JP2011007369A - 輸送用冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンテナ用冷凍装置において、電気ヒータ自体のコストを上げることなく、電気ヒータを長持ちさせる。
【解決手段】トレーラ用冷凍装置は、トレーラの庫内空気を冷却する冷媒回路(21)と、冷媒回路(21)の蒸発器(25)に付着した氷(霜)を加熱して溶かす共に、トレーラの庫内空気を加熱する加熱機構(29)とを備えている。加熱機構(29)は、冷媒回路(21)の蒸発器(25)に付着した氷(霜)を加熱して溶かす第1の加熱温度と、トレーラの庫内空気を加熱する第2の加熱温度とに切換可能に構成された加熱ヒータ(60)と、加熱ヒータ(60)の温度を第1の加熱温度と第2の加熱温度とに切り換えるコントローラ(70)とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、輸送用冷凍装置に関し、特に、加熱装置を備えた輸送用冷凍装置に係るものである。
従来より、食品等の貨物を低温に保ちながら陸上又は海上輸送するための輸送用コンテナが知られている。この輸送用コンテナには、特許文献1に開示されているようなコンテナ用冷凍装置が設けられている。コンテナ用冷凍装置には、冷媒回路が設けられており、この冷媒回路の蒸発器によって庫内空気を冷却するようにしている。また、コンテナ用冷凍装置には、庫内空気を加熱する場合や、庫内空気に含まれる水分が冷却されることで蒸発器の周りに形成される霜を加熱する場合に用いられる電気ヒータが設けられている。
特開平9−203578号公報
ところで、特に、陸上輸送車両に用いられるコンテナでは、貨物の積み込み及び積み出しが頻繁に行われるという事情がある。このため、貨物の積み込みや積み出しの度にコンテナの扉の開閉が行われるため、扉の開いている時間は長くなり、コンテナの庫内には大量の外部空気が取り込まれてしまう。そして、陸上輸送車両に用いられるコンテナ用冷凍装置では、取り込んだ大量の外部空気が冷却されることに伴って蒸発器の周りに大量の霜が形成されるため、除霜運転に要する時間が長くなってしまう。
一方、従来のコンテナ用冷凍装置では、庫内空気の加熱運転や除霜運転において電気ヒータの温度を約300℃〜500℃まで昇温している。このような温度状態で電気ヒータの通算の使用時間が増加するため、消耗品である電気ヒータを頻繁に交換等する必要がある。この結果、コンテナ用冷凍装置の維持管理費用が増大するという問題があった。また、耐用時間を長くした高価な電気ヒータを用いると、コンテナ用冷凍装置の製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、コンテナ用冷凍装置において、電気ヒータ自体のコストを抑制しつつ、電気ヒータを長持ちさせることを目的とする。
本発明は、加熱装置(29)が、第1の加熱温度によって冷却装置(21)に付着した氷を加熱すると共に、第2の加熱温度によって庫内空気を加熱するようにしたものである。
第1の発明は、庫内空気を冷却する冷却装置(21)と、該冷却装置(21)に付着した氷を加熱して融解させると共に庫内空気を加熱する加熱装置(29)とを備えた輸送用冷凍装置であって、上記加熱装置(29)は、上記冷却装置(21)に付着した氷を加熱融解させる第1の加熱温度と、庫内空気を加熱する第2の加熱温度とに切換可能に構成された加熱器(60)と、該加熱器(60)の第1の加熱温度及び第2の加熱温度を切り換える温度制御器(70)とを備えている。
上記第1の発明では、まず、輸送用冷凍装置の通常運転において、冷却装置(21)は庫内空気を冷却する。そして、庫内空気に含まれる水分が冷却されることで冷却装置(21)に氷(霜)が付着すると、温度制御器(70)は加熱器(60)の温度を第1の加熱温度に調節する。加熱器(60)は、第1の加熱温度によって冷却装置(21)の氷を加熱して溶かす。
一方、例えば庫内空気の温度が外気温度よりも低い場合、温度制御器(70)は加熱器(60)の温度を第2の加熱温度に調節する。加熱器(60)は、第2の加熱温度によって庫内空気を加熱する。加熱された庫内空気は庫内へ供給される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記温度制御器(70)は、加熱器(60)の第1の加熱温度を第2の加熱温度よりも低くするよう構成されている。
上記第2の発明では、温度制御器(70)は、加熱器(60)の第1の加熱温度を第2の加熱温度よりも低い温度に調節する。つまり、加熱器(60)は、冷却装置(21)に付着した氷(霜)を第2の加熱温度よりも低い温度で加熱して溶かす。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記加熱器(60)は、所定波長の赤外線を発生する赤外線発生器(61)を備え、上記温度制御器(70)は、第1の加熱温度の赤外線発生器(61)から発生する赤外線の波長のピークを3μmから15μmの間に調節するよう構成されている。
上記第3の発明では、温度制御器(70)は、第1の加熱温度の赤外線発生器(61)から発生する赤外線の波長のピークを3μm〜15μmの間に調節する。赤外線発生器(61)は、冷却装置(21)に付着した氷(霜)を、波長のピークが3μm〜15μmの間の赤外線によって加熱して溶かす。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明において、上記温度制御器(70)は、第1の加熱温度を、冷却装置(21)に付着した氷が融解し、且つ蒸発しない温度に調節するよう構成されている。
