JP2011005989A - 全方位型シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の両肩部や胸部を平均的に拘束できる連結を1箇所とする4点式シートベルト装置を提供する。
【解決手段】リトラクタによりシートバック2の上端面両側部から引出されるシートベルト13R,13Lと、シートバック2の上端面両側部に設けられた回転軸18R,18Lに固定された上半身拘束部材14と、シートクッション3の左右両側面後方部位に固定されたアンカープレート15R,15Lと、アンカープレート15R,15Lの長孔15Ra,15Laを通って方向転換し、シートクッション3上を横断してシートベルト13R,13Lの先端部同士をシートクッション3上の中央部で連結するタング17a及びバックル17bを備える。シートベルト13R,13Lと上半身拘束部材14で乗員Mの両肩部を拘束し、シートベルト13R,13Lのシートクッション3上に沿って横断する部位で腰部を拘束する。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗員を確実に拘束するために、例えば自動車用のシートベルト装置として、シートクッション装置に設置される全方位型のシートベルト装置に関するものである。
衝突時、乗員をシートクッション装置に拘束して衝撃から保護する安全装置として、各種のシートベルト装置が従来から提案されている。このシートベルト装置は、乗員をシートクッション装置に拘束する機能に応じて、2点式シートベルト装置や3点式シートベルト装置等が提供され、一部に4点式シートベルト装置が提案され始めている。
これら何れのシートベルト装置も、シートクッション装置への乗員の拘束は、簡単な装着手順によって、帯状のベルトで乗員の肩部・胸部・腰部等を単一的に又は複合的に拘束するようになされている。そして、今後は、機能や拘束性の向上などによるさらなる最適化が求められる傾向にある。
例えば特許文献1では、乗員の胸部近傍に左右の両シートベルトを連結する連結手段を、シートクッションの他方側部位に一方のシートベルトの先端を離脱可能に連結する取付手段を、それぞれ設けた4点式シートベルト装置が提案されている。
この特許文献1で提案されたシートベルト装置は、車両の衝突時、乗員の前のめりにより一方のショルダーベルトが伸長し、アンカーリングで方向転換したラップベルト部を短縮させて拘束力を強めるようにした技術である。
しかしながら、この特許文献1で提案された技術は、ショルダーベルト部を構成する左右のシートベルトの伸長に差が発生するという問題がある。この場合、乗員の左右の肩部や胸部を、シートベルトで平均的に拘束できず、伸長差の程度によって上半身が捻られたり、片寄った方向に移動したときは、シートベルト装置を補助するエアバッグ装置でエネルギを吸収できない場合が起こる。
また、特許文献2では、長手方向の中間で架橋状に連結した左右のシートベルトの上端をシートバックの各上端部に連結すべくX字状に形成して跳ね上げ可能とし、シートベルトの乗員拘束部を弾性被覆体にて被覆した4点式シートベルト装置が提案されている。
しかしながら、この特許文献2で提案された技術は、ラップベルト部は構成されるものの、引き込みや短縮させる動作等による腰部への拘束力が負荷されない。また、リトラクタのプリテンショナ機構によってショルダーベルト部を引き込んだ場合は、ラップベルトがショルダーベルト側に引き込まれて腹部を拘束する懸念がある。その場合、乗員の腹部は内臓が破裂する危険性を伴うことになる。
また、前記技術の何れにも共通する最大の問題として、連結手段や取付手段と呼称しているバックルと該バックルに着脱可能に連結されるタングが、2箇所存在していることである。
このように連結手段が2箇所存在すれば、乗員が何れか一方の装着を忘れることが起こり得る。この場合は、シートベルトの所期の目的を達成することができなくなる。また、衝突発生後の乗員救助の際に、2箇所の解除作業が必要になり、また何れか一方が解除できない場合も起こり得る。このような場合は、致命的な問題となり得る可能性がある。
特開2000−16235号公報 特開2000−16238号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来の4点式シートベルト装置は、連結手段が2箇所存在し、一方の装着を忘れる場合が起こったり、衝突発生後の乗員救助の際には、2箇所の解除作業が必要になるという点である。
また、左右のシートベルトの伸長に差が発生して、乗員の左右の肩部や胸部を、シートベルトで平均的に拘束できず、エアバッグ装置でエネルギを吸収できない場合が起こるという点である。また、腰部への拘束力が負荷されなかったり、リトラクタのプリテンショナ機構によってショルダーベルト部を引き込んだ場合は、ラップベルトがショルダーベルト側に引き込まれて腹部を拘束する懸念があるという点である。
本発明の全方位型シートベルト装置は、連結手段を1箇所とし、かつ、あらゆる事故形態においても乗員をシートクッション装置に拘束して確実に保護するため、以下の構成を採用することとしている。
すなわち、本発明の全方位型シートベルト装置は、
乗員を車両用シートに拘束して保護する4点式シートベルト装置であって、
シートバックの内部に設置され、シートベルトの引出し及び巻取りを行うリトラクタと、
このリトラクタより、シートバックの上端面両側部から引出されるシートベルトと、
これらシートベルトが引き出される前記シートバックの上端面両側部に、車両の前後進方向と直角の方向に回動が可能なように設けられた回転軸と、
これら回転軸に固定されて上下方向に跳ね上げが可能な上半身拘束部材と、
シートクッションの左右両側面後方部位に一方端を固定し、他方端には前記各シートベルトを摺動可能に挿入する長孔を形成したべルト支持部材と、
これらベルト支持部材の長孔を通って方向転換し、シートクッション上を横断して前記各シートベルトの先端部同士を、シートクッション上の中央部で連結或いは連結の解除を行うべく、前記各シートベルトの先端部に取り付けられた連結部材と、
を備え、
前記各シートベルトは、シートバックの上端面両側部から引出された後、前記上半身拘束部材内を摺動自在に挿通して、上半身拘束部材の自由端側の結合部から引出されるようにしてこれらシートベルトと上半身拘束部材で乗員の両方の肩部を拘束し、シートベルトの前記シートクッション上に沿って横断する部位で乗員の腰部を拘束することを最も主要な特徴としている。
