマレーザを照射して熱処理することで、多結晶化したポリシリコン膜を形成する。そして、そのポリシリコン膜をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで、図15(b)に示すように半導体層13a,13bを形成する。
続いて、半導体層13a,13bが形成された基板上に、公知のCVD法により、図15(c)に示すように、ゲート絶縁膜14として酸化ケイ素(SiO)膜を50nm〜200nm程度の厚さで成膜する。次に、ソース領域及びドレイン領域となる各領域に、イオンドーピング法により、不純物元素をドープし、その後、基板を熱処理することにより、各薄膜トランジスタTr1,Tr2の閾値を調整する。
次いで、ゲート絶縁膜14をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで、図15(d)に示すように、コンタクトホール14hを形成する。そして、コンタクトホール14hが形成されたゲート絶縁膜14の全面に、スパッタ法により、チタン(Ti)膜などの高融点金属膜を成膜し、その高融点金属膜をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで、ゲート配線15,16、ゲート電極15a,16b及びドレイン電極16aを形成する。さらに、イオンドーピング法により、半導体層13a,13bの抵抗値などを調整する。
次に、ゲート電極15a,16bなどが形成された基板上に、公知のCVD法により、図16(a)に示すように、層間絶縁膜17として例えば窒化ケイ素膜などのケイ素系絶縁膜を400nm〜900nm程度の厚さに成膜する。そして、層間絶縁膜17及びゲート絶縁膜14に対し、フォトリソグラフィーにより、図16(b)に示すようにコンタクトホールhを形成する。続いて、コンタクトホールhが形成された層間絶縁膜17上に、スパッタ法により、例えばアルミニウム(Al)膜及びチタン(Ti)膜を順に積層した低抵抗なアルミニウム系金属を含む金属積層膜を成膜し、その金属積層膜をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで、ソース配線18、電流供給配線19及びソース電極18a,19bを形成する。その後、基板に高温熱処理を行う。
その後、ソース電極18a,19bなどが形成された基板上に、スピンコート法により、感光性のアクリル樹脂やポリイミド樹脂、ノボラック樹脂を塗布する。続いて、塗布した樹脂を所定のパターンで露光した後に現像して、200℃以上の高温炉で熱処理することにより、図16(c)に示すようにコンタクトホール21hを有する平坦化絶縁膜21を1μm〜4μm程度の厚さで形成する。
このようにして、アクティブマトリクス基板10を作製することができる。
<有機EL素子・タッチセンサ部形成工程>
まず、アクティブマトリクス基板10の全面に、DCスパッタ法により、インジウムスズ酸化物(ITO)膜を80nm〜200nm程度の厚さに成膜する。このとき、DCスパッタ法のターゲットとしては、例えば、酸化スズ(SnO)を5重量パーセント〜20重量パーセント含む酸化インジウム(In)からなるインジウムスズ酸化物(ITO)を用いる。その後、基板を200℃以上の高温で1〜2時間に亘って熱処理する。さらに、スパッタ法によりインジウムスズ酸化物(ITO)膜上にアルミニウム(Al)膜を成膜することで、それら導電膜が順に積層された金属積層膜を形成する。そして、その金属積層膜をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで、図17(a)に示すように、下部電極23を形成する。
次に、下部電極23が形成された基板上に、スピンコート法により、感光性のポリイミド樹脂を塗布し、その塗布した樹脂をフォトマスクを用いて所定のパターンで露光した後に現像して、熱処理することでエッジカバー24を形成する。
続いて、エッジカバー24が形成された基板上に、公知の真空蒸着法により、図17(b)に示すように、正孔輸送層25htとしてNPB(N,N-di(naphthalene-1-yl)-N,N-diphenyl-benzidene)を30nm程度の厚さに形成する。
