JP2011019708A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 フェース部の軽量化を維持し、フェース部の反発性をルール適合範囲内に抑え、且つボールをスウィートスポットから外れて打った場合でも、反発性能の低下を防ぐ。
【解決手段】 ゴルフクラブヘッドは、金属材料で形成されたフェース部10を備えており、このフェース部10は、フェース部の中央に位置する厚肉部16と、厚肉部の外周に位置する薄肉部12とを備え、厚肉部16は、楕円形状または円形状を、互いに対向する2つの側において、中心方向に略円弧状に窪ませた形状を有し、これら窪みのうち、トウ側の窪みはソール方向斜めを向き、ヒール側の窪みはクラウン方向斜めを向き、厚肉部は、フェース部の中心部17において最も厚い肉厚を有し、この肉厚が、中心部17から窪み形状の縁15への方向に向かって、連続して減少し、この肉厚が連続して減少する厚肉部の面の勾配角が、中心部から縁に向かって徐々に小さくなるように変化する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ゴルフクラブヘッドに関し、詳しくは、フェース部の裏面に肉厚の改良を施したゴルフクラブヘッドに関する。
最近のウッドクラブのヘッドは、金属材料で少なくともフェース部分を形成したものが大半を占める。フェース部分の肉厚は、ボールとの衝撃に耐え得る強度を保つために肉厚を厚くする必要がある。ヘッドの大型化が進んでいるが、ルール上460cm+許容誤差10cmの体積より小さくしなければならないとされることから、ドライバーのヘッドは上限にきわめて近い460cmの大型ヘッドが大半を占めるに至っている。ヘッドサイズを大きくすると、スィートエリアが拡大し、周辺重量配分が強調され、左右、上下の慣性モーメントが大きくなるので、オフセンターヒット時のミスを軽減させることができる。しかしながら、ヘッドサイズを大きくし、ヘッド重量も増大させてしまうと、スイングバランスが大きくなり、ヘッドスピードが落ちて飛距離ダウンになりかねない。そこで、比重が軽く、強度も大きなチタン又はその合金(特に言及しない限り、併せて以下「チタン」という)でヘッド全体を形成するか、カーボンとチタンのコンポジットヘッドにするなどの手段が採用されている。
また、ヘッドサイズを大きくするのみならず、ヘッドの反発係数を高めた高反発ヘッドも数多く開発されるに至った。高反発ヘッドについては、2008年から反発係数が0.830以上のものは、競技では使用できないことになった。今までは、ヘッドの大型化と平行して反発係数が上がる肉厚フェース材を積極的に用いるものが多かった。しかし、高反発ヘッドでもスィートエリア以外のフェース部分でのヒット、すなわちオフセンターヒットではスプリング効果は期待できず、飛距離が極端に低下してしまう傾向があった。
特開平9−192273号公報には、フェースを形成する部分のスィートスポットを含むセンター個所の肉厚を、ボールとの衝撃に耐えるのに十分な強度を保つ厚みに形成し、センター個所の周辺の肉厚をセンター個所よりも薄くすることで、フェース全体にバネ性を持たせたゴルフクラブヘッドが記載されている。
特開2003−154040号公報にも、フェース部材の中央に肉厚な領域を設けたゴルフクラブヘッドが記載されている。本公報には、この肉厚な領域を、シャフト軸線に略直交する斜傾線とフェースライン溝とがなす角度をθとすると、傾斜線を対称軸として、フェースライン溝と反対側に角度θだけ傾斜する軸線に沿った略楕円状にすることが記載されている。
特開2008−132276号公報には、フェース裏面の中央領域に設けられた中央厚肉部と、この中央厚肉部からフェース周縁へと延びる少なくとも4本のリブと、隣り合うリブの間に形成される薄肉部とを含むフェース部を備えたゴルフクラブヘッドが記載されている。
特開平9−192273号公報 特開2003−154040号公報 特開2008−132276号公報
特開平9−192273号公報に記載されているようなフェース部の中央を厚肉にした場合、フェース部の反発性能は、スウィートスポットを外れてボールを打った場合、スウィートスポットでボールを打った場合に比べて、大きく低下することから、スウィートスポットでの反発性能を低く抑えると、スウィートスポット以外での反発性能は著しく低いものになるという問題がある。また、一般に、フェース部を薄肉化する程、フェース部の反発性能は高くなり、フェース部の強度は弱くなる傾向がある。