上記第4の発明では、温度制御器(70)は、加熱器(60)の第1の加熱温度を、冷却装置(21)に付着した氷(霜)が融解し、且つ蒸発しない温度に調節する。加熱器(60)は、冷却装置(21)に付着した氷(霜)を加熱し、該氷を溶かすと共に、蒸発を防止する。
第5の発明は、上記第1〜第4の発明において、上記冷却装置(21)は、圧縮機(82)と放熱器(83)と膨張機構(84)と吸熱器(85)とを順に接続して構成された冷媒回路(81)を備え、該冷媒回路(81)の圧縮機(82)の吐出ガス冷媒を吸熱器(85)に導入することで該吸熱器(85)に付着した氷を加熱して融解させる除霜動作が行われるよう構成され、上記除霜動作時において、上記温度制御器(70)は、加熱器(60)を第1の加熱温度にするよう構成されている。
上記第5の発明では、冷媒回路(81)において、冷凍サイクルが行われる。圧縮機(82)から吐出した吐出ガス冷媒は、放熱器(83)、膨張機構、及び吸熱器(85)の順に循環して圧縮機(82)に戻ってくる。このとき、冷媒は、放熱器(83)で熱交換対象流体(例えば、空気等)へ放熱し、膨張機構(84)で膨張して減圧し、吸熱器(85)で熱交換対象流体から吸熱する。一方、除霜運転時では、圧縮機(82)から吐出した吐出ガス冷媒は、吸熱器(85)に流入する。この吐出ガス冷媒は、吸熱器(85)に付着した氷(霜)へ放熱し、氷(霜)が融解する。それと同時に、除霜運転時では、温度制御器(70)は、加熱器(60)を第1の加熱温度にする。加熱器(60)は、吸熱器(85)に付着した氷(霜)を第1の加熱温度で加熱して溶かす。
上記第1の発明によれば、加熱器(60)の温度を第1の加熱温度と第2の加熱温度とに切り換えるようにしたため、加熱する対象物に応じて加熱温度を適切に設定することができる。つまり、加熱対象が空気である場合と氷(霜)である場合とで加熱器(60)の温度を異なる温度にすることができる。これにより、加熱器(60)の温度を低く抑えることができるため、加熱器(60)の使用時間を長くすることができる。この結果、電気ヒータ自体のコストを増大させることなく、コンテナ用冷凍装置の維持管理費用を抑えることができる。
上記第2の発明によれば、加熱器(60)の第1の加熱温度を第2の加熱温度よりも低くしたため、氷(霜)を加熱する温度を低くすることができる。これにより、加熱器(60)を使用する時間を長くすることができる。この結果、電気ヒータ自体のコストを増大させることなく、コンテナ用冷凍装置の維持管理費用を抑えることができる。
上記第3の発明によれば、第1の加熱温度の赤外線発生器(61)から発生する赤外線の波長のピークを3μm〜15μmの間の波長にしたため、上記波長の赤外線を冷却装置(21)に付着した氷に吸収させて加熱することができる。つまり、氷に対して吸収性の高い波長の赤外線によって氷を加熱することができると同時に、氷の加熱温度を下げることができる。これにより、冷却装置(21)に付着した氷を速やかに溶かすことができると共に、加熱器(60)の使用時間を長くすることができる。
上記第4の発明によれば、加熱器(60)の第1の加熱温度を、冷却装置(21)に付着した氷が融解し、且つ蒸発しない温度に調節したため、溶かした氷が、加熱器(60)の熱で蒸発するのを防止することができる。
上記第5の発明によれば、冷媒回路(81)における除霜動作に加えて加熱器(60)によって冷却装置(21)に付着した氷(霜)を溶かすようにしたため、除霜を行うのに要する時間を短縮することができる。
実施形態1に係る冷凍車両を示す概略側面図である。 実施形態1に係る加熱機構と冷媒回路とを示す概略模式図である。 実施形態1に係るトレーラ用冷凍装置の分解した状態を示す斜視図である 実施形態1に係る庫外ケーシングを示す斜視図である。 実施形態1に係るトレーラに取り付けた状態のトレーラ用冷凍装置を示す斜視図である。 図5のA−A断面図である。 実施形態1に係るトレーラに取り付けた状態のトレーラ用冷凍装置の内部の空気の流れ方を示す斜視図である。 実施形態1に係る加熱機構を示す概略模式図である。 実施形態2に係ると加熱機構と冷媒回路とを示す概略模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態1のトレーラ用冷凍装置(20)は、冷凍食品や生鮮食品等を陸上輸送するための冷凍車両(10)に搭載されている。冷凍車両(10)は、冷凍食品等の貨物が貯蔵されるトレーラ(11)と、トレーラ(11)を牽引するトラクタ(12)とを有している。
トレーラ(11)は、前後方向に縦長の直方体形状で、且つ前端が開放された箱状に形成されている。トレーラ(11)の内部には、庫内空間(13)が形成されており、この庫内空間(13)に冷凍食品や生鮮食品等が貯蔵される。図3に示すように、トレーラ(11)の前端には、矩形枠状の開放部(14)が形成されている。開放部(14)の前端面には、トレーラ用冷凍装置(20)を取り付けるための複数のネジ止め部(15,15,…)が形成されている。複数のネジ止め部(15,15,…)は、開放部(14)の4つの各辺において、例えば8箇所ずつ等間隔となるように配列されている。尚、トレーラ(11)の後端側(後部側)には、開閉自在な扉(11a)が設けられている。
−トレーラ用冷凍装置の構成−
トレーラ用冷凍装置(20)は、冷凍車両(10)の庫内空間(13)の空気を冷却又は加熱ためのものであって、本発明に係る輸送用冷凍装置を構成している。図2に示すように、トレーラ用冷凍装置(20)は、冷媒が充填される冷媒回路(21)と、加熱機構(29)を備えている。
