JP2011011218A - 鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置、及び鋼板の製造方法 - Google Patents

鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置、及び鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱延鋼板製造ラインにおいて、排水性に優れた冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドの下工程側に配置され、搬送ロール上を搬送される鋼板を冷却可能に設けられた複数の冷却ノズルを備える鋼板の冷却装置であって、冷却ノズルは、鋼板が通過する部位の上面側及び下面側となる位置に設けられて鋼板が通過する部位に向けて冷却水を噴射可能とされ、冷却ノズルによる均一冷却幅より鋼板の板幅方向外側となる位置に冷却ノズルから噴射された冷却水の排水を整流可能に設けられた整流手段を有する冷却装置とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱延鋼板の製造ラインに用いられる鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置、及び鋼板の製造方法に関し、詳しくは冷却水の排水性に優れる鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置、及び該装置を用いた鋼板の製造方法に関する。
自動車用や構造材用等として用いられる鋼材は、強度、加工性、靭性といった機械的特性に優れることが求められ、これらの機械的特性を総合的に高めるには、鋼材の組織を微細化することが有効である。そのため、微細な組織を有する鋼材を得るための方法が数多く模索されている。また、組織の微細化によれば、合金元素の添加量を削減しても優れた機械的性質を具備した高強度熱延鋼板を製造することが可能となる。
組織の微細化方法としては、熱間仕上げ圧延の特に後段において、高圧下圧延を行ってオーステナイト粒を微細化するとともに鋼板に圧延歪を蓄積させ、圧延後に得られるフェライト粒の微細化を図ることが知られている。さらに、オーステナイトの再結晶や回復を抑制してフェライト変態を促進させるという観点から、圧延後のできるだけ短時間内に鋼板を600℃〜700℃まで冷却することが有効である。すなわち、熱間仕上げ圧延に引き続き、従来よりも早く冷却することが可能な冷却装置を設置し、圧延後の鋼板を急冷することが有効である。そして、このように圧延後の鋼板を急冷するには、冷却能力を高めるために、鋼板に噴射される単位面積当りの冷却水量、すなわち、流量密度を大きくすることが効果的である。
しかしながら、このように冷却水量、流量密度を大きくすると、給水と排水との関係で、鋼板上面においては該鋼板の上面に溜まる水(滞留水)が増加し、鋼板の下面側においては下面ガイドと鋼板との間の滞留水が増加する。このような滞留水は鋼板の冷却に使われた後の水であり、できるだけこれを早く排出し、ノズルからの供給水を鋼板に提供して冷却能力を確保したい。また滞留水は水の層であるから、これが厚いと抵抗となってノズルからの水が効果的に鋼板に届かないこともある。さらに滞留水は、鋼板中央部から端部に向けて流れ、その流速は鋼板の端部に近づくほど増加するため、滞留水の量が増加すると、鋼板の板幅方向における冷却ムラが大きくなることや、滞留水の量が増加しすぎると、上面ガイド上にも滞留水が発生し、ノズル先端が水没する。
上記したように、熱間仕上げ圧延の後にできるだけ早く、かつ、急激な冷却をすることが効果的であることから、熱間仕上げ圧延機の最終スタンドのワークロール直後から冷却することが好ましい。すなわち、熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドのハウジングの内側に存する鋼板に冷却水を噴射して冷却をする。このような冷却をすることが特許文献1に記載されている。
特許第4029871号公報
鋼板上面側に噴射された冷却水のうち、その多くは鋼板の幅方向に移動し、下方に落下して排出されている。しかしながら、熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドのハウジング内側のように、鋼板の板幅方向両側方に当該ハウジングの立設部等の側壁が配置されている場合がある。このような場合に鋼板上面に冷却水を噴射した場合、側壁により冷却水の排水が阻害されることや、側壁に衝突し、上方に移動した一部の冷却水が上面ガイドに滞留し、ノズルの先端が水没してしまうことがあった。特許文献1に記載された発明においては上面ガイドの排水性能を向上させることが記載されているが、冷却性能を向上させるためにさらに大量の冷却水を使用した場合には、側部からの排水性を向上させることも重要である。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、熱延鋼板製造ラインにおいて、排水性に優れた冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び鋼板の製造方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。
請求項1に記載の発明は、熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドの下工程側に配置され、搬送ロール上を搬送される鋼板を冷却可能に設けられた複数の冷却ノズルを備える鋼板の冷却装置であって、冷却ノズルは、鋼板が通過する部位の上面側及び下面側となる位置に設けられて鋼板が通過する部位に向けて冷却水を噴射可能とされ、冷却ノズルによる均一冷却幅より鋼板の板幅方向外側となる位置に冷却ノズルから噴射された冷却水の排水を整流可能に設けられた整流手段を有する冷却装置を提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「冷却ノズルによる均一冷却幅」とは、配置されるノズル群の性質上、搬送される鋼板の均一な冷却が可能である鋼板幅方向の大きさを意味する。具体的には、鋼板の製造装置において製造できる最大の鋼板の幅と一致することが多い。
また、「冷却水」とは、冷却媒体としての冷却水であり、いわゆる純水であることを要せず、工業用水等、不可避に混入する不純物を含んでいても良い水を意味する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の冷却装置において、鋼板が通過する部位の上面側には上面ガイドが設けられ、整流手段は冷却ノズルによる均一冷却幅より鋼板の板幅方向外側となる位置の一方及び他方に設けられた対向する一対の部材であり、該対向する部材の間隔は、上端で最も狭く、下端で前記上端より広くなるように配置され、上端は上面ガイドに接触、又は近接して設けられ、下端は上面ガイドより下方に位置することを特徴とする。