よって、フェース部の軽量化を維持しながら、フェース部の強度も維持するとともに、スウィートスポットでの反発性能を低く抑えつつ、スウィートスポットを外れてボールを打った場合も、スウィートスポットに近い反発性能を得ることは難しいという問題がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、フェース部の軽量化および強度を維持しつつ、フェース部の反発性をルール適合範囲内に抑えることができるとともに、ボールをスウィートスポットから外れて打った場合でも、反発性能が大きく低下するのを防ぐことができるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、金属材料で形成されたフェース部を備えたゴルフクラブヘッドであって、このフェース部は、フェース部の中央に位置する厚肉部と、この厚肉部の外周に位置する薄肉部とを備えており、前記厚肉部は、楕円形状または円形状を、互いに対向する2つの側において、中心方向に略円弧状に窪ませた形状を有し、これら窪みのうち、トウ側の窪みはソール方向斜めを向き、ヒール側の窪みはクラウン方向斜めを向き、前記厚肉部は、フェース部の中心部において最も厚い肉厚を有し、この肉厚が、前記中心部から前記楕円形状または円形状の縁および前記窪み形状の縁のうち少なくとも1つの縁への方向に向かって、連続して減少しており、この肉厚が連続して減少する厚肉部の面の薄肉部の面に対する勾配角が、前記中心部から前記縁に向かって徐々に小さくなるように変化する。前記厚肉部の肉厚の連続した減少は、放物線状の減少とすることができる。
前記肉厚は、前記中心部から前記楕円形状または円形状の縁および前記窪み形状の縁のうち少なくとも2つの縁への方向に向かって、連続して減少させることができ、この少なくとも2つの肉厚が連続して減少する厚肉部の面は、前記勾配角の変化が異なるように形成することができる。特に、前記肉厚が、前記中心部から前記窪み形状の縁のトウ側およびヒール側の縁への方向に向かって、連続して減少してさせることができ、前記トウ側に向かって肉厚が連続して減少する厚肉部の面は、前記ヒール側に向かって肉厚が連続して減少する厚肉部の面よりも、前記勾配角の変化が緩やかになるように形成することができる。
前記フェース部に占める前記薄肉部と、前記厚肉部との割合は、75〜55:25〜45とすることができる。前記厚肉部の中心部の肉厚は、約3.0mm〜約5.0mmとすることができる。また、前記薄肉部の肉厚は、1.5mm〜2.5mmとすることができる。
このように、本発明に係るゴルフクラブヘッドによれば、フェース部の中央に位置する厚肉部の肉厚を、上記のように、中心部から楕円形状または円形状の縁および窪み形状の縁のうち少なくとも1つの縁への方向に向かって、連続して減少させ、この肉厚が連続して減少する厚肉部の面の薄肉部の面に対する勾配角を、中心部から縁に向かって徐々に小さくなるように変化させたので、フェース部の軽量化を維持できるとともに、スウィートエリアである厚肉部でボールを打った場合でも、ルール適合範囲内の反発性に抑えることができ、また、ボールをスウィートスポットから外れて打った場合でも、反発性能が大きく低下するのを防ぐことができる。
本発明に係るゴルフクラブヘッドの一実施の形態を示す正面図である。 図1に示すゴルフクラブヘッドを構成するフェース部材を示す裏面図である。 III−III線に沿って図2のフェース部材を示す模式的な断面図である。 フェース部材の一実施例における断面の幅および高さを示すグラフである。 図2のフェース部材において楕円およびリブの角度を示す裏面図である。 実施例のシミュレーションにおける打点の位置を示す裏面図である。 実施例2のフェース部材の構成を示す裏面図である。 実施例3のフェース部材の構成を示す裏面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るゴルフクラブヘッドの一実施の形態について説明する。
図1に示すように、ゴルフクラブヘッド1は、フェース部を備えたフェース部材10と本体部材20とから構成されている。本体部材20は、クラウン部4、ソール部5、ホゼル部6及びサイド部7を備え、一体的に形成されている。このフェース部材10と本体部分20は溶接により接合され、これによってヘッド内部が中空構造になっている。なお、フェース部材10の中空構造側の表面、すなわち裏面に表われる構成を破線で示した。フェース部材10の裏面には、フェース部材10の厚みを変化させるための凹凸が形成されている。フェース部材10の裏面について説明する。
図2は、図1に示すゴルフクラブヘッド1を構成するフェース部材10の裏面を示す図である。図2に示すように、フェース部材10の裏面には、中央に位置し、フェース部材の厚みを変化させた厚肉部16と、その外周に位置し、平らな表面を有する薄肉部12とが形成されている。厚肉部16は、概ね、楕円形状の縁13を有するものの、この楕円の長軸の両端部分には、それぞれ、厚肉部16を中心方向に向かって円弧状に窪ませた窪んだ縁15a、15bを有する。すなわち、厚肉部16は、楕円の短軸の両側部分に相当する楕円形状の縁13と、窪んだ縁15とで囲まれている。