上記冷媒回路(21)は、圧縮機(22)と凝縮器(23)と電動膨張弁(24)と蒸発器(25)とが順に接続され、本発明に係る冷却装置を構成している。冷媒回路(21)では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。凝縮器(23)の近傍には、庫外ファン(26)が設けられている。凝縮器(23)では、庫外ファン(26)によって搬送される庫外(室外)空気と冷媒とが熱交換する。蒸発器(25)の近傍には、庫内ファン(27)が設けられている。蒸発器(25)では、庫内ファン(27)によって搬送される庫内空気と冷媒とが熱交換する。蒸発器(25)は、トレーラ(11)の庫内空間(13)の空気を冷却するものである。
図3〜図6に示すように、トレーラ用冷凍装置(20)は、トレーラ(11)の開放部(14)に取り付けられるケーシングユニット(31)を有している。ケーシングユニット(31)は、前面カバー(32)と庫外ケーシング(50)と庫内ケーシング(33)とを有している。
〈前面カバー〉
前面カバー(32)は、庫外ケーシング(50)の前面に着脱自在に構成されている。前面カバー(32)は、幅方向(図3における左右方向)の中間部位が前方に膨出する弓形の板状部材で構成されている。前面カバー(32)は、幅方向両端の側辺部(32a,32a)が庫外ケーシング(50)に保持される。これにより、前面カバー(32)の背面と庫外ケーシング(50)の前面との間には、各種の構成機器(詳細は後述する)が収容される機器室(35,36)が形成される。
また、前面カバー(32)には、1つの中央導入口(32b)と2つの側方導入口(32c,32c)が設けられている。中央導入口(32b)は、前面カバー(32)のほぼ中央に形成されている。側方導入口(32c,32c)は、前面カバー(32)の下側寄り且つ左右両端寄りにそれぞれ形成されている。
〈庫外ケーシング〉
庫外ケーシング(50)は、トレーラ(11)の外側に設けられている。庫外ケーシング(50)は、アルミニウム材料で構成されている。庫外ケーシング(50)は、正方形板状のベース部(51)と、ベース部(51)の上方部位に形成される膨出部(52)とを有している(図3、図4、図6を参照)。
ベース部(51)は、3つの分割体(51a,51b,51c)が上下方向に繋ぎ合わされることで構成されている。即ち、ベース部(51)は、下部寄りの下側ベース部(51a)と、上部寄りの上側ベース部(51b)と、下側ベース部(51a)と上側ベース部(51b)との間に位置する中間ベース部(51c)とによって構成されている。
ベース部(51)の外縁部(53)には、ボルト(16)が挿通される複数のボルト穴(53a,53a,…)が形成されている。複数のボルト穴(53a,53a,…)は、ベース部(51)の外縁部(53)の4つの各辺において、例えば8箇所ずつ等間隔となるように配列されている。庫外ケーシング(50)は、ベース部(51)の外縁部(53)とトレーラ(11)の開放部(14)とを密着させた状態で、ボルト穴(53a)を貫通したボルト(16)をネジ止め部(15)に締結することで、トレーラ(11)に固定される。
庫外ケーシング(50)をトレーラ(11)に固定した状態では、トレーラ(11)の開放部(14)が庫外ケーシング(50)によって閉塞される。つまり、庫外ケーシング(50)は、トレーラ(11)の開放部(14)の閉塞部材として機能する。また、庫外ケーシング(50)をトレーラ(11)に固定した状態では、トレーラ(11)の開放部(14)が庫外ケーシング(50)の外縁部(53)によって補強される。つまり、庫外ケーシング(50)は、トレーラ(11)の開放部(14)の補強部材としても機能する。
膨出部(52)は、ベース部(51)と一体的なアルミニウム材料で構成され、ベース部(51)から前方に膨出している。膨出部(52)は、前後に扁平な直方体状で且つ後面側が開口する箱状に形成されている(図6を参照)。なお、膨出部(52)を例えば樹脂材料で構成し、ベース部(51)と一体的に連結するようにしても良い。
庫外ケーシング(50)は、下側プレート(54)と上側プレート(55)とを備えている。下側プレート(54)は、ベース部(51)の下端寄りに設けられ、上側プレート(55)は、ベース部(51)の上下方向における中間部(下側プレート(54)と膨出部(52)との間)に設けられている。各プレート(54,55)は、弓形板状の支持板部(54a,55a)を有している。支持板部(54a,55a)は、前側が円弧状に形成され、後側はベース部(51)の前面に沿うように直線状に形成されている。各プレート(54,55)は、支持板部(54a,55a)の後端から上方に屈曲した曲げ部(54b,55b)を有している。曲げ部(54b,55b)は、左右方向に延びる板状に形成されている。各プレート(54,55)は、曲げ部(54b,55b)がベース部(51)にリベットによって締結されることで、ベース部(51)に固定される。また、上側プレート(55)の支持板部(55a)には、左右方向の中間部位に連通口(55c)が設けられている。
上述した前面カバー(32)を庫外ケーシング(50)に取り付けた状態では、下側プレート(54)と上側プレート(55)との間に第1機械室(35)が区画される。また、上側プレート(55)の上方に第2機械室(36)が区画される。第1機械室(35)と第2機械室(36)とは、上側プレート(55)の連通口(55c)を介して互いに連通している。また、第1機械室(35)は、上述した2つの側方導入口(32c,32c)と連通し、第2機械室(36)は、上述した中央導入口(32b)と連通している。
