JP2011020643A - 建設機械の燃料タンク - Google Patents

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Abstract

【課題】建設機械に搭載する燃料タンクに関し、簡素な構成で、残燃料が少なくなって傾斜したときでも、車両の作業状態の影響を受けることなく有効燃料を確保することをできるようにする。
【解決手段】
燃料タンク1の内部を燃料貯留室10と燃料分配室9,11とに区分するバッフルプレート5,6と、燃料貯留室10の底面に開口された燃料流出口7と、バッフルプレート5,6に設けられ、燃料分配室9,11側から燃料貯留室10側への燃料の流通を許容するとともに、燃料貯留室10側から燃料分配室9,11側への燃料の流通を抑止する開閉機構20とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に搭載する燃料タンクに関する。
一般的に、油圧ショベル等の建設機械が稼動する建設現場や鉱山現場においては、その路面状況は傾斜している場合が多い。また、泥濘地や軟弱地で稼動する場合も多く、このような使用条件下では、機体を前傾姿勢や横傾姿勢の状態で長時間稼動することがある。
一方、従来の建設機械の燃料タンクでは、傾斜地での稼動中において、燃料タンク内の残燃料が少なくなると、その燃料が燃料タンク内の下方側に偏ってしまう。タンク内に残燃料があったとしても、燃料タンクの底面中央に設けられた燃料排出口から燃料が排出されなくなり、ひいてはエンジンを停止させてしまい、これら残燃料を有効に使用することができないという課題がある。
このような課題を解決すべく、残燃料が少なくなって傾斜したときでも、燃料をエンジンに供給し続けることをできるようにした建設機械の燃料タンクが提案されている。
例えば、特許文献1には、図14に示すように燃料タンク101の底面中央に設けられた吸い込み口110の前後に、先端側を横方向に屈曲させたL字状のプレートで一対の堰112,113を並設し、この吸い込み口110を堰112,113で囲むことで燃料溜め込み部120を形成した構造が示されている。この技術では、残燃料が少量となってタンクが傾いた際に、この燃料溜め込み部120に燃料が効率的に流し込まれて、有効燃料(エンジンへ供給可能な燃料)を確保することができるとされている。
特開2009−6814号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、堰112と堰113との間に隙間114,115が形成されているため、燃料タンクが大きく傾斜して多量の燃料が流れ込むと、この燃料溜め込み部120から燃料がオーバーフローして、有効燃料を十分に確保できない課題がある。とくに、油圧ショベルのように旋回しながら掘削・積込み作業をする動作環境においては、燃料タンクの傾斜方向が断続的に変わるため、燃料溜め込み部120に流れ込む燃料の流量も安定せず、このオーバーフローをより促進させてしまう。
また、旋回による遠心力により、一旦燃料溜め込み部120に確保した燃料が、隙間114,115から流れ出されてしまう課題もある。
また、機体が前後方向のみならず、横方向にも傾いて作業する場合は、隙間114,115から燃料が流出してしまうため、有効燃料を燃料溜め込み部120に十分に確保できない課題もある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で、残燃料が少なくなって傾斜したときでも、車両の作業状態の影響を受けることなく有効燃料を確保することをできる、油圧ショベル等の建設機械に搭載する燃料タンクを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の建設機械の燃料タンクは、建設機械のエンジンに供給される燃料を貯留する建設機械の燃料タンクであって、該燃料タンクの底面から上方へ延びるように設けられ、該燃料タンクの内部を燃料貯留室と燃料分配室とに区分するバッフルプレートと、該燃料貯留室の該底面に開口された燃料流出口と、該バッフルプレートに設けられ、該燃料分配室側から該燃料貯留室側への該燃料の流通を許容するとともに、該