JP2011006861A - 開閉体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドレールを備えた防火戸を自動で閉鎖する自動閉鎖装置の施工を簡易に行うことができるようにする。
【解決手段】防火戸は戸袋などの収納部内に係合部材によって拘束されており、火災発生時等の非常時には、危害防止用連動中継器からの起動信号を入力した防火戸用自動閉鎖装置によってその係合部材の拘束が解除され、閉鎖動作を開始するように構成されている。この発明では、防火戸を収納部内に拘束するための係合部材であるレバー手段を、収納部の縦枠内に設けるようにした。また、遮蔽戸手段の側端部側には、凹状の溝部からなる案内溝が形成されているので、この案内溝の凹部にレバー手段を係合させることによって、別途係合部を設ける必要がなくなり、遮蔽戸手段である防火戸の構成を簡略化することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ビル、工場などの建物の出入口や大きな部屋、通路、ホール空間あるいは地下街などの構造物などの開口部を仕切るためのシート状、スラット状又はパネル状の防火カーテンなどの遮蔽部材と防火戸からなる開閉体装置に係り、特に遮蔽部材が防火戸の側端部の一部をガイドレールとして利用して開閉動作する開閉体装置に関する。
一般に、床面積の大きいビル等の構築・構造物内部の通路やホール空間などには、火災発生時の延焼や煙の拡散を防止するために火災発生と同時に自動的に閉じるシート状、スラット状又はパネル状の防火カーテンなどの遮蔽部材を用いて、柱、壁、床などと共に3次元的に囲まれた空間、すなわち防火区画や防煙区画を形成するように動作する開閉体装置が備え付けられている。また、遮蔽部材の一部として防火戸などを用いることによって開口部を閉鎖するようにしたものもある。このようなシャッター装置には、火災以外の災害発生時や閉店時などに防火・防煙・防水・防風・防犯などのために開口部を仕切るために繰り出されるものもある。
最近では、図1に示すように開口部の両側端部にガイドレールを設けることなく、開口部の片側端部に設けられたガイドレール21と隣接する防火戸12の側端部にガイドレール22の機能を持たせて、シャッターカーテン4をガイドレール21と防火戸12の側端部ガイドレール22とに沿って閉鎖動作させるように構成された開閉体装置が提案されている。このように防火戸12にガイドレール22の機能を持たせた開閉体装置として、例えば、特許文献1に記載のようなものがある。
実用新案登録番号第3043893号公報
特許文献1に記載されたシャッターカーテンのガイドレールを扉の側端部に形成した開閉体装置は、床又は天井に設けた戸当り部に係止部を形成し、この係止部に係止する係止具を防火戸側に設けてある。また、防火戸の閉鎖動作に連動してシャッターカーテンを閉鎖作動させるための可動スイッチが戸当り部に設置してある。従って、防火戸が先に閉鎖して戸当たり部に当接し、係止具によって可動スイッチが押されることによってシャッターカーテンが閉鎖動作を開始するような構成になっている。
通常、防火戸は図示していない防火戸用自動閉鎖装置により開放状態で躯体壁面に拘束されている。火災発生時等の非常時には、危害防止連動中継器から起動信号を入力することによって防火戸用自動閉鎖装置による拘束が解除され、防火戸は自重(所謂グラビティーヒンジ使用など)やばね力(クローザー使用など)などの付勢力により閉鎖するように構成されている。すなわち、防火戸用自動閉鎖装置は、連動中継器に設けられた外部機器電源供給端子に電気的に接続されており、危害防止連動中継器からの起動信号の入力に応じて防火戸の拘束を解き、防火戸を閉鎖させている。
この防火戸用自動閉鎖装置は、防火戸側に設けられた係合金具を拘束するフックプレートが躯体壁面側に設けられており、火災発生時等には、危害防止連動中継器からの信号に応じて躯体壁面に設けられたソレノイドなどを駆動してフックプレートを係合金具から開放している。