本発明では、4点式シートベルト装置を1個所だけで連結することができるので、従来の4点式シートベルト装置にあった問題を解消できる。また、乗員の左右の肩部や胸部を、シートベルトで平均的に拘束することができる。
また、本発明では、リトラクタをシートバックに設置するので、Bピラー下部などにリトラクタを設置する必要がなくなり、車両側での設置部位を検討する必要性が排除され、付随して関連する部品管理や組込み作業もなくなる。
つまり、本発明では、全ての構成部品をシートクッション装置に組込むことが可能となり、その状態で車両に組込めば良いなど、車両側にとって大きなメリットがあり、誤組立て防止にもなる。さらには、後席足元のスペースが確保でき、特に、2ドア車においては、その効果が大きく、後席への乗降時の妨げから開放できる効果もある。
また、リトラクタをシートバック内に埋設した場合は、リトラクタはシートバックを構成するクッション材で覆われるので、プリテンショナ機能の動作音、引出しや巻取り時の作動音を吸収して消音する効果もある。
本発明の全方位型シートベルト装置を自動車の運転席用シートクッション装置に設置した場 合の概略構成を、乗員が着座時の斜め前方から見た斜視図である。 (a)は本発明の全方位型シートベルト装置の全体を乗員が装着した状態を模擬して示した斜視図、(b)は(a)のb−b断面図である。 図1の全方位型シートベルト装置で乗員が非着座時の斜視図である。 駆動装置により上半身拘束部材を上下に跳ね上げるように構成した場合の一例を示す斜視図である。 本発明の全方位型シートベルト装置をヘッドレストに設置した場合の斜視図である。 本発明の全方位型シートベルト装置の上半身拘束部分に頭部用エアバ ッグ装置を設置した場合の斜視図である。 本発明の全方位型シートベルト装置における上半身拘束部材の構造を例示して説明するための斜視図であり、(a)はシートベルトを並列閉止形に配設した場合の図、(b)は同じく並列開放形に配設した場合の図である。 シートベルトを交差形に配設した場合の図7と同様の図である。
本発明では、4点式シートベルト装置を1個所だけで連結するという目的を、乗員の上半身を拘束する部材内を挿通させた各シートベルトを、シートクッション上に沿って横断して乗員の腰部を拘束するように構成したことで実現した。
以下、本発明を実施するための形態例を、図1〜図8を用いて説明する。
(実施例1:図1、図2)
まず、本発明の全方位型シートベルト装置を、運転席に乗員が着座時の場合を例にして説明する。
全方位型となる4点式シートベルト装置11は、後述するリトラクタ12をシートバック2の内部のシートフレーム(図示省略)に固定している。リトラクタ12は、前記シートバック2内の途中で2方向に分割して引出されたシートベル卜13R,13Lを巻取るものである。
シートバック2の上端面部の、車幅方向の中心線に対して線対象の位置には、シートベルト13R,13Lをシートバック2の内部より外部に引出すためのべルト連通孔2aR,2aLを設置している。
シートバック2の、前記ベルト連通孔 2aRと2aLに近接する車両前方側には、各ベル卜連通孔2aR,2aLに合致した回転軸18R,18Lが、一定の範囲内を車両の前後進方向と直角の方向に回動自在なようにシートフレームに取り付けられている。
これら回転軸18R,18Lには、乗員Mの頭部を通過した後に両肩部を拘束する各シートベル卜13R,13Lをその内部に摺動自在に挿通させた上半身拘束部材14の一方端部が一体的に取り付けられている。
この上半身拘束部材14は、図1に示した乗員Mの拘束位置では、乗員Mの胸部近傍まで他方側の結合部14aがくるように一体的に成形されている。そして、上半身拘束部材14の内部を摺動自在に挿通した各シートベルト13R,13Lの下部方向への引延ばし及びシートバック2内部への巻取りなども案内する。
なお、前記リトラクタ12は、シートバック2の後面に取り付けて、化粧用カバーなどを施しても良い。また、後席などにリトラタタ12を設置する場合は、後席用シートバック後方のボディの一部に取り付けても良い。
シートクッション3 の着座方向における左右側面の後方下部には、ベルト支持部材となる左右一対のアンカープレート15Rと15Lが、上下方向の所定角度間を回動が自在なように固定ボルト16Rと16Lによって取り付けられている。
前記アンカープレート15R,15Lの、前記取り付け位置と反対側には、長孔15Ra,15Laを設け、この長孔15Ra,15Laの中心位置がシートクッション3 の上面より下方向に位置するようになされている。これら長孔15Ra,15Laは、シートベルト13R,13Lと同等以上の幅を有し、長孔15Ra,15La内を摺動する方向に対して略直角となるように前記シートベルト13R,13Lが導かれる。
各シートベルト13R,13Lは、その先端部を前記アンカープレート15R,15Lの外側より長孔15Ra,15Laに挿通して内側に引出した後に折返す。そして、重なり合った部位を縫製などして、この部分に両シートベルト13Rと13Lの結合部17 を構成するタング17aとバックル17bを取り付ける。
本実施の形態では、シートベルト13Rの先端部にタング17aを、シートベルト13Lの先端部にバックル17bを取り付けている。よって、着脱作業は乗員Mの右手にタング17aを、左手にバックル17bを把持して行なうことになる。
このようにすれば、各アンカープレート15R,15Lに孔開けされた長孔15Ra,15Laがガイド孔となってシートベルト13R,13Lが摺動自由に移動でき、タング17aを解除した場合は、タング17aとバックル17bのストッパ機能ともなる。
つまり、上半身拘束部材14の着座方向右側部位より引出されたシートベルト13Rは、アンカープレート15Rに設けられた長孔15Raの内側より引出された位置で、タング17aがリトラタタ12の巻き取りにより係止されている。
一方、上半身拘束部材14の着座方向左側部位より引出されたシートベルト13Lは、アンカープレート15Lに設けられた長孔15Laの内側より引出された位置で、バックル17bがリトラタタ12の巻き取りにより係止されている。
従って、リトラクタ12から引出し、シートクッション4を横断させた各シートベル卜13R,13Lの先端部のタング17aとバックル17bを、乗員Mの腰部の中央部近傍で係合させれば、乗員Mを確実にシートクッション装置1に拘束できる。
図1を用いて、乗員Mに本発明の4点式シートベルト装置11を装着する手順を以下に説明する。