燃料貯留室側から該燃料分配室側への該燃料の流通を抑止する開閉機構とを備えたことを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の建設機械の燃料タンクは、請求項1の建設機械の燃料タンクにおいて、該バッフルプレートが、第一のバッフルプレートと、該第一のバッフルプレートに対向して配置された第二のバッフルプレートとを有し、該燃料貯留室が、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートとの間に介在することを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の建設機械の燃料タンクは、請求項2記載の建設機械の燃料タンクにおいて、該バッフルプレートが、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートとの間に配置された第三のバッフルプレートと、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートとの間に配置され、第三のバッフルプレートと対向して配置された該第四のバッフルプレートとを有し、該燃料貯留室が、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートと該第三のバッフルプレートと該第四のバッフルプレートとに囲まれて介在することを特徴としている。
また、請求項4記載の本発明の建設機械の燃料タンクは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械の燃料タンクにおいて、該開閉機構が、中空部を有するバルブ本体と、該中空部の内側面における該燃料分配室側の一端に設けられ、該燃料の流入口を形成する突起と、該中空部における他端に設けられた支持部と、該支持部に一端を係止させた弾性部材と、該弾性部材の他端に係止され、該突起に向かって付勢されるとともに、該流入口を閉塞する閉鎖弁とを有し、該閉鎖弁が、該燃料による該中空部の一端側からの荷重を受けると、該付勢方向とは逆方向に押し戻されて、該流入口を開放することを特徴としている。
また、請求項5記載の本発明の建設機械の燃料タンクは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械の燃料タンクにおいて、該開閉機構が、該燃料貯留室と該燃料分配室とを連通する流通口と、該流通口の開口面積より大きく形成された平面板と、該平面板を該燃料貯留室側のみに開閉自在に軸支する軸止手段と、を有することを特徴としている。
また、請求項6記載の本発明の建設機械の燃料タンクは、請求項1〜5のいずれか1項に記載の建設機械の燃料タンクにおいて、該燃料貯留室の内部に向けて、リターン燃料を導入するリターン配管を備えたことを特徴としている。
本発明の建設機械の燃料タンク(請求項1)によれば、燃料タンクが傾斜した際の燃料分配室から燃料貯留室への燃料の流入は、開閉機構によって減勢されながら流し込まれるため、燃料の急激な流れ込みによる燃料貯留室内のオーバーフローを効果的に抑制することができ、有効燃料を燃料貯留室内に確実に確保することができる。
また、燃料貯留室に流入した燃料は、開閉機構により燃料分配室への流出が抑止されるため、燃料貯留室内に有効燃料を効果的に蓄積することができる。
また、燃料貯留室が、燃料タンクの内壁とバッフルプレートとにより囲まれることにより、燃料貯留室内に貯留された有効燃料が、機体の旋回による遠心力を受けても放出されずに留められるため、有効燃料を燃料貯留室内に確実に確保することができる。
また、本発明の建設機械の燃料タンク(請求項2)によれば、燃料貯留室を第一のバッフルプレートと第二のバッフルプレートとの間に介在させたことで、燃料タンクが傾いた際の燃料貯留室への燃料流入は、第一のバッフルプレート側と第二のバッフルプレート側とのうち、上方に位置する一方から流し込まれることになるため、有効燃料を燃料貯留室内にさらに効果的に蓄積することができる。