庫外ケーシング(50)は、2本の下側柱部(56)と2本の上側柱部(57)とを備えている。下側柱部(56)は、下側プレート(54)と上側プレート(55)との間に介設されている。上側柱部(57)は、上側プレート(55)と膨出部(52)との間に介設されている。各柱部(56,57)は、アルミニウム材料で構成され、上下に延びる角柱状に形成されている。
図5に示すように、上述した第1機械室(35)には、発電機(40)とエンジン(41)とバッテリー(42)と複数の電装品箱(43,44)とが設けられている。具体的に、第1機械室(35)には、下側プレート(54)における左右方向の中間位置に発電機(40)及びエンジン(41)が設置されている。エンジン(41)は発電機(40)を駆動するものであり、発電機(40)は上述した圧縮機(22)等を駆動するための電力を発生するものである。また、第1機械室(35)では、発電機(40)の左側の空間に第1の電装品箱(43)が設けられ、エンジン(41)の右側の空間に第2の電装品箱(44)が設けられている。
第2機械室(36)には、2つの圧縮機(22)と凝縮器(23)とラジエタ(45)と2つの庫外ファン(26)と第3の電装品箱(46)が設けられている。具体的に、第2機械室(36)には、上側プレート(55)における左右方向の中間位置に2つの圧縮機(22)が設置されている。また、圧縮機(22)の前方には、ラジエタ(45)及び凝縮器(23)が配置されている。凝縮器(23)は、2本の上側柱部(57)に跨るように配設されている。凝縮器(23)の前方には、前面カバー(32)の中央導入口(32b)が位置している。ラジエタ(45)は、凝縮器(23)の後側に配置され、エンジン(41)を放熱するための空冷式の放熱器を構成している。
2つの庫外ファン(26,26)は、2つの圧縮機(22)を挟むように、上側プレート(55)の左右両端寄りに配置されている。庫外ファン(26)は、いわゆるプロペラファンで構成され、その回転軸が左右に延びている。庫外ファン(26)の回転軸には、圧縮機(22)寄りの端部にプロペラが連結され、逆側の端部にモータが連結している。また、第2機械室(36)では、右側上方寄りの空間に第3の電装品箱(46)が設けられている。
〈庫内ケーシング〉
図6に示すように、庫内ケーシング(33)は、トレーラ(11)の庫内空間(13)に臨むように、庫外ケーシング(50)の背面側に設けられている。庫内ケーシング(33)は、例えばFRP(ガラス繊維強化プラスチック)材料で構成されている。なお、庫内ケーシング(33)を、他の樹脂材料や金属材料等で構成することもできる。庫内ケーシング(33)は、庫外ケーシング(50)の背面に沿うような形状をしている。
庫内ケーシング(33)の前面は、庫外ケーシング(50)の背面と所定の間隔が置かれており、庫内ケーシング(33)と庫外ケーシング(50)との間に断熱部材(34)が形成されている。断熱部材(34)は、庫外ケーシング(50)と庫内ケーシング(33)との間に密閉空間を形成した後、この密閉空間に発泡樹脂を充填することで、ケーシングユニット(31)に一体的に形成される。
また、庫内ケーシング(33)の背面側には、仕切部材(37)が取り付けられている。仕切部材(37)は、庫内ケーシング(33)の背面、トレーラ(11)の上部内壁、及びトレーラ(11)の下部内壁のそれぞれと所定の距離を置くように配設されている。これにより、仕切部材(37)の下方に流入口(37a)が形成され、仕切部材(37)の上方に流出口(37b)が形成されている。また、庫内ケーシング(33)と仕切部材(37)との間には、流入口(37a)及び流出口(37b)に跨るように、内気流路(38)が形成されている。
内気流路(38)には、上述した蒸発器(25)、庫内ファン(27)、加熱ヒータ(60)、及び庫内温度センサ(28)が設けられている。蒸発器(25)は、膨出部(52)の背面側において、庫内ケーシング(33)と仕切部材(37)との間に跨るように配設されて庫内ケーシング(33)に支持されている。庫内ファン(27)は、蒸発器(25)の上方に設けられている。
上記加熱ヒータ(60)は、図6及び図8に示すように、トレーラ用冷凍装置(20)のデフロスト運転時に稼動して蒸発器(25)に付着した霜を溶かすと共に、加熱運転時に庫内空気を加熱するヒータであって、本発明に係る加熱器を構成している。本実施形態1では、加熱ヒータ(60)は、蒸発器(25)の下側に3台設けられ、各加熱ヒータ(60)は、コントローラ(70)に接続されている。各加熱ヒータ(60)は、ヒータパイプ(62)と、リード線(65)と、ニクロム線(61)と、封止キャップ(63,63)と、モールド部(64)とを備え、いわゆるシーズヒータに構成されている。
上記ヒータパイプ(62)は、ステンレス製で中空の円筒状に形成され、その内部にニクロム線(61)が挿通されている。また、ヒータパイプ(62)の内部には、ニクロム線(61)の周りに絶縁材料であるマグネシア粉末(62a)が充填されている。尚、ヒータパイプ(62)の内部に充填される絶縁材料はマグネシアの粉末に限られない。
上記ニクロム線(61)は、通電させることで発熱する電熱線であって、本発明に係る赤外線発生器を構成している。このニクロム線(61)は、通電電流量に応じて赤外線波長及び表面温度が変化するよう構成されている。ニクロム線(61)は、庫内空気を加熱する加熱運転時には、約300〜500℃の温度になるよう電源部(66)から供給される電流量を制御されている。この加熱運転時におけるニクロム線(61)の温度は、本発明に係る第2の加熱温度を示している。