乗員Mは、シートバック2の上端面部近傍より天井方向に跳ね上げられて静止している上半身拘束部材14を、後述する駆動または手動装置により頭部を挿通させながら、肩部または胸部近傍まで下降させる。この際、シートベルト13Rとシートバック2との間に右腕を、シートベルト13Lとシートバック2との間に左腕を、任意に通す。
そして、アンカープレート15Rの近傍に係止されたタング17aを右手で、アンカープレート15Lの近傍に係止されたバックル17bを左手で把持する。その後、タング17aとバックル17b を乗員M の腰部を左右から横断して束縛するように中央部へ向かって移動させて係合する。
以上の操作により、上半身拘束部材14内を摺動自在に挿通したシートベルト13R,13Lにより、上半身拘束部材14を構成するショルダー部14Ra,14Laが、乗員Mの両方の肩部を拘束するショルダーベル卜部として上半身を確実に拘束する。
さらに、左右のアンカープレート15R,15Lで方向転換されたシートベルト13R,13Lの先端部を結合部17で連結することにより、シートクッション3上に沿った腰部下部近傍を左右方向に拘束可能なラップベルト部として、下半身を確実に拘束する。
この場合のリトラクタ12は、乗員Mのタング17aとバックル17bの引張りにより、シートベルト13R,13Lを、上半身拘束部材14を介して前方へ引出し、結合部17でタング17aとバックル17bが係止した時点でその引出しを停止する。
これにより、上半身拘束部材14で両方の肩部の2点が支持され、左右のアンカープレー卜15R,15Lによる両方からの腰部の拘束(2点の支持)により、合計4点支持になって乗員Mの確実な上半身の拘束が実現される。これが、本発明の4 点式シートベルト装置11である。
なお、前述のアンカープレー卜15R,15Lは、シートクッション3の着座方向左右側面の後方下部に設置することが望ましい。その場合は、乗員M の体格差により、シートクッション3 を前後や上下に移動して調整しても、一定範囲内を拘束できるショルダーベルト部やラップベルト部を得ることができるからである。
更には、本発明の4点式シートベルト装置11を構成する全ての部品を、シートクッション装置1に組付けることができるので、各部門での作業性や部品管理などの経済的効果が期待できる。
次に、周知となる従来の3点式シートベルト装置の装着する手順との相違を、運転席に乗員Mが着座している場合を例にして説明する。
従来は乗員Mがシ一トバック2の右側上部に吊下げられているタングを、例えば上半身を右方向に捻るように回動して左手で把持する。引続き、その上半身の回動を戻すようにしながらタングとシートベルトを引出し、同時にタングを右手に持ち換え左腰部に位置するバックルを左手で把持して係合する。
これに対して、本発明では、上半身拘束部材14をセットした後に、乗員Mがシートクッション3の右側面部近傍に係止されているタング17aを右手で、対称的な位置のバックル17bを左手で把持する。その後、タング17aとバックル17bが乗員Mの腰部を在右から束縛するように中央部へ向けて移動させて係合する。
つまり、本発明では、乗員Mの上半身を往復的に捻るように回動する動作がなくなり、着座した状態で、タング17aとバックル17bを容易に把持して係合することができる。さらに、シートクッション3 は、シートクッション装置1を構成する主要な部品で、乗員Mと一体的に連動する構成部品でもあるので、左右側面部近傍にタング17aとバックル17bが常に待機している状態を維持できる。従って、前後にスライドした位置移動などに関係なく、一定の姿勢で結合部17の着脱作業が行えるようになる。
本発明の全方位型シートベルト装置11の全体を、乗員Mが装着した状態を模擬して示した図2を用いて補足説明する。図2(a)は4点式シートベル卜装置の全体を乗員が装着した状態を模擬して示した図、(b)は(a)のb−b断面図である。
本発明の全方位型の4点式シートベルト装置11は、まず、周知のシートベルト装置用と同機能のリトラクタ12を、シートバック2内部の下方部位における、シートフレーム(図示省略)の左右方向の略中央部近傍に設置する。そして、例えばシートベル卜13Rの途中で、シ一トベルト13Lを縫製などにより略Y字状に連結して、引出された左右のシートベルト13R,13Lを巻取る。
以後の、シートベルト13R,13Lをシートバック2の上端面部より外部に引出し、タング17aとバックル17bにより係合するまでの説明は、前述の通りであるので、ここでは説明を省略する。
上半身拘束部材14は、右肩部を拘束するショルダー部14Raを回転軸18Rと、左肩部を拘束するショルダー部14Laを回転軸18Lと、それぞれ一体的に構成させて、両肩部を確実に拘束させる。そして、両回転軸18R,18Lは一定の範囲内を車両の前後進方向と直角の方向に回動が可能なように取り付けることにより、乗員Mへの着脱作業の負担増が抑制できる。
上半身拘束部材14を構成するショルダー部14Raは、図2(b)に示すように、内部にシートベルト13Rが容易に摺動自由に往復できる構造となされている。例えば横断面がシートベルト13Rのベルト幅と同等以上の長孔に形成した、屈曲自由な樹脂材又は非金属材或いは乗員Mの肩部や胸部形状に略合致するように形成した樹脂材又は金属材により、内部に帯状の空間を成形したべルトガイド体14Raaとしている。
そして、ベルトガイド体14Raaの外周には、弾性体部を形成させるためのウレタン材などによる弾性被覆体14Rabを被覆し、シートの表皮材などを縫製や接着などによる表皮材14Racを更に被覆した構造としている。そのため、周知のシートベルトのみの場合と比べ、乗員Mへのショルダー部14Raを構成するシートベルト13Rでの動作時の食込み防止や装着時の違和感の排除や視認性の向上などを図ることができる。なお、ショルダー部14La側も同様な構造である。
また、右側のアンカープレート15Rとタング17aとの間、左側のアンカープレート15Lとバックル17bとの間を、図2(a)に示すように紐などの補助連結部材19R,19Lで連結すれば、シートベル卜13R,13Lの引出し長さを規制できる。従って、結合部17 を常にアンカープレート15R,15Lの略中央部に位置させることができる。当然ながら、乗員Mの体格差を考慮して、該引出し長さに調整機能を設けることが望ましい。
