JP2011020772A - 昇降機のガイドレール給油装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦力によることなく、昇降体の昇降中常にガイドレールに潤滑油を給油することができる昇降機のガイドレール給油装置の提供。
【解決手段】昇降機、例えばエレベータに配置されるものであって、潤滑油9を貯蔵する油槽部2aと、昇降路内に立設されたガイドレール1に摺接してこのガイドレール1の摺接面に潤滑油9を塗布する油塗布部材4を有する油塗布部材収納部2bと、油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ潤滑油9を供給する駆動部1aとを備え、この駆動部1aは、一端を油槽部2aに貯蔵された潤滑油9に浸して油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ渡り配置されたパイプ部材5と、昇降体の昇降に伴って生じる風8に応じてパイプ部材5を通して油槽部2aの潤滑油9を油塗布部材収納部2bへ供給する油供給手段とを含んでいる。
【選択図】図1
【解決手段】昇降機、例えばエレベータに配置されるものであって、潤滑油9を貯蔵する油槽部2aと、昇降路内に立設されたガイドレール1に摺接してこのガイドレール1の摺接面に潤滑油9を塗布する油塗布部材4を有する油塗布部材収納部2bと、油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ潤滑油9を供給する駆動部1aとを備え、この駆動部1aは、一端を油槽部2aに貯蔵された潤滑油9に浸して油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ渡り配置されたパイプ部材5と、昇降体の昇降に伴って生じる風8に応じてパイプ部材5を通して油槽部2aの潤滑油9を油塗布部材収納部2bへ供給する油供給手段とを含んでいる。
【選択図】図1
Description
本発明は、昇降体に設けられ、ガイドレールに潤滑油を供給するエレベータ等の昇降機のガイドレール給油装置に関するものである。
図3は従来のエレベータのガイドレール給油装置の構成を示す図である。
一般的に、エレベータの昇降体、すなわち乗りかごは上部と下部の側面に設けられたガイドシューを昇降路内に設けられたガイドレールに案内させて昇降路内を昇降している。昇降路内のガイドレールには、乗りかごの移動をスムーズにするために潤滑油が塗布されており、従来より各種の方法を用いて供給される。この方法の1つとして、例えば特許文献1に開示されたエレベータのガイドレール給油装置による給油が知られている。
図3に示すように、この従来のエレベータのガイドレール給油装置は、昇降路内に立設されたガイドレール1と、このガイドレール1にガイドシュー11を案内させて昇降する乗りかご20と、給油パイプ18を介してガイドシュー11に供給する潤滑油9を貯蔵する油槽部16と、ガイドシュー11の先端に設けられ、油槽部16を支持する支持板22とを備えている。
さらに、このガイドレール給油装置は、ガイドシュー1の上方に配置されてガイドレール1に摺動する摺動体12と、一端に摺動体12が設けられ、中央に回転軸21を有してこの軸線周りに回転するアーム13と、このアーム13の他端を支持するコネクティングロッド14と、このコネクティングロッド14を可動に支えるピン17と、この油槽部16と給油パイプ18との間に設けられ、ピン17が動くことで開く油弁15とを備えている。
このように構成されるガイドレール給油装置は、ガイドレール1の潤滑油9が不足しているときに乗りかご20が上昇することにより、摺動体12がガイドレール1から摩擦力を受けて下方に下がる。そして、アーム13が反時計回りに回転してコネクティングロッド14が上方へ動くと、ピン17が動作して油弁15が開く。これにより、油槽部16から給油パイプ18を通って潤滑油9がガイドシュー11に供給される。
この従来のエレベータのガイドレール給油装置は、上述したように摺動体12がガイドレール1から摩擦力を受けることにより油弁15が開いて潤滑油9がガイドシュー11に供給されるようになっているので、この摩擦力が静止摩擦力から動摩擦力に変わったときにその反動により摺動体12が振動し、油弁15が開閉を繰り返す。そのため、ガイドレール1に沿って潤滑油9が適切に供給された部分と供給されていない部分が生じることにより、ガイドシュー11がガイドレール1から受ける摩擦力で乗りかご20が昇降中に振動したり、あるいは異常音を発生させる虞がある。また、この摺動体12が振動することにより、摺動体12自体が異常音を発生させる虞がある。