さらに、正孔輸送層25ht上に、マスク蒸着法により、図17(c)に示すように、発光層25eを30nm程度の厚さに形成する。マスク蒸着法では、蒸着源として例えば赤色、緑色又は青色の発光有機材料をるつぼに入れておき、雰囲気圧力が例えば10−4Pa程度にまで真空引きした減圧下でるつぼを加熱し、るつぼ内の発光有機材料を所定のマスクを介して蒸着させることにより、選択した色の発光層(例えば赤色の発光層)25eを形成する。さらに、他の2色の発光層(例えば緑色及び青色の発光層)25eについても、マスクをずらして同様な工程を繰り返し行うことにより形成して、各色の発光層25eを形成する。
そして、各発光層25eが形成された基板上に、公知の真空蒸着法により、図18(a)に示すように、電子輸送層25etとしてAlq3(アルミニウムキノリノール錯体(aluminato tris-8-hydroxyquinolate))を40nm程度の厚さに形成する。
その後、電子輸送層25et上に、マスク蒸着法によりマグネシウム(Mg)膜及び銀(Ag)膜を1nm〜20nm程度の厚さで連続して成膜し、さらに電気抵抗を下げるために銀(Ag)膜上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介してインジウムスズ酸化物(ITO)膜を成膜する。このとき、イオンビームスパッタ法では、例えば、SnOを5wt%〜10wt%含むインジウムスズ酸化物(ITO)をターゲットとして用い、イオンビームパワーを0.5kW〜2.0kW、アルゴン(Ar)の流量を10〜100sccm、酸素(O)の流量を5sccm〜20sccmにそれぞれ設定する。このようにして、マグネシウム(Mg)膜、銀(Ag)膜及びインジウムスズ酸化物(ITO)膜が順に積層された図18(b)に示す上部電極26及びそれを備えた有機EL素子22を形成すると共に、タッチ検出配線32及びシールド配線28lを同時に形成する。
次に、有機EL素子22などが形成された基板上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して、図18(c)に示すように、下部封止膜27としてシリコンオキシナイトライド(SiON)を400nm程度の厚さに形成する。このとき、イオンビームスパッタ法では、例えば、シリコン(Si)をターゲットとして用い、イオンビームパワーを1kW程度、窒素の流量を30sccm、酸素(O)の流量を15sccm程度にそれぞれ設定する。
続いて、下部封止膜27上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して、図19(a)に示すように、シールド層28としてインジウムスズ酸化物(ITO)層を100nm程度の厚さに形成する。このとき、イオンビームスパッタ法では、例えば、酸化スズ(SnO)を10重量パーセント含む酸化インジウム(In)からなるインジウムスズ酸化物(ITO)をターゲットとして用い、イオンビームパワーを1kW程度、アルゴン(Ar)の流量を30sccm、酸素(O)の流量を15sccmにそれぞれ設定する。
さらに、シールド層28が形成された基板上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して中間封止膜29としてシリコンオキシナイトライド(SiON)を200nm程度の厚さに形成する。このとき、イオンビームスパッタ法では、例えば、シリコン(Si)をターゲットとして用い、イオンビームパワーを1kW程度、窒素(N)の流量を30sccm程度、酸素(O)の流量を15sccm程度にそれぞれ設定する。
そして、中間封止膜29上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して、図19(b)に示すように、タッチ検出電極31としてインジウムスズ酸化物(ITO)膜を100nm程度の厚さに形成する。このとき、イオンビームスパッタ法では、例えば、酸化スズ(SnO)を10重量パーセント含む酸化インジウム(In)からなるインジウムスズ酸化物(ITO)をターゲットとして用い、イオンビームパワーを1kW程度、アルゴン(Ar)の流量を30sccm程度、酸素(O)の流量を15sccm程度にそれぞれ設定する。
その後、タッチ検出電極31上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して上部封止膜33としてシリコンオキシナイトライド(SiON)膜を200nm程度の厚さに形成して、タッチセンサ部30を形成する。このとき、イオンビームスパッタ法では、例えば、シリコン(Si)をターゲットとして用い、イオンビームパワーを1kW程度、窒素(N)の流量を30sccm程度、酸素(O)の流量を15sccm程度にそれぞれ設定する。
このようにして、図3に示す有機EL表示パネル1を作製することができる。