また、本発明の建設機械の燃料タンク(請求項3)によれば、燃料貯留室を第一と第二のバッフルプレートに加え、第三のバッフルプレートと第四のバッフルプレートとで囲うように介在させたことで、燃料タンクが傾斜する方向の影響を受けることなく、燃料貯留室内に有効燃料を効果的に確保することができる。
また、本発明の建設機械の燃料タンク(請求項4)によれば、開閉機構に弾性部材を備えたことで、燃料の流通を許容する際は、燃料の流勢を効果的に消勢することができるとともに、燃料の流通を抑止する際は、閉鎖弁が付勢されて流入口を封止することで、燃料を確実に堰き止めることができる。
また、本発明の建設機械の燃料タンク(請求項5)によれば、開閉機構に簡素な構成を適用したことで、生産コストを縮小することができる。
また、本発明の建設機械の燃料タンク(請求項6)によれば、リターン配管を燃料貯留室に向けて配置したことで、リターン燃料が燃料貯留室に蓄積されるとともに、有効燃料をさらに確保することができる。
本発明の燃料タンクが適用された油圧ショベルの模式的な斜視図である。 本発明の第一実施形態としての燃料タンクが適用された油圧ショベルの、一般的な稼働状況を示した模式図である。 本発明の第一実施形態としての燃料タンクを示す模式的な縦断面図である。 図3の燃料タンクを、A−A断面で切断して示す模式的な斜視図である。 図3の燃料タンクが傾斜した状態を示す模式的な縦断面図である。 本発明の開閉機構を示す模式的な縦断面図である。 本発明の第二実施形態としての燃料タンクが適用された油圧ショベルの、一般的な稼働状況を示した模式図である。 本発明の第二実施形態としての燃料タンクの模式的な斜視図である。 図8の燃料タンクが車体右方向に傾斜した状態を示す模式的な縦断面図である。 図9の燃料タンクを上方から示した模式的な断面図である。 図10の燃料タンクが車体後方に傾斜した状態を示す模式的な断面図である。 本発明のその他の開閉機構を示す模式的な縦断面図である。 本発明のその他の開閉機構を示す模式的な斜視図である。 従来の建設機械の燃料タンク構成を示す模式的な斜視図である。
以下、図面により、本発明の第一,第二実施形態について説明する。
[第一実施形態]
図1は本発明の燃料タンクが適用された油圧ショベルの模式的な斜視図、図2は本発明の第一実施形態としての燃料タンクが適用された油圧ショベルの稼働状況を示した模式図、図3は本発明の第一実施形態としての燃料タンクを示す模式的な縦断面図、図4はそのA−A断面の模式的な斜視図、図5は燃料タンクが傾斜した状態を示す模式的な縦断面図、図6は本発明の開閉機構を示す模式的な縦断面図である。
まず、本発明の燃料タンク1の構成について説明する。本燃料タンク1は、図1に示す油圧ショベル30に搭載されるものである。また、この燃料タンク1は、図3,4に示すように、前側面2a,後側面2bと、右側面3a,左側面3bと、底面4a,上面4bとから構成され、機体31(上部旋回体)の前後方向に横長の略直方体に形成されている。
燃料タンク1の内部には、燃料タンク1内を区画する第一のバッフルプレート5と、第二のバッフルプレート6と、燃料をエンジンに供給する燃料排出口7と、リターン燃料を導入するリターン配管8とが設けられている。また、第一のバッフルプレート5と第二のバッフルプレート6には、詳細を後述する開閉機構20がそれぞれ取付けられている。
図3,4に示すように、燃料排出口7は底面4aの略中央に所定の径で設けられている。第一のバッフルプレート5と第二のバッフルプレート6は、機体31の前後方向に対し略垂直に燃料タンク1の底面4aから上面4bへと延びるように所定の高さで形成され、燃料排出口7を中心に対向するように立設されている。
また、第一のバッフルプレート5及び、第二のバッフルプレート6の一端部5a,6aは、それぞれ燃料タンク1の右側面3aの内壁と密着しており、他端部5b,6bは燃料タンク1の左側面3bの内壁と密着している。かかる第一のバッフルプレート5と、第二のバッフルプレート6との構成により、燃料タンク1内は機体31の前方から後方に向けて順に、第一の燃料分配室9と、燃料排出口7を有する燃料貯留室10と、第二の燃料分配室11とに区画される。
開閉機構20は、図6(a),(b)に示すように、円筒状の中空部を有するバルブ本体21と、環状突起22と、支持部23と、弾性部材24と、閉鎖弁25とを有している。なお、図6(a)と(b)とでは異なった傾斜状態を示している。