或いは、シートベル卜13R,13Lがアンカープレート15R,15Lの長孔15Ra,15Laから一定長さ引出されると停止するよう、シートベル卜13R,13Lに、図1に示すように摺動停止部材20R,20Lとなる鋲などを固着してもよい。このようにすれば、摺動停止部材20R,20Lが長孔15Ra,15Laに干渉し、シートベル卜13R,13Lの引出し長さを規制できる。この場合も、乗員Mの体格差を考慮して、該引出し長さに調整機能を設けることが望ましい。
つまり、前述のリトラクタ12とは異なり、シートベルト13R,13Lのそれぞれにリトラクタを設置する場合などでは、引出された左右のシートベルト13R,13Lの巻取り力が異なる場合があり得る。また、乗員Mの操作の仕方や引出し途中の部材との摩擦抵抗の相違などにより、シ一トベルト13R,13Lを引出す力が異なる場合があり得る。
このような場合、結合部17は両アンカープレート15R,15Lの略中央部に位置させることができないが、補助連結部材19R,19L或いは摺動停止部材20R,20Lを設ければ、各々の引出し量を規制できるので、前述の間題を解決できる。
結合部17を両アンカープレート15R,15Lの略中央部に位置させる最大の目的は、衝撃発生時にそれぞれのリトラクタがプリテンショナ機構を作動した場合、ショルダーベルト部やラップベルト部に対して左右均等の引込み量を付与させるためである。これにより、拘束力を左右均等に負荷させることができる。
図示しないが、別な手段として、シートベルト13R,13Lを挿通して折返した直後の部位を縫製などしてタング17aやバックル17bを取り付け、更にシートベルト13R,13Lの先端部をアンカープレート15R,15Lに固定するものでも良い。
このようにすることで、左右のアンカープレー卜15R,15L間の略中央部まで、結合部17を構成するタング17aとバックル17bを伸長させた位置で係合ができることになる。
これらの補助連結部材19R,19Lや摺動停止部材20R,20L を設置すれば、リトラクタ12から引出すシートベルト13R,13Lの上半身拘束部材14内での摺動抵抗差や引掛りなどの単なる不具合は、乗員Mの装着作業により必然的に解消される。
また、相反する衝撃発生時などに巻取り動作する場合の、本発明の目的の一つでもあるリトラクタ12の引込み量をシートベルト13R,13Lに均等に分配することができ、乗員Mの上半身を均一に拘束することができる。
図3 により、本発明の全方位型シートベルト装置11を運転席に設置した場合を例にして、乗員Mが降車した非着座時を説明する。
図3では、上半身拘束部材14は、回転軸18R,18Lを例えば後述する手動または駆動装置により回動させて跳ね上げた状態に保持したものを示している。
また、リトラクタ12の巻取り力により、シートベル卜13R,13Lが引込まれ、タング17a及びバックル17bはアンカープレート15R,15Lの長孔15Ra,15La近傍まで引込まれた状態で保持されている。
つまり、シートクッション3の座面上には、本発明の4点式シートベルト装置11を構成する部品は、何れも存在しないこととなり、前述の乗員Mの乗降時の妨げになることはない。
更に、前述の天井方向に跳ね上げて保持した状態の上半身拘束部材14の先端部は、シートバック2の背面と離隔された位置で静止している。従って、該先端部より引出されたシートベルト13R,13Lは、シートクッション3の着座方向左右側面の後方に設けられたアンカープレート15R,15Lの各々の長孔15Ra,15Laと連結した状態を保持していることになる。
この状態は、側方より見た場合、乗員Mにより任意に角度調整されたシートバック2を長さ寸法が固定された底辺として、上半身拘束部材14とシートベルト13R,13Lを2辺とする略3角形を形成する。そして、該略3角形の頂点は、乗員Mの頭部の頂部付近より天井側に位置したシートバック2との空間部が形成される位置となっている。
従って、乗員Mがシートクッション3に着座した後に、頭部が上半身拘束部材14を潜り抜けるように背面をシートバック2に委ねることができる。また、これと同時に、前述の略3角形の頂点と両側のアンカープレート15R,15Lを結ぶシートベルト13R,13Lにより形成された空間部に、両腕を容易に挿通させることができる。
その後は、駆動または手動装置により上半身拘束部材14を下降させ、タング17aを右手で、バックル17bを左手で把持して、乗員Mの腰部を左右から束縛するように中央部へ向け横断させて係合させる。これにより、本発明の4点式シートベルト装置11の装着作業が完了する。
解除作業は、タング17aとバックル17bの連結を解除し、上半身拘束部材14を駆動または手動装置により、乗員Mの頭部の頂部付近から天井側に跳ね上げる。この状態で、両腕を前述の上半身拘束部材14とシートベル卜13R,13Lで形成された空間部の内側を通過させながら、上半身を前傾させて降車する。つまり、タング17aとバックル17bを解除するのみで、通常の降車動作をすることができる。
一方、周知の運転席における3点式シートベルト装置の場合、最も一般的な例としてのBピラーの上方の部位に存在するタングを、例えば上半身を右方向に捻るように回転移動しながら左手で把持する。
次に、左腰部近傍に設置されているバックルを目指して、上半身の捻りを戻すように回転移動しながら右肩をベルトとシートバック間に挿通すると共に、タングを右手に持換えた後に左手はバックル把持する。
最後に、左手で把持しているバックルにタングを係止することにより、装着作業は完了する。この装着作業は、車両が変わった場合やシートポジションを変えた場合など、タング位置が体感的に把握できない場合に、多く用いられている。
前記とは異なる手段として、タング位置が体感的に把握できる場合などは、Bピラーの上方の部位に位置するタングを、右手を上部後方に関節を屈曲させると同時に、右肘部をベル卜後方に挿入しながら体感的に移動して、当初より右手で把持する。
該右手は、左腰部近傍に設置されているバックルを目指すと共に、左手はバックルを把持する。最後に、左手で把持しているバックルにタングを係止する作業により、装着作業が完了する。
つまり、上半身を捻るように回転移動する動作と、タングを左手から右手に持換える動作が、慣れ合いの車両であれば不要にできる点にある。
何れにしても、右後方部の上方部位に存在するタングを、左腰部近傍に設置されているバックル位置まで大きく移動する必要があり、同時に右肩をベルトとシートバック間に挿通する必要もある。この動作は、日常的に必要な動作として認識されているものの、潜在的な懸案の一つである。