<回路基板実装工程>
まず、各々予め作製されて半田付け又はACFを介する圧着により互いに接続されたタッチセンサ回路基板3及びFPC2を準備する。そして、有機EL表示パネル1の端子領域Tに対し、ACFを介してFPC2を圧着して接続することにより、FPC2及びタッチセンサ回路基板3を実装する。
以上のようにして、図1に示す有機EL表示装置Sを製造することができる。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1の有機EL表示装置Sによると、各タッチ検出配線32からの電気信号によりタッチ位置を検出可能なタッチ検出電極31が中間封止膜29の表面に直接に設けられていることによりタッチセンサ機能を有しているため、有機EL表示パネル1にタッチパネルを搭載する必要がなく、装置全体の厚さ及び重量を低減できる。さらに、有機EL表示パネル1とは別個にタッチパネルを作製する工程、及び作製したタッチパネルを有機EL表示パネル1に貼り合わせる工程を行う必要もなくなるので、全体として製造工程を減らすことができる。したがって、装置全体の厚さ及び重量を低減できると共に、製造工程を減らすことができる。
そして、各有機EL素子22が下部封止膜27、中間封止膜29及び上部封止膜33により多層化された封止膜で封止されているため、各有機EL素子22の反基板10側に封止板を設けることなく、各有機EL素子22への外部からの水分や酸素の進入を十分に抑制できる。これにより、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置Sの薄型化及び軽量化を良好に行うことができる。
その結果、有機EL表示装置Sの薄型化及び軽量化を図りながらも、製造歩留り及びスループットを向上させて、製造コストを下げることができる。
さらに、この実施形態1の有機EL表示装置S1は、各有機EL素子22と中間封止膜29との間において有機EL素子22を覆う下部封止膜27上にシールド層28が設けられているため、タッチ検出電極31におけるタッチ位置を検出するための電気信号に含まれるノイズ成分を低減でき、タッチ位置の検出精度を向上させることができる。
《発明の実施形態2》
図20は、本発明に係る有機EL表示装置の実施形態2を示している。なお、以降の各実施形態では、図1〜図19と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。図20は、本実施形態の有機EL表示装置Sにおける表示領域Dの図4に対応する箇所を示す断面図である。
上記実施形態1では、下部封止膜27とタッチ検出電極31との間にシールド層28及び中間封止膜29が設けられているとしたが、本実施形態の有機EL表示装置Sでは、図20に示すように、下部封止膜27の表面にタッチ検出電極31が直接に設けられている。下部封止膜27は、比較的厚く、例えば600nm程度の厚さに形成されている。本実施形態の有機EL表示装置Sにおけるその他の構成については、上記実施形態1と同様である。
−製造方法−
本実施形態における有機EL表示装置Sの製造方法も、アクティブマトリクス基板作製工程、有機EL素子・タッチセンサ部形成工程、及び回路基板実装工程を含んでいる。なお、アクティブマトリクス基板作製工程及び回路基板実装工程については、上記実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
<有機EL素子・タッチセンサ部形成工程>
上記実施形態1と同様に有機EL素子を形成した後において、有機EL素子22が形成された基板上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して下部封止膜27としてシリコンオキシナイトライド(SiON)を600nm程度の厚さに形成する。
下部封止膜27が形成された基板上に、上記実施形態1と同様にして、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介してタッチ検出電極31としてインジウムスズ酸化物(ITO)層を100nm程度の厚さに形成する。次いで、タッチ検出電極31が形成された基板上に、イオンビームスパッタ法により、所定のマスクを介して上部封止膜33としてシリコンオキシナイトライド(SiON)を300nm程度の厚さに形成して、タッチセンサ部30を形成する。
以上のようにして、本実施形態の有機EL表示パネル1を作製することができ、その後、回路基板実装工程を行うことにより本実施形態の有機EL表示装置Sを製造することができる。