環状突起22は、バルブ本体21の中空部の一端に所定の幅をもって周設されており、その開口部は燃料の吸入口26を形成する。支持部23は、中空部の他端に所定の高さで突出して設けられ、その突出部23aが弾性部材24を固定するように形成されている。なお、突出部23aとは、支持部23における環状突起22側の端面である。弾性部材24は、例えば、つるまきばねであり、支持部23と閉鎖弁25との間に伸縮自在に挟装され、その一端を支持部23の突出部23aに固着されている。閉鎖弁25は吸入口26よりも大径の円板状に形成され、バルブ本体21の中空部に遊嵌されている。また、その背面25aで弾性部材24の他端を係止することで、環状突起22に向けて付勢されて吸入口26を封止している。
つぎに、第一のバッフルプレート5と開閉機構20との取付け構成について説明する。図4に示すように、第一のバッフルプレート5の幅方向中心の下端部には、所定の大きさに開口された取付け口27が形成されている。
取付け口27は、バルブ本体21の外径と同じ内径の中空円筒形状であり、第一のバッフルプレート5の表面から所定の長さで燃料貯留室10側に突出して形成されている。取付け口27の突出方向は、燃料タンク1の底面4aと略平行である。この取付け口27の
内部が、開閉機構20の取付け部を構成している。
開閉機構20は、その吸入口26の端面と、第一のバッフルプレート5における第一の燃料分配室9側の壁面とが略平坦となるように、支持部23側を燃料貯留室10に突出させて取付け部27に挿嵌されている。
第二のバッフルプレート6にも、開閉機構20が取り付けられるが、その取付け構成は、上述の第一のバッフルプレート5に設けられた取付け部と同様の構成のため、説明を省略する。
リターン配管8は、エンジンから戻される燃料を、燃料タンク1へ再注入するもので、図3に示すように、燃料タンク1の上部から燃料貯留室10へと、リターン燃料が注ぎ込まれるように配管されている。
[作用・効果]
以上のような構成により、本実施形態における建設機械の燃料タンク1によれば以下のような作用・効果を奏する。
すなわち、図2に示すような建設機械(油圧ショベル30)の稼動条件下では、油圧ショベル30による掘削ポイントが機体31よりも下方に存在し、積込みポイントが機体31よりも上方に存在する。そのため、掘削時は機体31を前傾姿勢にして作業し、積込み時は機体31を後傾姿勢にして作業することとなり、掘削と積み込み作業とを繰り返し行うと、機体31に搭載された燃料タンク1も同様に、前方傾斜と後方傾斜とを繰り返すことになる。
燃料タンク1が前方に傾斜すると(掘削時)、図5に示すように、第一の燃料分配室9は燃料貯留室10よりも下方に、第二の燃料分配室11は燃料貯留室10よりも上方に位置する関係となる。また、第一の燃料分配室9と、燃料貯留室10と、第二の燃料分配室11とにそれぞれ分配された燃料は、燃料タンク1が傾斜した方向(前方)に偏ることになる。
この際、燃料貯留室10内の燃料は、第一のバッフルプレート5側に偏り、開閉機構20から下方に位置する第一の燃料分配室9に流れ込もうとするが、開閉機構20の支持部23側からバルブ本体21の中空部に流入した燃料は、閉鎖弁25により堰き止められる(図6(b)参照)。
そのため、燃料貯留室10に分配された燃料の第一の燃料分配室9への流出が抑止されることで、有効燃料を燃料貯留室10に確実に確保することができる。
また、第二の燃料分配室11に分配された燃料の、下方に位置する燃料貯留室10への流入は、第二の燃料分配室内11の燃料が第二のバッフルプレート6側に偏って、開閉機構20の閉鎖弁25に到達し、燃料がその圧力により閉鎖弁25を弾性部材24の付勢方向とは逆方向へ押し戻しながら、バルブ本体21内の中空部を減勢されながら流通して燃料貯留室10へと流れ込む(図6(a)参照)。すなわち、燃料の燃料貯留室10への急激な流れ込みが抑制されるため、燃料貯留室10内のオーバーフローを効果的に抑制することができ、有効燃料を燃料貯留室10内に確実に確保することができる。