ところが、従来の防火戸用自動閉鎖装置は、躯体壁面内に設けられなければならず、また危害防止用連動中継器から躯体壁面の防火戸用自動閉鎖装置(ソレノイド)までの電気的配線配管を躯体壁面内に施工する必要があった。このような躯体壁面への設置工事及び配線配管工事と、開閉体装置の設置工事とは通常は別工程の工事であるため、施工業者が異なったりして、施工時に勘違いや手違い等の人為的不具合が発生するおそれがあった。
本発明の目的は、ガイドレールを備えた防火戸を自動で閉鎖する自動閉鎖装置の施工を簡易に行うことができるように構成された開閉体装置を提供することにある。
本発明の開閉体装置の第1の特徴は、開口部の周縁部横側に設けられた収納部内に収納された状態から回転移動して前記周縁部に設けられた戸当たり部に接触停止することによって前記開口部の一部分を仕切る遮蔽戸手段と、前記開口部の周縁部上側に設けられた収納部内に収納された状態から前記周縁部上側に設けられた出入口部を通過して繰り出され、前記戸当たり部に接触停止後の前記遮蔽戸手段の側端部側に形成されている案内溝手段に沿って下降して、前記遮蔽戸手段によって仕切られなかった前記開口部の残りの部分を仕切る開閉体手段と、前記収納部を構成する枠内又は前記遮蔽戸手段の一方に設けられ、前記枠内又は前記遮蔽戸手段の他方の係合部に係合して前記遮蔽戸手段を前記収納部内に保持するレバー手段と、閉鎖信号の入力に応じて前記レバー手段を移動させることによって前記案内溝部との係合を解除して前記遮蔽戸手段を回転移動させる第1の自動閉鎖手段とを備えたことにある。
防火戸などの遮蔽戸手段は、ビル、住宅、工場、倉庫等の建物などの構造物における出入口や窓部あるいは内部の通路や空間などの開口部の一部を仕切る(閉鎖する)ものである。この防火戸は、通常は開口部の周縁部横側に設けられた収納部に収納されている。災害発生時には、この周縁部横側に収納された状態から回転移動して周縁部の例えば上(天井)側又は下(床)側に設けられた戸当たり部に当接することによって停止して、開口部の一部を仕切る。開閉体手段であるシャッターカーテンは、開口部の片側端部に設けられた案内溝手段(ガイドレール)と隣接する防火戸の側端部に形成された案内溝手段(ガイドレール)に沿って開口部の周縁部上側の出入口部を通過して繰り出され、防火戸によって仕切られなかった開口部の残りの部分を仕切る(閉鎖する)。通常、防火戸は戸袋などの収納部内に係合部材によって拘束されており、火災発生時等の非常時には、危害防止用連動中継器からの起動信号を入力した防火戸用自動閉鎖装置によってその係合部材の拘束が解除され、閉鎖動作を開始するように構成されている。この発明では、防火戸を収納部内に拘束するための係合部材であるレバー手段を、収納部の枠内又は遮蔽戸手段のいずれか一方に設け、枠内又は遮蔽戸手段の他方の係合部に係合するようにしたものである。これによって、開閉体装置の設置工事と同じ工事でこのレバー手段を含む防火戸用自動閉鎖装置を設置することができ、危害防止用連動中継器から枠内又は遮蔽戸手段内の防火戸用自動閉鎖装置のソレノイドまでの電気的配線配管を別途行なう必要がなくなり、施工を簡略化することができる。
本発明の開閉体装置の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉体装置において、前記遮蔽戸手段の係合部として前記案内溝手段の案内溝を使用することにある。これは、遮蔽戸手段の側端部側には、凹状の溝部からなる案内溝が形成されているので、この案内溝の凹部にレバー手段を係合させることによって、別途係合部を設ける必要がなくなり、遮蔽戸手段である防火戸の構成を簡略化することができる。
本発明の開閉体装置の第3の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉体装置において、前記遮蔽戸手段の係合部として前記遮蔽戸手段の側面に設けられたL字形の保持金具部を使用することことにある。これは、遮蔽戸手段である防火戸にレバー手段の係合する保持金具部を設けるようにしたものである。