一方、ニクロム線(61)は、デフロスト(除霜)運転時には、赤外線の波長のピークが約7μmで、且つ表面温度が100℃以上150℃以下となるように電源部(66)から供給される電流量を制御されている。このデフロスト運転時におけるニクロム線(61)の温度は、本発明に係る第1の加熱温度を示している。尚、赤外線の波長のピークは3μmから15μmの間であればよい。つまり、ニクロム線(61)は、その表面温度を加熱する対象物(空気又は氷)に応じて変化するよう構成されている。
上記封止キャップ(63,63)は、シリコンゴムで構成され、ヒータパイプ(62)の両端を封止している。尚、封止キャップ(63)の材質は、CRゴム(クロロプレンゴム)等で構成してもよい。封止キャップ(63)は、内部にリード線(65)が挿通されている。
上記リード線(65)は、ニクロム線(61)と電源部(66)とを電気的に接続するものである。このリード線(65)は、一端が電源部(66)に接続され、他端が封止キャップ(63)内でニクロム線(61)に接続されている。つまり、電源部(66)の電流はリード線(65)を介してニクロム線(61)へ供給される。また、封止キャップ(63)の内部にはモールド部(64)が形成されている。
上記モールド部(64)は、シリコンゴムに構成されており、封止キャップ(63)の内壁とリード線(65)との間に介在することでヒータパイプ(62)の気密性を確保している。尚、モールド部(64)は、エポキシ樹脂等で構成するようにしてもよい。
上記庫内温度センサ(28)は、トレーラ(11)の内気流路(38)(庫内空間(13))の空気温度を検知するものである。庫内温度センサ(28)は、トレーラ(11)内の内気流路(38)の下方側(入口側)に設置されている。また、庫内温度センサ(28)は、後述するコントローラ(70)に接続され、庫内空気の温度データは、逐一、コントローラ(70)へ送られている。
上記コントローラ(70)は、ニクロム線(61)の表面温度を調節するためのものであって、本発明に係る温度制御器を構成している。コントローラ(70)は、図示はしないが、第3の電装品箱(46)の内部に収容され、電源部(66)及び庫内温度センサ(28)に接続されている。そして、コントローラ(70)は、電源部(66)の出力電圧を変化させてニクロム線(61)を流れる電流量を変化させ、それによりニクロム線(61)の表面温度を調節している。尚、加熱ヒータ(60)とコントローラ(70)とは、加熱機構(29)を構成している。この加熱機構(29)は、本発明に係る加熱装置を構成している。
具体的に、コントローラ(70)は、まず、電源部(66)の出力電圧及びニクロム線(61)を流れる電流からニクロム線(61)の抵抗値を算出する。そして、ニクロム線(61)の抵抗値と、庫内温度センサ(28)の検知した温度データとに基づいてニクロム線(61)の表面温度を算出する。そして、コントローラ(70)は、加熱運転時には、算出されたニクロム線(61)の表面温度が300℃から500℃の間になるよう電源部(66)の出力電圧を制御する。
一方、コントローラ(70)は、デフロスト運転時には、算出されたニクロム線(61)の表面温度が100℃から150℃の間になるように電源部(66)の出力電圧を調節する。つまり、コントローラ(70)は、デフロスト運転時と加熱運転時とで加熱ヒータ(60)の温度を切り換えるようにしている。尚、本実施形態1では、コントローラ(70)は、温度調節手段として電源部(66)の出力電圧を調節してニクロム線(61)の電流量を調節するようにしたが、温度調節手段としては、電源部(66)から出力される電圧の周波数を変化させることでニクロム線(61)を流れる電流量を変化させるようにしてもよいし、電源部(66)から出力される電圧をパルス制御することでニクロム線(61)を流れる電流量を変化させるようにしてもよい。
−運転動作−
次に、トレーラ用冷凍装置(20)の運転動作について、図6及び図7を参照しながら説明する。
〈冷却運転〉
エンジン(41)によって発電機(40)が駆動されると、発電機(40)で電力が発生する。この電力は、圧縮機(22)、庫外ファン(26)、及び庫内ファン(27)に供給される。冷媒回路(21)では、圧縮機(22)が運転されることで冷凍サイクルが行われる。
詳細には、図2に示すように、圧縮機(22)で圧縮された冷媒は、凝縮器(23)を流れる。凝縮器(23)では、冷媒が庫外空気へ放熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、電動膨張弁(24)を通過することで減圧され、減圧後の冷媒は蒸発器(25)を流れる。蒸発器(25)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(22)で再び圧縮される。
庫内ファン(27)が運転されると、庫内空間(13)の庫内空気が流入口(37a)より内気流路(38)に吸い込まれる。内気流路(38)に吸い込まれた空気は、上方へ流れて蒸発器(25)を通過する。蒸発器(25)では、庫内空気が冷媒と熱交換して冷却される。蒸発器(25)で冷却された庫内空気は、流出口(37b)より庫内空間(13)へ流出し、貨物等の冷蔵/冷凍に利用される。