ここで、「近接して」とは、必ずしも接触している必要はないが、可能な限り近づけて設ける意味である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の冷却装置において、整流手段は、ノズルから噴射された冷却水が上面ガイドの幅方向両端の外側から該上面ガイドの上面に達することを防止する手段であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の冷却装置において、整流手段は、下方に気体を噴射する気体噴射装置を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の冷却装置において、整流手段は、排水を上方と下方とに分岐して導水する分岐手段と、上方に分岐されて導水された水が流入可能な開口を具備する排水手段と、を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、熱間仕上げ圧延機列、及び請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置を具備する熱延鋼板の製造装置であって、冷却装置より鋼板の板幅方向外側となる位置には側壁が立設している熱延鋼板の製造装置を提供することにより前記課題を解決する。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の熱延鋼板の製造装置において、熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドは、ワークロールを保持するハウジングを備え、ハウジングは、間に上面ガイドの一部を含む一対の立設部を有しており、該立設部が前記側壁であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、熱間仕上げ圧延機列、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置を具備する熱延鋼板の製造装置であって、冷却装置より鋼板の板幅方向外側となる位置には側壁が立設しており、冷却装置の整流手段の少なくとも一部が側壁に接触して設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、熱間仕上げ圧延機列、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置を具備する熱延鋼板の製造装置であって、冷却装置より鋼板の板幅方向外側となる位置には側壁が立設しており、冷却装置の整流手段が側壁と間隙を有して設けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項6〜9のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造装置に通板することにより鋼板を製造する、鋼板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項11に記載の発明は、請求項6〜9のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造装置に通板することにより鋼板を製造する方法であって、熱間仕上げ圧延機列のうち最終スタンドの圧下率を最も大きくして仕上げ圧延する工程と、冷却装置により冷却する工程と、を含む、鋼板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項12に記載の発明は、請求項6〜9のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造装置に通板することにより鋼板を製造する方法であって、製造装置は冷却装置の下工程側にピンチロールを備え、通板される板の先端部がピンチロールに達した後に冷却装置による冷却を開始する熱延鋼板の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
本発明により、熱延鋼板の製造ラインにおいて、排水性に優れた冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び鋼板の製造方法を提供するができる。また、これによって冷却水量を増加させることが可能となり、圧延後の急冷をさらに促進させることができるので機械的性能に優れた鋼板を製造することが可能となる。
第一実施形態に係る冷却装置を備える熱延鋼板の製造装置の一部を模式的に示した図である。 図1のうち、冷却装置が配置される部分に注目して拡大した図である。 図3(a)は図2(a)のIII-III矢視断面図である。図3(b)は、変形例を表す図である。 冷却ノズルの説明をするための図である。 冷却ノズルの説明をするための他の図である。 上面ガイドを説明する図である。 上面ガイドの流出孔の他の例を説明する例である。 上面ガイドによる冷却水の流れを説明する図である。 上面ガイドの他の形態例を示した図である。 上面ガイドのさらなる他の形態例を示した図である。 第二実施形態に係る冷却装置を説明する図である。 第三実施形態に係る冷却装置を説明する図である。 第四実施形態に係る冷却装置を説明する図である。
本発明の上記した作用および利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
図1は、第一の実施形態にかかる冷却装置20が備えられる熱延鋼板の製造装置10の一部を概略的に示した図である。図1では、鋼板1は紙面左(上流側、上工程側)から右(下流側、下工程側)の方向へと搬送されており、紙面上下が鉛直方向である。当該上流側(上工程側)・下流側(下工程側)方向を通板方向と記載することがあり、これに直交する方向で、通板される鋼板の板幅の方向を鋼板板幅方向と記載することがある。また、図において見易さのため繰り返しとなる符号の記載は省略することがある。
図1に示すように、熱延鋼板の製造装置10は、熱間仕上げ圧延機列11、冷却装置20、搬送ロール12、12、…、ピンチロール13を備えている。また図示及び説明は省略するが、熱間仕上げ圧延機列11より上工程側には、加熱炉や粗圧延機列等が配置され、熱間仕上げ圧延機列11に入るための鋼板の条件を整えている。一方、ピンチロール13の下工程側には他の冷却装置や巻き取り機が設けられ、鋼板コイルとして出荷するための各種設備が配置されている。