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、摩擦力によることなく、昇降体の昇降中常にガイドレールに潤滑油を給油することができる昇降機のガイドレール給油装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の昇降機のガイドレール給油装置は、昇降路内に立設されたガイドレールと、このガイドレールに案内されて昇降する昇降体とを備えた昇降機に適用され、潤滑油を貯蔵する油槽部と、前記ガイドレールに摺接してこのガイドレールの摺接面に前記潤滑油を塗布する油塗布部材を有する油塗布部材収納部と、前記油槽部から前記油塗布部材収納部へ前記潤滑油を供給する駆動部とを備え、前記昇降体に設けられて前記ガイドレールに前記潤滑油を供給する昇降機のガイドレール給油装置において、前記駆動部は、一端を前記油槽部に貯蔵された前記潤滑油に浸して前記油槽部から前記油塗布部材収納部へ渡り配置されたパイプ部材と、前記昇降体の昇降に伴って生じる風に応じて前記パイプ部材を通して前記油槽部の前記潤滑油を前記油塗布部材収納部へ供給する油供給手段とを含むことを特徴としている。
このように構成した本発明は、昇降体が昇降に伴って生じる風を受けると、油供給手段によってパイプ部材を通して油槽部の潤滑油を油塗布部材収納部へ供給することにより、油塗布部材収納部に収納される油塗布部材が昇降中常に潤滑油を含んでいる。そのため、昇降体が昇降することによって潤滑油で満たされた油塗布部材でガイドレールを万遍なく塗布することができるので、ガイドレールに確実に潤滑油を供給することができる。このように、ガイドレールから受ける摩擦力を利用することなく昇降機のガイドレールに潤滑油を供給することができ、昇降体が昇降中に振動したり、あるいは異常音を発生させることを従来よりも軽減することができる。
本発明に係る昇降機のガイドレール給油装置は、前記油供給手段は、前記パイプ部材内に配置されたロッドと、このロッドに巻き掛けられた螺旋部と、前記風を受けて前記ロッドを回転させるプロペラとを有することを特徴としている。
このように構成した本発明は、昇降体の昇降に伴って生じる風を受けてプロペラが回転し、ロッドに巻き掛けられた螺旋部が回転することにより、パイプ部材内を通して油槽部から油塗布部材収納部へ効率良く潤滑油を供給することができる。これにより、油塗布部材が乾燥することなく昇降中常に潤滑油を含むことができる。
本発明に係る昇降機のガイドレール給油装置は、前記油塗布部材収納部と前記油槽部とを仕切りを介して一体型としたホルダ部を有し、前記プロペラを前記ホルダ部の上方に配置すると共に、前記ロッドの上端部に取り付けたことを特徴としている。このように構成すると、油塗布部材収納部及び油槽部を容易に作成することができる。さらにこれら油塗布部材収納部及び油槽部が一体型となっているので、昇降体の上部に取付け及び取外しが簡単にでき、利便性が良い。
本発明に係る昇降機のガイドレール給油装置は、前記油塗布部材収納部と前記油槽部とを仕切りを介して一体型としたホルダ部を有し、前記プロペラを前記ホルダ部の投影面の側方に配置すると共に、前記プロペラの回転を前記ロッドに伝達する駆動伝達部を備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、プロペラをホルダ部の投影面の側方に配置することにより、プロペラ近傍にある空気の流れを妨げることないので、プロペラが風を効率良く受けることができ、油槽部から油塗布部材収納部へ潤滑油を十分に補給することができる。
本発明の昇降機のガイドレール給油装置は、油槽部から油塗布部材収納部へ潤滑油を供給する駆動部が、一端を油槽部に貯蔵された潤滑油に浸して油槽部から油塗布部材収納部へ渡り配置されたパイプ部材と、昇降体の昇降に伴って生じる風に応じてパイプ部材を通して潤滑油を油槽部から油塗布部材収納部へ供給する油供給手段とを含んでいる。この昇降体が昇降に伴って生じる風を受けると、油供給手段を介して油槽部から油塗布部材収納部へ潤滑油が流れ、油塗布部材が昇降中常に潤滑油を含んだ状態を保つので、この油塗布部材でガイドレールを万遍なく確実に塗布することができる。このように、従来技術で必要とした摩擦力を利用することなく昇降機のガイドレールに潤滑油を供給することができ、昇降体が昇降中に振動したり、あるいは異常音を発生させることを軽減することができる。これにより、昇降機がエレベータの場合には乗りかご内の乗客の不快感を緩和し、サービス性を向上させることができる。