楕円の中心には、フェース部材10において最も厚い厚さを有し、表面が平らで円形状である中心部17が形成されている。厚肉部16は、この中心部17から楕円形状の縁13および窪んだ縁15まで、厚さが減るように構成されている。
厚肉部16の厚さの変化の一例を、図3に示す。図3は、図2のフェース部材をIII−III線に沿って示す模式的な断面図である。なお、図1及び図2には、厚肉部16の厚さの変化を表現するために、等高線を描いている。また、図3の断面図は、本発明の構成を容易に理解できるように意図したものであって、縮尺通りに描いたものではいない。
図3に示すように、厚肉部16の厚さは、中心部17から窪んだ縁15の方向に向かって、放物線状に減少するように形成することが好ましい。本明細書において、「放物線」とは、y=axの式で表わされる二次関数のグラフである。この式において、yはフェース部材の厚肉部と薄肉部の肉厚の差(mm)を示し、xはフェース部材の面の肉厚の変化の長さ(mm)を示し、aは0ではない。例えば、図4に示すように、中心部17からヒール側の窪んだ縁15aまでの約17mmのフェース部材の面の長さに沿って、フェース部材の厚さが放物線状に急激に約1.3mm減少する。この場合、放物線の式は、y=0.004498xで表わせる。また、中心部17からトウ側の窪んだ縁15bまでの約22mmのフェース部材の面の長さに沿って、フェース部材の厚さが放物線状に急激に約1.3mm減少する。この場合、放物線の式は、y=0.002686xで表わせる。
なお、本発明は、図3および図4に限定されるものではなく、y=axの式において、aは、0.0001〜0.02の範囲が好ましく、0.005〜0.015の範囲がより好ましい。また、厚肉部16のうち、中心部17から全方面に向かって放物線状に減少していてもよいし、中心部17から一方または両方の窪んだ縁15へ向かって放物線状に減少していてもよいし、中心部17から一方または両方の楕円形状の縁13へ向かって放物線状に減少していてもよいし、中心部17から一方の窪んだ縁15と一方の楕円形状の縁13へ向かって放物線状に減少していてもよい。また、本発明は、放物線状に減少することに限定されず、厚肉部16の肉厚が連続して減少する面の薄肉部12の面に対する勾配角が、中心部17から窪んだ縁15または楕円形状の縁13に向かって徐々に小さくなるように変化するように形成することもできる。なお、厚肉部16では、このような放物線状等の勾配角が徐々に変化するように肉厚が減少する面の他に、中心部17から楕円形状の縁13または窪んだ縁15に向かって、一定の勾配角で厚さが減少する面、すなわち、直線状の面を形成することができる。
中心部17は、ゴルフクラブヘッド1のスイートスポットを含む。また、この中心部17は、楕円の中心点を含む。この楕円の中心点とスイートスポットとは、同一であってもよいし、異なってもよい。中心部17の半径は、約3.0mm以上が好ましく、約3.5mm以上がより好ましい。また、中心部17の半径は、約6mm以下が好ましく、約5mm以下がより好ましい。中心部17の半径をこの範囲にすることで、フェース部の重量を抑えることができる。なお、中心部17は、図2に示した円形に限定されず、楕円形、長方形や菱形などの四角形、五角形や六角形などの多角形にしてもよい。中心部17の厚さは、約3.0mm以上が好ましく、約3.4mm以上がより好ましく、約3.6mm以上が最も好ましい。また、中心部17の厚さは、約5.0mm以下が好ましく、約4.0mm以下がより好ましく、約3.8mm以下が最も好ましい。中心部17の厚さをこの範囲にすることで、フェース部の反発係数をルール内におさめることができる。
厚肉部16の楕円形状の縁13を形成する楕円の長軸は、トウ3側がクラウン方向に、ヒール2側がソール方向に傾いている。これは、一般に、ゴルファーの打点のばらつきが、トウ3側ではクラウン側に、ヒール2側ではソール側に片寄っていることから、このように傾けることで、スウィートスポットを外した際の打点をより多く薄肉部14の領域内に入れることができる。具体的には、図5に示すように、ゴルフクラブヘッドを通常のアドレスポジションに置いたときの水平線40に対して、楕円の長軸42の傾きθaが、約5°以上となるように配置することが好ましく、約10°以上となるように配置することがより好ましい。また、楕円の長軸42の傾きθaは、約40°以下が好ましく、約30°以下がより好ましい。
楕円の長軸と短軸の長さの比率は、100:50〜50:50の範囲内が好ましく、95:50〜70:50の範囲内がより好ましい(長軸と短軸が同じ比率の場合は、楕円でなく、円となることは言うまでもない)。また、厚肉部16の楕円長軸における長さ(すなわち、窪み15a、15b間の長さ)と楕円短軸における長さの比率は、5:4〜5:6の範囲内が好ましい。ソール側の窪み15aの曲率半径は、約12mm以上が好ましく、約13mm以上がより好ましい。ソール側の窪み15aの曲率半径は、約25mm以下が好ましく、約20mm以下がより好ましい。