熱延鋼板は概ね次のように製造される。すなわち、加熱炉から抽出され、粗圧延機で所定の厚さまで圧延された粗バーが、温度を制御されながら連続的に熱間仕上げ圧延機列11で所定の厚さまで圧延される。その後、冷却装置20内で急速に冷却される。ここに、冷却装置20は、熱間仕上げ圧延機列11の最終スタンド11gにおいて、圧延ロールを支持するハウジング11ghの内側に、当該最終スタンド11gの圧延ロール11gw、11gw(図2参照)に極力近接するようにして設置されている。そして、ピンチロール13を通過して他の冷却装置により所定の巻き取り温度まで冷却され、巻き取り機によりコイル状に巻き取られる。
以下、冷却装置20を含め、熱延鋼板の製造装置10(以下単に「製造装置10」と記載することがある。)について詳しく説明する。図2は、図1のうち冷却装置20が備えられた部位を拡大して示した図である。図2(a)は冷却装置20の全体が表れるように拡大した図、図2(b)は、さらに最終スタンド11gの近傍に注目した図である。図3は、図2(a)にIII-IIIで示した矢視断面図である。従って図3では紙面上下が製造装置10の鉛直方向、紙面左右が鋼板板幅方向、及び紙面奥/手前方向が通板方向となる。
本実施形態における熱間仕上げ圧延機列11は、図1からわかるように7機の圧延機(11a、11b、11c、…、11g)が通板方向に沿って並列されている。ぞれぞれの圧延機11a、11b、…、11gは、いわゆる各スタンドを構成する圧延機で、最終製品において必要とされる厚さ、機械的性質、表面品質等の条件を満たすことができるように圧下率等の圧延条件が設定されている。ここで、各スタンドの圧下率は製造される鋼板が有するべき性能を満たすように設定されるが、高圧下圧延を行ってオーステナイト粒を微細化するとともに鋼板に圧延歪を蓄積させ、圧延後に得られるフェライト粒の微細化を図る観点から最終スタンド11gにおいて圧下率が大きいことが好ましい。
各スタンドの圧延機は、実際に鋼板を挟んで圧下する一対のワークロール(11aw、11aw、…、11fw、11fw、11gw、11gw)と、該ワークロールに外周同士を接するように配置された一対のバックアップロール(11ab、11ab、…、11fb、11fb、11gb、11gb)とを有している。また、圧延機はワークロール及びバックアップロールを内側に含み、圧延機の外殻を形成し、圧延ロールを支持するハウジング(11ah、…、11fh、11gh)を備えている。該ハウジングは対向して立設された立設部(最終スタンド11gにおいては図3の立設部11gr、11gr)を有している。すなわち、ハウジングの立設部は、図3からわかるように、鋼板、下面ガイド40を鋼板板幅方向に挟むように立設されている。
ここで、図2(a)にL1で示したワークロール11gwの軸中心とハウジング立設部11gr、11grの下工程側端面との距離はワークロール11gwの半径r1よりも大きい。従って、L1−r1に相当する部位には、後述するように冷却装置20の一部を配置することができる。すなわち当該冷却装置20の一部をハウジング11ghの内側に挿入するように設置することが可能である。
また、図3に示すように、冷却装置20がハウジング立設部11gr、11grの間に挿入された部位において、冷却装置20の下面ガイド40の鋼板板幅方向の延長線上にはハウジング立設部11gr、11grが側壁として存在する。そして当該下面ガイド40の板幅方向端部とハウジング立設部11gr、11grとの間には所定の間隙が形成されている。
次に冷却装置20について説明する。冷却装置20は、上面給水手段21、21、…、下面給水手段22、22、…、上面ガイド30、30、…、下面ガイド40、40、…、及び整流手段50、50を備えている。
上面給水手段21、21、…は、鋼板1の上面側に冷却水を供給する手段であり、冷却ヘッダ21a、21a、…、各冷却ヘッダ21a、21a、…に複数列をなして設けられた導管21b、21b、…、及び該導管21b、21b、…の先端に取り付けられた冷却ノズル21c、21c、…を備えている。
本実施形態では、図2、図3からわかるように冷却ヘッダ21aは鋼板板幅方向に延在する配管であり、このような冷却ヘッダ21a、21a、…が通板方向に並列されている。
導管21bは各冷却ヘッダ21aから分岐する複数の細い配管であり、その開口端部が鋼板上面側に向けられている。導管21b、21b、…は、冷却ヘッダ21aの管長方向に沿って、すなわち鋼板板幅方向に複数、櫛歯状に設けられている。
各導管21b、21b、…の先端には冷却ノズル21c、21c、…が取り付けられている。本実施形態の冷却ノズル21c、21c、…は、扇状の冷却水噴流(例えば、5mm〜30mm程度の厚さ)を形成可能なフラットタイプのスプレーノズルである。図4、図5に当該冷却ノズル21c、21c、…により鋼板表面に形成される冷却水噴流について模式図を示した。図4は斜視図である。図5は当該噴流が鋼板表面に衝突したときの衝突態様を概略的に示した図である。図5において、白丸で表したのは冷却ノズル21c、21c、…の直下の位置、太線で示したのは冷却水噴流の衝突位置、形状である。図4、図5には通板方向と板幅方向を合わせて示している。
図4、図5からわかるように本実施形態では、隣り合うノズル列では、板幅方向の位置をずらすように配置し、さらにその隣のノズル列と板幅方向位置が同じとなるように、いわゆる千鳥状配列としている。
本実施形態では、鋼板表面における鋼板板幅方向の全ての位置にわたって冷却水噴流を少なくとも2回通過できるように冷却ノズルを配置した。すなわち、通板される鋼板のある点STは、図5の直線矢印に沿って移動する。その際にノズル列Aで2回(A1、A2)、ノズル列Bで2回(B1、B2)、ノズル列Cで2回(C1、C2)、…というように、各ノズル列において当該ノズル列に属するノズルからの噴流が2回衝突する。そのために、冷却ノズルの間隔P、冷却水噴流の衝突幅L、ねじり角βとの間に、
L=2P/cosβ
の関係が成り立つように、冷却ノズルを配置した。ここでは2回通過としたが、これに限定されることはなく、3回以上通過するように構成してもよい。なお、鋼板板幅方向における冷却能の均一化を図るという観点から、通板方向で隣り合うノズル帯では、互いに逆の方向に冷却ノズルを捻った。
また、ノズルの配列により鋼板の冷却に関する「均一冷却幅」が定まる。これは、配置されるノズル群の性質上、搬送される鋼板の均一な冷却が可能である鋼板幅方向の大きさを意味する。具体的には、鋼板の製造装置において製造できる最大の鋼板の幅と一致することが多い。具体的には例えば図5にRHで示した大きさである。