一方、庫外ファン(26)が運転されると、庫外(室外)空気が機械室(35,36)に吸い込まれる。詳細には、庫外空気は、前面カバー(32)の2つの側方導入口(32c,32c)と中央導入口(32b)に吸い込まれる。2つの側方導入口(32c,32c)のうち左側の側方導入口(32c)から第1機械室(35)に導入された空気は、第1電装品箱(43)の周囲を通過し、発電機(40)及びエンジン(41)の近傍へ送られる。また、2つの側方導入口(32c,32c)のうち右側の側方導入口(32c)から第1機械室(35)に導入された空気は、第2電装品箱(44)の周囲を通過し、エンジン(41)及び発電機(40)の近傍へ送られる。エンジン(41)及び発電機(40)の近傍を空気が流れると、エンジン(41)や発電機(40)が空気によって冷却される。エンジン(41)及び発電機(40)の冷却に利用された空気は、連通口(55c)内を上方に流れて第2機械室(36)へ送られる。
また、中央導入口(32b)から第2機械室(36)に吸い込まれた空気は、凝縮器(23)を通過する。凝縮器(23)では、冷媒が庫外空気に放熱して凝縮する。凝縮器(23)を通過した空気は、ラジエタ(45)の周囲を流れてラジエタ(45)の冷却に利用され、連通口(55c)を通過した空気と合流する。
第2機械室(36)で合流した後の空気は、2つの圧縮機(22,22)の周囲を流れるように、左右方向に分流する。左側に分流した空気は、前面カバー(32)内の上端開口を通過して庫外ケーシング(50)の外部へ放出される。右側に分流した空気は、第3電装品箱(46)を通過した後、前面カバー(32)内の上端開口を通過して庫外ケーシング(50)の外部へ放出される。
〈加熱運転〉
次に、トレーラ用冷凍装置(20)の加熱運転について説明する。トレーラ用冷凍装置(20)では、上述したようにトレーラ(11)の庫内空気を冷却する冷却運転が行われる。ところが、庫内空気の温度よりも庫外(外部)空気の温度が高い場合や、トレーラ(11)内に貯蔵されている貨物が加熱を要するものである場合等に庫内空気を加熱する必要が生じることがある。このような場合には、トレーラ用冷凍装置(20)において加熱運転が開始される。
加熱運転が開始されると、冷媒回路(21)の冷媒循環が停止する。コントローラ(70)は、加熱ヒータ(60)をON状態にする。加熱ヒータ(60)がONになると、コントローラ(70)が電源部(66)を制御してニクロム線(61)に電流を流し、算出されたニクロム線(61)の表面温度が300℃〜500℃になるまで昇温させる。トレーラ(11)の庫内の空気は、庫内ファン(27)によって流入口(37a)より内気流路(38)に吸い込まれる。内気流路(38)に吸い込まれた空気は、上方へ流れて加熱ヒータ(60)の周辺を通過する。この空気は、加熱ヒータ(60)の周辺を通過する際にニクロム線(61)に加熱される。加熱された空気は、トレーラ(11)の庫内空間(13)へ供給される。
〈デフロスト運転〉
続いて、トレーラ用冷凍装置(20)のデフロスト運転について説明する。トレーラ用冷凍装置(20)の運転が開始されると、トレーラ(11)の庫内の空気が流入口(37a)より内気流路(38)に吸い込まれる。内気流路(38)に吸い込まれた空気は、上方へ流れて蒸発器(25)を通過する。この空気は、蒸発器(25)を通過する際に冷媒へ放熱して冷却される。このとき、蒸発器(25)の下方側(空気の上流側)では、空気中に含まれる水分が冷却されて氷(霜)となって蒸発器(25)の下部に付着する。冷凍車両(10)では、トレーラ(11)の後部側の扉(11a)を頻繁に開けて貨物の積み込みや積み出しを行っている。このため、扉(11a)の開閉時に水分を含んだ外部空気がトレーラ(11)の内部に取り込まれ易くなる。つまり、本実施形態1の冷凍車両(10)では、庫内に取り込まれる外部空気が多いため、蒸発器(25)に大量の氷(霜)の付着する。蒸発器(25)に大量の霜が付着すると、蒸発器(25)を通過する空気量が減少し、トレーラ用冷凍装置(20)の冷凍能力が低下する。従って、蒸発器(25)に大量の霜が付着すると、トレーラ用冷凍装置(20)では、デフロスト(除霜)運転が開始される。
デフロスト運転が開始されると、冷媒回路(21)の冷媒循環が停止し、庫内ファン(27)も停止する。コントローラ(70)は加熱ヒータ(60)をON状態にする。加熱ヒータ(60)がONになると、コントローラ(70)が電源部(66)を制御してニクロム線(61)に電流を流し、ニクロム線(61)を昇温させる。コントローラ(70)は、算出されたニクロム線(61)の表面温度を100℃〜150℃の間にし、且つニクロム線(61)から約7μm程度のピーク波長の赤外線を発生させる。加熱ヒータ(60)は、発生した赤外線を蒸発器(25)に向けて放射する。蒸発器(25)に付着した霜は、赤外線を吸収して加熱されると共に、ニクロム線(61)から放射される輻射熱によっても加熱されて融解する。溶けた霜はドレン水となってドレンパン(図示なし)に回収される。尚、ドレン水はニクロム線(61)の熱によって再び蒸発することはない。そして、トレーラ用冷凍装置(20)は、蒸発器(25)に付着した霜を溶かした後、デフロスト運転を停止して、再び通常運転を行う。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、加熱ヒータ(60)の温度を100℃〜150℃の温度域と、300℃〜500℃の温度域とに切り換えるようにしたため、加熱する対象物に応じて加熱温度を設定することができる。つまり、加熱対象物が空気である場合と、氷(霜)である場合とで加熱器(60)の温度を異なる温度にすることができる。これにより、各加熱対象物を適切な条件で加熱しつつ、加熱ヒータ(60)の温度は低く抑えることができるため、加熱ヒータ(60)を使用する時間を長くすることができる。この結果、加熱ヒータ自体のコストを増大させることなく、トレーラ用冷凍装置(20)の維持管理費用を抑えることができる。