上記のように、何れか一方の片手でタングを把持して右肩を挿通させながら、左腰部近傍に設置されているバックルを目指して移動し、係止する必要がある。ここで、乗員は、上半身の捻りを伴う回転移動と、タングを右手から左手に持換える動作、または、右手を上部後方に関節を屈曲させる動作の選択が必要となる。
これに対して、本発明の4点式シートベル卜装置11の場合は、前述で説明した個人の選択差による操作の相違を無くすことができ、全体的には、着脱時の操作性は同等以上である。
ところで、乗員M には、大柄な乗員から小柄な乗員まで多様な体格を持った乗員が実在しているので、前記上半身拘束部材14を該乗員に合わせる必要があり、特に、上下方向の位置を合わせられるように設置する必要がある。
そのための手段としては、例えば、シートバック2の上部に設置する上半身拘束部材14の部位を、ヘッドレストのようにシートバック2と分割して上下移動可能となる駆動装置を設けることで解決することができる。
(実施例2:図4)
上述の駆動装置と異なる実施例として、図4により上半身拘束部材22を、上下に回動自由に移動させる本発明の4点式シートベルト装置21の場合を例に説明する。
動力源としての両側の軸が左右一体で回転する電動モータ23により、回転方向を正逆させて使用した場合で、両側の軸に駆動軸24R,24Lを取り付けた両軸形としている。駆動軸24R,24Lの先端部には、駆動側となる歯車25R,25Lが取り付けられ、これらをシートバック2内の上部に設置するための固着手段が施されている。
前述の上半身拘束部材22を上下に跳ね上げ自在に取り付けている回転軸26R,26Lの一端側に、前記歯車25R,25Lに合致する動作側の歯車27R,27Lが噛合うように取り付けられている。
ここで、駆動側の歯車25R,25Lに対する動作側の歯車27R,27Lに限定して言及すれば、各歯車のギア比は、該電動モータ23の特牲と上半身拘束部材22を上方に跳ね上げるために必要な速度により決定すれば良い。更に、減速する必要がある場合は、各歯車間に、減速用歯車を必要数だけ追加設置すれば良い。
このように、両軸形の電動モータ23として、前述の各歯車で連動させることにより、回転軸18R,18Lに対し、電動モータ23を下部方向となるシートバック2内の上部に設置できるので、視認性の向上が保たれる。
また、電動モータ23が中央部に設置した左右共用であるため、動作側となる回転軸18R,18Lに回転差が発生しないので、左右均等に上半身拘束部材22を上方に跳ね上げることができる。
前述の構成において、回転軸18R,18Lを連動できるように一体化することにより、電動モータ23の片側のみに駆動軸を設けた一般的な片軸形とすることもできることは、容易に理解できる範疇である。
また、上半身拘束部材22の所定回動位置に機械的なストップ機能を設け、前述の任意の回転方向への励磁形としたスイッチ操作で電動モータ23を回転させれば、前記所定位置で電動モータ23は回転できなくなって過電流を発生させることができる。従って、この過電流を感知して該励磁形のスイッチを停止位置に復帰させ、電動モータ23を停止させることにより容易に停止できる。
更に、前述の乗員Mによるスイッチ操作をなくす手段としては、例えばシートクッション3に設けられた重量センサーなどを利用し乗員Mが着座した信号を入力することによって、上半身拘束部材22を下降させる手段などを施せば良い。また、タングとバックルなどを利用し乗員Mが降車するために解除した信号によって、上半身拘束部材22を上昇させる手段などを施せば良い。
図示していないが、安全を目的に駆動側の歯車25R,25Lと動作側の歯車27R,27Lを一体的なカバーなどにより、保護する必要があることは言うまでもない。
また、前述の電動モータ23を手動による駆動装置にすれば、該電動モータ23およびその関連する部品や部材は不要となり、安価な駆動装置とした上半身拘束部材22を提供することができる。その実施例として、例えば上半身拘束部材22を前述の屈曲自由な樹脂材や非金属材などによる柔軟材とした場合と、乗員Mの肩部や胸部形状に略合致するように形成させた樹脂材または金属材などによる成型材とした場合がある。
前者の柔軟材とした場合は、前述の動作側となる回転軸27R,27Lを連動できるように一体化し、例えば捻りコイルばねなどを設置して、通常時は、上半身拘束部材22が上方に跳ね上げられた状態を保持できるように配慮すれば良い。
後者の成型材とした場合は、前述の動作側となる回転軸27R,27Lを連動できるように一体化する必要はなく、何れか一方に、捻りコイルばねなどを設置して、通常時は、上半身拘東部材22が上方に跳ね上げられた状態を保持できるように配慮すれば良い。
この時、何れか一方又は両方の回転軸18R,18L、26R,26L、或いは、上半身拘束部材22の一部の任意の部位に、手動操作用のレバーやハンドルなどを一体的に設けて、乗員Mの人的行為により容易に操作できる工夫を実施しても良い。
また、前述の説明では、捻りコイルばねなどにより、通常時は、上半身拘束部材22が上方に跳ね上げられた状態を保持させる説明したが、乗員Mを拘束する位置に保持させても問題はない。また、捻りコイルばねに限定する必要もなく、弾性体などを使用して乗員Mの手動による何れかの方向への操作を補助できれば良い。
(実施例3:図5)
上述とは異なる例として、上半身拘束部材34をヘッドレスト4に設けて上下方向に対して、跳ね上げが自在なようにしたものを、図5により説明する。
図5に示した全方位型4点式シートベル卜装置31 は、ヘッドレスト4内部のヘッドレス卜用フレームに設置したリトラクタ32で、シートベルト35R,35Lを例えば同軸状に引出したり巻取るものである。
そして、ヘッドレスト4 の両側壁面部には、シートベルト35R,35L をヘッドレスト4 内部より、車室内に導出するためのべルト連通孔4aR,4aLが、略対称的に配設されている。
そして、ベルト連通孔4aR,4aL に近接したヘッドレスト4の両側壁面部の前方側には、ベルト連通孔4aR,4aLに合致した回転軸33R,33Lが、一定の範囲内を回動が自在なようにヘッドレスト用フレームに取り付けられている。
前記回転軸33R,33Lには、乗員Mの頭部を通過した後に両肩部を拘束する上半身拘束部材34の一方端が取り付けられている。
このような構成により、シートベルト35R,35Lは、ヘッドレスト4の両側壁面部より回転軸33R,33Lを介して車室内に導かれ、引出しや巻取り動作される。車室内に導かれた各シートベルト35R,35Lは、上半身拘束部材34の内部に摺動自在に挿通され、上半身拘束部材34とシートベルト35R,35Lとで略X字状に形成される。