ここで、本実施形態では、上記のように隣り合うノズル帯では、互いに逆の方向に冷却ノズルを捻じった形態を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、全てが同じ方向に捻じってある形態であってもよい。また、捻じり角(上記β)も特に限定されるものではなく、必要とされる冷却能や設備配置の納まり等の観点から適宜決定することができる。
また、本実施形態では、上記利点の観点から通板方向に隣り合うノズル列を千鳥状配列とする形態としたが、これに限定されるものではなく、冷却ノズルが通板方向に直線上に並列される形態であってもよい。
上面給水手段21が備えられる位置、特に冷却ノズル21c、21c、…が配置されるべき位置は特に限定されるものではないが、熱間仕上げ圧延機列11における最終スタンド11gの直後に、該最終スタンド11gのハウジング11ghの内側から当該最終スタンド11gのワークロール11gwに極力近接するように配置させることが好ましい。このように配置することで、熱間仕上げ圧延機列11による圧延直後の鋼板1を急冷することが可能になるとともに、鋼板1の先端部を安定して冷却装置20に誘導することができる。本実施形態では、図2からわかるように、ワークロール11gwに近い冷却ノズル21c、21c、…は鋼板1に近づけて配置する。
さらに各冷却ノズル21c、21c、…の冷却水噴射口から噴射される冷却水の噴射方向は鉛直方向を基本とする一方、最終スタンド11gのワークロール11gwに最も近い冷却ノズルからの冷却水の噴射は、鉛直よりもワークロール11gwの方向に傾けられることが好ましい。これにより、鋼板1が最終スタンド11gで圧下されてから冷却が開始されるまでの時間をより一層短くし、圧延で蓄積された圧延歪が回復する時間をほぼゼロにすることも可能となる。従って、より微細な組織を有する鋼板を製造することができる。
下面給水手段22、22、…は、鋼板1の下面側に冷却水を供給する手段であり、冷却ヘッダ22a、22a、…、各冷却ヘッダ22a、22a、…に複数列をなして設けられた導管22b、22b、…、及び該導管22b、22b、…の先端に取り付けられた冷却ノズル22c、22c、…を備えている。下面給水手段22、22、…は、上記した上面給水手段21、21、…に対向して設けられ、冷却水の噴射方向が異なるが、概ね上面給水手段21、21、…と同様であるのでここでは説明を省略する。
次に上面ガイド30について説明する。図6に上面ガイド30を概念的に示した。図6(a)は冷却装置20の上方から見た図で一部を破断して示している。図6(b)は側面側から見た図である。図6には冷却ノズル21c、21c、…の位置、及び鋼板1の位置も合わせて示している。
上面ガイド30は、板状であるガイド板31と、ガイド板31の上面側に配置された排水通路形成部35、35、…とを備えている。
ガイド板31は、板状の部材であるとともに、流入孔32、32、…及び流出孔33、33、…が設けられている。
流入孔32、32、…は上記した冷却ノズル21c、21c、…に対応する位置に設けられ、その形状も噴流の形状に対応するものとしている。従って、流入孔32、32、…は、鋼板板幅方向に並列されて流入孔列32Aを形成するとともに、該流入孔列32A、32A、…が通板方向にさらに並列されている。ここで、流入孔の形状は特に限定されるものではなく、冷却ノズルからの噴流がガイド板にできるだけ当たらないように形成されていればよい。具体的には使用される冷却ノズルの噴流の特性にもよるが、1つの冷却ノズル21cからの単位時間当りの冷却水噴出量の10%以上は上面ガイド30のガイド板31に衝突しないように通過する形状であることが好ましい。さらに限られたスペースに効率よく当該流入孔32、32、…を設ける観点から、流入孔の開口形状は、冷却水噴流の横断面形状(噴出方向軸に直交する断面)に略相似形であることが好ましい。
一方、流出孔33、33、…は、矩形の孔であり、該孔は鋼板板幅方向に複数並列されて流出孔列33Aを形成している。流出孔33、33、…間にガイド板31の一部が残ることにより搬送される鋼板の先端の流出孔33、33、…への入り込みが防止され、これが鋼板侵入防止手段33s、33s、…となる。該流出孔列33A、33A、…は、上記した流入孔列32A、32A、…間に配置されている。
すなわち、ガイド板31では通板方向に沿って流入孔列32Aと流出孔列33Aとが交互に配置されている。
ここでは、流出孔33、33、…の好ましい開口形状として、上記のような並列された矩形を説明した。これにより限られたスペースで効率良く大きな開口面積を得ることができる。ただしこれに限定されるものではなく、適切な排水量を確保することができ、鋼板の引っ掛かりを防止することが可能であればよい。すなわち、流出孔の開口形状は上記した矩形に限定されるものではなく、例えば、円形や、台形を挙げることができる。そして鋼板侵入防止手段は、当該開口形状に対応した形状となる。例えば流出孔が通板方向に上底下底を有する台形の場合には、鋼板侵入防止手段は通板方向から傾いた平行四辺形の形状とすることもできる。
図7に流出孔の変形例を示した。図7の変形例の上面ガイド30’では、流出孔33’が異なるのみで他の部位は上記した上面ガイド30と同じなので、当該同じ部位については、符号も同じものを用い、説明も省略した。上面ガイド30’の1つの流入孔33’は、幅方向に1つの長い孔33A’であるとともに、ここに網材33B’が張られている形態である。これによっても流出孔を形成することができる。網材33B’のいわゆるメッシュの細かさは冷却水の流れへの影響が少なく、かつ、ゴミ等の異物のつまりが生じ難いとの観点から5mm×5mm以上の網目であることが好ましい。
また、流出孔33、33、…の縁のうち、通板方向に直交する向きの縁からは上方に向けて逆流防止片33p、33p、…が立設されている。この逆流防止片33p、33p、…は、流出孔33、33、…に入った水が再び流出孔33、33、…から元の位置へ逆流することを防止するために設けられるものであり、この逆流防止片33p、33p、…を設けることで、より多くの排水量を確保することができ、排水性を向上させることが可能となる。
本実施形態では逆流防止片33p、33pは略平行に立設されているが、逆流防止片を、その下端より上端側が狭くなるように立設させてもよい。これにより、逆流防止片と後述する排水通路形成部の立設される片(35a、35c)との間の流路断面積を広く確保することができる。
排水通路形成部35、35、…は、図6(b)からわかるように、片35a、35b、35cにより囲まれた凹状断面を有して鋼板板幅方向に延在する部材である。排水通路形成部35は、ガイド板31の上面側から、凹状の開口部を該ガイド板31に向けて被せるように配置される。このとき、開口部、すなわち片35aと片35cとの間にガイド板31の上面の一部及び流出孔列33Aが含まれるように被せる。また、隣り合う排水通路形成部35、35、…間は所定の間隔を有し、該間隔の間に流入孔列32A、32A、…、及び冷却ノズル21c、21c、…が配置される。