以下、本発明に係る昇降機のガイドレール給油装置を実施するための形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本発明に係る昇降機、例えばエレベータのガイドレール給油装置の第1実施形態は、昇降路内に立設されたガイドレール1と、このガイドレール1に案内されて昇降する図示しない昇降体、すなわち乗りかごとを備えたエレベータに適用される。本発明の第1実施形態は、潤滑油9を貯蔵する油槽部2aと、ガイドレール1に摺接してこのガイドレール1の摺接面に潤滑油9を塗布する油塗布部材4を有する油塗布部材収納部2bと、油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ潤滑油9を供給する駆動部1aとを備え、さらにこれら油塗布部材収納部2bと油槽部2aとを仕切り3を介して一体型としたホルダ部2を有している。
図1に示すように、本発明に係る昇降機、例えばエレベータのガイドレール給油装置の第1実施形態は、昇降路内に立設されたガイドレール1と、このガイドレール1に案内されて昇降する図示しない昇降体、すなわち乗りかごとを備えたエレベータに適用される。本発明の第1実施形態は、潤滑油9を貯蔵する油槽部2aと、ガイドレール1に摺接してこのガイドレール1の摺接面に潤滑油9を塗布する油塗布部材4を有する油塗布部材収納部2bと、油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ潤滑油9を供給する駆動部1aとを備え、さらにこれら油塗布部材収納部2bと油槽部2aとを仕切り3を介して一体型としたホルダ部2を有している。
駆動部1aは、一端を油槽部2aに貯蔵された潤滑油9に浸して油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ渡り配置されたパイプ部材5と、乗りかごの昇降に伴って生じる風8に応じてパイプ部材5を通して油槽部2aの潤滑油9を油塗布部材収納部2bへ供給する油供給手段とを含んでいる。
この油供給手段は、パイプ部材5内に配置されたロッド6aと、このロッド6aに巻き掛けられた螺旋部6と、風8を受けてロッド6aを回転させるプロペラ7とを有している。また本発明の第1実施形態では、このプロペラ7をホルダ部2の上方に配置し、ロッド6aの上端部に取り付けている。
このように構成した本発明の第1実施形態は、乗りかごが昇降路内を昇降すると、この昇降に伴って生じる風8を受けてプロペラ7が回転する。そして、プロペラ7が回転することに伴ってロッド6aに巻き掛けられた螺旋部6が回転することにより、油槽部2aに貯蔵された潤滑油9がパイプ部材5を通って油塗布部材収納部2bへ供給され、油塗布部材4が常に潤滑油9で満たされる。このように、乗りかごが昇降することによって油塗布部材4でガイドレール1を塗布すると共に、この油塗布部材4が乾燥することなく常に潤滑油9で満たされた状態を実現することができるので、ガイドレール1に沿って潤滑油9を万遍なく供給することができる。これにより、ガイドレール1から受ける摩擦力を利用せずにガイドレール1に潤滑油9を供給することができるので、乗りかごが昇降中に振動したり、あるいは異常音を発生させることを軽減でき、乗りかご内の乗客の不快感を緩和し、サービス性を向上することができる。
また、本発明の第1実施形態は、油塗布部材収納部2bと油槽部2aとを仕切り3を介して一体型としたホルダ部2を形成し、さらにプロペラ7をホルダ部2の上方に配置すると共に、ロッド6aの上端部に取り付けることにより、駆動部1a、油塗布部材収納部2b及び油槽部2aを容易に作成することができ、また乗りかごの上部に取付け及び取外しを簡単に行うことができ、利便性が良い。
[第2実施形態]
図2は本発明に係る昇降機のガイドレール給油装置の第2実施形態の構成を示す図である。
図2は本発明に係る昇降機のガイドレール給油装置の第2実施形態の構成を示す図である。
図2に示すように、本発明の第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、このプロペラ7をホルダ部2の上方に配置するのではなく、プロペラ7をホルダ部2の投影面の側方に配置すると共に、プロペラ7の回転をロッド6aに伝達するベルト等から成る駆動伝達部10を備えたことであり、その他の構成は第1実施形態と同じである。
このように構成した本発明の第2実施形態によれば、乗りかごの昇降によってプロペラ7近傍にある空気の流れが妨げられないので、プロペラ7が風8を効率良く受けることができ、油槽部2aから油塗布部材収納部2bへ潤滑油9を十分に補給することができる。これにより、油塗布部材4を確実に潤滑油7で満たすことができるので、装置の信頼性を高めることができる。
1 ガイドレール
1a 駆動部
2 ホルダ部
2a,16 油槽部
2b 油塗布部材収納部
3 仕切り
4 油塗布部材
5 パイプ部材
6 螺旋部
6a ロッド
7 プロペラ
8 風
9 潤滑油
10 駆動伝達部
11 ガイドシュー
12 摺動体
13 アーム
14 コネクティングロッド