また、燃料貯留室10は、四方側面を第一のバッフルプレート5と、第二のバッフルプレート6と、燃料タンク右側面3aと、燃料タンク左側面3bとに囲まれているため、機体31が旋回する際に生ずる遠心力によっても、燃料貯留室10内に蓄積された有効燃料を確実に保持することができる。
また、リターン配管8を、リターン燃料が燃料貯留室10に注ぎ込まれるように配置したことで、燃料貯留室10にリターン燃料が蓄積されるとともに、有効燃料をさらに確保することができる。
[第二実施形態]
以下、図7〜図11に基づき、本願発明の第二実施形態について説明する。
本願発明の第二実施例は、上述の第一実施例において、図8に示すように、燃料タンク1内の燃料貯留室10を、第三のバッフルプレート12と、第四のバッフルプレート13とによってさらに区画したものである。なお、第一実施例と同一の構成要素については同一の符号を用いて説明する。
図8,9に示すように、本実施例における第三のバッフルプレート12と、第四のバッフルプレート13は、機体31の前後方向に対し略平行に燃料タンク1の底面4aから上面4bへと延びるように所定の高さで形成され、燃料排出口7を中心に対向するように立設されている。
また、第三のバッフルプレート12及び、第四のバッフルプレート13の各一端部12a,13aは、それぞれ第一のバッフルプレート5と密着しており、各他端部12b,13bは第二のバッフルプレート6と密着している。かかる第三のバッフルプレート12と、第四のバッフルプレート13とをさらに追加することにより、燃料タンク1内は燃料貯留室10を中心として時計回りに、第一の燃料分配室9、第三の燃料分配室14、第二の燃料分配室11及び、第四の燃料分配室15とに区画される。
また、第三のバッフルプレート12及び第四のバッフルプレート13の下端側には、第一実施形態と同様の開閉機構20がそれぞれ二箇所にわたり取り付けられている。
図8に示すように、第三のバッフルプレート12の機体31前方の下端部12cと、機体31後方の下端部12dとの二箇所には、所定の大きさに開口された取付け口27がそれぞれ形成されている。また、開閉機構20はその支持部23側を燃料貯留室10に突出させて取付け部に挿嵌されるが、その他の取付け構成は、第一実施例における開閉機構20の取付け構成と同様のため、ここでは説明を省略する。
また、第四のバッフルプレート13にも、開閉機構20が取り付けられるが、その取付け構成は、上述の第三のバッフルプレート12への取付け構成と同様のため、説明を省略する。
[作用・効果]
以上のような構成により、本実施形態における建設機械の燃料タンク1によれば以下のような作用・効果を奏する。
すなわち、図7に示すような建設機械(油圧ショベル30)の稼動条件下では、油圧ショベル30が、掘削時は斜面の傾斜方向に対し機体31を横向きにした横傾姿勢で作業を行い、積込み時は機体31を後傾姿勢で作業を行うことになる。そのため、油圧ショベル30が掘削と積込み作業とを繰り返し行うと、機体31に搭載された燃料タンク1も同様に、横方傾斜と後方傾斜とを繰り返すことになる。
燃料タンク1が横方向に傾斜すると(掘削時)、図9に示すように、第三の燃料分配室14は燃料貯留室10よりも下方に、第四の燃料分配室15は燃料貯留室10よりも上方に位置する関係となる。また、図10に示すように、第一の燃料分配室9、第二の燃料分配室11、第三の燃料分配室14、第四の燃料分配室15及び、燃料貯留室10にそれぞれ分配された燃料も傾斜方向に偏ることになる。
この際、燃料貯留室10内の燃料は、第三のバッフルプレート12側に偏り、開閉機構20から下方に位置する第三の燃料分配室14へと流れ込もうとするが、開閉機構20の支持部23側からバルブ本体21の中空部に流入した燃料は、閉鎖弁25により堰き止められる。すなわち、燃料貯留室10に分配された燃料の第三の燃料分配室14への流出が抑止されるため、機体31が横方向に傾いた姿勢で作業をする場合においても、燃料貯留室10内の有効燃料を確実に確保することができる。