また、流出孔列33Aと対向する片35bの流出孔列33A側には該流出孔列33Aの真上となる位置に整流片36が設けられている。整流片36の形状は、片35bに衝突する排水を後述するように逆流防止片33p、33pが設けられた排水通路の底面方向へ分離するように整流化できる形状が好ましい。例えば、逆三角形、台形、楔型やその他突起型形状が考えられる。
ここで、排水通路形成部35、35、…の高さは、特に限定されるものではないが、上記した上面給水手段21の導管21b、21b、…の内径をdとしたとき、5d〜20dの範囲であることが好ましい。これは導管21b、21b、…が20dより長いと圧力損失が大きくなり好ましくなく、また、5dより短いと冷却ノズルからの噴射が安定しない虞があることによる。
以上のような上面ガイド30は、図2に示したように配置される。本実施形態では3つの上面ガイド30、30、30が用いられ、これが通板方向に並列される。いずれの上面ガイド30、30、30も冷却ノズル21c、21c、…の高さ方向位置に対応するように配置されている。すなわち、本実施形態では最終スタンド11gに近い上面ガイド30では最終スタンド11g側端部が低く、他端側が高くなるように傾斜して配置されている。他の2つの上面ガイド30、30は、通板面から所定の間隔を有して該通板面と略平行に配置されている。
このような上面ガイド30により、上面ガイド30の基本的な機能であるところの鋼板先端部の通板時に該先端部が冷却ノズル等に引っ掛かる不具合を解消することができる。
さらに、上面ガイド30によれば、鋼板上面側に供給された大量の冷却水を適切に排出することが可能となる。第一に、上面給水手段21、21、…により供給された冷却水は鋼板を冷却した後その一部は鋼板板幅方向に流れ、下方に落下して排水される。しかしながら供給された冷却水量、密度が大きいと当該排水では追い付かずに滞留水が厚く形成されてしまう。これに対して上面ガイド30ではさらなる排水通路を設けることにより滞留水を薄く維持することが可能となる。詳しくは次の通りである。
図8に説明のための図を示した。図8ではわかり易さのため符号を省略しているが、対応するものは図6(b)の符号を参照できる。鋼板板幅方向からの排水が追い付かない程の高い冷却水供給密度、冷却水供給量の場合には、冷却ノズル21c、21c、…からの水流も勢いが強い。かかる場合には、鋼板1の上面に噴射された冷却水は、図8に矢印Rで示したように通板方向前後にも移動し、衝突する。このような衝突が生じることにより冷却水はその向きを変え矢印Sで示したように上方に移動して流出孔33、33、…を通過し、排水通路形成部35の片35bに衝突する。このとき該片35bには上記したように楔型の整流片36が設けられ、冷却水が矢印Tで示したような方向転換される。このとき整流片36により当該方向転換の抵抗が低く抑えられ、確実かつ効率よく行われる。
これによりガイド板31の上面側に達した冷却水は図8の紙面奥/手前方向に移動して排水される。このとき流出孔33の縁には逆流防止片33p、33pが設けられているので、再び流出孔33から冷却水が戻ることを抑制している。
このように、さらなる排水手段が設けられることにより上面側に供給された冷却水が大量、高水量密度になった場合であっても滞留水を抑えることができる。また、冷却水が給水される孔と排出される孔とを分けるとともに、上記のような構造により冷却に供される冷却水と排水されるために移動し始めた冷却水とが途中で衝突することを抑えられる。これにより給排水が円滑に行われ、滞留水を薄くすることができ、冷却効率を高くすることが可能となる。
このように円滑な排水と滞留水の抑制により鋼板板幅方向における冷却ムラを小さく抑えることも可能となる。これにより均一な品質を有する鋼板を得ることができる。冷却ムラは、冷却水の板幅方向温度ムラが±30℃以内であることが好ましい。
ここでは、1つの流出孔列33Aに含まれる流出孔33、33、…を上面ガイド30の鋼板板幅方向全部に亘って配置したが、これに限定されることはない。例えば滞留水が厚くなる傾向が大きい鋼板板幅方向中央部付近にのみこのような流出孔を設けてもよい。
ガイド板31の上面に達した冷却水をガイド板31の幅方向両端から排水することにおいて、その排水性をさらに向上させるための構成が加えられていてもよい。例えば次のようなものを挙げることができる。
ガイド板31の上面側のうち板幅方向中央を高く形成し、幅方向両端に向けて低くなるように傾斜を設けても良い。これによれば高低差により、排水がガイド板31の両端に移動しやすくなり、さらに円滑な排水を促進することができる。
また、ポンプ等を設置して強制的に排水させることや、排水通路形成部内を負圧にすることにより冷却水を排水通路形成部内に導入しやすくし、さらに排水性を向上させてもよい。
また、上面ガイド自体を上下方向に移動可能に形成し、上面ガイド30を通板に影響を与えない範囲で下方に移動することで滞留水に押しつけ、強制的に排水通路形成部内に冷却水を導く構成としてもよい。
またガイド板31に設けられる流入孔33、33、…や幅方向両端部では、その縁部分(エッジ)に面取りやRを取る(エッジを円弧状に形成すること。)処理をしてもよい。これにより、通板される鋼板の引っ掛かりを減らしたり、冷却水の円滑な流動を促進することもできる。
ガイド板31の材質は、ガイドとして必要とされる強度や耐熱性を有する一般的な材料を用いることができ、特に限定されるものではない。ただし、通板される鋼板がガイド板31に接触したときの鋼板への擦り傷等を減らす目的で、強度、及び耐熱の問題が生じない部位には鋼板よりも軟質である樹脂等の材料を用いてもよい。
図9には他の形態の上面ガイド130、130’のうち図6(b)に相当する図を示した。図9(a)が上面ガイド130、図9(b)が上面ガイド130’である。ここでは上記した上面ガイド30と共通する部材については同じ符号で示し、説明も省略する。
上面ガイド130では、排水通路形成部135、135、…がガイド板31から分離して形成されている。従って、排水通路形成部135、135、…では、片35a、35a、…と逆流防止片33p、33p、…とが底板135d、135d、…により連結され、片35c、35c、…と逆流防止片33p、33p、…とが底板135e、135e、…により連結され、排水通路の底部を形成している。このような上面ガイド130としてもよい。
上面ガイド130’では、さらに逆流防止片133p’、133p’、…がガイド板31の上面側に延在している形態である。