図2及び図3に示すように、楕円の薄肉部12の厚さは、ほぼ均一である。フェース部材10の薄肉部12は、厚肉部16よりも薄く形成されている。薄肉部12の厚さは約1.5mm以上が好ましく、約2.1mm以上がより好ましく、約2.2mm以上が最も好ましい。一方、薄肉部12の厚さは約2.5mm以下が好ましく、約2.4mm以下がより好ましい。薄肉部12の厚さをこの範囲にすることで、反発係数を抑えながら、フェース部を軽量化することができる。
フェース部10の全面積において、薄肉部12と厚肉部16(ここでは中央部17を含む)が占める面積の割合は、75〜55:25〜45とすることが好ましく、70〜60:30〜40とすることがより好ましい。このような範囲内にすることで、フェース全体での重さと強度のバランスをとることができる。
フェース部材10は、鍛造、鋳造いずれの方法でも形成可能である。また、フェース部材10の材料としては、チタンまたはチタン合金やステンレス鋼などを用いることができる。ゴルフクラブヘッド1の体積は、約100cc以上が好ましく、約350cc以上と大型にすることがより好ましい。一方、ゴルフクラブヘッド1の体積は、約500cc以下が好ましく、約480cc以下がより好ましい。また、ゴルフクラブヘッド1の重量は、約150g以上が好ましく、約160g以上がより好ましい。一方、ゴルフクラブヘッド1の重量は、約250g以下が好ましく、約200g以下と軽量なものがより好ましい。
なお、図3では、本発明の構成を容易に理解できるように、フェース部材10の打球側の表面を平らに示したが、フェース部材10の打球面には、曲率半径250mm〜800mmのバルジを形成することができる。また、同様に、フェース部材の打球面には、曲率半径250mm〜800mmのロールを形成することができる。
また、図1に示すように、本実施の形態では、ゴルフクラブヘッド1のフェース部全体がフェース部材10となる場合について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、例えば、フェース部の中央の部分をフェース部材とし、フェース部の両端の残りの部分をヘッド本体と一体的に形成するようにしてもよい。
本発明のフェース部材を作製し、その反発係数(COR:coefficient of restitution)について評価した。本実施例では、COR値を実際に測定する代わりに、特性時間(CT:Characteristic Time)を測定した。CT値は、全米ゴルフ協会(USGA)と英国ゴルフ協会(R&A)が採用したフェースのスプリング効果を簡易的で且つ精度高く測定することができる定量的な値であって、R&Aルールズ・リミテッドが承認したポータブル・ペンデュラム・マシン(携帯用振り子式測定器)で測定することができる。一般的に、フェースがよく撓む方がエネルギーの損失が少なく、ボールの初速が高いことから、CT値は、その撓みをボールとフェースの接触時間で表現したものである。
フェース部材の構成は、図2、図7、及び図8に示したものをそれぞれ実施例1〜3に採用した。図2の実施例1では、中心部から全方向に向かって、放物線状に肉厚を減少させた。図7の実施例2では、中心部からソール側の楕円形状の縁の方向に向かってのみ(すなわち、符号16aで示す領域d)、放物線状に肉厚を減少させ、その他の方向については直線状に肉厚を減少させた。図8の実施例3では、中心部から両方の窪んだ縁の方向に向かってのみ(すなわち、符号16b、16cで示す領域で)、放物線状に肉厚を減少させ、その他の方向については直線状に肉厚を減少させた。
フェース部材の設計条件としては、楕円の長軸の長さを64mm、短軸の長さを40mm、楕円の角度θaを15°とし、トウ側およびヒール側の窪みの曲率半径をそれぞれ32mm、12mmとした。リブの角度θbは60°とした。フェース部の面積は、3897mmで、フェース部全体に占める薄肉部と厚肉部(中央部を含む)の面積の割合は、58:42とした。
中央部と薄肉部の各厚さは、3.6mmと2.6mmとした。フェース部材の材料はチタン合金を想定し、ヤング率は108GPa、ポアソン比は0.30とした。その結果、フェース部材の重量は、実施例1が51.48g、実施例2が52.23g、実施例3が52.16gとなった。なお、比較のため、中央部から全方面に向かって、直線状に肉厚が急激に減少させた比較例のフェース部材も作製した。この比較例の重量は、52.56gであった。