また、デフロスト運転時のニクロム線(61)から発生する赤外線の波長のピークを3μm〜15μmの間の波長にしたため、上記波長の赤外線を蒸発器(25)に付着した氷に吸収させて加熱することができる。つまり、氷に対して吸収性の高い波長の赤外線によって氷を加熱することができる。これにより、蒸発器(25)に付着した氷を速やかに溶かすことができる。
さらに、加熱ヒータ(60)のデフロスト時のニクロム線(61)の温度を100℃〜150℃の間にしたため、溶かした氷がニクロム線(61)の熱で蒸発するのを防止することができる。
〈発明の実施形態2〉
次に、実施形態2について説明する。実施形態2は、上記実施形態1に係るトレーラ用冷凍装置(20)の冷媒回路(21)の構成が異なるものである。
具体的には、図9に示すように、実施形態2に係るトレーラ用冷凍装置(20)は、冷媒が充填される冷媒回路(81)を備えている。尚、この冷媒回路(81)は、本発明に係る冷媒回路を構成している。冷媒回路(81)には、圧縮機(82)と、四路切換弁(86)と、実施形態1に係る凝縮器(23)に対応するものである熱源側熱交換器(83)と、電動膨張弁(84)と、実施形態1に係る蒸発器(25)に対応するものである利用側熱交換器(85)とが接続されている。冷媒回路(81)では、冷媒が可逆に循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
上記圧縮機(82)は、その吐出側が四路切換弁(86)の第1のポートに、その吸入側が四路切換弁(86)の第2のポートにそれぞれ接続されている。また、冷媒回路(81)では、熱源側熱交換器(83)と電動膨張弁(84)と利用側熱交換器(85)とが、四路切換弁(86)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に接続されている。尚、電動膨張弁(84)は、本発明に係る膨張機構を構成している。
四路切換弁(86)は、第1のポートと第3のポートが連通して第2のポートと第4のポートが連通する第1状態(図9に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通して第2のポートと第3のポートが連通する第2状態(図9に破線で示す状態)とに切り換え可能となっている。
上記熱源側熱交換器(83)及び利用側熱交換器(85)は、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器に構成されている。熱源側熱交換器(83)の近傍には、庫外ファン(26)が設けられている。熱源側熱交換器(83)では、庫外ファン(26)によって搬送される庫外(室外)空気と冷媒とが熱交換するものであって、本発明に係る放熱器を構成している。利用側熱交換器(85)の近傍には、庫内ファン(27)が設けられている。利用側熱交換器(85)では、庫内ファン(27)によって搬送される庫内空気と冷媒とが熱交換する。利用側熱交換器(85)は、トレーラ(11)の庫内空間(13)の空気を冷却するものであって、本発明に係る吸熱器を構成している。
〈冷媒回路の冷却動作〉
トレーラ用冷凍装置(20)の冷却運転では、四路切換弁(86)は、第1状態に設定される。冷媒回路(81)では、圧縮機(82)で圧縮された冷媒は、熱源側熱交換器(83)を流れる。熱源側熱交換器(83)では、冷媒が庫外空気へ放熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、電動膨張弁(84)を通過することで減圧され、減圧後の冷媒は利用側熱交換器(85)を流れる。利用側熱交換器(85)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(82)で再び圧縮される。
〈デフロスト運転〉
次に、トレーラ用冷凍装置(20)のデフロスト運転について説明する。トレーラ用冷凍装置(20)の運転が開始されると、トレーラ(11)の庫内の空気が流入口(37a)より内気流路(38)に吸い込まれる。内気流路(38)に吸い込まれた空気は、上方へ流れて利用側熱交換器(85)を通過する。この空気は、利用側熱交換器(85)を通過する際に冷媒へ放熱して冷却される。このとき、利用側熱交換器(85)の下方側(空気の上流側)では、空気中に含まれる水分が冷却されて氷(霜)となって利用側熱交換器(85)の下部に付着する。冷凍車両(10)では、トレーラ(11)の後部側の扉(11a)を頻繁に開けて貨物の積み込みや、積み出しを行っている。このため、扉(11a)の開閉時に水分を含んだ外部空気がトレーラ(11)の内部に取り込まれ易くなる。つまり、本実施形態2に係る冷凍車両(10)では、庫内に取り込まれる外部空気が多いため、利用側熱交換器(85)に付着する氷(霜)の量が多くなる。利用側熱交換器(85)に大量の霜が付着すると、利用側熱交換器(85)を通過する空気量が減少し、トレーラ用冷凍装置(20)の冷凍能力が低下する。従って、利用側熱交換器(85)に大量の霜が付着すると、トレーラ用冷凍装置(20)では、デフロスト(除霜)運転が開始される。