図10にはさらなる他の形態の上面ガイド230、230’のうち図6(b)に相当する図を示した。図10(a)が上面ガイド230、図10(b)が上面ガイド230’である。ここでは上記した上面ガイド30、130と共通する部材については同じ符号で示し、説明も省略する。
上面ガイド230でも、排水通路形成部235、235、…がガイド板31から分離して形成されている。従って、排水通路形成部235、235、…では、片35a、35a、…と逆流防止片233p、233p、…とが底板235d、235d、…により連結され、片35c、35c、…と逆流防止片233p、233p、…とが底板235e、235e、…により連結され、排水通路の底部を形成している。また、逆流防止片233p、233p、…がガイド板31の上面側に延在している。上面ガイド230では、ガイド板31と排水通路形成部235、235、…との間に冷却ノズル21c、21c、…の他、ヘッダ21a、21a、…及び導管21b、21b、…もここに含んでいる。このような上面ガイド230としてもよい。
上面ガイド230’では、上記上面ガイド230において、隣り合う排水通路形成部235、235を1つの排水通路形成部235’とした。これによっても図10(b)にT’で示した排水経路を確保することができる。これによれば排水経路(T’)の流路断面積を大きく取ることが可能となる。
以上、1つの例としての上面ガイドを説明したが上面ガイドはこれに限定される必要はなく、公知の上面ガイドを用いることもできる。
次に下面ガイド40について説明する。下面ガイド40は、下面給水手段22と鋼板が搬送される鋼板との間に配置される板状の部材である。これにより、特に鋼板を当該製造装置10に通す際における鋼板の最先端が下面給水手段22、22、…や搬送ロール12、12、…に引っ掛かることを防止できる。一方で、下面ガイド40には下面給水手段21からの噴流を通過させる流入孔が設けられている。これにより、下面給水手段22からの噴流が該下面ガイド40を通過して鋼板下面に達し、適切な冷却をすることが可能となる。
ここで用いられる下面ガイド40の形状は特に限定されるものではなく公知の下面ガイドを用いることが可能である。
このような下面ガイド40は、図2に示したように配置される。本実施形態では4つの下面ガイド40、40、…が用いられ、搬送ロール12、12、12間のそれぞれに配置される。いずれの下面ガイド40、40、…も搬送ロール12、12、…の上端部に対してあまり低くならない高さに配置される。
本実施形態では下面ガイドを備えた例を説明したが、下面ガイドは必ずしも設けられなくてもよい。
整流手段50、50は、図3(a)に示したような円弧状の断面を有して通板方向に延在する板状の一対の部材である。このような整流手段50、50は、円弧状断面である凸側面を上方に向けられて具備されている。すなわち一対の対向する整流手段50、50においてその上端部の間隔が狭く形成され、少なくとも下端部は当該上端部よりも広い間隔となるように配置される。図3(a)の形態では、当該上端部は上面ガイド30に接して、又は近接して設けられている。一方、その下端部はハウジング立設部11gr、11grに接している。
また、整流手段50、50が配置される位置は概ね次のような位置である。すなわち、鋼板板幅方向にはハウジング立設部11gr、11grと上面ガイド30端部との間に形成された間隙に相当する位置に、鉛直方向には上面ガイド30と下面ガイド40との間に相当する位置に配置される。従って、鋼板上面に供給された冷却水が、図3に矢印D、Dに示したように、鋼板板幅方向に分かれて排水される際にその水を整流することができる位置である。
整流手段が設けられていない場合、鋼板板幅方向に流動する水はハウジング立設部に衝突し、鉛直方向上下に分かれて移動する。このような急激な方向転換は流動抵抗の一因となる。また、当該上下に分かれて移動した水のうち、上に上がった水はやがて重力によって下方に移動し、下に分かれて移動する水と合流する。これによっても流動抵抗が生じる。上記流動抵抗は冷却水の排水全体の流動抵抗となり、円滑な排水を妨げる原因の一つとなる。特に冷却能力を高めるため、冷却水量を増加するときには顕著になり、適切な冷却を阻害することもある。加えて、側壁に衝突し、上方へ移動した一部の排水が上面ガイドの上面に達し、滞留水となってしまうものもあり、これはノズル先端の水没原因の一つとなる。
これに対して上記整流手段50、50が備えられることにより、冷却水を円滑に下方に方向転換させ、排水方向に導くことができる。従って冷却水量を増加しても流動抵抗が大きくなることを抑え、排水性を向上させることが可能となる。ひいては高い冷却能力を維持することができ、機械的性能に優れた鋼板を製造することが可能である。
本実施形態では整流手段50、50は断面が円弧状である場合を示して説明したが、必ずしも円弧状である必要はなく、上記したように排水を円滑に方向転換することができれば他の形状であってもよい。これには円弧状でない曲線、傾斜した直線、又は直線の組み合わせ等を挙げることができる。
また、図3(b)には変形例を示した。図3(b)の例では、整流手段50’、50’の下端がハウジング立設部11gr、11grとの間に所定の間隙を有して配置されている。このような間隙を設けることにより、上面ガイド30の上面に存する排水されるべき水が、矢印D、Dで示した排水のイジェクター効果により、矢印D’、D’に示した方向に吸い込まれるように流れ、円滑な排水を促進する。
このように上面ガイド30の上面に存する水としては、上記した上面ガイド30の排水経路形成部35を流れる水や、上面ガイド30の流入孔から逆流してきた水を挙げることができる。
図2に戻って熱延鋼板の製造装置10について説明を続ける。搬送ロール12、12、…は、鋼板1のテーブルであるとともに該鋼板1を通板方向に搬送するロールである。上記したように搬送ロール12、12、…間に下面ガイド40、40、…が配置される。
ピンチロール13は、水切りを兼ねており、冷却装置20の下工程側に設けられている。これにより、冷却装置20内で噴射された冷却水が鋼板1の下工程側へと流出することを防止することが可能になる。さらには、冷却装置20における鋼板1の波打ちを抑制して、特に、鋼板1の先端が巻き取り機に噛み込む前の時点における鋼板1の通板性を向上させることができる。ここでピンチロール13のロールのうち上側のロール13aは図1に示したように上下に移動可能とされている。
上記した熱延鋼板の製造装置により例えば次のように鋼板の製造をおこなう。すなわち、鋼板が巻き取り機により巻き取られ、次の鋼板の圧延が開始されるまでの非圧延時間では冷却装置20における冷却水の噴射は停止される。そして、冷却装置20の下工程側のピンチロール13は、上記非圧延時間中に、冷却装置20の上面ガイド30よりも高い位置まで上側ロール13aが移動され、その後、次の鋼板の圧延が開始される。