本発明の開閉体装置の第4の特徴は、前記第1、第2又は第3の特徴に記載の開閉体装置において、前記遮蔽戸手段が前記戸当たり部に接触停止したことを検出して遮蔽戸閉鎖信号を出力する閉鎖確認手段と、前記遮蔽戸手段の回転移動開始後に前記閉鎖確認手段から前記遮蔽戸閉鎖信号を入力した場合に前記開閉体手段を下降させる第2の自動閉鎖手段とを備えたことにある。
閉鎖確認手段は、遮蔽戸手段である防火戸が戸当たり部に接触停止したことを検出して遮蔽戸閉鎖信号を出力するので、開閉体手段は、閉鎖確認手段から閉鎖確認信号を入力することによって開閉体手段の閉鎖動作を開始するようにしたものである。なお、防火戸の回転移動後に開閉体手段の下降を指示する人為的な操作信号を入力した場合は閉鎖確認手段から遮蔽戸閉鎖信号を入力していない場合でも強制的に開閉体手段を下降させてもよい。これによって、防火戸が閉鎖しなかった場合、又は防火戸は閉鎖しているにも係わらず遮蔽戸閉鎖信号が第2の自動閉鎖手段に到達しなかった場合でも、人為的な操作によって開閉体手段を閉鎖することができるようになる。
本発明の開閉体装置によれば、ガイドレールを備えた防火戸の横方向全体に遮煙用ゴムを設けた場合の防火戸全体の補強を最適化できるという効果がある。
従来の開閉体装置の一例を示す図である。 本発明に係る開閉体装置である防火シャッター装置の概略構成を示す図である。 防火戸の詳細構成を示す図である。 図4は、図2の防火戸とまぐさ上部の戸当たり及び床面との関係の詳細を示す図である。 防火戸と防火戸用自動閉鎖装置との関係を示す図である。 防火戸用自動閉鎖装置の詳細構成を示す図である。 防火戸と防火戸用自動閉鎖装置との関係を示す別の実施例図である。
以下、添付図面に従って本発明に係る開閉体装置の一例として防火シャッター装置について説明する。図2は、本発明に係る開閉体装置である防火シャッター装置の概略構成を示す図である。この防火シャッター装置は、通常は開閉機1がシャッターカーテン4を巻取り軸(図示せず)に巻き取るなどして開口部の周縁部の上部に設けられた収納部に収納した開放状態にある。なお、別例としてはシャッターカーテンを巻き取らずに収納部に収納して開放状態とするものもある。この開放状態はブレーキ2で機械的に保持されることによって維持されている。そして、自動閉鎖装置3は、火災発生時には、連動中継器5を介して入力される感知器15(または感知器を接続した連動制御器や防災盤など)からの防災信号BSや電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタンを含む)の操作信号に応じて、ブレーキ2による開放状態の保持を解除し、シャッターカーテン4を自重で自然降下により収納部から繰り出させることによって、開口部を閉鎖し(仕切り)、所定の防火区画を形成するようになっている。
連動中継器5に対して防災信号BSを出力する感知器15や感知器を接続した連動制御器や防災盤などは、設置環境などにより適宜選択され設けられる。複数の感知器などが設けられても良いが、複数の内一つ以上の感知器などが感知した場合に複数の防災BSの感知に応じた数の防災信号が連動中継器に入力されるようにしてもよいし、複数の内一つ以上の感知器などが感知した場合に単一の防災信号BSが連動中継器に入力されるようにしても良い。なお、防災盤や感知器を接続した連動制御器から出力される防災信号BSは直流24Vなど有電圧信号である場合が多いが、感知器15から出力される防災信号BSは無電圧信号である場合が多いので、連動中継器5は入力される防災信号BSに適宜対応できるようにされている。
開閉機1は、シャッターカーテン4を電動で開放、閉鎖するための駆動モータである。なお、シャッターカーテン4を開閉させる必要がない通常時には、図示のような駆動源である開閉機1とブレーキ2とで構成しなくても、ブレーキ2のみで構成するようにしても良い。連動中継器5は、防災信号BSの入力があった場合、自動閉鎖装置3に有電圧信号である直流24V信号を出力するものである。連動中継器5は、通常は、商用電源16を使用して直流24V信号を出力するが、停電時などには連動中継器5に内蔵されている予備電源(蓄電池などのバッテリー)からの電力によって直流24V信号を出力する。