なお、前記リトラクタ32は、シートバック2やヘッドレスト4の後面に固定して、化粧用カバーなどを施しても良い。また、リトラクタ32は、後席などの場合、図示しない後席用シートバック後方のボディの一部に取り付けても良い。また、シートベルト35R,35Lの先端部には、図1で説明した結合部17を構成するタング17aとバックル17bが固着されている。
次に説明すべきタング17aとバックル17bにより係合するまでの説明は、前述の図1の説明と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図4に示す場合は、シートバック2の上方部の左右両側に設置した上半身拘束部材4を上方に跳ね上げる機構を設けた場合について説明した。一方、図5に示す場合は、リトラクタ32を内蔵したヘッドレスト4として、該ヘッドレスト4と共に上半身拘束部材34 を上下に移動するものとした。
何れも上半身拘束部材22,34の上下方向の高さを調整するためのもので、これらは、当該車両側の目的やコンセプトまたはデザインなどを考慮して決めれば良いものであるが、リトラクタ32を内蔵したヘッドレスト4とする図5に示す後者が望ましい。
また、シートベルト13R,13L,35R,35Lの他端側は、単数のリトラクタ12,32に連結した場合について説明したが、複数のリトラクタに設置しても良い。この場合、各々のシートベルト毎に連結して、上半身拘束部材22,34の上方への跳ね上げ時又は移動時や、タング17aとバックル17bの連結又は連結解除時の紳縮を自在とするための引出しや巻取りを行わせることも有り得る。これらは、当該車両の衝突波形や、後述する対応したい衝突形態などにより選択すれば良い。
(実施例3:図6)
図6に示す本発明の4点式シートベルト装置41は、上半身拘束部材42の内部に乗員Mの頭部を保護する頭部用エアバッグ装置43を埋設した場合の実施例を示したものである。
この上半身拘束部材42には、表皮材42aの縫製部を開裂して頭部方向に膨張展開させ、乗員Mの頭部を保護するためのエアバッグ43aを埋設させている。 該エアバッグ43aは、ヘッドレスト4側を開放とした略U字形状に形成されていて、乗員Mの頭部を保護するようになっている。図示しないが、エアバッグ43aをリング状に形成して乗員Mの頭部を保護するものでも問題はない。
前記頭部用エアバッグ装置43を構成するエアバッグ43aの内容積は、5〜10リットル(外径φ100 〜150mm)程度で良い。従って、インフレータは小形のものでよいので、上半身拘束部材22の一部に一体的に設置させる場合や、シートバック2の内部に設置して屈曲自在なパイプやホースで連結させる場合などにより、容易に構成することができる。
前記頭部用エアバッグ装置43を埋設する上半身拘束部材42を備えた4点式シートベルト装置41では、乗員Mの上半身を確実にシートクッション装置1に拘束して、かつ頭部も保護できることになる。従って、乗員Mを拘束して保護できる本発明の最終的な目的である乗員保護装置を完成させることができる。
先に説明した本発明の構成部材である上半身拘束部材14,22,34,42の類似構造について、図7,8により説明する。
(実施例4:図7)
図7(a)は、図2で説明したものであって、並列閉止形と呼称できる。右側のシートベルト13Rを例にとれば、シートバック2の右側上端面部のベルト連通孔2aRより引出されたシートベルト13Rは、回転軸18Rより上半身拘束部材14内に導かれる。
上半身拘束部材14内に導かれたシートベルト13Rは、ベルトガイド体14Raa内を挿通して右肩部を拘束するショルダー部 14Raを形成した後、乗員Mの胸部下部近傍より引出され、アンカープレー卜15Rに導かれる。
同様に左側のシートベルト13Lは、前記右側のシートベルト13Rと対称的に構成される。つまり、シートベルト13R,13Lは、上半身拘束部材14内を、並列的に閉止状態で挿通させている。
この場合のシートベルト13R,13Lは、図示するように乗員Mの胸部下部近傍の結合部14a付近で、シートバック2側に湾曲することが有り得る。その場合は、上半身拘束部材14を構成するベルトガイド体14Raa内で、何れか一方のシートベルトが片寄る場合がある。また、片寄ることにより重なり合って折曲がるジャミングと言われている現象が発生することもある。
そのため、摺動抵抗が増大したり、重なり合って折曲がった状態で、リトラクタ12に巻取られる場合などの巻き取り不良が発生する。最終的には当該シートベルトが破断する致命的な問題となり得る。よって、シートベルト13R,13Lを湾曲させることは望ましくない。
この原因としては、シートベルトは伸縮しないので、ベルト幅全体に対して均一に負荷しないで、何れか一方の湾曲した外側にのみ負荷されることが考えられる。この場合、その外側への負荷により湾曲した内側へ片寄る場合があり、また、片寄ることにより重なり合ってジャミングする現象が発生すると考えられる。
前述に対応するための一つの手段としては、図7(b)のように、並列開放形とするものがある。これは、図示するように、上半身拘束部材51の乗員Mの胸部下部近傍の結合部51aの部位でシートベルト13R,13Lを大きく湾曲させることで、乗員Mに接しない外側を開放状態に形成させている。
すなわち、前記結合部51aの外側の開放部位には、方向変換部材となるベルトプレー卜52R,52Lが、所定角度間を上下方向に回動自在となるように、ボル卜53R,53Lまたは図示しないリベット加締めなどによって取り付けられている。そして、各々の取り付け位置と反対側には、引出しや巻取りする摺動方向と略直角的な方向に、シートベルトと同幅以上の長孔52Ra,52Laが設けられている。
なお、前記長孔52Ra,52Laの摺動面を形成する両端点と、これを底辺とするベルトプレート52R、52Lをボルト53R,53Lにより回動自由とする固定点とは、二等辺三角形を形成させた位置関係としている。
シートベルト13R,13Lは、ベルトプレート52R,52Lの上面側より該長孔52Ra,52Laに挿通し、下面側より引出してアンカープレート15R,15Lに導かれる。なお、タング17aとバックル17bにより係合できるまでの説明は、前述の図1の説明と同様であるので、ここでも説明を省略する。
このように、上半身拘束部材51の結合部51aに、方向変換部材となるベルトプレート52R,52Lを、開放状態を形成させて設置することにより、シートベルト13R,13Lを大きく湾曲或いは屈曲させることが可能になる。
(実施例5:図8)