また、第四の燃料分配室15に分配された燃料の、下方に位置する燃料貯留室10への流入は、第四の燃料分配室15内の燃料が、第四のバッフルプレート13側に偏って開閉機構20の閉鎖弁25に到達し、燃料がその圧力により閉鎖弁25を弾性部材の付勢方向とは逆方向へ押し戻しながら、バルブ本体21内の中空部を減勢されながら流通して燃料貯留室10へと流れ込む(図10の矢印X方向)。そのため、燃料の燃料貯留室10への急激な流れ込みが抑制されるため、燃料貯留室10内のオーバーフローを回避し、有効燃料が燃料貯留室10から溢れ出ることを確実に防止することができる。
また、燃料貯留室10は、四方側面を第一のバッフルプレート5と、第二のバッフルプレート6と、第三のバッフルプレート12と、第四のバッフルプレート13とに囲まれているため、機体31が旋回する際に生じる遠心力によっても、燃料貯留室10内に貯留された燃料を確実に確保することができる。
一方、燃料タンク1が後方に傾斜した場合(積込み作業時)は、図11に示すように、第三の燃料分配室14、燃料貯留室10及び、第四の燃料分配室15に蓄えられた燃料は、第二のバッフルプレート6側に偏る。この際、第三の燃料分配室14に蓄えられた燃料の燃料貯留室10への流入は、第三のバッフルプレート12の機体前方側12cに取り付けられた開閉機構20によって許容され(図11の矢印Y方向)、その逆流は防止される。また、第四の燃料分配室15に蓄えられた燃料の燃料貯留室10への流入も同様に、第四のバッフルプレート13の機体前方側13cに取り付けられた開閉機構20によって許容され(図11の矢印Y方向)、その逆流は防止される。すなわち、第三のバッフルプレート12と第四のバッフルプレート13のそれぞれに、機体31前方の下端部12c,13cと後方の下端部12d,13dとの二箇所にわたり開閉機構20を設けたことで、燃料タンク1が横方向に傾いた場合のみならず、前方や後方に傾斜した場合においても、第三の燃料分配室14及び、第四の燃料分配室15にそれぞれ分配された燃料が、燃料貯留室10へと流し込まれるため、有効燃料を燃料貯留室10に確実に確保することができる。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では、第一のバッフルプレート5〜第四のバッフルプレート13が、燃料タンク1の底面4aから所定の高さで設けられたものとして例示しているが、これらバッフルプレートを、燃料タンク1の底面4aから上面4bまで形成されたものとしても良い。この場合も、上述の実施形態と同様に、残燃料が少なくなって燃料タンク1が傾斜したときでも、車両の作業状態の影響を受けることなく、有効燃料を燃料貯留室10に確実に確保することをできる。なお、この場合、第一の燃料分配室9〜第四の燃料分配室15及び、燃料貯留室10に均等に燃料が給油されるように、第一のバッフルプレート5〜第四のバッフルプレート13の所定の位置に燃料の流通を許容し得る流通穴を設けることが好ましい。
また、本実施例においては、開閉機構20が弾性部材24と円板状の閉鎖弁25とを有するものとして説明したが、例えば、図12(a),(b)に示すように、弾性部材24を用いずに、閉鎖弁25を吸入口26より大径の球体弁28として、支持部23と環状突起22との間に回動自在に遊嵌させた構成としてもよい。
また、図13に示すように、開閉機構20の取付け口27を燃料が連通する流通口(開口部)として形成し、閉鎖弁25をこの流通口の開口面積よりも大きく形成された平面板29aとし、この平面板29aを燃料貯留室10側のみに開閉自在に軸支する軸止手段29bとを有する簡素な構成としても良い。この場合も、上述の実施形態と同様に、有効燃料を燃料貯留室10内に効果的に確保することができる。
なお、上述の実施形態では、燃料タンク1内がバッフルプレートによって、二部屋の燃料分配室9,11(第一実施形態)又は、四部屋の燃料分配室9,11,14,15(第二実施形態)に区画されるものを例に説明したが、かかる燃料分配室の部屋数は任意の数で設定することが可能である。また、バッフルプレートに取り付けられる開閉機構20の数も任意の数で設定することができる。
また、上述の実施形態における弾性部材24としては、つるまきバネや板バネ、弾性ゴム等を用いることが考えられるが、少なくとも閉鎖弁25を環状突起22に向かって付勢しうるものであればよい。