自動閉鎖装置3は、従来の防火シャッター等に用いられる既知の自動閉鎖装置のように連動中継器5を介して供給される商用電源16又は連動中継器5に内蔵されている予備電源(蓄電池)からの電力(直流24V信号)に応じて動作する。また、自動閉鎖装置3は、シャッター用予備電源を内蔵する連動中継器5から供給される24V信号の電力を用いて動作することにより、火災発生時に防火シャッター装置10に対する商用電源の供給がなくとも、感知器15などから入力される防災信号BSに基づきブレーキ2を解放し、巻取り状態にある防火構造のシャッターカーテン4を自重で下降させ自動的に開口部を閉鎖することができるようになっている。
電気式手動閉鎖装置7は、主にシャッター電動開閉駆動用の開閉機を操作したり、連動中継器に防災信号BSが入力したときと同様の動作をさせるための起動信号を手動で入力させるものである。電気式手動閉鎖装置7には、開閉機1へのシャッターカーテン開閉停の指示に対応した平常時操作用の入力スイッチ(押しボタンスイッチ)と、非常用シャッター閉鎖ボタンである作動ボタン、復旧ボタン及び電池試験ボタンなどを備え、さらに電池試験結果を表示したり、予備電源の状態を表示したり、コード断線状態を表示したりする種々の表示手段を備えている。図2では防火戸12の上側に電気式手動閉鎖装置7が図示してあるが、実際は防火戸12近くの躯体側などの人が操作可能な位置に設置されている。電気式手動閉鎖装置7の作動ボタンは、樹脂製の透明パネル(押し破りキャップ)に覆われ、非常時にこの樹脂製の透明パネルを押し込むことによって、操作可能に構成された非常用シャッター閉鎖ボタン(作動ボタン)を備えている場合が多い。
この防火シャッター装置10には、開閉中に障害物への接触を検出する障害物感知装置が設けられている。障害物感知装置は、図示のようにシャッターカーテン4の下端の座板上に設けられた座板スイッチ9と、シャッターカーテン4の収納ボックス内に設けられた有線式障害物感知装置17と、これらの間を電気的に接続する信号コード11とによって構成される。座板スイッチ9は、シャッターカーテン4の座板に取り付けてあり、この座板が人や物などの障害物に接触することによって接点の閉じるマイクロスイッチを内蔵しており、この接点が閉じた場合にそれを感知信号として有線式障害物感知装置17に信号コード11を介して有線方式で送信する。信号コード11は、座板スイッチ9の感知信号を有線式障害物感知装置17に伝送するケーブルである。このケーブルは、コードリールや移動式プーリー等により収納したりガイドしたりすることによって、シャッターカーテン4の開閉を阻害する撓みを生じないようにしている。
有線式障害物感知装置17は、通常時は商用電源により動作し、座板スイッチ9からの感知信号の入力に応じて開閉機1の動作を制御し、さらに少なくとも火災発生時など非常時には、座板スイッチ9からの障害物感知信号を自動閉鎖装置3へスルー出力するものである。自動閉鎖装置3は、この有線式障害物感知装置17からの障害物感知信号の入力に応じてシャッターカーテン4の閉動作を停止してその回避動作を行うようになっている。従って、火災発生時にシャッターカーテン4が自重下降している際に座板などが障害物に接触し、座板スイッチ9から感知信号が検出された場合に、シャッターカーテン4の自重下降を停止してその回避動作を行うようになっている。すなわち、有線式障害物感知装置17は、通常時、シャッターカーテン4が下降中に障害物感知信号を入力した場合、シャッターカーテン4の下降動作を停止し、一定時間だけ上昇させるという制御を行う。一方、有線式障害物感知装置17は、防災発生時などのように自動閉鎖装置3が起動して、シャッターカーテン4が下降中に、障害物感知信号を入力した場合には、その障害物感知信号を自動閉鎖装置3にスルー出力し、自動閉鎖装置3の動作を停止させ、開閉機1のブレーキ2の解放状態を戻して、一旦、シャッターカーテン4を停止させるという制御を行う。