実施例および比較例について、ボールの打点におけるCT値を測定した。ボールの打点は、図6に示すように、垂直方向および水平方向に異なる15の打点について調べた。中央の打点50cは、スウィートスポットでの打球を想定しており、フェース部材の交差部内とした。それ以外の14の打点は、スウィートスポットを外した打球を想定した。中央の打点50cからトウ側およびヒール側にそれぞれ10mm離れた位置を、打点50b、50dとし、さらにトウ側およびヒール側にそれぞれ10mm離れた位置を、打点50a、50eとした。また、これら、5つの打点50a〜50eのクラウン側およびソール側にそれぞれ10mm離れた位置を、50aH〜50eHおよび50aL〜50eLとした。
以上の条件で、実施例1〜3および比較例の各打点におけるCT値を測定した。その結果を表1〜表4に示す。なお、表の結果は、中央の打点50cのCT値を1とした場合の比で示した。
Figure 2011019708
Figure 2011019708
Figure 2011019708
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表4に示すように、厚肉部の厚さを、中心部から全方面に向かって直線状に減少させた比較例は、中央の打点のCT値が一番高く、ヒール側およびトウ側やソール側およびクラウン側での打点のCT値は低かった。一方、表1に示すように、厚肉部の厚さを、中心部から全方面に向かって放物線状に急激に減少させた実施例1は、ヒール側およびトウ側に10mmの打点のCT値は、中央の打点と同じであり、また、全体的にも、比較例と比べて均等なCT値を得ることができた。
また、表2に示すように、厚肉部の厚さを、中心部からソール側の楕円形状の縁の方向に向かってのみ放物線状に急激に減少させた実施例2は、比較例と比べて、ソール側の打点のCT値が、中央の打点のCT値に近づき、より均等なCT値を得ることができた。表3に示すように、厚肉部の厚さを、中心部から両方の窪んだ縁の方向に向かってのみ放物線状に急激に減少させた実施例3は、ヒール側およびトウ側に10mmの打点のCT値が、中央の打点と同じとなり、比較例と比べてより均等なCT値を得ることができた。
1 ゴルフクラブヘッド
2 ヒール
3 トウ
4 クラウン部
5 ソール部
6 ホゼル部
7 サイド部
10 フェース部材
12 薄肉部
13 楕円形状の縁
15 窪んだ縁
16 厚肉部
17 中心部
20 ヘッド本体
40 水平線
42 楕円の長軸
50 打点

Claims (7)

  1. 金属材料で形成されたフェース部を備えたゴルフクラブヘッドであって、このフェース部は、フェース部の中央に位置する厚肉部と、この厚肉部の外周に位置する薄肉部とを備えており、
    前記厚肉部は、楕円形状または円形状を、互いに対向する2つの側において、中心方向に略円弧状に窪ませた形状を有し、これら窪みのうち、トウ側の窪みはソール方向斜めを向き、ヒール側の窪みはクラウン方向斜めを向き、
    前記厚肉部は、フェース部の中心部において最も厚い肉厚を有し、この肉厚が、前記中心部から前記楕円形状または円形状の縁および前記窪み形状の縁のうち少なくとも1つの縁への方向に向かって、連続して減少しており、この肉厚が連続して減少する厚肉部の面の薄肉部の面に対する勾配角が、前記中心部から前記縁に向かって徐々に小さくなるように変化するゴルフクラブヘッド。
  2. 前記厚肉部の肉厚の連続した減少が、放物線状の減少である請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記肉厚が、前記中心部から前記楕円形状または円形状の縁および前記窪み形状の縁のうち少なくとも2つの縁への方向に向かって、連続して減少しており、この少なくとも2つの肉厚が連続して減少する厚肉部の面は、前記勾配角の変化が異なるように形成されている請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記肉厚が、前記中心部から前記窪み形状の縁のトウ側およびヒール側の縁への方向に向かって、連続して減少しており、前記トウ側に向かって肉厚が連続して減少する厚肉部の面は、前記ヒール側に向かって肉厚が連続して減少する厚肉部の面よりも、前記勾配角の変化が緩やかになるように形成されている請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記フェース部に占める前記薄肉部と、前記厚肉部との割合が、75〜55:25〜45である請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記厚肉部の中心部の肉厚が約3.0mm〜約5.0mmである請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  7. 前記薄肉部の肉厚が1.5mm〜2.5mmである請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
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