図8は、前述の図7(a)(b)とは異なる手段を示したもので、交差形と呼称するものである。シートベルト13Rを例に説明すれば、シートバック2の上端面部のべルト連通孔2aLより引出されたシートベルト13Rは、回転軸18Lより上半身拘束部材61のベルトガイド体内に挿通される。そして、左肩部を拘束するショルダー部61Laを形成した後、乗員Mの胸部下部近傍より引出されてアンカープレート15Rに導かれる。
同様にシートベルト13Lは、前述とは対称的に構成されるので、シートベル卜13R,13Lは、上半身拘束部材61の出口近傍の結合部61a内で、交差して引出されることになる。
この場合のシートベルト13R,13Lは、図示するように結合部61aで略X字状に交差して挿通されているので、該シートベルトの一部が結合部61aで重なり合って擦れることが考えられる。しかしながら、これは、周知の一般的なシートベルト装置において、タングの長孔に該シートベルトがリトラクタの引出しや巻取りにより摺動させている現状を考察すれば、許容できる範囲と考えられる。
上述の本実施の形態においては、自動車の運転席に全方位型となる4点式シートベルト装置を適用した例について説明したが、それぞれの各構成部品を車幅方向の反対側に配置すれば、助手席用として適用できる。更に、同様の各装置を左右や中央部の後部座席に用いても良い。要は、シートバック2またはヘッドレス卜4 により構成されたシートクッション装置1であれば、何れの車両や車両以外にも適用できる。
本発明は、正面衝突以外の後面衝突・側面衝突・スピン・ロールオーバなど全ての事故形態に対しても、より効果的に乗員Mをシートクッション装置に拘束して、保護することを最終的な目的としている。以下、正面衝突を正突と、後面衝突を後突と、側面衝突を側突と略称する。
例えば、本発明に用いるリトラクタには、前述の各シートベルトを前方に引出したり巻取る機能と、異常時に巻取るプリテンショナ機能が最小限必要な機能となる。また、前記機能以外には、主にプリテンショナ機能が動作した後に、一定以上の乗員Mの負荷によって引出すロードリミッタ機能を付加させることもできる。或いは、ベルト支持部材であるアンカープレー卜にも、後方に引込ませるプリテンショナ機構を付加することも容易にできる。
これらは、当該車両の衝突波形や衝突形態などの必要性により、各々単独または組合せて、更には併用して動作させることや、何れか一方のみに該機能を設置することや、動作させるなど多種多様な組み合わせ動作が可能となる。
第1の例として、正突や後突した場合の乗員は、その運動エネルギにより前方または後方向に大きく移動しようとする。該運動エネルギに対して、主に乗員をシートベルトによりシートクッション装置に拘束し、補助的にエアバッグ装置によりエネルギを吸収して、安全に保護している。
本発明の全方位型4点式シートベルト装置によれば、周知の3点式シートベル卜装置が何れか一方の肩部のみを拘束するに対し、両肩部を左右均一に拘束できるので、シートクッション装置への拘束が確実に達成できる。
更に、本発明の場合は、上半身拘束部材に、図6で説明した頭部用エアバッグ装置を設置できるので、該装置で拘束できない頭部の運動エネルギも吸収することができる。つまり、乗員の四肢以外の部位は、全てシートクッション装置に拘束して運動エネルギを吸収し、保護することが可能になる。
更には、リトラクタに前述のロードリミッタ機能を付加すれば、その引伸ばしにより運動エネルギをより柔軟に吸収でき、前後方向の移動量を抑制して、乗員の二次的な慣性力による車両前後方向に存在する部材への二次衝突を回避することができる。
第2の例として、側突の場合、乗員は運動エネルギにより衝撃進入方向の車両側壁側に移動しようとして、上半身の当該部位が車両側壁面に衝突する場合がある。この時も本発明の4点式シートベルト装置のリトラクタのプリテンショナ機能を動作させて、乗員をシートクッション装置に拘束すれば、衝撃進入方向の車両側壁側への移動を抑制できる。従って、車両側壁面との衝突を回避させるべき空間部を確保でき、更に、該空間部にサイドエアバッグ装置を設置して、膨張展開させることもできる。しかしながら、前述の頭部用エアバッグ装置を膨張展開させれば、該サイドエアバッグ装置は不要となる可能性もある。
更に、左右それぞれのシートベルト毎にリトラクタを設置すれば、シートベルトを左右別々に制御することができる。例えば、衝撃進入方向のリトラクタのみを動作させて、当該方向の肩部を拘束することもできる。その場合は、乗員をシートクッション装置へ拘束するのと共に、乗員の上半身を直接的に衝撃進 入方向の反対側となる車両中央側へ傾けることができるので、車両側壁面との衝突を回避させるべき空間部を、より確実に確保することができる。
特に、大衆車や軽自動車などのように車幅寸法が小さい車両の場合、リトラクタを2個設置してシートベルトを左右別々に制御することができる本発明の4点式シートベルト装置は、有効な手段である。
更には、両肩部を拘束できる本発明の4点式シートベルト装置では、前述の説明や衝突による二次衝撃などによる慣性力で、乗員の上半身が車両中央側へ傾斜しようとする必要以上の倒込み動作を、該ショルダーベルト部の拘束により防止することもできる。
第3の例として、スピン、ロールオーバした場合の乗員は、一般的な周知の3点式シートベル卜装置では、該衝撃に対してラップベルト部のみで拘束されるので、腰部を中心として上半身が全方向に移動しようとする。従って、何れか一方の肩部のみを拘束する3点式シートベルト装置では、ショルダーベルト部の外れが発生する。また、サイドエアバッグ装置を設置している場合には、該衝撃によりサイドエアバッグが膨張展開する可能性があり、その場合、ショルダーベルト部はより外れ易くなる。
乗員を拘束するショルダーベルト部の外れが発生すると、その時点で3点式シートベルト装置による乗員のシートクッション装置への拘束力が失われる。乗員のシートクッション装置への拘束力が失われると、乗員の車外への放出または車内の天井・ピラー・窓ガラスなどに二 次衝突する問題が発生することになり、致命傷にもなり得る。
これに対して、本発明の4点式シートベルト装置では、両肩部を拘束できる上半身拘束部材により、ショルダーベルト部を構成しているので、ショルダーベルト部が外れることはない。更に、頭部用エアバッグ装置を設置すれば、乗員の頭部も保護できるので、前述の懸案は全て解消できる。
前述の三つの例より分かるように、本発明の4点式シートベルト装置は、ほぼ全ての衝突形態に対して乗員を安全に保護することができるので、全方位型シートベルト装置となり得る。