シャッターカーテン4に併設して防火戸12を備える防火シャッター装置の一般的な構成では、シャッターカーテン4の両サイドに、開口部側端部に設けられるガイドレール21と、シャッターカーテン4と防火戸12との間の開口部に設けられる中柱と呼ばれるガイドレールとが存在する。この実施の形態では、シャッターカーテン4の片側(図の左側)にガイドレール21が設けられているが、中柱は存在せず、防火戸12の側端部の一部に凹状の溝部を設けそれをガイドレール22として利用している。従って、この実施の形態に係る開閉体装置の場合、防火戸12が回転可動して閉鎖した(空間を仕切った)状態にならないと、シャッターカーテン4の両サイドにガイドレール21,22が存在しないこととなる。
従って、この実施の形態では、遮蔽戸手段として設けられた袖扉である防火戸12の閉鎖動作に連動してシャッターカーテン4を閉鎖作動させるための閉鎖確認用スイッチ24が戸当り部又は開口部のまぐさ上部に設置してあり、防火戸12が先に閉鎖して閉鎖確認用スイッチ24から閉鎖確認信号が出力されることによってシャッターカーテン4が閉鎖動作を開始するような構成になっている。閉鎖確認用スイッチ24から出力される閉鎖確認信号は、ガイドレール22の近傍を通って、シャッターカーテン4と干渉しない位置を通過して開閉機1及び自動閉鎖裝置3などの制御部に導入されるようになっている。防火戸12は、常時開放式のものであり、通常は開口部側面の柱や壁などに設けられた戸袋等に収納されている。この常時開放式の防火戸12には、閉鎖した防火戸に別途設けられた潜り戸121によって避難通路が確保されるようになっている。
防火戸12は平常時には防火戸用自動閉鎖装置13により開放状態で拘束されているが、防火戸用自動閉鎖装置13により拘束を解かれると、自重(所謂グラビティーヒンジ使用など)やばね力(クローザー使用など)などの付勢力により閉鎖するように構成されている。防火戸用自動閉鎖装置13は、防火戸12の戸袋を構成する縦枠40内に設けられている。防火戸用自動閉鎖装置13は、連動中継器に設けられた外部機器電源供給端子(24ボルト出力端子:端子24−0)に電気的に接続されており、危害防止連動中継器5が防災信号BSや電気式手動閉鎖装置7の操作に基づ起動信号の入力に応じて外部機器電源供給端子から24[V]の電圧を防火戸用自動閉鎖装置へ有電圧信号として出力するとその電力を用いて防火戸12の拘束を解き、防火戸12を閉鎖させる。危害防止連動中継器5から防火戸用自動閉鎖装置へ出力される有電圧信号は、シャッターカーテン4及び閉鎖確認用スイッチ24と干渉しない位置であって防火戸12の戸袋の上枠及び縦枠40内を通過して防火戸用自動閉鎖装置13に導入されるようになっている。また、防火戸用自動閉鎖装置13に図示していない防火戸用手動閉鎖装置(非常用閉鎖指示手段)が接続されている場合は、防火戸用手動閉鎖装置の操作によっても、防火戸用自動閉鎖装置13は、防火戸12の拘束を解き、防火戸12を閉鎖させることもできる。
防火戸12は、防火戸本体とガイドレール22と潜り戸121とから構成されており、通常は、開口部側面に設けられた戸袋に収納され、防災信号BSや電気式手動閉鎖装置7(非常用シャッター閉鎖ボタンを含む)の操作信号に応じてシャッターカーテン4の閉鎖動作前に戸袋から脱出し、開口部の一部を塞ぐように回転移動してまぐさ上部の戸当たりに当接して停止する。なお、図示していないが、ガイドレール22とシャッターカーテン4の勘合部分には、ガラスクロス材やクロロプレンゴム材等からなる気密材が、また、防火戸12と柱との勘合部分にも、ガラスクロス材やクロロプレンゴム材等からなる気密材が、それぞれ取り付けられている。さらに、防火戸12と床面との隙間を遮煙するように、ゴム材等からなる気密材が防火戸12の下端部に取り付けられている。これによって、防火戸12のガイドレール22とシャッターカーテン4との間の隙間、防火戸12と柱との間の隙間、及び防火戸12と床面との間の隙間がそれぞれ塞がれ、煙の漏れを防止することができる。なお、ゴム材に代えてガラスクロス材やクロロプレンゴム材等からなる気密材を設けてもよく、ガラスクロス材やクロロプレンゴム材等からなる気密材に代えてゴム材を設けてもよい。