当該次の鋼板の先端がピンチロール13に到達したときに冷却水の噴射による冷却を開始する。また、鋼板1の先端がピンチロール13を通過した直後に上側ロール13aを下降させ、鋼板1のピンチを開始する。
鋼板1の先端が冷却装置20内へと搬送される前から冷却水の噴射を開始することで、鋼板先端における非定常冷却部の長さを短くすることが可能になるほか、噴射される冷却水により、鋼板1の通板性を安定化させることが可能になる。すなわち、鋼板1が浮き上がって上面ガイド30へと近づこうとする場合には、鋼板1が冷却ノズル21c、21c、…より噴射される冷却水噴流から受ける衝突力が増し、鋼板1に鉛直方向下向きの力が作用する。そのため、鋼板1が上面ガイド30へと衝突した場合であっても、冷却水噴流から受ける衝突力によりによりその衝撃力が緩和されるとともに、鋼板1と上面ガイド30との摩擦熱が低減されるため、鋼板表面に生じる擦り疵を低減することが可能になる。
従って、このように操業される冷却装置20を熱間仕上げ圧延機列11の下流側に備える熱延鋼板の製造装置により、熱延鋼板を製造すれば、高密度、大量の冷却水を用いて冷却することが可能になる。すなわち、かかる製造方法により熱延鋼板を製造することで、組織が微細化された熱延鋼板を製造することが可能になる。
また、熱間仕上げ圧延機列での通板速度は通板開始部分を除いて一定としてもよい。これにより、鋼板全長に亘って機械的強度が高められた鋼板を製造することができる。
以上のような冷却水の排水において、具体的な排水性能については、必要とされる鋼板の冷却熱量により適宜決められるものであり特に限定されない。ただし、上記したように、鋼板組織の微細化の観点から、圧延直後の急冷が効果的であり、そのために供給密度の高い冷却水が供給されることが好ましい。従って、排水も当該冷却水の供給量、供給密度に対応する排水性能を確保することできればよい。上記鋼板の微細化の観点から、供給される冷却水の供給密度は、10〜25m/(m・分)を挙げることができる。これより大きい供給密度でもよい。
図11は、第二実施形態に係る冷却装置120を備える熱延鋼板の製造装置110を説明するための図で、製造装置10の図3に相当する図である。熱延鋼板の製造装置110では、冷却装置120の整流手段150が、冷却装置20の整流手段50と異なる。他の構成は製造装置10と共通なのでここでは説明を省略し、符号も共通とする。
整流手段150、150は、図11に示したような気体を噴射する噴射装置である。このような整流手段150、150は、その噴射口が下方に向けられるとともに、ハウジング立設部11gr、11grと上面ガイド30端部との間に配置されることが好ましい。すなわち、鋼板上面に供給された冷却水が、図3に矢印E、Eに示したように流れるために、その上方から気体を噴射して補助することができる位置である。
これにより、冷却水を下方に強制的に移動させることができ、排水方向に導くことが可能となる。従って冷却水量を増加しても流動抵抗が大きくなることを抑え、排水性を向上させることが可能となる。ひいては高い冷却能力を維持することができ、機械的性能に優れた鋼板を製造することができる。
ここでは整流手段150、150を単独で用いる実施形態としたが、これに限定されるものではなく、上記第一実施形態における整流手段50、50と組み合わせて用いてもよい。これにより、さらに排水性能を向上させることが可能となる。
図12は、第三実施形態に係る冷却装置220、220’を備える熱延鋼板の製造装置210、210’を説明するための図で、製造装置10の図3に相当する図である。図12(a)が製造装置210、図12(b)が製造装置210’である。
熱延鋼板の製造装置210、210’では、冷却装置220、220’の整流手段250、250’が、冷却装置20の整流手段50と異なる。他の構成は製造装置10と共通なのでここでは説明を省略し、符号も共通とする。
整流手段250、250は、図12(a)に示したように上面ガイド30と、ハウジング立設部11gr、11grとの間を閉鎖するように設けられる。一方、整流手段250’、250’は、上面ガイド30の幅方向両端から上方に向けて延在するように設けられている。
これにより矢印F、F、F’、F’で示した排水がハウジング立設部11gr、11grに衝突し、その一部が上方に移動してもこれが上面ガイド30の上面に入りこみ、滞留することを防止することができる。
ただし、この場合には、上面ガイド30の排水通路形成部や、流入孔から逆流して上面ガイド上面に達した冷却水を排水する経路は確保されている。
図13は、第四実施形態に係る冷却装置320を備える熱延鋼板の製造装置310を説明するための図で、製造装置10の図3に相当する図である。熱延鋼板の製造装置310では、冷却装置320の整流手段350が、冷却装置20の整流手段50と異なる。他の構成は製造装置10と共通なのでここでは説明を省略し、符号も共通とする。
整流手段350、350は、図13に示したように分流手段360、360及び排水手段370、370を備えている。
分流手段360、360は楔形断面を有した長尺部材で、図13に示したような楔形断面を有して通板方向に延在する。分流手段360、360は、鋼板上面に供給された冷却水が鋼板板幅方向に移動したときに衝突するハウジング立設部11gr、11gr面に設けられることが好ましい。
排水手段370、370は、管状の部材がその長手方向を通板方向として配置された部材である。また、管壁の一部には図13からわかるように開口部H、Hが設けられている。このような排水手段370、370は、上面ガイド30端部とハウジング立設部11gr、11grとの間に配置されている。
整流手段350、350によれば、鋼板上面に供給された冷却水は排水のため鋼板板幅方向両側に向かって流れる。そして、該排水は分流手段360、360の楔型の効果により、流動抵抗が抑えられて上下に分かれて流れる。下方に向かう排水は図13にG、Gで示したように排水される。一方、分流手段360、360により上方に移動した排水は、図13にG’、G’で示したように流れ、これが排水手段370、370の開口部H、Hにより管内に入る。管内に入った排水は管長方向に移動し、他の場所から適切に排水される。
従って、鋼板板幅方向に流動する水は分流手段360、360により流動抵抗が抑えられて鉛直方向上下に分かれて移動する。また、当該上下に分かれて移動した水のうち、上に上がった水は重力によって下方に戻ることなく、排水手段370、370により回収、排水される。従って、上方に移動した水が再び下方に移動することによって生じる流動抵抗を防止することができる。
これにより、排水時の流動抵抗を抑制することができ、排水性を向上させることが可能となる。ひいては高い冷却能力を維持することができ、機械的性能に優れた鋼板を製造することが可能となる。