−実施形態2の効果−
したがって、この実施形態2の有機EL表示装置Sによると、各タッチ検出配線32を介する電気信号によりタッチ位置を検出可能なタッチ検出電極31が下部封止膜27の表面に直接に設けられているので、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
さらに、この実施形態2の有機EL表示装置Sは、下部封止膜27とタッチ検出電極31との間にシールド層28やシールド配線28l、中間封止膜29などのシールド構造体が設けられていない簡素な構造であるため、シールド構造体28,28l,29が設けられている場合に比べて、シールド構造体28,28l,29を形成する工程を行う必要がない分さらに製造工程が減る。そのことにより、製造歩留り及びスループットがさらに向上して製造コストをより低減できると共に、より容易にタッチセンサ機能を有機EL表示装置Sに付加することができる。そして、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置Sの薄型化及び軽量化を可及的に行うことができる。
《発明の実施形態3》
図21は、本発明に係る有機EL表示装置の実施形態3を示している。図21は、本実施形態の有機EL表示装置Sにおける表示領域Dの図4に対応する箇所を示す断面図である。
本実施形態の有機EL表示装置Sは、図21に示すように、上記実施形態1の有機EL表示装置Sの構成に加えて、上部封止膜33上に封止樹脂35を介して封止板36が貼り合わせられている。この封止板36としては、無アルカリガラス基板や、水分透過性が低く且つ光透過性があればプラスチック板も用いることができる。封止板36にプラスチック板を採用する場合には、柔軟性があるものを用いてもよい。
そして、本実施形態の有機EL表示装置Sは、封止板36の表面がタッチされたときに、上記実施形態1と同様に、静電容量結合方式によりタッチ検出電極31上におけるタッチ位置をタッチ検出電極31及び各タッチ検出配線32を介してタッチ位置検出回路40で検出するように構成されている。
−製造方法−
本実施形態の有機EL表示装置Sの製造方法は、上記実施形態1と同様に、アクティブマトリクス基板作製工程、有機EL素子・タッチセンサ部形成工程、及び回路基板実装工程を含み、さらに有機EL素子・タッチセンサ部形成工程と回路基板実装工程との間に行う封止板貼り合わせ工程を含んでいる。なお、アクティブマトリクス基板作製工程、有機EL素子・タッチセンサ部形成工程、及び回路基板実装工程については、上記実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
<封止板貼り合わせ工程>
上記実施形態1と同様に有機EL素子・タッチセンサ部形成工程を行った後に、封止樹脂35としてエポキシ樹脂を上部封止膜33上の少なくとも表示領域Dを含む領域に滴下する。ここで用いるエポキシ樹脂は、封止板36を貼り合わせる際の気泡を防ぐため、10−1Pa以下に真空引きした減圧下で約5時間に亘って予め真空脱気しておく。そして、加熱炉により、窒素雰囲気中において100℃程度で約2時間に亘って加熱して、封止樹脂35を硬化させることにより、タッチセンサ部30上に封止板36を接着する。
このようにして、封止板36が貼り合わせられた有機EL表示パネル1を作製することができ、その後、回路基板実装工程を行うことにより本実施形態の有機EL表示装置Sを製造することができる。
−実施形態3の効果−
したがって、この実施形態3の有機EL表示装置Sによっても、上記実施形態1の有機EL表示装置Sの構成を備えているので、装置全体の厚さ及び重量を低減できると共に、製造工程を減らすことができる。
さらに、この実施形態3の有機EL表示装置Sは、タッチセンサ部30上に封止樹脂を介して封止板36が設けられていることにより、各有機EL素子22にまで水分や酸素が外部から侵入することが封止板36によりさらに抑制されるため、有機EL素子22における電極23,26の酸化や有機層25の材質劣化の進行が良好に抑制される。そのことにより、有機EL素子22の発光品位の低下を抑制できるため、有機EL表示装置Sの信頼性を向上させることができる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、タッチセンサ部30がタッチ検出電極31を覆う上部封止膜33を備え、タッチ検出電極31上における上部封止膜33表面のタッチされた位置を静電容量結合方式により検出する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られず、タッチセンサ部30は、上部封止膜33を備えておらず、タッチ検出電極31に指やペンが直接に接触する直接接触式の構造であってもよい。