図3は、防火戸の詳細構成を示す図である。図4は、図2の防火戸とまぐさ上部の戸当たり(戸袋の上枠)、戸袋の縦枠及び床面との関係の詳細を示す図であり、図4(A)は、防火戸が回転移動してまぐさ上部の戸当たり30に当接して停止した状態を防火戸の回転軸側から見た図であり、図4(B)は、さらにラッチ側から閉鎖確認用スイッチ側を見た図である。防火戸12は、図3に示すように、ドアノブ123の扉開放操作(回転操作)に対応して解錠されるラッチ124をその上端(天端)に有する。ラッチ124は、図4(A)に示すように、上枠となる戸当たり30に凹状のラッチ受け31を有する。ラッチ124は、伝達駆動機構125を介してドアノブ123に連結されている。このラッチ124によって、防火戸12はまぐさ上部の戸当たり30に固定され、風圧などを受けても開くことはない。防火戸12の戸袋を構成する縦枠40(好ましくは縦方向略中央部)の内部には防火戸用自動閉鎖装置13が取り付けられている。防火戸用自動閉鎖装置13に対しては危害防止連動中継器5から出力される有電圧信号が配線手段133を介して導入されるようになっている。配線手段133は、戸当り(戸袋の上枠)30の適宜の位置から上枠30内に入り、上枠30及び縦枠40を閉鎖確認用スイッチ24と干渉しないように通過して危害防止連動中継器5と防火戸用自動閉鎖装置13を接続している。なお、上枠30内は通過せずに、縦枠40の上部近傍から縦枠40内に入ってもよい。いずれの場合にも配線手段133は、縦枠30が取り付けられている躯体壁面とは干渉せずに通過するように配線されている。
ロック爪37は、図4(B)に示すように、防火戸12の上端面と接触することによって、上枠となる戸当たり30に設けられた凹状のロック爪受け部39に押し込まれて(沈み込んで)接点の閉じるマイクロスイッチを内蔵している。ロック爪受け部39内に設けられたマイクロスイッチが閉鎖確認用スイッチ24を構成する。従って、ロック爪受け部39内のマイクロスイッチの接点が閉じると閉鎖確認用スイッチ24からは閉鎖確認信号が開閉機1に送信されるようになる。ロック爪37は防火戸12の上端面からの加圧力が無くなった場合にはバネなどの弾性力によって元の状態に復帰して、ロック爪受け部39から突出するように構成されている。このように、開閉確認用スイッチ24がまぐさ上部の戸当たり30に固定的に設けることによって、防火戸12が閉鎖して上枠となる戸当たり30に当接しても、それに応じて発生する衝撃や振動などの影響を開閉確認用スイッチ24が受けることがなくなり、開閉確認用スイッチ24の信頼性が向上する。また、開閉確認用スイッチ24は、防火戸12の回転中心から最も遠いところに設置してあるので、防火戸12の閉鎖状態を確実に検出することができる。
図2及び図3に示すように、潜り戸121にもドアノブ122が存在しているが、この潜り戸121のラッチ(図示せず)は通常のドアと同様に側面に存在しており、このラッチによって防火戸12に固定されるようになっている。図4に示すように、防火戸12とまぐさ上部の戸当たり30との間には、気密用のゴム材33が取り付けられている。また、防火戸12と床面との間には、同じくゴム材等からなる気密材35が取り付けられている。これによって、防火戸12とまぐさ上部の戸当たり30及び床面との間の隙間が塞がれ、煙の漏れを防止することができる。なお、ゴム材に代えてガラスクロス材やクロロプレンゴム材等の気密材を設けてもよい。
なお、上述の実施の形態では、ラッチを防火戸の上端(天端)に設ける場合について説明したが、防火戸の下端だけに設けてもよいして、上端及び下端の両方に設けてもよい。この場合、開閉確認用スイッチ24はラッチの設けられた位置よりも防火戸の回転軸から遠い位置に設けられることが好ましい。また、上述の実施の形態では、防火戸が約90°回転移動する場合について説明したが、開口部の形成される場所などによっては、これ以外の角度(例えば180°)で回転移動するような場合もある。さらに、防火戸は、上下垂直方向の回転軸を中心に回転するために、全体的に円形状の軌跡を描くように回転移動するが、これに限らず、回転軸が移動することによって、防火戸が全体的に楕円状の軌跡を描くように回転移動する場合もある。