上記の各実施形態では、冷却装置の外側に存在する側壁として最終スタンドの立設部を挙げて説明したが、当該側壁はこれに限定されるものではなく、他の装置との配置の関係で生じる当該他の装置による側壁であってもよい。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例では、図3(a)(No.1)、図12(a)(No.2)、及び図13(No.3)で示した例の排水性について調べた。また、整流手段を備えない例(比較例、No.4)についても同様に調べた。ここでは、均一冷却幅と等しい長さとなる通板される鋼板の板幅を1.6mとし、鋼板の均一冷却幅方向端部とハウジング立設部との距離を0.2mと0.4mの2種とした。また冷却水の供給密度は20(m/(m・分))である。
排水性の評価は、冷却ノズルが水没するか否かで判断し、水没した場合を「×」とし、冷却ノズルが水没したりしなかったりするときの、いわゆる半水没状態の場合を「△」とした。また、上面ガイド上に少量の冷却水が滞留するが冷却ノズルの水没はない場合を「○」、上面ガイド上への冷却水の滞留が見られない場合を「◎」とした。結果を表1に示す。
表1からわかるように、No.4の比較例の場合、その評価は×又は△であり、特に鋼板の均一冷却幅方向端部とハウジング立設部との距離が0.2mであるときにはノズル先端が水没した。これに対し、No.1〜No.3で示した例ではいずれもノズル先端の水没はなく、円滑な排水を確認することができた。
以上、現時点において実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う鋼板の冷却装置、熱延鋼板の製造装置及び鋼板の製造方法も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 鋼板
10、110、210、310 製造装置
11 圧延機列
11g 最終スタンド
11gh ハウジング
11gr (ハウジング)立設部(側壁)
12 搬送ロール
13 ピンチロール
20 冷却装置
21 上面給水手段
21a 冷却ヘッダ
21b 導管
21c 冷却ノズル
22 下面給水手段
22a 冷却ヘッダ
22b 導管
22c 冷却ノズル
30 上面ガイド
40 下面ガイド
50、150、250、350 整流手段

Claims (12)

  1. 熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドの下工程側に配置され、搬送ロール上を搬送される鋼板を冷却可能に設けられた複数の冷却ノズルを備える鋼板の冷却装置であって、
    前記冷却ノズルは、前記鋼板が通過する部位の上面側及び下面側となる位置に設けられて前記鋼板が通過する部位に向けて冷却水を噴射可能とされ、
    前記冷却ノズルによる均一冷却幅より前記鋼板の板幅方向外側となる位置に前記冷却ノズルから噴射された冷却水の排水を整流可能に設けられた整流手段を有する冷却装置。
  2. 前記鋼板が通過する部位の前記上面側には上面ガイドが設けられ、
    前記整流手段は前記冷却ノズルによる均一冷却幅より前記鋼板の板幅方向外側となる位置の一方及び他方に設けられた対向する一対の部材であり、該対向する部材の間隔は、上端で最も狭く、下端で前記上端より広くなるように配置され、上端は前記上面ガイドに接触、又は近接して設けられ、下端は前記上面ガイドより下方に位置することを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記整流手段は、前記ノズルから噴射された冷却水が前記上面ガイドの幅方向両端の外側から該上面ガイドの上面に達することを防止する手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
  4. 前記整流手段は、下方に気体を噴射する気体噴射装置を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
  5. 前記整流手段は、前記排水を上方と下方とに分岐して導水する分岐手段と、前記上方に分岐されて導水された水が流入可能な開口を具備する排水手段と、を有する請求項1に記載の冷却装置。
  6. 熱間仕上げ圧延機列、及び請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置を具備する熱延鋼板の製造装置であって、
    前記冷却装置より前記鋼板の板幅方向外側となる位置には側壁が立設している熱延鋼板の製造装置。
  7. 前記熱間仕上げ圧延機列の最終スタンドは、ワークロールを保持するハウジングを備え、前記ハウジングは、間に前記上面ガイドの一部を含む一対の立設部を有しており、該立設部が前記側壁である請求項6に記載の熱延鋼板の製造装置。
  8. 熱間仕上げ圧延機列、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置を具備する熱延鋼板の製造装置であって、
    前記冷却装置より前記鋼板の板幅方向外側となる位置には側壁が立設しており、前記冷却装置の前記整流手段の少なくとも一部が前記側壁に接触して設けられていることを特徴とする熱延鋼板の製造装置。
  9. 熱間仕上げ圧延機列、及び請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置を具備する熱延鋼板の製造装置であって、
    前記冷却装置より前記鋼板の板幅方向外側となる位置には側壁が立設しており、前記冷却装置の前記整流手段が前記側壁と間隙を有して設けられていることを特徴とする熱延鋼板の製造装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造装置に通板することにより鋼板を製造する鋼板の製造方法。
  11. 請求項6〜9のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造装置に通板することにより鋼板を製造する方法であって、
    前記熱間仕上げ圧延機列のうち前記最終スタンドの圧下率を最も大きくして仕上げ圧延する工程と、
    前記冷却装置により冷却する工程と、を含む、鋼板の製造方法。
  12. 請求項6〜9のいずれか一項に記載の熱延鋼板の製造装置に通板することにより鋼板を製造する方法であって、
    前記製造装置は前記冷却装置の下工程側にピンチロールを備え、
    通板される板の先端部が前記ピンチロールに達した後に前記冷却装置による冷却を開始する鋼板の製造方法。
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