上記各実施形態では、各タッチ検出配線32は一端部がアクティブマトリクス基板10とタッチ検出電極31との間に重なっているとしたが、本発明はこれに限られず、各タッチ検出配線32は、タッチ検出電極31と上部封止膜33との間でタッチ検出電極31の外周縁部上に一端部が重なっていてもよく、また、上部封止膜33上に設けられて、その上部封止膜33に形成されたコンタクトホールを介してタッチ検出電極31の外周縁部に接続されていてもよい。
上記各実施形態では、タッチ検出配線32及びシールド配線28lを上部電極26と共に形成するとしたが、タッチ検出配線32及びシールド配線28lは上部電極26とは別個独立の工程により形成されていてもよい。
上記各実施形態では、アクティブマトリクス基板10上に各有機EL素子22を有するアクティブマトリクス駆動方式の有機EL表示装置Sについて説明したが、本発明はこれに限られず、パッシブマトリクス駆動方式の有機EL表示装置であってもよい。
また、上記各実施形態では、各副画素p1内でスイッチング用及び駆動用の2つの薄膜トランジスタTr1,Tr2を有する駆動回路構成について説明したが、3つ以上の薄膜トランジスタが設けられた構成であってもよく、このような構成においても本発明に係る有機EL表示装置Sの作用効果は有効である。
また、上記各実施形態では、スイッチング用及び駆動用薄膜トランジスタTr1,Tr2としてトップゲート型の構造を有する薄膜トランジスタを用いている場合を示したが、各薄膜トランジスタTr1,Tr2はボトムゲート型の構造を有していてもよい。また、各薄膜トランジスタTr1,Tr2に代えて、MIM(Metal Insulator Metal)ダイオードなどを各有機EL素子22に対するスイッチング用素子及び駆動用素子として用いてもよい。
上記各実施形態において、有機EL層25は、正孔輸送層25ht、発光層25e及び電子輸送層25etの3層構造であるとしたが、性能向上のためにさらに機能分離を進めて、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層がこの順に積層された5層構成となっていてもよい。
ここで、正孔注入層は、陽極バッファ層とも呼ばれ、下部電極と有機EL層とのエネルギーレベルと近づけ、下部電極から有機EL層への正孔注入効率を改善するために用いられる。正孔注入層の材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、又はスチルベン誘導体などを用いることができる。
電子注入層は、上部電極と有機EL層とのエネルギーレベルを近づけ、上部電極から有機EL層へ電子が注入される効率を向上させるために用いられ、これにより有機EL素子の駆動電圧を下げることが可能となる。この電子注入層は、陰極バッファ層とも呼ばれる。電子注入層の材料としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ストロンチウム(SrF)、フッ化バリウム(BaF)などの無機アルカリ化合物、Al、SrOを用いることができる。
上記各実施形態では、各有機EL素子22がトップエミッション型である場合について説明したが、本発明はこれに限られず、各有機EL素子が絶縁性基板11側、つまり素子形成面とは逆側の面より発光を取り出すボトムエミッション型の構造を採用している場合にも適用することが可能である。有機EL素子がボトムエミッション型である場合は、有機EL表示パネル1の表示面とは反対側の裏面において、タッチセンサ部30によりタッチセンサ機能を実現できる。
各有機EL素子がボトムエミッション型である場合には、下部電極がインジウムスズ酸化物(ITO)などの光透過性の材料により形成され、上部電極がアルミニウム(Al)などの光反射性を有する材料により形成されていることが好ましい。この構成によれば、発光層から上部電極側に向けて出射された光が上部電極によって陽極側に高い反射率で反射されると共に、有機EL層からの光の下部電極による吸収率を低くすることができる。そのため、発光層からの光の出射効率を高くすることができ、高い輝度を実現することができる。また、この場合には、絶縁性基板11は、ガラスやプラスチックなどの光透過率の高い材料により構成することが好ましい。