図5は、防火戸と防火戸用自動閉鎖装置との関係を示す図であり、図5(A)は、防火戸用自動閉鎖装置によって防火戸が戸袋内に拘束された状態を防火戸の上側から見た図であり、図5(B)は、防火戸用自動閉鎖装置による拘束が解除され防火戸が閉鎖を開始する直前の状態を防火戸の上側から見た図である。なお、図5では、潜り戸121、ドアノブ122,123、ラッチ124、伝達駆動機構125等ついては図示を省略してある。図6は、防火戸用自動閉鎖装置の詳細構成を示す図である。
防火戸12は、回転軸126を中心に躯体壁面から遠ざかるように時計方向に回転する。防火戸12の回転軸126の反対側に防火戸12と一体的に構成されたガイドレール22が設けられている。防火戸用自動閉鎖装置13は、防火戸12の先端部であるガイドレール22側の戸袋を構成する縦枠40内に設けられている。防火戸用自動閉鎖装置13は、図6に示すようにガイドレール22の凹部に係合して、防火戸12の回転動作を拘束するレバー部131と、このレバー部131を回転収納する収納部とから構成され、戸袋の縦枠40の所定位置にネジ等によって取り付けられる。火災発生時等には、危害防止連動中継器からの信号に応じて縦枠40内に設けられた防火戸用自動閉鎖装置13のソレノイドが駆動してレバー部131を収納部132内に回転収納させるようになっている。なお、レバー部131を図6のように回転収納する代わりに、引き込み収納させるようにしてもよい。レバー部131が収納部に収納されることによって、ガイドレール22の凹部とレバー部131との係合関係が解除され、防火戸12は自重(所謂グラビティーヒンジ使用など)やばね力(クローザー使用など)などの付勢力により閉鎖する。
この実施の形態に係る防火戸用自動閉鎖装置は、戸袋を構成する縦枠内に設けてあるので、開閉体装置の設置工事と同じ工事で設置することができる。また、危害防止用連動中継器から縦枠内の防火戸用自動閉鎖装置のソレノイドまでの電気的配線配管を別途行なう必要がなくなり、施工を簡略化することができる。
図7は、防火戸と防火戸用自動閉鎖装置との関係を示す別の実施例図であり、図7(A)は、防火戸用自動閉鎖装置によって防火戸が戸袋内に拘束された状態を防火戸の上側から見た図であり、図7(B)は、防火戸用自動閉鎖装置による拘束が解除され防火戸が閉鎖を開始する直前の状態を防火戸の上側から見た図である。図7において、図5と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。図5の実施の形態では、ガイドレール22の凹部にレバー部131係合する場合について説明したが、図7の実施の形態は、防火戸12の側面にL字形の保持金具部221を設け、この保持金具部221にレバー部131が係合するように構成したものである。この実施例の場合も、図6のものと同様の効果を奏するが、図6のものは、保持金具部221を別途設ける必要はなく、ガイドレールの凹部を兼用することができる点で優れている。
防火災用には適さないものもあるが、開閉体としては、例えば、シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置などでも防災の種類に応じて適切な装置を選択すればよい。開閉体装置をシャッター装置とした場合、開閉体手段である開閉部材は、シャッターカーテンであり、その構成は、多数の短冊状のスラット材からなるスラットカーテン、多数のパイプ材をリンク材などで連結させてなるパイプグリルカーテン、一枚状あるいは多数連結されたパネル材からなるパネルカーテン、ネット材からなるネットカーテン、合成樹脂あるいは布繊維製のシート材からなるシートカーテン、あるいはこれらの複合部材などからなる複合カーテンなどによるものである。また、開閉体手段である開閉部材の材質は、使用目的に応じたものであれば、どのようなものでもよい。具体的には、金属製、木製、プラスチック製、布製、これらの複合されたものなどで構成することができる。なお、防火目的で設置される開閉体装置の場合、少なくとも開閉体手段である開閉部材の材質は、耐火性を有しているものが好ましい。