この弾性部材24に付勢力は、燃料タンク1の傾斜時に作用する燃料の圧力に応じて、適宜設定することができる。付勢力が大きいほど、燃料の燃料貯留室10への流れ込みがより抑制されることとなる。したがって、要求される燃料の流れ込みの速度に応じて、弾性部材24の付勢力を設定してやればよい。
また、弾性部材24として弾性ゴムを設定する場合は、燃料の種類に応じた耐腐食性を備えた部材を選択することが好ましい。
1 燃料タンク
2a 燃料タンク前側面
2b 燃料タンク後側面
3a 燃料タンク右側面
3b 燃料タンク左側面
4a 燃料タンク底面
4b 燃料タンク上面
5 第一のバッフルプレート
6 第二のバッフルプレート
7 燃料排出口
8 リターン配管
9 第一の燃料分配室
10 燃料貯留室
11 第二の燃料分配室
12 第三のバッフルプレート
13 第四のバッフルプレート
14 第三の燃料分配室
15 第四の燃料分配室
20 開閉機構
21 バルブ本体
22 環状突起
23 支持部
24 弾性部材
25 閉鎖弁
26 吸入口
27 取付け口
28 球体弁
29a 平面板
29b 軸止手段
30 油圧ショベル
31 機体

Claims (6)

  1. 建設機械のエンジンに供給される燃料を貯留する建設機械の燃料タンクであって、
    該燃料タンクの底面から上方へ延びるように設けられ、該燃料タンクの内部を燃料貯留室と燃料分配室とに区分するバッフルプレートと、
    該燃料貯留室の該底面に開口された燃料流出口と、
    該バッフルプレートに設けられ、該燃料分配室側から該燃料貯留室側への該燃料の流通を許容するとともに、該燃料貯留室側から該燃料分配室側への該燃料の流通を抑止する開閉機構と、を備えた
    ことを特徴とする、建設機械の燃料タンク。
  2. 該バッフルプレートが、第一のバッフルプレートと、
    該第一のバッフルプレートに対向して配置された第二のバッフルプレートとを有し、
    該燃料貯留室が、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートとの間に介在する
    ことを特徴とする、請求項1記載の建設機械の燃料タンク。
  3. 該バッフルプレートが、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートとの間に配置された第三のバッフルプレートと、
    該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートとの間に配置され、第三のバッフルプレートと対向して配置された該第四のバッフルプレートとを有し、
    該燃料貯留室が、該第一のバッフルプレートと該第二のバッフルプレートと該第三のバッフルプレートと該第四のバッフルプレートとに囲まれて介在する
    ことを特徴とする、請求項2記載の建設機械の燃料タンク。
  4. 該開閉機構が、
    中空部を有するバルブ本体と、
    該中空部の内側面における該燃分配留室側の一端に設けられ、該燃料の流入口を形成する突起と、
    該中空部における他端に設けられた支持部と、
    該支持部に一端を係止させた弾性部材と、
    該弾性部材の他端に係止され、該突起に向かって付勢されるとともに、該流入口を閉塞する閉鎖弁とを有し、
    該閉鎖弁が、該燃料による該中空部の一端側からの荷重を受けると、該付勢方向とは逆方向に押し戻されて、該流入口を開放する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械の燃料タンク。
  5. 該開閉機構が、
    該燃料貯留室と該燃分配室とを連通する流通口と、
    該流通口の開口面積より大きく形成された平面板と、
    該平面板を該燃料貯留室側のみに開閉自在に軸支する軸止手段と、を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械の燃料タンク。
  6. 該燃料貯留室の内部に向けて、リターン燃料を導入するリターン配管を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の建設機械の燃料タンク。
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