15 油弁
17 ピン
18 給油パイプ
20 昇降体
21 回転軸
22 支持板
1a 駆動部
2 ホルダ部
2a,16 油槽部
2b 油塗布部材収納部
3 仕切り
4 油塗布部材
5 パイプ部材
6 螺旋部
6a ロッド
7 プロペラ
8 風
9 潤滑油
10 駆動伝達部
11 ガイドシュー
12 摺動体
13 アーム
14 コネクティングロッド
15 油弁
17 ピン
18 給油パイプ
20 昇降体
21 回転軸
22 支持板
Claims (4)
- 昇降路内に立設されたガイドレールと、このガイドレールに案内されて昇降する昇降体とを備えた昇降機に適用され、潤滑油を貯蔵する油槽部と、前記ガイドレールに摺接してこのガイドレールの摺接面に前記潤滑油を塗布する油塗布部材を有する油塗布部材収納部と、前記油槽部から前記油塗布部材収納部へ前記潤滑油を供給する駆動部とを備え、前記昇降体に設けられて前記ガイドレールに前記潤滑油を供給する昇降機のガイドレール給油装置において、
前記駆動部は、一端を前記油槽部に貯蔵された前記潤滑油に浸して前記油槽部から前記油塗布部材収納部へ渡り配置されたパイプ部材と、前記昇降体の昇降に伴って生じる風に応じて前記パイプ部材を通して前記油槽部の前記潤滑油を前記油塗布部材収納部へ供給する油供給手段とを含むことを特徴とする昇降機のガイドレール給油装置。 - 請求項1に記載の昇降機のガイドレール給油装置において、
前記油供給手段は、前記パイプ部材内に配置されたロッドと、このロッドに巻き掛けられた螺旋部と、前記風を受けて前記ロッドを回転させるプロペラとを有することを特徴とする昇降機のガイドレール給油装置。 - 請求項2に記載の昇降機のガイドレール給油装置において、
前記油塗布部材収納部と前記油槽部とを仕切りを介して一体型としたホルダ部を有し、前記プロペラを前記ホルダ部の上方に配置すると共に、前記ロッドの上端部に取り付けたことを特徴とする昇降機のガイドレール給油装置。 - 請求項2に記載の昇降機のガイドレール給油装置において、
前記油塗布部材収納部と前記油槽部とを仕切りを介して一体型としたホルダ部を有し、前記プロペラを前記ホルダ部の投影面の側方に配置すると共に、前記プロペラの回転を前記ロッドに伝達する駆動伝達部を備えたことを特徴とする昇降機のガイドレール給油装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009165746A JP2011020772A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 昇降機のガイドレール給油装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009165746A JP2011020772A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 昇降機のガイドレール給油装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011020772A true JP2011020772A (ja) | 2011-02-03 |
Family
ID=43631193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009165746A Pending JP2011020772A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 昇降機のガイドレール給油装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011020772A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110733955A (zh) * | 2019-10-14 | 2020-01-31 | 周军阳 | 一种使用寿命高的电梯导靴 |
CN110813583A (zh) * | 2019-12-12 | 2020-02-21 | 天津昭阳科技有限公司 | 一种吊车伸缩臂外壁润滑脂自动雾化喷涂系统 |
CN110813583B (zh) * | 2019-12-12 | 2024-06-04 | 天津昭阳科技有限公司 | 一种吊车伸缩臂外壁润滑脂自动雾化喷涂系统 |
-
2009
- 2009-07-14 JP JP2009165746A patent/JP2011020772A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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