なお、戸当り(戸袋の上枠)30にレバー手段を設け、防火戸12上部に係合部をもうけてもよい。防火戸12にレバー手段を設け、縦枠40(または上枠30)内に係合部を設けてもよい。この場合、配線手段133は上枠30(必要に応じ縦枠40)を躯体壁面とは干渉せずに通過し、例えば防火戸上部位置から内部を通って防火戸に設けられているレバー手段に達するようになっている。防火戸が全閉鎖時には、配線手段133はレバー手段に接続されているが、防火戸が開放勤作中および開放後には配線手段133がレバー手段と接続されている場合と接続されていなくて外れている場合とがある。常時接続されている場合には防火戸の回転軸126の近傍(換言すればガイドレール22に近い位置)から防火戸内に入るように構成することが好ましいが、接続が外れる場合には防火戸の任意の位置から入ってよい。なお、レバー手段を設ける位置は、シャッターカーテン4が降下するのを妨げなければガイドレール22内でもよい。
また、防火戸12に案内溝手段が設けられていない場合にも、防火戸12にレバー手段を設け、縦枠40(または上枠30)内に係合部を設けて、配線手段133を躯体壁面とは干渉せずに通過するように配線してもよい。レバー手段が縦枠40になくて躯体壁面にある場合、防火戸12が案内溝手段を有していれば、ここを係合部として使用する。
1…開閉機
2…ブレーキ
3…自動閉鎖装置
4…シャッターカーテン
5…連動中継器
7…電気式手動閉鎖装置
9…座板スイッチ
10…防火シャッター装置
11…信号コード
12…防火戸
121…潜り戸
122,123…ドアノブ
124…ラッチ
125…伝達駆動機構
126…回転軸
13…防火戸用自動閉鎖装置
131…レバー部
132…収納部
15…感知器
16…商用電源
17…有線式障害物感知装置
21,22…ガイドレール
221…保持金具部
24…閉鎖確認用スイッチ
30…戸当たり
31…ラッチ受け
33…ゴム材
35…気密材
37…ロック爪
39…ロック爪受け部
40…縦枠

Claims (4)

  1. 開口部の周縁部横側に設けられた収納部内に収納された状態から回転移動して前記周縁部に設けられた戸当たり部に接触停止することによって前記開口部の一部分を仕切る遮蔽戸手段と、
    前記開口部の周縁部上側に設けられた収納部内に収納された状態から前記周縁部上側に設けられた出入口部を通過して繰り出され、前記戸当たり部に接触停止後の前記遮蔽戸手段の側端部側に形成されている案内溝手段に沿って下降して、前記遮蔽戸手段によって仕切られなかった前記開口部の残りの部分を仕切る開閉体手段と、
    前記収納部を構成する枠内又は前記遮蔽戸手段の一方に設けられ、前記枠内又は前記遮蔽戸手段の他方の係合部に係合して前記遮蔽戸手段を前記収納部内に保持するレバー手段と、
    閉鎖信号の入力に応じて前記レバー手段を移動させることによって前記案内溝部との係合を解除して前記遮蔽戸手段を回転移動させる第1の自動閉鎖手段と
    を備えたことを特徴とする開閉体装置。
  2. 請求項1に記載の開閉体装置において、前記遮蔽戸手段の係合部として前記案内溝手段の案内溝を使用することを特徴とする開閉体装置。
  3. 請求項1に記載の開閉体装置において、前記遮蔽戸手段の係合部として前記遮蔽戸手段の側面に設けられたL字形の保持金具部を使用することことを特徴とする開閉体装置。
  4. 請求項1、2又は3に記載の開閉体装置において、前記遮蔽戸手段が前記戸当たり部に接触停止したことを検出して遮蔽戸閉鎖信号を出力する閉鎖確認手段と、
    前記遮蔽戸手段の回転移動開始後に前記閉鎖確認手段から前記遮蔽戸閉鎖信号を入力した場合に前記開閉体手段を下降させる第2の自動閉鎖手段と
    を備えたことを特徴とする開閉体装置。
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JP2007217909A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Tostem Suzuki Shutter Mfg Co Ltd 袖扉連動シャッターの袖扉の自動ロック

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