従って、乗員保護の補助装置である運転席用・助手席用エアバッグ装置、サイドエアバッグ装置、カーテンエアバッグ装置などの各種エアバッグ装置を無くせる可能牲もある。これが本発明の最終目的であり、大きなコスト低減やユーザへの負担を軽滅できる大きなメリットなども見出せることになる。
本発明は上記の例に限らず、請求項に記載された技術的思想の範疇に含まれるものであれば、適宜実施の形態を変更しても良い。
すなわち以上で述べた全方位型シートベルト装置は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定する主旨の記載がない限り、本発明は添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨のない限り、それに限定されるものではない。
以上で説明した本発明の全方位型シートベル卜装置は、今後ますます多様化するものと考えられるシートレイアウ卜にも応用できる。例えば、最小限の構成として、座面となるシートクッションと、背面となるシートバックと、必要により頭部を支持するヘッドレストを備えたシートクッション装置であれば、セパレートタイプやべンチタイプのシートクッション装置の何れにも設置できる。
また、車両の運転席を除く助手席や2列目以降のシートクッション装置を車両進行方向に対し側面対座的に配置した場合や、2列目のシートクッショシ装置を回転させて、3列目のシートクッション装置と前後方向で対座的に配置した場合などがあり得る。それらの場合でも、上述の上半身拘束部材により両肩部を拘束するショルダーベル卜部が形成できるので、何れの方向に着座してもショルダーベルト部の外れが発生しない。よって、ショルダーベルト部とラップベルト部で乗員をシートクッション装置に拘束する4点式シートベルトを維持することができるので、乗員を安全に保護することができる。
本発明の全方位型シートベルト装置は、車両以外に航空機や船舶等に設けることも可能であり、その場合は、同様な効果が発揮される。
1 シートクッション装置
2 シートバック
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
11、21、31、41 4点式シートベルト装置
12、32 リトラクタ
13R、13L シートベルト
14、22、34、42、51、61 上半身拘束部材
15R,15L アンカープレート
17 結合部
17a タング
17b バックル
18R,18L 回転軸
19R,19L 補助連結部材
20R,20L 摺動停止部材
43 頭部用エアバッグ装置

Claims (8)

  1. 乗員を車両用シートに拘束して保護する4点式シートベルト装置であって、
    シートバックの内部に設置され、シートベルトの引出し及び巻取りを行うリトラクタと、
    このリトラクタより、シートバックの上端面両側部から引出されるシートベルトと、
    これらシートベルトが引き出される前記シートバックの上端面両側部に、車両の前後進方向と直角の方向に回動が可能なように設けられた回転軸と、
    これら回転軸に固定されて上下方向に跳ね上げが可能な上半身拘束部材と、
    シートクッションの左右両側面後方部位に一方端を固定し、他方端には前記各シートベルトを摺動可能に挿入する長孔を形成したべルト支持部材と、
    これらベルト支持部材の長孔を通って方向転換し、シートクッション上を横断して前記各シートベルトの先端部同士を、シートクッション上の中央部で連結或いは連結の解除を行うべく、前記各シートベルトの先端部に取り付けられた連結部材と、
    を備え、
    前記各シートベルトは、シートバックの上端面両側部から引出された後、前記上半身拘束部材内を摺動自在に挿通して、上半身拘束部材の自由端側の結合部から引出されるようにしてこれらシートベルトと上半身拘束部材で乗員の両方の肩部を拘束し、シートベルトの前記シートクッション上に沿って横断する部位で乗員の腰部を拘束することを特徴とする全方位型シートベル卜装置。
  2. 前記リトラクタは、シートバックに代えて、ヘッドレストの内部に設置し、
    また、前記シートベルトは、シートバックの上端面両側部に代えて、ヘッドレストの両側面から引出すようにすると共に、前記回転軸を、シートバックの上端面両側部に代えて、ヘッドレストの両側面に設置することで、
    前記上半身拘束部材を、上方に跳ね上げずに、ヘッドレストのシートバックからの引き出しにより上方へ移動可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の全方位型シートベルト装置。
  3. 前記両連結部材による連結が可能な位置までシートベルトの引き出しが可能で、当該位置以上は引き出しが不可能なように、
    前記両ベルト支持部材或いはどちらか一方のべルト支持部材と、当該ベル卜支持部材側に連結された連結部材を補助連結部材で連結したことを特徴とする請求項1又は2に記戴の全方位型シートベルト装置。
  4. 前記補助連結部材に代えて、ベルト支持部材に形成した長孔の通り抜けが不可能な摺動停止部材をシートベルトに取り付けたことを特徴とする請求項1又は2に記戴の全方位型シートベルト装置。
  5. 前記上半身拘束部材には、頭部方向に膨張展開して乗員の頭部を保護する頭部用エアバッグが埋設されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記戴の全方位型シートベルト装置。
  6. 前記上半身拘束部材は、シートクッションに設けた重量センサーの信号により上昇位置から下降し、バックルの解除信号により下降位置から上昇するように構成したことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の全方位型シートベルト装置。
  7. 前記上半身拘束部材は、常時は弾性体により上昇位置に位置し、上昇位置からの下降は手動により行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の全方位型シートベルト装置。
  8. 前記リトラクタを複数設け、各々のシートベルト毎に引出し或いは巻取りを行うことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の全方位型シートベルト装置。
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