以上説明したように、本発明は、有機EL表示装置及びその製造方法について有用であり、特に、タッチセンサ機能を有する有機EL表示装置において、装置全体の厚さ及び重量を低減すると共に、製造工程を減らすことが要望される有機EL表示装置及びその製造方法に適している。
S 有機EL表示装置
T 端子領域
2 FPC(配線基板)
10 アクティブマトリクス基板(基板)
22 有機EL素子
27 下部封止膜(素子封止膜)
28 シールド層
29 中間封止膜
31 タッチ検出電極
32 タッチ検出配線
32a 第1タッチ検出配線
32b 第2タッチ検出配線
32t 接続端子
35 封止樹脂
36 封止板
40 タッチ位置検出回路

Claims (10)

  1. 基板と、
    上記基板上に設けられた有機EL素子と、
    上記有機EL素子の反基板側に設けられた封止膜とを備えた有機EL表示装置であって、
    上記封止膜の表面に設けられたタッチ検出電極と、
    上記タッチ検出電極の外周縁部に互いに離間して電気的に接続された複数本のタッチ検出配線と、
    上記各タッチ検出配線からの電気信号により上記タッチ検出電極上におけるタッチ位置を検出するタッチ位置検出回路とをさらに備えている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 請求項1に記載の有機EL表示装置において、
    上記有機EL素子と上記封止膜との間には、上記有機EL素子を覆う素子封止膜と、該素子封止膜を覆い、上記有機EL素子と上記タッチ検出電極とを電磁遮蔽するためのシールド層とが設けられている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  3. 請求項2に記載の有機EL表示装置において、
    上記タッチ検出電極は、電極封止膜によって覆われている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  4. 請求項1に記載の有機EL表示装置において、
    上記封止膜は、上記有機EL素子を直接に覆っている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の有機EL表示装置において、
    上記タッチ検出電極の反基板側には、封止板が封止樹脂を介して設けられている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の有機EL表示装置において、
    上記各タッチ検出配線は、上記基板と上記タッチ検出電極との間に一部が重なるように設けられている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の有機EL表示装置において、
    上記各タッチ検出配線は、上記タッチ検出電極の外側で上記基板の一方側の端部に設定された端子領域にそれぞれ引き出されて、当該引き出し端部に形成された接続端子が配線基板にまとめて電気的に接続され、
    上記タッチ位置検出回路は、上記配線基板を介して上記各接続端子に電気的に接続されている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  8. 請求項7に記載の有機EL表示装置において、
    上記タッチ検出電極は、矩形状に形成され、
    上記端子領域は、上記タッチ検出電極の一辺に沿って設定され、
    上記複数本のタッチ検出配線は、上記タッチ検出電極における端子領域側の2隅からそれぞれ引き出された2本の第1タッチ検出配線と、上記タッチ検出電極における反端子領域側の2隅からそれぞれ引き出された2本の第2タッチ検出配線とで構成され、
    上記2本の第2タッチ検出配線は、上記タッチ検出電極上における上記端子領域が沿う一辺に隣接する対辺に沿って両側から引き出されている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の有機EL表示装置において、
    上記タッチ検出電極上におけるタッチ位置を静電容量結合方式により検出するように構成されている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の有機EL表示装置において、
    上記タッチ検出電極は、酸化スズ、インジウムスズ酸化物又はインジウム亜鉛酸化物により形成されている
    ことを特徴とする有機EL表示装置。
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