デフロスト運転が開始されると、冷媒回路(81)の四路切換弁(86)は、第2状態に設定される。冷媒回路(81)では、庫内ファン(27)が停止し、圧縮機(82)で圧縮された冷媒は、利用側熱交換器(85)を流れる。利用側熱交換器(85)では、冷媒が利用側熱交換器(85)に付着した霜へ放熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、電動膨張弁(84)を通過することで減圧され、減圧後の冷媒は熱源側熱交換器(83)を流れる。熱源側熱交換器(83)では、冷媒が庫外空気から吸熱して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧縮機(82)で再び圧縮される。
そして、コントローラ(70)は加熱ヒータ(60)をON状態にする。加熱ヒータ(60)がONになると、コントローラ(70)が電源部(66)を制御してニクロム線(61)に電流を流し、ニクロム線(61)を昇温させる。コントローラ(70)は、ニクロム線(61)の表面温度を100℃〜150℃の間にし、且つニクロム線(61)から約7μm程度のピーク波長の赤外線を発生させる。加熱ヒータ(60)は、発生した赤外線を利用側熱交換器(85)に向けて放射する。利用側熱交換器(85)に付着した霜は、赤外線を吸収して加熱されると共に、ニクロム線(61)から放射される輻射熱によっても加熱されて融解する。溶けた霜はドレン水となってドレンパン(図示なし)に回収される。尚、ドレン水はニクロム線(61)の熱によって蒸発することはない。そして、トレーラ用冷凍装置(20)は、利用側熱交換器(85)に付着した霜を溶かした後、デフロスト運転を停止して、再び通常運転を行う。
−実施形態2の効果−
上記実施形態2によれば、冷媒回路(81)でのデフロスト運転に加えて、加熱ヒータ(60)によって利用側熱交換器(85)に付着した氷(霜)を溶かすようにしたため、デフロスト運転を行うのに要する時間を短縮することができる。その他の構成・作用及び効果は実施形態1と同様である。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態1及び2について、以下のような構成としてもよい。
本実施形態1及び2では、第2の加熱温度を300℃〜500℃の間の温度としたが、上記温度範囲は、例示であって、第2の加熱温度は500℃以上としてもよい。
また、本実施形態1及び2では、ニクロム線(61)の抵抗値と、庫内空間(13)の空気の温度データとに基づいてニクロム線(61)の表面温度を算出するようにしたが、温度検出手段としては、ニクロム線(61)の近傍に温度センサ等を設け、ニクロム線(61)の表面温度を直接測定するようにしてもよい。
さらに、本実施形態1及び2では、電熱線をニクロム線(61)で構成するようにしたが、本発明は電熱線をその他の材料で構成するようにしてもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、加熱装置を備えた輸送用冷凍装置について有用である。
21 (実施形態1に係る)冷媒回路
25 蒸発器
29 加熱機構
60 加熱ヒータ
61 ニクロム線
70 コントローラ
81 (実施形態2に係る)冷媒回路
82 (実施形態2に係る)圧縮機
83 熱源側熱交換器
84 (実施形態2に係る)電動膨張弁
85 利用側熱交換器

Claims (5)

  1. 庫内空気を冷却する冷却装置(21)と、
    該冷却装置(21)に付着した氷を加熱して融解させると共に庫内空気を加熱する加熱装置(29)とを備えた輸送用冷凍装置であって、
    上記加熱装置(29)は、上記冷却装置(21)に付着した氷を加熱融解させる第1の加熱温度と、庫内空気を加熱する第2の加熱温度とに切換可能に構成された加熱器(60)と、
    該加熱器(60)の第1の加熱温度及び第2の加熱温度を切り換える温度制御器(70)とを備えている
    ことを特徴とする輸送用冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記温度制御器(70)は、加熱器(60)の第1の加熱温度を第2の加熱温度よりも低くするよう構成されている
    ことを特徴とする輸送用冷凍装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記加熱器(60)は、所定波長の赤外線を発生する赤外線発生器(61)を備え、
    上記温度制御器(70)は、第1の加熱温度の赤外線発生器(61)から発生する赤外線の波長のピークを3μmから15μmの間に調節するよう構成されている
    ことを特徴とする輸送用冷凍装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1つにおいて、
    上記温度制御器(70)は、第1の加熱温度を、冷却装置(21)に付着した氷が融解し、且つ蒸発しない温度に調節するよう構成されている
    ことを特徴とする輸送用冷凍装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1つにおいて、
    上記冷却装置(21)は、圧縮機(82)と放熱器(83)と膨張機構(84)と吸熱器(85)とを順に接続して構成された冷媒回路(81)を備え、該冷媒回路(81)の圧縮機(82)の吐出ガス冷媒を吸熱器(85)に導入することで該吸熱器(85)に付着した氷を加熱して融解させる除霜動作が行われるよう構成され、
    上記除霜動作時において、上記温度制御器(70)は、加熱器(60)を第1の加熱温度にするよう構成されている
    ことを特徴とする輸送用冷凍装置。
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